JP2006224505A - 液体流動装置及びその液体流動装置を備えた記録装置と液体噴射装置 - Google Patents

液体流動装置及びその液体流動装置を備えた記録装置と液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 受けた液体を速やかに流動させて排出することができる液体流動装置及びその液体流動装置を備えた記録装置と液体噴射装置を提供することにある。
【解決手段】 受けた液体を排出側51cへ流動させる溝50を有する溝部材51と、前記溝50の内面に所定間隔の隙間dを空けて接触する接触部材52とを備える。そして、前記隙間dを前記液体の流路とする。これにより、受けられた液体は、毛細管現象により液体流路dを伝わって排出側51cへ確実に誘導される。
【選択図】 図9

Description

本発明は、受けた液体を流動させて排出する液体流動装置及びその液体流動装置を備えた記録装置と液体噴射装置に関する。
例えば、記録装置の1つであるインクジェット式プリンタには、被記録媒体の1つとしての記録用紙に余白無く記録を行う、いわゆる縁無し記録を実行可能なものがある。このようなインクジェット式プリンタは、記録用紙に向かってインク滴を吐出する複数のノズル列を有する記録ヘッドと、記録用紙を支持して記録ヘッドに対する記録用紙の位置を規定するプラテンと、廃インクを貯留する廃インクタンクを備えている。そして、プラテンには、記録用紙の縁から外れたインクを打ち捨てるための溝穴が形成されており、インク打ち捨て溝穴と廃インクタンク入口とを繋ぐ廃インク誘導路が並設されている。この廃インク誘導路内には、スポンジ状のポリウレタン等の空隙率が高くインク吸収性の良い材料から成るインク吸収材が装着されている。そして、インク打ち捨て溝穴から廃インク誘導路内に流れ込んできたインクは、インク吸収材に吸収されて廃インクタンク入口へ誘導され、廃インクタンク内に貯留されるようになっている。
特開2003−211706号公報
ところで、近年いわゆる顔料系インクを用いたインクジェット式プリンタが登場している。顔料系インクは、染料系インクと比較して記録用紙の表面にあるインク吸着層への浸透力が劣るという性質を有している。したがって、廃インク誘導路内のインク吸収材に対する浸透性も染料系インクより低いので、顔料系インクを使用するインクジェット式プリンタにおいては、廃インク誘導路内に配設するインク吸収材をよりインク吸収性の高いものにする必要があった。しかし、インク吸収性の高いインク吸収材は、同時にインク保持力も高いので、インクが残留し易く廃インクタンク入口まで伝わりにくい。したがって、顔料系インクが廃インクタンク入口まで誘導される途中で、一部の顔料系インクがインク吸収材内、あるいはインク吸収材上に残留してしまうおそれがある。
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、受けた液体を速やかに流動させて排出することができる液体流動装置及びその液体流動装置を備えた記録装置と液体噴射装置を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明の液体流動装置では、受けた液体を排出側へ流動させる溝を有する溝部材と、前記溝の内面に所定間隔の隙間を空けて接触する接触部材とを備え、前記隙間を前記液体の流路としたことを特徴としている。これにより、受けられた液体は、毛細管現象により液体流路を伝わって排出側へ確実に誘導される。前記液体流路は、排出側に向かって下方に傾斜していることを特徴としている。これにより、受けられた液体は、さらに重力が掛かって排出側へ確実に誘導される。
前記接触部材は、搬出側に向かって先細りの形状に形成されていることを特徴としている。これにより、液体流路を伝わって排出側に到達した液体は、排出側から効率良く排出される。前記接触部材は、前記溝部材と比較して柔軟性の高い材料で形成されていることを特徴としている。これにより、接触部材は溝部材の溝の内面に所定間隔の隙間を空けて確実に接触することができる。前記接触部材は、接触方向に撓み易く、接触直交方向に撓み難い形状に形成されていることを特徴としている。これにより、接触部材は溝部材の溝の内面に所定間隔の隙間を空けて確実に接触することができる。
また、被記録媒体にインクを吐出して記録する記録装置であって、上記各液体流動装置が、記録ヘッドの移動経路に対向配置され、打ち捨てられる前記インクを流動させることを特徴としている。また、被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、上記各液体流動装置が、噴射ヘッドの移動経路に対向配置され、打ち捨てられる前記液体を流動させることを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する記録装置または液体噴射装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。このインクジェット式プリンタ100は、例えばJIS規格のA4判からJIS規格のA2判といった比較的大型のサイズのいわゆるカットされた用紙及びロール状の用紙に印刷できる卓上型の大型のプリンタであり、全体が幅方向に長く延びる略直方体状のハウジング101で覆われている。
