JP4420776B2 - グラフトポリマーパターン形成方法、グラフトポリマーパターン材料、導電性パターン材料の製造方法、及び導電性パターン材料 - Google Patents
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Description
このような絶縁基板と導電性パターンとの密着性を向上させる目的で、絶縁基板表面の粗面化が行われる。通常は、その表面にJIS B 0601に準じて測定した表面の十点平均粗さ(Rz値)換算で3〜5μm程度の凹凸が付与される。このような絶縁基板表面の凹凸は、形成される回路パターンのライン/スペースの値が30/30μm以上である場合には比較的問題となりにくいが、これより精細なパターン、例えば、25/25μm以下の線幅の回路パターン形成においては、高密度の極細線回路線が、絶縁基板表面の凹凸の影響をうけるため、大きな懸念となる。
特に、配線分野において多く使用されているエポキシ樹脂基板を用いた微細配線基板において、表面が平滑な基板に対し接着性の高い導電性パターンを備えることは、将来の技術として重要な位置付けにある。
本発明の目的は、平滑な絶縁基板との密着性が良好であり、且つ、微細な導電性パターンを形成しうる導電性パターン材料の製造方法、及び該製造方法により製造された導電性パターン材料を提供することである。
また、本発明の目的は、本発明の導電性パターン材料の製造方法に好適なグラフトポリマーパターン形成方法、及びそれにより得られたグラフトポリマーパターン材料を提供することである。
即ち、本発明のグラフトポリマーパターンの形成方法は、エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を単体で、又は、溶媒に分散或いは溶解させた状態で接触させ、紫外線を用いてパターン露光し、露光領域に、該基板表面と直接結合するグラフトポリマーを生成させることを特徴とする。
また、本発明の導電性パターン材料の製造方法は、エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を単体で、又は、溶媒に分散或いは溶解させた状態で接触させ、紫外線を用いてパターン露光し、露光領域に、該基板表面と直接結合するグラフトポリマーを生成させる工程と、該グラフトポリマーに導電性素材を付与する工程と、を有することを特徴とする。
これらの本発明において用いられる分子内に重合性基を有する化合物としては、マクロモノマー又は側鎖及び末端の少なくとも1箇所に重合性基を有するポリマーが好ましい。
また、このような重合性基を有する化合物を組成物として基板表面に接触させる場合、該組成物中には、分子内に重合性基を有する化合物及び分散媒又は溶媒以外に、重合反応に関与する化合物を含まないことが好ましく、特に、重合開始能を有する化合物を含有しないことが好ましい。
また、エポキシ樹脂を主成分とする基板として、JIS B 0601(1994年)、10点平均高さ法で測定した平均粗さ(Rz)が3μm以下であるものを用いることも好ましい。このような平均粗さを達成するために、エポキシ樹脂を主成分とする基板表面には、電子線照射、プラズマ照射、グロー処理などの高エネルギー付与による表面活性化処理や、機械的粗面化処理等の前処理(表面処理)を施さないことが好ましい。
また、本発明の導電性パターン材料は、エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を重合開始剤の非存在下で接触させ、紫外線にてパターン露光することで、該基板表面にグラフトポリマーをパターン状に生成させた後、該グラフトポリマーに導電性素材を付与してなることを特徴とする。
また、本発明の導電性パターン材料の製造方法に好適なグラフトポリマーパターン形成方法、及びそれにより得られたグラフトポリマーパターン材料を提供することができる。
まず、本発明のグラフトポリマーパターンの形成方法について説明する。
本発明のグラフトポリマーパターンの形成方法は、エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を単体で、又は、溶媒に分散或いは溶解させた状態で接触させ、紫外線を用いてパターン露光し、露光領域に、該基板表面と直接結合するグラフトポリマーを生成させることを特徴とする。
まず、本発明に用いうるエポキシ樹脂を主成分とする基板について説明する。
本発明においてエポキシ樹脂を主成分とする基板とは、エポキシ樹脂を30質量%以上含む基板をいう。以下、エポキシ樹脂を主成分とする基板を、単に、「エポキシ樹脂基板」や「基板」と称する場合がある。
本発明におけるエポキシ樹脂基板を構成するエポキシ樹脂は、(A)エポキシ基を1分子中に2個以上を有するエポキシ化合物と(B)エポキシ基と反応する官能基を1分子中に2個以上有する化合物との反応物からなる。(B)における官能基としてはカルボキシル基、水酸基、アミノ基、チオール基などの官能基から選ばれる。
