JP4420888B2 - 車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコート - Google Patents

車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコート Download PDF

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Description

本発明は、車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコートに関するものである。
ポリカーボネートやアクリル等の樹脂成型品は、硬度、耐候性、耐汚染性、耐溶剤性等の諸物性が要求される水準を満たしていない場合には、これらの物性を補うために、表面処理が施されることがある。
このような表面処理には、通常、常温乾燥型塗料や2液ウレタン塗料等の硬化型塗料が用いられるが、このような塗料による表面処理膜には傷が付き易く、しかも傷が付いてしまった場合には、これが目立ち易い。
また、製品としての意匠性を向上させるために、各種部品に、めっきや蒸着、スパッタリングのような金属鏡面処理を施すことがあるが、このような金属鏡面処理を行った場合、処理膜には傷が付き易く、付いた傷が目立ち易い。
そのため、このような鏡面処理膜には、通常、さらに上述したような塗料による表面処理が行われているが、この塗料処理膜にも、上記のように傷が付き易く、付いた傷が目立ち易いという欠点がある。
また、自動車の車体塗装についても、近年では新車時の塗装外観を長期間に亘って保持することができるように、高耐久化指向が強まってきており、塗膜には、チッピング等によっても傷の付かない、耐傷付き性や耐チッピング性が求められている。
かかる耐チッピング性を得るには、従来より、メラミン硬化型軟質塗料、2液型アクリルウレタン系軟質塗料、ポリオレフィン系の軟質塗料をフード先端等の積層構成の一部へ追加することや、アンダーコート及びストンガードコート(SGC)を施すことが知られている(特許文献1参照。)。
特開昭59−75954号公報
しかしながら、アンダーコートやストンガードコートは膜厚が厚く、コストアップにつながるだけでなく、耐チッピング性を向上させるために適用されている樹脂の影響で塗装外観があまり優れていない。
また、ポリオレフィン樹脂を用いたアンチチッピングコートは、工程が多くなるため、塗装工程を長くする必要が生じるだけでなく、コストアップにもつながる。
したがって、薄膜で耐チッピング性を向上させ得る塗膜の開発が要望されている。
本発明は、このような従来のアンダーコートやストンガードコートのような非露出面塗膜における上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、優れた耐傷付き性や耐チッピング性を有する車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコートを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を繰り返した結果、ポリロタキサンの滑車効果に基づく優れた伸縮性や粘弾性、機械的強度に着目し、例えばポリロタキサンの環状分子が有する水酸基の全部又は一部を所定の親水性の修飾基で修飾することなどによって親水性を付与することによって、水に溶解する焼付け乾燥型のポリロタキサンに変性することができ、耐久性が要求される製品への適用が可能になり、このようなポリロタキサンを塗料に適用することによって、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、上記知見に基づくものであって、本発明の車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコートは、親水性ポリロタキサンと、アクリル系水性ラッカー、セルロース系水性ラッカー及びウレタン系水性ラッカーから成る群より選ばれた少なくとも1種のものとを含有する焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料を固化して成り、
上記親水性ポリロタキサンが、環状分子と、この環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子と、この直鎖状分子の両末端に配置され上記環状分子の脱離を防止する封鎖基とを有し、上記直鎖状分子及び環状分子の少なくとも一方がカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基、第1〜第3アミノ基、第四アンモニウム塩基及びヒドロキシアルキル基から成る群より選ばれた少なくとも1種の親水基、又は該親水基とアルキル基、ベンジル基、ベンゼン誘導体含有基、アシル基、シリル基、トリチル基、硝酸エステル基及びトシル基から成る群より選ばれた少なくとも1種の疎水基を有し、全体として親水性の修飾基を有し、
