以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における車載装置の機能構成を示す図である。
図において、11は乗用車、トラック、バス、オートバイ等の車両に搭載された車載装置であり、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラム、フラッシュメモリ、CD−ROM、MD、DVD−ROM、CD−R/W、MD、DVD−RAM、DVD−R/W、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等の記憶手段、通信手段等を備える一種のコンピュータである。本実施の形態において、前記車載装置11は、旅行計画作成管理システムとして機能する。また、前記車載装置11は、操作キー、押しボタン、ジョグダイヤル、十字キー、リモートコントローラ、タッチパネル等の入力手段、CRT、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、ホログラフィ装置等の表示手段、マイクロフォン等の音声入力手段、ラウドスピーカ、ヘッドホン等の音声出力手段を有する。なお、前記表示手段は、入力手段の機能を兼ね備えるタッチパネルであってもよい。
そして、前記車載装置11は、ナビゲーション処理を実行するナビゲーション処理部12を有する。該ナビゲーション処理部12は、GPS(Global Positioning System)衛星から送信された電波を受信することによって地球上における現在位置を検出するGPSセンサ、地磁気を検出する地磁気センサ、車両の走行距離を検出する距離センサ、車両が向いている方位を検出するジャイロセンサ、道路に沿って配設されたビーコンからの位置情報を受信して現在位置を検出するビーコンセンサ、高度計、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ、運転者が操作するブレーキペダルの動きを検出するブレーキセンサ、運転者が操作するステアリングの舵(だ)角を検出するステアリングセンサ、運転者が操作するウィンカースイッチの動きを検出するウィンカーセンサ、運転者が操作する変速機のシフトレバーの動きを検出するシフトレバーセンサ、車両の走行速度、すなわち、車速を検出する車速センサ等の各種センサによって、車両の現在位置、車速、車両の加速度、車両の向いている方位等を検出する。
また、前記ナビゲーション処理部12は、前記車載装置11の記憶手段内に格納された各種のデータファイルから成るデータベースを備え、経路を探索するための探索データの他、前記表示手段の画面に、探索された経路に沿って案内図を表示したり、交差点又は経路における特徴的な写真、コマ図等を表示したり、次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向等を表示したり、他の案内情報を表示したりするために、地図データ、施設データ等の各種のデータを記録する。なお、前記記憶手段に、所定の情報を音声出力手段によって音声出力するための各種のデータも記録される。
ここで、前記探索データには、交差点データ、ノードデータ、道路データ、交通規制データ及び経路表示データが含まれる。そして、前記交差点データには、データが格納されている交差点の数に加え、それぞれの交差点に関するデータが交差点データとして、識別するための番号が付与されて格納されている。さらに、それぞれの前記交差点データには、該当する交差点に接続する道路、すなわち、接続道路の数に加え、それぞれの接続道路を識別するための番号が付与されて格納されている。なお、前記交差点データには、交差点の種類、すなわち、交通信号灯器の設置されている交差点であるか又は交通信号灯器の設置されていない交差点であるかの区別が含まれていてもよい。また、前記ノードデータは、前記地図データファイルに記録された地図データにおける少なくとも道路の位置及び形状を構成するものであり、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等を含む)、ノード、及び、各ノード間を連結するリンクを示すデータから成る。さらに、前記ノードは、少なくとも道路の屈曲点の位置を示す。
また、前記道路データには、データが格納されている道路の数に加え、それぞれの道路に関するデータが道路データとして、識別するための番号が付与されて格納されている。そして、それぞれの前記道路データには、道路種別、それぞれの道路の長さとしての距離、それぞれの道路を走行するのに要する時間としての旅行時間等が格納されている。さらに、前記道路種別には、国道、県道、主要地方道、一般道、高速道路等の行政道路属性が含まれる。
なお、前記道路データには、道路自体について、幅員、勾(こう)配、カント、高度、バンク、路面の状態、中央分離帯があるか否か、道路の車線数、該車線数の減少する地点、幅員の狭くなる地点等のデータが含まれることが望ましい。そして、高速道路や幹線道路の場合、対向方向の車線のそれぞれが別個の道路データとして格納され、二条化道路として処理される。例えば、片側二車線以上の幹線道路の場合、二条化道路として処理され、上り方向の車線と下り方向の車線とは、それぞれ、独立した道路として道路データに格納される。さらに、コーナについては、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等のデータが含まれることが望ましい。また、踏切、高速道路出入口ランプウェイ、高速道路の料金所、降坂路、登坂路等の道路属性が含まれていてもよい。
さらに、前記車載装置11の通信手段は、FM送信装置、電話回線網、インターネット、携帯電話網等との間で各種データの送受信を行うことができるものであることが望ましい。例えば、図示されない情報センサ等によって受信した渋滞等の道路情報、交通事故情報、GPSセンサの検出誤差を検出するD−GPS情報等の各種データを受信するようになっていることが望ましい。
そして、前記ナビゲーション処理部12は、通常のナビゲーション装置と同様に、出発地から目的地までの経路を探索する。なお、出発地は、通常、車両の現在位置が自動的に入力されるが、操作者が任意の地点を出発地として入力することもできる。そして、前記ナビゲーション処理部12は、前記データベースにアクセスして、出発地から目的地までの距離が最短となるように経路を探索したり、所要時間が最短となるように経路を探索するが、VICS(R)(道路交通情報通信システム:Vehicle Information & Communication System)等の道路交通情報を参照して経路を探索してもよい。なお、該経路が案内の対象としての経路、すなわち、案内経路として設定されると、前記表示手段の画面に前記案内経路や該案内経路に沿った案内情報が表示されたり、音声出力手段から案内情報が音声出力されることによって、経路案内が行われる。さらに、前記ナビゲーション処理部12は、探索された経路を走行した場合の所要時間、目的地への到着予測時刻等を算出する。