具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、3官能型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂などを挙げることができる。
その他、特開平8−212832号、特開平10−1596号の各公報に記載の感光性を付与されたエポキシ基板、特開2002−171074号、特開2002−179887号、特開2001−49125号、及び、特開2000−198907号などの各公報に記載の難燃性エポキシ基板も本発明に適用することができる。
また、本発明により得られる導電性パターン材料を回路に適用する場合には、微細な回路パターンの形成の観点から、エポキシ樹脂基板表面は平滑であることが好ましく、平滑であっても、上述の如く、グラフトポリマーを簡易に生成させることができる。また、このグラフトポリマーの効果により、基板表面が平滑であっても、後述する導電性パターンと絶縁基板との間に高い密着性を発現させることができる。
これらのことから、本発明におけるエポキシ樹脂基板は、何らの表面処理、前処理を行うことなく使用されることが好ましい。
本発明におけるグラフトポリマーは、一般的に、表面グラフト重合と呼ばれる手段を用いて生成される。
表面グラフト重合とは、一般に、固体表面を形成する高分子化合物鎖上に活性種を与え、この活性種を起点として別の単量体を更に重合させ、グラフト(接ぎ木)重合体を合成する方法である。
本発明では、上記で説明したエポキシ樹脂基板表面に、重合性化合物を接触させ、紫外線をパターン状に照射することで、該エポキシ樹脂基板の露光部に活性点を発生させ、この活性点と重合性化合物の重合性基とが反応し、表面グラフト重合反応が引き起こされる。
使用できる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテルの如きアルコール系溶剤、酢酸の如き酸、アセトン、シクロヘキサノンの如きケトン系溶剤、ホルムアミド、ジメチルアセトアミドの如きアミド系溶剤、などが挙げられる。
形成されるグラフト膜は、膜厚が0.1〜2.0g/m2の範囲にあることが好ましく、0.3〜1.0g/m2が更に好ましく、最も好ましくは、0.5〜1.0g/m2の範囲である。
次に、本発明において用いられる重合性化合物について説明する。
本発明において用いられる重合性化合物としては、モノマー、マクロモノマー、或いは重合性基を有する高分子化合物のいずれも用いることができる。これらの重合性化合物は公知のものを任意に使用することができる。
これらのうち、本発明のグラフトポリマーパターンの形成方法を、後述する、本発明の導電性パターンの製造方法に適用する場合、用いる重合性化合物は、後述する導電性素材付着工程の態様により、適宜、選択される。つまり、生成したグラフトポリマーに対し導電性素材を効率よく、容易に、高密度で、保持させるために、導電性素材と直接相互作用を形成しうる官能基、又は、導電性素材を効率よく保持するために用いる材料と相互作用を形成しうる官能基を有する重合性化合物を用いることが好ましい。
以下、導電性素材と直接相互作用を形成しうる官能基、及び、導電性素材を効率よく保持するために用いる材料と相互作用を形成しうる官能基を、総じて相互作用性基として説明する。
この相互作用性基としては、例えば、極性基が挙げられる。この極性基の中でも、親水性基が好ましく、より具体的には、アンモニウム、ホスホニウなどの正の荷電を有する官能基、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスソン酸基などの負の荷電を有する官能基、その他にも、例えば、水酸基、アミド基、スルホンアミド基、アルコキシ基、シアノ基などの非イオン性基が挙げられる。
以下、相互作用性基を有する重合性化合物について具体的に説明する。
本発明に用いうる重合性化合物としての相互作用性基を有するマクロモノマーは、前記モノマーを用いて公知の方法にて作製することができる。本態様に用いられるマクロモノマーの製造方法は、例えば、平成1年9月20日にアイピーシー出版局発行の「マクロモノマーの化学と工業」(編集者 山下雄也)の第2章「マクロモノマーの合成」に各種の製法が提案されている。
このようなマクロモノマーの有用な重量平均分子量は、500〜50万の範囲であり、特に好ましい範囲は1000〜5万である。
この重合性基を有する高分子化合物は、前記したように親水性基等の相互作用性基を有することが好ましい。
このような重合性基を有する高分子化合物の有用な重量平均分子量は、500〜50万の範囲で、特に好ましい範囲は1000〜5万である。
