JP4419428B2 - 液体供給装置及び記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、収納部に収納されたカートリッジ内の液体をチューブを介して供給する液体供給装置及びその液体供給装置を備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録媒体として例えばJIS規格のA4判からJIS規格のA2判といった比較的大型のサイズの用紙にまで印刷できる大型の記録装置の1つであるインクジェット式プリンタがある。このインクジェット式プリンタは多量のインクを使用するため、プリンタ本体の前面側には記録ヘッドへの供給インクを多量に貯留しているインクカートリッジを収納するインクカートリッジホルダが配設されている。そして、インクカートリッジホルダのインク供給口と記録ヘッドのインク供給口とは、それぞれ管継手を介してインクチューブにより接続されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−25245号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、印刷速度を向上させるため記録ヘッドに多数のノズルを形成したインクジェット式プリンタが開発されている。このようなインクジェット式プリンタは、さらに多量のインクを使用するため、従来よりも径が大きく厚さが厚いインクチューブが必要となる。ところが、従来技術で述べたインクジェット式プリンタのインクチューブに配設されている管継手はストレート形状であるため、上述した大径であって肉厚のインクチューブを配管するには、インクチューブを略直角に折り曲げる必要がある。しかし、このインクチューブは従来のインクチューブよりも硬質であるため、折り曲げ部分で破損する場合がある。
【0005】
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、カートリッジ内の液体を供給するチューブの破損を防止することができる液体供給装置及びその液体供給装置を備えた記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明の液体供給装置では、収納部に収納されたカートリッジ内の液体をチューブを介して液体噴射部に供給する液体供給装置であって、前記カートリッジと前記チューブ及び前記チューブと前記液体噴射部とが直角管継手を介して接続されており、前記直角管継手は、一端が前記カートリッジ側の締結部に形成されている円筒溝内に差込可能な薄肉円筒状に形成され、他端は前記チューブの一端を差込可能な円筒溝と締結部が形成されていることを特徴としている。これにより、大径であって肉厚のチューブを配管するときに折り曲げる必要が無くなるので、チューブの破損を無くして液体を大量に確実に供給することができる。さらに、管継手を単純な割型で成形することができるので多数個取りも可能となり、コストを低く抑えることができる。
【0007】
また、前記直角管継手は、複数平行に配設され、該直角管継手の一端側の長さを交互に変えられていることを特徴としている。これにより、直角管継手を複数平行に並べたとしても、円筒溝と締結部とが相互に干渉することを回避することができる。
【0008】
上記目的達成のため、本発明の記録装置では、カートリッジから供給されるインクにより記録する記録装置であって、上記各液体供給装置を備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する記録装置を提供することができる。また、上記目的達成のため、本発明の液体噴射装置では、カートリッジから供給される液体を噴射する液体噴射装置であって、上記各液体供給装置を備えたことを特徴としている。これにより、上記作用効果を奏する液体噴射装置を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。このインクジェット式プリンタ100は、例えばJIS規格のA4判からJIS規格のA2判といった比較的大型のサイズのいわゆるカットされた用紙及びロール状の用紙に印刷できる卓上型の大型のプリンタであり、全体が幅方向に長く延びる略直方体状のハウジング101で覆われている。
【0010】
このハウジング101の上面には、矩形状の窓部102が形成されている。この窓部102は、透明もしくは半透明の窓カバー103によって覆われている。窓カバー103は、その上部の回動軸を中心に図示矢印a方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、窓カバー103を持ち上げて窓部102を開放することにより、窓部102を通して内部機構のメンテナンス作業等を行うことができる。
【0011】
ハウジング101の前面両側には、複数のインクカートリッジが抜き差しされるカートリッジ収納部104がそれぞれ形成されている。各インクカートリッジは、印刷用の各色のインクを貯留している。各カートリッジ収納部104は、透明もしくは半透明のカートリッジカバー105によって覆われている。カートリッジカバー105は、その下部の回動軸を中心に図示矢印b方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、カートリッジカバー105を軽く押して係止部を外しカートリッジ収納部104を開放することにより、インクカートリッジの交換作業等を行うことができる。
【0012】
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の上部には、プリンタ動作を指示する操作部110が配設されている。操作部110は、パワーをオン・オフするパワー系、用紙の頭出し等を操作したりインクのフラッシング等を操作する操作系、画像処理等を行う処理系等のボタン111と、状態を表示する液晶パネル112等を備えている。ユーザは、液晶パネル112を見て確認しながらボタン111を操作することができる。
【0013】
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の下部には、廃液タンク120が抜き差しされるタンク収納部106が形成されている。この廃液タンク120は、記録ヘッド162(図5参照)のクリーニング処理時やインクカートリッジの交換時に廃棄される廃インクを貯留する。ユーザは、廃液タンク120を引き出すことにより、内部に溜まっている廃インクの廃棄作業等を行うことができる。
【0014】
