JP4420883B2 - 積層塗膜 - Google Patents
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Description
このような表面処理には、通常、常温乾燥型塗料や2液ウレタン塗料等の硬化型塗料が用いられるが、このような塗料による表面処理膜には傷が付き易く、しかも傷が付いてしまった場合には、これが目立ち易い。
そのため、このような鏡面処理膜には、通常、さらに上述したような塗料による表面処理が行われているが、この塗料処理膜にも、上記のように傷が付き易く、付いた傷が目立ち易いという欠点がある。
このような耐擦傷性を有する塗膜を形成することができる塗料としては、従来から、紫外線(UV)硬化型塗料、電子線エネルギー(EB)硬化型塗料、シリカ系ハードコート剤、2液型アクリルウレタン系軟質塗料等が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、上記2液型アクリルウレタン系軟質塗料においては、チッピングやクラックの発生などの問題はないものの、タック感が残る場合が多く、耐候性、耐汚染性に劣るという欠点を有している。
このような水や水系溶剤への可溶性の発現は、従来は水や水系溶剤に難溶性ないしは不溶性であったポリロタキサンに対し、水や水系溶剤という反応場、典型的には架橋場を提供するものである。すなわち、本発明に用いる親水性ポリロタキサンは、水や水系溶剤の存在下で他のポリマーとの架橋や修飾基による修飾が容易に行える反応性を向上させたものである。
このような親水基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基、第1〜第3アミノ基、第四級アンモニウム塩基、ヒドロキシアルキル基などがある。
また、環状分子は実質的に環状であれば十分であって、「C」字状のように、必ずしも完全な閉環である必要はない。
このような反応基としては、例えば水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、チオール基、アルデヒド基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。なお、反応基としては、後述する封鎖基を形成する(ブロック化反応)際に、この封鎖基と反応しない基が好ましい。
すなわち、上記修飾度が0.1未満であると、水や水系溶剤への溶解性が十分なものとならず、不溶性ブツ(異物付着などに由来する突出物)が生成することがある。
さらに、上記ポリロタキサンが多数の環状分子を有する場合、これら環状分子それぞれの水酸基の全部又は一部が親水基によって修飾されている必要はない。言い換えると、ポリロタキサン全体として親水性を示す限り、親水基によって修飾されていない水酸基を有する環状分子が部分的に存在したとしても何ら差し支えない。
また、官能基を有している親水基を導入することにより、他のポリマーとの反応性を向上させることが可能になる。
すなわち、この比が0.06未満では滑車効果が不十分となって塗膜の伸び率が低下することがあり、0.61を超えると、環状分子が密に配置され過ぎて環状分子の可動性が低下し、同様に塗膜の伸び率が不十分となって、耐チッピング性や耐擦傷性が劣化する傾向があることによる。
なお、上記した種々の環状分子の中では、特にα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンが良好であり、とりわけ、被包接性の観点からはα−シクロデキストリンを使用することが好ましい。
また、環状分子の大きさにも影響を受けるが、その長さについても、環状分子が滑車効果を発揮できる限り特に限定されない。
かかる反応基としては、採用する封鎖基の種類などに応じて適宜変更することができるが、水酸基、アミノ基、カルボキシル基及びチオール基などを例示することができる。
これら直鎖状分子のうち、特にポリエチレングリコール、ポリカプロラクトンが良好であり、水や水系溶剤への溶解性の観点からはポリエチレングリコールを用いることが好ましい。
すなわち、直鎖状分子の分子量が1,000未満では、環状分子による滑車効果が十分に得られなくなって塗膜の伸び率が低下し、耐チッピング性が劣化する一方、分子量が50,000を超えると、溶解性が低下するばかりでなく、表面の膜形成のために、上塗り塗膜としての平滑性や艶等といった外観が劣化する傾向があることによる。
このような基としては、「嵩高さ」を有する基又は「イオン性」を有する基などを挙げることができる。なお、ここで「基」とは、分子基及び高分子基を含む種々の基を意味する。
また、「イオン性」を有する基のイオン性と、環状分子の有するイオン性とが相互に影響を及ぼし合い、例えば反発し合うことにより、環状分子が直鎖状分子に串刺しにされた状態を保持することができる。
上述の如き、親水性ポリロタキサンは、
(1)環状分子と直鎖状分子とを混合し、環状分子の開口部を直鎖状分子で串刺し状に貫通して直鎖状分子に環状分子を包接させる工程と、
