JP4419017B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、表示用図柄を表示する表示器、特に、表示用図柄が周方向に複数設けられた複数の回転体を有する回転型表示器を備える遊技機に関する。
従来、スロットマシンやパチンコ機等の遊技機では、表示用図柄を表示する表示装置として、回転型表示装置が用いられている。例えば、下記特許文献1に記載にスロットマシンでは、複数の表示用図柄が周方向に設けられた回転体と、回転体を駆動する電動機(例えば、パルスモーター)等の駆動手段と、駆動手段を制御する制御手段とを有する回転型表示器が用いられる。表示用図柄としては、文字、数字、アルファベット、風景、キャラクタ等の種々の図柄が適宜用いられる。回転型表示器を用いる場合、制御手段は、回転体に設けられている所定の表示用図柄が表示部に表示されるように駆動手段を制御する構成とされる。
実公平7−45257号公報
ところで、回転型表示器を備えるこの種の遊技機の設計に際しては、特に、遊技者に表示的な面白味を付与することが可能な回転型表示器を構築することによって、遊技者の期待感を高め、遊技を飽きさせることのない構成を実現したいという要請が高い。例えば上記特許文献1に記載のスロットマシンでは、回転体が始動する際、回転体は単純に回転を開始し、加速し、一定回転速度に達するというプロセスを経ているのみであって、回転体の動作に関しては、遊技者の期待感を高めるような変化を与えるものではない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、遊技者の期待感を高め遊技を飽きさせることのない回転型表示器を備える遊技機を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明が構成される。なお、本明細書でいう「遊技機」としては、回転型表示器を備える表示装置を有するスロットマシン、パチンコ機などの遊技機が典型的なものである。
(本発明の第1発明)
前記課題を解決する本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの遊技機である。請求項1に記載のこの遊技機は、複数の回転体、駆動手段、制御手段、複数の指示部、検出手段を少なくとも備える。
各回転体には、周方向に沿って複数の表示用図柄が設けられている。駆動手段は、各回転体を回転駆動する機能を有する手段として構成される。複数の指示部は、少なくとも1つの表示用図柄を除く表示用図柄に対応させて回転体に設けられ、対応する表示用図柄それぞれの位置を示す。検出手段は、回転体に設けられている指示部を検出する機能を有する手段として構成される。制御手段は、駆動手段を制御して表示用図柄を表示部に表示する機能を有する手段として構成される。特に、本発明の制御手段は、回転体の回転により検出手段から出力される検出信号の出力パターンに基づいて、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別するとともに、判別した配置パターンに基づいて、少なくとも2つの回転体につき予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態で当該回転体が回転するように駆動手段を制御する。
ここで、指示部が設けられている回転体を回転させた時、指示部を検出可能な検出手段から出力される検出信号の出力パターンは、回転体上の指示部の配置パターン(例えば、指示部間の回転体の周方向の間隔パターン)に対応する。本発明では、複数の表示用図柄のうちの少なくとも1つの表示用図柄を除く表示用図柄に対応させ、対応する表示用図柄の位置を示す指示部を回転体に設けているため、回転体上の指示部の配置パターンと表示用図柄の配置パターンとの関係が分かっていれば、回転体上の指示部の配置パターンを判別することによって回転体上の表示用図柄の配置パターンを判別することができる。また、本発明では、表示部と検出手段との間の位置関係が固定であるため、回転体の外周面に対向して設けられている表示部に表示される表示用図柄の順序、すなわち、表示部に対する表示用図柄の配置パターンは、回転体上の表示用図柄の配置パターンに一致する。このように、回転体の回転により、例えば、回転体が回転を開始してから1回転する間に、検出手段から出力される検出信号に基づいて、表示部に対する表示用図柄の配置パターン(表示部に表示される表示用図柄の順序)を判別することができる。さらに、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別することができれば、表示部に所定の表示用図柄を表示させることができる。これにより、少なくとも2つの回転体につき、予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態で当該回転体が回転することが可能とされる。このとき、「予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせ」は、表示用図柄同士が互いに関連していれば、特定の表示用図柄を複数含んでもよいし、全て異なる表示用図柄によって形成されてもよい。すなわち、例えば各回転体の特定の表示用図柄のみによる組み合わせが表示部に表示される状態や、異なる表示用図柄による組み合わせが表示部に表示される状態が、本発明に包含される。また、本発明において、当該回転体の回転に関しては、表示部に予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示される状態が少なくとも形成されれば足り、同期して回転する態様、非同期で回転する態様が包含される。
請求項1に記載の遊技機によれば、遊技者は、予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態を視認することが可能となり、特典が付与される状態、若しくは特典が付与され易い状態であるのではないかという期待感を抱く事となる。これにより、遊技者の興趣を向上させることが可能となる。
本発明の「遊技機」の一実施の形態であるスロットマシン100につき図面を用いて詳細に説明する。まず、図1及び図2を参照しつつ、本実施の形態のスロットマシン100の全体構成を説明する。ここで図1には、本発明の遊技機の一実施の形態であるスロットマシン100の正面外部構造が示され、図2には、図1中の回転型表示器10,20,30の概略構成が示され、図3には図1中のスロットマシン100の電装システム図が示される。
図1に示すように、スロットマシン100は、その本体に表示部(表示窓)101,102,103、遊技メダル投入口107、回転体始動装置(操作レバー)109、停止ボタン111,112,113等を備える。表示部101の裏面側には、後述する回転型表示器10が配置され、この表示部101には、回転体(回胴リール)11の表示用図柄が3列程度見えるように表示される。同様に、表示部102の裏面側には回転型表示器20が配置され、この表示部102には、回転体(回胴リール)21の表示用図柄が3列程度見えるように表示される。また、表示部103の裏面側には回転型表示器30が配置され、この表示部103には、回転体(回胴リール)31の表示用図柄が3列程度見えるように表示される。
遊技メダル投入口107に、少なくとも1枚の遊技メダルが投入されたのち、回転体始動装置109が操作されると、各回転型表示器の回転体11,21,31が回転動作を開始する。表示部101,102,103には、水平方向に3本(L1〜L3)、斜め方向に2本(L4,L5)の停止ラインが設けられており、遊技メダル投入口107からのメダルの投入枚数に応じて有効な停止ラインの本数が変わるようになっている。停止ボタン111,112,113は、各々回転体11,21,31の回転動作を停止させるべく操作される操作用ボタンとして構成される。なお、パチンコ機では、遊技媒体が特定のゲートを通過したことあるいは遊技媒体が特定の入賞口に入賞したことを条件に回転体が回転動作を開始し、当該回転動作は遊技者の操作が介在することなく所定時間経過後に停止する。
