JP4419608B2 - 動画像符号化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動画像を符号化処理する動画像符号化装置に関する。
近年、ネットワークを介した動画像の配信や地上デジタル放送あるいは動画像をデジタルデータとして蓄積する場合等において、動画像の符号化/復号化技術が用いられるようになっている。
このような動画像の符号化処理を行う場合、負荷の高い処理を多く行う必要があり、特に、動き検出におけるブロックマッチングおよびそれに伴うフレームメモリからのデータ転送を如何に行うかが問題となる。
これに対し、従来、種々の技術が提案されており、例えば、特開平6−113290号公報には、動き検出処理において、演算量を削減するために、符号化対象の画像と参照される画像との差分絶対値和を取得する演算を全ての画素について行うのではなく、1/2等に縮小した画像について行う技術が開示されている。
本号公報に記載された技術によれば、差分絶対値和を取得する演算量が画像の縮小率に応じて減少するため、演算処理量および演算処理時間を削減することが可能となる。
特開平6−113290号公報
しかしながら、上述の公報に記載された技術においては、差分絶対値和を取得する画像を縮小することから、動画像が復号化された場合に画質が低下する可能性があった。
また、従来知られている他の技術においても、動画像の符号化処理において、データ転送量を削減しつつ、適切な符号化処理(即ち、画質の低下を防ぎながら効率的に処理すること)を行うことは困難であった。
本発明の課題は、動画像の符号化処理において、データ転送量を削減しつつ、適切な符号化処理を行うことである。
以上の課題を解決するため、本発明は、
動画像データに対して動き検出処理を含む符号化処理を行う動画像符号化装置であって、動画像を構成するフレームの符号化対象となるマクロブロック1つを記憶する符号化画像用バッファ(例えば、図2の符号化対象オリジナル画像バッファ208)と、前記動画像データの参照フレームにおいて動き検出の探索領域となる所定範囲の動画像データを記憶する検索画像用バッファ(例えば、図2の検索対象オリジナル画像バッファ207)と、符号化された前記参照フレームを復号化して得られる再構成画像フレーム(例えば、図2のフレームメモリ110に記憶される再構成画像)の、探索領域となる所定範囲の動画像データを記憶する再構成画像用バッファ(例えば、図2の再構成画像バッファ203)とを有し、前記動き検出処理を行う動き検出処理手段(例えば、図1の動き検出/動き補償処理部80)を備え、前記動き検出処理手段は、前記動画像を構成するフレーム、前記参照フレームおよび前記再構成画像フレームを構成するデータのうち、処理対象とする所定データを前記バッファそれぞれに順次読み込んで動き検出処理を行うことを特徴としている。
これにより、動き検出処理専用のバッファとして、符号化画像用バッファ、検索画像用バッファおよび再構成画像用バッファを備えることができ、必要なデータを適宜読み込んで使用できるため、動画像の符号化処理において、データ転送量を削減しつつ、適切な符号化処理を行うことが可能となる。
また、前記符号化画像用バッファ、検索画像用バッファおよび再構成画像用バッファの少なくともいずれかは、その記憶領域を、複数のメモリバンク(例えば、図4のSRAM301〜303)にインターリーブされていることを特徴としている。
これにより、動き検出処理において、所定数の画素を並列的に演算(差分絶対値和の算出等)することが可能となり、処理の高速化を図ることが可能となる。
また、前記記憶領域(即ち、前記符号化画像用バッファ、検索画像用バッファおよび再構成画像用バッファの記憶領域)は、所定幅を有する複数の領域に分割され、該所定幅は、前記動き検出処理手段がデータを読み出す際の読み出しデータ幅(例えば、図2の差分絶対値和処理部211が、図6に示すように間引いた画像を用いて半画素精度で差分絶対値和を算出する場合の5画素のデータ幅)と、前記メモリバンクにおいて取り扱いの単位となるアクセスデータ幅(例えば、図4のSRAM301〜303が取り扱うデータ幅)とに基づいて設定され、該複数の領域それぞれが、前記複数のメモリバンクにインターリーブされていることを特徴としている。
即ち、同時にアクセスできる複数のメモリバンクにおけるアクセスデータ幅の合計が、動き検出手段の読み出しデータ幅以上となるように構成することが可能である。
これにより、各バッファから動き検出処理手段がデータを読み出す際、各メモリバンクに対する並列的な一度のアクセスで、処理対象となる画素を全て読み出すことができるため、処理を高速化することが可能となる。
また、前記動き検出処理手段は、前記読み出しデータ幅以下のデータ幅で、動き検出処理における差分絶対値和の算出処理を並列的に行うことを特徴としている。
また、前記記憶領域は、4バイト幅を有する2つの領域に分割され、該2つの領域それぞれが、2つの前記メモリバンク(例えば、図6のSRAM301,302)にインターリーブされ、前記動き検出手段は、動き検出処理における差分絶対値和の処理を4画素ずつ並列的に行うことを特徴としている。
これにより、差分絶対値和の算出処理における並列処理データ幅と、読み出しデータ幅との関係を適切なものとすることができ、インターリーブされた構成に適する処理を行うことが可能となる。
また、前記動画像データの参照フレームにおいて動き検出の探索領域となる所定範囲の動画像データを間引くことにより生成される間引き画像を、前記検索画像用バッファに記憶することを特徴としている。
これにより、検索対象画像用バッファの記憶容量を低減できると共に、高速に動き検出処理を行うことが可能となる。
また、前記動画像データの参照フレームにおいて動き検出の探索領域となる所定範囲の動画像データを1/2のサイズに間引くことにより生成される第1の間引き画像(例えば、図7における間引き後の一方のマクロブロック)と、該第1の間引き画像を生成する際に間引かれた動画像データからなる第2の間引き画像(例えば、図7における間引き後の他方のマクロブロック)とを、前記検索画像用バッファに記憶することを特徴としている。
これにより、第1および第2の間引き画像を用いて、高速に動き検出処理を行ったり、正確な動き検出処理を行ったりすることが可能となる。
また、前記検索画像用バッファおよび前記再構成画像用バッファの記憶領域それぞれが、同一の複数のメモリバンクにインターリーブされていることを特徴としている。
