JP4421499B2 - 炭酸ガス吸収材、炭酸ガス分離方法及び炭酸ガス分離装置 - Google Patents

炭酸ガス吸収材、炭酸ガス分離方法及び炭酸ガス分離装置 Download PDF

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Description

本発明は、炭酸ガス吸収材、炭酸ガス分離方法及び炭酸ガス分離装置に関する。
近年、火力発電所などの燃焼機関から放出される二酸化炭素を高濃度で抽出して有効利用する試みが為されており、それに伴い高温下で二酸化炭素を選択的に吸収し、吸収した二酸化炭素を放出する炭酸ガス吸収材の開発が進んでいる。
このような炭酸ガス吸収材としては、例えば、リチウムジルコネート、リチウムシリケート、リチウムチタネートなどのリチウム複合酸化物が知られている(例えば引用文献1)。特に、リチウムシリケートは、他のリチウム複合酸化物と比較して二酸化炭素の吸収能に優れている(引用文献2)。これらの炭酸ガス吸収材は、500℃前後の温度域で二酸化炭素を吸収し、吸収後の炭酸ガス吸収材を800℃程度以上に加熱することで吸収した炭酸ガスを放出する特性をもっている。また、二酸化炭素を放出した後の炭酸ガス吸収材は、再び二酸化炭素を吸収することが可能なため、繰返し炭酸ガス吸収材として使用することができる。
しかしながらこれらの炭酸ガス吸収材は、二酸化炭素の吸収・放出を繰返すと、二酸化炭素の吸収速度、放出速度が低下していくという問題が生じることが分かった。
特開平11−90219号公報 特開2000−262890公報
上述したように、従来の炭酸ガス吸収材は、二酸化炭素の吸収・放出を繰返すと、二酸化炭素の吸収速度、放出速度が低下するという問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑み、繰り返し使用しても二酸化炭素の吸収・放出能の高い炭酸ガス吸収材、炭酸ガス分離方法、炭酸ガス分離装置を提供することを目的とする。
本発明の炭酸ガス吸収材は、リチウムシリケート粒子と、チタン酸カリウムとを含有す
ることを特徴とする。

前記リチウムシリケート及び前記チタン酸カリウムの総量に対する前記チタン酸カリウ
の量は、40重量%以下であることが好ましい。

本発明の炭酸ガスの分離方法は、炭酸ガスを含む気体に炭酸ガス吸収材を接触させて、
前記気体中の炭酸ガスを分離する炭酸ガスの分離方法において、前記炭酸ガス吸収材は、
リチウムシリケートおよびチタン酸カリウムを含有することを特徴とする。

本発明の炭酸ガス分離装置は、炭酸ガス導入口および生成ガス排出口を有する反応容器
と、前記反応容器に収納され、リチウムシリケートおよびチタン酸カリウムを含有する炭
酸ガス吸収材とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、繰り返し使用した後でも炭酸ガス吸収材の二酸化炭素の高吸収能・高放出能を維持することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本実施形態の炭酸ガス吸収材は、リチウムシリケートを主成分としており、チタン含有酸化物粒子が添加されている。
リチウムシリケートは、二酸化炭素を吸収する主材料であって、例えばリチウムオルトシリケートを使用すればよい。
リチウムオルトシリケート(Li4SiO4)は、室温〜約700℃の温度域で式(1)に示す反応によって二酸化炭素を吸収してリチウムメタシリケート(Li2SiO3)とLi2CO3を生成する。また、二酸化炭素を吸収した後の炭酸ガス吸収材(Li2SiO3およびLi2CO3)を約700℃以上の温度域に加熱すると式(2)に示す反応によって二酸化炭素を放出するとともに、リチウムオルトシリケートが再生される。なお、二酸化炭素の吸収温度と放出温度の境界は、反応雰囲気の炭酸ガス濃度によって多少変化する。