このハウジング101の上面には、矩形状の窓部102が形成されている。この窓部102は、透明もしくは半透明の窓カバー103によって覆われている。窓カバー103は、その上部の回動軸を中心に図示矢印a方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、窓カバー103を持ち上げて窓部102を開放することにより、窓部102を通して内部機構のメンテナンス作業等を行うことができる。
ハウジング101の前面両側には、複数のインクカートリッジが抜き差しされるカートリッジ収納部104がそれぞれ形成されている。各インクカートリッジは、印刷用の各色のインクを貯留している。各カートリッジ収納部104は、透明もしくは半透明のカートリッジカバー105によって覆われている。カートリッジカバー105は、その下部の回動軸を中心に図示矢印b方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、カートリッジカバー105を軽く押して係止部を外しカートリッジ収納部104を開放することにより、インクカートリッジの交換作業等を行うことができる。
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の上部には、プリンタ動作を指示する操作部110が配設されている。操作部110は、パワーをオン・オフするパワー系、用紙の頭出し等を操作したりインクのフラッシング等を操作する操作系、画像処理等を行う処理系等のボタン111と、状態を表示する液晶パネル112等を備えている。ユーザは、液晶パネル112を見て確認しながらボタン111を操作することができる。
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の下部には、廃液タンク120が抜き差しされるタンク収納部106が形成されている。この廃液タンク120は、記録ヘッド162(図5参照)のクリーニング処理時やインクカートリッジの交換時、あるいは縁無し記録の際に廃棄される廃インク等を貯留する。ユーザは、廃液タンク120を引き出すことにより、内部に溜まっている廃インク等の廃棄作業等を行うことができる。
ハウジング101の背面には、ロール状の用紙を給紙する給紙部130が上部後方に突き出るように配設されている。給紙部130の内部には、1本のロール状の用紙がセット可能な図示しないロール紙ホルダが配設され、給紙部130の前面には、跳ね上げ式の開閉可能なロール紙カバー131が図示しないロール紙ホルダを覆うように取り付けられている。ユーザは、ロール紙カバー131を持ち上げて給紙部130を開放することにより、ロール状の用紙の取り付け・取り外し作業等を行うことができる。なお、ロール紙カバー131の上面は、カットされた用紙を手差しで給紙案内することが可能な給紙案内面に形成されている。
ハウジング101の前面中央、すなわち一対のカートリッジ収納部104の間には、印刷前のカットされた用紙及び印刷後のカットされた用紙またはロール状の用紙を積載する給排紙トレイ200が抜き差しされる給排紙部140が形成されている。なお、この給排紙部140は、搬送時に折り曲げることが不可能な厚手の用紙を手差しで給紙することが可能なようにも形成されている。
この給排紙部140には、給排紙トレイ200の前部が差し込まれ、給排紙トレイ200の後部が突き出るようにして固定される。給排紙トレイ200は、カセット型に形成されており、内部に印刷前の給紙されるカットされた用紙が積層収納され、上部に印刷後の排紙されるカットされた用紙またはロール状の用紙が積層載置されるようなっている。このような給排紙トレイ200の詳細構造について、図2〜図4を参照して以下説明する。
図2は、上記給排紙トレイ200の外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。この給排紙トレイ200は、箱状に形成された給紙トレイ210と、この給紙トレイ210の上面を覆う蓋状に形成された排紙トレイ230を備えている。給排紙トレイ200は、給排紙方向に伸縮自在に形成されており、不使用のときはコンパクトに格納しておくことができ、また使用のときは種々のサイズのカットされた用紙に対応可能になっている。
図3及び図4は、給排紙トレイ200が装着された給排紙部140を示す斜視図である。カットされた用紙を積層載置する場合は、図3に示すように、ロール紙案内部240は排紙部材239aの上面に格納した状態、すなわち排紙部材239aの上面はフラットな面にする。これにより、排紙ローラ155(図5参照)を通って排紙されるカットされた用紙は、断面がL字状に形成された案内部145の側面及び底面と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
