JP5303159B2 - 化学蓄熱材複合体 - Google Patents

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Description

本発明は、化学蓄熱材を含有してなる化学蓄熱材複合体に関する。
従来、化学蓄熱材は、体積あたりの蓄熱量が大きく、保温の必要もなく、蓄熱損失が少ないため長期間の蓄熱が可能である。そのため、従来から化学蓄熱材を利用する化学蓄熱システムに関する研究開発が進められてきた(特許文献1〜3)。
上記特許文献1に記載の発明は、化学蓄熱材及びその製造方法に関するものであり、炭酸カルシウムを焼成し、酸化カルシウム化した後に比表面積を調整する手段が記載されている。
また、上記特許文献2に記載の発明は蓄熱装置に関するものであり、上記特許文献3に記載の発明は、化学蓄熱材カプセルに関するものである。これらの発明は、上述の粒子の粉体化に対処する発明である。そこには、細孔径を有する多孔カプセルあるいは多孔筒状体に蓄熱材を封入し、粉体化による剥離や反応性低下の抑制について記載されている。
特開平1−225686号公報 特公平6−80395号公報 特公平8−80394号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の化学蓄熱材は、化学蓄熱システムとしての作動中には水和反応と脱水反応を繰り返す。その時、粉体の化学蓄熱材は、各粒子が数十%の体積の膨張収縮を繰り返し、その結果、他の粉体と接触して擦れ合うことにより微粉化してしまい、蓄熱システムとしての反応性が低下するという問題がある。
また、蓄熱システムでは、反応に伴い熱を系外へと導く熱交換を行うことも重要な要素となる。しかし、上記特許文献2、3に記載の蓄熱装置及び化学蓄熱材カプセルは、カプセルあるいは筒状体封入による熱伝導抵抗の増加や粒子間距離に依存した接触経路の複雑化など熱律束が発生する。そのため、化学蓄熱システムとしては十分な能力を発揮できないという問題がある。
そこで、本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、耐久性に優れると共に、化学蓄熱システムとして十分に能力を発揮することが可能な化学蓄熱材複合体を提供しようとするものである。
本発明は、アルカリ土類金属水酸化物からなる粉体の化学蓄熱材と層状複水酸化物とを混合してなることを特徴とする化学蓄熱材複合体にある(請求項1)。
本発明の化学蓄熱材複合体は、粉体の化学蓄熱材と、層状複水酸化物とを混合してなることにより、次のような作用効果が期待できる。
上記層状複水酸化物(LDH;Layered Double Hydroxide)は、層状構造を有する無機物であって、層の両面に水酸基を有するものである。
上記LDHは、表面上の水酸基の存在によって、上記化学蓄熱材との良好な結合性を有する。そのため、上記LDHと上記化学蓄熱材とを混合した場合には、上記LDHが糊のような働きを担い、上記化学蓄熱材と上記LDHとが層状に接着した構成を有する化学蓄熱材複合体を得ることができる。
また、上記LDHは、熱的に安定であるため、400〜500℃の高温においても、上述の構造を維持することが可能である。そのため蓄熱サイクルにおいても安定であり、化学蓄熱材の脱水、水和の体積変化に伴う熱的断絶を抑制し、サイクルを重ねても性能低下を最小限に抑えることができる。
また、上記化学蓄熱材の脱水・水和反応において、上記化学蓄熱材の構造が変化しても、上記化学蓄熱材と上記LDHとの接着状態を保つことができる。また、蓄熱サイクルの繰り返しにより、上記化学蓄熱材に割れ等が生じた場合にも、上記LDHとの接着状態を維持することができる。そのため、化学蓄熱材の脱水・水和反応による体積変化に伴う構造変化による熱的な断絶や、化学蓄熱材の微粉化を抑制することができ、サイクルを重ねても性能低下を最小限に抑えることができる。
上記LDHが化学蓄熱材に対して少量である場合には、LDHに接触している化学蓄熱材の断熱・微粉化が抑制される。このような構造を安定化させた部分が、分散していることにより、LDHに接触していない化学蓄熱材も含めた全体で構造が安定化され、サイクルを重ねても性能低下を最小限に抑えることができる。
このように、本発明によれば、耐久性に優れると共に、化学蓄熱システムとして十分に能力を発揮することが可能な化学蓄熱材複合体を提供することができる。
本発明の化学蓄熱材複合体は、上述したように、粉体の化学蓄熱材と層状複水酸化物(LDH)とを混合してなる。
上記LDHは、鉱物としても存在しているし、人工的に合成されたものもある。そして、上記層状複水酸化物としては、例えば、ハイドロタルサイト、ハイドロカルマイト、パイロオーライト等が挙げられる。
その中でも、上記層状複水酸化物は、ハイドロタルサイト又はハイドロカルマイトであることが好ましい(請求項2)。
また、上記化学蓄熱材と上記LDHの配合割合は、適宜実験等により導き出すことが好ましい。