吸収:Li4SiO4+CO2→Li2SiO3+Li2CO3 (1)
放出:Li2SiO3+Li2CO3→Li4SiO4+CO2 (2)
また、二酸化炭素の吸収反応をさらに進めると、式(1)で示されるリチウムオメタシリケートは、式(3)に示すような反応によってさらに二酸化炭素を吸収することが可能である。またこの反応も式(4)に示すように可逆的なものであり、吸収反応、放出反応をそれぞれ二段の反応にすることも可能であるが、二酸化炭素の吸収速度、放出速度を高めるためには、式(1)、式(2)の可逆反応のみを繰り返し行なうことが望ましい。
吸収:Li2SiO3+CO2→Li2CO3+SiO2 (3)
放出:Li2CO3+SiO2→Li2SiO3+CO2 (4)
また、リチウムシリケート以外のリチウム複合酸化物でも、可逆的に二酸化炭素の吸収・放出を行なうことが可能であるが、リチウムシリケートに比べて二酸化炭素の吸収・放出速度が遅くなってしまう。
次に、リチウムオルトシリケートの製造方法を説明する。
リチウムオルトシリケートは、式(4)、(2)からも分かるとおり、炭酸リチウムとに酸化珪素とを反応させることで得られ、その混合比(Li2CO3:SiO2)はモル比で2:1であるが、炭酸リチウムを過剰に含有させても構わない。これらの混合粉末を600℃〜1200℃程度で反応させることで、リチウムオルトシリケート粒子を得ることができる。
このようにして得られるリチウムシリケートは、一次粒子の平均粒径が1〜5μm程度の粉末状であり、このままでもガス吸収能を有しているが、粉末状態では炭酸ガス吸収材としての取扱性が悪く、また、粉末状態では充填率が高くなりすぎ圧力損失が大きく、二酸化炭素を流通させることが困難になる。そのため、粒径3mm〜2cm程度の成形体とし圧損を低減するとともに、多孔質体とすることで炭酸ガスとの接触面積を大きくすることが好ましい。
次に、添加成分であるチタン含有酸化物について説明する。
本実施形態におけるチタン含有酸化物は、その形状が棒状であり、前述したリチウムシリケートからなる成形体中に分散される。
棒状のチタン含有酸化物を成形体中に分散させることで、リチウムシリケートの一次粒子の肥大化を防ぎ、さらに成形体の機械的な強度を高めることができる。
すなわち、リチウムシリケートは、式(1)、(2)の反応を高温下で行なうために焼結が進むなどの理由で粒子径が増大し、その結果二酸化炭素との反応速度が低下する傾向があるが、棒状のチタン含有酸化物をリチウムシリケート中に分散させることで粒子径の増大を低減させ、ひいては二酸化炭素の吸収・放出を繰返すことによる炭酸ガス吸収・放出能の低減を抑制することができる。
また、成形体は、使用方法によっては大きな温度変化が加わる上に、二酸化炭素含有ガスのガス流下で使用するため、表面の粉化やくずれが生じる。その結果、長期間の使用の間にその形状が維持できなくなり、当初の性能が得られなくなる恐れがあるが、リチウムシリケートからなる成形体中に、棒状のチタン含有酸化物を分散させることで、成形体の強度が高まり、成形体の形状変化を抑制することが可能になる。
本実施形態におけるチタン含有酸化物は、例えばチタン酸カリウム、(K2O・6TiO2、K2O・8TiO2など)酸化チタン、リチウムチタネートなどが挙げられる。
チタン含有酸化物は、酸化チタン成分を含有しているため、二酸化炭素雰囲気中、高温環境下におかれた場合に、式(1)で示す炭酸リチウムと反応して、その一部がリチウム−チタン複合酸化物を形成する可能性もあるが、このリチウム−チタン複合酸化物に変化してもその機械的な強度は強く、棒状の形態を維持することができるために、成形体中のリチウムシリケート粒子の肥大化防止能、成形体の強度を維持することが可能となる。
