JP4420548B2 - ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境面で好ましい難燃性に優れたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
易燃性合成樹脂の難燃化としては、一般には従来よりハロゲン系化合物、リン系化合物、およびこれらの併用やさらには三酸化アンチモンとを添加する等の難燃化手法が用いられてきた。
しかしながら、これら従来よりの難燃剤は有害であると言われており、最近では特に環境面からハロゲン、アンチモン、リンなどを含有しない難燃性樹脂組成物が求められている。
【0003】
環境に好ましい難燃性樹脂組成物としては、従来より金属水酸化物を多量に配合した材料が開発されているが材料の比重が大幅にアップするだけでなく、耐衝撃性や成形流動性の低下が大きく実用性に乏しいのが現状である。
一方、特公昭62−60421号公報、登録特許第1684119号、登録特許第1935582号、特開平10−139964号公報、特開平11−140294号公報、特開平11−222559号公報等には特定のシリコーン化合物を配合することにより難燃化された樹脂組成物が開示されている。さらに、シリコーン化合物を添加しても難燃性が得られ難いために、登録特許第2719486号、登録特許第2746519号、特開平11−217494号公報等には、シリコーン化合物とパーフルオロアルカンスルホン酸金属塩とを併用したポリカーボネート樹脂系の難燃性樹脂組成物が開示されている。しかしながら、パーフルオロアルカンスルホン酸金属塩はフッ素を含んでおり、ハロゲンを用いない難燃樹脂組成物とは言えないだけでなく、ポリカーボネート樹脂以外では難燃効果がほとんど見られない。
【0004】
ポリカーボネート樹脂以外のハロゲン系難燃剤を含まない代表的難燃樹脂として、リン系難燃剤を添加したポリフェニレンエーテルおよびそれとポリスチレンとのポリマーブレンド物が知られている。また、シリコーン化合物を配合したポリフェニレンエーテル系樹脂の難燃樹脂組成物が登録特許第1935582号や特公平8−32825号公報に開示されているが、難燃性やその他の性能で満足できるものではなかった。
【0005】
一方、例えば特開昭56−115357号公報に、液晶ポリエステルにポリフェニレンエーテルなどの重合体を配合し、ポリフェニレンエーテルの溶融加工性を改良することが提案されているが、十分とはいえない。また特開平2−97555号公報には、はんだ耐熱性を向上させる目的で液晶ポリエステルに各種のポリアリレンオキサイドを配合することが提案され、さらには特開平6−122762号公報には、アミン類で変性したポリフェニレンエーテルと液晶ポリエステルを配合することが提案されているが、いずれも難燃性、その他の性能においては十分とはいえない。
【0006】
また、ポリフェニレンエーテルと液晶ポリエステルをアロイ化する際に、有機シランカップリング剤を添加することが、特開平5−117505号公報、特開平9―111103号公報に提案されているが、難燃性において十分とはいえない。また、特開平5−86288号公報に強度、剛性のリサイクル保持性を高める方法が提案されているが、難燃性において十分とはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ハロゲン化合物やリン化合物を含まず、環境上好ましく、難燃性に優れ、かつ耐熱性及び耐衝撃性及び機械特性バランスに優れたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を達成する技術を鋭意検討した結果、ポリフェニレンエーテル系樹脂と液晶ポリエステルに、特定のシリコーン化合物を添加することによって、優れた難燃性が得られ、さらにポリフェニレンエーテル系樹脂と液晶ポリエステルの相容性を向上させることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、
1.(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂30〜99重量部と、(B)液晶ポリエステル1〜70重量部とからなる樹脂成分100重量部に対して、(C)オルガノポリシロキサンを0.1〜10重量部の割合で含有し、(C)オルガノポリシロキサンのSiに結合した全炭化水素基のうち少なくとも30モル%がフェニル基であり、かつ(C)オルガノポリシロキサンの末端基が、アミノ基を含有することを特徴とするポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、
2.(C)オルガノポリシロキサンが、Siに結合した全炭化水素基のうち少なくとも60モル%がフェニル基であることを特徴とする上記1.に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、
【0010】
3.(C)オルガノポリシロキサンが、Siに結合した全炭化水素基のうち30〜90モル%がフェニル基であることを特徴とする上記1.に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、
【0011】
4.(C)オルガノポリシロキサンが、全ての結合構造単位が式R 2 SiO 1.0 (D単位)で示されるシロキサン単位からなることを特徴とする上記1.〜3.のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、
