本発明は、テレビ受信機、情報処理方法及びプログラムに関し、更に詳しくは、ネットワークに接続され、接続した相手側のテレビと同一のテレビ番組の視聴を行うデジタルテレビ受信機、同一のテレビ番組の視聴を行う情報処理方法、及びその情報処理方法を実行するプログラムに関する。
地上放送波を用いたテレビ放送において、多数の視聴者が特定の番組を同時に視聴し、視聴者の意見を放送局に送信して、その意見を取り入れながら放送番組を進行するテレビ放送が実施されている。多数の視聴者が特定の番組に参加できるテレビ放送システムの例が、特許文献1に記載されている。
また、近年、ネットワーク環境の整備が進み、広帯域の通信を広く容易に利用することが可能になっている。動画伝送に関する技術の進歩により、ネットワークを利用した動画コミュニケーションも気軽に利用できるようになってきている。
こうした背景のもと、テレビを利用した双方向動画通信手段によって二つのテレビを接続し、それぞれのユーザが手動で自分自身のテレビの選局を行い、同時に同じテレビ番組を受信しながら、双方向動画通信によってテレビ番組視聴の時間を共有するといった利用形態が存在する。
図34は、こうした利用の概略構成図である。テレビ受信機800,820はテレビ放送の受信機能の他に、ネットワーク接続機能と、このネットワーク接続機能を使用する動画通信手段(いわゆるテレビ会議機能)を有する。テレビ受信機800,820は、インターネットを含むネットワーク810に接続する。
テレビ受信機800は、アンテナ801を通じてテレビ放送を受信して、表示器802上のテレビ放送番組表示エリア803に表示する一方、映像音声入力機能を有するカメラ804からの動画情報を外部に送信し、受信した相手の動画情報うち映像を表示器802上の相手画像表示エリアに表示し、音声を図示しないスピーカから出力する。
テレビ受信機820も、テレビ受信機800と同様の構成と機能を具備し、アンテナ821を通じてテレビ放送を受信して表示器822上のテレビ放送番組表示エリア823に表示し、映像音声入力機能を有するカメラ824からの動画情報を外部に送信し、受信した相手の動画情報うち映像を表示器822上の相手画像表示エリアに表示し、音声を図示しないスピーカから出力する。
ネットワークで接続されたテレビ受信機800,820の視聴者は、お互いの様子を相手の動画及び音声によって知りつつ、それぞれのテレビ受信機で個別に受信した共通のテレビ放送番組を視聴する。ネットワークを通じたいわゆるテレビ会議機能によって、あたかも一つのリビングルームに居て、同じテレビ放送を一緒に視聴しているかのような体験を共有できる。
特開平6−217307号公報
図4(A)は、地域X(テレビ受信機800)で受信視聴できるテレビ番組の放送スケジュールを示し、図4(B)は、地域Xとは異なる地域Y(テレビ受信機820)で受信視聴できるテレビ番組の放送スケジュールを示す。地域Xでは、放送局A、B、Cの放送をチャンネル1、2、3で受信することができ、時刻01:00から05:00の間、図4(A)に示す番組を受信して視聴できる。一方、地域Yでは、図4(B)に示すとおり、放送局A、D、B'の放送をチャンネル1、2、3で受信できる。
放送局Aは、地域Yでも地域Xと同じ内容を放送する。テレビ受信機800,820は放送局Aの番組を同時に視聴でき、テレビ会議機能によって番組視聴を同時に体験することができる。
地域Yにおける放送局Dは、例えばこの地域Yのローカル局であり、図4(A)及び図4(B)に示す時間帯では、地域Xにおけるどの放送局とも共通の番組はない。即ち、テレビ受信機800,820が同時視聴できる番組は、存在しない。
放送局B'は、例えば地域Xにおける放送局Bに関連した放送局であり、放送局Bと共通の番組b1、b2、b3を放送する。しかし、地域Xに固有の番組eもあり、放送時刻は、図4(A)及び図4(B)に示す通り、番組b1が同一であるものの、番組b2、b3については、放送局Bとは異なる時刻に放送される。この結果、テレビ受信機800,820のテレビ会議機能による視聴の同時体験は、番組b1でのみ可能となる。
図35(A)及び図35(B)は、こうした事情の結果、地域Xにおけるテレビ受信機800と地域Yにあるテレビ受信機820がテレビ会議機能による同時視聴体験をすることが可能なテレビ番組のスケジュールを、より理解しやすいように示した図である。図35(A)は、テレビ受信機800において同時視聴可能な番組スケジュールを示し、図35(B)は、テレビ受信機820において同時視聴可能な番組スケジュールを示す。このように、テレビ放送は、地域によって異なる放送スケジュールを持ち、同一の番組でも、放送日又は放送時刻が異なる場合が存在し、同時視聴できる番組が限られてしまう。
本発明は、同時視聴の機会を増やすことのできるテレビ受信機、情報処理方法及びプログラムを提示することを目的とする。
本発明に係るテレビ受信機は、テレビ受信機であって、第1の地域の放送信号を受信する受信手段と、前記第1の地域で放送される番組に関する番組情報、及び第2の地域で放送される番組に関する番組情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された番組情報に基づいて、前記第1及び第2の地域の両方で放送される共通番組のうち、前記第1の地域における放送時刻が前記第2の地域における放送時刻よりも早い共通番組を検出し、当該検出された共通番組を蓄積部に蓄積させる制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第2の地域における前記検出された共通番組の放送時刻に合わせて前記蓄積部に蓄積された共通番組を再生できることを通知することを特徴とする。
本発明に係るテレビ受信機は、テレビ受信機であって、第1の地域の放送信号を受信する受信手段と、前記第1の地域で放送される番組に関する番組情報、及び第2の地域で放送される番組に関する番組情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された番組情報に基づいて、前記第1及び第2の地域の両方で放送される共通番組のうち、前記第2の地域における放送時刻が前記第1の地域における放送時刻よりも早い共通番組を検出し、前記第2の地域の放送信号を受信する他のテレビ受信機に対して、当該検出された共通番組を蓄積させる蓄積要求信号を送信する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第1の地域における前記検出された共通番組の放送時刻に合わせて前記他のテレビ受信機に蓄積された共通番組を再生できることを通知することを特徴とする。
