JP5188073B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
モールドデポジットと目やには、いずれもロングランの生産性に影響するものであり、これを改善又は低減することは産業上極めて重要であり、ポリフェニレンエーテルと液晶ポリエステルのアロイにおけるその改善技術が待望されているのが現状であった。
次に、本発明の理解を容易にするために、本発明の基本的特徴及び好ましい諸態様を列挙する。
(2)(C)成分が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0.3〜1.5質量部含まれる上記(1)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(3)(C)成分が、リン酸金属塩類、亜リン酸金属塩類及び次亜リン酸金属塩類よりなる群から選ばれる1種以上であり、水和物を含有する上記(1)又は(2)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(4)更に、(D)シラン化合物を含む上記(1)〜(3)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(5)(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、(D)成分0.05〜5質量部を含む上記(4)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(6)(D)成分が、アミノ基、ウレイド基、エポキシ基、イソシアネート基、およびメルカプト基よりなる群から選ばれる1種以上の官能基を含有する上記(4)、(5)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(7)(A)成分50〜99質量部および(B)成分1〜50質量部からなる上記(1)〜(6)に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(8)上記(1)〜(7)に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる射出成形体。
(9)上記(1)〜(7)に記載の熱可塑性樹脂組成物からなるシート。
(A)成分のポリフェニレンエーテルとは、下記式(1)の構造単位からなる、ホモ重合体及び/または共重合体である。
これらの中でも特に好ましいポリフェニレンエーテルとしては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、またはこれらの混合物である。
ポリフェニレンエーテルは、2種以上の還元粘度の異なるポリフェニレンエーテルをブレンドしたものであっても構わない。例えば、還元粘度0.45dl/g以下のポリフェニレンエーテルと還元粘度0.50dl/g以上のポリフェニレンエーテルの混合物、還元粘度0.40dl/g以下の低分子量ポリフェニレンエーテルと還元粘度0.50dl/g以上のポリフェニレンエーテルの混合物が挙げられるが、もちろん、これらに限定されることはない。
ここでいう変性されたポリフェニレンエーテルとしては、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または、三重結合及び少なくとも1個のカルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリシジル基を有する、少なくとも1種の変性化合物で変性されたポリフェニレンエーテル等が挙げられる。
分子内に炭素−炭素二重結合とカルボン酸基、酸無水物基を同時に有する変性化合物としては、マレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸及びこれらの酸無水物などが挙げられる。特にフマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が良好で、フマル酸、無水マレイン酸が特に好ましい。
また、これら不飽和ジカルボン酸のカルボキシル基の、1個または2個のカルボキシル基がエステルになっているものも使用可能である。
これらの中でグリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレートが特に好ましい。
分子内に炭素−炭素二重結合と水酸基を同時に有する変性化合物としては、アリルアルコール、4−ペンテン−1−オール、1,4−ペンタジエン−3−オールなどの一般式CnH2n−3OH(nは正の整数)の不飽和アルコール、一般式CnH2n−5OH、CnH2n−7OH(nは正の整数)等の不飽和アルコール等が挙げられる。
上述した変性化合物は、それぞれ単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
ラジカル開始剤を用いて変性されたポリフェニレンエーテルを製造する際の好ましいラジカル開始剤の量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して0.001〜1質量部である。
また、変性されたポリフェニレンエーテル中の変性化合物の付加率は、0.01〜5質量%が好ましい。より好ましくは0.1〜3質量%である。
該変性されたポリフェニレンエーテル中には、未反応の変性化合物及び/または、変性化合物の重合体が残存していても構わない。
更に、ポリフェニレンエーテルに添加することが可能な公知の添加剤等もポリフェニレンエーテル100質量部に対して10質量部未満の量で添加しても構わない