5.(C)オルガノポリシロキサンの重量平均分子量が1,500〜15,000であることを特徴とする上記1.〜4.のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、
【0012】
6.上記1.〜5.のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を射出成形することにより得られる成形体、
7.前記樹脂成分が、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂95〜99重量部と、(B)液晶ポリエステル1〜5重量部とからなることを特徴とする上記1.〜5.のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物、を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明について具体的に説明する。
本発明の(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、(式1)の繰り返し単位構造
【0014】
【化1】
【0015】
(R1、R4は、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、アミノアルキル、炭化水素オキシを表わす。R2、R3は、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニルを表わす。)からなり、還元粘度(0.5g/dl、クロロホルム溶液、30℃測定)が、0.15〜1.0dl/gの範囲にあるホモ重合体及び/または共重合体である。さらに好ましい還元粘度は、0.20〜0.70dl/gの範囲、最も好ましくは0.40〜0.60の範囲である。
【0016】
このポリフェニレンエーテル系樹脂の具体的な例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さらに、2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール)との共重合体のようなポリフェニレンエーテル共重合体も挙げられる。中でもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好ましく、さらにポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が好ましい。
【0017】
本発明で使用する(A)ポリフェニレンエーテルの製造方法の例として、米国特許第3306874号明細書記載の第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、2,6−キシレノールを酸化重合する方法がある。
米国特許第3306875号、同第3257357号および同第3257358号の明細書、特公昭52−17880号および特開昭50−51197号および同63−152628号の各公報等に記載された方法も(A)ポリフェニレンエーテルの製造方法として好ましい。
【0018】
本発明の(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂は、重合行程後のパウダーのまま用いてもよいし、押出機などを用いて、窒素ガス雰囲気下あるいは非窒素ガス雰囲気下、脱揮下あるいは非脱揮下にて溶融混練することでペレット化して用いてもよい。
【0019】
本発明の(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂は、種々のジエノフィル化合物により官能化されたポリフェニレンエーテルも含まれる。種々のジエノフィル化合物には、例えば無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、フェニルマレイミド、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアリレート、メチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ステアリルアクリレート、スチレンなどの化合物が挙げられる。さらにこれらジエノフィル化合物により官能化する方法としては、ラジカル発生剤存在下あるいは非存在下で押出機などを用い、脱揮下あるいは非脱揮下にて溶融状態で官能化してもよい。あるいはラジカル発生剤存在下あるいは非存在下で、非溶融状態、すなわち室温以上、かつ融点以下の温度範囲にて官能化してもよい。この際、ポリフェニレンエーテルの融点は、示差熱走査型熱量計(DSC)の測定において、20℃/分で昇温するときに得られる温度−熱流量グラフで観測されるピークのピークトップ温度で定義され、ピークトップ温度が複数ある場合にはその内の最高の温度で定義される。
【0020】
本発明の(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂には、ポリフェニレンエーテル樹脂単独又はポリフェニレンエーテル樹脂と芳香族ビニル系重合体との混合物であり、さらに他の樹脂が混合されたものも含まれる。芳香族ビニル系重合体とは、例えば、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体などが挙げられる。ポリフェニレンエーテル樹脂と芳香族ビニル系重合体との混合物を用いる場合は、ポリフェニレンエーテル樹脂と芳香族ビニル系重合体との合計量に対して、ポリフェニレンエーテル樹脂が70wt%以上、好ましくは80wt%以上、さらに好ましくは90wt%以上である。