図2に示すように、本発明における「回転型表示器」としての回転型表示器10,20,30は、取り付け部40に収容されている。この取り付け部40は、箱状の収容部材として構成される。回転型表示器10は、固定部材10aを介して取り付け部40に固定されている。同様に、回転型表示器20は、固定部材20aを介して取り付け部40に固定され、回転型表示器30は、固定部材30aを介して取り付け部40に固定されている。
図3に示すように、本実施の形態のスロットマシン100は、制御回路1によるマイコン制御によって、回転体11,21,31の回転動作、停止動作などが制御される。この制御回路1は、既知の構成の入力制御回路、出力制御回路、CPU、ROM、RAM、カウンタ等を備える。この制御回路1によって、本発明における「制御手段」が構成される。また、液晶やLEDの表示器3、ランプ類4、スピーカー5等の動作が表示/音声制御回路2によって制御される。この動作が表示/音声制御回路2も、制御回路1と同様に既知の構成の入力制御回路、出力制御回路、CPU、ROM、RAM、カウンタ等を備える。本実施の形態のスロットマシン100は、更に、制御回路1に接続されたモータ駆動部13、回転体検出部14、メダル枚数検出部15、スタート信号入力部(スタートスイッチ)16、ストップ信号入力部(ストップスイッチ)17、メダル払出部18を備える、モータ駆動部13は、回転体11,21,31を電動機(例えば、パルスモーター)M1,M2,M3によって回転させる機能を有する。電動機M1,M2,M3及びモータ駆動部13は、回転体11,21,31を回転駆動する駆動する手段であり、本発明における「駆動手段」を構成している。回転体検出部14は、回転体11,21,31の後述する指示部を検出する機能を有する。メダル枚数検出部15は、遊技メダル投入口107からのメダルの投入枚数を検出する機能を有する。スタート信号入力部16は、回転体始動装置(操作レバー)109の操作を検出する機能を有する。ストップ信号入力部17は、停止ボタン111,112,113の操作を検出する機能を有する。メダル払出部18は、メダルを払い出す機能を有する。
次に、上記の回転型表示器10,20,30の詳細について説明する。なお、上記の回転型表示器10,20,30は同一の構成であるため、以下では、回転型表示器10のみについて説明する。一般的なスロットマシンにおいて各回転体に外周面には21個の表示用図柄が配置されるが、この回転型表示器10の説明に際しては、便宜上、回転体11の外周面に形成される表示用図柄領域を4個とし、表示部101を表示用図柄の1個分の大きさとした場合について説明する。
ここで、図4には、本実施の形態の回転型表示器10の概略構成図(斜視図)が示され、図5には、図2中の回転体11のII線矢視図(側面図)が示され、図6には図2中の回転体検出部14の構成が示される。
図4に示すように、本実施の形態の回転型表示器10において、回転体11の外周面には、周方向に沿って複数の表示用図柄が設けられている。この回転体11が、本発明における「回転体」に相当する。本実施の形態では、図5に示すように、回転体11の外周面に4個の表示用図柄領域A1〜A4が設けられ、各表示用図柄領域に表示用図柄が設けられている。以下では、特に断りがない限り、「表示用図柄」という記載は、表示用図柄及び表示用図柄が設けられる表示用図柄領域の両方を意味するものとして用いる。
表示用図柄を回転体11に設ける方法としては、例えば、回転体11の外周面に表示用図柄を印刷する方法、表示用図柄が印刷されたシールを貼付する方法等を用いることができる。表示用図柄領域A1〜A4の設置位置や大きさ等は、回転体11がそれぞれに対応する所定の回転位置に停止した時に、表示部(表示部)101に表示されている表示用図柄領域A1〜A4の表示用図柄を、遊技者が確実に視認可能となるように選択される。本実施の形態では、表示用図柄領域A1〜A4の周方向長さが略等しく設定されている。
図4及び図5に示すように、回転体11は、電動機M1の駆動軸に連結されている回転軸12に固定されている。これにより、回転体11は電動機M1によって駆動可能である。なお、回転体11は、図4及び図5の矢印方向に回転するものとする。
また、回転体11には、複数の表示用図柄のうちの少なくとも1つの表示用図を除く表示用図柄の回転体上の位置を示す指示部が設けられている。本実施の形態では、図5に示すように、表示用図柄領域A1〜A4のうち、表示用図柄領域A4を除く表示用図柄領域A1〜A3に対応させて、表示用図柄領域A1〜A3それぞれの位置を示す指示部a1〜a3が回転体11に設けられている。本実施の形態では、各指示部a1〜a3は、表示用図柄領域A1〜A3の周方向の略中心に、回転体11の一方の端部から軸方向外方に延びるように設けられ、周方向に所定の長さを有している。すなわち、指示部の周方向の一方の端部から周方向に沿って他方の端部側に所定距離離れた位置に表示用図柄の周方向の略中心が設けられている。なお、指示部a1〜a3の配設位置や形状等は種々変更可能である。
ここで、遊技機では、表示器に当たり図柄あるいははずれ図柄を表示する場合がある。この場合、例えば、表示器に当たり図柄が表示されると遊技者に有利な遊技状態となるように構成されている。本実施の形態の回転型表示器を、このような当たり図柄あるいははずれ図柄を表示する表示器として用いる場合には、はずれ図柄を、指示部が設けられていない表示用図柄として用いるのが好ましい。これにより、指示部が設けられていないことによって位置決め精度が低下しても、はずれ図柄を表示するため、特に問題にならない。
回転体検出部14は、回転体11に設けられている指示部a1〜a3を検出する(指示部a1〜a3の通過を検出する)。この回転体検出部14は、回転体11に設けられている指示部a1〜a3(本発明における「指示部」を構成する)を検出する手段であり、本発明における「検出手段」に対応している。この回転体検出部14は、例えば、図6に示すように、断面形状が略コ字形状を有する基部14aと、基部14aに取り付けられた発光器14b及び受光器14cにより構成されている。発光器14bと受光器14cは、回転体11に設けられている指示部a1〜a3が発光器14bと受光器14cの間を通過するように配置されている。発光器14bと受光器14cは、1組設けてもよいし複数組設けてもよい。この場合、指示部a1〜a3としては、光を透過させない特性(遮光特性)を有するものを用いる。
本実施の形態の回転体検出部14は、例えば、以下のように動作する。発光器14bと受光器14cの間に指示部a1〜a3が存在しない時には、受光器14cは、発光器14bから発光された光を受光し、指示部a1〜a3を検出していないことを示す検出信号(例えば、「L」レベルの検出信号)を出力する。一方、回転体11の回転によって、発光器14bと受光器14cの間に指示部a1〜a3が存在し、受光器14cが発光器14bから発光された光を受光できなくなると、受光器14cは、指示部a1〜a3を検出していることを示す検出信号(例えば、「H」レベルの検出信号)を出力する。
なお、本実施の形態では、回転体検出部14として遮光式の光検出手段を用いたが、反射式の光検出手段を用いることもできる。この場合には、指示部a1〜a3として、光を反射する特性(反射特性)を有するものを用いる。
また、回転体検出部14としては、光学式に限定されず、磁気式等の種々の方式の検出手段を用いることができる。この場合、指示部a1〜a3としては、回転体検出部14で検出可能な特性を有するものを用いる。
本実施の形態で用いる回転型表示器の動作の一実施の形態を、図7及び図8に示すフローチャート図により説明する。なお、図7に示すフローチャートの説明に関しては、便宜上、回転体11のみの制御について説明する。