また、前記ナビゲーション処理部12は、通常のナビゲーション装置と同様に、前記施設データを利用して、所望の施設や地点を検索するPOI(Point of Interest)検索を実行することができる。前記施設データには、各地域のホテル、ガソリンスタンド、観光地案内等の他に、デパート、スーパーマーケット、ショッピングセンタ、ホームセンタ、コンビニエンスストア、ショッピングモール等の商業施設、パチンコ、ゲームセンタ、映画館、テーマパーク、遊園地等の娯楽施設、レストラン、食堂等の飲食施設、駐車場、パーキングスペース、パーキングタワー等の駐車施設、鉄道の駅、バスターミナル、タクシー乗り場等の交通施設、神社、寺院、墓地等の宗教施設、税務署、市役所、学校、病院等の公共施設等の各種施設に関する位置情報、営業日時情報、祭事開催情報等の各種情報が格納されることが望ましい。
さらに、前記車載装置11は、出発地から目的地までの旅行計画を作成する旅行計画作成部としての旅行計画作成機能部13、表示手段に目的地、代替え候補地又は立ち寄り候補地を選択可能に表示させる旅行行程管理部としての旅行行程管理機能部14、旅行計画を作成する際に目的地の代替え候補地を検索する代替え地検索部としての代案検索機能部15、及び、旅行計画を作成する際に目的地までの経路周辺の立ち寄り候補地を検索する立ち寄り地検索部としての立ち寄り検索機能部16を有する。これにより、操作者は、前記車載装置11を操作して事前に旅行計画を作成する場合、複数の目的地を設定して途中の目的地を順次経由して最終の目的地に到達する旅行計画を作成することができるだけでなく、それぞれの目的地の代替え地となり得る代替え候補地を設定することができ、また、経路の途中で立ち寄ることができる立ち寄り候補地を設定することもできる。さらに、旅行を開始してから、前記代替え候補地又は立ち寄り候補地を選択して実行対象目的地として設定することによって、旅行計画を修正することができる。この場合、修正は作成された旅行計画の基本的な枠組みの中で行われる。すなわち、代替え候補地及び立ち寄り候補地を選択して実行対象目的地として設定しても、旅行計画を作成する際に設定された旅行期間内に最終の目的地に到達することができる。
次に、前記構成の車載装置11の動作について説明する。まず、旅行計画を作成する動作について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における車載装置の旅行計画探索画面を示す図、図3は本発明の第1の実施の形態における車載装置の旅行計画探索結果画面を示す図、図4は本発明の第1の実施の形態における車載装置の代替え地検索画面を示す図、図5は本発明の第1の実施の形態における車載装置の立ち寄り地検索画面を示す図、図6は本発明の第1の実施の形態における車載装置の追加後の旅行計画探索結果画面を示す図、図7は本発明の第1の実施の形態における車載装置の旅行計画を作成する動作を示すフローチャートである。
まず、車両の運転者等の操作者は、車載装置11の入力手段を操作して、旅行計画、すなわち、旅行プランの作成を開始する。すると、表示手段に図2に示されるような旅行計画探索画面21が表示されるので、前記操作者は、前記旅行計画探索画面21に旅行期間、出発地及び目的地の情報を入力する。前記旅行計画探索画面21は、旅行計画の基本的事項を設定するための基本的事項設定部22、第1の目的地を設定するための第1目的地設定部23a、第2の目的地を設定するための第2目的地設定部23b、及び、第3の目的地を設定するための第3目的地設定部23cを有する。なお、設定することができる目的地の数はいくつであってもよく、例えば、単数であってもよいし、4つ以上であってもよい。ここでは、説明の都合上、第1〜第3の3つの目的地を設定するものとして説明する。なお、前記第1目的地設定部23a、第2目的地設定部23b及び第3目的地設定部23cを統合的に説明する場合には、目的地設定部23として説明する。
そして、前記基本的事項設定部22では、旅行開始日時としての旅行出発時刻、旅行終了日時としての旅行終了時刻、及び、出発地として出発地点が設定される。前記基本的事項設定部22は、年、月、日及び時刻を入力する欄を備え、それぞれの欄に入力された年、月、日及び時刻に従って、旅行出発時刻及び旅行終了時刻が設定される。ここで、年、月、日及び時刻を入力する欄は、各欄の横に表示された▽マークにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによってサブメニューが表示されるプルダウンメニュー形式となっているので、サブメニューに含まれる数字を選択することによって、容易に入力することができる。なお、図2に示される例においては、旅行開始日と旅行終了日とが同日、すなわち、旅行日程が1日となっているが、旅行日程は2日以上であってもよい。また、出発地点は、図2に示される例においては、自宅となっているが、検索ボタンにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、通常のナビゲーション処理におけるPOI検索と同様にして、候補地を検索し、検索結果の中から選択して設定することができる。
続いて、第1目的地設定部23aにおいて第1の目的地としての目的地1が設定される。第1の目的地は、検索ボタンにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、通常のナビゲーション処理におけるPOI検索と同様にして、候補地を検索して、検索結果の中から選択して設定することができる。この場合、営業時間、食事場所の有無、滞在時間、雨天時に決行するか否か、駐車場の有無、希望到着時間、最終目的地として指定するか否か、宿泊場所の有無等の検索条件を設定する。また、車載装置11に登録地点があらかじめ登録されている場合には、登録地点の欄の横に表示された▽マークにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、表示されるサブメニューに含まれる登録地点の中から選択することもできる。
続いて、第2目的地設定部23bにおいて第2の目的地としての目的地2が設定され、第3目的地設定部23cにおいて第3の目的地としての目的地3が設定される。なお、第2及び第3の目的地を設定する動作については、前記第1の目的地の場合と同様であるので、説明を省略する。そして、操作者が、旅行計画探索画面21に表示されている探索指令手段としてのプラン探索ボタン24を操作すると、旅行計画作成機能部13によって旅行計画探索が実行され、旅行プランの計算が行われる。なお、プラン探索ボタン24にカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、前記プラン探索ボタン24を操作することができる。この場合、前記旅行計画作成機能部13は、通常のナビゲーション処理における経路探索と同様にして、出発地から第1の目的地及び第2の目的地を経由して、最終の目的地である第3の目的地までの経路を探索し、該経路に沿って走行した場合の所要時間、各目的地への到着時刻等を予測する。
