JP2008001386A - パルプモールドトレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥工程で形成され果実収容凹部の肩部(開口縁の90°近い屈曲部)を無くして、収容果実の損傷を確実に防止する。
【解決手段】パルプ溶液に成形型を浸して金網製の成形型面の裏面側から吸引した後、パルプ溶液から取り出し、成形型面に付着している未乾燥品を成形型面から外して、成形型面を転写された果実収容凹部の側を下にして台上に載置して乾燥させて得る果実収容用パルプモールドトレイ。果実収容凹部51の底部51dの中心と開口縁部51aの任意位置とを結ぶ線で切った断面の少なくとも1/2高さより上の部分51c・51bは、その曲率が開口縁部近傍51bを除いて一定であり、開口縁部近傍51bでは相対的に小さく形成されて拡げられている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、メロン,トマト,リンゴ,梨,桃,等の果実類を収容するパルプモールドトレイ(抄製紙板製のトレイ)に関する。本発明のパルプモールドトレイは、外形が上面視で略長方形を成し、その内部には、収容対象の果実類に適合するサイズ・形状(上面視で円形)の複数個の果実収容凹部が略均等に配設されている。
外形が上面視で略長方形を成し、その内部に収容対象の果実類(メロン/トマト/リンゴ/梨/桃等)に適合するサイズ・形状(上面視で円形)の複数個の果実収容凹部が略均等に配設されたパルプモールドトレイ(抄製紙板製のトレイ)は周知である。
(1)収容果実の損傷防止に関する技術:
特開2005−067696号公報(特許文献1)には、果実類を収容する凹陥部(本願発明の果実収容凹部に相当する部位)の形状を、該凹陥部の側壁部の縦断面形状が直線状を成し、該凹陥部の全体形状が略逆円錐台形状を成すように形成することで、該凹陥部内にて果実類が係止される部分の面積を広げるとともに、従来の果実類包装容器に存在していた肩部(開口縁の90°近い屈曲部)の存在を解消し、これにより、果実類の損傷を防止するようにした果実類包装用のパルプモールドトレイが記載されている。
(2)箱からの取り出しに関する技術:
パルプモールドトレイは、果実収容凹部内に収容した果実とともにダンボール箱内にセットして輸送等される。このため、パルプモールドトレイがダンボール箱内で位置ズレしないように、パルプモールドトレイの外寸(上面視での外寸)は、略、ダンボール箱の内寸(上面視での内寸)に合致する寸法とされている。このため、パルプモールドトレイをダンボール箱内から取り出す作業が容易ではないという問題が生じている。
この問題を解決するため、特開2001−146224号公報(特許文献2)には、果実類収容用パルプモールドトレイの外周縁部に、指を2本以上並列して挿入可能な切欠部を設けるとともに、挿入した指を折り曲げて裏面側にて係止できる程度の深さの係止凹部を前記切欠部に隣接して設けて取手部と成し、該係止凹部を、前記切欠部から相対的に遠い位置に浅く形成した指先係止部と、前記切欠部から相対的に近い位置に深く形成した1箇所以上のリブを有する関節係止部とにより構成して成るパルプモールドトレイが提案されている。
特開2005−067696号公報。 特開2001−146224号公報。
(1)収容果実の損傷防止に関する技術:
パルプモールドトレイは、図1に例示するように、槽90内のパルプ溶液91に成形型11を浸して金網製の成形型面の裏面側から吸引して該成形型面の全域にパルプ繊維を1〜3mm程度の厚さに付着させた後、成形型11をパルプ溶液91から引き上げ、成形型面の全域に付着・形成されている未乾燥品を該成形型面に対向させた受型21で受け、さらに、該受型21からパレット31上へ移載して乾燥機40へ送り込み、該乾燥機40内にて加熱・乾燥することにより得られる。
