JP4421328B2 - 無端歯付ベルトの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、継ぎ目のない熱可塑性エラストマーからなる無端歯付ベルトの製造方法に関し、詳しくは一対の歯型を有する金型ロールを用いて長尺の無端歯付ベルトを製造する方法に関する。
継ぎ目のない任意の周長を有する無端歯付ベルトを製造する技術には、短尺品では反応型ウレタン樹脂液を用い、心線を巻き付けた所定寸法の円筒状内金型を円筒状外金型の中に入れ、内金型と外金型との空隙部に注入された液状原料を架橋させて硬化した後、得られた広幅のベルトスリーブを所定幅に切断する反応注型法が知れている。
しかし、この反応注型法で長尺の無端歯付ベルトを製造する場合、金型の外径を大きくする必要があり、併せてベルト周長毎に大きさが合った専用の金型を用意する必要があることから、この金型の大径化はコスト増の大きな要因であり、ベルト周長2,300mmの無端歯付ベルトを製造するのが限度であった。
一方、継ぎ目のない任意の周長を有する長尺の無端歯付ベルトを製造する技術として、前述の反応注型法とは異なり、特許文献1、特許文献2に開示される熱可塑性樹脂の押出法が知られている。
この熱可塑性樹脂の押出法は、成型用の第1金型ロールと伸張用の第2金型ロールからなる一対の金型ロールの間に心線を螺旋状に巻き付け、第1金型ロールの約半周をスチールバンドで覆い、歯付ベルト用の型となる型キャビティを形成した状態にする。この状態で、一対の金型ロールを同期的に回転駆動するとともに、スチールバンドを共回りさせ、前記型キャビティに連続的に溶融樹脂を圧入する。心線に沿って歯付ベルトが順次形成され、形成された歯付ベルトの最前端部が第2金型ロールを経て第1金型ロールまで至り、第1金型ロールで形成される歯付ベルトの後端部と融合させることにより、継ぎ目のない任意の周長の無端歯付ベルトを製造する方法である。
この方法によると、一対の金型ロールの軸間距離を長くすると、それに応じて周長の長い長尺の無端歯付ベルトを製造することができる。近年では伝動用途や搬送用途において、2軸間隔の長い高速搬送や精密伝動向けのベルトが求められるようになった。
また、一対の金型ロールの間に心線を等間隔螺旋状に巻き付ける心線巻き付け方法にあっては、特許文献3に開示されているように、一対の金型ロールの間に、外周面に周方向、等間隔の案内溝部を有する回転自由なガイドローラを、この軸心が金型ロールの軸心と所定の角度にて交差するように設け、心線コードにガイドローラの案内溝部を通過させて一対の金型ロール間に巻き掛けて、心線に所定の張力を掛けながら、一対の金型ロールを回転させ、心線の全体を自動的に金型ロール間の軸心方向に移動させながら巻き掛けるものが提案されている。
特公昭60−2978号公報 特開2000−225652号公報 特開2001−205714号公報
しかしながら、長尺の無端歯付ベルトを製造するには、一対の金型ロールの2軸間隔を長くし、一対の金型ロールを同期的に回転駆動させる必要がある。軸間距離が長くなると、一対の金型ロール歯型に位相差がない状態にして同期的に回転させる機械構成の駆動系の誤差が、累積されて大きくなる。このことから、一対の金型ロールの回転ズレが大きくなり、成型時に無端ベルトの最前端歯部が、第1金型ロールから第2金型ロールに至ったときに、第2金型ロールに旨く噛み合わずに成型上の不都合を生じるという問題点があった。
また、従来の方法では、定常回転時における一対の金型ロールの位相合わせは確保できても、加速、減速時においては一対の金型ロールの位相を合わせが困難になり、心線が金型ロール上でスリップし、上側スパン(張り側)と下側スパン(緩み側)にある心線の張力差が大きくなって、成形されたベルト長さのバラツキが大きくなる問題があった。また、一対の金型ロールの位相合わせを成形中に実施した場合には、同様に張り側と引張り側のスパンに心線張力の差が発生した。
更に、心線の巻き付け方法においても、金型ロールの軸心と所定の角度にて交差するガイドローラを使用した場合には、撚りのある心線の全体を金型ロール間の軸心方向に移動させながら巻き掛けるために、前記ガイドローラの交差角度が適切でないと、金型ロール間の心線コードの整列が崩れる恐れがあった。また、この巻き付け方法では、S撚りとZ撚りを同時に巻き付ける場合には、スピニング中に巻き終えた心線の上に巻き付けた心線を乗り上げる現象が発生して巻き付け作業ができないことがあった。