そして、旅行計画探索が終了すると、表示手段に図3に示されるような旅行計画探索結果画面25が、旅行プランの計算結果として表示される。前記旅行計画探索結果画面25は、出発地の名称、出発時刻等を表示する出発地情報表示欄26、第1の目的地の名称、到着時刻、出発時刻、滞在時間等を表示する第1目的地情報表示欄27a、第2の目的地の名称、到着時刻、出発時刻、滞在時間等を表示する第2目的地情報表示欄27b、及び、第3の目的地の名称、到着時刻、出発時刻、滞在時間等を表示する第3目的地情報表示欄27cが表示される。また、前記出発地情報表示欄26と第1目的地情報表示欄27aとの間、第1目的地情報表示欄27aと第2目的地情報表示欄27bとの間及び第2目的地情報表示欄27bと第3目的地情報表示欄27cとの間には所要時間が表示される。なお、到着時刻、出発時刻、滞在時間及び所要時間の数値は、計画された数値又は予測された数値である。また、前記第1目的地情報表示欄27a、第2目的地情報表示欄27b及び第3目的地情報表示欄27cを統合的に説明する場合には、目的地情報表示欄27として説明する。
さらに、前記旅行計画探索結果画面25には、目的地情報表示欄27のそれぞれに対応する位置に、それぞれの目的地の代替え地となる候補、すなわち、代替え候補地の検索を実行させる代替え候補地検索指令手段としての代案地点検索ボタン29a〜29cが表示される。そして、前記操作者は、第1〜第3の目的地について代案地点検索、すなわち、代替え候補地の検索を行うか否かを判断し、代替え候補地の検索を行う場合には、それぞれの代案地点検索ボタン29a〜29cにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定する。これにより、代案検索機能部15が代替え候補地の検索を実行する。なお、代案地点検索ボタン29a〜29cを統合的に説明する場合には、代案地点検索ボタン29として説明する。
そして、代替え候補地の検索が開始されると、表示手段に図4に示されるような代替え地検索画面31が表示される。図4は第1の目的地について代替え候補地の検索を行う場合を示している。図4には、前記第1の目的地及びその周辺の地図31a、第1の目的地としての目的地1の名称、第1の代替え候補地としての代案地点1の名称、第2の代替え候補地としての代案地点2の名称、並びに、第3の代替え候補地としての代案地点3の名称が表示される。なお、選択することができる代替え候補地の数はいくつであってもよく、例えば、単数であってもよいし、4つ以上であってもよい。ここでは、説明の都合上、第1〜第3の3つまでの代替え候補地を選択することができるものとして説明する。
該代替え候補地は、検索ボタンにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、通常のナビゲーション処理におけるPOI検索の場合と同様にして検索され、検索結果の中から選択して設定される。この場合、前記検索はジャンルに基づいて行われる。そして、ジャンル名称の欄には、前記第1の目的地のジャンルが初期設定として自動的に表示される。これは、目的地の代替え地としては、目的地と同様のジャンルに属する施設又は地点が操作者によって選択されることが多いと考えられるからである。例えば、目的地が清水寺等の寺院である場合には、前記ジャンル名称の欄に寺院が自動的に表示される。なお、他のジャンルに属する代替え候補地を検索する場合には、ジャンル名称の欄の横に表示された▽マークにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって表示されるサブメニューに含まれるジャンルの中から選択することもできる。
なお、代替え候補地は、目的地を中心とした所定半径内に存在する施設又は地点の中から検索される。前記所定半径は、例えば、2〜5〔km〕程度であるが、任意に設定することができる。この場合、前記代案検索機能部15は、通常のナビゲーション処理における周辺検索と同様に、前記目的地を中心とした所定半径内に存在する代替え候補地の検索を実行する。
さらに、前記代案検索機能部15は、検索された代替え候補地を目的地とした場合に旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなるとき、すなわち、設定された旅行終了時刻までに最終の目的地に到達することができなくなるときは、前記検索された代替え候補地を検索結果として表示しないことが望ましい。例えば、第1の目的地の代替え候補地の検索を実行し、施設Aが検索されたものとする。この場合、前記第1の目的地を施設Aで置き換えて、出発地から施設A及び第2の目的地を経由して最終の目的地である第3の目的地までの経路を探索し、該第3の目的地の到着予測時刻を算出する。そして、算出された到着予測時刻が設定された旅行終了時刻を過ぎている場合には、前記施設Aを第1の目的地とすると旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなると判断し、前記施設Aを第1の目的地の代替え候補地の検索結果として表示しない。これにより、検索結果として表示されたいずれの代替え候補地を目的地と置き換えても、旅行計画の基本的な枠組みの中に収まることとなり、設定された旅行終了時刻までに最終の目的地に到達することができるようになるので、操作者は、安心して検索結果を代替え候補地として設定することができる。
また、車載装置11に登録地点があらかじめ登録されている場合には、登録地点の欄の横に表示された▽マークにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって表示されるサブメニューに含まれる登録地点の中から、任意の地点を選択して代替え候補地として設定することもできる。この場合、前記サブメニューに含まれる登録地点は、目的地を中心とした所定半径内に存在する地点だけとなっている。さらに、登録地点を目的地とした場合に設定された旅行終了時刻までに最終の目的地に到達することができなくなるときは、前記登録地点を表示しないようにすることが望ましい。これにより、操作者は、安心して登録地点を代替え候補地として設定することができる。
なお、前記代案検索機能部15は、検索された代替え候補地又は登録地点を目的地とした場合に旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなるときであっても、検索結果又は登録地点を表示するようにしてもよい。本実施の形態においては、後述されるように旅行を開始してから旅行計画を修正する際に、目的地を代替え候補地に置き換えると旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなってしまうことが判明すると、旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなる旨の警告が通報されるようになっている。そのため、目的地とした場合に旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなるような検索結果又は登録地点を表示し、該検索結果又は登録地点が代替え候補地として設定されても、目的地が前記代替え候補地に置き換えられることがない。
ところで、前記代替え候補地の位置は、前記地図31a内に表示されるようになっている。該地図31aには、例えば、第1の目的地としての目的地1、代案地点1、代案地点2及び経路が表示される。これにより、前記操作者は、前記第1の目的地、代案地点1、代案地点2及び経路の位置関係を視覚的に把握することができる。