ハウジング101の背面には、ロール状の用紙を給紙する給紙部130が上部後方に突き出るように配設されている。給紙部130の内部には、1本のロール状の用紙がセット可能な図示しないロール紙ホルダが配設され、給紙部130の前面には、跳ね上げ式の開閉可能なロール紙カバー131が図示しないロール紙ホルダを覆うように取り付けられている。ユーザは、ロール紙カバー131を持ち上げて給紙部130を開放することにより、ロール状の用紙の取り付け・取り外し作業等を行うことができる。なお、ロール紙カバー131の上面は、カットされた用紙を手差しで給紙案内することが可能な給紙案内面に形成されている。
【0015】
ハウジング101の前面中央、すなわち一対のカートリッジ収納部104の間には、印刷前のカットされた用紙及び印刷後のカットされた用紙またはロール状の用紙を積載する給排紙トレイ200が抜き差しされる給排紙部140が形成されている。なお、この給排紙部140は、搬送時に折り曲げることが不可能な厚手の用紙を手差しで給紙することが可能なようにも形成されている。
【0016】
この給排紙部140には、給排紙トレイ200の前部が差し込まれ、給排紙トレイ200の後部が突き出るようにして固定される。給排紙トレイ200は、カセット型に形成されており、内部に印刷前の給紙されるカットされた用紙が積層収納され、上部に印刷後の排紙されるカットされた用紙またはロール状の用紙が積層載置されるようなっている。このような給排紙トレイ200の詳細構造について、図2〜図4を参照して以下説明する。
【0017】
図2は、上記給排紙トレイ200の外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。この給排紙トレイ200は、箱状に形成された給紙トレイ210と、この給紙トレイ210の上面を覆う蓋状に形成された排紙トレイ230を備えている。給排紙トレイ200は、給排紙方向に伸縮自在に形成されており、不使用のときはコンパクトに格納しておくことができ、また使用のときは種々のサイズのカットされた用紙に対応可能になっている。
【0018】
図3及び図4は、給排紙トレイ200が装着された給排紙部140を示す斜視図である。カットされた用紙を積層載置する場合は、図3に示すように、ロール紙案内部240は排紙部材239aの上面に格納した状態、すなわち排紙部材239aの上面はフラットな面にする。これにより、排紙ローラ155(図5参照)を通って排紙されるカットされた用紙は、断面がL字状に形成された案内部145の側面及び底面と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
【0019】
なお、案内部145の底面には、スポンジマット145aが貼着されている。このスポンジマット145aは、1枚目のカットされた用紙を載置した後、2枚目のカットされた用紙が排紙されてきたとき、2枚目のカットされた用紙の先端が1枚目のカットされた用紙を突付いて排紙受け面から突き落としてしまうことを防止するための滑り止めの機能を有している。
【0020】
一方、ロール状の用紙を積層載置する場合は、図4に示すように、排紙部材239aの上面に格納されているロール紙案内部240の第1の案内板241の他長辺側にユーザが指を掛けて後方に向かって旋回させる。すると、第2の案内板242が第1の案内板241に引っ張られて、長手方向の一端側が持ち上げられ、長手方向の他端側が排紙部材239aの上面に形成されている溝239aaに沿って後方に摺動する。そして、第1の案内板241と第2の案内板242とがなす角度が鋭角になるまで、第1の案内板241を旋回させる。
【0021】
これにより、第2の案内板242は、その長手方向の一端側が案内部の側面の頂部に近接して滑り台状になる。このため、排紙ローラを通って排紙されるロール状の用紙がカールしていても、その先端が案内部側に巻き込まれてしまうことはなく、その先端は滑り台状の第2の案内板242上を滑走して排紙部材239a〜239dの上面側に導かれる。したがって、ロール状の用紙は、第2の案内板242と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
【0022】
図5は、図1のインクジェット式プリンタ100の内部構成の概略を示す断面側面図である。ハウジング101内には、給排紙部140と搬送部150と記録部160等が配設されている。給排紙部140には、カットされた用紙を給紙するためのホッパ141、給紙ローラ142、分離部材143等が配設されている。ホッパ141は、カットされた用紙が載置可能な平板状に形成されており、一端が給紙ローラ142と分離部材143の近傍に位置し、他端が装着されている給排紙トレイ200の給紙トレイ210の底面に近接して位置するように配設されている。そして、ホッパ141は、一端側の裏面にハウジング101の底面に一端が取り付けられた圧縮バネ144の他端が取り付けられており、この圧縮バネ144の伸縮により他端側を中心に一端側が旋回するように配設されている。
【0023】
給紙ローラ142は、断面の一部が切り欠かれたD字状に形成されており、間欠的に回転してホッパ141上のカットされた用紙を摩擦搬送するようになっている。分離部材143は、上面が粗面に形成されており、給紙ローラ142によりカットされた用紙が重送されたときに下層のカットされた用紙を最上層のカットされた用紙から摩擦分離するようになっている。ここで、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との関係について図を参照して説明する。
【0024】
図6は、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との接触状態を示す図である。図6(A)は、ホッパ141上に最大枚数のカットされた用紙Pが載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、最上層のカットされた用紙P1が給紙ローラ142の切り欠き部分には接触せず、少なくとも円弧開始点142a以降の円周に接触するように調節されている。
【0025】
また、図6(B)は、ホッパ141上に最小枚数(1枚)のカットされた用紙P1が載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、そのカットされた用紙P1が給紙ローラ142の円弧開始点142aから少し回転した点142bに接触するように調節されている。この接触点142bは、接触点142bから円弧終了点142cまでの円周長さが、用紙P1の先端psからサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aまでの間隔と同一長aとなるときの点である。