なお、案内部145の底面には、スポンジマット145aが貼着されている。このスポンジマット145aは、1枚目のカットされた用紙を載置した後、2枚目のカットされた用紙が排紙されてきたとき、2枚目のカットされた用紙の先端が1枚目のカットされた用紙を突付いて排紙受け面から突き落としてしまうことを防止するための滑り止めの機能を有している。
一方、ロール状の用紙を積層載置する場合は、図4に示すように、排紙部材239aの上面に格納されているロール紙案内部240の第1の案内板241の他長辺側にユーザが指を掛けて後方に向かって旋回させる。すると、第2の案内板242が第1の案内板241に引っ張られて、長手方向の一端側が持ち上げられ、長手方向の他端側が排紙部材239aの上面に形成されている溝239aaに沿って後方に摺動する。そして、第1の案内板241と第2の案内板242とがなす角度が鋭角になるまで、第1の案内板241を旋回させる。
これにより、第2の案内板242は、その長手方向の一端側が案内部の側面の頂部に近接して滑り台状になる。このため、排紙ローラを通って排紙されるロール状の用紙がカールしていても、その先端が案内部側に巻き込まれてしまうことはなく、その先端は滑り台状の第2の案内板242上を滑走して排紙部材239a〜239dの上面側に導かれる。したがって、ロール状の用紙は、第2の案内板242と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
図5は、図1のインクジェット式プリンタ100の内部構成の概略を示す断面側面図である。ハウジング101内には、給排紙部140と搬送部150と本発明の特徴的な部分を含む記録部160等が配設されている。給排紙部140には、カットされた用紙を給紙するためのホッパ141、給紙ローラ142、分離部材143等が配設されている。ホッパ141は、カットされた用紙が載置可能な平板状に形成されており、一端が給紙ローラ142と分離部材143の近傍に位置し、他端が装着されている給排紙トレイ200の給紙トレイ210の底面に近接して位置するように配設されている。そして、ホッパ141は、一端側の裏面にハウジング101の底面に一端が取り付けられた圧縮バネ144の他端が取り付けられており、この圧縮バネ144の伸縮により他端側を中心に一端側が旋回するように配設されている。
給紙ローラ142は、断面の一部が切り欠かれたD字状に形成されており、間欠的に回転してホッパ141上のカットされた用紙を摩擦搬送するようになっている。分離部材143は、上面が粗面に形成されており、給紙ローラ142によりカットされた用紙が重送されたときに下層のカットされた用紙を最上層のカットされた用紙から摩擦分離するようになっている。ここで、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との関係について図を参照して説明する。
図6は、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との接触状態を示す図である。図6(A)は、ホッパ141上に最大枚数のカットされた用紙Pが載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、最上層のカットされた用紙P1が給紙ローラ142の切り欠き部分には接触せず、少なくとも円弧開始点142a以降の円周に接触するように調節されている。
また、図6(B)は、ホッパ141上に最小枚数(1枚)のカットされた用紙P1が載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、そのカットされた用紙P1が給紙ローラ142の円弧開始点142aから少し回転した点142bに接触するように調節されている。この接触点142bは、接触点142bから円弧終了点142cまでの円周長さが、用紙P1の先端psからサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aまでの間隔と同一長aとなるときの点である。
以上のように調節することにより、ホッパ141上に載置されるカットされた用紙Pが最大枚数以下であれば、最上層のカットされた用紙P1の先端psがサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに届くまで、カットされた用紙P1は給紙ローラ142からレリースされないので、カットされた用紙P1をサブローラ151に確実に受け渡すことができ、給紙ミスを無くすことができる。