また、前記旅行計画探索結果画面25には、出発地情報表示欄26と目的地情報表示欄27との間及び隣接する目的地情報表示欄27の間に対応する位置に、立ち寄り候補地の検索を実行させる立ち寄り候補地検索指令手段としての立ち寄り地点検索ボタン28a〜28cが表示される。そして、前記操作者は、立ち寄り地点検索、すなわち、立ち寄り候補地の検索を行うか否かを判断し、立ち寄り候補地の検索を行う場合には、それぞれの立ち寄り地点検索ボタン28a〜28cにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定する。これにより、立ち寄り検索機能部16が立ち寄り候補地の検索を実行する。なお、立ち寄り地点検索ボタン28a〜28cを統合的に説明する場合には、立ち寄り地点検索ボタン28として説明する。
そして、立ち寄り候補地の検索が開始されると、表示手段に図5に示されるような立ち寄り地検索画面32が表示される。図5は出発地から第1の目的地までの経路の途中における立ち寄り候補地の検索を行う場合を示している。図5には、前記出発地から第1の目的地までの経路及びその周辺の地図32a、出発地の名称、第1の立ち寄り候補地としての立ち寄り地点1の名称、第2の立ち寄り候補地としての立ち寄り地点2の名称、第3の立ち寄り候補地としての立ち寄り地点3の名称、並びに、第1の目的地としての目的地1の名称が表示される。なお、設定することができる立ち寄り候補地の数はいくつであってもよく、例えば、単数であってもよいし、4つ以上であってもよい。ここでは、説明の都合上、第1〜第3の3つまでの立ち寄り候補地を設定することができるものとして説明する。
該立ち寄り候補地は、検索ボタンにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、通常のナビゲーション処理におけるPOI検索と同様にして、候補地を検索して、検索結果の中から選択して設定される。この場合、前記検索はジャンルに基づいて行われる。そして、他のジャンルに属する立ち寄り候補地を検索する場合には、ジャンル名称の欄の横に表示された▽マークにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって表示されるサブメニューに含まれるジャンルの中から選択することもできる。
なお、立ち寄り候補地は、出発地から第1の目的地までの経路を中心とした所定半径内に存在する施設又は地点の中から検索される。前記所定半径は、例えば、100〔m〕程度であるが、任意に設定することができる。この場合、前記立ち寄り検索機能16は、通常のナビゲーション処理における周辺検索と同様に、前記経路を中心とした所定半径内に存在する立ち寄り候補地の検索を実行する。
また、該立ち寄り候補地の検索範囲が設定された経路によって変化するので、経路を探索するための条件、すなわち、探索条件を変更することができるようになっている。この場合、探索条件を示す欄の横に表示された▽マークにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、表示されるサブメニューに含まれる探索条件の中から選択することができる。
さらに、前記立ち寄り検索機能部16は、経路の途中で検索された立ち寄り候補地に立ち寄ることとした場合に旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなるとき、すなわち、設定された旅行終了時刻までに最終の目的地に到達することができなくなるときは、前記検索された立ち寄り候補地の検索結果として表示しないことが望ましい。例えば、立ち寄り候補地の検索を実行し、施設Bが検索されたものとする。この場合、出発地から施設B、第1の目的地及び第2の目的地を経由して最終の目的地である第3の目的地までの経路を探索し、該第3の目的地の到着予測時刻を算出する。そして、算出された到着予測時刻が設定された旅行終了時刻を過ぎている場合には、前記施設Bに立ち寄ることとすると旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなると判断し、前記施設Bを立ち寄り候補地の検索結果として表示しない。これにより、検索結果として表示されたいずれの立ち寄り候補地に立ち寄っても、旅行計画の基本的な枠組みの中に収まるものであり、設定された旅行終了時刻までに最終の目的地に到達することができるようになるので、操作者は、安心して検索結果を立ち寄り候補地として設定することができる。
また、車載装置11に登録地点があらかじめ登録されている場合には、登録地点の欄の横に表示された▽マークにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって表示されるサブメニューに含まれる登録地点の中から、立ち寄り候補地を選択することもできる。この場合、前記サブメニューに含まれる登録地点は、経路を中心とした所定半径内に存在する地点だけとなっている。さらに、登録地点に立ち寄ることとした場合に設定された旅行終了時刻までに最終の目的地に到達することができなくなるときは、前記登録地点を表示しないようにすることが望ましい。これにより、操作者は、安心して登録地点を立ち寄り候補地として設定することができる。
なお、前記立ち寄り検索機能部16は、検索された立ち寄り候補地又は登録地点に立ち寄ることとした場合に旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなるときであっても、検索結果又は登録地点を表示するようにしてもよい。本実施の形態においては、後述されるように旅行を開始してから旅行計画を修正する際に、立ち寄り候補地に立ち寄るように変更しようとすると旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなってしまうことが判明すると、旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなる旨の警告が通報されるようになっている。そのため、立ち寄ることとした場合に旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなるような検索結果又は登録地点を表示し、該検索結果又は登録地点が立ち寄り候補地として設定されても、該立ち寄り候補地に立ち寄るように旅行計画が修正されることがない。
ところで、前記立ち寄り候補地の位置は、前記地図32a内に表示される。該地図32aには、例えば、出発地、第1の目的地としての目的地1、立ち寄り地点1、立ち寄り地点2及び経路が表示される。これにより、前記操作者は、前記出発地、第1の目的地、立ち寄り地点1、立ち寄り地点2及び経路の位置関係を視覚的に把握することができる。
そして、代替え候補地及び立ち寄り候補地の検索が終了すると、その結果が前記旅行計画探索結果画面25に追加され、表示手段に図6に示されるような追加後の旅行計画探索結果画面33が表示される。該旅行計画探索結果画面33には、前記旅行計画探索結果画面25に付け加えて、検索された代替え候補地の名称、到着時刻、出発時刻、滞在時間等を表示する代替え候補地情報表示欄34、及び、検索された立ち寄り候補地の名称、滞在時間等を表示する立ち寄り候補地情報表示欄35が表示される。なお、図6には、説明の都合上、代替え候補地情報表示欄34及び立ち寄り候補地情報表示欄35が1つずつしか示されていないが、前記代替え候補地情報表示欄34及び立ち寄り候補地情報表示欄35は複数であってもよく、いくつであってもよい。