(2)得られた擬ポリロタキサンの両末端(直鎖状分子の両末端)を封鎖基で封鎖して、環状分子が串刺し状態から脱離しないように調整する工程と、
(3)得られたポリロタキサンの環状分子が有する水酸基を親水性修飾基で修飾する工程、
によって処理することにより得られる。
これらのうち、より好適なものとしてアルコール類、更に好適なものとしてグリコールエーテル類を挙げることができる。なお、トルエンのような有機溶剤が若干含まれていても、全体として水との親和力が強い性質を有すれば、水系溶剤としてよい。
このような親水性架橋ポリロタキサンとしては、比較的低分子量のポリマー、代表的には分子量が数千程度のポリマーと架橋した親水性ポリロタキサンを挙げることができる。
かかる官能基は、環状分子、例えばシクロデキストリンの外側にあることが立体構造的に好ましく、ポリマーと結合又は架橋する際、この官能基を用いて容易に反応を行なうことができる。
更に、本発明においては、官能基の具体例として、例えば水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、チオール基及びアルデヒド基などを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
かかる官能基としては、特にシクロデキストリンの水酸基と結合した化合物の残基であり、当該残基が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基を有するものが良好であり、反応の多様性の観点からは水酸基が好ましい。
例えば、当該親水性修飾ポリロタキサンの水や水系溶媒への溶解性向上効果をあまり低下させなければ、官能基を形成する化合物がポリマーであってもよく、溶解性の観点からは、例えば、分子量が数千程度であることが望ましい。
なお、上述の官能基としては、後述する封鎖基が脱離しない反応条件において反応する基であることが好ましい。
すなわち、図2(B)に示すように、環状分子2は滑車効果によって直鎖状分子3に沿って移動可能であるため、容易に変形することができ、上記応力の内部吸収が可能となる。
また、この架橋ポリロタキサンの前駆体である親水性ポリロタキサンは、上述の如く水や水系溶剤への溶解性が改善されており、水や水系溶剤中での架橋などが容易である。
よって、上記親水性ポリロタキサンは、水溶性の塗膜ポリマーを用いる塗料、特に耐洗車性、耐引っ掻き性、耐チッピング性、耐衝撃性及び耐候性の要求される自動車用の塗料や、家電用の塗料にも適用可能であり、これらの用途においても優れた滑車効果を発現する塗膜を得ることができる。
したがって、以下に説明するように、塗膜中に架橋ポリロタキサンを形成させることによって、上記塗膜形成成分の物性と親水性ポリロタキサン自体の物性を兼ね備えた塗膜が得られ、ポリマー種などを選択することにより、所望の機械的強度などを有する塗膜とすることができる。
架橋ポリロタキサンは、代表的には、
(a)焼付け硬化型水系上塗り塗料用材料である硬化型親水性ポリロタキサンを他の塗膜形成成分と混合し、
(b)当該塗膜形成成分の少なくとも一部を物理的及び/又は化学的に架橋させ、
(c)当該塗膜形成成分の少なくとも一部と親水性ポリロタキサンとを環状分子を介して結合させる(硬化反応)ことにより形成できる。
なお、親水性ポリロタキサンは、水や水系溶剤に可溶であるため、(a)〜(c)工程を水、水系溶剤、及びこれらの混合溶媒中で円滑に行うことができる。また、これらの工程は硬化剤を用いることでより円滑に行うことができる。
すなわち、親水性ポリロタキサンの塗膜形成成分に対する含有量が1%に満たない場合には、ポリロタキサンによる滑車効果が十分に得られず、塗膜の伸び率が低下して所望の耐擦傷性、耐チッピング性が得られなくなることがあり、40%を超えると、表面における膜形成のために上塗り塗膜としての平滑性が損なわれ、塗装外観が低下することがあることによる。
言い換えれば、親水性ポリロタキサンに、添加剤及び/又は光輝剤と、溶媒と、樹脂成分と、顔料又は染料と、硬化剤を常法に基づいて配合し、混合することによって得ることができる。
なお、光架橋基としては、ケイ皮酸、クマリン、カルコン、アントラセン、スチリルピリジン、スチリルピリジニウム塩及びスチリルキノリン塩などを例示できる。
さらに、かかる樹脂成分は、ホモポリマーでもコポリマーでもよい。コポリマーの場合、2種以上のモノマーから構成されるものでもよく、ブロックコポリマー、交互コポリマー、ランダムコポリマー又はグラフトコポリマーのいずれであってもよい。
また、上記硬化剤は、分子量が2000未満、好ましくは1000未満、更に好ましくは600未満、いっそう好ましくは400未満のものを用いることができる。
また、顔料としては、アゾ系顔料、フタロシアン系顔料、ペリレン系顔料などの有機系着色顔料や、カーボンブラック、二酸化チタン、ベンガラなどの無機系着色顔料を用いることができる。