ここで、構造単位(イ)、(ロ)はそれぞれ、p−ヒドロキシ安息香酸から生成したポリエステルの構造単位と、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸から生成した構造単位である。構造単位(イ)、(ロ)を使用することで、優れた耐熱性、流動性や剛性などの機械的特性のバランスに優れた本発明の熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。上記構造単位(ハ)、(ニ)中のXは、下記式よりそれぞれ任意に1種あるいは2種以上選択することができる。
前記1)のリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、およびそれらの分子内および/又は分子間縮合物とは、例えばリン酸、ピロリン酸、メタリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロ亜リン酸、二亜リン酸を挙げることができる。
前記2)リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、およびそれらの分子内および/又は分子間縮合物の金属塩類とは、前記1)のリン化合物と周期律表第1族及び第2族、マンガン、亜鉛、アルミニウムとの塩を挙げることができる。
具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、などのアミノ基を含有するシラン化合物;γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルメチルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルメチルトリエトキシシラン、γ−(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのウレイド基を含有するシラン化合物;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランなどのエポキシ基を含有するシラン化合物;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリクロロシランなどのイソシアネート基を含有するシラン化合物;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、β−メルカプトエチルトリメトキシシラン、β−メルカプトエチルトリエトキシシラン、β−メルカプトエチルジメトキシシランなどのメルカプト基を含有するシラン化合物;が挙げられる。
シラン化合物の添加方法に特に制限はないが、好ましい添加方法はポリフェニレンエーテルと同時に添加する方法である。
I価、II価、III価またはIV価の金属元素を含有する化合物の添加方法に特に制限はないが、好ましい添加方法はポリフェニレンエーテルと同時に添加する方法である。
芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックにおける「主体とする」とは、当該ブロック100質量%のうち、少なくとも50質量%以上が芳香族ビニル化合物単位であることを指す。より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、最も好ましくは90質量%以上である。また、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックにおける「主体とする」に関しても同様で、当該ブロック100質量%のうち少なくとも50質量%以上が共役ジエン化合物単位であることを指す。より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、最も好ましくは90質量%以上である。
この場合、例えば芳香族ビニル化合物ブロック中にランダムに少量の共役ジエン化合物もしくは他の化合物が結合されているブロックの場合であっても、該ブロックの50質量%が芳香族ビニル化合物単位より形成されていれば、芳香族ビニル化合物を主体とするブロック共重合体とみなす。また、共役ジエン化合物の場合においても同様である。
共役ジエン化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、1,3−ペンタジエンが挙げられ、これらから選ばれた1種以上の化合物が用いられるが、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み合わせが好ましい。
ブロック共重合体は、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロック[A]と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック[B]が、A−B型、A−B−A型、A−B−A−B型から選ばれる結合形式を有するブロック共重合体である事が好ましく、これらの混合物であっても構わない。これらの中でもA−B型、A−B−A型、又はこれらの混合物がより好ましく、A−B−A型がもっとも好ましい。
これらブロック共重合体は水素添加されていないブロック共重合体と水素添加されたブロック共重合体の混合物としても問題なく使用可能である。
ここでいう変性されたブロック共重合体とは、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または、三重結合及び少なくとも1個のカルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリシジル基を有する、少なくとも1種の変性化合物で変性されたブロック共重合体を指す。