さらに、前記旅行計画探索結果画面25及び追加後の旅行計画探索結果画面33には、旅行計画決定手段としての旅行プラン決定ボタン25aが表示される。操作者が、旅行計画探索結果画面25又は追加後の旅行計画探索結果画面33に表示された内容の旅行計画を採用することを決定した場合には、前記旅行プラン決定ボタン25aにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、表示された内容の旅行計画を確定し、該旅行計画の作成が終了される。すなわち、旅行プランの作成が終了となり、確定された旅行計画が記憶手段に格納され、旅行計画を作成するための処理が終了される。
なお、前述されたように、操作者が各種の事項を設定したり選択したりしなくても、旅行計画作成機能部13、代案検索機能部15及び立ち寄り検索機能部16が自動的に追加後の旅行計画探索結果画面33に示されるような旅行計画を作成することもできる。例えば、車載装置11の記憶手段に過去に走行した経路を格納するルートバンクが設定されている場合、該ルートバンクに格納されている過去の旅行における経路を参照して、自動的に旅行計画を作成することができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 旅行プランの作成を開始する。
ステップS2 旅行期間、出発地及び目的地の情報を入力する。
ステップS3 旅行プランの計算を行う。
ステップS4 旅行プランの計算結果を表示する。
ステップS5 代案地点検索を行うか否かを判断する。代案地点検索を行う場合はステップS8に進み、代案地点検索を行わない場合にはステップS6に進む。
ステップS6 立ち寄り地点検索を行うか否かを判断する。立ち寄り地点検索を行う場合はステップS9に進み、立ち寄り地点検索を行わない場合はステップS7に進む。
ステップS7 旅行プランの作成が終了となり、処理を終了する。
ステップS8 代案地点検索を実行して、ステップS4に戻る。
ステップS9 立ち寄り地点検索を実行して、ステップS4に戻る。
次に、作成された旅行計画を実行する場合の動作について説明する。
図8は本発明の第1の実施の形態における車載装置の旅行計画実行画面を示す第1の図、図9は本発明の第1の実施の形態における車載装置の旅行計画実行画面を示す第2の図、図10は本発明の第1の実施の形態における車載装置の旅行計画実行画面を示す第3の図、図11は本発明の第1の実施の形態における車載装置の旅行計画を実行する動作を示すフローチャートである。
まず、操作者が車載装置11の入力手段を操作して、旅行計画の実行を開始させる操作を行うと、旅行行程管理機能部14は、前記旅行計画の実行を開始する。すなわち、旅行プラン実行を開始する。そして、表示手段に図8及び9に示されるような旅行計画実行画面41が表示される。なお、図9に示される旅行計画実行画面41は、図8に示される旅行計画実行画面41をスクロールさせて表示させた状態を示している。
該旅行計画実行画面41は、旅行計画を実行するための目的地としての実行対象目的地を選択して設定するためのインターフェイスとして機能する。そして、前記旅行計画実行画面41には、操作者に対して、旅行計画に含まれる目的地、代替え候補地、立ち寄り候補地の中から実行対象目的地を選択することを促すメッセージが表示される。なお、立ち寄り候補地に立ち寄る場合には、該立ち寄り候補地は一種の実行対象目的地として設定されることになる。
ここで、前記旅行計画実行画面41には、出発地を表示する表示欄としての出発地表示欄42、第1の目的地を表示する表示欄としての第1目的地表示欄43a、第2の目的地を表示する表示欄としての第2目的地表示欄43b、及び、第3の目的地を表示する表示欄としての第3目的地表示欄43cが表示される。なお、該第3目的地表示欄43cは、説明の都合上、図8及び9に示される旅行計画実行画面41には表示されていない。また、第1目的地表示欄43a、第2目的地表示欄43b及び第3目的地表示欄43cを統合的に説明する場合には、目的地表示欄43として説明する。
また、前記旅行計画実行画面41には、第1目的地表示欄43aに対応する位置に第1の目的地の代替え候補地を表示する表示欄としての代替え候補地表示欄44a、第2目的地表示欄43bに対応する位置に第2の目的地の代替え候補地を表示する表示欄としての代替え候補地表示欄44b、及び、第3目的地表示欄43cに対応する位置に第3の目的地の代替え候補地を表示する表示欄としての代替え候補地表示欄44cが表示される。なお、該代替え候補地表示欄44cは、説明の都合上、図8及び9に示される旅行計画実行画面41には表示されていない。また、代替え候補地表示欄44a〜44cは、それぞれ、単数であっても複数であってもよく、図8に示される例において、代替え候補地表示欄44aは横に3つ並んで表示され、図9に示される例において、代替え候補地表示欄44bは横に2つ並んで表示されている。なお、代替え候補地表示欄44a〜44cを統合的に説明する場合には、代替え候補地表示欄44として説明する。
さらに、前記旅行計画実行画面41には、出発地表示欄42と目的地表示欄43との間及び隣接する目的地表示欄43の間に対応する位置に、立ち寄り候補地を表示する表示欄としての立ち寄り候補地表示欄45a〜45cが表示される。なお、該立ち寄り候補地表示欄45a〜45cは、それぞれ、単数であっても複数であってもよく、図8に示される例において、立ち寄り候補地表示欄45aは3つであり、立ち寄り候補地表示欄45bは2つである。また、前記立ち寄り候補地表示欄45a〜45cを統合的に説明する場合には立ち寄り候補地表示欄45として説明する。
ここで、各表示欄は、当該表示欄に表示された目的地、代替え候補地及び立ち寄り候補地を選択するための選択手段として機能する。操作者が各表示欄に表示された目的地、代替え候補地及び立ち寄り候補地を選択する場合には、該当する表示欄にカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定する。これにより、指定された表示欄に表示された目的地、代替え候補地又は立ち寄り候補地を実行対象目的地として選択して設定する。
また、図8及び9に示される例においては、各表示欄には目的地、代替え候補地及び立ち寄り候補地の名称そのものが表示されておらず、目的地1〜3、代案1〜5、立ち寄り1〜8等のように、目的地、代替え候補地及び立ち寄り候補地の存在を示す存在表示がなされている。この場合、表示欄にカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、前記表示欄に対応する目的地、代替え候補地及び立ち寄り候補地の名称が、ポップアップメニューのような形式で、旅行計画実行画面41内に表示される。なお、表示手段の面積が広く、各表示欄に多数の文字を表示しても操作者が容易に視認することができる場合には、各表示欄に目的地、代替え候補地及び立ち寄り候補地の名称そのものを表示してもよい。
さらに、前記旅行計画実行画面41には、旅行計画に含まれる経路を模式的に直線で示す経路線47、及び、前記経路上における車両の仮想的な現在位置を示す仮想現在位置マーク48が表示されている。そして、前記経路線47は上下方向に延在し、出発地表示欄42並びに第1目的地表示欄43a、第2目的地表示欄43b及び第3目的地表示欄43cは、前記経路線47に沿って順次上下方向に並べて表示される。また、前記第1目的地表示欄43a、第2目的地表示欄43b及び第3目的地表示欄43cのそれぞれに対応する位置に、代替え候補地表示欄44a〜44cがそれぞれ横方向に並べて表示され、前記出発地表示欄42、第1目的地表示欄43a、第2目的地表示欄43b及び第3目的地表示欄43cの間に対応する位置に、立ち寄り候補地表示欄45a〜45cがそれぞれ横方向に並べて表示される。