【0026】
以上のように調節することにより、ホッパ141上に載置されるカットされた用紙Pが最大枚数以下であれば、最上層のカットされた用紙P1の先端psがサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに届くまで、カットされた用紙P1は給紙ローラ142からレリースされないので、カットされた用紙P1をサブローラ151に確実に受け渡すことができ、給紙ミスを無くすことができる。
【0027】
搬送部150には、用紙を搬送するためのサブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152c、紙送りローラ153とその従動ローラ154、排紙ローラ155とギザローラ156及び用紙を検知する検知センサ157a、157b等が配設されている。サブローラ151は、給紙トレイ210から給紙されるカットされた用紙を排紙トレイ230に排紙するために、カットされた用紙を従動ローラ152a、152b、152cとともに挟持してU字状に反転搬送させるようになっている。また、サブローラ151は、給紙部130から給紙されるロール状の用紙を排紙トレイ230に排紙するために、ロール状の用紙を従動ローラ152cとともに挟持して搬送させるようになっている。
【0028】
紙送りローラ153は、反転搬送されてきたカットされた用紙もしくは給紙されてくるロール状の用紙を従動ローラ154とともに挟持してプラテン163へ送り出すようになっている。排紙ローラ155は、プラテン163を通過してくる用紙をギザローラ156とともに挟持して排紙トレイ230上へ排紙するようになっている。検知センサ157aは、給紙されてくるカットされた用紙のスキュー取りの際の搬送量を検知するようになっている。検知センサ157bは、反転搬送されてくるカットされた用紙もしくは搬送されてくるロール状の用紙の頭出しの際の搬送量を検知するようになっている。
【0029】
記録部160には、キャリッジ161、記録ヘッド162等が配設されている。キャリッジ161は、図示しないキャリッジベルトに連結されており、図示しないキャリッジ駆動装置によってキャリッジベルトが作動すると、キャリッジベルトの動きに連行され、図示しないガイド軸に案内されて往復移動するようになっている。
【0030】
記録ヘッド162は、例えば2種類のブラックインクを吐出する複数のブラックインク用記録ヘッドと、イエロー、ダークイエロー、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタの6色のインクをそれぞれ吐出する複数のカラーインク用記録ヘッドとを備えている。そして、記録ヘッド162は、圧力発生室とそれに繋がるノズル開口が設けられており、圧力発生室内にインクを貯留して所定圧で加圧することにより、ノズル開口から用紙に向けてコントロールされた大きさのインク滴を吐出するようになっている。
【0031】
このような構成において、インクジェット式プリンタ100にてカットされた用紙に印刷する場合の動作について説明する。給排紙部140に装着された給排紙トレイ200の給紙トレイ210内に積層収納されたカットされた用紙Pは、用紙束が給紙ローラ142の回転に機械的に同期した圧縮バネ144の復元によるホッパ141の上昇により給紙ローラ142に押付けられ、最上層のカットされた用紙Pのみが分離部材143により分離されて搬送部150へ給紙される。
【0032】
そして、図7(A)に示すように、給紙されるカットされた用紙Pがサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに到達すると、カットされた用紙Pのスキュー取りが行われる。このスキュー取り方法は、用紙厚によって異なる方法が採られる。すなわち、普通紙以下の薄手のカットされた用紙の場合は、カットされた用紙の先端を少しだけサブローラ151とその従動ローラ152aとの間に食い込ませ、その後にローラ151、152aを逆転させてカットされた用紙を撓ませることにより、カットされた用紙の先端を揃えてスキュー取りする方法が採られる。
【0033】
一方、普通紙より厚手のカットされた用紙の場合は、カットされた用紙の先端をサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに突き当て、給紙ローラ142をスリップさせることでカットされた用紙の先端を揃えてスキュー取りする方法が採られる。なお、上記食い込み量及び突き当て量は、検知センサ157aにより検知され、この検知量にしたがってスキュー取りが制御される。
【0034】
このように、用紙厚によってスキュー取り方法を異ならせるのは、薄手のカットされた用紙は腰が無いために、給紙ローラ142はカットされた用紙上でスリップせずにカットされた用紙を送り出してしまうおそれがあるからであり、厚手のカットされた用紙は薄手のカットされた用紙を貼り合わせた構造であるため、ローラ151、152aを逆転させたときに剥離してしまうおそれがあるためである。
【0035】
スキュー取りが完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されているサブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152cに挟持されてU字経路で反転、すなわち給紙方向とは逆方向に搬送される。そして、図7(B)に示すように、カットされた用紙Pの先端が検知センサ157bの検知位置DPに到達すると、カットされた用紙Pの印刷開始位置決めである頭出しが行われる。
【0036】
すなわち、カットされた用紙Pの先端が、検知位置DPから紙送りローラ153とその従動ローラ154の間を通って図8(A)に示す頭出し位置HPに到達するまで、検知センサ157bにより搬送量が検知され、この検知量にしたがって頭出しが制御される。なお、従来の頭出しはサブローラ151より上流側に配設されている検知センサ157aにより行っていたが、この頭出しはサブローラ151より下流側に配設されている検知センサ157bにより行うので、検知量が少なくて済み、特に用紙厚による頭出し誤差を無くして頭出し精度を高めることができる。
【0037】