本発明に係る情報処理方法は、情報処理方法であって、第1の地域の放送信号を受信する受信ステップと、前記第1の地域で放送される番組に関する番組情報、及び第2の地域で放送される番組に関する番組情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得した番組情報に基づいて、前記第1及び第2の地域の両方で放送される共通番組のうち、前記第1の地域における放送時刻が前記第2の地域における放送時刻よりも早い共通番組を検出し、当該検出された共通番組を蓄積部に蓄積させる制御ステップと、前記第2の地域における前記検出された共通番組の放送時刻に合わせて、前記蓄積部に蓄積された共通番組を再生可能であることを通知する通知ステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係る情報処理方法は、情報処理方法であって、第1の地域の放送信号を受信する受信ステップと、前記第1の地域で放送される番組に関する番組情報、及び第2の地域で放送される番組に関する番組情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得した番組情報に基づいて、前記第1及び第2の地域の両方で放送される共通番組のうち、前記第2の地域における放送時刻が前記第1の地域における放送時刻よりも早い共通番組を検出し、前記第2の地域の放送信号を受信するテレビ受信機に対して、当該検出された共通番組を蓄積させる蓄積要求信号を送信する制御ステップと、前記第1の地域における前記検出された共通番組の放送時刻に合わせて、前記テレビ受信機に蓄積された共通番組を再生可能であることを通知する通知ステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、同一チャンネル・同一時間の番組のみならず、異なるチャンネル・同一時間の番組、更には、チャンネルにかかわらず異なる時間の番組も同時視聴が可能になる。
例えば、地域によって同一番組であっても異なる時刻に放送される場合においても、異なる時刻のうち遅い方の時刻において、同時に同一の番組を視聴することができ、テレビ会議機能によるコミュニケーションとあいまって、二つの地域の距離に無関係に同じテレビ番組を同時に視聴できる。また、放送時刻の差のある番組も同時刻に放送される番組も区別なく、同時視聴可能番組として扱えるので、同時視聴できる番組の選択肢が格段に広がり、より楽しいコミュニケーションを行うことが可能となる。
また、早い放送時刻に蓄積された番組に対して遅い放送時刻に同時視聴するまでの間、同時視聴によらない単独の視聴を制限する属性を付与することにより、同時視聴の目的で蓄積した番組を誤って、事前に単独で視聴してしまう失敗を避けることが可能となり、より簡便に同時視聴を楽しむ事が可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例であるデジタルテレビ受信機100の概略構成ブロック図を示す。
選局部102には、地上波デジタル放送の受信アンテナ101からの放送信号又はCATV放送信号が入力する。選局部102は、制御部110からの制御信号に基づいて、番組情報が含まれる受信データから指定のチャンネルを選択(同調)し、選択したチャンネルのデータを復調部103に出力する。
復調部103は、入力された受信データに放送形態に応じた復調処理を行う。例えば、デジタルデータを復調する場合には、デジタル復調処理を施した後にエラー訂正を行う。復調部103は、復調したデータを分離部104に出力する。分離部104は、復調部2の出力信号から映像信号、音声信号及びデータ信号を分離し、映像信号と音声信号を映像音声処理部105に出力し、データ信号を番組情報抽出部106に出力する。
映像音声処理回路105は、MPEG2方式により圧縮されている映像信号を伸長(デコード)する。デコードされた映像信号は、画面合成部107の、少なくとも1画面分の記憶容量を持つフレームメモリに格納される。デコードされた音声信号は、図示されないD/A変換器によりアナログ信号に変換され、増幅機能を含むスピーカ108から音声として出力される。
番組情報抽出部106は、分離部104からのデータ信号から放送番組の送信時に付加された番組情報を抽出する。本実施例では、番組選択を行うのに必要な番組属性データも抽出される。抽出された属性データを含む番組情報は、制御部110に供給される。番組属性データとは、放送信号に基づく番組の属性を示す情報であって、例えば、番組の開始・終了時刻情報、伝送チャンネル情報、番組の名称、番組をジャンル別に分類するのに必要なジャンル情報や有料放送等の放送サービス形態を示す情報、番組のシリーズ情報及び番組の視聴可能な制限年齢情報等のデータである。送信される放送信号が有料放送である場合には、課金を行うための課金情報等が、該当する番組に付加される場合もある。
制御部110は、メモリ112の不揮発性メモリ(ROM)に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。制御部110は、論理ロジックのみで構成されていても、CPU又は並列演算が可能なメディアプロセッサであってもよい。
ユーザの操作によりリモコン送信器117(いわゆるリモコン)から出力される赤外線信号が、リモコン受信部113で受信され、ユーザ操作情報が制御部110に供給される。
制御部110は、番組情報抽出部106から出力される番組情報データを取り込み、メモリ112に格納する。番組情報データは、一定周期で伝送されるので、メモリ112は、常に最新の番組情報を保持する。
グラフィック生成部111は、制御部110の描画命令により、BitBLt(bit block transfer)及びDMA(direct memory access)などのアクセラレーション機能を用いて、画面合成部107の中にあるフレームメモリにEPG画面等のデータを展開する。BitBLtとは、ビットマップデータの転送を意味し、転送は、メインメモリとグラフィックメモリの間及びグラフィックメモリ間で実行され得る。
メモリ112には、必要に応じて文字フォントなどが格納されており、文字情報を画面に展開するときに使用される。
画面合成部107は、制御部110からのウィンドウ管理指示に基づき、表示アドレスの切り替えを行いながら内部メモリから表示データを読み出し、映像音声処理部105からの映像データとグラフィック生成部107からの画像データとを適宜合成し、これらの合成画面を示すデータを表示器109に出力する。
画面合成部107はまた、制御部110からの指示により、映像音声処理部105からの映像データとグラフィック生成部111からの画像データの一方を選択して、表示器109に出力することもある。
表示部109は、マトリクス電極構造を持つフラットパネル(液晶表示素子又はプラズマ表示素子等)及びCRT等の、画像表示デバイスからなる。
映像音声符号化部114は、テレビ会議機能のために接続されたビデオカメラの映像及びマイクの音声を符号化して、多重分離部115に供給する。