本発明は、このような従来技術の問題を解決し、2軸間隔の長い搬送に適した継ぎ目のない任意の周長を有する長尺の無端歯付ベルトを製造するものであり、とりわけ一対の金型ロール上にスピニングした心線の整列を確実にし、更には加速、減速時でも一対の金型ロールの位相を合わして成形したベルト長さのバラツキを小さくした無端歯付ベルトの製造方法を提供する。
本願請求項1に記載の発明は、一対の歯型を有する金型ロール間の軸間距離を定め、この一対の金型ロールの間に心線を巻回し、前記金型ロールの外周の一部を覆って型キャビティを形成し、この型キャビティに溶融樹脂を注入しつつ前記一対の金型ロールを回転させることにより前記心線に沿って歯付ベルトを形成する無端歯付ベルトの製造方法において、
互いに平行に配設した一対の金型ロール間に、連続したスパイラル溝を有する回転可能なガイドローラを配置し、
前記金型ロール間に巻き始めの心線群を複数のグループに分けて各グループをそれぞれ固定するとともに前記固定位置を心線の長手方向へ分散させて個々の心線を固定したガイド心線を形成した後、
該ガイド心線をガイドローラのスパイラル溝に嵌め込みながら、前記金型ロールを回転して心線を送りロールにより金型ロールの軸方向へ移動させて前記金型ロール上に所定ピッチで螺旋状に巻き付け、
続いて、回転中の金型ロールとこれに圧接する加圧バンドとの間に形成した型キャビティに溶融樹脂を注入しながら加圧固化して歯付ベルトを成形する、
無端歯付ベルトの製造方法にある。
本願請求項2に記載の発明は、心線としてS撚りとZ撚りの2本一組のコードを同時に巻き付けるものであり、効率よくそして整列させて心線を巻き付けることができる。
本願請求項3に記載の発明は、同期伝動部材によって一方の駆動側金型ロールの回転を他方の従動側金型ロールへ伝達する無端歯付ベルトの製造方法であり、金型ロールが加速、減速時しても各金型ロールの同期を確保できることから、心線が金型ロール上でスリップすることがなく、そして上側スパン(張り側)と下側スパン(緩み側)にある心線の張力差も低減し、成形されたベルトの長さのバラツキも小さくなる。
以上のように本願請求項記載の無端歯付ベルトの製造方法によれば、心線固定位置を心線の長手方向へ分散させたガイド心線を用いることにより、巻き付ける心線はスパイラル溝に嵌り込んだ状態で嵌合のミスもなくなり、また走行中の心線の横ズレもなくなってガイドローラをスムーズに乗り越え、そして心線固定位置が外れるといったこともなくなり、これによって心線の整列が確実になり、また心線群の並びが良好になる。
そして、所定の間隔をあけて互いに平行に配設した一対の金型ロール間に、同期伝動部材を装着して同期駆動させることにより、加速、減速時でも一対の金型ロールの位相を合わせることができることから、心線が金型ロール上でスリップすることがなく、そして上側スパン(張り側)と下側スパン(緩み側)にある心線の張力差も減少し、成形されたベルト長さのバラツキも小さくなる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1は本発明の実施形態に係る無端歯付ベルトの製造装置の機器配置図である。まず、製造装置を説明し、次に製造方法を説明する。
図1において、製造装置は、歯型Tを有する第1金型ロール2と、同じく歯型を有する第2金型ロール3とからなる一対の金型ロール2,3と、心線8を一対の金型ロール2,3の間に所定ピッチ間隔で整列させて巻き付ける心線整列機構1と、第1金型ロール2の回転を第2金型ロール3へ同期的に伝達する同期伝動部材20と、一対の金型ロール2,3の間に心線を巻回するスピニング機構30と、第1金型ロール2の略半周分の歯型を外周から覆って歯型との間に空隙を有する型キャビティを形成するガイド手段40と、この型キャビティに溶融樹脂を注入しつつ前記心線に沿って歯付ベルトを形成する押出手段50とを備えている。
一対の金型ロール2,3は、成形用の第1金型ロール2及び伸張用の第2金型ロール3からなり、これらは外周に同じ歯型Tを有すると共に、同歯数を有している。この歯型Tは形成される歯付ベルト60の歯部60bの形状と一致していると共に、この歯部60bのピッチと合致するピッチで外周に配列されている。尚、これらの金型ロール2,3は同期伝動部材20を使用せずに、夫々主電動モータによって駆動回転してもよい。この場合には、これら両主電動モータは、御装置の機能により、第1金型ロール2及び第2金型ロール3を互いに同方向(矢印で示す方向)で、かつ互いに同回転速度で駆動回転させるものである。