【0021】
本発明の(B)液晶ポリエステルはサーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステルで、公知のものを使用できる。例えば、p−ヒドロキシ安息香酸およびポリエチレンテレフタレートを主構成単位とするサーモトロピック液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸および2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸を主構成単位とするサーモトロピック液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸および4,4′−ジヒドロキシビフェニルならびにテレフタル酸を主構成単位とするサーモトロピック液晶ポリエステルなどが挙げられ、特に制限はない。本発明で使用される(B)液晶ポリエステルとしては、下記構造単位(イ)、(ロ)、および必要に応じて(ハ)および/または(ニ)からなるものが好ましく用いられる。
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
ここで、構造単位(イ)、(ロ)はそれぞれ、p−ヒドロキシ安息香酸から生成したポリエステルの構造単位と、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸から生成した構造単位である。構造単位(イ)、(ロ)を使用することで、優れた耐熱性、流動性や剛性などの機械的特性のバランスに優れた本発明の熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。上記構造単位(ハ)、(ニ)中のXは、下記(式2)よりそれぞれ任意に1種あるいは2種以上選択することができる。
【0027】
【化6】
【0028】
構造式(ハ)において好ましいのは、エチレングリコール、ハイドロキノン、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ビスフェノールAそれぞれから生成した構造単位であり、さらに好ましいのは、エチレングリコール、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンであり、特に好ましいのは、エチレングリコール、4,4′−ジヒドロキシビフェニルである。構造式(ニ)において好ましいのは、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ジカルボキシナフタレンそれぞれから生成した構造単位であり、さらに好ましいのは、テレフタル酸、イソフタル酸である。
【0029】
構造式(ハ)および構造式(ニ)は、上記に挙げた構造単位を少なくとも1種あるいは2種以上を併用することができる。具体的には、2種以上併用する場合、構造式(ハ)においては、1)エチレングリコールから生成した構造単位/ハイドロキノンから生成した構造単位、2)エチレングリコールから生成した構造単位/4,4′−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、3)ハイドロキノンから生成した構造単位/4,4′−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、などを挙げることができる。
【0030】
また、構造式(ニ)においては、1)テレフタル酸から生成した構造単位/イソフタル酸から生成した構造単位、2)テレフタル酸から生成した構造単位/2,6−ジカルボキシナフタレンから生成した構造単位、などを挙げることができる。ここでテレフタル酸量は2成分中、好ましくは40wt%以上、さらに好ましくは60wt%以上、特に好ましくは80wt%以上である。テレフタル酸量を2成分中40wt%以上とすることで、比較的に流動性、耐熱性が良好な樹脂組成物となる。液晶ポリエステル(B)成分中の構造単位(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の使用分割は特に限定されない。ただし、構造単位(ハ)と(ニ)は基本的にほぼ等モル量となる。
【0031】
また、構造単位(ハ)、(ニ)からなる構造単位(ホ)を、(B)成分中の構造単位として使用することもできる。具体的には、1)エチレングリコールとテレフタル酸から生成した構造単位、2)ハイドロキノンとテレフタル酸から生成した構造単位、3)4,4′−ジヒドロキシビフェニルとテレフタル酸から生成した構造単位、4)4,4′−ジヒドロキシビフェニルとイソフタル酸から生成した構造単位、5)ビスフェノールAとテレフタル酸から生成した構造単位、などを挙げることができる。
【0032】
【化7】
【0033】
本発明の(B)液晶ポリエステル成分には、必要に応じて本発明の特徴と効果を損なわない程度の少量の範囲で、他の芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸から生成する構造単位を導入することができる。本発明の(B)成分の溶融時での液晶状態を示し始める温度(以下、液晶開始温度という)は、好ましくは150〜350℃、さらに好ましくは180〜320℃である。液晶開始温度をこの範囲にすることは、得られる樹脂組成物を好ましい色調と耐熱性と成形加工性バランスの良いものとする。
【0034】