ここで、電源遮断時には、電動機M1への電力供給が遮断される。この時、回転体11は、例えば、電動機M1の保持力によって停止位置に保持される。しかしながら電源遮断中に、回転体11に何らかの力が加わって回転体11が移動すると、回転体11の実際の回転位置と、制御手段(図3中の制御回路1)が記憶している回転位置が一致しなくなり、電源投入後に、回転体11に設けられている表示用図柄領域A1〜A4を表示部101に正確に表示することができなくなる。このため、電源が投入された場合には、表示部101に表示されている表示用図柄を判別する必要がある。
また、電動機M1や回転体検出部14等の異常は、早期に検出することが望まれている。例えば、電源投入時に、電動機M1や回転体検出部14等の異常を検出する処理を実行することが好ましい。
そこで、本実施の形態では、電源投入時に、表示部101に表示されている表示用図柄を判別する処理を実行する際に、電動機M1や回転体検出部14等の異常を判別するように構成している。
本実施の形態では、電源投入時に表示部に表示されている表示用図柄を判別する処理として、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを判別するように構成されている。また、同時に、電動機M1や回転体検出部14等の異常も判別するように構成されている。
図7に示す処理は、回転型表示器の制御手段(制御回路1)が実行し、例えば、電源スイッチがオンされて電源が投入され、電源電圧が、回転型表示器の制御手段(制御回路1)や電動機M1等が作動可能な値に達した時点で開始される。
図7中のステップS1では、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。表示部に対する表示用図柄の配置パターンの判別では、回転停止時(この場合、電源投入時)に表示部101に表示されていた表示用図柄を基準とし、回転体が所定回転方向に回転する場合に、回転体検出部14から出力される検出信号と関連付けて表示部101に表示される表示用図柄の順序を判別する。
表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを判別するには、まず、回転体11,21,31を所定の回転方向に少なくとも1回転させ、回転体11が停止している状態から1回転する間に、回転体検出部14から出力される、回転体11に設けられている指示部a1〜a3を検出したことを示す検出信号を得る。この時の回転体11の回転速度は、定常回転速度でもよいが、定常回転速度よりも低い回転速度で行うのが好ましい。
回転体11を少なくとも1回転させる方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、回転体11を1回転させるのに必要な数の電力パルスを電動機M1に供給する方法を用いることができる。しかしながら、パルスモータの脱調や伝達部材のすべり等によって、回転体11を1回転させるのに必要な数の電力パルスを電動機M1に供給しても、回転体11が1回転しない場合がある。また、例えば、指示部が設けられていない表示用図柄領域A4が表示部101に表示されている状態で停止していた場合には、回転体11が1回転しただけでは後述する検出信号の出力パターンを正確に判別することができない場合もある。このため、回転体11を1回転以上、例えば、1回転半させるのに必要な数の電力パルスを電動機M1に供給し、回転体11が確実に1回転以上回転するように構成するのが好ましい。あるいは、回転体11を所定回転方向に回転させ、最初に回転体検出部14から指示部を検出したことを示す検出信号が出力された後、回転体11を1回転させるのに必要な数の電力パルスを供給する方法を用いることもできる。これにより、検出信号の出力パターンを正確に判別することが可能とされる。
この時、電動機M1に電力パルスの供給を開始してから、あるいは、回転体11が回転を開始してから所定時間経過しても回転体検出部14から指示部を検出したことを示す所定数の検出信号が出力されない場合には、電動機M1や回転体検出部14等に異常が発生していると判断する。この場合、スピーカーやランプ等によって電動機M1や回転体検出部14等に異常が発生していることを報知するのが好ましい。
次に、このようにして得た、回転体11が停止状態から1回転する間に回転体検出部14から出力された指示部を検出したことを示す検出信号のパターン(検出信号の出力パターン)、すなわち、回転体11上の指示部a1〜a3の周方向に沿った配置パターンを判別する。例えば、各検出信号間の間隔パターンを判別する。検出信号の出力パターンを判別する方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、検出信号の出力パターンと予め設定されている設定パターンとを比較する方法を用いることができる。
ここで、図5に示す回転体11が用いられている場合には、回転体11が1回転する間に、回転体検出部14から指示部a1〜a3を検出したことを示す検出信号が3個出力される。また、指示部a1とa2間及び指示部a2とa3間の間隔は、指示部a3とa1間の間隔より短い。このため、指示部a1とa2間及び指示部a2とa3間の間隔のように1個の表示用図柄の周方向の長さ相当の間隔を短間隔、指示部a3とa1間の間隔のように1個の表示用図柄の周方向の長さより長い間隔を長間隔とした場合、検出信号の出力パターンは、回転体11の停止位置に応じた検出信号及び短期間と長期間の検出信号間隔の組み合わせパターンとなる。そこで、制御手段(制御回路1)の記憶手段に、回転体11の停止位置に応じた検出信号の出力パターンを設定パターンとして記憶させておくのが好ましい。また、制御手段(制御回路1)の記憶手段には、回転体11上の指示部a1〜a3と表示用図柄領域A1〜A4の周方向に沿った関係も記憶しておく。
次に、制御手段(制御回路1)は、検出信号の出力パターンと設定パターンとを比較する。検出手段の出力パターンと設定パターンとを比較する方法としては、種々の方法を用いることができる。
例えば、まず、回転体11が停止状態から1回転する間に回転体検出部14から出力された検出信号の数と設定値(図2に示す回転体11の場合には「3」個)を比較する。検出信号の数が設定値「3」より少ない場合には、電動機M1や回転体検出部14等に異常が発生していることを判別する。
検出信号の数が設定値「3」である場合には、検出信号の出力パターンと各設定パターンを比較し、検出信号の出力パターンと一致する設定パターンを判別する。検出信号の数が4以上の場合には、最初の3個の検出信号の出力パターンを用いる。
一致する設定パターンが存在しない場合には、電動機M1や回転体検出部14等に異常が発生していることを判別する。
一致する設定パターンが存在する場合には、その設定パターンを判別する。そして、判別した設定パターン、回転体11上の指示部a1〜a3と表示用図柄領域A1〜A4との関係に基づいて、回転体11の停止時に表示部101に表示されていた表示用図柄を基準として、回転体11が所定の回転方向に回転するにしたがって、回転体検出部14から出力される検出信号と関連付けて表示部101に表示される表示用図柄の順序、すなわち、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。
そして、判別した表示部101に対する表示用図柄の配置パターンと、回転体11が回転を開始してから現時点までに回転体検出部14から出力された検出信号の数に基づいて、現時点で表示部101に表示されている表示用図柄を判別する。
次に、図7中のステップS2で、変動開始条件(所定の条件)が成立したか否かを判断する。本実施の形態では、図1に示す遊技メダル投入口107に、少なくとも1枚の遊技メダルが投入されたのち、回転体始動装置109が操作された状態を、メダル枚数検出部15及びスタート信号入力部16が検出したときに、変動開始条件が成立したと判断する。変動開始条件が成立した場合には、図7中のステップS3に進み、電動機M1を制御して回転体11を所定回転方向に回転させる。ここで、変動開始条件(所定の条件)としては、回転体11を1回転以上回転させる条件を用いるのが好ましい。