多重分離部115は、符号化された映像データ及び音声データと制御部110から制御データを多重化し、ストリームデータとしてネットワークインターフェース(NIF)116に出力する。また、多重分離部115は、ネットワーク120からネットワークインターフェース116を介して入力するストリームデータを映像データ、音声データ及び制御データに分離し、映像データ及び音声データを映像音声処理部105に出力し、制御データを制御部110に出力する。
映像音声処理部105は、音声データをデコードし、適切な混合比で放送番組の音声とミックスする。映像音声処理部105の音声出力は、スピーカ108に印加される。映像音声処理部105は、映像データもデコードし、デコードされた映像データは、画面合成部107により、表示器109の一部にテレビ会議機能における相手画像として表示される。
ネットワークインターフェース116は、ネットワーク120を介してテレビ会議の相手となるテレビ受信機130と接続する。テレビ受信機130との間で、多重化されたテレビ会議のストリームデータを送受信すると共に、後述の如く、各々が受信した番組情報などのデータを交換する。ネットワークインターフェース116により、テレビ受信機100は、図示しないインターネット上のウェブサイトに接続し、HTML(Hyper Text Markup Language)で記述されたウェブページをダウンロードする等、インターネットのサービスにアクセスできる。
蓄積部118は、例えばハードディスク(HDD)からなり、分離部104で分離されたトランスポートストリーム(TS)データを記憶でき、放送番組を録画できる。蓄積部118に蓄積されたTSデータを読み出し、映像音声処理部104でデコードすることにより、録画された放送番組を再生できる。更には、蓄積と読み出しの複合的な動作によって、遅延再生、ダイジェスト再生及びタイムシフトなどの機能を実現できる。制御部110が、蓄積部118に対するこれらの機能を制御する。
図2は、デジタルテレビ受信機100によって表示される番組表の一例を示す。これは、いわゆる、EPG(Electronic Program Guide)画面である。デジタルテレビ受信機100は、メモリ112に格納した番組情報に基づいて、図2に示すような番組放送スケジュールを表示する。これにより、視聴者による選局、視聴予約及び録画予約の操作を援助する。図2に示された番組表は、縦軸に時刻を、横軸に放送局及びそのチャンネルを配置した表形式からなる。時刻ごとに各チャンネルで視聴可能な番組名及び番組のジャンルの他、番組の内容に関する情報を表示するとともに、現在時刻における特定の番組を選択することにより、格納された番組情報に基づいて選局を行って、目的の番組の視聴を開始することができる。即ち、番組表上に表示される選択候補表示をリモコン117の方向キーの操作により目的の番組へ移動して、選択操作を行うことで、希望の番組を選択し選局できる。また、番組表上の将来の時刻にある番組を選択することにより、視聴予約又は録画予約を行うことができる。
テレビ受信機130は、テレビ受信機100と同様の構成と機能を具備し、テレビ放送波を受信可能であり、ネットワーク120にも接続してテレビ受信機100との間でテレビ会議を行うことができる。テレビ受信機100,130は、以下に説明する同時視聴に関しても同様に動作する。
本実施の特徴的な動作を説明する。デジタルテレビ受信機100は、予め適切な方法によって設定された、テレビ会議機能の通信相手となるデジタルテレビ受信機130と、ネットワーク120を介して接続する。そして、映像と音声によるコミュニケーションを図りつつ、共通のテレビ放送番組を視聴して、その体験を共有する。ここでは、こうしたコミュニケーションを伴った同一番組の視聴を同時視聴と呼ぶこととする。
図3は、デジタルテレビ受信機100,130の同時視聴に関する動作フローを示す。以下の説明では、同時視聴を可能とする2台のテレビ受信機の一方を自テレビ、他方を相手テレビと称する。また、自テレビで受信可能な番組情報を自番組情報とし、相手テレビで受信可能な番組情報を相手番組情報とする。デジタルテレビ受信機100は自テレビ、テレビ受信機130は相手テレビとする。自テレビの制御部110は、自身に組み込まれたロジック又はメモリ112に格納されたプログラムに従って各部を制御する。
S101において、制御部110は、前述した通り放送波に含まれる番組情報を番組情報抽出部106で抽出し、自番組情報としてメモリ112に格納する。次に、自テレビは、ネットワークインターフェース115を介して、予め設定された相手テレビに、相手テレビが放送波から抽出して格納している番組情報を要求し(C101)、これを受信する(C102)。制御部110は、受信した番組情報を相手番組情報としてメモリ112に格納する。図4(A)は、自番組情報の一例を示し、図4(B)は相手番組情報の一例を示す。
制御部110は、相手テレビが格納する蓄積番組情報を相手テレビに要求し(C103)、これを受信し(C104)、相手蓄積番組情報としてメモリ112に格納する。蓄積番組情報とは、蓄積部117に蓄積された又はこれから蓄積される予定の番組(予約録画機能による録画予約番組)を特定する情報である。自テレビでは、制御部110が、蓄積部117に受信した放送番組を蓄積(録画)する際の番組情報を基に蓄積番組情報に登録し、蓄積した番組を削除する際にその番組の情報を蓄積番組情報から抹消する。ここでは、制御部110が自テレビの蓄積制御に伴ってメモリ112に格納する蓄積番組情報を自蓄積番組情報と呼び、相手テレビから受信して格納した蓄積番組情報を相手蓄積番組情報と呼ぶ。
制御部110は、メモリ112に格納した自番組情報と相手番組情報を用いて、自テレビと相手テレビにおいて視聴体験を共有できる番組を抽出し、同時視聴可能番組情報を作成する(S102)。この手順(S102)の詳細を図5に示す。
図5の第1ステップでは、制御部110は、相手番組情報を受信した後(S201)、自番組情報と相手番組情報を比較して、自テレビと相手テレビで同時刻に放送される番組を抽出し、同時視聴可能番組情報としてメモリ112に格納する(S210)。このステップS210の詳細を図6に示す。
図5の第2ステップでは、自番組情報と相手番組情報を比較し、同一の番組であって、相手番組情報における放送時刻と比較して自番組情報における放送時刻が早いものを抽出し、この番組を予約録画機能によって蓄積部117に蓄積するため、この番組をメモリ112に格納された蓄積番組情報に蓄積予定番組として登録する。同時に、当該番組を、相手番組情報上の放送時刻における同時視聴可能番組として、同時視聴可能番組情報に登録する(S220)。この動作の詳細を図7に示す。
図5の第3ステップでは、自テレビの制御部110は、相手番組情報と自蓄積番組情報を比較し、相手番組情報から、既に自テレビに蓄積された番組と同一の番組を抽出し、抽出された番組を、相手番組情報上の放送時刻における同時視聴可能番組として同時視聴可能番組情報に登録する(S230)。図8は、ステップS230の詳細なフローチャートを示す。
