JP4420305B2 - 光透過用合成石英ガラスの紫外線照射耐性の判定方法 - Google Patents

光透過用合成石英ガラスの紫外線照射耐性の判定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はエキシマレーザ光等、紫外域の高出力レーザ光を利用する光学装置に使用される透明合成石英ガラスの紫外線照射耐性の判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子の小形化や高密度化要求に伴い、ウェーハ上の回路パターンにおける超微細化が進み、光リソグラフィに用いられる光線として、より波長の短い真空紫外域の光が用いられるようになっている。紫外域の光に対するレンズ、プリズム、ウィンドウ、エタロン板、あるいはLSI製造のリソグラフィ用マスク等の光学用材料として、従来この波長域にて光の透過性のすぐれた石英ガラスが適用されてきた。石英ガラス中に不純物が多く含まれていると特定波長の吸収があったりや蛍光を発したりするので、これには高純度の合成石英ガラスが用いられる。
【0003】
しかし使用される光がさらに短波長側に移行し、しかも高エネルギー密度のKrFやArFのエキシマレーザ光が適用されるようになると、この合成石英ガラスも損傷を大きく受けるようになり、透過率の低下を生じて耐用時間が短くなってくる。これは、ガラスを構成している珪素や酸素などの原子間の結合が切断されたり、切断されて他の位置に再結合したりして、ガラスの構造そのものが損傷を受けるためと考えられ、その結果として、E’センターやNBOHC(Non-Bridge Oxygen Hole Center)と呼ばれる各欠陥に基づく新たな吸収帯を発生したり、局所的な密度変化による屈折率の変化などを生じるからとされている。
【0004】
このような、電離作用の強い短波長の光による石英ガラスの反復使用時間経過にともなう透過率低下に関して、種々の対策が報告されているが、その主要な手段は水素を含有させることおよびOH基を適量に制御することにある。OHの存在は損傷により生じた歪みを緩和する作用があり、水素は損傷を修復効果があるようである。
【0005】
しかしながら、この短波長の紫外線照射による透過率低下に対して、その原因は完全には把握されておらず、十分な対策がとられた石英ガラスが得られているとは言い難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高エネルギー密度のKrFやArFのエキシマレーザ光照射による透過率の低下が小さいことが求められる光透過用合成石英ガラスの紫外線照射耐性の判定方法の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
高エネルギーの紫外線照射による透過率の劣化は、一つには石英ガラスを構成している原子間の結合が切断され、その結果生じる欠陥が新たな光の吸収帯となるためと推定されている。
【0008】
原子間の結合は対になっている電子で構成されているが、結合の切断により不対電子が存在するようになる。また、紫外線照射がなくても、製造時の反応進行の不均一や不純物含有などによって、このような不対電子が石英ガラス中には存在する。対になっている場合は、電子のスピン角運動量や軌道角運動量が互いに打ち消しあっているが、不対電子では磁気モ−メントを持つため、静磁場内に置いた状態で電磁波を当てると特定周波数で共鳴吸収を起こす。これを電子スピン共鳴(ESR:Electron Spin Resonance)といい、材料の磁性から石英ガラスの場合は、常磁性共鳴吸収となる。
【0009】
この常磁性共鳴吸収を示す欠陥として、E’センターやNBOHCなどが知られている。この検出方法は、静磁場中においた試料に一定周波数の電磁波(マイクロ波)を印加しつつ磁場の強さを連続的に変化させ、磁場強さに対する電磁波の吸収スペクトル(ESRスペクトル)を測定するものである。この常磁性共鳴吸収を示す欠陥は、常磁性欠陥ともいわれている。
【0010】
紫外線照射により透過率の低下した合成石英ガラスを調べると、この常磁性欠陥が数多く生成されていることが観察される。本発明者らはこのESR法による常磁性欠陥の検出方法に着目し、これを活用して石英ガラスの状態について種々調査をおこなった。
【0011】
ESRスペクトルの測定で、吸収強度から不対電子の数、すなわち常磁性欠陥の密度と、吸収位置(磁場強さ)からg因子、すなわち不対電子の存在状態の情報が得られる。g因子とは常磁性共鳴の磁場強さHと電磁波の周波数νとの関係式
hν=gμBH ・・・・・・・・・ ▲1▼