これにより、動き検出処理手段に備えるメモリバンクの数を低減することが可能となり、製造コストの低減や、集積回路化する際の集積度を向上させること等が可能となる。
また、前記検索画像用バッファは、探索の中心に位置するマクロブロックを囲む所定数のマクロブロック(例えば、図4の検索対象オリジナル画像バッファ207に記憶された9個のマクロブロック)を記憶可能であり、前記動き検出処理手段は、該検索画像用バッファに記憶されたマクロブロックを対象として動きベクトルの検出を行うと共に、前記探索の中心を隣接するマクロブロックに移行する際に、前記探索の中心に位置するマクロブロックを囲む所定数のマクロブロックのうち、前記探索の中心が移行することにより新たに探索領域に属するマクロブロックを読み込むと共に、他のマクロブロックを保持すること(例えば、図10のような手順とすること)を特徴としている。
また、前記検索対象画像用バッファは、探索の中心に位置するマクロブロックを囲む3行3列のマクロブロックを記憶し、前記動き検出処理手段は、該3行3列のマクロブロックを対象として動きベクトルの検出を行うと共に、前記探索の中心を隣接するマクロブロックに移行する際に、前記3行3列のマクロブロックのうち、探索の中心が移行することにより新たに探索領域に属する3行あるいは3列分のマクロブロックを読み込むと共に、他のマクロブロックを保持することを特徴としている。
これにより、検索画像用バッファに効率的にデータを転送することが可能となる。
また、前記動き検出処理手段は、前記探索の中心に位置するマクロブロックを囲む所定数のマクロブロックの範囲が、前記動画像データの参照フレームの境界外を含む場合に、参照フレームの境界外となる範囲については、該参照フレームの境界に位置するマクロブロックを拡張して補間することを特徴としている。
これにより、参照フレームの境界外が動き検出の探索範囲とされた場合にも、適切に動き検出を行うことが可能となる。
また、前記動き検出処理手段は、前記動き検出処理において、前記動画像データの参照フレームにおいて動き検出の探索領域となる所定範囲の動画像データを間引くことにより生成される間引き画像を対象として、おおよその動きを示す広域動きベクトルを検出した後、該広域動きベクトルに基づいて、前記間引き画像に対応する間引きが行われていない画像を対象として、より正確な動きベクトルを検出することを特徴としている。
これにより、間引くことにより縮小された画像(間引き画像)と、正確な情報を有する間引かれない画像(再構成画像等)を用いて、柔軟かつ適切な符号化処理を行うことが可能となる。
このように、本発明によれば、動画像の符号化処理において、データ転送量を削減しつつ、適切な符号化処理を行うことが可能となる。
以下、図を参照して本発明に係る動画像処理装置の実施の形態を説明する。
本発明に係る動画像処理装置においては、動画像の符号化あるいは復号化処理全般を管理するプロセッサに対し、演算量の多い処理である動き検出処理を行うコプロセッサを付加し、そのコプロセッサに、インターリーブによって複数のメモリバンクにアドレッシングされた構成のバッファを備えることとする。また、動き検出処理時に画像データを読み込む手順が所定の方式とされていると共に、読み込まれる画像データを間引く場合にも、適切に対応可能な手段を備えている。
このような構成により、本発明に係る動画像処理装置においては、動画像の符号化処理において、データ転送量を削減しつつ、適切な符号化処理を行うことを可能としている。
まず、構成を説明する。
図1は、本発明に係る動画像処理装置1の機能構成を示すブロック図である。
図1において、動画像処理装置1は、プロセッサコア10と、命令メモリ20と、命令キャッシュ30と、ローカルメモリ40と、データキャッシュ50と、内部バス調停部60と、DMA制御部70と、動き検出/動き補償処理部80と、コプロセッサ90と、外部メモリインターフェース(以下、「外部メモリI/F」という。)100と、フレームメモリ110とを含んで構成される。
プロセッサコア10は、動画像処理装置1全体を制御するものであり、命令メモリの所定アドレスに記憶された命令コードを、命令キャッシュ30を介して取得しつつ、動画像の符号化処理全般を管理する。具体的には、動き検出/動き補償処理部80の各部やDMA制御部70に指示信号(起動制御信号あるいはモード設定信号等)を出力したり、DCT(Discrete Cosine Transform)や量子化といった、動き検出に続く符号化処理を行ったりする。また、プロセッサコア10は、動画像の符号化処理全体を管理する際に、符号化関数実行処理プログラム(図9参照)を実行する。
ここで、起動制御信号とは、動き検出/動き補償処理部80の各部を所定タイミングで起動させる指示信号であり、モード設定信号とは、フレーム毎に、動きベクトル検出処理における探索範囲(探索の中心となるマクロブロックの周囲8画素あるいは16画素のいずれまで探索範囲とするか)、4MVモード(4つの動きベクトルによる符号化を行うか)、非制限動きベクトル(動きベクトルの参照先としてフレーム境界を超えた範囲を許容するか)、丸め制御、フレームの圧縮タイプ(P,B,I)、圧縮モード(MPEG1,2,4)等、プロセッサコア10が動き検出/動き補償処理部80に対する種々の指定を行う指示信号である。
命令メモリ20は、プロセッサコア10に対して入力される種々の命令コードを記憶しており、プロセッサコア10からの読み出しに応じて、指定されたアドレスの命令コードを命令キャッシュ30に出力する。
命令キャッシュ30は、命令メモリ20から入力された命令コードを一時的に記憶し、所定タイミングでプロセッサコア10に出力する。
ローカルメモリ40は、符号化処理において生成される各種データを記憶する2次元アクセスメモリであり、例えば、符号化処理において生成される予測画像や差分画像を、6ブロックからなるマクロブロック単位で記憶する。
2次元アクセスメモリとは、特開2002−222117号公報に記載された方式のメモリであり、例えば、「1バイト(8ビット)の記憶が可能な最小単位の仮想の記憶素子2が、縦方向と横方向にそれぞれ4個ずつ合計16個配置された仮想最小2次元メモリ空間1」(同公報の図1参照)が想定され、この仮想最小2次元メモリ空間1は、「物理的には、4つの物理的なメモリ4A〜4Cに予め分割されてマッピングされている。すなわち、1つの仮想最小2次元メモリ空間1は、4つの物理的なメモリ4A〜4Cの同一のアドレスから始まる4バイトの連続領域に対応している。」(同公報の図2参照)。そして、このような仮想最小2次元メモリ空間1において、同公報の図4に示すようなアクセスが可能とされている。