好ましい合成方法は、合成適性の観点から、ii)相互作用性基を有するモノマーと重合性基前駆体を有するモノマーとを共重合させ、次に塩基などの処理により重合性基を導入する方法、iii)相互作用性基を有するポリマーと重合性基を有するモノマーとを反応させ、重合性基を導入する方法である。
また、上記ii)の合成方法に用いられる重合性基前駆体を有するモノマーとしては、2−(3−クロロ−1−オキソプロポキシ)エチルメタクリレー卜や、特開2003−335814号公報に記載の化合物(i−1〜i−60)が使用することができ、これらの中でも、特に下記化合物(i−1)が好ましい。
また、マクロモノマーやポリマーを重合性化合物として用いる場合には、塗布法に好適な粘度を有する重合性化合物含有の液状組成物を調製することが容易であり、また、この液状組成物をエポキシ樹脂基板に塗布・乾燥させることで基板上にグラフトポリマー前駆体層を形成することができる。
一方、重合性化合物としてモノマーを用いた場合には、モノマーを溶解した溶液を基板上に塗布し、その塗膜を保護層で覆ったり、モノマーを溶解した溶液中に基板を浸漬させる方法を用いる。これは、モノマーを溶解した溶液は、粘性が低く、基板表面に均一な塗膜を形成し難く、生成されるグラフトポリマーの膜厚にもバラツキができてしまうためである。
これらのことから、重合性化合物としてマクロモノマーやポリマーを使用すると、上記のような基板への接触方法を用いることができ、塗膜を保護層で被覆する工程や基板を溶液中に浸漬させる工程を必要としないため、均一な膜厚のグラフトポリマーを、容易に、生成させることができる。
本発明においては、エポキシ樹脂基板表面に活性点を発生させ、グラフトを生成させるためのエネルギー付与方法として紫外線の照射を用いる。例えば、UVランプ、ブラックライトなどによる光照射が可能である。
光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、等がある。また、g線、i線、Deep−UV光も使用される。
エネルギー付与に要する時間としては、目的とするグラフトポリマーの生成量及び光源により異なるが、通常、10秒〜5時間の間である。
高解像度のパターンを形成するための好ましい露光光源としては、紫外光、深紫外光などが挙げられる。高精細パターン形成のための露光方法としては、光学系を用いた光ビーム走査露光、マスクを用いた露光などが挙げられ、所望のパターンの解像度に応じた露光方法をとればよい。
高精細パターン露光としては、具体的には、i線ステッパー、g線ステッパー、KrFステッパー、ArFステッパーのようなステッパー露光などが挙げられる。
また、紫外線は比較的短波長であるため、平行光源を用いることで、パターン幅100μm以下、好ましくは0.1〜30μmのマスクフィルムを形成することで、そのマスクフィルムのパターンに応じた高精細なパターンを形成することが可能である。
本発明のグラフトポリマーパターン材料は、エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を重合開始剤の非存在下で接触させ、紫外線にてパターン露光することで、該基板表面にグラフトポリマーをパターン状に生成させてなることを特徴とする。つまり、本発明のグラフトポリマーパターン材料は、エポキシ樹脂基板表面に、パターン状にグラフトポリマーが生成しているものであり、上述の本発明のグラフトポリマーパターン形成方法にて得ることができる。
このようなグラフトポリマーパターン材料は、表面グラフト重合の際の重合性化合物を選択することで、様々な用途に適用することができる。具体的には、例えば、医療分野における区画培養基板として、また、印刷分野における印刷版、更には、画像形成材料としてのカラーフィルターなどとして好適である。
次に、本発明の導電性パターン材料の製造方法について説明する。
本発明の導電性パターン材料の製造方法は、エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を単体で、又は、溶媒に分散或いは溶解させた状態で接触させ、紫外線を用いてパターン露光し、露光領域に、該基板表面と直接結合するグラフトポリマーを生成させる工程(以下、「グラフトポリマーパターン形成工程」と称する。)と、
該グラフトポリマーに導電性素材を付与する工程(以下、「導電性素材付与工程」と称する。)と、を有することを特徴とする。
以下、工程ごとに説明する。
本発明の導電性パターン材料の製造方法におけるグラフトポリマーパターン形成工程は、上述の本発明のグラフトポリマーパターンの形成方法をそのまま用いることができる。そのため、ここでは、本工程についての詳細を省略する。
なお、既述の如く、本工程において用いる重合性化合物としては、後述する導電性素材付与工程の態様に合わせて、相互作用性基を有する重合性化合物であることが好ましい。