次に、制御部110は、相手テレビが格納している蓄積番組情報を、ネットワークを介して相手テレビに要求し(C103)、これを受信して(C104、S240)、相手蓄積番組情報としてメモリ112に格納する。得られた相手蓄積番組情報と自番組情報を比較し、同一の番組を抽出し、抽出された番組を、自番組情報上の放送時刻における同時視聴可能番組として同時視聴番組情報に登録する(S250)。この比較と抽出に関する動作の詳細なフローを図9に示す。
以上の手順で作成される自テレビの同時視聴可能番組情報及び蓄積番組情報と、相手テレビからの相手蓄積番組情報の例を、図10乃至図14に示す。
図10は、相手番組情報を受信して同時視聴可能番組を抽出する以前の自テレビの同時視聴可能番組情報、自蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報を示す。自蓄積番組情報は、この説明より以前の動作により蓄積部117に番組eが蓄積(録画)されていること示している。この時点では、未だ相手テレビの蓄積番組情報を受信していないので、メモリ116の相手蓄積番組情報は、空である。
図11は、相手番組情報を受信した後、自番組情報と比較して同時視聴可能番組を登録した(S210)時点の自テレビの同時視聴可能番組情報、自蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報を示す。図4(A)に示す自番組情報及び図4(B)に示す相手番組情報において、二つのテレビで同じ時刻に視聴できる番組(同時視聴可能な番組)として、チャンネル1の番組a1、a2、a3、a4と、チャンネル2の番組b1が登録されている。
図12は、自番組情報と相手番組情報に共通の番組であって、相手番組情報における放送時刻に比較して自番組情報における放送時刻が早い番組を検出した(S220)時点の自テレビの同時視聴可能番組情報、自蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報を示す。チャンネル2で放送される番組b2を自テレビの受信時に予め蓄積し、この蓄積番組を相手テレビで同一番組が受信できる時刻に再生することにより、同時視聴が可能である。よって、同時視聴可能番組情報として、相手番組情報における放送時刻に番組b2が登録され、自蓄積番組情報には、自番組情報における放送時刻に番組b2が蓄積予定として登録される。
図13は、相手番組情報と自蓄積番組情報を比較し、同時視聴可能番組を検出した時点(S230)の自テレビの同時視聴可能番組情報、自蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報を示す。相手テレビで番組eを受信できる時刻に自テレビでは既に蓄積された同一の番組eを再生することにより、同時視聴が可能である。よって、番組eが、相手番組情報上の放送時刻における同時視聴可能番組として、同時視聴可能番組情報に登録されている。
図14は、相手蓄積番組情報を受信し、自番組情報と比較した時点(S250)の自テレビの同時視聴可能番組情報、自蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報を示す。受信した相手蓄積番組情報では、番組b3が自番組情報における放送時刻より早い時刻に蓄積予定となっているので、自番組情報における放送時刻において、自テレビにおける放送番組受信と並行して相手テレビで蓄積された番組b3を再生することにより、同時視聴が可能である。よって、番組b3が、自番組情報上の放送時刻における同時視聴可能番組として登録されている。
図15(A)は、同時視聴可能番組情報に登録される一番組分のデータの構成を示す。図15(A)に示すように、同時視聴可能番組データは、同時視聴可能な番組の、チャンネル、開始日付時刻、終了日付時刻、番組名、自番組情報における番組特定情報、及び相手番組上における番組特定情報からなる。チャンネル、開始日付時刻及び終了日付時刻をまとめて、同時視聴位置と呼ぶ。図15(B)は、同時視聴の場合の番組特定情報を示し、図15(C)は録画予定の場合の番組特定情報を示し、図15(D)は、録画済みの場合の番組特定情報を示す。
図15(B)、(C)および(D)に示す通り、自番組情報上と相手番組上の番組特定情報は、受信放送局、受信チャンネル、放送開始日付時刻、放送終了日付時刻及び状態データからなる。状態データは、同時視聴時に放送を受信する場合には「放送受信」属性からなり、同時視聴までの間に蓄積が行われる予定である場合には「録画予定」属性からなり、蓄積済みの場合には「録画済み」属性と、蓄積部に蓄積された番組を特定する情報からなる。
図16(A)は、蓄積番組情報に登録される一番組分のデータの構成を示す。図16(A)に示すように、蓄積番組データは、番組名、受信放送局、受信チャンネル、放送開始日付時刻、終了日付時刻及び状態データから構成される。状態データは、図16(B)および(C)に示す通り、番組がこれから蓄積される予定である場合には「録画予定」属性になり、既に蓄積済みの場合には「録画済み」属性と、蓄積部に蓄積された番組を特定する情報からなる。
図3において、同時視聴番組情報及び蓄積番組情報が作成されると、制御部110は、ユーザによって同時視聴サービスが起動されるのを待つ。この間、相手テレビから番組情報の要求(C105)又は蓄積番組情報の要求(C107)があると、制御部110は、メモリ117に格納された自番組情報又は自蓄積番組情報を取り出し、ネットワークインターフェース116を介して相手テレビに送信する(C106,C108)。
自蓄積番組情報に含まれる番組蓄積予定時刻が到来した場合、自蓄積番組情報の受信チャネルで指定された放送を受信し、該当する番組を蓄積部118に蓄積し、同時視聴可能番組情報と自蓄積番組情報におけるその番組データの状態部を録画済み属性に更新し、蓄積部118に格納した番組データへのリンクをコンテンツ特定情報として格納する(S105)。
ユーザは、テレビ受信機100をリモコン117で操作し、同時視聴可能番組情報に基づいた同時視聴可能番組表を表示部109に表示させて、その内容を確認できる。即ち、ユーザがリモコンを通じた適切なメニュー操作などにより、同時視聴可能番組表の表示を指示すると、制御部110は、メモリ112から同時視聴可能番組情報を読み出し、グラフィック生成部111を制御して番組表の表示画面を作成する。この番組表の画面が合成部107を経て表示部109に表示される。
図17は、同時視聴可能番組表の表示例を示す。図17に示す例は、図14で示した同時視聴可能番組情報に基づいており、画面のスクロール機能により、概ね3:00から7:00までの間の同時視聴可能な番組が表示されている。ユーザは、この表を見て、この時間帯に複数のテレビ番組を相手テレビのユーザと一緒に見ることが可能であることを知る。