その後、頭出しが完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されている紙送りローラ153とその従動ローラ154に挟持されて記録部160へ搬送されることになる。したがって、サブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152cによるカットされた用紙Pの挟持は搬送精度を悪化させる原因になるので、図8(B)に示すように、各従動ローラ152a、152b、152cはサブローラ151からレリースする。
【0038】
搬送されるカットされた用紙Pは、図示しない吸引ポンプによりプラテン163上に吸着されて平坦にされ、図示しないキャリッジモータとタイミングベルトにより走査されるキャリッジ161に搭載された記録ヘッド162により印刷される。このとき、インクジェット式記録装置100の制御部は、例えばイエロー、ダークイエロー、マゼンタ、ライトマゼンタ、シアン、ライトシアン、ブラックの計7色のインクカートリッジから記録ヘッド162へ各色インクを供給し、各色インクの吐出タイミング及びキャリッジ161や紙送りローラ153の駆動を制御して、高精度なインクドット制御、ハーフトーン処理等を実行する。そして、印刷が完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されている排紙ローラ155とギザローラ156に挟持されて給排紙部140へ排紙され、給排紙トレイ200の排紙トレイ230上へ積層載置される。
【0039】
図9は、上記カートリッジ収納部104の詳細を示す斜視図である。カートリッジ収納部104は、インクジェット式プリンタ100のハウジング101の前面両側に形成される空き領域を有効利用するために、それらの空き領域に配設されている。そして、各カートリッジ収納部104は、同一構成でハウジング101の前面と面一となるように配設されている。図9では図1に示す右側のカートリッジカバー105を開けたときのカートリッジ収納部104のみを示している。このカートリッジ収納部104内には、4つのインクカートリッジ10を収納保持するホルダ部41と、上下方向に移動可能な制御レバー42が並設されている。
【0040】
カートリッジカバー105は、下部がカートリッジ収納部104の下部に回転自在に支持されており、下方に旋回してカートリッジ収納部104の前面を開放し、上方に旋回してカートリッジ収納部104の前面を閉塞するようになっている。ホルダ部41は、4つのインクカートリッジ10が個々に引き出し、押し入れ可能なように仕切られており、両側のホルダ部41で合計8つのインクカートリッジ10を収納保持しておくことができる。
【0041】
したがって、例えば図1の右側のホルダ部41に顔料系のブラック、イエロー、シアン、マゼンタの計4色のインクカートリッジ10B、10Y、10C、10Mを収納保持するようにし、左側のホルダ部41に染料系のブラック、ダークイエロー、ライトシアン、ライトマゼンタもしくはダークイエローの代わりにグレイの計4色のインクカートリッジを収納保持するようにすることで、種々の用紙に対して多彩な印刷が可能になる。
【0042】
また、左右のホルダ部41に同一組み合わせのブラック、イエロー、シアン、マゼンタの計4色のインクカートリッジ10B、10Y、10C、10Mを収納保持するようにすることで、多量の印刷を連続処理することが可能になる。すなわち、一方の側のホルダ部41に収納保持されているインクカートリッジ10B、10Y、10C、10Mのインクが無くなりかけたら、その供給を止めて他方の側のホルダ部41に収納保持されているインクカートリッジ10B、10Y、10C、10Mのインクの供給に切り換える。
【0043】
そして、他方の側のホルダ部41に収納保持されているインクカートリッジ10B、10Y、10C、10Mのインクを供給している間に、一方の側のホルダ部41に収納保持されているインクカートリッジ10B、10Y、10C、10Mを交換する。これを繰り返すことにより、多量の印刷を休み無く処理することができる。
【0044】
ここで、図10は、インクカートリッジ10を後面側から見た斜視図である。このインクカートリッジ10は、例えば硬質プラスチック材料で直方体状に形成された外装ケース11内に、例えば可撓性材料で袋状に形成されて内部にインクが充填されたインクタンクが密閉されている。外装ケース11の片側面の前面側には、インクカートリッジ10をホルダ部41に対し引き出し、押し入れする際にユーザが手を掛ける凹状の把持部12が形成されている。
【0045】
外装ケース11の後面中央部には、内部のインクタンクに接続されたゴムパッキングで覆われたインク供給口13が形成され、その上下両側には、このインクカートリッジ10をホルダ部41に対し押し入れるときに位置決めするための位置決め穴14が形成されている。
【0046】
さらに、外装ケース11の後面上部には、窪み15が形成され、その内部にはこのインクカートリッジ10のインク情報、例えば製造番号、インクの色や残量等が読み書きされるIC16が貼付されている。さらに、外装ケース11の上面中央部には、このインクカートリッジ10をホルダ部41に収納したときに係止するための係止突起17が形成されている。
【0047】
図11は、カートリッジ収納部104における1色分のインクカートリッジ10のホルダ部41の内部構造を示す斜視図である。ホルダ部41の内部後面には、インクカートリッジ10のインク供給口13とインクジェット式プリンタ100のインク供給路1(図15参照)とを接続・遮断するバルブ機構20(図12、13参照)を構成するインク供給針21と、インクカートリッジ10の位置決め穴14内に挿入される位置決め針28が配設されている。
【0048】
さらに、ホルダ部41の内側後面の上部には、インクカートリッジ10のIC16と電気的に接続されるコネクタ29が貼付されている。このコネクタ29はインクジェット式プリンタ100の制御部から延びるFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)に電気的に接続されており、制御部はインクカートリッジ10のIC16に対しインク情報を読み書きすることができる。さらに、ホルダ部41の上面中央部には、カム47に連動してインクカートリッジ10の係止突起17に対し係止し、あるいは係止解除する係止爪41bが形成されている。
【0049】
制御レバー42は、図9に示すように、カートリッジ収納部104に縦方向に設けられたガイド溝42aに沿って上下に揺動自在に配設されている。この制御レバー42は、上下に揺動することにより、インクカートリッジ10のインク供給口13と繋がるバルブ機構20の開閉と、インクカートリッジ10のホルダ部41への出し入れを機械的に制御するとともに、インクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みを電気的に制御するようになっている。