本工程では、得られたグラフトポリマーに導電性素材を付与することで、導電性パターンを形成する。具体的な方法としては、以下の2つの態様がある。
第1の態様としては、グラフトポリマーの相互作用性基に対し金属イオン又は金属塩を吸着させた後、該金属イオン又は金属塩中の金属イオンを還元させて金属微粒子を析出させて金属パターンを形成する方法を用である。
第2の態様としては、グラフトポリマーの相互作用性基に対し無電解メッキ触媒又はその前駆体を吸着させた後、無電解メッキを行いメッキパターンを形成する方法である。
その他、本発明者が提案した、特開2003−114525号公報に記載の、グラフトポリマーの相互作用性基に対し導電性微粒子を付着させる方法を用いてもよいし、特開2003−188498号公報に記載の、グラフトポリマーの相互作用性基に対し導電性モノマーを吸着させた後、重合反応を生起させてパターン状に導電性ポリマー層を形成する方法を用いてもよい。グラフトポリマーの相互作用性基(イオン性基)に対し導電性粒子を吸着させて導電性粒子吸着パターンを形成する方法である。
以下、上記第1の態様及び第2の態様について説明する。
導電性素材付与工程の第1の態様は、以下に説明する金属イオン又は金属塩を、上記グラフトポリマーが有する相互作用性基、特に好ましくはイオン性基に対し、その極性に応じて、イオン的に吸着させた後、該金属イオン又は金属塩中の金属イオンを還元させて金属単体を析出させて金属パターンを形成する方法である。なお、金属単体の析出態様によって、金属薄膜が形成されたり、金属微粒子が分散してなる金属微粒子付着層が形成される。この方法により、導電性パターンとして金属パターンが形成された導電性パターン材料が形成される。なお、
ここで、金属パターンを形成する析出された金属微粒子は、グラフトポリマーの相互作用性基と相互作用を形成しているため、基板と金属パターンとの密着性に優れると共に、充分な導電性を発現できるという利点を有する。
まず、本態様において用いられる金属イオン及び金属塩について説明する。
本発明において、金属塩としては、グラフトポリマー生成領域に付与するために適切な溶媒に溶解して、金属イオンと塩基(陰イオン)に解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO3)n、MCln、M2/n(SO4)、M3/n(PO4)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。具体例としては、例えば、Ag、Cu、Al、Ni、Co、Fe、Pdが挙げられ、導電膜としてはAg、磁性膜としてはCoが好ましく用いられる。
金属塩や金属イオンは1種のみならず、必要に応じて複数種を併用することができる。また、所望の導電性を得るため、予め複数の材料を混合して用いることもできる。
金属イオン又は金属塩をグラフトポリマーに付与する際、(1)グラフトポリマーがイオン性基を有する場合には、そのイオン性基に金属イオンを吸着させる方法を用いる。この場合、上記の金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含むその溶液を、グラフトポリマーパターンを有する基材表面に塗布するか、或いは、その溶液中にグラフトポリマーパターンを有する基材を浸漬すればよい。金属イオンを含有する溶液を接触させることで、前記イオン性基には、金属イオンがイオン的に吸着することができる。これら吸着を充分に行なわせるという観点からは、接触させる溶液の金属イオン濃度は1〜50質量%の範囲であることが好ましく、10〜30質量%の範囲であることが更に好ましい。また、接触時間としては、10秒から24時間程度であることが好ましく、1分から180分程度であることが更に好ましい。
グラフトポリマーが相互作用性基として親水性基を有する場合には、グラフトポリマーパターンは高い保水性を有するため、その高い保水性を利用して、金属塩が分散した分散液をグラフトポリマーパターンに含浸させることが好ましい。分散液の含浸を充分に行なわせるという観点からは、接触させる分散液の金属塩濃度は1〜50質量%の範囲であることが好ましく、10〜30質量%の範囲であることが更に好ましい。また、接触時間としては、10秒から24時間程度であることが好ましく、1分から180分程度であることが更に好ましい。
かかる方法においても、上述と同様に、グラフトポリマーパターンが有する高い保水性を利用して、分散液又は溶液をそのグラフトポリマーパターンに含浸させることができる。分散液又は溶液の含浸を充分に行なわせるという観点からは、接触させる分散液の金属イオン濃度、或いは金属塩濃度は1〜50質量%の範囲であることが好ましく、10〜30質量%の範囲であることが更に好ましい。また、接触時間としては、10秒から24時間程度であることが好ましく、1分から180分程度であることが更に好ましい。