このように、前記旅行計画実行画面41には、目的地表示欄43、代替え候補地表示欄44及び立ち寄り候補地表示欄45が、経路に沿って、かつ、縦横に並べて、すなわち、マトリクス状に表示されている。そのため、操作者は、旅行計画における各目的地同士の関係、各目的地と各代替え候補地との関係、各目的地と各立ち寄り候補地との関係、各代替え候補地同士の関係、各立ち寄り候補地同士の関係、各代替え候補地と各立ち寄り候補地との関係等を二次元的に把握することができ、容易に、かつ、正確に認識することができる。したがって、前記操作者は、目的地、代替え候補地又は立ち寄り候補地を迅速、かつ、的確に判断して選択し、実行対象目的地として設定することができる。
そして、操作者が、旅行計画実行画面41に表示された表示欄を指定することによって、所望の目的地、代替え候補地又は立ち寄り候補地を目的地として選択して設定すると、すなわち、目的地、代案地点、立ち寄り地点から選択させるインターフェイスによって、目的地設定を行うと、旅行行程管理機能部14は、旅行計画の基本的な枠組みの中に収まるか否かを判断する。この場合、旅行行程管理機能部14は、操作者によって選択された目的地、代替え候補地又は立ち寄り候補地を目的地としたときに、設定された旅行終了時刻までにすべての目的地を経由して最終の目的地に到着することができるか否か、すなわち、すべての目的地に到着可能か否かを判断する。
そして、すべての目的地に到着可能でない場合、図10に示されるように、旅行計画の基本的な枠組みの中に収まらなくなる旨の警告を通報する警告欄46が旅行計画実行画面41に表示される。なお、すべての目的地に到着可能な場合には、前記警告欄46が表示されることはない。そして、旅行行程管理機能部14は、ナビゲーション処理部12によって事前に作成された旅行計画又は代替え候補地又は立ち寄り候補地を目的地として設定することによって修正された旅行計画を実行させる。この場合、前記ナビゲーション処理部12は、前記旅行計画に従って経路案内を行うことによって、前記旅行計画を実行する。これにより、操作者は、設定された目的地まで、設定された経路に沿って容易に車両を走行させることができる。なお、経路案内は、通常のナビゲーション処理における経路案内と同様であるので、その説明は省略する。
続いて、車両が目的地に到着すると、表示手段に次の目的地を設定する否かを操作者が選択するための画面が表示される。そして、前記操作者が次の目的地を設定することを選択すると、前記表示手段に旅行計画実行画面41が表示され、前述された動作が繰り返される。また、前記操作者が次の目的地を設定しないことを選択すると、旅行行程管理機能部14は、旅行計画の実行を終了する。すなわち、旅行プラン実行が終了となり、前記車両が目的地に到着したことが記憶手段に格納され、旅行計画を実行するための処理が終了される。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 旅行プラン実行を開始する。
ステップS12 目的地、代案地点、立ち寄り地点から選択させるインターフェイスによって、目的地設定を行う。
ステップS13 すべての目的地に到着可能か否かを判断する。すべての目的地に到着可能な場合はステップS14に進み、すべての目的地に到着可能でない場合はステップS17に進む。
ステップS14 車両が目的地に到着する。
ステップS15 次の目的地を設定する否かを操作者が選択する。操作者が次の目的地を設定することを選択した場合はステップS12に戻り、操作者が次の目的地を設定しないことを選択した場合はステップS16に進む。
ステップS16 旅行プラン実行が終了となり、処理を終了する。
ステップS17 警告欄46を表示する。
このように、本実施の形態においては、事前に旅行計画を作成する場合、複数の目的地を設定して途中の目的地を順次経由して最終の目的地に到達する旅行計画を作成することができるだけでなく、それぞれの目的地の代替え地となり得る代替え候補地、及び、経路の途中で立ち寄ることができる立ち寄り候補地を設定することができる。そして、旅行計画を実行する際に、すなわち、旅行計画に従って旅行を開始する際に、前記代替え候補地又は立ち寄り候補地を選択して目的地として設定して、前記旅行計画を修正することができる。
例えば、目的地を旅行当日の天候により適した代替え候補地で置き換えることができる。また、目的地の施設が臨時休業であることが判明した場合、代替え候補地で置き換えることができる。さらに、目的地をその時の気分により適した代替え候補地で置き換えることができる。また、操作者や同乗者が疲労を感じた場合、休息に適した立ち寄り候補地を目的地として追加することができる。このように、作成された旅行計画の基本的な枠組みの中で、目的地を自由に変更することができ、また、経路の途中に立ち寄り地を自由に設定することができる。したがって、旅行を開始してから旅行計画を修正することができ、自由度が高く、操作者にとって、使いやすいものとなる。
そして、旅行計画実行画面41には、目的地表示欄43、代替え候補地表示欄44及び立ち寄り候補地表示欄45が、経路に沿ってマトリクス状に表示されている。そのため、操作者は、旅行計画における目的地、代替え候補地及び立ち寄り候補地の関係等を二次元的に把握することができ、容易に、かつ、正確に認識することができる。したがって、前記操作者は、目的地、代替え候補地又は立ち寄り候補地を迅速、かつ、的確に判断して選択し、目的地として設定することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図12は本発明の第2の実施の形態における旅行計画作成管理システムの機能構成を示す図である。
本実施の形態において、旅行計画作成管理システムは、図12に示されるように、車両に搭載される車載装置11及び旅行計画作成装置としてのサーバ52によって構成される。そして、該サーバ52は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、通信インターフェイス等を備えるコンピュータの中に構成される。なお、該コンピュータは単一のコンピュータではなく、複数のコンピュータが有機的に結合された、いわゆる、分散型サーバであってもよい。さらに、前記コンピュータの中に他のシステムが構築されていてもよい。そして、前記サーバ52は、旅行計画作成機能部13、代案検索機能部15及び立ち寄り検索機能部16を有する。
また、前記車載装置11は、操作者によって操作される装置であり、ナビゲーション処理部12及び旅行行程管理機能部14を有しているが、旅行計画作成機能部13、代案検索機能部15及び立ち寄り検索機能部16を有していない点を除いては、前記第1の実施の形態における車載装置11と同様の構成を有するものである。