上記に於いて、乾燥工程へ送り込むためにパレット31上へ移載される未乾燥品は、パレット面との接触面積が小さな裏側ではなく、パレット面との接触面積が大きな表側が下方を向くようにして、パレット31上へ移載される。即ち、図2(b)の如く果実収容凹部51の開口部が上を向くようにパレット31上へ移載されるのではなく、図2(a)の如く果実収容凹部51の開口部が下を向くようにパレット31上へ移載される。その理由は、未乾燥状態では、パレット31に支持されていない部位が図2内に二点鎖線で示すように垂れ下がって変形し、その変形した形状が固定されて乾燥後に残ってしまうため、パレット31によって支持される接触面積をできるだけ大きくし、これにより、製品の変形をできるだけ小さくすることにある。
しかしながら、表側が下向きとなるように、言い換えれば、果実収容凹部51の開口部が下を向くようにして移載すると、果実収容凹部51の開口部の縁部51aの近傍部位に力が集中して、当該部位に、開口部の内方へ向かう若干の変形が生ずる。即ち、開口部の縁部51aの近傍部位の傾斜が若干急となるような変形が生ずる。
前記特許文献1(特開2005−067696号公報)のパルプモールドトレイは、前述のように、果実収容凹部の肩部(開口縁の90°近い屈曲部)の存在を解消することで果実の損傷を防止するものであるが、上記したように乾燥工程で開口部の縁部51aの近傍に変形が生ずると、当該部位の傾斜が若干急になるため、肩部の解消が必ずしも良好に実現されなくなり、その結果、良品率の低下を招くという不具合が生ずる。
本発明は、前述した果実収容凹部の肩部(開口縁の90°近い屈曲部)の存在を確実に解消できるようにすることを第1の目的とする。
(2)箱からの取り出しに関する技術:
パルプモールドトレイをダンボール箱に収容して輸送等することに代えて、ダンボール箱よりサイズが大きく且つ再使用可能なプラスチック製のコンテナにパルプモールドトレイを収容して、輸送等に供したいという要望がある。
この要望に応えてパルプモールドトレイを上記のコンテナに収容して輸送等する場合には、コンテナ内で位置ズレしないように、その外寸(上面視での外寸)を、略、コンテナの内寸(上面視での内寸)に合致させる必要がある。つまり、パルプモールドトレイの外寸(上面視での外寸)を、ダンボール箱に収納していた従来のトレイよりも大きくする必要がある。
しかし、外寸を従来より大きくすると、当然ながら、果実収容凹部の個数も増加し、結果、パルプモールドトレイに収容される果実数も増加して、果実を収容した状態での全体重量も大幅に増加することとなる。このように全体重量が大きく増加したパルプモールドトレイをコンテナから取り出す場合、その手掛かりとなるべき取手部が当然に必要であるが、特許文献2(特開2001−146224号公報)に記載のパルプモールドトレイが備えている取手部では、強度が不足である。
本発明は、全体重量が増加したパルプモールドトレイを十分に支え得る取手部を備えたパルプモールドトレイを提供することを第2の目的とする。
本発明は、下記[1]〜[6]のように構成される。
下記[1]〜[6]内で付記した符号は理解を容易にするためであり、本発明の範囲を各符号が示す部材の構成に限定する趣旨ではない。
[1]手段1:
パルプ溶液91に成形型11を浸して金網製の成形型面の裏面側から吸引した後、パルプ溶液91から取り出し、成形型面に付着している未乾燥品を成形型面から外して、成形型面を転写された果実収容凹部51の側を下にして台31上に載置して乾燥させて得る果実収容用パルプモールドトレイであって、
前記果実収容凹部51の底部51dの中心と開口縁部51aの任意位置とを結ぶ線で切った断面の少なくとも1/2高さより上の部分51c,51bは、その曲率が開口縁部近傍51bを除いて一定であり、開口縁部近傍51bでは相対的に小さく形成されて拡げられている、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
即ち、縦断面線に於いて、開口縁部近傍51bの部位の曲率半径は、上記51cの部位の曲率半径よりも、相対的に大きい。
図3(a)に示すように、低部51dから開口部までの高さをHとし、開口縁部近傍51bの高さをh2、上記51cの部分の高さをh1とすると、「h1+h2>H/2」の関係が成り立つ。
[2]手段2:
手段1に於いて、
前記開口縁部近傍51bは、開口縁部から1cm以内の深さである、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
開口部近傍51bの深さをh2とすると、「h2≦1cm」である。
[3]手段3:
手段1に於いて、
前記開口縁部近傍51bの曲率が相対的に小さく形成されている程度は、一定に形成されていると仮定した場合(図3(a)に細実線で示した場合)と比較して、開口縁部51aが0.5〜3mm外方へ拡がる程度である、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
[4]手段4:
手段1に於いて、
前記果実収容凹部51の底部51dの中心と開口縁部51aの任意位置とを結ぶ線で切った断面の少なくとも1/2高さより上の部分は、その曲率が開口縁部近傍51bを除いて一定であり、開口縁部近傍51bでは変曲点を経て相対的に小さく形成されて拡げられている、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
図3の例では、上記51bの部分と上記51cの部分は何れも下に凸であるが、上記51bの部分が上に凸となるように構成してもよい。或いはまた、上記51cの部分が直線となるように構成してもよい。
[5]手段5:
手段1〜手段4の何れかに於いて、更に、
パルプモールドトレイの外周部を成す平行な2縁部の対向位置に、指を2本以上並列して挿入可能な切欠部52aをそれぞれ設けるとともに、挿入した指を折り曲げて裏面側にて係止できる程度の深さの係止凹部52b,52cを前記切欠部52aに隣接して設けて取手部52を構成し、該係止凹部を、前記切欠部52a近傍に相対的に深く形成した1箇所以上のリブ52bbを有する関節係止凹部52bと、前記切欠部52aから離隔した位置に相対的に浅く形成して隣接する果実収容凹部51の開口縁部に連設した指先係止凹部52cと、により構成して成る、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
[6]手段6:
手段1〜手段4の何れかに於いて、更に、
パルプモールドトレイの外周部を成す平行な2縁部の対向位置に、指を2本以上並列して挿入可能な切欠部52aをそれぞれ設けるとともに、挿入した指を折り曲げて裏面側にて係止できる程度の深さの係止凹部52b,52c1を前記切欠部52aに隣接して設けて取手部52を構成し、該係止凹部を、前記切欠部52a近傍に相対的に深く形成した1箇所以上のリブ52bbを有する関節係止凹部52bと、前記切欠部52aから離隔した位置に該切欠部52a側で相対的に浅く且つ該切欠部52aから離れるにつれて深くなり隣接する果実収容凹部51の開口縁部にて前記関節係止凹部52bと同程度の深さになって該果実収容凹部51の開口縁部に連設する指先係止凹部52c1と、により構成して成る、
ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
手段6の指先係止凹部52c1を図8内に示す。図8は、図4(a)のC−C線部分の断面を手段6に関して示した図であり、手段5の指先係止凹部52cが平坦であるのに対して、手段6の指先係止凹部52c1h果実収容凹部に向けて傾斜する点を除いては、手段5と共通である。
手段1は、パルプ溶液91に成形型11を浸して金網製の成形型面の裏面側から吸引した後、パルプ溶液91から取り出し、成形型面に付着している未乾燥品を成形型面から外して、成形型面を転写された果実収容凹部51の側を下にして台31上に載置して乾燥させて得る果実収容用パルプモールドトレイであって、前記果実収容凹部51の底部51dの中心と開口縁部51aの任意位置とを結ぶ線で切った断面の少なくとも1/2高さより上の部分51c,51bは、その曲率が開口縁部近傍51bを除いて一定であり、開口縁部近傍51bでは相対的に小さく形成されて拡げられているパルプモールドトレイであるため、果実収容凹部の肩部(開口縁の90°近い屈曲部)の存在を確実に解消することができ、収容される果実の損傷を確実に防止することができる。