【0050】
すなわち、制御レバー42が最上端に位置決めされているときは、インクカートリッジ10のインク供給口13と繋がるバルブ機構20は閉じており、インクカートリッジ10のホルダ部41への出し入れは可能となっているとともに、インクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みは禁止されている。
【0051】
一方、制御レバー42が最下端に位置決めされているときは、インクカートリッジ10のインク供給口13と繋がるバルブ機構20は開いており、インクカートリッジ10のホルダ部41への出し入れは不可能となっているとともに、インクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みは許可されている。
【0052】
上述したように、制御レバー42は、上下に揺動することにより、インクカートリッジ10のインク供給口13と繋がるバルブ機構20の開閉と、インクカートリッジ10のホルダ部41への出し入れを機械的に制御するとともに、インクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みを電気的に制御するようになっている。この仕組みを図12を参照して説明する。
【0053】
図12は、制御レバー42の機構とそれに隣接する4色分のインクカートリッジ10B、10Y、10C、10Mのホルダ部41の側面及び背面構造を示す斜視図である。制御レバー42は、一端側は操作端42aとしてホルダ部41の前面側に突き出るように形成され、他端側は軸42bによりホルダ部41の側面41aに回動自在に支持されている。
【0054】
さらに、制御レバー42の他端側には、端部にインクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みに関与するガイド面42cが形成されている。そして、制御レバー42の他端側の上部には、インクカートリッジ10のホルダ部41への出し入れに関与するギア歯42dが形成され、下部には制御レバー42自身の揺動に関与する係止部42e及びインクカートリッジ10のインク供給口13と繋がるバルブ機構20の開閉に関与するギア歯42gが形成されている。
【0055】
そして、制御レバー42の操作端42aが揺動する際の最上端及び最下端を位置決めするための停止部材42fが、ホルダ部41の側面41aの前面側で突き出るように配設されている。また、制御レバー42が揺動する際にガイド面42cに倣ってスイッチングするリミットスイッチ43が、ホルダ部41の側面41aの後面側に配設されている。
【0056】
さらに、制御レバー42が揺動する際にギア歯42dと噛み合って回転する扇形のギア44が、ホルダ部41の上面側に配設されている六角軸46に嵌入されている。また、操作端42aが最上端及び最下端に位置決めしたときに付勢するねじりコイルバネ45が、一端が係止部42eに係止され、他端がホルダ部41の側面41aに係止されている。
【0057】
上記六角軸46は、全色分のホルダ部41の上面側の一端から他端にわたって配設されており、各ホルダ部41の上面に対応する位置にはカム47がそれぞれ嵌入されている。このカム47は、各ホルダ部41の上面に形成されているインクカートリッジ10を係止するための係止爪41bを押し下げ可能に形成されている。
【0058】
さらに、制御レバー42が揺動する際にギア歯42gと噛み合って回転するギア列48と、このギア列48と噛み合って回転する扇形のギア49が、各ホルダ部41の背面側に配設されているバルブ機構20を開閉するためのカム機構22を構成するカム軸22cに嵌入されている。このカム軸22cは、全色分のホルダ部41の背面側の一端から他端にわたって配設されており、各ホルダ部41の背面に対応する位置にはカム機構22を構成するカム22aがそれぞれ嵌入されている。
【0059】
ここで、図13は、上記バルブ機構20の詳細を示す断面平面図である。このバルブ機構20は、インク供給針21、カム機構22、バルブ23及びバルブ23の開閉機構24を備えており、制御レバー42の揺動に対応して開閉動作するようになっている。インク供給針21は、先端側面に供給口21aが穿孔された中空状に形成されており、先端がホルダ部41の内側後面から突出し、後端がホルダ部41の後面内部に設けられたインク供給路1に接続するように配設されている。これにより、インクカートリッジ10をホルダ部41に対して抜き差しすることで、インク供給針21をインクカートリッジ10のインク供給口13に対して出し入れすることができる。
【0060】
カム機構22は、カム22a、カムレバー22b及びカム軸22cを備えている。カムレバー22bは、略L字板状に形成されており、一端がホルダ部41の背面に回動自在に軸支持され、他端がカム22aに当接するように配設されている。カム22aは、カム軸22cの各ホルダ部41の背面に対応する位置にそれぞれ嵌入され、制御レバー42の最上端から最下端への移動に伴ってカムレバー22bを押し下げ可能に配設されている。
【0061】
バルブ23は、例えば熱可塑性エラストマ等で円板状に形成されており、周縁部がホルダ部41の後面内部に設けられたインク供給路1を含む空間部2内で固定保持されている。これにより、制御レバー42を最上端から最下端へ移動させることで、カム機構22及び後述する板金27等の作用によりバルブ23を空間部2内でインク供給路1から離間する方向に撓ませることができる。一方、制御レバー42を最下端から最上端へ移動させることで、カム機構22及び後述する圧縮バネ26等の作用によりバルブ23を空間部2内でインク供給路1に当接する方向に撓ませることができる。
【0062】
開閉機構24は、バルブ23に接続された開閉軸25、開閉軸25を付勢する付勢手段である圧縮バネ26及び開閉軸25とカムレバー22bとを連接する連接手段である板金27を備えており、制御レバー42の揺動に連動するようになっている。開閉軸25は、先端が空間部2内でバルブ23に接続され、後端がホルダ部41の外側後面から突出して軸方向に摺動自在となるように配設されている。そして、空間部2内の軸部には、インク供給路1をバルブ23で閉じる方向に付勢する圧縮バネ26が装着されている。
【0063】