本発明の(B)液晶ポリエステル成分の25℃、1MHzにおける誘電正接(tanδ)は、好ましくは0.03以下であり、さらに好ましくは0.025以下である。この誘電正接の値が小さければ小さいほど、誘電損失は小さくなり、この樹脂組成物を電気・電子部品の原料として用いる時、発生する電気的ノイズが抑制され好ましい。特に25℃、高周波数領域下、すなわち1〜10GHz領域において、誘電正接(tanδ)は、好ましくは0.03以下であり、さらに好ましくは0.025以下である。
【0035】
本発明の(B)液晶ポリエステル成分の見かけの溶融粘度(液晶開始温度+30℃でずり速度100/秒)は、好ましくは10〜3,000Pa・s、さらに好ましくは10〜2,000Pa・s、特に好ましくは10〜1,000Pa・sである。見かけの溶融粘度をこの範囲にすることは、得られる組成物の流動性を好ましいものとする。本発明の(B)成分の溶融状態(液晶状態)における熱伝導率は、好ましくは0.1〜2.0W/mK、さらに好ましくは0.2〜1.5W/mK、特に好ましくは0.3〜1.0W/mKである。溶融状態(液晶状態)での熱伝導率をこの範囲にすることで、得られる組成物の射出成形サイクルを比較的短縮化することができる。
【0036】
一般に難燃剤として用いられるシリコーン化合物は、4種のシロキサン単位(M単位:R3SiO0.5、D単位:R2SiO1.0、T単位:RSiO1.5、Q単位:SiO2.0)のいずれかが重合してなるオルガノポリシロキサンである。
本発明で用いられる(C)オルガノポリシロキサンは、さらに前記Rで示される全シロキサン単位のSiに結合した炭化水素基のうち少なくとも30モル%がフェニル基であり、好ましくは少なくとも60モル%がフェニル基である。さらに好ましくは30〜90モル%がフェニル基で、残りが炭素数1〜3の炭化水素基からなるオルガノポリシロキサンである。フェニル基が30モル%より小さいと(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂との親和性が低下し、難燃性も低下する。一方、フェニル基が90モル%より多くても難燃性は向上しない。
【0037】
本発明の(C)オルガノポリシロキサンの末端基は、アミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、アミド基、メタクリロキシ基、アルコキシ基、エステル基及びイミド基のうち少なくとも一種を含有していることが好ましい。さらには、アミノ基を含有していることが特に好ましい。アミノ基が難燃性に効果的な理由は定かではないが、(B)成分の液晶ポリエステルとの相互作用により難燃性が高まるものと推定される。
【0038】
本発明で用いられる(C)オルガノポリシロキサンは、前期の4種のシロキサン単位の合計量の中、式RSiO1.5で示されるシロキサン単位(T単位)を60モル%以上有することが好ましく、さらに90モル%以上有することが好ましい。残りの結合は R2SiO1.0(D単位)からなる。特に好ましいのは、全てが式RSiO1.5(T単位)で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサンである。
【0039】
本発明で用いられる(C)オルガノポリシロキサンは、重量平均分子量が400〜500,000のものが好ましく、より好ましくは1,000〜100,000、さらに好ましくは1,500〜15,000である。
重量平均分子量は、耐熱性の点で400以上、分散性、流動性の点で500,000以下が好ましい。
本発明における(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂の配合量は、30〜99重量部で、好ましくは35〜98重量部で、さらに好ましくは40〜95重量部である。この配合量が99重量部より多いと、流動性が大きく低下してしまう。
【0040】
この配合量が30重量部より少ないと、比重が大きくなってしまうし、またウェルド強度の低下を招く。
本発明における(B)成分の液晶ポリエステルの配合量は、1〜70重量部で、好ましくは2〜65重量部で、さらに好ましくは5〜60重量部である。この配合量が70重量部より多いと、比重が大きくなってしまい、ウェルド強度の低下を招く。この配合量が1重量部より少ないと、十分な耐衝撃性と剛性と流動性が得られない。
【0041】
本発明で用いられる(C)オルガノポリシロキサンの添加量は、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し、0.1〜10重量部であり、0.5〜8重量部が好ましく、さらに1〜7重量部がより好ましい。この添加量が、0.1重量部より少ないと、相溶化効果が十分発揮されず、十分な耐衝撃性が発揮されず、また難燃性も十分ではない。また10重量部より多いと、剛性の低下やコスト高を招くだけである。
【0042】
本発明では、上記の成分の他に、本発明の特徴および効果を損なわない範囲で必要に応じて他の附加的成分、例えば、酸化防止剤、難燃剤(有機リン酸エステル系化合物)、エラストマー(エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/ メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニ ル/メタクリル酸グリシジル共重合体およびエチレン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、ABSなどのオレフィン系共重合体、ポリエステルポリエーテルエラストマー、ポリエステルポリエステルエラストマー、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物)、可塑剤(オイル、低分子量ポリエチレン、エポキシ化大豆油、ポリエチレングリコール、脂肪酸エステル類等)、難燃助剤、耐候(光)性改良剤、ポリオレフィン用造核剤、スリップ剤、各種着色剤、離型剤等を添加してもかまわない。