例えば、パチンコ機においては、遊技媒体が特定のゲートを通過したことあるいは遊技媒体が特定の入賞口に入賞したこと(例えば、遊技媒体が特定のゲートを通過したことを検出するゲート通過検出センサーあるいは遊技媒体が特定の入賞口に入賞したことを検出する入賞検出センサーがオンしたこと)を用いることができる。あるいは、(1)遊技者が遊技媒体を遊技盤に発射させるために発射ハンドル(発射操作部)に接触したこと(例えば、発射ハンドルのタッチセンサーがオンしたこと)、(2)遊技媒体が遊技盤に発射されたこと(例えば、遊技盤に発射された遊技媒体を検出する発射検出センサーがオンしたこと)、(3)抽選図柄の表示が終了し、デモ画面を表示する時、(4)所定時間以上遊技が行われない時、等の条件を用いることもできる。
回転体11を回転させる時には、ステップS1で判別した表示部101に対する表示用図柄の配置パターンと、回転体検出部14から出力される、指示部a1〜a3を検出したことを示す検出信号に基づいて、表示部101に表示されている表示用図柄を順次判別する。
その後、図8を用いて後述するステップS10を経て、ステップS4にすすむ。
図7中のステップS4では、停止図柄が決定されたか否かを判断する。本実施の形態では、図1中の停止ボタン111が遊技者によって操作されたか否かを判断する。遊技者が停止操作を行った場合には、種々の条件に基づいて表示用図柄を決定する。停止図柄が決定した場合には、図7中のステップS5に進む。
図7中のステップS5では、制御手段(制御回路1)は、ステップS1で判別した表示部101に対する表示用図柄の配置パターンと、表示部に現在表示されている表示用図柄、回転体検出部14から出力される検出信号等に基づいて、決定された停止図柄が表示部101に表示されるように電動機M1を制御する。
ここで、電動機M1は、所定速度で回転している状態から停止させるまでに所定時間要する。このため、本実施の形態では、図5に示すように、表示用図柄領域A1〜A3の位置を示す指示部a1〜a3は、各表示用図柄領域A1〜A3の周方向の略中心に配置され、周方向に所定の長さを有している。指示部a1〜a3としては、表示用図柄領域A1〜A3の周方向の略中心が、表示部101の略中心に一致する位置より回転方向後方側に所定距離離れた位置に到達した時点で回転体検出部14から指示部を検出したことを示す検出信号が出力されるように構成されていればよい。
制御手段(制御回路1)は、指示部a1〜a4が設けられている表示用図柄領域A1〜A3が停止図柄として決定された場合には、検出手段20から指示部a1〜a3を検出したことを示す検出信号が出力されてから回転体11が所定回転角度回転した後に停止させる。
例えば、表示用図柄領域A1の表示用図柄が停止図柄として決定された場合には、ステップS1で判別した表示部101に対する表示用図柄の配置パターンと、指示部を検出したことを示す回転体検出部14から出力される検出信号に基づいて、表示用図柄領域A1に対応する指示部a1を検出したことを示す検出信号が回転体検出部14から出力されたことを確認すると(m1で検出信号の立ち上がりエッジを検出すると)、その時点から、電動機M1に所定数の電力パルスを供給した後、m2で電動機M1を停止させる。これにより、表示用図柄領域A1の周方向の略中心m2が表示部101の略中心に一致した状態で回転体11が停止するため、表示用図柄領域A1が表示部101に、遊技者が確実に視認可能に表示される。
なお、指示部a1〜a3の回転方向前端部と各表示用図柄領域A1〜A3の周方向の略中心m2、m5、m8との間の角度(周方向の長さ)は略等しく設定されている。このため、回転体検出部14が指示部a1〜a3を検出した時点m1、m4、m7から電動機M1に所定数の電力パルスを供給した後に回転体11を停止させることにより、各表示用図柄領域A1〜A3の周方向の中心を表示部101の略中心に一致させ状態で回転体11を停止させることができる。
また、制御手段(制御回路1)は、指示部が設けられていない表示用図柄領域A4の表示用図柄が停止図柄として決定された場合には、回転体検出部14によって、表示用図柄領域A4の進行方向前方に設けられている指示部a3が検出された後(m7で検出信号の立ち上がりエッジを検出した後)、所定数の電力パルスを電動機M1に供給した時点(表示用図柄領域A1の周方向の略中心が表示部101の略中心に一致する時点m8)から、電動機M1に供給した電力パルスの数を計数(カウント)する。そして、電力パルスの計数値が、表示用図柄領域A3の周方向の略中心m8が表示部101の略中心に一致している状態から、表示用図柄領域A4の周方向の略中心m10が表示部101の略中心に一致するまで回転体11を回転させるのに必要な電力パルスの数に一致した時点で回転体11を停止させる。
図7中のステップS6では、回転体11の停止時に、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを再度判別する。
この場合、回転体11が停止した時に表示部101に表示されている表示用図柄は、ステップS4で停止図柄として決定された表示用図柄であるから、この表示用図柄を基準とする、検出信号の設定パターンを判別することによって、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別することができる。
ステップS6で表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別した後、ステップS2に戻る。ステップS2では、変動開始条件が成立すると回転体11を所定回転方向に回転させる。この場合には、ステップS6で判別した、変動開始条件の成立により変動、停止した時に判別した表示部101に対する表示用図柄の配置パターンと、回転体検出部14から出力される、指示部a1〜a3を検出したことを示す検出信号に基づいて、表示部101に表示される表示用図柄を順次判別する。
以下、同様にして、表示用図柄の変動及び停止が実行される毎に、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。
上記図7中のステップS1〜S6までの処理は、回転体11と同様の方法によって、回転体21及び回転体31についても行なわれる。
次に、図7中のステップS10について図8、図9及び図10を参照しながら説明する。
図8のフローチャートで示す図柄同期処理(ステップS12〜ステップS16)では、制御手段(制御回路1)は、図7中のステップS1において判別した、図柄の配置パターンに基づいて、表示用図柄の配置パターンの時間変化を判別するとともに、判別した配置パターンの時間変化に基づいてモータ駆動部13(電動機M1〜M3)を制御する。具体的には、3つの回転体11,21,31の回転速度が定常速度(一定速度)に達する前に、これら3つの回転体11,21,31のうち少なくとも2つの回転体における特定の表示用図柄(例えば、図柄「7」)が表示部に揃って表示される状態で当該回転体が同期して回転するように、モータ駆動部13(電動機M1〜M3)が制御される。
まず、図8中のステップS12では、図柄同期処理を開始する同期処理開始条件が成立しているか否かを判定する。当該同期処理開始条件の判定は、例えば変動開始時の抽選結果に基づいて行なわれる。一例として、変動開始時の抽選の結果、当たりフラグを形成する場合に同期処理開始条件が成立するように構成される。ステップS12において同期処理開始条件が成立していると判定した場合(ステップS12のYES)には、ステップS14にすすみ、同期処理開始条件が成立していないと判定した場合(ステップS12のYES)には、そのまま図柄同期処理を終了する。