また、上記化学蓄熱材複合体は、上記層状複水酸化物以外の粘土鉱物をさらに混合してなることが好ましい(請求項3)。
この場合には、粘土鉱物の繊維質、多孔性、可塑性等という性質により、上記化学蓄熱材複合体が構造的にさらに安定になる。
層状構造の層の両面に水酸基を多く有する上記LDHは、上記粘土鉱物とも良好な結合性を有する。そのため、さらに粘土鉱物を混合する場合には、粘土鉱物及びLDHの骨格中に、粉体の化学蓄熱材が分散担持されたものとなり、さらに、上記LDHと化学蓄熱材、LDHと粘土鉱物は、それぞれ層状に接着した状態となっている。
上記粘土鉱物は、上記LDHが存在していなくても、化学蓄熱材を良好に担持することができるが、粘土鉱物及び化学蓄熱材の両者と結合性が良いLDHの効果により、粘土鉱物と化学蓄熱材との接着性はさらに向上する。
また、上記化学蓄熱材と上記LDHと上記粘土鉱物の配合割合は、適宜実験等により導き出すことが好ましい。
また、上記粘土鉱物は、層リボン構造を有する粘土鉱物であることが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記粘土鉱物は、多孔質で比表面積が大きい繊維状形状を有する。そのため、上記粘土鉱物の繊維質、多孔性、可塑性等の性質により、上記化学蓄熱材を良好に組織化、構造化させることができる。
そして、上記層リボン構造を示す粘土鉱物は、セピオライト及び/又はパリゴルスカイト(アタパルジャイト)であることが好ましい(請求項5)。
ここで、上記セピオライトは、層リボン構造を有する粘土鉱物であり、具体的には、輝石に似た単鎖が複数本結合して四面体リボンを形成してなる粘土鉱物の一つである。セピオライトは、例えば、Mg8Si1230(OH)4(OH24・8H2Oの化学式で表すことができる含水マグネシウム珪酸塩がある。セピオライトは、それ自体が多孔質であり、比表面積が大きい繊維状を呈している。また、セピオライトとしては、上記化学式で表されるものの変種についても含まれる。
また、上記粘土鉱物は、上記化学蓄熱材の粒子径よりも小さい径の繊維状を呈していることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記化学蓄熱材をそれよりも小さい径の繊維状の上記粘土鉱物によって取り囲むため、少量の該粘土鉱物を用いて上記化学蓄熱材の組織化、構造化を実現することが可能である。そのため、上記化学蓄熱材複合体は、上記化学蓄熱材間に隙間が形成させた多孔質構造体を少量の上記粘土鉱物で補強したものとなる。これにより、上記化学蓄熱材複合体における質量当たり、体積当たりの上記化学蓄熱材の占有率を大きくすることができる。すなわち、蓄熱容量の大きい上記化学蓄熱材複合体となる。さらに、上記化学蓄熱材複合体は、上記化学蓄熱材自体が主要構造を成しているため、伝熱経路が単純であり、蓄熱効率、蓄熱した熱の利用効率が高いものとなる。
また、上記粘土鉱物は、ベントナイトであってもよい(請求項7)。
上記ベントナイトは、接着力が強い粘土鉱物であるため、この接着力によって、上記化学蓄熱材を良好に組織化、構造化させることができる。
また、上記化学蓄熱材は、脱水反応に伴って吸熱すると共に水和反応に伴って放熱する水和反応系化学蓄熱材であることが好ましい(請求項8)。
また、上記化学蓄熱材は、脱水反応に伴って酸化物となると共に水和反応に伴って水酸化物となる水和反応系化学蓄熱材であることが好ましい(請求項9)。
いずれの場合にも、上記化学蓄熱材複合体は、水和反応及び脱水(逆水和)反応によって蓄熱・放熱を良好に行うことができ、蓄熱システムとしての性能を高めることができる。なお、水和反応及び脱水反応に伴って上記化学蓄熱材の体積が膨張、収縮を繰り返すが、上記化学蓄熱材と上記LDHとの接着性によって、上記化学蓄熱材の微粉化を十分に抑制することができる。
また、上記化学蓄熱材は、水酸化物からなることが好ましい
この場合には、上述したように、上記化学蓄熱材と上記LDHと上記粘土鉱物とを混合する場合に、混合・増粘用のバインダとして、上記化学蓄熱材として炭酸化合物を用いた場合には使用することができなかった水の使用が可能となる。これにより、上記化学蓄熱材複合体の成形性を高めることができる。また、上記化学蓄熱材として炭酸化合物を用いた場合に必要であった脱炭酸工程時における1000℃付近の高温焼成が不要となる。これにより、焼成温度を低くすることができ、使用材料や工程の自由度を高めることができる。
また、上記水酸化物は、無機化合物であることが好ましい
この場合には、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱反応(水和・脱水反応)に対する材料安定性が高くなる。そのため、上記化学蓄熱材複合体は、長期間に亘って安定した蓄熱効果を得ることができる。
また、上記無機化合物は、アルカリ土類金属水酸化物であることが好ましい