棒状のチタン含有酸化物の形状としては、直径に対する長さの比率が5〜100倍程度その長さがリチウムシリケートの平均粒径の3〜50倍程度であれば前述したような効果を十分に得ることが可能である。
チタン含有酸化物の量は、リチウムシリケートとの総量に対して5wt%以上とすることが好ましい。5wt%よりも少ないと、前述した効果を十分に得られなくなる可能性がある。また、40wt%以下とすることが好ましい。50wt%を越えると、リチウムシリケートの割合が少なくなり、二酸化炭素を十分に吸収することができなくなる恐れがある。
また、リチウムシリケートや、チタン含有酸化物に加えて、炭酸ガス吸収材中にアルカリ炭酸塩を含有させることも可能である。アルカリ炭酸塩としては、例えば炭酸カリウムや炭酸ナトリウム、あるいはアルカリ炭酸塩同士の共晶塩等が挙げられる。アルカリ炭酸塩を加えることで、二酸化炭素吸収時に生成される炭酸リチウムが液化しやすくなり、二酸化炭素の吸収速度が速まる。
アルカリ炭酸塩の添加量は、リチウムシリケートとの総量に対して40モル%以下とすることが好ましい。添加量が40モル%を超えると炭酸ガス吸収反応の促進効果は飽和し、逆に、炭酸ガス吸収材中のリチウムシリケート成分の割合が少なくなるため、二酸化炭素の吸収量が低下してしまう。
アルカリ炭酸塩は、リチウムシリケート粒子の原料中に添加しても良いし、リチウムシリケート粒子を作製した後に添加してもよい。
次に、リチウムシリケートとチタン含有酸化物粒子とを含有する成形体について説明する。
成形体の形状は、顆粒、円柱状体、円盤状体などが挙げられる。そのサイズ(平均粒径)は50μm以上であることが望ましい。50μmよりも小さいと二酸化炭素含有ガスを流す時の圧損が大きくなる。また5mm以上の場合には多孔質体や、ハニカム形状にするなどして、二酸化炭素含有ガスとの接触面積を大きくすることが好ましい。
また、造粒や押出しなどで成形することが可能であり、このとき、各粒子同士を結合させるために、バインダ材料を用いることもできる。
バインダ材料としては、無機質材料、有機質材料のどちらを使用してもよく、例えば、無機質材料としては粘度、鉱物、石灰乳などが、有機質材料としては澱粉、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、パラフィンなどが挙げられる。また、バインダ材料は適当な溶媒に溶かした溶液の状態で添加することができる。溶媒は水あるいは有機溶媒を使用することができる。バインダ材料の添加量としては、リチウムシリケートに対して0.1〜20wt%の範囲にすることが望ましい。0.1wt%よりも少ないと、粒子同士を十分に結合することができない可能性があり、20wt%を越えると、リチウムシリケートの割合が少なくなり、二酸化炭素の吸収量が低下する。
次に、二酸化炭素吸収・放出の操作方法について図面を用いて説明する。
図1は本発明の炭酸ガス分離装置の一例を示す概略断面図である。
第1、第2の吸収筒11、12は、内管21、22と外管31、32とからなる二重構造になっている。ここでは、反応容器である内管21、22の外周に外管31、32が配置・形成されており内管21、22に熱を供給する手段として働く様になっている。例えばペレット状の炭酸ガス吸収材41、42は、第1、第2の吸収筒11、12の内管21、22内にそれぞれ充填されている。炭酸ガス含有ガス供給管5から分岐された第1、第2の炭酸ガス含有ガス供給分岐管61、62は、第1、第2の吸収筒11、12の内管21、22の上部にそれぞれ連結されている。第1、第2のバルブ71、72は、第1、第2のガス供給分岐管61、62にそれぞれ介在する様になっている。