(ここで、h:プランクの常数、μB:ボーア磁子)
のなかに現れる係数で、自由電子における値とのずれや幅広がりが、常磁性欠陥の種類や構造により生じると考えられている。しかし、具体的にそれがどのような種類の欠陥によるのかあるいは構造によるのかについては、石英ガラスの場合必ずしも明らかではない。
【0012】
従来、石英ガラスのESR法ではノイズ信号のため、1×1014個/cm3前後ないしはそれ未満の常磁性欠陥の検出が不可能であるとされてきた。そして、通常の製造ままの状態での合成石英ガラスの常磁性欠陥数は、ほとんどの場合このノイズ信号の中に埋もれているため、紫外線照射前における状態が十分把握できていなかった。
【0013】
本発明者らは、ESR測定装置を用いて常磁性欠陥を測定していく過程で、装置の被測定試料回りに配置されている試料保持や冷却用の部品が石英ガラスで構成されていることから、これら部品の石英ガラスが常磁性欠陥を有しているのではないかと考えた。通常、ESRの測定は1×1015個/cm3程度以上の不対電子を対象にしているため、測定部分に用いられる石英ガラスの不対電子は1×1014個/cm3前後程度であれば十分である。
【0014】
そこで、欠陥が少ないことがあらかじめわかっている石英ガラスにてこれらの部材を作製し、測定を実施したところ、1×1012個/cm3までの常磁性欠陥の検出が可能であること見出したのである。このような低レベルまで正確に測定できるようになったので、紫外線照射前の常磁性欠陥の数と、照射した後の透過率の低下との関係を調べてみた。
【0015】
まず、照射後の透過率の低下した石英ガラスでは、室温におけるESRスペクトルにg=2.001±0.002に対応する吸収があり、低温(100K以下)ではg=2.001±0.002とg=2.008±0.002とに対応する吸収がある。室温のg=2.001±0.002の吸収は、主に210nmの波長での透過率低下に関与しており、E’センターに対応していると考えられる。また低温のg=2.001±0.002と2.008±0.002との吸収はNBOHC、過酸化ラジカル、E’センターなどが支配的であり、これらは260nm近傍の波長での透過率低下に関係すると推定されている。
【0016】
照射前の石英ガラスのESRスペクトルについては、大半の石英ガラスは常磁性欠陥密度が1×1014個/cm3を下回っており、詳細には調べられていない。これに対して前述の手法を用い、1×1012個/cm3のレベルまでその吸収を計測した結果、次のようなことが明らかになった。
【0017】
紫外線照射前の合成石英ガラスには、室温で測定したESRスペクトルにおいてg=2.001±0.002の吸収があるが、低温での測定ではg=2.005±0.006の吸収があることがわかった。室温でのg=2.001±0.002の吸収は、照射後の場合と同様主にE’センターによるものと考えられる。しかし、低温でのg=2.005±0.006の吸収はどんな欠陥状態に対応しているのか明らかでない。ところが、さらに多くの合成石英ガラスを調べると、室温でのg=2.001±0.002の吸収から推測される常磁性欠陥密度があるレベルより低く、かつ低温でのg=2.005±0.006の吸収から推測される常磁性欠陥密度が特定の範囲内にある石英ガラスは、紫外線照射による透過率低下がいちじるしく低いのである。
【0018】
ESRスペクトル観察に基づく上記の結果から、紫外線照射前の製造のままの状態において、室温で測定したESRスペクトルにおけるg=2.001±0.002の吸収が少なく、かつ低温での測定ではg=2.005±0.006の吸収が特定範囲にある石英ガラスを得るための製造条件を検討した。
【0019】
その結果、例えば高純度のSiC4を酸素水素炎中で加水分解させて得られたスート体を、その石英粒子が融着し緻密化しない範囲の高温で、酸素雰囲気中、ついで真空中の加熱処理をおこない、その後に透明化させるとよいことがわかった。これは酸素中で加熱することにより、SiOHやSiHが酸化により低減し、酸素欠乏構造も減少し、さらに真空中での加熱によってできた水分や過剰の酸素など不要成分が排除され、紫外線照射により常磁性欠陥になりやすい部分が減少したものと思われる。この場合、透明化の前の多孔質体すなわち極めて表面積の大きい状態で、酸素または真空に曝されるため、効果的に処理が進行すると推定される。しかし、このようにして得た透明化後の石英ガラスが、何故上記のようなESRスペクトルを示すのかは明らかではない。
【0020】
透明化の後水素ドープをおこなうことも好ましい。これは天然石英ガラスにおいてその効果が見出され、合成石英ガラスにおいても紫外光照射に対する劣化を抑止する方法として広く活用されている方法であるが、本発明の合成石英ガラスにおいても同様な効果がある。