板金27は、略L字状に形成されており、一端がカムレバー22bに固定され、他端が開閉軸25の後端に掛けられている。すなわち、板金27は、カムレバー22bの後端接続部27aを力点もしくは作用点、開閉軸25の後端接続部27bを作用点もしくは力点、カムレバー22bの回動軸を支点とした梃子として作用する。これにより、制御レバー42を最上端から最下端へ移動させることで、カム機構22及び板金27等の作用により開閉軸25をホルダ部41の外側後面から突き出させることができる。一方、制御レバー42を最下端から最上端へ移動させることで、カム機構22及び圧縮バネ26等の作用により開閉軸25をホルダ部41の外側後面内へ戻すことができる。
【0064】
上述した構成の制御レバー42の機構の動作を図12〜図15を参照して説明する。図12に示すように、制御レバー42が最上端に位置決めされているときは、図13に示すように、カム機構22のカムレバー22bの一端は上方に位置しており、板金27の他端は開閉軸25の後端と接触していないので、圧縮バネ26の復元力により開閉軸25はインク供給針21に近付く方向に移動している。これにより、バルブ23は空間部2内でインク供給路1に当接する方向に撓んでいるので、インク供給路1はバルブ23で閉塞されている。
【0065】
そして、図12に示すように、リミットスイッチ43はガイド面42cによりオフ状態にされており、インクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みは禁止されている。さらに、カム47はギア歯42dによるギア44の回転により係止爪41bから離間しており、係止爪41bはインクカートリッジ10に形成されている係止突起17から離間しているので、インクカートリッジ10のホルダ部41への出し入れは可能となっている。
【0066】
一方、図14に示すように、制御レバー42が最下端に位置決めされているときは、図15に示すように、カム機構22のカムレバー22bの一端は下方に位置しており、このカムレバー22bの図示矢印a方向の回動に伴い、板金27の他端は開閉軸25の後端を図示矢印b方向に押圧しているので、開閉軸25はインク供給針21から離れる方向に移動している。これにより、バルブ23は空間部2内でインク供給路1から離間する方向に撓み、バルブ23で覆われていたインク供給路1が露出するので、インクカートリッジ10のインクタンク内のインクは、図示矢印で示すように、インク供給口13からインク供給針21の供給口21aを通り、インク供給路1を介して本発明の特徴的な部分である管継手170に接続される図示しないインクチューブへ供給される。
【0067】
このインクチューブは、上記各色のインク用が配設されており、図示しないインク加圧供給手段を介して各一端が対応する各色のインクカートリッジ10に管継手170を介して繋がれ、各他端が対応する各色の記録ヘッド162に管継手170を介して繋がれている。そして、インクチューブは、インク加圧供給手段によって加圧された各色のインクをインクカートリッジ10から記録ヘッド162に送るようになっている。
【0068】
そして、図14に示すように、リミットスイッチ43はガイド面42cによりオン状態にされており、インクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みは許可されている。さらに、カム47はギア歯42dによるギア44の回転により係止爪41bを押圧しており、係止爪41bはインクカートリッジ10に形成されている係止突起17に引っ掛かっているので、インクカートリッジ10のホルダ部41への出し入れは不可能となっている。
【0069】
以上のように、ユーザがインクカートリッジ10をホルダ部41に対して抜き差ししただけではバルブ23を開閉することができず、制御レバー42を揺動させたときに初めてバルブ23を開閉してインクカートリッジ10のインク供給口13とインクジェット式プリンタ100のインク供給路1とを接続・遮断することができる。
【0070】
従来はインクカートリッジを抜き差しすると同時にバルブが開閉するため、その抜き差し時にエアーがインクチューブ内に入り易い。このため、例えば1本のインクカートリッジのみを抜き差ししたときにエアーが入ってしまうと、そのエアー抜きにより全インクカートリッジのインクが多量に消費されていた。また、インクカートリッジの抜き差し時にインクが漏れて装置内を汚染するおそれがあった。
【0071】
しかし、本実施形態ではインクカートリッジ10をホルダ部41に差し込み、インク供給針21がインクカートリッジ10のインク供給口13に完全に入ってから、制御レバー42を下ろすことでバルブ23を開くようにしている。また、制御レバー42を上げてバルブ23を閉じてから、インクカートリッジ10をホルダ部41から抜き出すようにしている。したがって、例えば1本のインクカートリッジのみを抜き差しした場合でもインクチューブ内にエアーが入ることを完全に防止することができるとともに、インク漏れによる装置内の汚染を防止することができる。
【0072】
また、制御レバー42が最上端に位置決めされている状態、すなわちバルブ23が閉じている状態で、インクチューブに負圧を掛けて制御レバー42を最下端へ下ろすことにより行うチョーククリーニングが可能となる。また、従来のような電磁バルブ等が不要になるので、部品コストを低減させることができる。なお、上述した例では、開閉軸25に圧縮バネ26を装着して動作させるように構成したが、板金27を板バネとして機能するように構成することにより、圧縮バネ26を省略することができる。
【0073】
また、ユーザは制御レバー42を最下端から最上端へ持ち上げないと、ホルダ部41からインクカートリッジ10を引き抜くことができない。さらにインクジェット式プリンタ100の制御部はユーザが制御レバー42を最下端から最上端へ持ち上げている間にインクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みを行うことができるようになる。したがって、従来のようにインク情報の読み書き不能によるインクジェット式プリンタ100の誤動作を防止することができる。
【0074】
また、制御レバー42を設けることにより、大型のインクカートリッジを使用することができるようになる。すなわち、従来はインクカートリッジに配設されているICに対するインク情報の書き込みは、カートリッジ収納部のカートリッジカバーの開閉動作で制御されていた。ところが、大型のインクカートリッジはホルダ部にセットしたときに前面側に突き出てしまい、カートリッジカバーを閉じることができないため、インクカートリッジに配設されているICに対するインク情報の書き込みを制御することができなかった。