上記環状分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンから成る群より選ばれた少なくとも1種のシクロデキストリンであることを特徴としている。
また、本発明の車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコート、上記親水性ポリロタキサンを、望ましくは質量比で、塗膜形成成分に対して1〜80%含有することを特徴とする。
本発明によれば、上記特性を備えたポリロタキサンに親水性を付与し、水溶性に変性した親水性ポリロタキサンを塗料材料として用いるようにしたことから、このような材料を含む車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコートの耐傷付き性や耐チッピング性を向上させることができる。
以下、本発明に用いる親水性ポリロタキサンや、このような親水性ポリロタキサンを材料に用いた焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料について、さらに詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を意味するものとする。
上記したように、本発明の車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコートは、水に溶解する焼付け乾燥型に変性された親水性ポリロタキサンと、アクリル系水性ラッカー、セルロース系水性ラッカー及びウレタン系水性ラッカーから成る群より選ばれた少なくとも1種のものとを含有する焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料を固化してるものである。
図1は、ポリロタキサンの基本構造を概念的に示す模式図であって、当該ポリロタキサン1は、多数の環状分子2の開口部を直鎖状分子3が串刺し状に貫通すると共に、この直鎖状分子3の両末端に封鎖基4が結合して、環状分子2の直鎖状分子3からの脱離を防止する構造を備え、上記したように、外的応力が加わった場合に、上記環状分子2が直鎖状分子3に沿って自由に移動する(滑車効果)ことから、伸縮性や粘弾性に優れ、クラックや傷が生じ難いという優れた特性を備えている。
本発明においては、上記環状分子2及び直鎖状分子3の一方又は両方が親水性を有し、全体として親水性を示す親水性ポリロタキサン、代表的には、図に示すように環状分子2が水酸基を有し、これら環状分子の水酸基の全部又は一部が親水性修飾基2aで修飾された親水性ポリロタキサンを使用するようにしており、当該ポリロタキサンは、水や後述する水系溶剤に可溶なものとなり、水系塗料の成分として配合することができるようになる。
なお、このような親水性ポリロタキサンと他のポリマーを混合すると、ファンデルワールス力などによる擬似架橋を生じ、両者が組成物ないしは化合物として挙動しているものと考えられる。この場合、少なくとも上記ポリロタキサンは、上述の滑車効果を発揮しているものと思われる。
本発明において、親水性を示す修飾基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、りん酸エステル基、第1〜第3アミノ基、第四級アンモニウム塩基、ヒドロキシアルキル基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明に用いる親水性ポリロタキサンとしては、全体として親水性を示す限り、環状分子の水酸基が部分的に疎水性修飾基によって修飾されていても差し支えはなく、このような疎水性を示す修飾基として、例えば、アルキル基、ベンジル基(ベンゼン環)及びベンゼン誘導体含有基、アシル基、シリル基、トリチル基、硝酸エステル基、トシル基などを挙げることができる。
上記親水性ポリロタキサンにおける環状分子としては、上述の如き直鎖状分子に包接されて滑車効果を奏するものである限り、特に限定されるものではなく、種々の環状物質を挙げることができる。
なお、環状分子としては水酸基を有するものが多い。
また、環状分子は実質的に環状であれば十分であって、「C」字状のように、必ずしも完全な閉環である必要はない。
さらに、環状分子としては、反応基を有するものが好ましく、これによって上記した親水性修飾基などとの結合が行い易くなる。
このような反応基としては、例えば水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、チオール基、アルデヒド基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。なお、反応基としては、後述する封鎖基を形成する(ブロック化反応)際に、この封鎖基と反応しない基が好ましい。
また、本発明に用いる上記親水性ポリロタキサンにおける上記環状分子の親水性修飾基による修飾度については、環状分子の有する水酸基が修飾され得る最大数を1とするとき、0.1以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましく、0.5以上であることがさらに好ましい。