図8中のステップS14では、同期の基準となる基準回転体(例えば図9中の左側の回転体11)における特定の表示用図柄の位置と、同期調整される調整回転体(例えば図9中央の回転体11)における特定の表示用図柄の位置とを比較する。これにより、基準回転体における特定の表示用図柄の位置と、調整回転体における特定の表示用図柄の位置とが揃って表示される状態で回転するためには、調整回転体の速度を基準回転体に対しどの程度変化させればよいか(変化後の調整速度、及びその調整速度を維持する調整時間)が導出される。
そして、図8中のステップS16では、ステップS14において得られた比較結果に基づいて、調整回転体の回転速度を調整する。具体的には、基準回転体における特定の表示用図柄と、調整回転体における特定の表示用図柄とが揃って表示される状態で回転するように、調整回転体の速度を基準回転体に対し相対的に変化させる(増速させるか減速させる)。例えば、調整回転体の速度を基準回転体に対し、導出した調整速度まで増速させるのに必要な数の電力パルスを電動機M2に供給する。そして、導出した調整速度まで増速させたこの状態を、導出した調整時間維持する。その調整時間が経過した後は、調整回転体の速度を基準回転体の速度に戻す。これにより、基準回転体における特定の表示用図柄と、調整回転体における特定の表示用図柄とが揃って表示される状態で回転することとなる。
ここで、図9には、回転体11,21,31において図8の図柄同期処理がなされる前の様子が示され、図10には、回転体11,21,31において図8の図柄同期処理がなされたときの様子が示される。図9に示す状態において、回転体21の図柄「7」は、回転体11の図柄「7」に対し1図柄分ずれている。従って、表示部において回転体21の図柄「7」が回転体11の図柄「7」と揃うように、必要な数の電力パルスを電動機M2に供給する。これにより、図10に示すように、3つの回転体11,21,31のうち左側の回転体11(基準回転体)と中央の回転体21(調整回転体)において、特定の表示用図柄である図柄「7」が表示部に揃って表示される状態で当該回転体11,21が同期して回転することとなる。この態様が、本発明における「少なくとも2つの回転体につき予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態で当該回転体が同期して回転する。」に相当する。すなわち、回転体11及び回転体21における図柄「7」によって、表示用図柄の組み合わせが形成されることとなる。
このような構成によれば、回転体の始動プロセスにおいて同期処理がなされた回転体を視認した遊技者は、特典が付与される状態(当たりフラグが形成された状態)、若しくは特典が付与され易い状態であるのではないかという期待感を抱く事となる。なお、必要に応じて、3つの回転体11,21,31の全てにおいて、特定の表示用図柄が表示部に揃って表示される状態で当該回転体が同期して回転するように構成することもできる。
ここで、基準回転体を回転体11とし、調整回転体を回転体21とした上記図柄同期処理につき、回転体の回転速度の時間変化の一例を図11を参照しながら説明する。図11に示す例では、調整回転体の速度を基準回転体に対し増速させる場合が示される。
図11に示すように、上記図柄同期処理が実施される場合、2つの回転体11,31の回転速度は、回転体始動装置(操作レバー)の操作により回転が開始される時間t1から、停止ボタンの操作により回転が停止される時間t7までの間において、図中実線で示すように変化する。すなわち、基準回転体である回転体11は、時間t1から時間t2までの間で回転速度が低速回転速度VLまで上昇し、時間t2から時間t4まではこの低速回転速度VL(後述する態様4における「定常速度状態の回転速度よりも低い回転速度」に対応する)での回転が維持される。その後、時間t4から時間t5までの間で回転速度が定常回転速度VHまで上昇し、時間t5から時間t6まではこの定常回転速度VHが維持される(後述する態様3における「定常速度状態」に対応する)。これに対し、調整回転体である回転体21は、時間t2から時間t3までの間の回転速度の時間変化が、回転体11と異なるように制御される。すなわち、回転体11の回転速度が低速回転速度VL域にあるうちの時間t2から時間t3までの間で、回転体11における特定の表示用図柄と、回転体21における特定の表示用図柄とが揃って表示される状態で回転するよう電動機M2の供給パルスが制御され、当該回転体21の回転速度が調整回転速度VMまで増速制御される。この回転体21の回転速度は、その後、時間t3において低速回転速度VLまで戻すように制御される。これにより、時間t3以降は、回転体11における特定の表示用図柄と、回転体21における特定の表示用図柄とが揃って表示される状態で、これら回転体11及び回転体21が同期して回転することとなる。回転体21の速度を増速制御する際や、低速回転速度VLまで戻すように制御する際においては、電動機M2の供給パルスを一度に調整してもよいし、複数回に分けて段階的に調整してもよい。
なお、本実施の形態では、回転体始動装置(操作レバー)の操作により回転体の回転が開始され定常回転速度VHに達した後、予め設定された規定時間が経過しても停止ボタンが操作されない場合には、当該回転体はその回転が強制的に停止されるように構成されている。
次に、本発明の遊技機で用いる回転型表示器10の動作を、図15に示すタイムチャート図により具体的に説明する。
電源が投入されると、回転体11を回転停止状態から少なくとも1回転させて表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを判別する(ステップS1)。
図15では、電源投入により回転体11が停止状態から1回転する間における検出信号の出力パターン[(検出信号)−短間隔−(検出信号)−長間隔−(検出信号)]が検出される。
この検出信号の出力パターンに該当する検出信号の設定パターンは、設定パターン[(指示部a2)−(指示部a3)−(指示部a1)]である。すなわち、図15に示す状態で電源が投入された場合には、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンとして、表示部101に、指示部a2が設けられている表示用図柄領域A2から開始され、指示部a3が設けられている表示用図柄領域A3、指示部が設けられていない表示用図柄領域A4、指示部a1が設けられている表示用図柄領域A1の順に表示される配置パターンが判別される。
また、回転体検出部14から出力される検出信号の数が「3」個であるため、電源投入時における表示部101に対する表示用図柄の配置パターンの判別処理を終了して回転体11が停止している状態では、表示部101に表示用図柄領域A1が表示されていることを判別する。
電源投入時における表示部101に対する表示用図柄の配置パターンの判別処理を終了して回転体11が停止している状態で、変動開始条件が成立すると(ステップS2)、制御手段(制御回路1)は、回転体11を回転させる(ステップS3)。
そして、停止図柄が決定されると(ステップS4)、制御手段(制御回路1)は、電源投入時に判別した、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンと、回転体検出部14から出力される検出信号に基づいて、決定された停止図柄が表示部101に表示されるように電動機M1を制御する(ステップS5)。図15では、表示用図柄領域A1の表示用図柄が停止図柄として決定されたため、指示部が設けられていない表示用図柄領域A4が表示部101に表示された後、回転体検出部14から指示部a1を検出したことを示す検出信号が出力されると、電動機M1に所定数の電力パルスを供給した後、電動機M1を停止させる。
そして、変動開始条件の成立に応答して回転体が回転、停止した時に、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを再度判別する(ステップS6)。