図3において、ユーザがリモコンを通じた適切なメニュー操作などにより、相手テレビとの同時視聴の開始を指示すると、制御部110は、ネットワークインターフェース116を介して相手テレビ130との間にテレビ会議コネクションを確立し(C109)、お互いの映像音声ストリームの交換(送受信)を開始する(C110)。
例えば、3:00少し前頃、表示器109に表示される同時視聴番組表において、リモコン操作を通じて番組a2を選択した場合(S105)、制御部110は、この操作を検出し、同時視聴可能番組情報の当該番組に関するデータの自番組特定情報に基づき、選局部102、復調部103、分離部104及び映像音声処理部105を協調的に制御し、チャンネル1を選局して番組a2を表示する。同時に、同時視聴可能番組情報の当該番組に関するデータの相手番組特定情報に基づき、同じくチャンネル1を選局するようにネットワークインターフェース116を介して選局要求を相手テレビに送信する(C111)。
例えば3:00を過ぎた頃、同時視聴番組表において番組b3を選択した場合、制御部110は、同時視聴可能番組情報の当該番組に関するデータの自番組特的情報に基づき、自テレビではチャンネル2を選局するように制御し、同データの相手番組特定情報に基づき、相手テレビに対しては蓄積番組の番組b3を再生するよう選局要求を送信する。自テレビまたは相手テレビの一方で放送番組の受信を、他方で同時視聴のための蓄積番組の再生を行う場合、要求を行う時点の時刻に基づいて、放送番組の進行に見合った時点の再生が行われるように、蓄積番組の途中から再生するように自テレビを制御又は自テレビから相手テレビに要求する。
例えば4:00を過ぎた頃、同時視聴番組表において番組b2を選択した場合、制御部110は、同時視聴可能番組情報の当該番組に関するデータの自番組特的情報に基づき、自テレビでは蓄積番組の番組b2を再生するよう制御し、同データの相手番組特定情報に基づき、相手テレビに対してはチャンネル3を選局するように選局要求を送信する。
相手テレビのユーザが、相手テレビ上で表示された同時視聴番組表において番組を選択した場合には、自テレビからの選局要求と同様の選局要求が相手テレビから送信される(C112)。ネットワークインターフェース116を通介してこの選局要求を受け取った制御部110は、要求内容に従い、チャンネル指定に基づき、選局部102、復調部103、分離部104及び映像音声処理部105を協調的に制御し、指定されたチャンネルを選局して表示し、または、指定された蓄積番組を再生する。
図18は、このようにしてテレビ会議機能によって相手テレビと映像音声を伴うコミュニケーションを行いつつ、同一の放送番組を視聴する自テレビの表示器109の表示画面例を示す。図18で、201は相手テレビと同時に視聴している番組の画像、202は相手テレビに備えられたテレビカメラで撮影された相手テレビユーザの映像、203は同時視聴に供される番組の番組名、番組の説明、放送を行った放送局及びチャンネルを表示する番組情報表示である。番組情報表示203では、自テレビにおいて番組を受信した放送局及びチャンネルと、相手テレビにおいて番組を受信した放送局及びチャンネルが表示される。番組情報表示203は、主に選局操作または選局要求に基づく選局が行われた時に表示され、適切な時間の後、消去される。
本実施例では、自番組情報と相手番組情報を比較して、相手番組情報上の放送時刻より自番組情報上の放送時刻が早い番組を検出して、蓄積の予定を登録しつつ、同時に同時視聴可能番組として同時視聴可能番組情報にも登録している。しかし、実際に蓄積(録画)が終了してから、同時視聴可能番組情報に登録するようにしてもよい。
予め適切な操作方法により同時視聴を行う予定時間帯を指定し、その時間帯に同時視聴できる番組のみを検出するようにしてもよい。この場合、同時視聴のために予め蓄積しておく番組の数が制限されるので、蓄積部117の容量を比較的小さくすることができるという利点を有する。
本発明の第2実施例は、同時視聴を行う二つのテレビ受信機の間で異なる時刻に放送される同一の番組を同時視聴可能とするための蓄積制御に特徴を有する。第1の実施例との相違点を中心に第2実施例を説明し、第1の実施例と同様の機能部分の説明は、省略する。
図19は、本発明の第2実施例であるテレビ受信機300の概略構成ブロック図を示す。デジタルテレビ受信機300は、デジタルテレビ受信機100と同様、地上波デジタル放送及び/又はCATVの放送信号を受信し、復調した信号から分離した番組情報に基づいて番組表を表示し、ユーザの選局操作に従って放送番組を受信・デコードして表示し、また、映像及び音声によるコミュニケーション手段であるテレビ会議機能を有する。制御部310及び制御プログラムとデータを格納するメモリ312がそれぞれ、デジタルテレビ受信機100の制御部110及びメモリ112とは異なる。即ち、デジタルテレビ受信機300は、その制御態様がデジタルテレビ受信機100とは異なる。
ネットワーク120には、デジタルテレビ受信機300と同様の構成と機能を備えるデジタルテレビ受信装置330が接続する。ネットワーク120には更に、全国のテレビ放送番組に関する番組情報を提供する番組情報提供サービスサイト340が接続する。サイト340により、受信機300,330は、地域を特定して要求することにより、何れの地域についても、受信可能なテレビ放送番組に関する番組情報を得ることが出来る。
図20は、デジタルテレビ受信機300の同時視聴動作のフローを示す。自テレビは、デジタルテレビ受信機300であり、相手テレビは、デジタルテレビ受信機330であるとする。
図20のS301において、自テレビの制御部310は、放送波に含まれる番組情報を番組情報抽出部106より抽出し、自番組情報としてメモリ312に格納する。次に、ネットワークインターフェース115を介して相手テレビに対して、相手テレビが放送波から抽出して格納している番組情報に含まれる地域情報を要求し(C301)、これを受信する(C302)。地域情報は、放送波に多重される番組情報に含まれるデータの一つであり、番組情報が対象としている地域を示すデータである。
制御部310は、番組情報提供サービスサイト340にネットワークを介してアクセスし、相手テレビから受信した地域情報に基づき、相手テレビの設置された地域で受信される番組情報を要求し(C303)、これを受信する(C304)。制御部310は、サイト340からの番組情報を相手番組情報としてメモリ312に格納する。
図4(A)及び図4(B)は、メモリ312に格納された自番組情報及び相手番組情報の一例をそれぞれ示す。メモリ312には、自テレビの蓄積部118に蓄積された放送番組に関する番組情報が自蓄積番組情報として格納されている。本実施例では、番組eが蓄積されており、自蓄積番組情報に登録されている。