特に、この(3)の方法によれば、グラフトポリマーの有する相互作用性基の特性に関わらず、所望の金属イオン又は金属塩を付与させることができる。
続いて、グラフトポリマーパターンに吸着又は含浸して存在する金属塩、或いは、金属イオンを還元しるために用いられる還元剤について説明する。
本発明において用いられる還元剤は、金属イオンを還元し、金属単体を析出させる物性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、次亜リン酸塩、テトラヒドロホウ素酸塩、ヒドラジンなどが挙げられる。
これらの還元剤は、用いる金属塩、金属イオンとの関係で適宜選択することができるが、例えば、金属イオン、金属塩を供給する金属塩水溶液として、硝酸銀水溶液などを用いた場合にはテトラヒドロホウ素酸ナトリウムが、二塩化パラジウム水溶液を用いた場合には、ヒドラジンが、好適なものとして挙げられる。
グラフトポリマーの相互作用性基が、負の電荷を有する極性基や、カルボキシル基、スルホン酸基、若しくはホスホン酸基などの如きアニオン性のイオン性基である場合は、グラフトポリマーパターンが選択的に負の電荷を有するようになることから、ここに正の電荷を有する金属イオンを吸着させ、その吸着した金属イオンを還元させることで金属単体を析出される。
また、グラフトポリマーの相互作用性基が、特開平10−296895号公報に記載のアンモニウム基などの如きカチオン性基のイオン性基である場合は、グラフトポリマーパターンが選択的に正の電荷を有するようになり、金属イオンはそのままの形状では吸着しない。そのため、相互作用性基のイオン性基に起因する親水性を利用して、グラフトポリマーパターンに、金属塩が分散した分散液、又は金属塩が溶解した溶液を含浸させ、その含浸させた溶液の中の金属イオン又は金属塩中の金属イオンを還元させることで金属単体を析出させる。
なお、金属単体は金属微粒子として析出する場合がある。この形態を上記の顕微鏡で観察すると、グラフトポリマーパターン中にぎっしりと金属微粒子が分散していること確認される。この時、析出された金属微粒子の大きさとしては、粒径1μm〜1nm程度である。
加熱処理工程における加熱温度としては、100℃以上が好ましく、更には150℃以上が好ましく、特に好ましくは200℃程度である。加熱温度は、処理効率や支持体基材の寸法安定性などを考慮すれば400℃以下であることが好ましい。また、加熱時間に関しては、10分以上が好ましく、更には30分〜60分間程度が好ましい。
加熱処理による作用機構は明確ではないが、一部の近接する金属微粒子同士が互いに融着することで導電性が向上するものと考えている。
導電性素材付与工程の第2の態様は、上記グラフトポリマーが有する相互作用性基に対し、グラフトポリマーの相互作用性基に対し無電解メッキ触媒又はその前駆体を吸着させた後、無電解メッキを行いメッキパターンを形成する方法である。この方法により、導電性パターンとしてメッキパターンが形成された導電性パターン材料が形成される。
このように、メッキパターンは、グラフトポリマーの相互作用性基に吸着している触媒や前駆体に対し無電解メッキされて形成されることから、メッキパターンとグラフトポリマーとが強固に結合しており、その結果、基板とメッキパターンとの密着性に優れると共に、メッキ条件により導電性を調整することができるという利点を有する。
本態様において用いられる無電解メッキ触媒とは、主に0価金属であり、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどが挙げられる。本発明においては、特に、Pd、Agがその取り扱い性の良さ、触媒能の高さから好ましい。0価金属を相互作用性領域に固定する手法としては、例えば、グラフトポリマーの相互作用性基と相互作用するように荷電を調節した金属コロイドを、グラフトポリマー表面に供する手法が用いられる。一般に、金属コロイドは、荷電を持った界面活性剤又は荷電を持った保護剤が存在する溶液中において、金属イオンを還元することにより作製することができる。金属コロイドの荷電は、ここで使用される界面活性剤又は保護剤により調節することができ、このように荷電を調節した金属コロイドを、ググラフトポリマーが有する相互作用性基と相互作用させることで、グラフトポリマーに金属コロイド(無電解メッキ触媒)を付着させることができる。
無電解メッキ触媒又はその前駆体が付与された基板に対して、無電解メッキを行うことで、無電解メッキパターンが形成される。
無電解メッキとは、メッキとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる操作のことをいう。
本工程における無電解メッキは、例えば、無電解メッキ触媒が付与された基板を、水洗して余分な無電解メッキ触媒(金属)を除去した後、無電解メッキ浴に浸漬して行なう。使用される無電解メッキ浴としては、一般的に知られている無電解メッキ浴を使用することができる。