図15では、表示部101に表示用図柄領域A1が表示されている状態で回転体11が停止しているため、設定パターンとして、設定パターン[(指示部a1)−短期間−(指示部a2)−短期間−(指示部a3)−長期間]が判別される。これにより、図15に示す状態で再度変動開始条件が成立した場合には、表示部に対する表示用図柄の配置パターンとして、表示部101に、指示部a1が設けられている表示用図柄領域A1から開始され、指示部a2が設けられている表示用図柄領域A2、指示部a3が設けられている表示用図柄領域A3、指示部が設けられていない表示用図柄領域A4の順に表示される配置パターンが判別される。
図7及び図15に示した実施の形態では、電源投入時に表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別したが、電源投入後に、所定の条件の成立に応答して回転体を回転させる時に表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別することもできる。
本実施の形態で用いる回転型表示器の他の実施の形態の動作を、図12に示すフローチャート図により説明する。
図12に示す処理は、図7に示した処理と同様に、電源スイッチがオンされて電源が投入された時に開始される。
図12に示す処理では、電源が投入されて、電源電圧が制御手段(制御回路1)や駆動手段等が作動可能な値に達しても、表示部に対する表示用図柄の配置パターンの判別処理は行わない。なお、電源投入時におけるイニシャル処理は行われる。
次に、図12中のステップT1では、変動開始条件が成立したか否かを判断する。ステップT1での変動開始条件は、図7に示したステップS2での変動開始条件と同じ条件を用いることができる。変動開始条件が成立すると、ステップT2に進み、電動機M1を制御して回転体11を回転させる。
図12中のステップT3では、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。ステップT3での表示部に対する表示用図柄の配置パターンの判別処理は、図7に示したステップS1での配置パターンの判別処理と同様である。すなわち、回転体11が停止状態から少なくとも1回転する間に、回転体検出部14から出力される、回転体11に設けられている指示部a1〜a3を検出したことを示す検出信号の出力パターンを判別する。このステップT3では、前記した電動機M1や回転体検出部14等の異常の判別を行う。例えば、電動機M1に電力パルスを供給してから所定時間経過しても回転体検出部14から指示部を検出したことを示す所定数の検出信号が出力されない場合、あるいは、回転体11が1回転する間に回転体検出部14から出力される指示部を検出したことを示す検出信号が所定数以下の場合等に電動機M1や回転体検出部14等に異常が発生していることを判別する。
そして、回転体検出部14から出力される指示部を検出したことを示す検出信号の出力パターンと一致する設定パターンを判別する。さらに、判別した設定パターン、回転体11上の指示部a1〜a3と表示用図柄領域A1〜A4との関係に基づいて、電源投入時に表示部101に表示されていた表示用図柄を基準とする、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。さらに、判別した表示部に対する表示用図柄の配置パターンと、回転体11が回転を開始してから現時点までに回転体検出部14から出力された検出信号の数に基づいて、現時点で表示部101に表示されている表示用図柄を判別する。以後、検出手段から出力される指示部を検出したことを示す検出信号と、判別した表示部に対する表示図柄の配置パターンに基づいて、表示部101に表示される表示用図柄を判別する。
その後、図12中のステップT10を経て、ステップT4にすすむ。このステップT10は、図8中のステップS10と同様の処理によって行われる。
図12中のステップT4〜ステップT8の処理は、図7に示したステップS2〜ステップS6の処理と同様である。
すなわち、ステップT3で停止図柄が決定されると、ステップT5で、決定された停止図柄が表示部101に表示されるように、ステップT3で判別した表示部に対する表示用図柄の配置パターンと回転体検出部14から出力される指示部を検出したことを示す検出信号に基づいて電動機M1を制御する。
回転体11が停止すると、ステップT5で、表示部に停止図柄が表示されている状態から回転体11が回転を開始した場合の、すなわち、表示部に表示されている停止図柄を基準とする、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。
その後、変動開始条件が成立すると(ステップT7)、電動機M1を制御して回転体11を回転させる。この時には、表示部101に表示される表示用図柄は、ステップT6で判別した表示部に対する表示用図柄の配置パターンに基づいて判別する。
本実施の形態では、電源投入後に、変動開始条件が成立して回転体を回転させる時に表示部表示される表示部に表示される表示用図柄の配置パターンの判別処理、駆動手段や検出手段の異常の判別を行うため、電源投入時の処理量が減少し、短時間で使用可能となる。
上記図12中のステップT1〜T8までの処理は、回転体11と同様の方法によって、回転体21及び回転体31についても行なわれる。
図12に示した回転型表示器の動作を、図16に示すタイムチャート図により具体的に説明する。
電源が投入されても、表示部に対する表示用図柄の配置パターンの判別は行われない。
電源が投入された後、変動開始条件が成立すると(ステップT2)、制御手段(制御回路1)は、駆動手段を制御して回転体11を回転させる(ステップT2)。この時、回転体11が回転開始時から1回転する間に、回転体検出部14から出力される、指示部a1〜a3を検出したことを示す検出信号の出力パターンを判別し、回転開始時に表示部101に表示されていた表示用図柄を基準とする、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンを判別する(ステップT3)。
図16では、回転開始時から回転体11が1回転する間に検出手段から出力された検出信号の出力パターン[(検出信号)−短間隔−(検出信号)−長間隔−(検出信号)]が検出されている。
この検出信号の出力パターンに該当する設定パターンは、設定パターン[(指示部a2)−(指示部a3)−(指示部a1)]である。すなわち、図16に示す状態で回転体11の回転が開始された場合には、表示部に対する表示用図柄の配置パターンとして、表示部101に、表示用図柄領域A2から開始され、表示用図柄領域A3、表示用図柄領域A4、表示用図柄領域A1の順に表示される配置パターンが判別される。
また、回転体検出部14からの検出信号の数が「3」個であるため、回転開始時における表示部に対する表示用図柄の配置パターンの判別処理を終了した時には、表示部101に表示用図柄領域A1が表示されていることを判別する。以後、同様にして、表示部101に付与時される表示用図柄を判別する。
停止図柄が決定された後の停止処理、表示部101に対する表示用図柄の配置パターンの再判別処理は、図15と同様である。
以上の実施の形態では、指示部が設けられている表示用図柄の間に、指示部が設けられていない表示用図柄を1個だけ配置したが、指示部が設けられている表示用図柄の間に、指示部が設けられていない表示用図柄を2個以上配置することもできる。
このような場合には、指示部が設けられていない表示用図柄を挟んで両方向に設けられている指示部を検出したことを示す検出手段からの検出信号の間隔が長くなるだけで、動作は基本的に同様である。
また、指示部が設けられていない表示用図柄を1箇所にまとめて配置したが、指示部が設けられていない表示用図柄を複数のグループに分け、各グループの表示用図柄を異なる表示用図柄間に配置することもできる。