すなわち、上記修飾度が0.1未満であると、水や水系溶剤への溶解性が十分なものとならず、不溶性ブツ(異物付着などに由来する突出物)が生成することがある。
なお、環状分子の水酸基が修飾され得る最大数とは、修飾する前に環状分子が有していた全水酸基数を意味する。また、修飾度とは、換言すれば、修飾された水酸基数の全水酸基数に対する比のことである。
さらに、上記ポリロタキサンが複数の環状分子を有する場合、これら環状分子それぞれの水酸基の全部又は一部が親水性修飾基によって修飾されている必要はない。言い換えると、ポリロタキサン全体として親水性を示す限り、親水性修飾基によって修飾されていない水酸基を有する環状分子が部分的に存在したとしても何ら差し支えない。
なお、ポリロタキサンの環状分子への親水性修飾基の導入方法としては、例えば、上記環状分子としてシクロデキストリンを用いた場合には、該シクロデキストリンの水酸基をプロピレンオキシドを用いてヒドロキシプロピル化することが例示できる。
このときのプロピレンオキシドの添加量を変更することによって、上記ヒドロキシアルキル基による修飾度を制御することができる。
上記親水性ポリロタキサンにおいて、直鎖状分子に包接される環状分子の個数(包接量)については、直鎖状分子が環状分子を包接し得る最大包接量を1とするとき、0.06〜0.61が好ましく、0.11〜0.48がさらに好ましく、0.24〜0.41がいっそう好ましい。
すなわち、この比が0.06未満では滑車効果が不十分となって塗膜の伸び率が低下することがあり、0.61を超えると、環状分子が密に配置され過ぎて環状分子の可動性が低下し、同様に塗膜の伸び率が不十分となって耐傷付き性や耐チッピング性が低下することがある。
なお、環状分子の包接量は、例えば、DMF(ジメチルホルムアミド)に、BOP試薬(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロフォスフェート)、HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)、アダマンタンアミン、ジイソプロピルエチルアミンをこの順番に溶解させた溶液に、ジメチルホルムアミドとジメチルスルホキシド(DMSO)の混合溶媒に、環状分子が直鎖状分子に串刺し状態となった包接錯体をあらかじめ分散させた分散液を添加することによってポリロタキサンを合成する際に、上記混合溶液の混合比率を変更することによって制御することができ、DMF/DMSO比を高くするほど環状分子の包接量を大きくすることができる。
上記環状分子の具体例としては、種々のシクロデキストリン類、例えばα−シクロデキストリン(グルコース数:6個)、β−シクロデキストリン(グルコース数:7個)、γ−シクロデキストリン(グルコース数:8個)、ジメチルシクロデキストリン、グルコシルシクロデキストリン及びこれらの誘導体又は変性体、並びにクラウンエーテル類、ベンゾクラウン類、ジベンゾクラウン類、ジシクロヘキサノクラウン類及びこれらの誘導体又は変性体を挙げることができる。
上述のシクロデキストリン等の環状分子は、その1種を単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、上記した種々の環状分子の中では、特にα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンが良好であり、とりわけ、被包接性の観点からはα−シクロデキストリンを使用することが好ましい。
一方、直鎖状分子は、実質的に直鎖であればよく、回転子である環状分子が回動可能で滑車効果を発揮できるように包接できる限り、分岐鎖を有していてもよい。
また、環状分子の大きさにも影響を受けるが、その長さについても、環状分子が滑車効果を発揮できる限り特に限定されない。
なお、直鎖状分子としては、その両末端に反応基を有するものが好ましく、これにより、上記封鎖基と容易に反応させることができるようになる。
かかる反応基としては、採用する封鎖基の種類などに応じて適宜変更することができるが、水酸基、アミノ基、カルボキシル基及びチオール基などを例示することができる。
このような直鎖状分子としては、特に限定されるものではなく、ポリアルキレン類、ポリカプロラクトンなどのポリエステル類、ポリエチレングリコールなどのポリエーテル類、ポリアミド類、ポリアクリル類及びベンゼン環を有する直鎖状分子を挙げることができる。
具体的には、ポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
これら直鎖状分子のうち、特にポリエチレングリコール、ポリカプロラクトンが良好であり、水や水系溶剤への溶解性の観点からはポリエチレングリコールを用いることが好ましい。
また、上記直鎖状分子の分子量としては、1,000〜500,000とすることが望ましく、30,000〜80,000が好ましく、さらには60,000〜80,000の範囲であることが好ましい。
すなわち、直鎖状分子の分子量が1,000未満では、環状分子による滑車効果が十分に得られなくなって塗膜の伸び率が低下し、耐傷付き性や耐チッピング性が低下する一方、分子量が500,000を超えると、他の樹脂との相溶性が低下し、また、基材への密着性が低下することがある。