手段2〜手段4は、手段1が奏する効果を奏する他、それぞれ、より具体的なパルプモールドトレイの構成を提供できる効果がある。
手段5は、手段1〜手段4の何れかに於いて、更に、パルプモールドトレイの外周部を成す平行な2縁部の対向位置に、指を2本以上並列して挿入可能な切欠部52aをそれぞれ設けるとともに、挿入した指を折り曲げて裏面側にて係止できる程度の深さの係止凹部52b,52cを前記切欠部52aに隣接して設けて取手部52を構成し、該係止凹部を、前記切欠部52a近傍に相対的に深く形成した1箇所以上のリブ52bbを有する関節係止凹部52bと、前記切欠部52aから離隔した位置に相対的に浅く形成して隣接する果実収容凹部51の開口縁部に連設した指先係止凹部52cと、により構成して成るパルプモールドトレイであるため、全体重量が増加したパルプモールドトレイを十分に支え得る取手部を備えたパルプモールドトレイを提供することができる。
手段6は、手段5の指先係止凹部52cに代えて、果実収容凹部51へ向けて傾斜させた指先係止凹部52c1を設けることにより、手段5よりも更に強度を高めた取手部52を備えたパルプモールドトレイを提供できる効果がある。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(1)製造工程:
図1はパルプモールドトレイ(抄製紙板製のトレイ)の製造工程の一例を示す。
図示のように、回転式金型支持装置10のアームが矢印a方向へ一定速度で回転されると、各アームの先端に取り付けられている成形型11は、パルプ溶液槽90内のパルプ溶液91に順に浸される。各成形型11には、それぞれ、金網製の成形型面が取り付けられており、その形状は、製造対象のパルプモールドトレイの表側(果実収容凹部51の開口部側)の形状に合致する形状とされている。成形型11がパルプ溶液91に浸されている状態で、成形型面の裏面側から真空吸引が行なわれる。これにより、金網製の成形型面の全域にパルプ繊維が付着する。付着したパルプ繊維の厚さが1.5mm程度になるタイミングで、当該の成形型11はパルプ溶液91から引き上げられる。なお、この付着厚さは製造対象のトレイに応じて決まるものであり、若干の幅(1〜3mm程度)がある。
回転式金型支持装置10と同期して回転式受型支持装置20が運転されており、該回転式受型支持装置20の各アームの先端には、それぞれ受型21が取り付けられている。
上述の如くパルプ溶液91から引き上げられた成形型11は、回転式受型支持装置20によって所定の対向位置へ順に位置される受型21に対向される。この対向時、成形型11の裏面側からは押出用の空気が吐出され、一方、受型21の裏面側からは真空吸引が行なわれる。このため、成形型11の成形型面に付着していたパルプ繊維(未乾燥状態のパルプモールドトレイ)は、受型21へ渡される。
こうして受型21に渡されたパルプ繊維(未乾燥状態のパルプモールドトレイ)は、該受型21により支持されつつ搬送装置30のパレット31の上方位置へ運ばれて、該パレット31上へ移載される。この移載は、図2(a)のように、表側(果実収容凹部51の開口部の側)が下方を向くように行なわれる。このことは、回転式金型支持装置10の成形型11に取り付けられる成形型面を、果実収容凹部51に対応する部分が凸部となるような成形型面とすることによって実現される。
パレット31上へ移載された未乾燥状態のパルプモールドトレイは、搬送装置30により搬送されて乾燥装置40へ送り込まれ、該乾燥装置40内にて加熱・乾燥される。
このようにして、パルプモールドトレイが製造される。
(2)メロン用パルプモールドトレイ:
図4は、11個の果実収容凹部51を配設したメロン用のパルプモールドトレイ50を示し、(a)は上面図、(b)はB−B線断面図、(c)はC−C線断面図、(d)はD−D線断面図である。ここで、C−C線断面図は前記手段5に対応する断面図である。
また、図4(b)の拡大図を図3(b)に示すとともに、図3(b)を説明する模式図を図3(a)として示す。
(イ)概要:
図示のパルプモールドトレイは、該パルプモールドトレイが輸送時等にメロンとともに収容されるコンテナの内形状(上面視での内形状;長方形)に略合致する外形状(上面視での外形状;長方形)・サイズであり、内部には、合計11個の果実収容凹部51が、略均等に入れ位置に配設されている。このように、コンテナの内形状・サイズに合致する外形状・サイズとしたため、半分のサイズのパルプモールドトレイをコンテナ内に二つ並べて収容する場合に比較してデッドスペースを小さくでき、果実収容凹部をより多く配設することができる。
(ロ)果実収容凹部の開口縁部付近:
果実収容凹部は、その縦断面(底部51dの中心と開口縁部51aの任意位置とを結ぶ線で切った断面)を図3に詳細に示すように、果実収容凹部51の高さ(深さ)Hの少なくとも1/2より上の部分51c・51bのうち開口縁部近傍51bを除く部分51cの曲率が一定であり、且つ、開口縁部近傍51bの曲率が上記部分51cよりも相対的に小さくなるように形成されている。言い換えれば、上記部分51cの曲率半径が、開口縁部近傍51bの曲率半径よりも小さくなるように形成されている。上記部分51cはメロンを支持する機能の大部分を受け持つため、以下、メロン支持部という。
メロン支持部51cの最下端は、Hの少なくとも1/2より下であるから、開口縁部近傍の高さ(深さ)をh2、メロン支持部51cの高さ(深さ)をh1とすると、
「h1+h2>H/2」
が成り立つ。
このように、開口縁部近傍51bの曲率をメロン支持部51cよりも大きくして、開口縁部近傍51bが外側へ拡がるように形成しているため、未乾燥状態のパルプモールドトレイを乾燥する工程に於いて開口縁部51aやその近傍の開口縁部近傍51bに力が集中しても、当該部位に、開口部の内方へ向かう変形が生じ難くなり、結果、開口縁部近傍51bの傾斜が急となるような変形が生ずることを防止できる。このため、果実収容凹部の肩部(開口縁の90°近い屈曲部)が生じないようにでき、収容されるメロンの損傷を確実に防止することができる。また、開口縁部近傍51bが相対的に緩い傾斜となり開口縁部51aが拡がった結果、複数枚を重ねた場合の剥離性も良好である。
上記の損傷防止効果を奏するために必要な開口縁部近傍51bの高さ(深さ)は、2mm〜1cmの範囲、好ましくは、3mm〜1cmの範囲である。2mm未満では上記の損傷防止効果を得ることが困難であり、1cmを越えるとメロン支持部51cの高さが相対的に減り、その点で不利となる。
また、上記の損傷防止効果を得るために開口縁部51aを外側へ拡げる程度は、0.5〜3mm程度(拡げない場合との比較;図3(a)参照)、好ましくは1mm〜3mm程度である。0.5mm未満では上記の損傷防止効果を得ることが困難であり、3mmを越えると開口縁部近傍51bが多少は奏しているメロン支持機能が低減されてしまうため不利である。
なお、メロン支持部51cの部分の縦断面は直線状でもよい。また、開口縁部近傍51bとメロン支持部51cとの境界は、変曲点であってもよい。
(ハ)取手部:
図示のパルプモールドトレイは、また、短辺方向の縁の中央部に取手部52を有するとともに、長手方向の縁にはそれぞれ2箇所の小さな取手部54を有する。
短辺方向の縁の中央部の取手部52は、指を2本以上並列して挿入可能な切欠部52aを設け、さらに、挿入した指を折り曲げて裏面側にて係止できる程度の深さの係止凹部52b・52cを前記切欠部52aに隣接して設けて成る。ここで、係止凹部52b・52cは、切欠部52a近傍に相対的に深く形成した2本のリブ52bbを有する関節係止凹部52bと、切欠部52aから離隔した位置に相対的に浅く形成して隣接する果実収容凹部51の開口縁部51aに連設した指先係止凹部52cとから成る。
このように、取手部52を構成しているため、コンテナ用にサイズを大きくした結果として、メロンを含む全体重量が増加した場合でも、両縁の取手部52,52を手で持って取り出すことができる。
また、上記のように、長手方向の縁にもそれぞれ2箇所の小さな取手部54を設けたため、メロンが無い状態で、パルプモールドトレイをコンテナ内から取り出す作業が容易であり、適宜の姿勢で取り出すことができる。