制御部310は、メモリ312に格納された自番組情報、相手番組情報及び自蓄積番組情報から、自テレビと相手テレビにおいて同時視聴可能な番組を抽出して、同時視聴可能番組情報を形成する(S302)。この手順は、図21に示すフローで実行される。
図21では、第1ステップとして、制御部310は、相手番組情報を受信した後(S401)、自番組情報と相手番組情報を比較して、自テレビと相手テレビで同時刻に放送される番組を抽出し、同時視聴可能番組情報としてメモリ312に格納する(S410)。このステップS410の詳細を、図22に示す。
第2ステップとして、自番組情報と相手番組情報の両方に含まれる番組であって、相手番組情報における放送時刻に比較して自番組情報における放送時刻が早いものを抽出し、この番組を予約録画機能によって蓄積部117に蓄積するため、メモリ312の蓄積番組情報に蓄積予定番組として登録する。同時にこの番組を相手番組情報による(遅い)放送時刻における同時視聴可能番組として同時視聴可能番組情報に登録する(S420)。ステップS420の詳細を図23に示す。
第3ステップとして、自テレビの制御部310は、相手番組情報と自組情報の両方に含まれる番組であって、自番組情報における放送時刻に比較して相手番組情報における放送時刻が早いものを抽出し、この番組を相手テレビの予約録画機能によって相手テレビの蓄積部へ蓄積するため、この番組の蓄積要求をネットワークを介して相手テレビに送信する(C305)。また、自番組情報の放送時刻における同時視聴可能な番組として、同時視聴可能番組情報にこの番組を登録する(S430)。ステップS430の詳細を動作の詳細は図24に示す。
図25乃至図28は、以上の手順で作成される自テレビの同時視聴可能番組情報と自蓄積番組情報の一例を時系列で示す。
図25は、相手番組情報を受信して同時視聴可能番組を抽出する以前の同時視聴可能番組情報及び自蓄積番組情報を示す。自蓄積番組情報には、この説明より以前の動作により蓄積部117に番組fが蓄積(録画)されている。
図26は、相手番組情報を受信した後、自番組情報と比較して同時視聴可能番組を登録した時点(S410)の同時視聴可能番組情報と自蓄積番組情報を示す。図4(A)及び図4(B)で示す自番組情報と相手番組情報において、二つのテレビで同時に視聴できる番組としてチャンネル1の番組a1、a2、a3、a4と、チャンネル2の番組b1が登録されている。
図27は、同一の番組で相手番組情報における放送時刻に比較して自番組情報における放送時刻が早い番組を検出した時点(S420)の同時視聴可能番組情報と自蓄積番組情報を示す。チャンネル2で放送される番組b2を自テレビの受信時に蓄積し、この蓄積番組を相手テレビで同一番組が受信できる時刻に再生することにより同時視聴が可能である。そこで、同時視聴可能番組情報には、相手番組情報における放送時刻に番組b2が登録され、自蓄積番組情報には、自番組情報における放送時刻に番組b2が蓄積予定として登録されている。
図28は、再び自番組情報と相手番組情報とを比較し、同一の番組であって自番組情報における放送時刻に比較して相手番組情報における放送時刻が早いものを抽出し、相手テレビに蓄積要求を送信した時点(S430)の同時視聴可能番組情報と自蓄積番組情報を示す。相手テレビのチャンネル3で受信できる番組b3を予め蓄積しておき、自番組情報における放送時刻に再生することによって同時視聴が可能である。そこで、自番組情報における放送時刻に番組b3が同時視聴可能番組として登録されている。
図29(A)は、蓄積番組情報に登録される一番組分のデータの構成例を示す。データは第1実施例における構成(図16(A))とほぼ同様の構成を有するが、状態データに「同時視聴予約」属性が格納される点が異なる。
即ち、図29(B)および(C)に示すように、自テレビのユーザ操作による蓄積(録画)予約が行われた登録データに対して、状態データには「録画予約」属性が格納されるが、図29(D)に示すように、自テレビにおける同時視聴可能番組の検出に基づく蓄積予約が行われた場合と、相手テレビからの蓄積要求によって蓄積(録画)予約が行われた場合の登録データの場合には、「録画予約」属性に加えて、「同時視聴予約」属性が格納され、蓄積された番組が同時視聴のために用意されているものであることを示す。
図29(E)に示すように、「同時視聴予約」属性は、予約された放送番組を受信し蓄積した後、同時視聴による番組の再生が行われるまで保持される。同時視聴が行われ番組が再生されるか、又は同時視聴の予定時刻を過ぎた場合に、「同時視聴予約」属性は削除され(図29(F))、同時視聴のための予約が解除されたことを示す。
図20において、同時視聴番組情報及び蓄積番組情報が作成されると、制御部310は、ユーザによって同時視聴サービスが起動されるのを待つ。この間に相手テレビから地域情報の要求(C305)があると、制御部310は、メモリ317に格納された自番組情報に含まれる地域情報を取り出し、ネットワークインターフェース116を介して相手テレビに送信する(C307)。蓄積番組情報の要求(C310)があると、制御部310は、自蓄積番組情報に蓄積予約を登録する。
自蓄積番組情報に含まれる番組蓄積予定時刻が到来した場合、自蓄積番組情報に従って受信チャネルの放送を受信し、該当する番組を蓄積部118に蓄積して録画予約を実行し、同時視聴可能番組情報と蓄積番組情報における当該番組データの状態部を録画済み属性に更新し、蓄積部118に格納した番組データへのリンクをコンテンツ特定情報として格納する(S303)。
ユーザは、テレビ受信機300をリモコン117で操作し、第1実施例と同様に、同時視聴可能番組情報に基づいた同時視聴可能番組表を表示部109に表示させることができる。図30は、同時視聴可能番組表の表示例を示す。図30では、画面のスクロール機能により概ね3:00から7:00までの間に同時視聴可能な番組が表示されている。ユーザは、この表を見て、この時間帯に複数のテレビ番組を相手テレビのユーザと一緒に見ることが可能であることを知る。
ユーザは、テレビ受信機300をリモコン117で操作し、蓄積番組情報に基づいた蓄積番組表を表示部109に表示させ、蓄積部118に蓄積された番組の一覧から希望の番組を再生させることが出来る。即ち、ユーザがリモコンを通じた適切なメニューの操作などにより蓄積番組表の表示を指示すると、制御部310は、メモリ317に格納した自蓄積番組情報を読み出し、グラフィック生成部111を制御して番組表の表示画面を作成し、この表示画面が合成部107により表示部109に表示される。
図31は、こうして表示された蓄積番組表の表示例を示す。図31に示す例は、図28で示す蓄積番組情報に加えて、相手テレビからの番組b3の蓄積要求(図20のC310)が行われた後の蓄積番組情報に基づいており、時刻は03:00を過ぎ、番組b3の蓄積動作が終了した状態におけるものである。即ち、蓄積部118に番組fと番組b3が蓄積されている状態になっている。