なお、本発明において、上記上塗り塗膜を艶消し塗膜とするには、上記成分に加えてシリカ、樹脂ビーズなどのマット剤を添加すればよい。
すなわち、有機・無機顔料を添加することによりベースコート塗膜としての特性を付与することができ、有機・無機染料を添加することによってエナメル塗膜としての性能を発揮させることができる。
(1)PEGのTEMPO酸化によるPEG‐カルボン酸の調製
直鎖状分子として、PEG(ポリエチレングリコール、分子量:1,000)10g、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシラジカル)100mg、臭化ナトリウム1gを水100mLに溶解させ、これに市販の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度5%)5mLを添加し、室温で10分間攪拌した。次いで、余った次亜塩素酸ナトリウムを分解させるために、エタノールを最大5mLまでの範囲で添加して反応を終了させた。
そして、50mLの塩化メチレンを用いた抽出を3回繰返して、無機塩以外の成分を抽出したのち、エバポレータで塩化メチレンを留去し、250mLの温エタノールに溶解させてから、冷凍庫(−4℃)に一晩おいて、PEG−カルボン酸のみを析出させ、回収、乾燥した。
上記(1)により調製したPEG−カルボン酸3g及びα−CD(シクロデキストリン)12gをそれぞれ別々に用意した70℃の温水50mLに溶解させたのち混合し、よく振り混ぜた後、冷蔵庫(4℃)中で一晩静置し、クリーム状に析出した包接錯体を凍結乾燥して回収した。
上記(2)により調製した包接錯体14gをジメチルホルムアミド/ジメチルスルホキシド(DMF/DMSO)混合溶媒(体積比90/10)20mLに分散させた。
一方、室温でDMF(ジメチルホルムアミド)10mLに、BOP試薬(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロフォスフェート)3g、HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)1g、アダマンタンアミン1.4g、ジイソプロピルエチルアミン1.25mLをこの順番に溶解させておき、この溶液を上記により調製した分散液に添加し、すみやかによく振り混ぜ、スラリー状になった試料を冷蔵庫(4℃)中に一晩静置した。
一晩静置した後、DMF/メタノール混合溶媒(体積比1/1)50mLを添加し、混合し、遠心分離して、上澄みを捨てた。上記のDMF/メタノール混合溶液による洗浄を2回繰り返した後、更にメタノール100mLを用いた洗浄を同様の遠心分離により2回繰り返した。
得られた沈殿を真空乾燥で乾燥させた後、50mLのDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解させ、得られた透明な溶液を700mLの水中に滴下してポリロタキサンを析出させ、析出したポリロタキサンを遠心分離で回収し、真空乾燥又は凍結乾燥させた。このDMSOに溶解−水中で析出−回収−乾燥のサイクルを2回繰り返し、最終的に精製ポリロタキサンを得た。
上記によって調製したポリロタキサン500mgを1mol/LのNaOH水溶液50mLに溶解し、プロピレンオキシド21.1g(330mmol)を添加し、アルゴン雰囲気下、室温で一晩撹拌した。そして、1mol/LのHCl水溶液で中和し、透析チューブにて透析した後、凍結乾燥して回収し、親水性ポリロタキサンを得た。
得られた親水性ポリロタキサンは、1H−NMR及びGPCで同定し、所望のポリロタキサンであることを確認した。なお、α−CDの包接量は0.35であり、親水性修飾基による修飾度は0.5であった。
まず、上記で得られた親水性ポリロタキサンを蒸留水に10%溶解した。
次に、日本油脂株式会社製アクアBC−3(3)アクリル・メラミン硬化型エナメル塗料(ホワイト塗色)に、上記親水性ポリロタキサン水溶液を攪拌しながら添加し、直鎖状分子分子量が1,000、包接量が0.35、親水性修飾基による修飾度が0.5である親水性ポリロタキサンを塗膜形成成分に対して20%含有する本例の硬化型水系エナメル塗料とした。
りん酸亜鉛処理した厚み0.8mm、70mm×150mmのダル鋼板に、カチオン電着塗料(日本ペイント社製カチオン型電着塗料、商品名「パワートップU600M」)を、乾燥膜厚が20μmとなるように電着塗装した後、160℃で30分間焼き付けた。
次に、日本油脂社製のグレーのベース塗料(商品名「ハイエピコNo.500」)を乾燥膜厚が30μmとなるように塗装し、140℃で30分間焼き付けることによって、ベースコート塗膜を形成した。
そして、上記各実施例及び比較例で得られた硬化型水系エナメル塗料を乾燥膜厚が30μmとなるようにそれぞれ塗装し、140℃で30分間焼付けることによって、エナメル塗膜を形成した。
表1に示す仕様とした以外は、実施例1と同様の操作を繰返して、積層塗膜を形成した。