【0021】
以上のような知見に基づき、さらにそれぞれの条件範囲の限界を明確にして、本発明を完成した。すなわち本発明の要旨は、ESR(電子スピン共鳴)スペクトルによる計測において、室温でg=2.001±0.002の吸収に対応する不対電子の存在量が1×1014個/cm3以下であり、かつ100K以下の低温でg=2.005±0.006の吸収に対応する不対電子の存在量が5×1013〜5×1014個/cm3である場合に良品と判定することを特徴とする光透過用合成石英ガラスの紫外線照射耐性の判定方法にある。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の光透過用合成石英ガラスの紫外線照射耐性の判定方法においては、ESR(電子スピン共鳴)スペクトルにより不対電子を計測した場合、室温におけるg=2.001±0.002の吸収に対応する電子の数が1×1014個/cm3以下であって、かつ低温におけるg=2.005±0.006の吸収に対応する電子の数5×1013〜5×1014個/cm3である場合に良品と判定される
【0023】
ここで、石英ガラスのESRスペクトルは、たとえば日本電子社製Xバンド(9GHz帯)電子スピン共鳴装置のようなESR計測装置を用い、被測定試料が配置される信号測定部分の石英ガラス部品はできる限り欠陥密度の低いもので構成させる。そして測定する石英ガラス試料に対し10GHz程度のマイクロ波を当て、マイクロ波と垂直な方向に印加した磁場の強さを連続的に変化させて、マイクロ波の吸収を測定する。吸収のある磁場強さとマイクロ波の周波数がわかれば、前出の▲1▼式からg値が求まる。不対電子の数は、その存在量を既知の標準試料による吸収の大きさと比較して求めることができる。不対電子の数はそのまま常磁性欠陥の数と考えてよい。
【0024】
室温での測定は15〜25℃(288〜298K)の範囲であれば測定値に大きな差はない。低温の場合は100K以下であればよく、液体窒素(77K)で冷却すればよいが、できればS/N比が向上するので液体ヘリウム(4K)にて冷却することが望ましい。
【0025】
室温におけるg=2.001±0.002の吸収での常磁性欠陥密度は1×1014個/cm3以下でなければならないのは、これより多くなると低温でのg=2.005±0.006の吸収における常磁性欠陥密度の如何に関わらず、紫外線照射の耐性が改善されないからである。常磁性欠陥密度は1×1012個/cm3までしか計測できなかったので、これ以下は確認していないが、1×1012〜1×1014個/cm3の範囲ないしはそれ以下であればよいといえる。
【0026】
低温におけるg=2.005±0.006の吸収での常磁性欠陥密度は、5×1013〜5×1014個/cm3であることとする。この範囲よりも少なすぎても多すぎても、紫外線照射耐性の大幅改善は得られないからである。これは特定の常磁性欠陥は、紫外線照射前の状態において、ある程度存在するのが好ましいことを意味するが、その理由はよくわからない。
【0027】
上述の石英ガラスの製造方法は、まず、できるだけ不純物元素を少なくした高純度の珪素化物を原料とし、酸水素炎の加水分解反応により石英ガラスのスート体を製造する。不純物元素は紫外線の透過率低下の原因となるので、少なければ少ないほどよい。
【0028】
このスート体を用いた製造方法は、たとえば、90%以上の酸素雰囲気中で1000〜1300℃にて2〜10時間加熱し、次いで20Pa以下の真空中で1100〜1300℃にて20〜60時間加熱する。酸素雰囲気での加熱は石英ガラス中の酸化できる組成をできるだけ多く安定な酸化物に変えるためであり、これによって主として室温におけるg=2.001±0.002の吸収での常磁性欠陥密度が減少し、1×1014個/cm3以下とする効果があると考えられる。1000℃未満では処理効果が不十分であり、1300℃を超えると焼結が進行し、緻密化が始まるので、処理効果が減退するおそれがある。処理時間は2時間未満では不十分であり、10時間を超えるとそれ以上長くしても効果が飽和してしまう。
【0029】
酸化処理に引き続く真空処理は、主として低温におけるg=2.005±0.006の吸収での常磁性欠陥密度を、5×1013〜5×1014個/cm3の範囲に収めるために必要である。真空処理は酸化処理によって生じた不要成分を排除するのにも役立っていると考えられる。この場合1100℃未満では効果が不十分であり、1300℃を超えると焼結が進行しはじめるため、かえって処理効果が不十分になる。処理時間は20時間未満では不十分であり、長くして60時間を超えても効果が飽和する。