搬送部150には、用紙を搬送するためのサブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152c、紙送りローラ153とその従動ローラ154、排紙ローラ155とギザローラ156及び用紙を検知する検知センサ157a、157b等が配設されている。サブローラ151は、給紙トレイ210から給紙されるカットされた用紙を排紙トレイ230に排紙するために、カットされた用紙を従動ローラ152a、152b、152cとともに挟持してU字状に反転搬送させるようになっている。また、サブローラ151は、給紙部130から給紙されるロール状の用紙を排紙トレイ230に排紙するために、ロール状の用紙を従動ローラ152cとともに挟持して搬送させるようになっている。
紙送りローラ153は、反転搬送されてきたカットされた用紙もしくは給紙されてくるロール状の用紙を従動ローラ154とともに挟持してプラテン163へ送り出すようになっている。排紙ローラ155は、プラテン163を通過してくる用紙をギザローラ156とともに挟持して排紙トレイ230上へ排紙するようになっている。検知センサ157aは、給紙されてくるカットされた用紙のスキュー取りの際の搬送量を検知するようになっている。検知センサ157bは、反転搬送されてくるカットされた用紙もしくは搬送されてくるロール状の用紙の頭出しの際の搬送量を検知するようになっている。
記録部160には、キャリッジ161、記録ヘッド162、プラテン163、吸引ダクト164及び本発明の特徴的な部分である廃インク流動部(液体流動装置)165等が配設されている。キャリッジ161は、図示しないキャリッジベルトに連結されており、図示しないキャリッジ駆動装置によってキャリッジベルトが作動すると、キャリッジベルトの動きに連行され、図示しないガイド軸に案内されて往復移動するようになっている。
記録ヘッド162は、例えば2種類のブラックインクを吐出する複数のブラックインク用記録ヘッドと、イエロー、ダークイエロー、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタの6色のインクをそれぞれ吐出する複数のカラーインク用記録ヘッドとを備えている。そして、記録ヘッド162は、圧力発生室とそれに繋がるノズル開口が設けられており、圧力発生室内にインクを貯留して所定圧で加圧することにより、ノズル開口から用紙に向けてコントロールされた大きさのインク滴を吐出するようになっている。
プラテン163は、記録可能な最大用紙幅より若干大きい長さで主走査方向に延びる細長略矩形平板状に形成されたプラテン本体630と、このプラテン本体630の搬送方向上流側の下面より垂直下方向に延びる複数のプラテン垂直部631を備えている。このプラテン163は、紙送りローラ153と排紙ローラ155の間であって記録ヘッド162と対向するように配設されており、搬送されてくる用紙をプラテン本体630上で面支持するようになっている。このような構成のプラテン163の詳細について、さらに図を参照して説明する。
図7及び図8は、上記プラテン163の詳細を示す斜視図及び平面図である。このプラテン本体630の上面には、縁無し記録の際に用紙の紙端より外れたインク滴を打ち捨てるための略矩形状の打ち捨て溝穴632が形成されている。プラテン垂直部631の内部には、打ち捨て溝穴632から廃インク流動部165へ繋がる廃インク通路635が形成されている。そして、プラテン本体630の打ち捨て溝穴632からプラテン垂直部631の廃インク通路635にかけて、打ち捨て溝穴632に打ち捨てられた廃インクを吸収して廃インク流動部165へ誘導するインク吸収材60が装着されている。
さらに、プラテン本体630の上面には、打ち捨て溝穴632を挟んで用紙搬送方向に延びる複数のリブ634が所定の間隔を有して配列されている。各リブ634は、主走査方向の断面が略台形状であってレール状に形成されている。そして、各リブ634の頂面には、吸引ダクト164に連通した複数の吸引孔634aが主走査方向に二列形成されている。
吸引ダクト164は、プラテン163の直下に配設され、全ての吸引孔634aを覆うことが可能なように主走査方向に延びる樋状に形成されている。そして、吸引ダクト164の一端側には図示しない吸引ファンが連結されている。このような構成において、吸引ファンを回転させることにより、各吸引孔634aから吸気された空気は、吸引ダクト164を通って吸引ファンから外部に排気される。これにより、プラテン163の上面に用紙が供給されると、用紙の下面側に負圧が発生し、用紙は各リブ634の頂面に吸着されるので、用紙の浮き上がりを防止することができ、記録精度を高精度に維持することができる。
廃インク流動部165は、上面が開放された主走査方向に延びる容器状に形成されている。この廃インクトレイ165は、インク吸収材60を伝って流れ落ちてくる縁無し記録の際の廃インクを回収して廃液タンク120に流し込むようになっている。このような構成の廃インク流動部165の詳細について、さらに図を参照して説明する。