炭酸ガス回収用ガス供給管8から分岐された第1、第2のガス供給分岐管91、92は、各吸収筒11、12の内管21、22の上部にそれぞれ連結されている。第3、第4のバルブ73、74、は第2のガス供給分岐管91、92にそれぞれ介在するようになっている。
第1、第2のガス排出分岐管101、102は、前記吸収筒11、12の内管21、22の下部にそれぞれ連結され、かつこれらの分岐管101、102の他端は処理ガス排出管11に連結されている。第5バルブ75は、前記排出管11に介装されている。第1、第2の回収ガス排出分岐管121、122は、前記吸収筒11、12の内管21、22の下部にそれぞれ連結され、かつこれらの分岐管121、122の他端は回収ガス排出管13に連結されている。第6バルブ76は、前記回収ガス排出管13に介在するようになっている。
燃料ガスを燃焼する燃焼器14は、第1吸収筒11に隣接して配置されている。一端が燃焼器14に連結された燃焼ガス供給管15から分岐された第1、第2の燃焼ガス供給分岐管161、162は、前記吸収筒11、12の外管31、32の下部側面にそれぞれ連結されている。第7、第8のバルブ77、78は、第1、第2の燃焼ガス供給分岐管161、162にそれぞれ介在している。第1、第2の排気管171、172は、内管21、22と外管31、32で形成される環状空間と連通するように第1、第2の吸収筒11、12の上部にそれぞれ連結されている。燃焼器14に燃料ガスを導入すると、ここで燃焼された燃焼ガスは、燃焼ガス供給管15および第1、第2の供給分岐管161、162を通して吸収筒11、12の環状空間にそれぞれ供給され、これら空間を流通して第1、第2の排気管171、172から排気される。燃焼ガスが前記空間を流通する間に内管21、22内に充填されたリチウムシリケート41、42が加熱される。
吸収筒11、12の内管21、22に流通するガスの時間当たりの流通モル数は、リチウムシリケート41、42の充填モル数に対して4倍以上、50倍以下に設定している。ガスの時間当たりの流通モル数が50倍を超えると、吸収筒11、12の容積利用率の観点から炭酸ガス吸収を効率よく行なうことが困難になる。一方、ガスの時間当たりの流通モル数を4倍未満にすると、吸収反応に伴う発熱量が大きくなりすぎ、通過ガスの温度上昇のため吸収反応自体が阻害される恐れがある。吸収筒容積の利用効率と速やかな吸収反応の進行という両者の観点から前記ガスの時間当たりの流通モル数は、8倍以上、30倍以下にすることが望ましい。
リチウムシリケート41、42が収納された2つの吸収筒11、12の内管21、22において、次の手順( 1- 1) 、( 1- 2) で前記( 1) 式、( 2) 式の反応を交互に行なわせて炭酸ガスの吸収、回収を連続して実施する。
( 1- 1) 第1吸収筒11での炭酸ガス吸収操作
まず、第1の吸収筒11の内管21に連結された第1の分岐管61に介装された第1バルブ71および処理ガス排出管11に改装された第5バルブ75をそれぞれ開き、これ以外のバルブ72、73、74、76、77、78を閉じる。炭酸ガス含有ガス供給管5から炭酸ガス含有ガスを前記第1の分岐管61を通して前記第1吸収筒11の内管21に供給する。この時、前記吸収筒11、12の内管21、22に流通するガスの時間当たりの流通モル数は、前述したように前記リチウムシリケートの充填モル数に対して4倍以上、50倍以下に設定しているため、ガス中の炭酸ガスはリチウムシリケート41と前記( 1) 式にしたがって速やかに吸収・保持される。炭酸ガス濃度が低減されたガスは、第1のガス分岐管101および処理ガス排出管11を通して排出される。
第2吸収筒12での炭酸ガス吸収も同様な操作により行なわれる。