また、無電解メッキ触媒前駆体が付与された基板を、無電解メッキ触媒前駆体がグラフトポリマーに付着又は含浸した状態で無電解メッキ浴に浸漬する場合には、基板を水洗して余分な前駆体(金属塩など)を除去した後、無電解メッキ浴中へ浸漬される。この場合には、無電解メッキ浴中において、前駆体の還元とこれに引き続き無電解メッキが行われる。ここ使用される無電解メッキ浴としても、上記同様、一般的に知られている無電解メッキ浴を使用することができる。
無電解メッキ浴に用いられる金属の種類としては、銅、すず、鉛、ニッケル、金、パラジウム、ロジウムが知られており、中でも、導電性の観点からは、銅、金が特に好ましい。
また、上記金属に合わせて最適な還元剤、添加物がある。例えば、銅の無電解メッキの浴は、銅塩としてCu(SO4)2、還元剤としてHCOH、添加剤として銅イオンの安定剤であるEDTAやロッシェル塩などのキレート剤が含まれている。また、CoNiPの無電解メッキに使用されるメッキ浴には、その金属塩として硫酸コバルト、硫酸ニッケル、還元剤として次亜リン酸ナトリウム、錯化剤としてマロン酸ナトリウム、りんご酸ナトリウム、こはく酸ナトリウムが含まれている。また、パラジウムの無電解メッキ浴は、金属イオンとして(Pd(NH3)4)Cl2、還元剤としてNH3、H2NNH2、安定化剤としてEDTAが含まれている。これらのメッキ浴には、上記成分以外の成分が入っていてもよい。
本態様における電気メッキの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。なお、電気メッキに用いられる金属としては、銅、クロム、鉛、ニッケル、金、銀、すず、亜鉛などが挙げられ、導電性の観点から、銅、金、銀が好ましく、銅がより好ましい。
本発明の導電性パターン材料は、エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を重合開始剤の非存在下で接触させて紫外線にてパターン露光することで、該基板表面にグラフトポリマーをパターン状に生成させた後、該グラフトポリマーに導電性素材を付与してなることを特徴とする。つまり、本発明の導電性パターン材料は、エポキシ樹脂基板表面に形成されたグラフトポリマーパターン上に導電性素材を付与させてなるもので、上述の本発明の導電性パターン材料の製造方法により得られる。
重量平均分子量50,000のビスフェノールA型高分子エポキシ樹脂〔エピコート1256(油化シェル社製商品名、エポキシ当量7900、樹脂固形分40質量%)〕75部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂〔エピコート1001(油化シェル社製商品名、エポキシ当量475)〕28部、ノボラック型フェノール樹脂〔BRG−558(昭和高分子社製商品名、水酸基当量106)〕6.3部に、メチルセロソルブを加えて樹脂固形分50質量%のエポキシ樹脂ワニスを調製した。このワニスを厚さ100μmのSUS基板の片面に連続的に塗布し,150℃の温度で5分間乾燥することにより厚さ50μmのエポキシ樹脂基板Aを得た。
このエポキシ樹脂基板Aの平均粗さ(Rz)を原子間力顕微鏡(AFM)で測定したところ、0.5μmであった。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量185、油化シェルエポキシ(株)製エピコート828)20質量部(以下、配合量は全て質量部で表す)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215、大日本インキ化学工業(株)製エピクロンN−673)45部、フェノールノボラック樹脂(フェノール性水酸基当量105、大日本インキ化学工業(株)製フェノライト)30部をエチルジグリコールアセテート20部、ソルベントナフサ20部に攪拌しながら加熱溶解させ室温まで冷却した後、そこへエピコート828とビスフェノールSからなるフェノキシ樹脂のシクロヘキサノンワニス(油化シェルエポキシ(株)製YL6747H30、不揮発分30質量%、重量平均分子量47,000)30部と2−フェニル−4、5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール粉砕品0.8部、更に微粉砕シリカ2部、シリコン系消泡剤(M501、東レダウコーニングシリコーン(株)製)0.5部を添加しエポキシ樹脂ワニスを作製した。このワニスを厚さ100μmのSUS基板の片面に連続的に塗布し、150℃の温度で5分間乾燥することにより厚さ50μmのエポキシ樹脂基板Bを得た。
このエポキシ樹脂基板Bの平均粗さ(Rz)を原子間力顕微鏡(AFM)で測定したところ、0.3μmであった。
<グラフトポリマー生成工程>