例えば、図14に示すように、回転型表示器50の回転体51の外周面に、9個の表示用図柄領域G1〜G9を設ける。そして、指示部が設けられていない表示用図柄を異なる数のグループに分ける。図14では、指示部が設けられていない1個の表示用図柄領域G2を有する第1のグループと、2個の表示用図柄領域G4とG5を有する第2のグループと、3個の表示用図柄領域G7〜G9を有する第3のグループに分けている。
そして、各グループの表示用図柄を、指示部が設けられている表示用図柄のうちの異なる表示用図柄間に配置する。図13では、第1のグループに属する1個の表示用図柄領域G2を表示用図柄領域G1とG3との間に配置し、第2のグループに属する2個の表示用図柄領域G4、G5を表示用図柄領域G3とG6の間に配置し、第3のグループに属する3個の表示用図柄領域G7〜G9表示用図柄領域G6とG1の間に配置している。
本実施の形態では、表示部する表示用図柄の配置パターンを判別するために必要な、回転体検出部14から出力される検出信号の出力パターンの数が多くなるが、指示部の数は減少させることができる。
また、指示部が設けられていない表示用図柄の数が各グループで異なっているため、いずれかの指示部に異常が発生して回転体検出部14がその指示部を検出することができなくなった場合、正常な指示部間の間隔を判別することにより、異常が発生している指示部を判別することができる。
以上のように、本実施の形態では、3つの回転体11,21,31のうち左側の回転体11(基準回転体)と中央の回転体21(調整回転体)において、特定の表示用図柄である図柄「7」が表示部に揃って表示される状態で当該回転体11,21が同期して回転するような図柄同期処理が行われるため、回転体の始動プロセスにおいて同期処理がなされた回転体を視認した遊技者は、特典が付与される状態(当たりフラグが形成された状態)、若しくは特典が付与され易い状態であるのではないかという期待感を抱く事となる。これにより、遊技者の興趣を向上させることが可能となる。
特に、本実施の形態では、回転体11,21が同期して回転するような図柄同期制御が行なわれるため、駆動手段の制御が容易である。
また、本実施の形態によれば、特定の表示用図柄によって表示用図柄の組み合わせが形成されるため、当該組み合わせが形成されたことが遊技者に判り易い。
また、本実施の形態によれば、定常速度状態が形成される前に、図柄同期制御が行なわれるため、定常速度状態となったときに表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態を遊技者が視認することが可能とされる。特に、図柄同期制御の際、定常速度状態の回転速度よりも低い回転速度で回転体を回転させるため、制御が容易である。
また、本実施の形態において、回転体が少なくとも1回転する間に検出手段が出力する検出信号の出力パターンに基づいて、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別するように構成することで、少なくとも回転体が1回転する間に出力される検出信号を検出することによって、表示部に表示されている図柄を判別することができ、少ない数の検出手段を用いてより確実に表示部に表示用図柄の組み合わせを表示することが可能となる。特に、検出手段が回転体の指示部を検出した時点、或いは検出しなくなった時点から当該回転体が少なくとも1回転する間に検出手段が出力する検出信号の出力パターンに基づいて、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別することによって、表示部に表示されている図柄をより確実に判別することができ、少ない数の検出手段を用いて更に確実に表示部に表示用図柄の組み合わせを表示することが可能となる。
また、本実施の形態では、回転型表示器への電源が投入された時に、回転体に設けた基準位置判別用の被検出部を検出するのではなく、複数の表示用図柄のうちの少なくとも1つの表示用図柄を除いて設けられている指示部の検出信号の出力パターンに基づいて、表示部に表示される表示用図柄の配置パターンを判別するものであるため、少ない数の検出手段によって表示部に表示用図柄を確実に表示させることができる。
また、本実施の形態では、指示部の出力パターンを判別する際に駆動手段や検出手段等の異常を検出することができるため、回転型表示器の故障を早期に検出することができる。
(他の実施の形態)
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されることなく、種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態では、回転体11及び回転体21における図柄「7」によって、表示用図柄の組み合わせが形成される場合について記載したが、本発明では、予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示されればよく、当該組み合わせを形成する表示用図柄の種類は問わない。例えば、遊技者が予め認識している表示用図柄の組み合わせ、例えば当たりである若しくは当たりになり易い状態であることを遊技者に示唆(報知)するリーチ目が表示部に表示されるようにすることもできる。
また、本実施の形態では、表示部に図柄「7」が揃って表示される状態で回転体11及び回転体21が同期して回転する場合について記載したが、本発明において、当該回転体の回転に関しては、表示部に予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示される状態が少なくとも形成されれば足り、同期して回転する態様、非同期で回転する態様が包含される。
また、本実施の形態では、例えば、駆動手段や検出手段等の異常の判別を電源投入時あるいは電源投入後に最初に変動開始条件が成立した時に、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別するときにのみ行ったが、本発明では、適宜の時期に行うようにしてもよい。
また、本実施の形態では、回転体が回転開始してから1回転の間に検出手段から出力された検出信号の出力パターンを判別したが、本発明では、回転体が回転している時や、1回転以上の間に検出手段から出力される検出信号の出力パターンを判別するようにしてもよい。例えば、回転体を1回転以上、例えば、1回転半させるのに必要な数の電力パルスを電動機に供給し、回転体が確実に1回転以上回転するように構成することもできる。これにより、検出信号の出力パターンを正確に判別することが可能とされる。
また、本実施の形態では、指示部を表示用図柄の周方向の中心に設けたが、本発明では、指示部の配置位置は適宜変更可能である。さらに、指示部の形状、大きさ等も種々変更可能である。
また、本発明では、回転体に設ける表示用部材の形状、数、配置位置等は種々変更可能である。
また、本実施の形態では、指示部の間隔を電力パルスの数によって検出したが、本発明では、指示部の間隔を検出する方法としては種々の方法を用いることができる。
また、本発明では、指示部を検出する検出手段としては、種々の構成あるいは形式の検出手段を用いることができる。
また、本実施の形態では、スロットマシンの回転型表示器について記載したが、本発明の回転型表示器は、パチンコ機やスロットマシン等の種々の遊技機に用いることができる。
また、本発明の遊技機において、制御手段が、検出手段から出力される検出信号の間隔パターンに基づいて表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別するように構成される。この遊技機では、検出信号の間隔パターンに基づいて表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。これにより、検出シング出力パターンを容易に検出することができる。