( 1- 2) 第2吸収筒12からの炭酸ガス回収操作前記( 1- 1) で説明した第1の吸収筒11での炭酸ガス吸収操作を行なっている間に、第2の吸収筒12に連結された第2の分岐管92に介装された第4バルブ74、回収ガス排出管13に介装された第6バルブ76および第2燃焼ガス供給分岐管162に介装された第8バルブ78をそれぞれ開く。この後、燃焼器14から燃焼ガスを燃焼ガス供給管15および第2燃焼ガス供給分岐管162を通して内管22と外管32で形成される環状空間に燃焼ガスを流通することにより第2吸収筒12の内管22内に充填したリチウムシリケート42を800℃以上に加熱するとともに、回収用ガス供給管8から所望の回収用ガスを第2の分岐管92を通して前記第2吸収筒12の内管22に供給する。この時、リチウムシリケート42に既に吸収された炭酸ガスは前記( 2) 式にしたがって速やかに放出され、高濃度の炭酸ガスを含むガスは、第2回収ガス排出分岐管122および前記回収ガス排出管13を通して回収される。
第1吸収筒11からの炭酸ガス回収も同様な操作により行われる。このような操作を繰返すことによって連続的な炭酸ガスの分離を実現することができる。
前記内管21、22、外管31、32、炭酸ガス含有ガス供給分岐管61、62、回収用ガス供給分岐管91、92、ガス排出分岐管101、102および回収ガス排出分岐管121、122は特にその材料等に左右されることなく、例えば緻密質アルミナ、ニッケル、鉄からなる金属類などが使用できる。また、反応容器内で生成される炭酸ガスを効率よく分離するためには外管の容量を大きくすることが望ましい。さらに燃料ガスとリチウムシリケート41、42との接触時間を長く保つことを考慮すれば、ガス流通方向に向け長い管状の形態が望ましい。
また、原料ガスの反応温度によって必要に応じ、反応容器内部の温度を所定の温度に設定するようにヒーターなどの温度制御を反応容器内部あるいは外部に設定することもできる。以上説明したように本発明によれば、構造が簡素化された低コストで、連続的な炭酸ガスの分離・回収が可能な炭酸ガス分離装置を提供できる。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
炭酸ガス吸収材(粉末)の製造;
リチウムオルトシリケートの原料として、平均粒径10μmの二酸化珪素粉末、平均粒径1μmの炭酸リチウム粉末を、また助剤として平均粒径1μmの炭酸カリウム粉末を、二酸化珪素:炭酸リチウム:炭酸カリウム=1:2:0.1(モル比)となる量準備した。
さらに、前述した原料との総量に対して10wt%の棒状のチタン酸カリウム粉末を準備した。このチタン酸カリウム粉末の平均径は2μmであり、平均長さは40μmであった。
これらの粉末をボールミルにより粉砕しながら混合して原料混合粉を得た。
得られた混合粉を箱型電気炉にて大気中900℃で8時間熱処理し、リチウムオルトシリケートを主体とし、チタン酸カリウムを含有する混合粉末(炭酸ガス吸収材)を合成した。混合粉末中のリチウムオルトシリケートの平均粒径は2μmであり、棒状のチタン酸カリウムは、平均径は2μmであり、平均長さは20μmであった。
炭酸ガス吸収材の特性評価;
この粉末状の炭酸ガス吸収材の炭酸ガス吸収・放出繰返し性能を以下のようにして評価した。
まず、前述したようにして得られた炭酸ガス吸収材50gをアルミナ製のこう鉢に収納し、このこう鉢を電気炉に入れた。電気炉内に二酸化炭素含有ガス(二酸化炭素含有率20vol%の空気)を流して600℃で1時間保持して二酸化炭素の吸収を行った。その結果、炭酸ガス吸収材の重量62gであり、は24wt%増加した。すなわち、12gの二酸化炭素を吸収した。
その後、電気炉を850℃で1時間加熱し、二酸化炭素を放出させて炭酸ガス吸収材を再生した。このように、炭酸ガスの吸収(電気炉温度を600℃に1時間保持)、放出(電気炉温度を850℃に保持)を100回繰返し、その重量変化を測定したところ、100回目の吸収を行った後の炭酸ガス吸収材の重量は61.4gであり、11.4gの二酸化炭素を吸収したことが分かった。すなわち、100回繰返した後の炭酸ガス吸収能力は、初期に比べて約95%の能力が維持されていることが分かった。