次に、封鎖基は、上記のような直鎖状分子の両末端に配置されて、環状分子が直鎖状分子によって串刺し状に貫通された状態を保持できる基でさえあれば、どのような基であっても差し支えない。
このような基としては、「嵩高さ」を有する基又は「イオン性」を有する基などを挙げることができる。なお、ここで「基」とは、分子基及び高分子基を含む種々の基を意味する。
「嵩高さ」を有する基としては、球形をなすものや、側壁状の基を例示することができる。
また、「イオン性」を有する基のイオン性と、環状分子の有するイオン性とが相互に影響を及ぼし合い、例えば反発し合うことにより、環状分子が直鎖状分子に串刺しにされた状態を保持することができる。
このような封鎖基の具体例としては、2,4−ジニトロフェニル基、3,5−ジニトロフェニル基などのジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類及びピレン類、並びにこれらの誘導体又は変性体を挙げることができる。
次に、本発明に用いる親水性ポリロタキサンの製造方法について説明する。
上述の如き、親水性ポリロタキサンは、例えば、(1)環状分子と直鎖状分子とを混合し、環状分子の開口部を直鎖状分子で串刺し状に貫通して直鎖状分子に環状分子を包接させる工程と、(2)得られた擬ポリロタキサンの両末端(直鎖状分子の両末端)を封鎖基で封鎖して、環状分子が串刺し状態から脱離しないように調整する工程と、(3)得られたポリロタキサンの環状分子の水酸基を親水性修飾基で修飾する工程、によって処理することにより得られる。
なお、上記(1)工程において、環状分子が有する水酸基をあらかじめ親水性修飾基で修飾したものを用いることによっても、親水性ポリロタキサンを得ることができ、その場合には、上記(3)工程を省略することができる。
以上のような製造方法によって、上述の如く水や水系溶剤への溶解性に優れた親水性ポリロタキサンが得られる。
本発明において、水系溶剤とは、水との間で相互作用し合い、水との親和力が強い性質をもつ溶剤のことを意味し、具体的には、例えば、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコールなどのようなアルコール類、セロソルブアセテート、ブチルセロソロブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのようなエーテルエステル類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのようなグリコールエーテル類などを挙げることができ、本発明に用いる親水性ポリロタキサンは、これらの2種以上を混合した溶剤についても良好な溶解性を示す。
これらのうち、より好適なものとしてアルコール類、更に好適なものとしてグリコールエーテル類を挙げることができる。なお、トルエンのような有機溶剤が若干含まれていても、全体として水との親和力が強い性質を有すれば、水系溶剤としてよい。
なお、本発明においては、水や水系溶剤に可溶である限りにおいて親水性ポリロタキサンが架橋しているものであってもよく、かかる親水性架橋ポリロタキサンを、非架橋の親水性ポリロタキサンの代わりに又はこれに混合して用いることができる。
このような親水性架橋ポリロタキサンとしては、比較的低分子量のポリマー、代表的には分子量が数千程度のポリマーと架橋した親水性ポリロタキサンを挙げることができる。
本発明に用いる焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料は、上述した親水性ポリロタキサンを含有するものであって、このときの含有量としては、塗膜形成成分(固形分)に対する質量比で1〜80%の範囲とすることができ、10〜50%の範囲、さらに20〜40%の範囲とすることがいっそう好ましい。
すなわち、親水性ポリロタキサンの塗膜形成成分に対する含有量が1%に満たない場合には、ポリロタキサンの滑車効果が十分に得られず、塗膜の伸び率が低下して所望の耐傷付き性や耐チッピング性が得られなくなることがあり、80%を超えると、基材への密着性が低下する可能性がある。
本発明に用いる焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料は、上記の親水性ポリロタキサンを既存の焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料、例えばアクリル系水性ラッカーやセルロース系水性ラッカー、ウレタン系水性ラッカーなどに、望ましくは上記含有量となるように配合することによって得られる。
言い換えれば、本発明の焼付け乾燥型水系ストーンガードコートに用いる親水性ポリロタキサンに、樹脂成分、添加剤、顔料、光輝剤及び溶媒から成る群より選ばれる1種以上を常法に基づいて配合し、混合することによって得ることができる。