第1金型ロール2は、図示されない架台上に、駆動回転自在に支持されている。第2金型ロール3は、図示されない架台に対して軸間方向に摺動自在なスライド台22に回転自在に支持されている。スライド台22は、ラック/ピニオン機構とによって摺動し、第1金型ロール2と第2金型ロール3との軸間距離を所定の寸法Lに定める。
スピニング機構30は、所定張力で心線8を繰り出し可能であって、ガイドロール4を介して一対の金型ロール2,3の間に、所定の回数、所定の張力、所定のピッチで心線8を螺旋状に巻回し、送りロール13が第2金型ロール3の軸方向に、図示さないボールネジ送り機構によって横送り可能であり、繰り出される心線8の張力は張力設定器で調整可能になっている。
ガイド手段40は、スチールバンド41と、2本の案内ロールR1,R2、一本の伸張ロールR3とから構成される。スチールバンド41は、ロールR1,R2,R3に巻き付けられ、図示の変形三角状となって走行可能である。第1金型ロール2は軸方向両端にフランジ部を有しており、案内ロールR1,R2によってスチールバンド41がフランジ部に圧接され、スチールバンド41は第1金型ロール2と共回りで走行する。このスチールバンド41は第1金型ロール2の外周の約半分弱を覆っている。スチールバンド41と第1金型ロール2の歯型Tとの間に、型キャビティが形成される。このガイド手段40は、第1金型ロール2に対して進退自在に設けられ、二点鎖線位置まで後退することができる。
押出手段50は、第1金型ロール2の両側のフランジと、これに押圧されたスチールバンド41との間に形成された型キャビティに、溶融した熱可塑性エラストマー51を充填するものである。押出手段50のノズルからシート状に押し出された熱可塑性エラストマー51は、スチールバンド41と第1金型ロール2の回転に引き込まれることにより、型キャビティ内に所定の圧力で加圧される。型キャビティ内で加圧された熱可塑性エラストマー51は、冷却固化され、心線8を内蔵した歯付ベルト60に形成される。
心線整列機構1では、図2〜図5に示すように、一対の金型ロール2,3の間に所定ピッチP間隔の連続したネジ状のスパイラル溝5を有するガイドローラ4が位置し、このガイドローラ4は金型ロール2,3間で金型ロール2の近くに配置し、回転しながら心線8を金型ロール2,3の軸方向に所定ピッチ送り込み、そして送りロール13がコードである心線8を金型ロール2,3の軸方向(X方向)へ移動させて金型ロールの一端側から他端側へと所定ピッチで整列させていく。
即ち、送りロール13は心線8が金型ロール2,3間を一周すると、心線の本数分に相当するピッチ分だけ同期して移動する。例えば、S撚りとZ撚りの2本一組のコードである心線8が一対の金型ロール2,3間を一周すると、ガイドローラ4も回転して心線8を2ピッチ分だけ軸方向へ送り込むことができるようになっている。
尚、ガイドローラ4のスパイラル溝5の溝形状は、特に限定されないが、スパイラル溝5もピッチ溝は0.3〜2.0mm、また溝深さは0.1〜1.0mmの範囲にある。また、ガイドローラ4を金型ロール2の近接に配置するだけでなく、金型ロール3に近接させることもでき、更には金型ロール2,3の両方に近接配置することもできる。
前記金型ロール2,3間に巻き始めた心線群のガイド心線7では、一対の金型ロール2,3間に心線8の巻き始め部9を形成して、この巻き始め部9に存在する心線8群をグループ単位で複数(図面では3箇所)の心線固定位置10,11,12で固着するとともにこれらの位置を心線8の長手方向へ分散して心線8を個々に固定している。即ち、ガイド心線7では、心線8の巻き始め部9が6本の心線8群を3グループ単位に分けて3箇所の固定位置10,11,12によって固定するとともにその位置を心線8の長手方向へ分散して心線8を強く確実に固定している。
心線8がワイヤのような金属コードであれば、固定位置10は最外側に位置する心線8a,8b,8c,8dの4本を半田付けで固着し、また固定位置11は8b,8c,8d,8eを同様に固着し、そして固定位置12は8c,8d,8e,8fを固着し、個々の心線を固定する。このように心線固定部7では固定位置が分散され、また個々の心線8が複数箇所で固着されているために、ガイド心線7はガイドローラ4を乗り越えるときにスパイラル溝5に確実に嵌合しながら外れることなくスムーズ移動する。