【0043】
本発明の樹脂組成物は種々の方法で製造することができる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、ニーダー、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー等による加熱溶融混練方法が挙げられるが、中でも二軸押出機を用いた溶融混練方法が最も好ましい。この際の溶融混練温度は特に限定されるものではないが、通常150〜350℃の中から任意に選ぶことができる。
【0044】
このようにして得られる本発明の樹脂組成物は、従来より公知の種々の方法、例えば、射出成形、押出成形、中空成形により各種部品の成形体として成形できる。これら成形体は、特に難燃性が要求される用途、例えば、自動車用耐熱部品あるいは事務機器用耐熱部品に好適である。自動車用耐熱部品は例えば、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンショメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキバット磨耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウウォッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケースなどの部品、ホイールキャップ、ランプソケット、ランプハウジング、ランプエクステンション、ランプリフレクターなどが好適である。中でも軽量性、耐熱性、難燃性、機械特性のバランスからランプエクステンション、ランプリフレクターが好適である。また、事務機器用耐熱部品は、例えば、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品などに好適である。
【0045】
前述したように、本発明において、(A)成分と(B)成分との混合物に、特定の(C)オルガノポリシロキサンを少量添加することによって、優れた難燃性が得られ、さらに優れた耐熱性と耐衝撃性と機械的特性を向上させることができる。それらの理由についてはかならずしも明らかではないが、以下のように考えることができる。本来、(A)成分と(B)成分とは非相容な樹脂の組み合わせであるが、(C)オルガノポリシロキサン中のフェニル基が、フェノール構造を分子主鎖に有する(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂に親和性があり、一方(C)オルガノポリシロキサン末端のアミノ基が(B)液晶ポリエステルの末端カルボキシル基と反応あるいは相互作用することが考えられる。その結果、(C)成分が(A)成分と(B)成分の相容化剤あるいは相間結合剤として作用し、さらに燃焼時にシロキサン構造の架橋が進行し、難燃剤として作用したものと思われる。
【0046】
本発明を以下、実施例に基づいて説明する。但し本発明はその主旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0047】
【製造例1】
ポリフェニレンエーテル(PPE−1)の製造例
2,6−ジメチルフェノールを酸化重合して得た還元粘度0.42のパウダー状のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である。
【0048】
【製造例2】
液晶ポリエステル(LCP−1)の製造例
窒素雰囲気下において、p−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、無水酢酸を仕込み、加熱溶融し、重縮合することにより、以下の理論構造式を有する液晶ポリエステル(LCP−1)を得た。なお、組成の成分比はモル比を表す。
【0049】
【化8】
【0050】
【製造例3】
液晶ポリエステル(LCP−2)の製造例
窒素雰囲気下において、p−ヒドロキシ安息香酸、ポリエチレンテレフタレート、無水酢酸を仕込み、加熱溶融し、重縮合することにより、以下の理論構造式を有する液晶ポリエステル(LCP−2)を得た。なお組成の成分比はモル比を表す。
【0051】
【化9】
【0052】
各樹脂組成物の成形と物性評価を、以下の方法に従って実施した。
(1)成形
得られたペレットを、シリンダー温度330/330/320/310℃、射速85%、金型温度90℃に設定した射出成形機[IS−80EPN:東芝機械(株)社製]を用いて成形を行った。ただし、比較例5については、得られたペレットを、シリンダー温度300/300/290/280℃、射速85%、金型温度70℃に設定して成形を行った。
【0053】
(2)難燃性
(2−1)平均燃焼時間
厚み1.6mm×長さ127mm×幅12.7mmのASTMタンザク試験片に成形し、Underwriters LaboratoriesのUL−94垂直燃焼試験に基ずき、燃焼試験を実施した。すなわち、5本の試験片について燃焼試験を実施し、10秒間の接炎後、炎を離してから炎が消えるまでの燃焼時間をt1(秒)とし、再び10秒間の接炎後、炎を離してから炎が消えるまでの燃焼時間をt2(秒)とし、各5本について、t1とt2の平均燃焼時間を求めた。
(2―2)最大燃焼時間
上記燃焼試験時、各5本のt1とt2、すなわちあわせて10点の中から最大の燃焼時間を選んだ。
(2−3)滴下の有無