この場合には、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱反応(水和・脱水反応)に対する材料安定性が高くなる。そのため、上記化学蓄熱材複合体は、長期間に亘って安定した蓄熱効果を得ることができる。また、上記化学蓄熱材として、環境負荷の小さい安全な材料をもちいることにより、製造、使用、リサイクル等を含めた安全性の確保が容易になる。
また、上記アルカリ土類金属水酸化物は、水酸化カルシウム及び/又は水酸化マグネシウムであることが好ましい(請求項10)。
この場合には、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱反応(水和・脱水反応)に対する材料安定性をより一層高めることができ、上記化学蓄熱材複合体の蓄熱効果を長期間に亘って安定して維持することができる。
なお、上記化学蓄熱材としては、アルカリ土類金属水酸化物である、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等を用いることが好ましいが、アルカリ土類金属水酸化物以外にも、水酸化ナトリウム、水酸化コバルト、水酸化アルミニウム、水酸化銅等を用いることもできる。
また、水酸化マグネシウムと水酸化カルシウムとの混合物等を用いることも可能である。
(実施例1)
本例は、本発明の実施例にかかる化学蓄熱材複合体について説明する。
本例の化学蓄熱材複合体は、粉体の化学蓄熱材と層状複水酸化物とを混合してなる。
以下、これを詳説する。
まず、上記粉体の化学蓄熱材として、アルカリ土類金属Caの水酸化物Ca(OH)2を用意する。この化学蓄熱材の平均粒径Dは7μm(レーザー回折式測定法、島津製作所製SALD−2000Aによる)である。
また、上記化学蓄熱材は、以下に示す反応で蓄熱・放熱を可逆的に繰り返す。
Ca(OH)2 ⇔ CaO + H2
さらに、上記の式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、以下のようになる。
Ca(OH)2 + Q → CaO + H2
CaO + H2O → Ca(OH)2 + Q
また、層状複水酸化物として、ハイドロタルサイトを用意する。
また、上記粘土鉱物としては、層リボン構造を有する粘土鉱物であるセピオライト(Mg8Si1230(OH)4(OH24・8H2O)を用いる。
上記セピオライトは、水に懸濁した場合の繊維径が化学蓄熱材の平均粒子径よりも小さい径の繊維状を呈する。
具体的には、上記セピオライトは、その線径(繊維径)が1μm以下、その長さ(繊維長)が200μm以下のものが望ましい。本例では、線径が略0.01μmで長さが略数十μmのトルコ産のセピオライトを準備する。
なお、トルコ産のセピオライトに代えて、例えば、線径が0.1μmで長さが略100μmのスペイン産のセピオライトを用いることもできる。
次に、製造方法について説明する。
まず、上記セピオライトとハイドロタルサイトとCa(OH)2とを混練しながら水を導入し混練することでスラリーを作製する。
上記セピオライト、ハイドロタルサイト、Ca(OH)2の重量比は、8:3:89とする。
次に、得られたスラリーを押出し成形し、貫通形成された中空部を有する円柱形状の成形体(サイズ100mm×20mmφ)を形成する。
次に、乾燥炉において、80℃、96時間の条件で上記成形体の乾燥を行う。これにより、化学蓄熱材複合体を得る。
次に、得られた化学蓄熱材複合体をケミカル蓄熱反応器に装填した後、脱水(at400℃)・水和(at200℃)サイクルを繰り返し、Ca(OH)2の反応率を熱重量法により評価した。
その結果、1サイクル目のCa(OH)2の反応率は88%であり、10サイクル目の反応率は86%であった。このように、サイクルを重ねても特性低下があまり見られず、サイクル特性に優れていることが確認できた。
このような優れた効果が得られる理由は次のように考えることができる。
上記化学蓄熱材複合体は、粉体の化学蓄熱材と層状複水酸化物(LDH)と粘土鉱物とを混合してなる。図1に、上記化学蓄熱材複合体における、上記化学蓄熱材1、LDH2、及び粘土鉱物3の接着状態を微視的にモデル化した図を示す。
上記LDH2は、層状構造を有する無機物であって、層の両面に水酸基を有するものであり、表面上の水酸基の存在によって、上記化学蓄熱材1及び粘土鉱物3と良好な結合性を有する。そのため、上記LDH2と上記化学蓄熱材1と上記粘土鉱物3とを混合すると、上記LDH2が糊のような働きを担い、図1に示すように、上記LDH2と化学蓄熱材1、LDH2と粘土鉱物3は、それぞれ層状に接着した状態の構成を有する化学蓄熱材複合体を得ることができる。
また、上記LDH2は、熱的に安定であるため、400〜500℃の高温においても、上述の構造を維持することが可能である。そのため蓄熱サイクルにおいても安定であり、化学蓄熱材1の脱水、水和の体積変化に伴う熱的断絶を抑制し、サイクルを重ねても性能低下を最小限に抑えることができる。