【0075】
これに対し、本実施形態のインクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みは、上述したように制御レバー42の揺動で制御されている。このため、大型のインクカートリッジをホルダ部41にセットしたときに前面側に突き出てカートリッジカバー105を閉じることができなくても、大型のインクカートリッジに配設されているICに対するインク情報の書き込みを制御することができる。
【0076】
なお、上述した実施形態では、制御レバー42が最下端に位置しているときはインクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みを可能とし、制御レバー42を最下端から最上端へ移動させる間にIC16に対するインク情報の書き込みを行うようにしているが、以下のように設定してもよい。
【0077】
すなわち、制御レバー42が最下端に位置しているときはインクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みを可能とし、例えば記録ヘッド162による印刷動作開始前や記録ヘッド162のクリーニング動作開始前、印刷動作終了後やクリーニング動作終了後、インクを一定量使用した後等の所定の時にIC16に対してインク情報を書き込むようにする。そして、制御レバー42を最下端から上げたら同時にIC16に対してインク情報を書き込まないようにする。これにより、インクカートリッジ10に配設されているIC16に対するインク情報の書き込みの確実性を高めることができるので、インクジェット式プリンタ100の誤動作をより確実に防止することができるようになる。
【0078】
ところで、前述したように、このカートリッジ収納部104に収納されている各色のインクカートリッジ10内のインクは、インク加圧供給手段によって加圧されて記録ヘッド162に送られるようになっている。このため、従来のインクジェット式プリンタのように水頭差を利用したインク供給手段の場合は、インクカートリッジホルダはキャリッジよりも上部に配設する必要があったが、このカートリッジ収納部104は何処に配設されてもインクを供給することができるので、配設場所を自由に設定することができる。
【0079】
以上のように、本実施形態のインクジェット式プリンタ100は、カートリッジ収納部104に備えられた制御レバー42の動作に連動して、液体供給路1に備えられたバルブ23を開閉させるようにしている。したがって、ユーザが制御レバー42を操作しない限りはバルブ23を開閉することができないので、ユーザはバルブ23の開閉状態を誤って認識してしまうことが無くなり、インクカートリッジ10の抜き差し時の液体供給路1内へのエアーの流入を確実に防止することができる。
【0080】
また、制御レバー42の動作をバルブ23の開閉機構24に伝達するカム機構22を備えているので、制御レバー42の動作をバルブ23の開閉機構24に機械的に確実に伝達することができ、バルブ23を確実に開閉することができる。また、バルブ23の開閉機構24は、バルブ23に接続された開閉軸25と、液体供給路1をバルブ23で閉じる方向に開閉軸25を付勢する圧縮バネ26と、開閉軸25とカム機構22とを連接する板金27とを備えている。したがって、制御レバー42を動作させると同時にバルブ23で液体供給路1を閉じることができ、インクカートリッジ10のインク供給口13と液体供給路1とを確実に遮断することができる。また、板金27は、梃子に形成されているので、制御レバー42を軽く動作させるのみで開閉軸25を動作させることができ、インクカートリッジ10のインク供給口13と液体供給路1とを確実に接続することができる。
【0081】
図16は、本発明の特徴的な部分である上記管継手170の詳細を示す断面図である。この管継手170は、例えばポピプロピレンで成る直角管継手であり、インクカートリッジ10に繋がるインク供給管3の端部とインクチューブ4の一端との接続、及び、記録ヘッド162に繋がるインク供給管3の端部とインクチューブ4の他端との接続に用いられている。
【0082】
ここで、インク供給管3の端部は、管継手170の一端との間でインク漏れが無いように密着して接続される必要がある。このため、インク供給管3の端部の外周部にはネジ山3aが形成され、さらにインク供給管3の端部の外周部と内周部の間には円筒溝3bが形成されている。一方、管継手170の一端は、インク供給管3の端部に形成されている円筒溝3b内に差込可能な薄肉円筒171に形成されている。
【0083】
このような構成のインク供給管3の端部と管継手170の一端とを接続する際は、先ず、上記ネジ山3aに噛み合うネジ山5aが形成されたナット5とオーリング6を管継手170の一端側から通しておく。そして、管継手170の一端の薄肉円筒171をインク供給管3の端部の円筒溝3b内に差し込み、オーリング6を介してナット5を締結する。これにより、インク供給管3の端部と管継手170の一端とを密着させて接続することができるので、インク供給管3の端部と管継手170の一端との間でのインク漏れを確実に防止することができる。
【0084】
また、インクチューブ4の端部も、管継手170の他端との間でインク漏れが無いように密着して接続される必要がある。このため、管継手170の他端の外周部にはネジ山172aが形成され、さらに管継手170の他端の外周部と内周部の間にはインクチューブ4の端部が差込可能な円筒溝172bが形成されている。
【0085】
このような構成のインクチューブ4の端部と管継手170の他端とを接続する際は、先ず、上記ネジ山172aに噛み合うネジ山7aが形成されたナット7とオーリング8をインクチューブ4の端部側から通しておく。そして、インクチューブ4の端部を管継手170の他端の円筒溝172b内に差し込み、オーリング8を介してナット7を締結する。これにより、インクチューブ4の端部と管継手170の他端とを密着させて接続することができるので、インクチューブ4の端部と管継手170の他端との間でのインク漏れを確実に防止することができる。
【0086】
以上のように、インクカートリッジ10に繋がるインク供給管3の端部とインクチューブ4の一端との接続、及び、記録ヘッド162に繋がるインク供給管3の端部とインクチューブ4の他端との接続は、直角に曲がった管継手170により行っている。したがって、大径であって肉厚のインクチューブ4を配管するときに折り曲げる必要が無くなるので、インクチューブ4の破損を無くしてインクを大量に確実に供給することができる。
【0087】