データキャッシュ50は、プロセッサコア10と内部バス調停部60との間で入出力されるデータを一時的に保持し、所定タイミングで出力する。
内部バス調停部60は、動画像処理装置1内部におけるバスの調停を行うものであり、各部からバスを介してデータが出力される場合に、各部間の出力タイミングを調整する。
DMA(Direct Memory Access)制御部70は、プロセッサコア10を介さずに各部間においてデータを入出力する際の制御を行うものであり、例えば、動き検出/動き補償処理部80とローカルメモリ40とにおいてデータを入出力する場合に、プロセッサコア10に代わって通信を制御し、データの入出力が終了した場合には、終了をプロセッサコア10に通知する。
動き検出/動き補償処理部80は、動き検出処理および動き補償処理を行うコプロセッサとして機能する。
図2は、動き検出/動き補償処理部80の内部構成を示すブロック図である。
図2において、動き検出/動き補償処理部80は、外部メモリインターフェース(I/F)201と、補間処理部202,205と、再構成画像バッファ203と、半画素生成部204と、間引き処理部206,209と、検索対象オリジナル画像バッファ207と、符号化対象オリジナル画像バッファ208と、動き検出制御部210と、差分絶対値和処理部211と、予測画像生成部212と、差分画像生成部213と、再構成画像転送部214と、周辺画素生成部215と、ホストインターフェース(I/F)216と、ローカルメモリインターフェース(I/F)217と、ローカルメモリアドレス生成部218と、マクロブロック(MB)管理部219と、フレームメモリアドレス生成部220とを含んで構成される。
外部メモリI/F201は、動き検出/動き補償処理部80が外部メモリであるフレームメモリ110とデータを送受信するための入出力インターフェースである。
補間処理部202には、外部メモリI/F201を介して、フレームメモリ110から再構成画像(復号されたフレーム)における所定マクロブロックのY,Cb,Cr成分が入力される。具体的には、補間処理部202には、動き検出が行われる場合には、再構成画像のY成分が入力され、この場合、補間処理部202は、入力されたY成分を再構成画像バッファ203にそのまま出力する。一方、動き検出に続く符号化処理(予測画像の生成等)が行われる場合には、補間処理部202には、再構成画像のY,Cb,Cr成分が入力され、この場合、補間処理部202は、Cb,Cr成分を補間処理し、再構成画像バッファ203に出力する。
再構成画像バッファ203は、周辺画素生成部215の指示に基づいて、補間処理部202から入力された16×16画素の再構成画像(マクロブロック)に対し、縦横8画素分(周囲4画素分)を補間し、24×24画素のデータ(以下、「再構成マクロブロック」という。)としたものを記憶する。なお、再構成画像バッファ203については後述する(図4参照)。
半画素生成部204は、再構成画像バッファ203に記憶された再構成マクロブロックから半画素精度のデータを生成する。なお、半画素生成部204は、動きベクトルの参照先が半画素精度で示されている場合等、必要な場合にのみ処理を行い、それ以外の場合には、再構成マクロブロックのデータをそのまま通過させる。
補間処理部205は、半画素生成部204によって生成された半画素精度のデータを用いて、再構成マクロブロックを補間し、半画素精度の再構成マクロブロックを生成する。なお、補間処理部205は、半画素生成部204と同様に、必要な場合にのみ処理を行い、それ以外の場合には、再構成マクロブロックのデータをそのまま通過させる。
間引き処理部206は、外部メモリI/F201を介して入力された検索対象オリジナル画像(参照フレーム)における所定の複数マクロブロック(1回の探索領域)のY成分を間引きし、48×48画素の小画像ブロックを生成する。
図3は、間引き処理部206が、フレームメモリから読み込んだ1つのマクロブロックを間引いた状態を示す図である。
図3において、間引き処理部206は、マクロブロックに含まれる画素を縦横1画素おきに間引いている。即ち、このような間引き処理を行うことにより、マクロブロックのサイズが1/2に縮小される。
また、間引き処理部206は、縦横1画素おきに間引き処理を行うことにより、2つに分離されたマクロブロック(小画像ブロック)のいずれも、間引き後のマクロブロックとして検索対象オリジナル画像バッファ207に出力する。
このように、間引き処理によって生成される2つの小画像ブロックを保持しておくことにより、動き検出処理においては、1つの小画像ブロックを用いて効率的に処理を行いつつ、高精度な画素位置の検出や間引かれて欠落している部分が必要な処理を行う場合においては、2つの小画像ブロックを用いて適切な処理を行うことが可能となる。
検索対象オリジナル画像バッファ207は、間引き処理部206によって生成された48×48画素の小画像ブロックを記憶する。
なお、検索対象オリジナル画像バッファ207の構成については後述する(図4参照)。
符号化対象オリジナル画像バッファ208には、外部メモリI/F201を介してフレームメモリ110から入力された、符号化対象オリジナル画像(符号化対象フレーム)における所定マクロブロックのY,Cb,Cr成分を記憶する。具体的には、符号化対象オリジナル画像バッファ208には、動き検出が行われる場合には、符号化対象オリジナル画像のY成分が入力される。一方、動き検出に続く符号化処理(差分画像の生成等)が行われる場合には、符号化対象オリジナル画像バッファ208には、符号化対象オリジナル画像のY,Cb,Cr成分が入力される。
ここで、再構成画像バッファ203、検索対象オリジナル画像バッファ207および符号化対象オリジナル画像バッファ208の構成について具体的に説明する。
図4は、再構成画像バッファ203、検索対象オリジナル画像バッファ207および符号化対象オリジナル画像バッファ208のメモリ割り当てを示す図である。