心線の固定位置10,11,12の数は、2〜5箇所であり、その間隔はガイドローラ4の径と同等もしくはやや大きくすることで心線8の横ズレを防止しながらガイド心線7をガイドローラ4のスパイラル溝5に嵌込みながら、ガイドローラ4を乗り越えることができる。固定位置の間隔は、通常30〜70mmである。
また、同期伝動部材20は、図3に示すように、第1金型ロール2及び第2金型ロール3の間の端部に歯付ベルトを装着している。これにより第1金型ロール2の電動モータ17による回転と第2金型ロール3の回転が一位して位相合わせが確実になるため、金型ロールの加速、減速時でも各金型ロールの同期を確保できることから、心線が金型ロール上でスリップすることがなく、そして上側スパン(張り側)と下側スパン(緩み側)にある心線の張力差も少なくなり、成形されたベルト長さのバラツキも小さくなる。
上述した心線整列機構1の動作を図5に基づいて以下に説明する。
(1)図5(a)に示すように、例えばS撚りとZ撚りの2本一組のコードである心線8を3組引き出して金型ロール2,3間に巻き付けてガイドローラ4のスパイラル溝5に嵌め込んだ後、ガイド心線7を形成する。このガイド心線7は心線8の巻き始め部9における最外側に位置する心線を含めて4本をまず半田付けで第1の固定位置10にし、続いて最外側から2本目の心線8を含めて4本を第1の固定位置10から長手方向にずらして同様に半田付けで第2の固定位置11にし、そして最外側から3本目の心線8を含めて4本を第2の固定位置11から長手方向にずらして同様に半田付けで第3の固定位置12にして形成する。
(2)金型ロール2,3の一方を長手方向へ微動させて張力を付与した後、金型ロール2,3及びガイドローラ4の回転、送りロール13の移動を調節して心線8を金型ロール2,3への巻き付けを開始した。このとき、心線8が金型ロール2,3間を一周すると、送りロール13が心線の2本数に相当するピッチ分だけ移動するように調整し、かつガイドローラ4の回転数も心線の2本数に相当するピッチ分だけ軸方向へ送り込むように回転数を調節する。
(3)図5(b)に示すように、ガイド心線7は固定位置10,11,12が分散され、また個々の心線8も複数箇所で強固に固着されているために、ガイドローラ4のスパイラル溝5をスムーズに通過し、また巻き付け最終の心線8が固定位置10,11,12で外れるといったこともなくなる。
(4)図5(c),(d)に示すように、ガイド心線7が移動して、金型ロール2,3間を一周すると、送りロール13が図中矢印方向へ心線の本数に相当するピッチ分だけ同期して移動し、かつガイドローラ4も回転して心線8をその本数に相当するピッチ分だけ同期して軸方向へ送り込み、ガイド心線7がスタート位置と同じ位置に留まることなり、心線の整列が確実になる。また、巻き終わった心線群の並びが良好になる。
次に、前述した製造装置による無端歯付ベルト60の製造方法を以下に説明する。
(第1工程)軸間距離の予備設定
図1において、同じ歯型形状を有する第1金型ロール2及び第2金型ロール3の軸間距離を、スライド台22を摺動させて、所定周長よりやや短めに設定する。この場合、第1金型ロール2及び第2金型ロール3の間の端部に歯付ベルトである同期伝動部材21を装着する。
(第2工程)ガイド心線作製
図5(a)に示すように、S撚りとZ撚りの2本一組のコードである心線8を3組引き出して金型ロール2,3間に巻き付けてガイドローラ4のスパイラル溝5に嵌め込んだ後、ガイド心線7を形成する。このガイド心線7は心線8の巻き始め部9における最外側に位置する心線を含めて4本をまず半田付けで第1の固定位置10にし、続いて最外側から2本目の心線8を含めて4本を第1の固定位置10から長手方向にずらして同様に半田付けで第2の固定位置11にし、そして最外側から3本目の心線8を含めて4本を第2の固定位置11から長手方向にずらして同様に半田付けで第3の固定位置12に形成する。
(第3工程)軸間距離の設定
第2金型ロール3を長手方向へ微動させて張力を付与して所定周長に設定する。
(第4工程)スピニング工程と心線整列工程
金型ロール2,3及びガイドローラ4の回転、送りロール13の移動を調節して心線8を金型ロール2,3への巻き付けを開始した。このとき、心線8が金型ロール2,3間を一周すると、送りロール13が心線の2本数に相当するピッチ分だけ移動するように調整し、かつガイドローラ4の回転数も心線の2本数に相当するピッチ分だけ軸方向へ送り込むように回転数を調節する。
ガイド心線7では固定位置10,11,12が分散され、また個々の心線8も複数箇所で強固に固着されているために、ガイド心線7がガイドローラ4のスパイラル溝5をスムーズに通過し、また巻き付け中に心線8が固定位置10,11,12で外れるといったこともなくなる。