各塗料をガラス板に塗布した時の白濁度を目視評価した。
〇:変化なし
△:若干の白濁
×:白濁および分離
塗料を40℃の恒温槽中に1ヶ月放置し、塗料中の顔料が沈降して、ハードケーキ状(固形化して、撹拌しても回復しない状態)になっているか否かを判定した。
〇:回復する
△:時間は要するが回復する
×:回復しない
クリヤー塗料の塗装後の平滑度合いを目視評価した。
〇:かなり平滑
△:若干、凹凸
×:凹凸
磨耗試験機の摺動子にダストネル(摩擦布)を両面テープで貼り付け、0.22g/cm2の荷重下で50回往復させ、傷の有無を評価した。
○:殆ど傷がない
△:少し傷がある
×:目立つほど多くの傷がある
キセノンウエザーメーター(XWON)を用いて1440時間試験を行い、色差(△E)を測定した。
〇:△E≦3
△:3<△E≦5
×:△E>5
各実施例及び比較例で得られた親水性ポリロタキサン(但し、比較例1においてはPEGのみ、比較例2においては非親水性ポリロタキサン)とヘキサメチレンジイソシアネートを当量比に混合し、140℃で30分間焼付け乾燥した塗膜の赤外線吸収スペクトルによってウレタン結合の有無により反応性を判定した。
〇:ウレタン結合あり
×:ウレタン結合なし
なお、実施例9〜11については、直鎖状分子の分子量や親水性ポリロタキサンの含有量において好適範囲を外れる関係上、一部性能についてはやや劣る傾向も認められたが、全体として使用可能なレベルにあるものと判断される。
2 環状分子
2a 親水性修飾基
3 直鎖状分子
4 封鎖基
10 下塗り塗膜
11 ベースコート塗膜
12 クリヤー塗膜
13 エナメル塗膜
Claims (10)
- 下塗り塗膜と、該下塗り塗膜の上に位置する上塗り塗膜を備えた積層塗膜において、上記上塗り塗膜が、環状分子と、この環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子と、この直鎖状分子の両末端に配置され上記環状分子の脱離を防止する封鎖基とを有し、上記直鎖状分子及び環状分子の少なくとも一方がカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基、第1〜第3アミノ基、第四級アンモニウム塩基及びヒドロキシアルキル基から成る群より選ばれた少なくとも1種の親水基を有する親水性ポリロタキサンと、顔料又は染料を含有する焼付け硬化型水系塗膜である、ことを特徴とする積層塗膜。
- 上記上塗り塗膜の上に、クリヤー塗膜を備えたことを特徴とする請求項1に記載の積層塗膜。
- 上記環状分子が水酸基を有し、該水酸基の全部又は一部を上記親水基で修飾したことを特徴とする請求項1又は2に記載の積層塗膜。
- 上記環状分子の水酸基が修飾され得る最大数を1とするとき、環状分子の親水基による修飾度が0.1以上であること特徴とする請求項3に記載の積層塗膜。
- 上記直鎖状分子が環状分子を包接し得る最大包接量を1とするとき、上記環状分子の包接量が0.06〜0.61であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の積層塗膜。
- 塗膜形成成分に対する上記親水性ポリロタキサンの含有量が質量比で1〜40%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の積層塗膜。
- 上記上塗り塗膜が添加剤及び/又は光輝剤と、樹脂成分と、硬化剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の積層塗膜。
- 上記上塗り塗膜が艶有り又は艶消し塗膜であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の積層塗膜。
- 下塗り塗膜と、該下塗り塗膜の上に位置する上塗り塗膜を備えた積層塗膜において、上記上塗り塗膜が、環状分子と、この環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子と、この直鎖状分子の両末端に配置され上記環状分子の脱離を防止する封鎖基とを有し、上記直鎖状分子及び環状分子の少なくとも一方が全体として親水性の修飾基を備え、該親水性の修飾基が親水基と疎水基を有し、上記親水基がカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基、第1〜第3アミノ基、第四級アンモニウム塩基及びヒドロキシアルキル基から成る群より選ばれた少なくとも1種の基であり、上記疎水基がアルキル基、ベンジル基、ベンゼン誘導体含有基、アシル基、シリル基、トリチル基、硝酸エステル基及びトシル基から成る群より選ばれた少なくとも1種の基である親水性ポリロタキサンと、顔料又は染料を含有する焼付け硬化型水系塗膜である、ことを特徴とする積層塗膜。
- 上記上塗り塗膜の上に、クリヤー塗膜を備えたことを特徴とする請求項9に記載の積層塗膜。
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