図4において、検索対象オリジナル画像バッファ207には、探索の中心となるマクロブロックの周囲を含めて3×3の合計9マクロブロックが記憶される。また、検索対象オリジナル画像バッファ207は、SRAM(Static Random Access Memory)301〜303の3つのメモリバンクによって構成されていると共に、32ビット幅(4画素幅)の短冊状の記憶領域をそれぞれのメモリバンクに割り当て、さらに、各メモリバンクによって構成される短冊状の記憶領域を順に並べた構成とされている。
また、再構成画像バッファ203には、図5に示すように、24×24画素、即ち、1つのマクロブロックの周囲4画素が1周分拡張して記憶される。さらに、再構成画像バッファ203は、検索対象オリジナル画像バッファ207と同様に、SRAM301〜303の3つのメモリバンクによって構成されていると共に、32ビット幅(4画素幅)の短冊状の記憶領域をそれぞれのメモリバンクに割り当て、さらに、各メモリバンクによって構成される短冊状の記憶領域を順に並べた構成とされている。
このような構成とすることにより、差分絶対値和処理部211が8画素を並列的に処理対象として動きベクトルの検出を行う際に、いずれの画素を先頭として8画素分を読み出す場合であっても、各メモリバンク(SRAM301〜303)に対する並列的な一度のアクセスで、処理対象となる8画素を全て読み出すことができる。
したがって、差分絶対値和処理部211が動きベクトルの検出を行う処理を効率的かつ高速なものとすることが可能となる。
また、図4において、符号化対象オリジナル画像バッファ208には、処理対象となる1つのマクロブロックが記憶される。さらに、符号化対象オリジナル画像バッファ208は、SRAM301〜303のいずれか1つによって構成されている。
このように、再構成画像バッファ203、検索対象オリジナル画像バッファ207および符号化対象オリジナル画像バッファ208を共通のメモリバンクによって構成することにより、動き検出/動き補償処理部80に必要となるメモリの個数を削減できる。そのため、動画像処理装置1の製造コストを低減できる。
なお、検索対象オリジナル画像バッファ207には、画像データを間引いて記憶することが可能であるが、この場合には、さらに、必要となるメモリ容量を削減することが可能となる。
図6は、画像データの間引きを行い、横方向に1/2に縮小した画像データを検索対象オリジナル画像バッファ207に記憶する場合のメモリ割り当てを示す図である。
図6において、検索対象オリジナル画像バッファ207には、探索の中心となるマクロブロックの周囲を含めて3×3の合計9マクロブロックが、横方向に1/2に縮小されて記憶される。また、検索対象オリジナル画像バッファ207は、SRAM301,302の2つのメモリバンクによって構成されていると共に、32ビット幅(4画素幅)の短冊状の記憶領域をそれぞれのメモリバンクに割り当て、さらに、各メモリバンクによって構成される短冊状の記憶領域を順に並べた構成とされている。即ち、図4においては、3つのメモリバンクにメモリ割り当てを行っている一方、図6の場合には、2つのメモリバンクにメモリ割り当てを行えば足りることとなる。なお、符号化対象オリジナル画像バッファ208は、SRAM303によって構成されている。
また、図6の場合においても、図4の場合と同様に、再構成画像バッファ203および符号化対象オリジナル画像バッファ208を共通のメモリバンクによって構成することが可能である。
図7は、画像データの間引きを行った場合における再構成画像バッファ203および符号化対象オリジナル画像バッファ208のメモリ割り当てを示す図である。
なお、図7においては、間引き処理部206によって出力される間引き後の2つのマクロブロックが共に記憶された状態を示している。
図2に戻り、間引き処理部209は、符号化対象オリジナル画像バッファ208に記憶された符号化対象オリジナル画像のマクロブロックを、必要な場合に間引く処理を行う。具体的には、間引き処理部209は、動き検出が行われる場合には、符号化対象オリジナル画像のマクロブロックを間引いた後、差分絶対値和処理部211に出力し、動き検出に続く符号化処理(差分画像の生成等)が行われる場合には、間引きを行うことなく、符号化対象オリジナル画像のマクロブロックをそのまま差分画像生成部213に出力する。
動き検出制御部210は、プロセッサコア10からの指示に従って、各マクロブロックの処理について、動き検出/動き補償処理部80の各部を管理する。例えば、動き検出制御部210は、1つのマクロブロックを処理する際に、差分絶対値和処理部211、予測画像生成部212および差分画像生成部213における処理の開始あるいは停止を指示したり、1つのマクロブロックについての処理が終了したことをMB管理部219に通知したり、差分絶対値和処理部211による処理結果をホストインターフェース216に出力する。
さらに、動き検出制御部210は、差分絶対値和処理部211によって検出された動きベクトルに基づいて、各マクロブロックについて、ブロック毎に4つの動きベクトルを設定して符号化する場合とマクロブロック全体に1つの動きベクトルを設定して符号化する場合とのいずれが適しているかを判定する。
即ち、動き検出制御部210は、各ブロックの動きベクトルが近似している場合には、1つのマクロブロックが適すると判定し、各ブロックの動きベクトルが近似していない場合には、ブロック毎に4つの動きベクトルが適すると判定する。
差分絶対値和処理部211は、動き検出制御部210からの指示に従って、動きベクトルの検出を行う。具体的には、差分絶対値和処理部211は、検索対象オリジナル画像バッファ207に記憶されている小画像ブロックに含まれる画像(Y成分)と、間引き処理部209から入力された符号化対象であるマクロブロックとの差分絶対値和を算出し、おおよその動きベクトル(以下、「広域動きベクトル」という。)を取得する。すると、広域動きベクトルが取得されることに対応して再構成画像バッファ203に記憶される再構成マクロブロックを対象として、差分絶対値和処理部211は、差分絶対値和がより小さいマクロブロックを探索することにより、さらに正確な動きベクトルを検出し、正式な動きベクトルとする。
このような処理を行う際に、差分絶対値和処理部211は、マクロブロックを構成する4ブロックそれぞれのY成分についての差分絶対値和、1ブロックずつのCb,Cr成分それぞれについての差分絶対値和、マクロブロックを構成する4ブロックそれぞれについての動きベクトルを算出し、これらのデータを出力結果として動き検出制御部210に出力する。