ガイド心線7が移動して、金型ロール2,3間を一周すると、送りロール13が図中矢印方向へ心線の本数に相当するピッチ分だけ同期して移動し、かつガイドローラ4も回転して心線8をその本数に相当するピッチ分だけ同期して軸方向へ送り込み、ガイド心線7がスタート位置と同じ位置に留まることなり、心線の整列が確実になる。また、巻き終わった心線群の並びが良好になる。
ここで使用する心線8は、主としてスチールコードであるが、アラミド繊維、ポリエステル繊維、或いはガラス繊維に代表される低伸度、高強力の繊維が使用できる。
(第5工程)溶融樹脂注入工程
図1において、ガイド手段40を実線の作動位置に進出させ、スチールバンド41と第1金型ロール2の歯型との間に型キャビティを形成し、第1金型ロール2及び第2金型ロール3を同速度の低速で矢印方向に回転させながら、押出手段50から溶融樹脂51を平板状に押し出し、前述した型キャビティ内に充填する。なお、溶融樹脂51の素材である熱可塑性エラストマーには、主として熱可塑性ウレタンが使用されているが、ポリエステル系エラストマー、或いはポリアミド系エラストマーを使用することができる。
充填された溶融樹脂51は、スチールバンド41の共回り走行と第1金型ロール2の回転に伴い、所定の歯型形状に圧縮成形されるとともに、冷却固化される。熱可塑性エラストマー51は、スチールバンド41の出口では50°C前後まで温度が下げられ、図6で示すような歯付ベルト60となって、スチールバンド41から排出される。
(第6工程)歯付ベルト1の取り出し工程
第1金型ロール2と第2金型ロール3との回転を停止させ、ガイド手段40を後退させ、第2金型ロール3を第1金型ロール2の向きに摺動させ、無端歯付ベルト60を弛ませて、取り出す。
得られた歯付ベルト60は、図6に示すように背部60aと歯部60bが一体の熱可塑性エラストマーで形成され、背部60aの厚み方向に心線60cが埋設された構造になっている。
本発明では、例えば熱可塑性エラストマーを素材とする長尺無端歯付ベルトの製造に適用することができる。
本発明の実施形態に係る無端歯付ベルトの製造装置の機器配置図である。 本発明に係る心線整列機構の概略図である。 図2の平面図である。 ガイド心線の拡大図である。 (a),(b),(c),(d)は心線を一対の金型ロール間に1周巻き付ける過程を示す図である。 本発明の方法によって得られた歯付ベルトの斜視図である。
符号の説明
1 心線整列機構
2 第1金型ロール
3 第2金型ロール
4 ガイドローラ
5 スパイラル溝
7 ガイド心線
8 心線
9 巻き始め部
10 心線固定位置
11 心線固定位置
12 心線固定位置
13 送りロール
20 同期伝動部材
30 スピニング機構
40 ガイド手段
41 スチールバンド
50 押出手段
51 溶融樹脂

Claims (3)

  1. 一対の歯型を有する金型ロール間の軸間距離を定め、この一対の金型ロールの間に心線を巻回し、前記金型ロールの外周の一部を覆って型キャビティを形成し、この型キャビティに溶融樹脂を注入しつつ前記一対の金型ロールを回転させることにより前記心線に沿って歯付ベルトを形成する無端歯付ベルトの製造方法において、
    互いに平行に配設した一対の金型ロール間に、連続したスパイラル溝を有する回転可能なガイドローラを配置し、
    前記金型ロール間に巻き始めの心線群を複数のグループに分けて各グループをそれぞれ固定するとともに前記固定位置を心線の長手方向へ分散させて個々の心線を固定したガイド心線を形成した後、
    該ガイド心線をガイドローラのスパイラル溝に嵌め込みながら、前記金型ロールを回転して心線を送りロールにより金型ロールの軸方向へ移動させて前記金型ロール上に所定ピッチで螺旋状に巻き付け、
    続いて、回転中の金型ロールとこれに圧接する加圧バンドとの間に形成した型キャビティに溶融樹脂を注入しながら加圧固化して歯付ベルトを成形する、
    ことを特徴とする無端歯付ベルトの製造方法。
  2. 心線としてS撚りとZ撚りの2本一組のコードを同時に巻き付ける請求項1記載の無端歯付ベルトの製造方法。
  3. 同期伝動部材によって一方の駆動側金型ロールの回転を他方の従動側金型ロールへ伝達する請求項1または2記載の無端歯付ベルトの製造方法。
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