図9及び図10は、上記廃インク流動部165の詳細を示す分解斜視図及びA−A線断面図である。この廃インク流動部165は、溝部材51と、この溝部材51の内面に所定間隔の隙間を空けて接触する接触部材52とを備えている。溝部材51は、プラテン本体630と略同一長であって、上面が開放された細長の略直方体状に形成された本体部51aと、この本体部51aの長手方向の一上縁部に一体形成されて、プラテン本体630を支えることが可能な支持部51bを備えている。
そして、本体部51aの一側部側の排出部51cは、排出口51caが廃液タンク120の入口に達するように、L字状に折り曲げ形成されている。さらに、本体部51aの底面51aaは、他側部側の上端から一側端側(排出部51c側)の下端に向かって傾斜し、かつ支持部51b側に向かって傾斜した面に形成されている。この底面51aaと本体部51aの外側面51abと内側面51acの一部で囲まれる部分(図10の円で囲われた部分)が溝50として形成される。
接触部材52は、長さ及び幅が上記溝50の長さ及び幅と略同一であって、断面が逆L字の棒状に形成されている。そして、長手方向に所定間隔を開けて長手直交方向に延び、先端が折り曲げられた複数(この例では3個)の押し付け部52aが形成されている。この接触部材52は、押し付け部52aが上方を向き、かつ当該先端が溝部材51の本体部51aの内側面51acを向くようにして溝50内に挿入される。
このとき、本体部51aの底面51aaは内側面51acに向かって傾斜した面に形成されているので、押し付け部52aの先端が溝部材51の本体部51aの内側面51acを押すことにより、接触部材52の下端部52bは溝50を構成する内側面51ac側の底面51aaに押し付けられ、接触部材52の上端部52cは溝50を構成する外側面51abに押し付けられる。これにより、溝部材51の本体部51aの内側面51acと、それに対向する接触部材52の側面52dとの間には、溝50の長手方向に延びる隙間dが形成されることになる。なお、接触部材52が取り付けられた溝部材51内には、プラテン163のプラテン垂直部631及びそこから延びるインク吸収材60が挿入される。
このような構成の廃インク流動部165によれば、縁無し記録の際にプラテン本体630の打ち捨て溝穴632に打ち捨てられた廃インクは、インク吸収材60を伝って接触部材52が取り付けられた溝部材51内に流れ落ちてくる。そして、流れ落ちてきた廃インクは、溝部材51の本体部51aの内側面51acと、それに対向する接触部材52の側面52dとの間に形成される隙間dに入り込む。この隙間dは微小であるので、廃インクは毛細管現象により隙間dを流路として流れることになる。ここで、隙間dは本体部51aの底面51aaに倣って他側部側の上端から一側端側(排出部51c側)の下端に向かって傾斜しているので、廃インクには重力も掛かることになり、排出部51c側へ確実に誘導されて排出口51caから廃液タンク120へ排出される。
なお、接触部材52を排出部51c側に向かって先細りの形状に形成しても良く、これにより、隙間dも先細りの形状になるのでその部分でのインク保水容量を小さくすることができる。したがって、廃インクの排出が促進され、廃インクが残留し難くなるので、特に、顔料系インク等の浸透性の低いインクが溝50内で堆積してしまうことを防止する効果が得られる。
また、接触部材52を溝部材51と比較して柔軟性の高い材料、例えば接触部材52をABS樹脂で成形し、溝部材51をポリスチレンで形成することにより、また、接触部材52を接触方向に撓み易く、接触直交方向に撓み難い形状に形成することにより、接触部材52を溝部材51の溝50の内面に所定間隔の隙間を空けて確実に接触させることができる。したがって、廃インクの排出が促進され、廃インクが残留し難くなるので、特に、顔料系インク等の浸透性の低いインクが溝50内で堆積してしまうことを防止する効果が得られる。
図11は、上記接触部材52の変形例を示す断面図である。図11(A)は、溝50の底面51aaと外側面51abと内側面51acに接触する断面形状が円形の棒状の接触部材521を示す。このような接触部材521であっても、底面51aaと外側面51abと内側面51acの接触部分に隙間d1を形成することができ、廃インクを排出部51c側へ確実に誘導して排出口51caから廃液タンク120へ排出することができる。
図11(B)は、溝50の底面51aaと内側面51acに接触する断面形状が円形の棒状の接触部材522を示す。このような接触部材522であっても、底面51aaと内側面51acの接触部分に隙間d2を形成することができ、廃インクを排出部51c側へ確実に誘導して排出口51caから廃液タンク120へ排出することができる。
図12は、上記溝50と接触部材52の変形例を示す断面図である。図12(A)は、底面501aaが水平面に形成された溝501と、この溝501の底面501aaと外側面501abと内側面501acに接触する断面形状が円形の棒状であって複数本が積み重ねられた接触部材523を示す。このような接触部材523であっても、底面51aaと外側面51abと内側面51acの接触部分及び接触部材523同士の接触部分に隙間d3を形成することができ、廃インクを排出部51c側へ確実に誘導して排出口51caから廃液タンク120へ排出することができる。