予測画像生成部212は、動き検出制御部210からの指示に従って、補間処理部205から入力される再構成マクロブロックと、動き検出制御部210から入力される動きベクトルとに基づいて予測画像(動きベクトルの参照先を用いて構成される画像)を生成し、ローカルメモリインターフェース217を介してローカルメモリ40の所定領域(以下、「予測画像メモリ領域」という。)に格納する。なお、予測画像生成部212は、符号化処理対象のマクロブロックがフレーム間符号化される場合に上述の処理を行い、符号化対象のマクロブロックがフレーム内符号化される場合には、予測画像メモリ領域を“0”クリア(リセット)する。
差分画像生成部213は、動き検出制御部210からの指示に従って、ローカルメモリ40の予測画像メモリ領域から読み出した予測画像と、間引き処理部209から入力された符号化対象であるマクロブロックとの差分をとることにより差分画像を生成し、ローカルメモリ40の所定領域(以下、「差分画像メモリ領域」という。)に格納する。なお、符号化処理対象であるマクロブロックがフレーム内符号化されるものである場合には、予測画像は“0”クリアされたものとなるため、差分画像生成部213は、符号化対象であるマクロブロックを、そのまま差分画像とする。
再構成画像転送部214は、動き検出制御部210からの指示に従って、プロセッサコア10による復号化処理結果である再構成画像をローカルメモリ40から読み出し、外部メモリI/F201を介して、フレームメモリ110に出力する。即ち、再構成画像転送部214は、一種のDMAC(Direct Memory Access Controller)として機能する。
周辺画素生成部215は、再構成画像バッファ203および検索対象オリジナル画像バッファ207に対し、それぞれに入力された画像の周囲を所定画素分、境界の画素で補間する旨の指示を行う。
ホストI/F216は、プロセッサコア10と動き検出/動き補償処理部80との入出力インターフェースの機能を有し、プロセッサコア10から入力された起動制御信号やモード設定信号を動き検出制御部210およびMB管理部219に出力したり、動き検出制御部210から入力された演算結果(動きベクトル等)を一時的に記憶し、プロセッサコア10からの読み出し要求に応じて、プロセッサコア10に出力したりする。
ローカルメモリI/F217は、動き検出/動き補償処理部80がローカルメモリ40とデータを送受信するための入出力インターフェースである。
ローカルメモリアドレス生成部218は、ローカルメモリ40における種々のアドレスを設定する。具体的には、ローカルメモリアドレス生成部218は、ローカルメモリ40における、差分画像用ブロック(差分画像生成部213において生成された差分画像の記憶領域)の先頭アドレス、予測画像用ブロック(予測画像生成部212において生成された予測画像の記憶領域)の先頭アドレスおよび復号再構成画像(プロセッサコア10によって復号処理された再構成画像)の記憶領域の先頭アドレスを設定する。また、ローカルメモリアドレス生成部218は、ローカルメモリ40(2次元アクセスメモリ)の幅および高さを設定する。そして、ローカルメモリアドレス生成部218は、MB管理部219からローカルメモリ40に対するアクセスが指示されると、その指示に従って、マクロブロック等を記憶したり読み出したりするための、ローカルメモリ40におけるアドレスを生成し、ローカルメモリI/F217に出力する。
MB管理部219は、動き検出制御部210が行う制御に対して、より上位の制御を行うものであり、マクロブロックを単位とする各種制御を行う。具体的には、MB管理部219は、ホストI/F216を介して入力されるプロセッサコア10からの指示や、動き検出制御部210から入力される動き検出処理結果に基づいて、ローカルメモリアドレス生成部218に対し、ローカルメモリ40にアクセスするためのアドレスの生成を指示したり、フレームメモリアドレス生成部220に対し、フレームメモリ110にアクセスするためのアドレスの生成を指示したりする。
フレームメモリアドレス生成部220は、フレームメモリ110における種々のアドレスを設定する。具体的には、フレームメモリアドレス生成部220は、フレームメモリ110における、検索対象オリジナル画像に関するY成分の記憶領域の先頭アドレス、参照用の再構成画像に関するY,Cb,Cr成分それぞれの記憶領域の先頭アドレス、符号化対象オリジナル画像に関するY,Cb,Cr成分それぞれの記憶領域の先頭アドレス、出力用再構成画像(動き検出/動き補償処理部80に出力される再構成画像)に関するY,Cb,Cr成分それぞれの記憶領域の先頭アドレスを設定する。また、フレームメモリアドレス生成部220は、フレームメモリ110に記憶されるフレームの幅および高さを設定する。そして、フレームメモリアドレス生成部220は、MB管理部219からフレームメモリ110に対するアクセスが指示されると、その指示に従って、フレームメモリ110に記憶されたフレームのデータを記憶したり読み出したりするための、フレームメモリ110におけるアドレスを生成し、外部メモリI/F201に出力する。
図1に戻り、コプロセッサ90は、動き検出処理および動き補償処理以外の処理を行うコプロセッサであり、例えば、浮動小数点演算等を行う。
外部メモリI/F100は、動画像処理装置1が外部メモリであるフレームメモリ110とデータを送受信するための入出力インターフェースである。
フレームメモリ110は、動画像処理装置1が各種処理を行う際に生成される画像データ等を記憶するメモリであり、検索対象オリジナル画像に関するY成分の記憶領域、参照用の再構成画像に関するY,Cb,Cr成分それぞれの記憶領域、符号化対象オリジナル画像に関するY,Cb,Cr成分それぞれの記憶領域、出力用再構成画像に関するY,Cb,Cr成分それぞれの記憶領域を有している。これらの記憶領域のアドレスとその幅および高さは、フレームメモリアドレス生成部220によって設定される。
図8は、フレームメモリ110の記憶内容を示す概略的な模式図であり、図8(a)は、現在のフレームの動き検出処理時の状態、図8(b)は、局部復号処理時(再構成画像生成時)の状態、図8(c)は、次のフレームの動き検出処理時の状態を示している。