図示の取手部52では、指先係止部52cは平坦であるが、これを、切欠部52aから離隔した位置に設ける点は上述の例と同じであるが、図8に示すように、切欠部52a側で相対的に浅く且つ切欠部52aから離れるにつれて深くなり隣接する果実収容凹部51の開口縁部にて関節係止凹部52bと同程度の深さになって果実収容凹部51の開口縁部51aに連設するように傾斜をつけた指先係止凹部52c1として構成すると、更に、取手部52の強度を高めることができる。
(ニ)美観:
図示のパルプモールドトレイは、また、三角形の頂点位置に隣接する3個の果実収容凹部51の中央部に、微細な略三角形状の凹部55を形成しているため、メロンを収容した状態で上方から見ると、当該部分が目立たなくなり、メロンを際立たせることができる効果も有する。
(3)リンゴ等用のパルプモールドトレイ:
図5は20個の果実収容凹部501Aを配設したリンゴ(又はトマト/梨/桃)用のパルプモールドトレイ500Aを示し、図6は22個の果実収容凹部501Bを配設したリンゴ(又はトマト/梨/桃)用のパルプモールドトレイ500Bを示し、図7は24個の果実収容凹部501Cを配設したリンゴ(又はトマト/梨/桃)用のパルプモールドトレイ500Cを示す。図5のパルプモールドトレイ500Aでは、取手部502Aは、果実収容凹部501Aの配置の関係上、短辺方向の縁の中央部ではなく、中央部から少し外れた部位に設けられている。図6のパルプモールドトレイ500Bも同様である。なお、504A,504B,504Cは、パルプモールドトレイ500A,500B,500Cそれぞれの長手方向の縁に設けられた小さな取手部である。
何れのパルプモールドトレイも、前記「(2)メロン用パルプモールドトレイ」と、その「(ニ)美観」の点を除いて同様の構成を有し、同様の効果を奏する。
パルプモールドトレイの製造工程の一例を示す模式図。 未乾燥のパルプモールドトレイ50をパレット31上に載置する様子を示す説明図。(a)は表側を下方に向けて載置した例を示し、(b)は裏側を下方に向けて載置した例を示す。 果実収容凹部51の底部の中心と開口縁部の任意位置とを結ぶ線で切った縦断面図。(a)は同部位を模式的に示す説明図、(b)は11個の果実収容凹部51を配設したメロン用のパルプモールドトレイの同部位の縦断面図。 11個の果実収容凹部51を配設したメロン用のパルプモールドトレイ50を示し、(a)は上面図、(b)はB−B線断面図(図3(b)と同部位の断面図)、(c)はC−C線断面図、(d)はD−D線断面図。 20個の果実収容凹部501Aを配設したトマト/リンゴ/梨/桃用のパルプモールドトレイ50の上面図。 22個の果実収容凹部501Bを配設したトマト/リンゴ/梨/桃用のパルプモールドトレイ50の上面図。 24個の果実収容凹部501Cを配設したトマト/リンゴ/梨/桃用のパルプモールドトレイ50の上面図。 指先係止凹部として果実収容凹部50に向けて傾斜する指先係凹部52c1を設けた場合を示す図4(a)のC−C線断面図。
符号の説明
10 回転式金型支持装置
11 成形型
20 回転式受型支持装置
21 受型
30 搬送装置
31 パレット
40 乾燥装置
50 メロン用パルプモールドトレイ
500A リンゴ等用パルプモールドトレイ(果実収容凹部が20個の場合)
500B リンゴ等用パルプモールドトレイ(果実収容凹部が22個の場合)
500C リンゴ等用パルプモールドトレイ(果実収容凹部が24個の場合)
51 果実収容凹部
51a 開口縁部
51b 開口縁部近傍
51c 曲率一定部分(メロン支持部)
51d 底部
52 取手部
52a 切欠部
52b 関節係止凹部
52c 指先係止凹部
52c1 果実収容凹部へ向かって下がる傾斜をつけた指先係止凹部
90 パルプ溶液槽
91 パルプ溶液

Claims (6)

  1. パルプ溶液に成形型を浸して金網製の成形型面の裏面側から吸引した後、パルプ溶液から取り出し、成形型面に付着している未乾燥品を成形型面から外して、成形型面を転写された果実収容凹部の側を下にして台上に載置して乾燥させて得る果実収容用パルプモールドトレイであって、