また、図1に示すように、上記化学蓄熱材1の脱水・水和反応において、上記化学蓄熱材1の構造が変化しても、上記化学蓄熱材1と上記LDH2との接着状態を保つことができる。また、蓄熱サイクルの繰り返しにより、上記化学蓄熱材1に割れ等が生じた場合にも、上記LDH2との接着状態が維持することができる。そのため、化学蓄熱材1の脱水・水和反応による体積変化に伴う構造変化による熱的な断絶や、化学蓄熱材1の微粉化を抑制することができ、サイクルを重ねても性能低下を最小限に抑えることができる。
また、本例の化学蓄熱材複合体は、上記粘土鉱物3も混合してあり、上記化学蓄熱材1は、粘土鉱物3及びLDH2の骨格中に分散担持された構造となる。つまり、粘土鉱物3の繊維質、多孔性、可塑性等という性質により、上記化学蓄熱材複合体は構造的に特に安定になる。
このように、本例によれば耐久性に優れると共に、化学蓄熱システムとして十分に能力を発揮することが可能な化学蓄熱材複合体を提供できることが分かる。
なお、本例においては、粘土鉱物を混合してなる化学蓄熱材複合体を作製するが、化学蓄熱材とLDHとからなる化学蓄熱材複合体であってもよい。
図2に、粉体の化学蓄熱材1とLDH2とを混合してなる化学蓄熱材複合体の上記化学蓄熱材1とLDH2との接着状態を微視的にモデル化した図を示す。上記LDH2と上記化学蓄熱材1とを混合した場合にも、上記LDH2が糊のような働きを担い、図1に示すように、上記化学蓄熱材1と上記LDH2とが層状に接着した構成を有する化学蓄熱材複合体を得ることができる。そのため、本例の化学蓄熱材複合体とほぼ同様の効果を得られると考えられる。
また、本例では、化学蓄熱材として水酸化カルシウムを用いるが、これに代えて、水酸化マグネシウム、あるいは水酸化マグネシウムと水酸化カルシウムとの混合物等を用いることも可能である。
なお、本例において、粘土鉱物として、セピオライトを用いるが、セピオライトに代えて、パリゴルスカイト、ベントナイト等を用いることも可能である。
(実施例2)
本例は、上記実施例1におけるハイドロタルサイトをハイドロカルマイトに変更した例である。スラリーのセピオライト、ハイドロカルマイト、Ca(OH)2の重量比は、8:3:89である。その他は実施例1と同様にして行った。
そして、本例の化学蓄熱材複合体についても、Ca(OH)2の反応率を熱重量法により評価した。
その結果、1サイクル目のCa(OH)2の反応率は87%であり、10サイクル目の反応率は84%であった。このように、サイクルを重ねても特性低下があまり見られず、サイクル特性に優れていることが確認できた。
化学蓄熱材、LDH、及び粘土鉱物の接着状態を微視的にモデル化した説明図。 化学蓄熱材及びLDHの接着状態を微視的にモデル化した説明図。
符号の説明
1 化学蓄熱材
2 層状複水酸化物

Claims (10)

  1. アルカリ土類金属水酸化物からなる粉体の化学蓄熱材と層状複水酸化物とを混合してなることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
  2. 請求項1において、上記層状複水酸化物は、ハイドロタルサイト又はハイドロカルマイトであることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
  3. 請求項1又は2において、上記層状複水酸化物以外の粘土鉱物をさらに混合してなることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
  4. 請求項3において、上記粘土鉱物は、層リボン構造を有する粘土鉱物であることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
  5. 請求項4において、上記層リボン構造を示す粘土鉱物はセピオライト及び/又はパリゴルスカイトであることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項において、上記粘土鉱物は、上記化学蓄熱材の粒子径よりも小さい径の繊維状を呈していることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
  7. 請求項3において、上記粘土鉱物は、べントナイトであることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、上記化学蓄熱材は、脱水反応に伴って吸熱すると共に水和反応に伴って放熱する水和反応系化学蓄熱材であることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項において、上記化学蓄熱材は、脱水反応に伴って酸化物となると共に水和反応に伴って水酸化物となる水和反応系化学蓄熱材であることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、上記アルカリ土類金属水酸化物は、水酸化カルシウム及び/又は水酸化マグネシウムであることを特徴とする化学蓄熱材複合体。
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