図8(a)〜(c)において、検索対象オリジナル画像および符号化対象オリジナル画像は同サイズの記憶領域であり、検索対象の再構成画像の記憶領域は、さらにマクロブロックの2列(16画素)分が加えて確保されている。これは、動画像処理装置1の符号化処理方法に基づくものである。即ち、動画像処理装置1がマクロブロック単位で符号化処理を行う方式であるため、そのマクロブロックが符号化処理を終えた後も、そのフレーム(再構成画像)を直ちには更新できないものである。一方、探索の中心となるマクロブロックの周囲最大16画素までが探索範囲とされることから、マクロブロックの2列分を1フレームに加えて確保する。なお、探索範囲を16画素以上、例えば24画素まで対応する場合には、マクロブロックの3列分を1フレームに加えて確保する必要がある。
これにより、フレームメモリ110の必要な記憶容量の増大を抑えつつ、マクロブロック単位で本発明に係る符号化処理を行うことが可能となる。
なお、参照される再構成画像の記憶領域と、次に参照される再構成画像を記憶していく領域とを個別に確保する場合には、記憶容量がやや増大するものの、上述のような不都合は生じないことから、それぞれの記憶領域は、1フレーム分とすれば良い。
次に、動作を説明する。
初めに、動画像処理装置1全体に関する動作を説明する。
図9は、プロセッサコア10が実行する符号化関数実行処理(符号化関数実行処理プログラムに基づく処理)を示すフローチャートである。図9に示す処理は、動画像処理装置1において動画像の符号化が行われる際に常時実行される処理であり、1フレームについての符号化を行う処理である。動画像処理装置1が動画像の符号化を行う場合、図9に示す符号化関数実行処理が適宜繰り返される。なお、図9において、ステップS3,6a,8,12は、コプロセッサ80が実行する処理であり、その他は、プロセッサコア10が実行する処理である。
図9において、符号化関数実行処理が開始されると、そのフレームに関するモード設定を行い(ステップS1)、動き検出/動き補償処理部80に対し、1フレームの符号化処理のスタートコマンド(最初のマクロブロックのスタートコマンドを含む)を発行する(ステップS2)。
すると、動き検出/動き補償処理部80が初期化(各種パラメータが設定)されると共に、1マクロブロックの動き検出処理、予測画像の生成および差分画像の生成処理を実行し(ステップS3)、プロセッサコア10は、1マクロブロックの動き検出処理が終了したか否かの判定を行う(ステップS4)。
ステップS4において、1マクロブロックの動き検出処理が終了していないと判定した場合、プロセッサコア10は、ステップS4の処理を繰り返し、1マクロブロックの動き検出処理が終了したと判定した場合、引き続く1マクロブロックの動き検出処理のスタートコマンドを発行する(ステップS5)。
続いて、動き検出/動き補償処理部80が引き続く1マクロブロックの動き検出処理、予測画像の生成および差分画像の生成処理を実行すると共に(ステップS6a)、これと並行して、プロセッサコア10は、DCT変換から可変長符号化および逆DCT変換、さらに動き補償処理までの符号化処理を実行する(ステップS6b)。
次に、プロセッサコア10は、動き検出/動き補償処理部80に対し、ステップS6bにおいて生成された再構成画像をローカルメモリ40からフレームメモリ110に転送させるコマンド(以下、「再構成画像転送コマンド」という。)を発行する(ステップS7)。
すると、動き検出/動き補償処理部80の再構成画像転送部214が、ステップS6bにおいて生成された再構成画像をローカルメモリ40からフレームメモリ110に転送し(ステップS8)、プロセッサコア10は、1フレームの符号化処理が終了したか否かの判定を行う(ステップS9)。
ステップS9において、1フレームの符号化処理が終了していないと判定した場合、プロセッサコア10は、ステップS4の処理に移行し、一方、1フレームの符号化処理が終了したと判定した場合、プロセッサコア10は、動き検出/動き補償処理部80において最後に処理されたマクロブロックに対し、DCT変換から可変長符号化および逆DCT変換、さらに動き補償処理までの符号化処理を実行する(ステップS10)。
そして、プロセッサコア10は、動き検出/動き補償処理部80に対し、ステップS10において生成された再構成画像についての再構成画像転送コマンドを発行する(ステップS11)。
すると、動き検出/動き補償処理部80の再構成画像転送部214が、ステップS10において生成された再構成画像をローカルメモリ40からフレームメモリ110に転送し(ステップS12)、プロセッサコア10は、符号化関数実行処理を終了する。
なお、ステップS3,S6aにおいてコプロセッサ80が動き検出処理、予測画像の生成および差分画像の生成処理を行う際には、上述した通り、SRAM301〜303に一度に並列的にアクセスすることによりマクロブロックを読み出すことができる。
続いて、動き検出/動き補償処理部80の検索対象オリジナル画像バッファ207における状態遷移について説明する。
動画像処理装置1において符号化処理が行われる場合、探索の中心となるマクロブロックを中心として、周囲8画素分(1マクロブロック分)の領域が検索対象オリジナル画像バッファ207に順次読み込まれる。
図10は、検索対象オリジナル画像バッファ207に検索対象となる画像データが順次読み込まれる場合の状態遷移を示す図である。
図10において、1フレームの始めのマクロブロック(左上)が探索の中心として記憶される場合、検索対象オリジナル画像バッファ207には、その左上のマクロブロックの周囲、即ち、右隣、右下および下に位置するマクロブロックが読み込まれる(図10(a)参照)。なお、フレームの境界を超えた領域のデータについては、後述するように、周辺画素生成部215によって補間される。
そして、探索の中心が次のマクロブロックに移行すると、検索対象オリジナル画像バッファ207には、図10(a)において読み込まれていたマクロブロックの右隣の2つのマクロブロックのみが新たに読み込まれ、図10(a)における探索領域と重複するマクロブロックについては、そのまま読み込まれていたものが使用される(図10(b)参照)。
その後、探索の中心が次のマクロブロックに移行する毎に、同様に、右隣の2つのマクロブロックのみが新たに読み込まれながら、フレームの最上行で最右端に位置するマクロブロックに探索の中心が到達する(図10(c)参照)。このとき、右隣から新たに読み込むマクロブロックが存在しないため、マクロブロックの読み込みは行われず、それに代えて、上述のように周辺画素の補間が行われる。