    前記果実収容凹部の底部の中心と開口縁部の任意位置とを結ぶ線で切った断面の少なくとも1/2高さより上の部分は、その曲率が開口縁部近傍を除いて一定であり、開口縁部近傍では相対的に小さく形成されて拡げられている、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  2. 請求項1に於いて、
    前記開口縁部近傍は、開口縁部から1cm以内の深さである、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  3. 請求項1に於いて、
    前記開口縁部近傍の曲率が相対的に小さく形成されている程度は、一定に形成されていると仮定した場合と比較して、開口縁が0.5〜3mm外方へ拡がる程度である、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  4. 請求項1に於いて、
    前記果実収容凹部の底部の中心と開口縁部の任意位置とを結ぶ線で切った断面の少なくとも1/2高さより上の部分は、その曲率が開口縁部近傍を除いて一定であり、開口縁部近傍では変曲点を経て相対的に小さく形成されて拡げられている、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに於いて、更に、
    パルプモールドトレイの外周部を成す平行な2縁部の対向位置に、指を2本以上並列して挿入可能な切欠部をそれぞれ設けるとともに、挿入した指を折り曲げて裏面側にて係止できる程度の深さの係止凹部を前記切欠部に隣接して設けて取手部を構成し、該係止凹部を、前記切欠部近傍に相対的に深く形成した1箇所以上のリブを有する関節係止凹部と、前記切欠部から離隔した位置に相対的に浅く形成して隣接する果実収容凹部の開口縁部に連設させた指先係止凹部と、により構成して成る、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
  6. 請求項1〜請求項4の何れかに於いて、更に、
    パルプモールドトレイの外周部を成す平行な2縁部の対向位置に、指を2本以上並列して挿入可能な切欠部をそれぞれ設けるとともに、挿入した指を折り曲げて裏面側にて係止できる程度の深さの係止凹部を前記切欠部に隣接して設けて取手部を構成し、該係止凹部を、前記切欠部近傍に相対的に深く形成した1箇所以上のリブを有する関節係止凹部と、前記切欠部から離隔した位置に該切欠部側で相対的に浅く且つ該切欠部から離れるにつれて深くなり隣接する果実収容凹部の開口縁部にて前記関節係止凹部と同程度の深さになって該果実収容凹部の開口縁部に連設する指先係止凹部と、により構成して成る、
    ことを特徴とするパルプモールドトレイ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104273106A (zh) * 2013-07-09 2015-01-14 Doyo工程有限公司 具备精密离心制动系统的鱼线轮
JP2015061955A (ja) * 2013-09-23 2015-04-02 日本モウルド工業株式会社 成形用金型
WO2017039450A1 (en) * 2015-09-03 2017-03-09 Huhtamaki Molded Fiber Technology B.V. Tray for storage, transport and/or display of products, such as fruit and vegetables, and a method therefor
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CN108689020A (zh) * 2018-05-30 2018-10-23 孙颖 圆柱电池承托结构

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