【0030】
透明化処理は、通常の不活性雰囲気下または真空下でおこなえばよく、処理済みのスート体全体を加熱するか、帯溶融方式で部分的に加熱していって透明化すればよい。
【0031】
透明化後、水素処理をおこなうことは、上述のESRスペクトルを有する石英ガラスをより容易に得る上で好ましい。これは一般的に水素ドープといわれる方法で実施すればよく、たとえば水素雰囲気中で600〜1000℃にて3〜30時間加熱のような処理でよい。望ましいのは、650〜750℃の比較的低い温度で5〜20時間処理することで、これにより十分有効な水素を含有させることができる。
【0032】
【実施例】
高純度の四塩化珪素を原料とし、酸水素炎による加水分解反応により直径350mm、長さ1000mmの多孔質石英ガラス体(スート体)を合成した。このスート体を純酸素雰囲気中にて1200℃、6時間の加熱処理をおこなった。次に真空炉に入れ、0.5Paにて1250℃、48時間熱処理した後、アルゴン雰囲気中で1550℃、6時間加熱して透明化処理した。得られた合成石英ガラスロッドは直径120〜135mm、長さ躍650mmであった。このロッドを1800℃に加熱し約20MPaの圧力にて加工して直径265mmの石英ガラス塊とした後、外周を削除し切断して直径250mm、厚さ15mmの円盤状試料を作製した。この石英ガラスの分析結果は、Na、K、Mg、Ca、Fe、Ti、Niの不純物金属元素はいずれも1ppb以下、Clは1ppm以下,OH基濃度は10ppmであった。
【0033】
円盤状試料は水素または酸素雰囲気中で表1に示す熱処理をおこなった後、厚さ10mm、幅10mm、長さ40mmの試験片を切り出した。この試験片の長さ方向1/2の部分に対し、厚さ方向平行にArFエキシマレーザ光(波長193nm)を800J/cm2で1.2×105ショット照射してから、210nmおよび248nmの波長の光による透過率を、真空紫外分光計を用いて照射部と未照射部とで測定し、照射による透過率の低下を評価した。次にこの透過率低下を測定した試料により、照射部と未照射部とから厚さ方向が10mmの2mm角の試験片をそれぞれ切り出し、室温および低温におけるESRスペクトルを測定し不対電子数すなわち常磁性欠陥密度を求めた。
【0034】
【表1】
Figure 0004420305
【0035】
ESRスペクトルの測定は、日本電子製Xバンド(9GHz帯)電子スピン共鳴装置にて被測定試料周辺にある試料管、二重管、サンプルレシーバ等の石英部品を欠陥の少ない石英ガラス製取り換えたものを用いた。
【0036】
不対電子数は、室温では6×1014個/cm3の不対電子を持つTEMPOL(2,2,6,6-tetramethyl-4-hydoroxyl piperidine-1-oxyl)、低温では6×1014個/cm3の不対電子を持つn形の単結晶シリコンをそれぞれ標準試料として用い定量した。これらの測定結果を併せて表1に示す。
【0037】
表1の結果からわかるように、照射前室温におけるg=2.001±0.002の不対電子数すなわち常磁性欠陥密度が1×1014個/cm3以下であり、かつ低温におけるg=2.005±0.006の常磁性欠陥密度が5×1013〜5×1014個/cm3の範囲内にある試番1〜9の石英ガラスは、いずれも紫外線照射に対する耐性がすぐれ、照射後の常磁性欠陥密度が低い。これに対し、照射前の常磁性欠陥密度が上記本発明範囲を外れる試番10〜20の石英ガラスは、いずれも紫外線照射耐性がよくなく、照射後常磁性欠陥が大きく増加している。
【0038】
【発明の効果】
本発明の光透過用合成石英ガラスの紫外線照射耐性の判定方法によって良品と判定された合成石英ガラスは、KrFやArFエキシマレーザ等からの高出力の紫外線透過における光学的特性劣化に対して、すぐれた耐久性を有する。この石英ガラスは、とくに使用光の波長が短波長かつ高出力化しつつある超LSI用光リソグラフィーの光学系等に効果的に活用できる。

Claims (1)

  1. ESR(電子スピン共鳴)スペクトルによる計測において、室温でg=2.001±0.002の吸収に対応する不対電子の存在量が1×1014個/cm3以下であり、かつ100K以下の低温でg=2.005±0.006の吸収に対応する不対電子の存在量が5×1013〜5×1014個/cm3である場合に良品と判定することを特徴とする光透過用合成石英ガラスの紫外線照射耐性の判定方法
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