上記燃焼試験時、各5本のt1とt2、すなわちあわせて10点のうち、1点でも滴下があるか否かを判断した。
○:10点とも滴下のなかったもの。
×:1点でも滴下のあったもの。
【0054】
(3)耐熱性(HDT)
厚み3.2mm×長さ127mm×幅12.7mmのASTMタンザク試験片に成形した。得られた成形片を用いて、1.82MPa荷重下での加熱変形温度を測定した。
(4)耐衝撃性
ASTM D256に準拠した成形片に成形した。得られた成形片を用いて、ノッチ付きアイゾット衝撃強さを測定した。「Izod」と略すことがある。
【0055】
(5)引張特性
オートグラフ(AG−5000、島津製作所(株)社製)、厚み3.2mmのASTMダンベル試験片を用い、チャック間距離115mm、試験速度20mm/minで引っ張り試験を実施し、引張弾性率(TM)及び引張強度(TS)及び破断伸び(E)を測定した。
(6)流動性
得られたペレットを、上記(1)の成形条件にて、厚さ1.6mmのASTMタンザク試験片を成形するに際し、1mmショートするときのゲージ圧力を測定した。この圧力をSSP(MPa)(「Short Shot Pressure」を略した。)とし、この値が小さいほど流動性に優れる。
【0056】
【実施例1,2、比較例6〜10、比較例3】
ポリフェニレンエーテル(PPE−1)と液晶ポリエステル(LCP−1、またはLCP−2)と表1に示した構造のオルガノポリシロキサンを、表1に示す割合(重量部)で、250〜310℃に設定したベントポート付き二軸押出機(ZSK−25;WERNER&PFLEIDERER社製)を用いて溶融混練し、ペレットとして得た。このペレットを用い、上に示した方法により、成形加工し、物性評価を実施した。その結果を表1に示した。
【0057】
【比較例1】
オルガノポリシロキサンを用いなかったこと以外は比較例6と同様に成形加工し、物性評価を実施し、その結果を表1に示した。
【0058】
【比較例2】
液晶ポリエステルを用いなかったこと以外は比較例6と同様に成形加工を試みた。しかしながら、流動性不足のため、最大ゲージ圧13(MPa)に設定しても成形できなかった。
【0059】
【比較例4】
液晶ポリエステルの代わりにポリスチレン(A&M社製、ポリスチレン685、表中「GPS」と略す。)を用いたこと以外は比較例6と同様に成形加工し、物性評価を実施し、その結果を表1に示した。
【0060】
【比較例5】
ポリフェニレンエーテルの代わりにポリカーボネート(旭化成製、メルトフローレート:10(g/10min)、表中「PC」と略す。)を用いたこと以外は比較例6と同様に成形加工し、物性評価を実施し、その結果を表1に示した。燃焼試験の結果、試験片は激しく燃焼し、第1接炎時も第2接炎時も激しく滴下した。
【0061】
【比較例11】
表1に示す通り、オルガノポリシロキサンの末端基がメトキシ基(表中「OCH3」と略す。)であること以外は、実施例1と同様に成形加工し、物性評価を実施し、その結果を表1に示した。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】
本発明により、ハロゲン化合物やリン化合物を含まず、環境上好ましく、難燃性に優れ、かつ耐熱性及び耐衝撃性及び機械特性バランスに優れたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を提供することが可能となった。
Claims (7)
- (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂30〜99重量部と、(B)液晶ポリエステル1〜70重量部とからなる樹脂成分100重量部に対して、(C)オルガノポリシロキサンを0.1〜10重量部の割合で含有し、(C)オルガノポリシロキサンのSiに結合した全炭化水素基のうち少なくとも30モル%がフェニル基であり、かつ(C)オルガノポリシロキサンの末端基が、アミノ基を含有することを特徴とするポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- (C)オルガノポリシロキサンが、Siに結合した全炭化水素基のうち少なくとも60モル%がフェニル基であることを特徴とする請求項1に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- (C)オルガノポリシロキサンが、Siに結合した全炭化水素基のうち30〜90モル%がフェニル基であることを特徴とする請求項1に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- (C)オルガノポリシロキサンが、全ての結合構造単位が式R2SiO1.0(D単位)で示されるシロキサン単位からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- (C)オルガノポリシロキサンの重量平均分子量が1,500〜15,000であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を射出成形することにより得られる成形体。
- 前記樹脂成分が、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂95〜99重量部と、(B)液晶ポリエステル1〜5重量部とからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
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