続いて、探索の中心は、フレームの第2行に移行する。このとき、検索対象オリジナル画像バッファ207には、図10(c)における探索領域と重複するマクロブロックが存在しないため、全てのマクロブロックが新たに読み込まれる(図10(d)参照)。
そして、探索の中心が次のマクロブロックに移行すると、検索対象オリジナル画像バッファ207には、図10(d)において読み込まれていたマクロブロックの右隣の3つのマクロブロックのみが新たに読み込まれ、図10(d)における探索領域と重複するマクロブロックについては、そのまま読み込まれていたものが使用される(図10(e)参照)。
その後、探索の中心が次のマクロブロックに移行する毎に、同様に、右隣の3つのマクロブロックのみが新たに読み込まれながら、フレームの第2行で最右端に位置するマクロブロックに探索の中心が到達する(図10(f)参照)。このとき、右隣から新たに読み込むマクロブロックが存在しないため、マクロブロックの読み込みは行われず、それに代えて、上述のように周辺画素の補間が行われる。
この後、フレームにおける各行において同様の処理が行われ、フレームにおける最下行においても同様の処理が行われる。なお、フレームにおける最下行の場合には、探索の中心となるマクロブロックの下側は、フレームの境界を超えるため、上述のように周辺画素の補間が行われる。
検索対象オリジナル画像バッファ207に読み込まれるマクロブロックが、このように遷移していくことにより、既に読み込まれているマクロブロックを重複して読み込むことなく、効率的に処理を行うことが可能となる。
続いて、周辺画素生成部215がフレームの境界を超えた探索範囲を補間する処理について説明する。
上述のように、フレームの境界に位置するマクロブロックが探索の中心とされる場合、探索領域の一部は、読み込むマクロブロックが存在しない状態となる。
図11は、探索領域がフレームの境界を超える態様を示す模式図である。
図11(a)〜(i)に示すように探索領域がフレーム境界を超えた場合、周辺画素生成部215は、フレーム境界に位置するマクロブロックを用いて、フレーム境界を超えた領域の画像データ(周辺画素)を生成する。
図12は、図11(a)の態様で探索領域がフレーム境界を超えた場合に行われる周辺画素の補間の一例を示す図である。なお、図12においては、画素の間引きが行われない場合の補間の例を示しており、同一模様の周辺画素は、同一の画素(フレーム境界に位置する画素)で補間されていることを示している。
図12においては、フレーム境界に位置するマクロブロックがそのままフレーム外に拡張され、フレームの左上に位置するマクロブロックが、フレームの左上方の領域に拡張されている。
このように周辺画素の補間を行うことにより、非制限動きベクトル(フレーム境界を超えた指定を認める動きベクトル)を符号化処理に用いることが可能となる。また、本発明に係る動画像処理装置1のように、マクロブロック単位で画像データを動き検出/動き補償処理部80に読み込み、符号化処理を行う場合にも、読み込まれたマクロブロックのみを用いて周辺画素を補間することができるため、効率的に処理を行うことが可能となる。
また、図13および図14は、画素の間引きが行われる場合の補間の例を示す図であり、図13は、間引かれた後に残っている画素データのみを用いて周辺画素の補間を行う例を示す図、図14は、間引かれた後に残っている画素データに加え、間引かれて欠落した部分を間引き前の画素を用いて補間する例を示す図である。
なお、画素を補間する形態としては、図13あるいは図14に示す例の他、種々の形態とすることが可能である。
以上のように、本実施の形態に係る動画像処理装置1は、動き検出/動き補償処理部80に備えられる再構成画像バッファ203、検索対象オリジナル画像バッファ207および符号化対象オリジナル画像バッファ208を複数のメモリバンクによって構成すると共に、32ビット幅(4画素幅)の短冊状の記憶領域をそれぞれのメモリバンクに割り当て、さらに、各メモリバンクによって構成される短冊状の記憶領域を順に並べた構成としている。
したがって、動き検出処理において、各メモリバンクに対する並列的な一度のアクセスで処理対象となる画素を全て読み出すことができるため、処理の高速化を図ることができる。
また、各バッファを共通のメモリバンクによって構成しているため、動き検出/動き補償処理部80に備えるメモリの個数を削減することができる。
本発明に係る動画像処理装置1の機能構成を示すブロック図である。 動き検出/動き補償処理部80の内部構成を示すブロック図である。 間引き処理部206が、フレームメモリから読み込んだ1つのマクロブロックを間引いた状態を示す図である。 再構成画像バッファ203、検索対象オリジナル画像バッファ207および符号化対象オリジナル画像バッファ208のメモリ割り当てを示す図である。 再構成画像バッファ203に記憶されるデータ内容を示す模式図である。 画像データの間引きを行い、横方向に1/2に縮小した画像データを検索対象オリジナル画像バッファ207に記憶する場合のメモリ割り当てを示す図である。 画像データの間引きを行った場合における再構成画像バッファ203および符号化対象オリジナル画像バッファ208のメモリ割り当てを示す図である。 フレームメモリ110の記憶内容を示す概略的な模式図である。 プロセッサコア10が実行する符号化関数実行処理を示すフローチャートである。 検索対象オリジナル画像バッファ207に検索対象となる画像データが順次読み込まれる場合の状態遷移を示す図である。 探索領域がフレームの境界を超える態様を示す模式図である。 図11(a)の態様で探索領域がフレーム境界を超えた場合に行われる周辺画素の補間の一例を示す図である。 画素の間引きが行われる場合の補間の一例を示す図である。 画素の間引きが行われる場合の補間の他の例を示す図である。
符号の説明
1 動画像処理装置、10 プロセッサコア、20 命令メモリ、30 命令キャッシュ、40 ローカルメモリ、50 データキャッシュ、60 内部バス調停部、70 DMA制御部、80 動き検出/動き補償処理部、90 コプロセッサ、100,201 外部メモリI/F、110 フレームメモリ、202 ,205 補間処理部、203 再構成画像バッファ、204 半画素生成部、206,209 間引き処理部、207 検索対象オリジナル画像バッファ、208 符号化対象オリジナル画像バッファ、210 動き検出制御部、211 差分絶対値和処理部、212 予測画像生成部、213 差分画像生成部、214 再構成画像転送部、215 周辺画素生成部、216 ホストI/F、217 ローカルメモリI/F、218 ローカルメモリアドレス生成部、219 MB管理部、220 フレームメモリアドレス生成部、301〜303 SRAM