エラストマーの配合量としては、ポリフェニレンエーテルと液晶ポリエステルの合計量100質量部に対し、50質量部未満であることが好ましい。これらエラストマーの添加方法に特に制限はないが、ポリフェニレンエーテルと同時に添加されることが好ましい。
さらに難燃剤を添加することができる。難燃剤としては、ケイ素化合物、環状窒素化合物、あるいはリン系難燃剤が好ましい。
ケイ素化合物の例としては、シリコーン、籠状シルセスキオキサンまたはその部分開裂構造体、シリカが挙げられる。
リン系難燃剤としては、赤燐、リン酸エステル化合物、亜リン酸エステル化合物、フォスファゼン化合物等が挙げられる。これらの中で、難燃レベルと環境の観点から赤燐または有機リン化合物が好ましく、中でもリン酸エステル化合物がより好ましい。リン酸エステル化合物としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどのモノ有機リン化合物や有機リン化合物オリゴマーが挙げられるが、有機リン化合物オリゴマーが特に好ましい。
有機リン化合物オリゴマーの特に好ましい例としては、下記式(2)で表される化合物群より選ばれるものを挙げることができる。
具体的には、大八化学社製のCR−741、CR−747、CR−733Sなどが好適である。
これらのリン系難燃剤の配合量としては、ポリフェニレンエーテルと液晶ポリエステルの合計100質量部に対して、難燃性の点から0.1質量部以上であり、また耐熱性の点から10質量部以下の割合で含有されていることが好ましく、さらに好ましくは1〜8質量部、特により好ましくは3〜5質量部である。
付加的成分の例を以下に挙げる。
無機充填材(ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維、ウォラストナイト、タルク、カオリン、マイカ、ゾノトライト等)、導電性付与材(導電性カーボンブラック、カーボンナノチューブ等)、可塑剤(オイル、低分子量ポリオレフィン、ポリエチレングリコール、脂肪酸エステル類等)及び、帯電防止剤、各種過酸化物、硫化亜鉛、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等である。
好ましい製造方法は、上流側供給口を備えた二軸押出機を用い、上流側供給口よりポリフェニレンエーテル、液晶ポリエステルおよびリン化合物を供給して溶融混練する方法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂組成物を製造するための好ましい温度は、250〜350℃の範囲の中から任意に選ぶことができる。中でも250〜330℃の範囲がより好ましい。
自動車用耐熱部品は例えば、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンショメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バルブ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキバット磨耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウウォッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、点火装置ケースなどの部品、ホイールキャップ、ランプソケット、ランプハウジング、ランプエクステンション、ランプリフレクターが好適である。
また、事務機器用耐熱部品は、例えば、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品に好適である。
(使用した原料)
(1)ポリフェニレンエーテル(以下、PPEと略記)
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
還元粘度:0.42dl/g、(0.5g/dl、クロロホルム溶液、30℃測定)
(2)液晶ポリエステル(以下、LCPと略記)
LCP−1:窒素雰囲気下において、p−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、ハイドロキノン、テレフタル酸、無水酢酸を仕込み、加熱溶融し、重縮合することにより、以下の理論構造式を有する液晶ポリエステルを得た。なお組成の成分比はモル比を表す。
(3−1)リン酸三ナトリウム・12水和物(以下、P−1と略記)
商品名:工業用リン酸三ナトリウム(結晶)(太平化学産業社製)
(3−2)リン酸三ナトリウム(以下、P−2と略記)
商品名:工業用リン酸三ナトリウム(無水)(太平化学産業社製)
(3−3)メタリン酸ナトリウム(以下、P−3と略記)
商品名:ヘキサメタリン酸ソーダ(太平化学産業社製)
(4)シラン化合物(以下、Si−1と略記)
N−[3−(ジメトキシメチルシリル)プロピル]エチレンジアミン
商品名:KBM−602(信越化学工業社製)
(5)酸化亜鉛(以下、ZnOと略記)
商品名:銀嶺A(登録商標)(東邦亜鉛社製)
以下に、評価方法について述べる。
<モールドデポジット(MD)>