図12(B)は、上記溝501と、この溝501の底面501aaと外側面501abと内側面501acに接触する断面形状が矩形の棒状であって複数本が並べられた接触部材524を示す。このような接触部材524であっても、底面51aaと外側面51abと内側面51acの接触部分及び接触部材524同士の接触部分に隙間d4を形成することができ、廃インクを排出部51c側へ確実に誘導して排出口51caから廃液タンク120へ排出することができる。
図12(C)は、上記溝501と、この溝501の底面501aaに接触する断面形状が円形の棒状の接触部材525を示す。このような接触部材525であっても、底面51aaとの接触部分に隙間d5を形成することができ、廃インクを排出部51c側へ確実に誘導して排出口51caから廃液タンク120へ排出することができる。以上のように、隙間dができれば溝50や接触部材52の形状は上記例に限定されるものではなく、任意の形状とすることができる。
このような構成において、インクジェット式プリンタ100にてカットされた用紙に印刷する場合の動作について図13及び図14を参照して説明する。給排紙部140に装着された給排紙トレイ200の給紙トレイ210内に積層収納されたカットされた用紙Pは、用紙束が給紙ローラ142の回転に機械的に同期した圧縮バネ144の復元によるホッパ141の上昇により給紙ローラ142に押付けられ、最上層のカットされた用紙Pのみが分離部材143により分離されて搬送部150へ給紙される。
そして、図13(A)に示すように、給紙されるカットされた用紙Pがサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに到達すると、カットされた用紙Pのスキュー取りが行われる。このスキュー取り方法は、用紙厚によって異なる方法が採られる。すなわち、普通紙以下の薄手のカットされた用紙の場合は、カットされた用紙の先端を少しだけサブローラ151とその従動ローラ152aとの間に食い込ませ、その後にローラ151、152aを逆転させてカットされた用紙を撓ませることにより、カットされた用紙の先端を揃えてスキュー取りする方法が採られる。
一方、普通紙より厚手のカットされた用紙の場合は、カットされた用紙の先端をサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに突き当て、給紙ローラ142をスリップさせることでカットされた用紙の先端を揃えてスキュー取りする方法が採られる。なお、上記食い込み量及び突き当て量は、検知センサ157aにより検知され、この検知量にしたがってスキュー取りが制御される。
このように、用紙厚によってスキュー取り方法を異ならせるのは、薄手のカットされた用紙は腰が無いために、給紙ローラ142はカットされた用紙上でスリップせずにカットされた用紙を送り出してしまうおそれがあるからであり、厚手のカットされた用紙は薄手のカットされた用紙を貼り合わせた構造であるため、ローラ151、152aを逆転させたときに剥離してしまうおそれがあるためである。
スキュー取りが完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されているサブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152cに挟持されてU字経路で反転、すなわち給紙方向とは逆方向に搬送される。そして、図13(B)に示すように、カットされた用紙Pの先端が検知センサ157bの検知位置DPに到達すると、カットされた用紙Pの印刷開始位置決めである頭出しが行われる。
すなわち、カットされた用紙Pの先端が、検知位置DPから紙送りローラ153とその従動ローラ154の間を通って図14(A)に示す頭出し位置HPに到達するまで、検知センサ157bにより搬送量が検知され、この検知量にしたがって頭出しが制御される。なお、従来の頭出しはサブローラ151より上流側に配設されている検知センサ157aにより行っていたが、この頭出しはサブローラ151より下流側に配設されている検知センサ157bにより行うので、検知量が少なくて済み、特に用紙厚による頭出し誤差を無くして頭出し精度を高めることができる。
その後、頭出しが完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されている紙送りローラ153とその従動ローラ154に挟持されて記録部160へ搬送されることになる。したがって、サブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152cによるカットされた用紙Pの挟持は搬送精度を悪化させる原因になるので、図14(B)に示すように、各従動ローラ152a、152b、152cはサブローラ151からレリースする。