ここで、前記車載装置11及びサーバ52は、図示されないネットワークを介して互いに通信可能に接続される。なお、該ネットワークは、有線又は無線の公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、衛星通信回線網等いかなる通信回線網であってもよく、これらを適宜組み合わせたものであってもよい。また、放送衛星によるCS放送やBS放送を利用して通信してもよく、地上波デジタルテレビ放送を利用して通信してもよく、FM多重放送を利用して通信してもよく、また、道路脇(わき)に設置されている光ビーコンや電波ビーコンを利用して通信してもよい。
そして、本実施の形態においては、サーバ52が車載装置11と通信を行うことによって旅行計画を作成し、作成された旅行計画データ53が車載装置11に送信され、該車載装置11によって旅行計画が実行されるようになっている。
次に、本実施の形態における旅行計画作成管理システムの動作について説明する。まず、サーバ52の旅行計画を作成する動作について説明する。
図13は本発明の第2の実施の形態におけるサーバの旅行計画を作成する動作を示すフローチャートである。
まず、車両の運転者等の操作者は、車載装置11の入力手段を操作して、旅行計画、すなわち、旅行プランの作成を開始する。すると、表示手段に図2に示されるような旅行計画探索画面21が表示されるので、前記操作者は、前記旅行計画探索画面21に旅行期間、出発地及び目的地の情報を入力する。なお、操作者が前記情報を入力する動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。そして、操作者が入力した旅行期間、出発地及び目的地の情報は、前記車載装置11からサーバ52に送信されて入力される。
続いて、旅行計画作成機能部13によって旅行計画探索が実行され、旅行プランの計算が行われる。そして、旅行計画探索が終了すると、前記車載装置11の表示手段に図3に示されるような旅行計画探索結果画面25が、旅行プランの計算結果として表示される。続いて、前記操作者は、代案地点検索、すなわち、代替え候補地の検索を行うか否かを判断し、代替え候補地の検索を行う場合には、代案地点検索ボタン29にカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定する。これにより、前記サーバ52の代案検索機能部15が代替え候補地の検索を実行する。なお、代替え候補地の検索については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。また、前記操作者は、立ち寄り地点検索、すなわち、立ち寄り候補地の検索を行うか否かを判断し、立ち寄り候補地の検索を行う場合には、それぞれの立ち寄り地点検索ボタン28にカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定する。これにより、前記サーバ52の立ち寄り検索機能部16が立ち寄り候補地の検索を実行する。なお、立ち寄り候補地の検索については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
そして、代替え候補地及び立ち寄り候補地の検索が終了すると、その結果が前記旅行計画探索結果画面25に追加され、前記車載装置11の表示手段に図6に示されるような追加後の旅行計画探索結果画面33が表示される。操作者が、旅行計画探索結果画面25又は追加後の旅行計画探索結果画面33に表示された内容の旅行計画を採用することを決定した場合には、旅行プラン決定ボタン25aにカーソル、ポインタ等を当てて、また、表示手段がタッチパネルである場合には指等でタッチして指定することによって、表示された内容の旅行計画を確定し、該旅行計画の旅行計画データ53がサーバ52から車載装置11に送信され、旅行計画を作成するための処理が終了される。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 旅行期間、出発地及び目的地の情報を入力する。
ステップS22 旅行プランの計算を行う。
ステップS23 旅行プランの計算結果を表示する。
ステップS24 代案地点検索を行うか否かを判断する。代案地点検索を行う場合はステップS27に進み、代案地点検索を行わない場合にはステップS25に進む。
ステップS25 立ち寄り地点検索を行うか否かを判断する。立ち寄り地点検索を行う場合はステップS28に進み、立ち寄り地点検索を行わない場合はステップS26に進む。ステップS26 旅行計画データを送信して、処理を終了する。
ステップS27 代案地点検索を実行して、ステップS23に戻る。
ステップS28 立ち寄り地点検索を実行して、ステップS23に戻る。
次に、車載装置11の旅行計画を実行する動作について説明する。
図14は本発明の第2の実施の形態における車載装置の旅行計画を実行する動作を示すフローチャートである。
まず、車載装置11は、サーバ52から旅行計画データ53を受信する。そして、前記車載装置11の旅行行程管理機能部14は、現在時刻が既に作成されている旅行計画の旅行出発時刻から旅行終了時刻までの間にあるか否かを判断し、現在時刻が旅行計画の旅行出発時刻から旅行終了時刻までの間にある場合には前記旅行計画の実行を開始する。すなわち、旅行プラン実行が開始される。なお、以降の動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 旅行計画データを受信する。
ステップS32 旅行プラン実行を開始する。
ステップS33 目的地、代案地点、立ち寄り地点から選択させるインターフェイスによって、目的地設定を行う。
ステップS34 すべての目的地に到着可能か否かを判断する。すべての目的地に到着可能な場合はステップS35に進み、すべての目的地に到着可能でない場合はステップS38に進む。
ステップS35 車両が目的地に到着する。
ステップS36 次の目的地を設定する否かを操作者が選択する。操作者が次の目的地を設定することを選択した場合はステップS33に戻り、操作者が次の目的地を設定しないことを選択した場合はステップS37に進む。
ステップS37 旅行プラン実行が終了となり、処理を終了する。
ステップS38 警告欄46を表示する。
このように、本実施の形態においては、サーバ52が旅行計画作成機能部13、代案検索機能部15及び立ち寄り検索機能部16を有し、旅行計画を作成するようになっている。そのため、車載装置11は、旅行計画作成機能部13、代案検索機能部15及び立ち寄り検索機能部16を有する必要がないので、構成を簡素化することができ、演算手段の処理負担を低減することができる。これにより、前記車載装置11を小型軽量化することができ、製造コストを低減することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図15は本発明の第3の実施の形態における車載装置の旅行計画を実行する動作を示すフローチャートである。
本実施の形態において、車載装置11は、旅行計画を実行している際に電源電流が遮断された場合、次回に電源電流が供給されたときに、旅行計画を自動的に実行するようになっている。なお、本実施の形態において、車載装置11の構成は、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