実施例および比較例で得られた樹脂組成物ペレットを、乾燥機を用いて120℃で3時間乾燥し、射出成形機[IS−80EPN:東芝機械社製]を用いて、射出速度700mm/秒、保圧60MPa、射出+保圧時間10秒、冷却時間15秒、金型温度90℃、溶融樹脂温度320℃に設定し、90×50×2.5mmの平板成形片を成形した。10000ショット成形した後、金型のキャビティプレート面を目視で確認し、MDを評価した。ほとんど付着物のないものを◎、全体の面積の約10%未満の割合で付着しているものを○、同様に約10%以上約30%未満のものを△、約30%以上のものを×とした。
<モールドデポジット(MD)洗浄性>
上記同様にMDを評価した金型の付着物を、メタノールを染み込ませた布で拭き取り洗浄した。その際に、付着物が容易に拭き取れたものを○、容易に拭き取れなかったものを×とした。
<シルバー>
上記で成形した90×50×2.5mmの平板成形片を目視で確認し、シルバーの有無を確認した。100枚について確認し、シルバーが見られた成形品の数を評価した。
上記で成形した90×50×2.5mmの平板成形片を用いて、落錘グラフィックインパクトテスター[東洋精機社製]を用い、23℃、50RH%の条件下で、ホルダ径φ40mm、ストライカー径12.7mm、ストライカー重量6.5kgを使用し、高さ100cmから衝撃試験を行い、全吸収エネルギーおよび延性破壊した数を測定した。測定は10枚の試験片を使用し、全吸収エネルギーはその平均値を測定値とした。
実施例および比較例で得られた樹脂組成物ペレットを、乾燥機を用いて120℃で3時間乾燥し、シリンダーの温度300℃、Tダイス(幅:40cm、クリアランス:0.8mm)の温度305℃に設定したスクリュー径40mmの単軸押出機を用いて、スクリュー回転数40rpm、吐出量6kg/h、引き取り速度2.0m/minで押出しシート成形を行った。1時間運転し、目やにの発生状況を観察した。運転開始から30分までの間に目やにが発生したものを×、30分から1時間までの間に目やにが発生したものを△、1時間後に発生していないものを○とした。
実施例3および実施例4で得られた樹脂組成物ペレット10gを、70℃の精製水10g中に30分間浸漬した。ペレットを濾別し、精製水中に溶出したナトリウムイオン濃度、リン酸イオン濃度をイオンクロマトグラフを用いて測定した。
押出機上流側から1番目のバレルに上流側供給口を有し、L/D(押出機のシリンダーの長さ/押出機のシリンダー径)=44(バレル数:11)の二軸押出機[ZSK−40:コペリオン社製(ドイツ)]を用いて、上流側供給口からダイまでを290℃に設定し、スクリュー回転数300rpm、吐出量60kg/hで、表1記載の割合となるように、上流側供給口よりPPE、ZnO、Si−1、LCPおよびリン化合物を供給して溶融混練し樹脂組成物ペレットを作製した。得られた樹脂組成物を、MD、MD洗浄性、シルバー、面衝撃性、目やにの発生状況を評価した。物性値を組成と共に表1に併記した。
また、実施例3および実施例4についてはイオンコンタミ性を評価した。実施例3のナトリウムイオンは3.6ppm、リン酸イオンは5.0ppmであった。一方、実施例4のナトリウムイオンは160ppm、リン酸イオンは210ppmであった。
実施例1と同様の押出機を用いて、表2記載の割合となるように、上流側供給口よりPPE、Si−1、LCPおよびリン化合物を供給して溶融混練し樹脂組成物ペレットを作製した。得られた樹脂組成物を、MD、シルバー、目やにの発生状況を評価した。物性値を組成と共に表2に併記した。
Claims (9)
- (A)ポリフェニレンエーテル、(B)液晶ポリエステルおよび(C)リン化合物からなる樹脂組成物であって、(C)成分が、リン酸金属塩類、亜リン酸金属塩類、次亜リン酸金属塩類、およびそれらの分子内および/又は分子間縮合物よりなる群から選ばれる1種以上であり、前記金属は周期律表第1族及び第2族、マンガン、亜鉛及びアルミニウムよりなる群から選ばれる金属であって、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0.1〜5質量部含まれることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- (C)成分が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0.3〜1.5質量部含まれる請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (C)成分が、リン酸金属塩類、亜リン酸金属塩類及び次亜リン酸金属塩類よりなる群から選ばれる1種以上であり、水和物を含有する請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 更に、(D)シラン化合物を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して、(D)成分0.05〜5質量部を含む請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (D)成分が、アミノ基、ウレイド基、エポキシ基、イソシアネート基、およびメルカプト基よりなる群から選ばれる1種以上の官能基を含有する請求項4または5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (A)成分50〜99質量部および(B)成分1〜50質量部からなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる射出成形体。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなるシート。
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