Claims (10)

  1. 動画像データに対して動き検出処理を含む符号化処理を行う動画像符号化装置であって、
    動画像を構成するフレームの符号化対象となるマクロブロック1つを記憶する符号化画像用バッファと、前記動画像データの参照フレームにおいておおよその動き検出の探索領域となる所定範囲の動画像データを記憶する検索画像用バッファと、符号化された前記参照フレームを復号化して得られる再構成画像フレームの、前記おおよその動き検出で検出した参照先の動画像データを記憶する再構成画像用バッファとを有し、前記おおよその動き検出、および、より正確な動き検出処理を行う動き検出処理手段を備え、
    前記動き検出処理手段は、前記動画像を構成するフレームにおける符号化対象とするマクロブロック1つを前記符号化画像用バッファに記憶し、前記参照フレームにおける前記おおよその動き検出の探索領域となる複数のマクロブロックを前記検索画像用バッファに記憶して前記おおよその動き検出を行い、前記おおよその動き検出で参照先が検出されたときに、前記再構成画像フレームにおける該参照先の1つのマクロブロックを前記再構成画像用バッファに読み込んで、より正確な動き検出処理を行い、
    前記符号化画像用バッファ、検索画像用バッファおよび再構成画像用バッファの少なくともいずれかは、その記憶領域を、複数のメモリバンクにインターリーブされ、
    前記記憶領域は、所定幅を有する複数の領域に分割され、該所定幅を有する複数の領域が、前記複数のメモリバンクにインターリーブされており、前記メモリバンクにおいて取り扱いの単位となるアクセスデータ幅を前記複数のメモリバンク数分集合させた合計のアクセスデータ幅が、前記動き検出処理手段がデータを読み出す際の読み出しデータ幅より大きくなる範囲で、前記所定幅が設定されていることを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 前記動き検出処理手段は、前記読み出しデータ幅以下のデータ幅で、動き検出処理における差分絶対値和の算出処理を並列的に行うことを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
  3. 前記記憶領域は、4バイト幅を有する2つの領域に分割され、該2つの領域それぞれが、2つの前記メモリバンクにインターリーブされ、
    前記動き検出処理手段は、動き検出処理における差分絶対値和の処理を4画素ずつ並列的に行うことを特徴とする請求項1または2記載の動画像符号化装置。
  4. 前記動画像データの参照フレームにおいて前記おおよその動き検出の探索領域となる所定範囲の動画像データを間引くことにより生成される間引き画像を、前記検索画像用バッファに記憶することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の動画像符号化装置。
  5. 前記動画像データの参照フレームにおいて前記おおよその動き検出の探索領域となる所定範囲の動画像データを1/2のサイズに間引くことにより生成される第1の間引き画像と、該第1の間引き画像を生成する際に間引かれた動画像データからなる第2の間引き画像とを、前記検索画像用バッファに記憶することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の動画像符号化装置。
  6. 前記検索画像用バッファおよび前記再構成画像用バッファの記憶領域それぞれが、同一の複数のメモリバンクにインターリーブされていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の動画像符号化装置。
  7. 前記検索画像用バッファは、探索の中心に位置するマクロブロックを囲む所定数のマクロブロックを記憶可能であり、
    前記動き検出処理手段は、該検索画像用バッファに記憶されたマクロブロックを対象としておおよその動きを示す広域動きベクトルの検出を行うと共に、前記探索の中心を隣接するマクロブロックに移行する際に、前記探索の中心に位置するマクロブロックを囲む所定数のマクロブロックのうち、前記探索の中心が移行することにより新たに探索領域に属するマクロブロックを読み込むと共に、他のマクロブロックを保持することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の動画像符号化装置。
  8. 前記検索対象画像用バッファは、探索の中心に位置するマクロブロックを囲む3行3列のマクロブロックを記憶し、
    前記動き検出処理手段は、該3行3列のマクロブロックを対象としておおよその動きを示す広域動きベクトルの検出を行うと共に、前記探索の中心を隣接するマクロブロックに移行する際に、前記3行3列のマクロブロックのうち、探索の中心が移行することにより新たに探索領域に属する3行あるいは3列分のマクロブロックを読み込むと共に、他のマクロブロックを保持することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の動画像符号化装置。
  9. 前記動き検出処理手段は、前記探索の中心に位置するマクロブロックを囲む所定数のマクロブロックの範囲が、前記動画像データの参照フレームの境界外を含む場合に、参照フレームの境界外となる範囲については、該参照フレームの境界に位置するマクロブロックを拡張して補間することを特徴とする請求項7または8記載の動画像符号化装置。
  10. 前記動き検出処理手段は、前記おおよその動き検出処理において、前記動画像データの参照フレームにおいて動き検出の探索領域となる所定範囲の動画像データを間引くことにより生成される間引き画像を対象として、おおよその動きを示す広域動きベクトルを検出した後、該広域動きベクトルに基づいて、前記間引き画像に対応する間引きが行われていない画像を対象として、より正確な動きベクトルを検出することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の動画像符号化装置。
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