まず、車両の運転者等の操作者が図示されないアクセサリ信号スイッチをオンにすると、電源電流が供給され、車載装置11が起動する。なお、前記アクセサリ信号スイッチは、一般的に車両のエンジンスイッチと一体的に形成され、操作者がエンジンキーを使用してオン又はオフの操作を行うようになっている。そして、旅行行程管理機能部14は、旅行計画が実行中であるか否か、すなわち、旅行プラン実行中であるか否かを判断する。なお、旅行計画が実行中であるか否かは、現在時刻が既に作成されている旅行計画の旅行出発時刻から旅行終了時刻までの間にあるか否かに基づいて判断される。そして、現在時刻が旅行計画の旅行出発時刻から旅行終了時刻までの間にある場合には旅行計画が実行中であると判断され、そうでない場合には旅行計画が実行中でないと判断される。なお、現在時刻が旅行計画の旅行出発時刻から旅行終了時刻までの間にある場合であっても、車両が既に最終の目的地に到着しているときには、旅行計画の実行が終了しているので、旅行計画が実行中でないと判断される。そして、旅行計画が実行中でない場合、車載装置11は処理を終了する。
また、旅行計画が実行中である場合、車載装置11の表示手段に図8及び9に示されるような旅行計画実行画面41が表示される。なお、以降の動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 アクセサリ信号スイッチをオンにする。
ステップS42 旅行プラン実行中であるか否かを判断する。旅行プラン実行中である場合はステップS43に進み、旅行プラン実行中でない場合は処理を終了する。
ステップS43 目的地、代案地点、立ち寄り地点から選択させるインターフェイスによって、目的地設定を行う。
ステップS44 すべての目的地に到着可能か否かを判断する。すべての目的地に到着可能な場合はステップS45に進み、すべての目的地に到着可能でない場合はステップS48に進む。
ステップS45 車両が目的地に到着する。
ステップS46 次の目的地を設定する否かを操作者が選択する。操作者が次の目的地を設定することを選択した場合はステップS43に戻り、操作者が次の目的地を設定しないことを選択した場合はステップS47に進む。
ステップS47 旅行プラン実行が終了となり、処理を終了する。
ステップS48 警告欄46を表示する。
このように、本実施の形態において、旅行行程管理機能部14は、アクセサリ信号スイッチがオンになると旅行計画が実行中であるか否かを判断し、実行中である場合には旅行計画の実行を再開し、車載装置11の表示手段に旅行計画実行画面41を表示させるようになっている。そのため、車両が途中の目的地に到着した後、再び走行を開始しようとする際に、アクセサリ信号スイッチがオンになると自動的に旅行計画実行画面41が表示されるので、操作者は、以降の経路について、代替え候補地又は立ち寄り候補地を選択して目的地として設定し、以降の旅行計画を修正することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第3の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図16は本発明の第4の実施の形態における車載装置の旅行計画実行画面を示す図である。
本実施の形態において、旅行計画作成管理システムは、旅行計画を作成する場合、複数の目的地が同一地域内に含まれるときには、前記目的地間に立ち寄り候補地を設定しないようになっている。なお、本実施の形態において、旅行計画作成管理システムの構成は、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
この場合、旅行計画の実行が開始されて車載装置11の表示手段に表示される旅行計画実行画面41は、図16に示されるようになる。該旅行計画実行画面41には、出発地表示欄42、第1目的地表示欄43a、第2目的地表示欄43b及び第3目的地表示欄43cに加えて、第4目的地表示欄43dが表示される。なお、出発地表示欄42、第1目的地表示欄43a、第2目的地表示欄43b、第3目的地表示欄43c及び第4目的地表示欄43dの並び順は、図8及び9に示される旅行計画実行画面41とは逆に、上から下に向けて順次並べられている。また、第1目的地表示欄43a、第2目的地表示欄43b、第3目的地表示欄43c及び第4目的地表示欄43dを統合的に説明する場合には、目的地表示欄43として説明する。
そして、前記旅行計画実行画面41には、第1目的地表示欄43a、第2目的地表示欄43b、第3目的地表示欄43c及び第4目的地表示欄43dのそれぞれに対応する位置に、各目的地が含まれる地域が表示される地域表示欄49a〜49dが表示されている。なお、該地域表示欄49a〜49dを統合的に説明する場合には、地域表示欄49として説明する。また、本実施の形態において、前記地域は都道府県単位に従って区画されているが、前記地域はいかなる基準に従って区画された地域であってもよく、例えば、市町村単位に従って区画されていてもよいし、関東地方、東海地方等の地方毎に区画されていてもよい。図16に示される例においては、第1の目的地は神奈川県に含まれ、第2及び第3の目的地は静岡県に含まれ、第4の目的地は愛知県に含まれることが分かる。
また、前記旅行計画実行画面41には、第1目的地表示欄43aに対応する位置に代替え候補地表示欄44a、第2目的地表示欄43bに対応する位置に代替え候補地表示欄44b、第3目的地表示欄43cに対応する位置に代替え候補地表示欄44c、及び、第4目的地表示欄43dに対応する位置に代替え候補地表示欄44dが表示される。なお、代替え候補地表示欄44a〜44dを統合的に説明する場合には、代替え候補地表示欄44として説明する。
さらに、前記旅行計画実行画面41には、出発地表示欄42と目的地表示欄43との間及び隣接する目的地表示欄43の間に対応する位置に、立ち寄り候補地を表示する表示欄としての立ち寄り候補地表示欄45a〜45cが表示される。なお、該立ち寄り候補地表示欄45a〜45cを統合的に説明する場合には立ち寄り候補地表示欄45として説明する。
ここで、図16に示される例においては、第2目的地表示欄43bと第3目的地表示欄43cとの間には、立ち寄り候補地表示欄45が表示されていないことが分かる。これは、第2の目的地と第3の目的地とは、同一地域内、すなわち、静岡県に含まれているので、旅行計画を作成する動作において、第2の目的地と第3の目的地との間に立ち寄り候補地を設定しなかったからである。
このように、本実施の形態においては、旅行計画を作成する場合、複数の目的地が同一地域内に含まれるときには、前記目的地間に立ち寄り候補地を設定しないようになっている。そのため、旅行計画実行画面41の表示が簡素化され、操作者は、旅行計画における目的地、代替え候補地及び立ち寄り候補地の関係等を容易に、かつ、正確に認識することができる。また、同一地域内に含まれる目的地間であれば、距離が短く、立ち寄る必要性が低いと考えられるので、立ち寄り候補地を設定しなくても、操作者が不便を感じることがないと考えられる。
なお、本実施の形態においては、複数の目的地が同一地域内に含まれるときに、前記目的地間に立ち寄り候補地を設定しないようになっているが、前記目的地間の距離が所定値以下のときに、前記目的地間に立ち寄り候補地を設定しないようにしてもよい。
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。