〔重合性化合物含有の液状組成物の塗布〕
前記のようにして得られたエポキシ樹脂基板A表面に、表面処理や前処理を行うことなく、重合性化合物としてのアクリル基と相互作用性基としてのカルボキシル基とを有するポリマー(側鎖に重合性基を持つ親水性ポリマー:P−1、下記合成例により得る)を含む下記組成の液状組成物1をスピンコーターで塗布した。スピンコーターは、まず300rpmで5秒間、その後1000rpmで20秒間回転させた。塗布後のエポキシ樹脂基板Aを、100℃で2分間乾燥して、膜厚2μmのグラフトポリマー前駆体層を得た。
・側鎖に重合性基を持つ親水性ポリマー(P−1) 0.5g
・水 2.0g
ポリアクリル酸(平均分子量25,000)18gを、ジメチルアセトアミド(DMAC)300gに溶解し、そこに、ハイドロキノン0.41gと、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート19.4gと、ジブチルチンジラウレート0.25gと、を添加し、65℃、4時間反応させた。得られたポリマーの酸価は7.02meq/gであった。その後、1mol/l(1N)の水酸化ナトリウム水溶液でカルボキシル基を中和し、酢酸エチルを加えポリマーを沈殿させ、よく洗浄して、側鎖に重合性基を持つ親水性ポリマー(P−1)を18.4g得た。
得られたグラフトポリマー前駆体層に、パターンマスク(NC−1、凸版印刷社製)を密着させるようにクリップで留め、露光機(UVX−02516S1LP01、ウシオ電機社製)を使用し、1分間、パターン露光を行った。
紫外線照射後、グラフトポリマー前駆体層を純水でよく洗浄した。
これにより、エポキシ樹脂基板A上に、上記側鎖に重合性基を持つ親水性ポリマー(P−1)が、パターン状に表面グラフト重合してなるグラフトポリマーパターンG1が形成される。
グラフトポリマーパターンが形成されたエポキシ樹脂基板Aを、硝酸銀(和光純薬製)15質量%の水溶液に12時間浸漬した後、蒸留水で洗浄した。その後、100mlの蒸留水に当該基板を浸漬し、その蒸留水中に、0.2mol/lのテトラヒドロホウ素酸ナトリウムを30ml滴下することにより、吸着している銀イオンを還元したところ、グラフトポリマーパターンの表面に均一なAg金属膜(金属微粒子分散膜)が形成された。形成されたAg金属膜は、厚さ0.1μmであった。
これにより、Ag金属パターン(導電性パターン)が形成された導電性パターン材料P1を得た。
得られたこの導電性パターン材料P1の表面を電子顕微鏡で観察したところ、ライン幅8μm、スペース幅8μmの良好なAg金属パターンが形成されていることが判明した。
実施例1におけるエポキシ樹脂基板Aをエポキシ樹脂基板Bに代えた以外は実施例1と同様にしてグラフトポリマーパターンG2を形成した。そして、グラフトポリマーパターンG2を用いて、実施例1と同様にして導電性パターン材料P2を得た。
また、得られたこの導電性パターン材料P2の表面を電子顕微鏡で観察したところ、ライン幅8μm、スペース幅8μmの良好なAg金属パターンが形成されていることが判明した。
上記実施例1及び実施例2で得られた導電性パターン材料P1及びP2について以下の用に評価した。
上記により得られた導電性パターン材料P1及びP2におけるAg金属パターン部分の表面導電性をLORESTA−FP(三菱化学(株)製)を用いて四探針法により測定したところ、それぞれ以下の結果が得られた。
導電性パターン材料P1: 8Ω/□
導電性パターン材料P2: 7Ω/□
2.1 膜強度(密着性)
導電性パターン材料P1及びP2のAg金属パターンが形成された面を、JIS 5400に順じて碁盤目テープ法により膜密着性を評価した。カットした碁盤目に対するテープの引き剥がしテストを行ったところ、導電性パターン材料P1及びP2のどちらも1目の剥離も見られず、基板とAg金属パターンとの密着性が良好であることが確認された。
導電性パターン材料P1及びP2のAg金属パターンが形成された面を、水で湿らせた布(BEMCOT、旭化成工業(株)製)を用いて手で往復30回摺擦した。摺擦後に、目視にて表面を観察したところ、導電性パターン材料P1及びP2のいずれについても、Ag金属パターンの剥がれなどは見られなかった。
また、摺擦後の試料を、前記2.1と同様にして碁盤目テープ法により膜密着性を評価したところ、導電性パターン材料P1及びP2のどちらも、1目の剥離も見られず、摺擦後においても、Ag金属パターンと基板との密着性は低下せず、耐久性に優れることが確認された。
<導電性素材付与工程>
〔無電解メッキ〕
実施例1、2と同様にして得られたグラフトポリマーパターンG1及びG2がそれぞれ形成された基板を、硝酸パラジウム(和光純薬製)0.1質量%の水溶液に1時間浸漬した後、蒸留水で洗浄した。その後、下記組成の無電解メッキ浴に20分間浸漬し、導電性パターン材料P3及びP4を得た。