ここで、上記樹脂成分としては、例えばウレタン樹脂、セルロース樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂など、添加剤としては、例えば紫外線吸収剤、光安定化剤、表面調整剤、沸き防止剤などを挙げることができる。
また、顔料としては、アゾ系顔料、フタロシアン系顔料、ペリレン系顔料などの有機系着色顔料や、カーボンブラック、二酸化チタン、ベンガラなどの無機系着色顔料を用いることができる。
そして、光輝剤としては、アルミ顔料やマイカ顔料を挙げることができ、さらに溶媒としては、水と共に、上記した水系溶媒、例えばアルコール類やグリコールエーテル類を挙げることができる。
なお、上記した各種塗料原料に、親水性ポリロタキサンを混合するに際しては、親水性を付与した状態のポリロタキサンをそのまま配合しても良いが、当該親水性ポリロタキサンをあらかじめ水や水性溶剤などの溶媒に溶解させて希釈した状態で配合することが望ましい。このようなポリロタキサン溶液は、塗料製造時に調製しても、塗料製造に先立って、調製しておいてもよい。
本発明に用いる焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料としては、透明クリヤー塗料や、濁りクリヤー塗料、艶消し塗料、上塗り塗料とすることができる。また、上塗り塗料としては、ベースコート用塗料又はエナメル塗料とすることができる。
なお、本発明に用いる焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料を濁りクリヤー塗料とするには、上記成分に加えて有機顔料や無機顔料、染料を添加すればよく、シリカや樹脂ビーズなどのマット剤を添加することによって艶消しクリヤー塗料とすることができる。
本発明に用いる焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料は、スプレーガンを始めとする各種の塗装装置によって、従来の塗料と同等の作業性の下に、鉄や鋼、アルミニウムなどの金属材料、樹脂材料、木質材料、石材やレンガ、ブロックなどの石質材料、皮革材料などから成る各種の被塗装物に塗装することができ、焼付けで乾燥・固化することによって、ストーンガードコートを形成することができる。このときの塗膜厚さとしては、特に限定されるものではないが、20〜40μm程度となるように塗装することが望ましい。
本発明に用いる焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料から成るストーンガードコートの具体的な単層又は積層構造としては、被塗物の表面上に直接形成してもよいが、被塗物にベースコート用塗料を塗布し、さらにその上に本発明に用いる焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料を塗装したのち、焼付け乾燥することも望ましく、これによって、ベースコート塗膜とストーンガードコートから成る2層構造の塗膜が得られることになる。
図2は、このような単層構造の塗膜の一例を示す概略断面図であって、図に示す塗膜は、被塗物(例えばABS樹脂基材)10の上に形成されたストーンガードコート11から構成されている。
また、被塗物に下塗り塗料を塗布して常温乾燥あるいは焼付け乾燥したのち、上記同様に、ベースコート用塗料及び本発明に用いる焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料を塗布して、焼付け乾燥するようになすこともでき、これによって、被塗物表面に、下塗り塗膜とベースコート塗膜とストーンガードコートから成る3層構造の塗膜が形成されることになる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されることはない。
(実施例1)
1.修飾したポリロタキサンの合成
(1)PEGのTEMPO酸化によるPEG‐カルボン酸の調製
直鎖状分子として、PEG(ポリエチレングリコール、分子量:1,000)10g、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシラジカル)100mg、臭化ナトリウム1gを水100mLに溶解させ、これに市販の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度5%)5mLを添加し、室温で10分間攪拌した。次いで、余った次亜塩素酸ナトリウムを分解させるために、エタノールを最大5mLまでの範囲で添加して反応を終了させた。
そして、50mLの塩化メチレンを用いた抽出を3回繰返して、無機塩以外の成分を抽出したのち、エバポレータで塩化メチレンを留去し、250mLの温エタノールに溶解させてから、冷凍庫(−4℃)に一晩おいて、PEG−カルボン酸のみを析出させ、回収、乾燥した。
(2)PEG−カルボン酸とα−CDを用いた包接錯体の調整
上記(1)により調製したPEG−カルボン酸3g及びα−CD(シクロデキストリン)12gをそれぞれ別々に用意した70℃の温水50mLに溶解させたのち混合し、よく振り混ぜた後、冷蔵庫(4℃)中で一晩静置し、クリーム状に析出した包接錯体を凍結乾燥して回収した。