搬送されるカットされた用紙Pは、図示しない吸引ファンによりプラテン163上に吸着されて平坦にされ、図示しないキャリッジモータとタイミングベルトにより走査されるキャリッジ161に搭載された記録ヘッド162により印刷される。このとき、インクジェット式記録装置100の制御部は、例えばイエロー、ダークイエロー、マゼンタ、ライトマゼンタ、シアン、ライトシアン、ブラックの計7色のインクカートリッジから記録ヘッド162へ各色インクを供給し、各色インクの吐出タイミング及びキャリッジ161や紙送りローラ153の駆動を制御して、高精度なインクドット制御、ハーフトーン処理等を実行する。そして、印刷が完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されている排紙ローラ155とギザローラ156に挟持されて給排紙部140へ排紙され、給排紙トレイ200の排紙トレイ230上へ積層載置される。
流動させる液体としてインクを例に説明したが、どのような液体であっても液体流動装置として適用可能である。また、記録装置としてインクジェット式プリンタを例に説明したが、記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置等であっても適用可能である。また、記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を液体噴射ヘッドから被噴射媒体に噴射して液体を被噴射媒体に付着させる液体噴射装置の意味として、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等を備えた装置にも適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。 図1のプリンタの給排紙トレイの斜視図である。 図2の給排紙トレイの使用形態を示す斜視図である。 図2の給排紙トレイの別の使用形態を示す斜視図である。 図1のプリンタの内部構成の概略を示す断面側面図である。 図1のプリンタのホッパ上の用紙と給紙ローラとの接触状態を示す図である。 図1のプリンタのプラテンの詳細を示す斜視図である。 図7のプラテンの平面図である。 図1のプリンタの廃インク流動部の詳細を示す分解斜視図である。 図9の廃インク流動部のA−A線断面図である。 図9の接触部材の変形例を示す断面図である。 図9の溝と接触部材の変形例を示す断面図である。 図1のプリンタの動作を説明するための第1の図である。 図1のプリンタの動作を説明するための第2の図である。
符号の説明
50 溝、51 溝部材、52 接触部材、60 インク吸収材、100 インクジェット式プリンタ、101 ハウジング、104 カートリッジ収納部、105 カートリッジカバー、110 操作部、130 給紙部、140 給排紙部、150 搬送部、160 記録部、161 キャリッジ、162 記録ヘッド、163 プラテン、164 吸引ダクト、165 廃インク流動部、200 給排紙トレイ、210給紙トレイ、230 排紙トレイ、630 プラテン本体、631 プラテン垂直部、632 打ち捨て溝穴、634 リブ、634a 吸引孔、635 廃インク通路、d 隙間(液体流路)

Claims (7)

  1. 受けた液体を排出側へ流動させる溝を有する溝部材と、
    前記溝の内面に所定間隔の隙間を空けて接触する接触部材とを備え、
    前記隙間を前記液体の流路としたことを特徴とする液体流動装置。
  2. 前記液体流路は、排出側に向かって下方に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の液体流動装置。
  3. 前記接触部材は、搬出側に向かって先細りの形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体流動装置。
  4. 前記接触部材は、前記溝部材と比較して柔軟性の高い材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体流動装置。
  5. 前記接触部材は、接触方向に撓み易く、接触直交方向に撓み難い形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体流動装置。
  6. 被記録媒体にインクを吐出して記録する記録装置であって、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の液体流動装置が、記録ヘッドの移動経路に対向配置され、打ち捨てられる前記インクを流動させることを特徴とする記録装置。
  7. 被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の液体流動装置が、噴射ヘッドの移動経路に対向配置され、打ち捨てられる前記液体を流動させることを特徴とする液体噴射装置。
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