図31に示す表示例で、ユーザが適切なリモコン操作によって番組fを選択すると、制御部310は、蓄積番組情報のコンテンツ特定情報を用いて蓄積部118にある番組fのデータを再生するよう各部を制御する。これにより、番組fが再生され、表示部109に表示される。
同様に、図31に示す蓄積番組表上で番組b2が選択された場合、蓄積番組情報の状態データに「同時視聴予約」属性が指定されているので、制御部310は、番組b2の再生のための制御を開始する前に、グラフィック生成部を制御して図32に示すダイアログを表示する。番組b2は、相手テレビとの同時視聴を時刻04:00から05:00の間に行う目的で蓄積された番組であるので、予定に反して同時視聴でなく再生を行う事に対して、改めて確認を求める。ユーザは、適切なリモコン操作によって、予定に反して単独で番組b2の再生を行うか、または、選択操作を誤りと認めて再生を中止し、予定通り同時視聴の機会にこれを再生するかのいずれかを、ダイアログ上で選択する。
図20において、ユーザがリモコンを通じた適切なメニュー操作などにより、相手テレビのユーザと共に同時視聴を開始すべく指示を行うと、制御部310は、ネットワークインターフェース116を介して相手テレビ330との間にテレビ会議コネクションを確立し(C311)、お互いの映像音声ストリームの交換(送受信)を開始する(C312)。ユーザは、適切なリモコン操作により、図31で例示した同時視聴可能番組表を表示させ、テレビ会議機能による映像音声によるコミュニケーションを相手テレビのユーザと交わしながら、同時視聴を開始するためにいずれかの番組を選択する。制御部310が、ネットワークインターフェース116を介して相手テレビに対し、選択された番組の同時視聴ができるように選局要求を行うことは第1実施例と同じである。相手テレビにおいて相手テレビのユーザが同時視聴の番組を選択した場合に、相手テレビから選局要求が送信され、自テレビの選局が行われて同時視聴が行われることも、第1実施例と同じである。
本実施例では、自番組情報と相手番組情報を比較し、相手番組情報上の放送時刻より自番組情報上の放送時刻が早い番組を検出して、蓄積の予定を登録しつつ、同時に同時視聴可能番組として同時視聴可能番組情報にも登録したが、実際に蓄積(録画)が実行され終了してから、同時視聴可能番組情報に登録するようにしてもよい。
自番組情報と相手番組情報を比較し、自番組情報上の放送時刻より相手番組情報の放送時刻が早い番組を検出して、相手テレビに対して蓄積要求を出しつつ、同時に同時視聴可能番組として同時視聴可能番組情報にも登録したが、実際の蓄積(録画)が実行され終了してから、同時視聴可能番組情報に登録するようにしてよい。
本実施例では、相手テレビ330においても同時視聴可能番組の検出を自テレビ300と同様に行うように説明したが、自テレビ300からの蓄積要求と選局要求に対して本実施例の説明と同様に動作する一方で、相手テレビにおいて同時視聴可能番組を検出しない構成及び同時視聴可能番組表の表示を行わない構成も可能である。この場合、相手テレビにおいて同時視聴可能番組を選択することが出来ないので、相手テレビから自テレビへの選局要求は行われない。
同時視聴可能番組の検出に関しては、予め同時視聴を行う予定時間帯を指定し、その時間帯に同時視聴できる番組のみを検出するようにしてもよい。この場合、同時視聴のために予め蓄積しておく番組の数が制限され、蓄積部117の容量を比較的小さくすることができるという利点がある。
以上、説明した実施例1及び2では、自番組情報と相手番組情報を比較して、相手番組情報上の放送時刻より自番組情報上の放送時刻が早い番組を検出して、検出した番組の自番組情報上の放送時刻に、その番組を自動的に録画している。しかし、その番組を録画する前に、ユーザに録画の確認をしてもよい。この場合、表示部109に録画確認の表示をし、ユーザが録画開始を決定する操作を行ってから、テレビ受信機が録画を実施する構成をとることができる。
実施例1及び2では、自番組情報と相手番組情報を比較して、相手番組情報上の放送時刻より自番組情報上の放送時刻が早い番組を検出して、その番組を蓄積し、相手番組情報上の放送時刻に、蓄積した番組を再生している。しかし、特定の番組を選択し、自テレビと相手テレビで特定の番組を蓄積しておき、自番組情報上および相手番組情報上の両方の特定の番組の放送時刻以降の特定の時刻に、自テレビと相手テレビで同時に再生することで同時視聴をするようにしてもよい。そのため、自テレビと相手テレビの少なくともいずれか一方から特定の時刻情報を送信し、その情報にもとに自テレビと相手テレビで同時に再生する。この場合、自テレビおよび相手テレビの双方で番組を録画するため、自番組情報と相手番組情報を比較して、相手番組情報上の放送時刻より自番組情報上の放送時刻が早い番組を検出するステップを省略してもよい。
実施例2では、同時視聴可能番組の検出を自テレビ及び相手テレビで行う様に説明したが、自テレビ及び相手テレビ以外の番組情報検出装置が同時視聴番組の検出を行う構成も可能である。番組情報検出装置は、サーバーであってもよい。自テレビ500、相手テレビ530、上記の番組検出装置である同時視聴可能番組検出サーバー540、及び番組情報提供サービス550からなる構成における、自テレビと相手テレビとの同時視聴に関する動作フローを図33に示す。まず、自テレビ500から相手テレビ530に相手テレビの存在する地域情報を要求し(C301)、その地域情報を自テレビが受信する(C302)。次に、自テレビ500から同時視聴可能番組検出サーバー540に同時視聴可能番組情報を要求する(C401)。同時視聴可能番組検出サーバー540は、自テレビ500と相手テレビ530の地域情報をもとに番組情報提供サービス550から自番組情報と相手番組情報を受信する。そして、同時視聴可能番組検出サーバー540が、自番組情報と相手番組情報から同時視聴可能番組を検出し、同時視聴可能番組情報を作成する。作成された同時視聴可能番組情報を自テレビ500が受信し(C402)、同時視聴可能番組情報をもとに相手テレビ530に同時視聴可能番組の蓄積を要求する(S501)。同様の手続きを、相手テレビ530も行う。以上のような動作フローによって、自テレビと相手テレビで同時視聴が可能となる。
なお、同時視聴番組検出サーバー540の機能を、番組情報提供サービス550が有してもよい。この場合には、自テレビ500から番組情報提供サービス550に同時視聴可能番組情報を要求する。このように、テレビ受信機以外の検出手段で同時視聴可能番組情報を検出することで、テレビ受信機の構成をより簡素にすることが可能である。