(3)α−CDの減量、及びアダマンタンアミンとBOP試薬反応系を用いた包接錯体の封鎖
上記(2)により調製した包接錯体14gをジメチルホルムアミド/ジメチルスルホキシド(DMF/DMSO)混合溶媒(体積比90/10)20mLに分散させた。
一方、室温でDMF(ジメチルホルムアミド)10mLに、BOP試薬(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロフォスフェート)3g、HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)1g、アダマンタンアミン1.4g、ジイソプロピルエチルアミン1.25mLをこの順番に溶解させておき、この溶液を上記により調製した分散液に添加し、すみやかによく振り混ぜ、スラリー状になった試料を冷蔵庫(4℃)中に一晩静置した。
一晩静置した後、DMF/メタノール混合溶媒(体積比1/1)50mLを添加し、混合し、遠心分離して、上澄みを捨てた。上記のDMF/メタノール混合溶液による洗浄を2回繰り返した後、更にメタノール100mLを用いた洗浄を同様の遠心分離により2回繰り返した。
得られた沈殿を真空乾燥で乾燥させた後、50mLのDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解させ、得られた透明な溶液を700mLの水中に滴下してポリロタキサンを析出させ、析出したポリロタキサンを遠心分離で回収し、真空乾燥又は凍結乾燥させた。このDMSOに溶解−水中で析出−回収−乾燥のサイクルを2回繰り返し、最終的に精製ポリロタキサンを得た。
(4)シクロデキストリンの水酸基のヒドロキシプロピル化
上記によって調製したポリロタキサン500mgを1mol/LのNaOH水溶液50mLに溶解し、プロピレンオキシド21.1g(330mmol)を添加し、アルゴン雰囲気下、室温で一晩撹拌した。そして、1mol/LのHCl水溶液で中和し、透析チューブにて透析した後、凍結乾燥して回収し、親水性ポリロタキサンを得た。
得られた親水性ポリロタキサンは、H−NMR及びGPCで同定し、所望のポリロタキサンであることを確認した。なお、α−CDの包接量は0.35であり、親水性修飾基による修飾度は0.5であった。
2.焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料の調製
EASTMAN CHEMICAL社製CMCAB−641−0.5を20%になるように溶解させた樹脂溶液に顔料として3%のカーボンブラック(ホルべイン工業(株)製PG141)を分散させた塗料に、上記で得られた親水性ポリロタキサンを蒸留水に10%溶解させた溶液を攪拌しながら添加し、直鎖状分子分子量が1,000、包接量が0.35、親水性修飾基による修飾度が0.5である親水性ポリロタキサンを塗膜形成成分に対して20%含有する本例の焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料とした。
なお、上記樹脂溶液は、300gのブチセロスルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル)に200gのCMCABを攪拌しながら添加した溶液に、水/アミン混合液(水498.09g/ジメチルアミノエタノール1.91g)を注ぎ込むことによって調製したものである。
3.塗膜の形成
三菱化学社製のABS樹脂(厚み3mm、70mm×150mm)に、上記得られた焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料を乾燥膜厚が20μmとなるように塗装し、80℃で30分間焼付けして、本例の焼付け乾燥型水系ストーンガードコートを得た。
(実施例2〜11、比較例1〜3)
表1に示す仕様とした以外は、実施例1と同様の操作を繰返して、塗膜を形成した。
(塗膜性能の評価)
上記各実施例及び比較例で得られた焼付け乾燥型水系ストーンガードコートの耐傷付き性及び密着性について、以下のような基準に基づいて評価した。その結果を各塗料の諸元と共に表1に示す。
(1)耐傷付き性
磨耗試験機の摺動子にダストネル(摩擦布)を両面テープで貼り付け、0.22g/cmの荷重下で50回往復させ、傷の有無を評価した。
○:殆ど傷がない
△:少し傷がある
×:目立つほど多くの傷がある
(2)密着性
100個の碁盤目を作製し、セロハンテープで剥離試験を実施した。剥離試験後に、塗膜として残存する碁盤目の数を評価した。
○:100/100
△:90/100以上
×:90/100未満
Figure 0004420888
表1の結果から明らかなように、本発明の好適な実施例1〜8の焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料により形成された塗膜は、上記ポリロタキサンが有する滑車効果に基づく耐傷付き性や耐チッピング性の向上と共に、良好な密着性が確認された。
なお、実施例9〜11については、直鎖状分子の分子量や親水性ポリロタキサンの含有量において好適範囲を外れる関係上、耐傷付きについてはやや劣る傾向も認められたが、比較例1〜3と比べると優れているものと判断される。