(実施例2)
炭酸ガス吸収材(成形体)の製造;
実施例1と同様にして、リチウムオルトシリケートを主体としチタン酸カリウムを含有する混合粉末を合成した。この混合粉末50gを内径5mmの金型内に充填し、加圧成形することにより気孔率40%の成形体(炭酸ガス吸収材)を作製した。
炭酸ガス吸収材の特性評価;
この成形された炭酸ガス吸収材の炭酸ガス吸収・放出繰り返し性能を実施例1と同様に評価した。
初期特性としては11gの二酸化炭素の吸収能を有しており、100回目には9.9gの二酸化炭素の吸収能を有していた。すなわち、100回繰返した後の炭酸ガス吸収能は、初期に比べて約90%の能力が維持されていることが分かった。
(比較例)
炭酸ガス吸収材(粉末)の製造;
実施例1と同様に、リチウムオルトシリケートの原料として、平均粒径10μmの二酸化珪素粉末、平均粒径1μmの炭酸リチウム粉末を、また助剤として平均粒径1μmの炭酸カリウム粉末を、二酸化珪素:炭酸リチウム:炭酸カリウム=1:2:0.1(モル比)となる量準備した。
これらの粉末(チタン酸カリウムを含有しない)をボールミルにより粉砕しながら混合して原料混合粉を得た。
得られた混合粉を箱型電気炉にて大気中900℃で8時間熱処理し、リチウムオルトシリケートをのみからなる粉末を合成した。混合粉末中のリチウムオルトシリケートの平均粒径は2μmであった。
このリチウムオルトシリケート粉末50gを内径5mmの金型に充填し、加圧成形することにより気孔率40%の成形体(炭酸ガス吸収材)を作製した。
炭酸ガス吸収材の特性評価;
この成形された炭酸ガス吸収材の炭酸ガス吸収・放出繰り返し性能を実施例1と同様に評価した。
初期特性としては11gの二酸化炭素の吸収能を有しており、100回目には5.5gの二酸化炭素の吸収能を有していた。すなわち、100回繰返した後の炭酸ガス吸収能は、初期に比べて約50%の能力に低下していることが分かった。
本発明の炭酸ガス分離装置の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1・・・吸収筒
2・・・内管
3・・・外管
4・・・炭酸ガス吸収材
5・・・炭酸ガス含有ガス供給管
6・・・炭酸ガス含有ガス供給分岐管
7・・・バルブ
8・・・炭酸ガス回収用ガス供給管
9・・・ガス供給分岐管
10・・・ガス排出分岐管
11・・・処理ガス排出管
12・・・回収ガス排出分岐管
13・・・回収ガス排出管
14・・・燃焼器
15・・・燃焼ガス供給管15
16・・・燃焼ガス供給分岐管
17・・・排気管

Claims (4)

  1. リチウムシリケート粒子と、チタン酸カリウムとを含有することを特徴とする炭酸ガス
    吸収材。
  2. 前記リチウムシリケート及び前記チタン酸カリウムの総量に対する前記チタン酸カリウ
    の量は、40重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の炭酸ガス吸収材。
  3. 炭酸ガスを含む気体に炭酸ガス吸収材を接触させて、前記気体中の炭酸ガスを分離する
    炭酸ガスの分離方法において、
    前記炭酸ガス吸収材は、リチウムシリケートおよびチタン酸カリウムを含有することを
    特徴とする炭酸ガスの分離方法。
  4. 炭酸ガス導入口および生成ガス排出口を有する反応容器と、前記反応容器に収納され、
    リチウムシリケートおよびチタン酸カリウムを含有する炭酸ガス吸収材とを具備すること
    を特徴とする炭酸ガス分離装置。
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