実施例1及び2では、テレビ受信機が表示部を含む構成を例示したが、テレビ受信機が表示部を含まない、いわゆるセットトップボックスの構成をとることも可能である。その場合、画面合成部は、接続されたディスプレイで表示するための映像表示信号を出力する機能を含み、映像音声処理部に含まれる音声信号出力部は、適切なスピーカを接続するための音声信号出力機能を含む。その他の構成要素の機能と動作は、以上に説明した通りである。
また、実施例1及び2では、テレビ受信機が蓄積部を含む構成を例示したが、テレビ受信機が蓄積部を含まない構成をとることも可能である。つまり、テレビ受信機が録画再生制御部を有し、テレビ受信機にハードディスクレコーダのような録画再生装置(蓄積部)を接続してもよい。このような構成をとることで、テレビ受信機が録画再生装置に、番組の録画指示や録画した番組の再生指示を行い、これにより同時視聴が可能となる。
また、本発明は、上記に述べた実施の形態をテレビ受信機あるいはセットトップボックス(コンピュータ)に実行させるためのプログラムコードを有する、コンピュータで実行可能なプログラムであることを含む。したがって、実施例1及び2で説明した機能を有していないテレビ受信機あるいはセットトップボックス(コンピュータ)を用意し、実施例1及び2に記載した方法を実行するプログラムをダウンロードして、テレビ受信機あるいはセットトップボックスが、実施例1及び2に記載した方法を実行するようにしてもよい。
本発明の第1実施例の概略構成ブロック図である。
デジタルテレビ受信機100によって表示される番組表の一例である。
本発明の第1実施例の同時視聴動作のフローである。
図4(A)は自番組情報の一例であり、図4(B)は相手番組情報の一例である。
本発明の第1実施例の同時視聴動作のフローにおける、ステップS102の詳細なフローチャートである。
ステップS102のフローチャートにおける、ステップS210の詳細なフローチャートである。
ステップS102のフローチャートにおける、ステップS220の詳細なフローチャートである。
ステップS102のフローチャートにおける、ステップS230の詳細なフローチャートである。
ステップS102のフローチャートにおける、ステップS250の詳細なフローチャートである。
第1実施例で、相手番組情報を受信して同時視聴可能番組を抽出する以前の、自テレビの同時視聴可能番組情報、自蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報の例である。
ステップS102のフローチャートにおける、ステップS210での同時視聴可能番組情報、蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報の例である。
ステップS102のフローチャートにおける、ステップS220での同時視聴可能番組情報、蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報の例である。
ステップS102のフローチャートにおける、ステップS230での同時視聴可能番組情報、蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報の例である。
ステップS102のフローチャートにおける、ステップS250での同時視聴可能番組情報、蓄積番組情報及び相手蓄積番組情報の例である。
図15(A)は、同時視聴可能番組情報のデータ構造例であり、図15(B)は、同時視聴の場合の番組特定情報のデータ構造例であり、図15(C)は、録画予定の場合の番組特定情報のデータ構造例であり、図15(D)は、録画済の場合の番組特定情報のデータ構造例である。
図16(A)は、蓄積番組情報に登録される一番組分のデータ構造例であり、図16(B)は、録画状態の場合の状態のデータ構造例であり、図16(C)は、録画済の場合の状態のデータ構造例である。
本発明の第1実施例の同時視聴可能番組表の表示例である。
同一番組視聴時の表示画面例である。
本発明の第2実施例の概略構成図である。
本発明の第2実施例の同時視聴動作のフローである。
本発明の第2実施例の同時視聴動作のフローにおける、ステップS302の詳細なフローチャートである。
ステップS302のフローチャートにおける、ステップS410の詳細なフローチャートである。
ステップS302のフローチャートにおける、ステップS420の詳細なフローチャートである。
ステップS302のフローチャートにおける、ステップS430の詳細なフローチャートである。
第2実施例で、相手番組情報を受信して同時視聴可能番組を抽出する以前の同時視聴可能番組情報及び自蓄積番組情報である。
ステップS302のフローチャートにおける、ステップS410での同時視聴可能番組情報と自蓄積番組情報である。
ステップS302のフローチャートにおける、ステップS420での同時視聴可能番組情報と自蓄積番組情報である。
ステップS302のフローチャートにおける、ステップS430での同時視聴可能番組情報と自蓄積番組情報である。
図29(A)は、蓄積番組情報に登録される一番組分のデータ構造例であり、図29(B)は、録画予定の場合の状態のデータ構造例であり、図29(C)は、録画済の場合の状態のデータ構造例であり、図29(D)は、同時視聴のための録画予定の場合の状態のデータ構造例であり、図29(E)は、同時視聴のための予約で録画済の場合の状態のデータ構造例であり、図29(F)は、同時視聴により再生後の状態のデータ構造例である。
本発明の第2実施例の同時視聴可能番組表の表示例である。
蓄積番組表の表示例である。
同時視聴が予定された蓄積番組を再生する場合のダイアログ表示例である。
番組情報検出装置が同時視聴可能番組の検出を行う場合の同時視聴動作のフローである。
従来例の概略構成図である。
図35(A)は、従来例の、テレビ受信機800が同時視聴可能なテレビ番組のスケジュールであり、図35(B)は、従来例の、テレビ受信機820が同時視聴可能なテレビ番組のスケジュールである。
符号の説明
100:デジタルテレビ受信機
101:アンテナ
102:選局部
103:復調部
104:分離部
105:映像音声処理部
106:番組情報抽出部
107:画面合成部
108:スピーカ
109:表示器
110:制御部
111:グラフィック生成部
112:メモリ
113:リモコン受信部
114:映像音声符号化部
115:多重分離部
116:ネットワークインターフェース(NIF)
117:リモコン送信器
118:蓄積部
120:ネットワーク
130:テレビ受信機
131:アンテナ
300:デジタルテレビ受信機
310:制御部
312:メモリ
330:デジタルテレビ受信機
340:番組情報提供サービスサイト
500:デジタルテレビ受信機
530:デジタルテレビ受信機
540:同時視聴可能番組検出サーバー
800:テレビ受信機
801:アンテナ
802:表示器
803:テレビ放送番組表示エリア
804:カメラ
810:ネットワーク
820:テレビ受信機
821:アンテナ
822:表示器
823:テレビ放送番組表示エリア
824:カメラ