本発明に用いるポリロタキサンの基本構造を概念的に示す模式図である。 本発明の塗膜の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 ポリロタキサン
2 環状分子
2a 親水性修飾基
3 直鎖状分子
4 封鎖基
10 ABS樹脂基材
11 ストーンガードコート

Claims (6)

  1. 車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコートであって、
    親水性ポリロタキサンと、アクリル系水性ラッカー、セルロース系水性ラッカー及びウレタン系水性ラッカーから成る群より選ばれた少なくとも1種のものとを含有する焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料を固化して成り、
    上記親水性ポリロタキサンが、環状分子と、この環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子と、この直鎖状分子の両末端に配置され上記環状分子の脱離を防止する封鎖基とを有し、上記直鎖状分子及び環状分子の少なくとも一方がカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基、第1〜第3アミノ基、第四アンモニウム塩基及びヒドロキシアルキル基から成る群より選ばれた少なくとも1種の親水基を有し、
    上記環状分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンから成る群より選ばれた少なくとも1種のシクロデキストリンであることを特徴とする車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコート。
  2. 上記当該環状分子の水酸基が修飾され得る最大数を1とするとき、環状分子の上記親水基による修飾度が0.1以上であること特徴とする請求項に記載の車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコート。
  3. 上記直鎖状分子が環状分子を包接し得る最大包接量を1とするとき、上記環状分子の包接量が0.06〜0.61であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコート。
  4. 塗膜形成成分に対する上記親水性ポリロタキサンの含有量が質量比で1〜80%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つの項に記載の車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコート。
  5. 上記焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料が、添加剤、顔料及び光輝剤から成る群より選ばれた少なくとも1種のものと、溶媒と、樹脂を混合して成ることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つの項に記載の車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコート。
  6. 車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコートであって、
    親水性ポリロタキサンと、アクリル系水性ラッカー、セルロース系水性ラッカー及びウレタン系水性ラッカーから成る群より選ばれた少なくとも1種のものとを含有する焼付け乾燥型水系ストーンガードコート用塗料を固化して成り、
    上記親水性ポリロタキサンが、環状分子と、この環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子と、この直鎖状分子の両末端に配置され上記環状分子の脱離を防止する封鎖基とを有し、上記直鎖状分子及び環状分子の少なくとも一方が全体として親水性の修飾基を有し、
    上記親水性の修飾基が、親水基と疎水基を有し、
    上記親水基が、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基、第1〜第3アミノ基、第四アンモニウム塩基及びヒドロキシアルキル基から成る群より選ばれた少なくとも1種の基であり、
    上記疎水基が、アルキル基、ベンジル基、ベンゼン誘導体含有基、アシル基、シリル基、トリチル基、硝酸エステル基及びトシル基から成る群より選ばれた少なくとも1種の基であり、
    上記環状分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンから成る群より選ばれた少なくとも1種のシクロデキストリンである、ことを特徴とする車体に形成された焼付け乾燥型水系ストーンガードコート。
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