JP4424930B2 - 紙製織物シートの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁紙または襖紙などの内装材の改良、更に詳しくは、自由な組み合わせにより多様性のある美しいパターンを構成することができ、しかも、織機を用いて簡単に製造することができる紙製織物シートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、部屋のインテリアデザインをイメージアップするために、壁や襖などに壁紙や襖紙を貼り付けて装飾する。ところで、このような壁紙には、様々な材料があるが、例えば、無機質基材に不織布を固定して構成されたものが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、このような壁紙は表面模様が一様で単調であり、装飾性に今一つ物足りなさがあるとともに、表面に化学的加工処理を施すという製造工程が加工コストを高いものにしていた。その上、その表面の樹脂が剥離するおそれもあり、また、室内のリニューアルに伴って壁紙等を廃棄する際にも処分に難渋することもあった。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−33380号公報 (第2−3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の壁紙などのインテリア素材に上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、自由な組み合わせにより多様性のある美しいパターンを構成することができる装飾性に優れた紙製織物シートを提供することにある。
【0006】
また、本発明は、このようなシートを織機を用いて簡単に作製することができる紙製織物シートの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0012】
即ち、本発明は、装飾表面を有する所定幅の経方向紙帯1・1…および緯方向紙帯2・2…とを織機に配置し、これらの紙帯を立体的に交錯せしめて格子状組織に重ね合わせ、両紙帯の裏面に付着した接着剤Sによって両紙帯をヒートシール接着して紙織物基材Pを製織する一方、
次いで、この紙織物基材Pの裏面に補強用の裏打ちシート3を付着するという技術的手段を採用することによって紙製織物シートの製造方法を完成した。
【0013】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、抄造して紙シート基材を作製する一方、この紙シート基材の裏面に接着剤Sを塗布して乾燥せしめ、表面にプリント加工またはエンボス加工を施して装飾した
後、
所要幅に裁断することによって、経方向紙帯1および/または緯方向紙帯2を作製するという技術的手段を採用した。
【0014】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、経方向紙帯1および/または緯方向紙帯2の裏面には、生分解性樹脂を含有する接着剤Sを塗布せしめるという技術的手段を採用した。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を具体的に図示した図面に基いて更に詳細に説明すると次のとおりである。
【0016】
本発明の実施形態を図1から図3に基いて説明する。図中、符号1で指示するものは経方向紙帯であり、符号2で指示するものは緯方向紙帯である。これら経方向紙帯1および緯方向紙帯2は装飾表面を有する所定幅の紙製の帯状部材である。また、符号3で指示するものは裏打ちシートであり、この裏打ちシート3には紙製材料を採用する。
【0017】
しかして、本発明の紙製織物シートを製造する方法の手順を以下に具体的に説明する。まず、装飾表面を有する所定幅の経方向紙帯1・1…および緯方向紙帯2・2…とを織機に配置する。本実施形態では、レピア織機を用いて緯方向紙帯2を緯入れし(図2参照)、これらの紙帯を立体的(かつ直角)に交錯して格子状組織に重ね合わせ、そして、両紙帯の裏面に付着した接着剤Sによって両紙帯をヒートシール接着して紙織物基材Pを製織する。
【0018】
本実施形態では、抄造して紙シート基材を作製する一方、この紙シート基材の裏面に接着剤Sを塗布して乾燥せしめ、表面にプリント加工またはエンボス加工を施して装飾した後、所要幅に裁断することによって、経方向紙帯1および/または緯方向紙帯2を作製することができる。
【0019】
そして、経方向紙帯1および/または緯方向紙帯2の裏面には、生分解性樹脂を含有する接着剤Sを塗布せしめる。本実施形態では、生分解性樹脂(脂肪族ポリエステル)を含有する接着剤Sを塗布し、熱プレス8kg/cm2 、約110℃、30秒の条件で、両紙帯をヒートシール接着する。
【0020】
また、前記同様に紙織物基材Pの裏面に補強用の裏打ちシート3をヒートシール接着する。こうして、図3に示すような断面構造を有するシートを完成することができる。
【0021】
このように、紙織物基材Pの裏面に補強用の裏打ちシート3を生分解性樹脂を含有する接着剤Sで付着することにより、良好な接着性を有するとともに、環境汚染にも配慮した製品を作ることができる。
【0022】
また、これら経方向紙帯1および緯方向紙帯2を略同じ幅に作製することによって正方形状の格子模様を作製することができる。この際、その幅サイズを、施行する部屋の壁面の全長寸法を均等分割したサイズに作製することにより、織模様が途切れることなく丁度納めることができる。本実施形態では、一般的な畳の大きさである1間(6尺3寸:約191cm)を24で均等に分割して約8cmに作製した。
【0023】
また、経方向紙帯1および緯方向紙帯2の装飾表面意匠が相異なるようにすることによって、織物模様をより強調させることができる。更にまた、必要に応じて、経方向紙帯1および/または緯方向紙帯2の装飾表面にプリント加工またはエンボス加工を施すことによっても装飾効果を高めることができる。
【0024】
本発明は概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施例に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、紙織物基材Pは平織組織模様のものに限らず、あや織組織や朱子織組織であっても良く、これらを組み合わせて柄模様を作成しても良い。
【0025】
また、経方向紙帯1および緯方向紙帯2の幅寸法を変えることによっても長方形などの格子模様を作製することができ、何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【0026】
【発明の効果】
以上、実施形態を挙げて説明したとおり、本発明にあっては、装飾表面を有する所定幅の経方向紙帯および緯方向紙帯とを立体的に交錯して格子状組織に重ね合わせて紙織物基材を製織したことによって、自由な組み合わせにより多様性のある美しいパターンを構成することができ、また、この紙織物基材の裏面に裏打ちシートを付着させて補強することもできる。
【0027】
また、このような装飾性の高いシート材を織機を使用して簡単に作製できることから、製造コストがかからず、大量生産にも適していることから、実用的利用価値は頗る高いものがあると云える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態品を表わす全体正面図である。
【図2】本発明の実施形態品の製造工程を表わす説明斜視図である。
【図3】本発明の実施形態品の構造を表わす説明断面図である。
【符号の説明】
1 経方向紙帯
2 緯方向紙帯
3 裏打ちシート
P 紙織物基材
S 接着剤
Claims (3)
- 装飾表面を有する所定幅の経方向紙帯1・1…および緯方向紙帯2・2…とを織機に配置し、これらの紙帯を立体的に交錯せしめて格子状組織に重ね合わせ、両紙帯の裏面に付着した接着剤Sによって両紙帯をヒートシール接着して紙織物基材Pを製織する一方、
次いで、この紙織物基材Pの裏面に補強用の裏打ちシート3を付着することを特徴とする紙製織物シートの製造方法。 - 抄造して紙シート基材を作製する一方、この紙シート基材の裏面に接着剤Sを塗布して乾燥せしめ、表面にプリント加工またはエンボス加工を施して装飾した後、
所要幅に裁断することによって、経方向紙帯1および/または緯方向紙帯2を作製することを特徴とする請求項1記載の紙製織物シートの製造方法。 - 経方向紙帯1および/または緯方向紙帯2の裏面には、生分解性樹脂を含有する接着剤Sを塗布せしめることを特徴とする請求項1または2記載の紙製織物シートの製造方法。
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JP2003197341A JP4424930B2 (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | 紙製織物シートの製造方法 |
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KR101013070B1 (ko) | 2010-04-27 | 2011-02-14 | 주식회사 용산 | 한지사를 적용한 자동차용 내장재 직물 |
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2003
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