・OPCカッパ−H T1(奥野製薬(株)製) 6mL
・OPCカッパ−H T2(奥野製薬(株)製) 1.2mL
・OPCカッパ−H T3(奥野製薬(株)製) 10mL
・水 83mL
上記により得られた導電性パターン材料P3及びP4における銅メッキパターン部分の表面導電性をLORESTA−FP(三菱化学(株)製)を用いて四探針法により測定したところ、それぞれ以下の結果が得られた。
導電性パターン材料P3: 7Ω/□
導電性パターン材料P4: 5Ω/□
2.1 膜強度(密着性)
導電性パターン材料P3及びP4の銅メッキパターンが形成された面を、JIS 5400に順じて碁盤目テープ法により膜密着性を評価した。カットした碁盤目に対するテープの引き剥がしテストを行ったところ、導電性パターン材料P3及びP4のどちらも1目の剥離も見られず、基板と銅メッキパターンとの密着性が良好であることが確認された。
導電性パターン材料P3及びP4の銅メッキパターンが形成された面を、水で湿らせた布(BEMCOT、旭化成工業(株)製)を用いて手で往復30回摺擦した。摺擦後に、目視にて表面を観察したところ、導電性パターン材料P3及びP4のいずれについても、銅メッキパターンの剥がれなどは見られなかった。
また、摺擦後の試料を、前記2.1と同様にして碁盤目テープ法により膜密着性を評価したところ、導電性パターン材料P3及びP4のどちらも、1目の剥離も見られず、摺擦後においても、銅メッキパターンと基板との密着性は低下せず、耐久性に優れることが確認された。
また、これらの導電性パターンは、表面導電性にも優れ、かつ、基板との密着性やその耐久性にも優れていることが判明した。
Claims (10)
- エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を単体で、又は、溶媒に分散或いは溶解させた状態で接触させ、紫外線を用いてパターン露光し、露光領域に、該基板表面と直接結合するグラフトポリマーを生成させることを特徴とするグラフトポリマーパターンの形成方法。
- 前記分子内に重合性基を有する化合物が、マクロモノマー又は側鎖及び末端の少なくとも1箇所に重合性基を有するポリマーであることを特徴とする請求項1記載のグラフトポリマーパターンの形成方法。
- 前記分子内に重合性基を有する化合物を含む分散液又は溶液に、重合開始能を有する化合物を含有しないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のグラフトポリマーパターンの形成方法。
- エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を単体で、又は、溶媒に分散或いは溶解させた状態で接触させ、紫外線を用いてパターン露光し、露光領域に、該基板表面と直接結合するグラフトポリマーを生成させる工程と、
該グラフトポリマーに導電性素材を付与する工程と、
を有することを特徴とする導電性パターン材料の製造方法。 - 前記分子内に重合性基を有する化合物が、マクロモノマー又は側鎖及び末端の少なくとも1箇所に重合性基を有するポリマーであることを特徴とする請求項4記載の導電性パターン材料の製造方法。
- 前記分子内に重合性基を有する化合物を含む分散液又は溶液に、重合開始能を有する化合物を含有しないことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の導電性パターン材料の製造方法。
- 前記グラフトポリマーに導電性素材を付与する工程が、該グラフトポリマーの側鎖官能基に無電解メッキ触媒若しくはその前駆体を吸着させ、その後、無電解メッキを行う工程であることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか一項に記載の導電性パターン材料の製造方法。
- 前記エポキシ樹脂を主成分とする基板の、JIS B 0601(1994年)、10点平均高さ法で測定した平均粗さ(Rz)が、3μm以下であることを特徴とする請求項4〜請求項7のいずれかの1項に導電性パターン材料の製造方法。
- エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を重合開始剤の非存在下で接触させ、紫外線にてパターン露光することで、該基板表面にグラフトポリマーをパターン状に生成させてなることを特徴とするグラフトポリマーパターン材料。
- エポキシ樹脂を主成分とする基板表面に、分子内に重合性基を有する化合物を重合開始剤の非存在下で接触させて紫外線にてパターン露光することで、該基板表面にグラフトポリマーをパターン状に生成させた後、該グラフトポリマーに導電性素材を付与してなることを特徴とする導電性パターン材料。
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