また、この管継手170は、上述したように、一端がインク供給管3の端部に形成されている円筒溝3b内に差込可能な薄肉円筒171に形成され、他端が外周部にネジ山172aが形成され、さらに外周部と内周部の間にインクチューブ4の端部が差込可能な円筒溝172bが形成されている。すなわち、管継手170の一端は単純な形状に形成され、他端のみが複雑な形状に形成されている。
【0088】
従来の管継手は、両端にネジ山等が形成された複雑な形状であったため、射出成形用金型も複雑な割型が必要であったが、本実施形態の管継手170は、上述したように、一端は単純な形状であるため、射出成形用金型も単純な割型となる。したがって、金型の製作コストや管継手170のコストを低く抑えることができる。
【0089】
また、1つの金型で管継手170を多数個成形することも可能となるので、特に記録ヘッド162側で使用する管継手170に有利となる。すなわち、本実施形態のインクジェット式プリンタ100は8色のインクを使用するため、記録ヘッド162に繋がるインク供給管3は8つ並ぶことになる。このため、各インク供給管3に接続する管継手170も8つ並ぶことになるが、その配設スペースは最小限の広さであり、また管継手170は直角に曲がっているので、管継手170が相互に干渉するおそれがある。
【0090】
この干渉を回避するには、管継手170の一端側の長さを長くしたものと短くしたものを交互に配設すれば良い。そこで、一端側の長さが長い管継手170を4つ取れる金型を1台と、一端側の長さが短い管継手170を4つ取れる金型を1台のみ製作することで、本実施形態のインクジェット式プリンタ100に対応することができ、金型の製作コストや管継手170のコストを低く抑えることができる。
【0091】
以上、本発明を種々の実施形態に関して述べたが、本発明は以上の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態についても適用されるのは勿論である。例えば、上述した実施形態では、記録装置としてインクジェット式プリンタを例に説明したが、これに限定されるものではなく、管継手を使用する記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置等であっても適用可能である。
【0092】
さらに、記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を液体噴射ヘッドから被噴射媒体に噴射して液体を被噴射媒体に付着させる液体噴射装置の意味として、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等を備えた装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。
【図2】 図1のプリンタの給排紙トレイの斜視図である。
【図3】 図2の給排紙トレイの使用形態を示す斜視図である。
【図4】 図2の給排紙トレイの別の使用形態を示す斜視図である。
【図5】 図1のプリンタの内部構成の概略を示す断面側面図である。
【図6】 ホッパ上の用紙と給紙ローラとの接触状態を示す図である。
【図7】 図1のプリンタの用紙の搬送状態を示す第1の図である。
【図8】 図1のプリンタの用紙の搬送状態を示す第2の図である。
【図9】 図1のプリンタのカートリッジ収納部の詳細を示す斜視図である。
【図10】 インクカートリッジを後面側から見た斜視図である。
【図11】 図9の1色分のホルダ部の内部構造を示す斜視図である。
【図12】 図9のホルダ部と制御レバーの詳細を示す平面図である。
【図13】 図12のバルブ機構の詳細を示す断面図である。
【図14】 図12の制御レバーの機構の動作を説明する斜視図である。
【図15】 図13のバルブ機構の動作を説明する断面図である。
【図16】 本発明の特徴的な部分である管継手の詳細を示す断面図である。
【符号の説明】
3 インク供給管、3a ネジ山、3b 円筒溝、4 インクチューブ、10インクカートリッジ、13 インク供給口、20 バルブ機構、21 インク供給針、21a 供給口、22 カム機構、22a カム、22b カムレバー、22c カム軸、23 バルブ、24 開閉機構、25 開閉軸、26 圧縮バネ、27 板金、41 ホルダ部、42 制御レバー、100 インクジェット式プリンタ、101 ハウジング、104 カートリッジ収納部、105 カートリッジカバー、110 操作部、111 ボタン、112 液晶パネル、130 給紙部、140 給排紙部、150 搬送部、160 記録部、170 管継手、171 薄肉円筒、172a ネジ山、172b 円筒溝、200 給排紙トレイ、210給紙トレイ、230 排紙トレイ

Claims (5)

  1. 液体を収納するカートリッジから前記液体を導入する供給管と、
    液体噴射部に前記液体を導出するチューブと、
    前記供給管と前記チューブとを接続し、第1の直線流路と第2の直線流路とが直角に交わって形成される直角管継手と、を備え、
    前記第1の直線流路は、前記チューブが差込まれる第1の円筒溝を備え、該第1の円筒溝に前記チューブが差込まれた状態において前記チューブの内径より小さい内径を有し、
    前記供給管は、前記第2の直線流路の端部が差込まれる第2の円筒溝を備え、該第2の円筒溝に前記第2の直線流路が差込まれた状態において前記第2の直線流路の内径より小さい内径を有することを特徴とする液体供給装置。
  2. 前記供給管の外周部に形成されるネジ山と、
    前記供給管の端面に、前記第2の直線流路を囲むように配置されるシール部材と、
    前記ネジ山に噛み合うネジ山が形成されたナットと、を有し、
    前記ナットは、前記シール部材を固定することを特徴とする請求項1に記載の液体供給装置。
  3. 前記直角管継手は、複数平行に配設され、該直角管継手の一端側の長さが交互に変えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体供給装置。
  4. カートリッジから供給されるインクにより記録する記録装置であって、
    請求項1乃至3に記載の液体供給装置を備えたことを特徴とする記録装置。
  5. カートリッジから供給される液体を噴射する液体噴射装置であって、
    請求項1乃至3に記載の液体供給装置を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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