また、本発明の遊技機において、制御手段が、電源投入時に検出手段から出力される検出信号の出力パターンに基づいて表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別するように構成される。この遊技機では、電源投入時に、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。これにより、電源投入操作を行えば自動的に表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。
また、本発明の遊技機において、制御手段が、電源投入後、所定の条件の成立に応答して回転体を回転及び停止させる毎に、回転体を停止させる以前に判別している表示部に対する表示用図柄の配置パターンと、回転体を停止させた時に表示部に表示されている表示用図柄とに基づいて、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別するように構成される。この遊技機では、電源投入後、所定の条件が成立して回転体を回転、停止させる毎に表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。これにより、より確実に表示部に所定の表示用図柄を表示することができる。
また、本発明の遊技機において、制御手段が、電源が投入された後、最初の所定の条件の成立に応答して回転体を回転させる時に、検出手段から出力される検出信号の出力パターンに基づいて表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別するように構成される。この遊技機では、電源が投入された後、最初に所定の条件が成立して回転体を回転させる時に表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。これにより、電源投入時に検出信号の出力パターンを判別する必要がないため、効率がよい。
また、本発明の遊技機において、制御手段が、2回目以降の所定の条件の成立に応答して回転体を回転及び停止させる毎に、回転体を停止させる以前に判別している表示部に対する表示用図柄の配置パターンと、回転体を停止させた時に表示部に表示されている表示用図柄とに基づいて、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別するように構成される。この遊技機では、2回目以降の所定の条件の成立によって回転体を回転、停止させる毎に表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別する。これにより、より確実に表示部に所定の表示用図柄を表示することができる。
また、本発明の遊技機において、制御手段が、回転体の回転により検出手段から出力される検出信号の出力パターンに基づいて異常の発生を判別するように構成される。この遊技機では、検出信号の出力パターンに基づいて異常の発生を判別する。
また、本発明の遊技機において、制御手段が、回転体が1回転する間に検出手段から出力される検出信号の数が所定値でない場合に異常が発生していることを判別するように構成される。この遊技機では、回転体が1回転する間に出力される検出信号の数が所定値でない場合に異常の発生を判別する。これにより、効率よく異常の発生を判別することができる。
また、本発明の遊技機において、制御手段が、検出手段から出力される検出信号の間隔パターンが所定のパターンと一致しない場合に異常が発生していることを判別するように構成される。この遊技機では、検出信号の間隔パターンが所定のパターンと一致しない場合に異常が発生していることを判別する。
また、本発明の遊技機において、表示用図柄には当たり図柄とはずれ図柄が含まれており、所定の条件の成立に応答して回転体を回転及び停止させた時に表示部に表示される表示用図柄が当たり図柄である場合に遊技者に有利な遊技状態が開始され、回転型表示器の回転体に設けられている複数の表示用図柄のうち、指示部が設けられていない表示用図柄は、はずれ図柄であるように構成される。この遊技機では、回転型表示部、の指示部が設けられていない表示用図柄として、はずれ図柄を用いる。これにより、指示部が設けられていない表示用図柄の位置制度が低くても特に問題はない。
また、本発明の遊技機において、指示部が設けられていない表示用図柄は、指示部が設けられている表示用図柄のうちの同じ表示用図柄の間に配置されている。この遊技機では、指示部が設けられていない表示用図柄を複数、指示部が設けられている同じ表示用図柄の間に設けている。これにより、指示部の数を減少させることができる。
また、本発明の遊技機において、指示部が設けられていない表示用図柄が1個である。この遊技機では、指示部が設けられていない表示用図柄を1個だけ設けている。これにより、指示部を検出したことを示す検出手段からの検出信号の数が多くなるため誤差を小さくすることができる。
また、本発明の遊技機において、指示部が設けられていない表示用図柄は、異なる数のグループに分けられ、各グループの表示用図柄は、指示部が設けられている表示用図柄のうちの異なる表示用図柄の間に配置されている。この遊技機では、指示部の数を少なくすることができ、また、異常な指示部を判別することができる。
また、以上の実施の形態や種々の変更例に鑑みた場合、本発明では、以下の各態様を採り得る。
(態様1)
本発明では、「請求項1に記載の遊技機であって、制御手段は、少なくとも2つの回転体につき予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態で当該回転体が同期して回転するように駆動手段を制御する、遊技機。」という態様1を採り得る。このような構成によれば、当該回転体が同期して回転するように駆動手段を制御するため、駆動手段の制御が容易である。
(態様2)
また、本発明では、「請求項1または態様1に記載の遊技機であって、予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが、各回転体における特定の表示用図柄によって形成される、遊技機。」という態様2を採り得る。このような構成によれば、特定の表示用図柄によって表示用図柄の組み合わせが形成されるため、当該組み合わせが形成されたことが遊技者に判り易い。
(態様3)
また、本発明では、「請求項1、態様1、態様2のいずれかに記載の遊技機であって、複数の回転体の回転速度が一定となる定常速度状態を形成する構成であり、制御手段は、定常速度状態が形成される前に、少なくとも2つの回転体につき予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態で当該回転体が回転するように駆動手段を制御する、遊技機。」という態様3を採り得る。このような構成によれば、定常速度状態となったときに、予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態を遊技者が視認することが可能とされる。
(態様4)
また、本発明では、「態様3に記載の遊技機であって、制御手段は、定常速度状態が形成される前に、少なくとも2つの回転体につき予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態で当該回転体が定常速度状態の回転速度よりも低い回転速度で回転するように駆動手段を制御する、遊技機。」という態様4を採り得る。このような構成によれば、予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態を形成する制御を低回転で行うため、制御が容易である。
(態様5)
また、本発明では、「請求項1、態様1〜態様4のいずれかに記載の遊技機であって、制御手段は、回転体が少なくとも1回転する間に検出手段が出力する検出信号の出力パターンに基づいて、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別する、遊技機。」という態様5を採り得る。このような構成によれば、少なくとも回転体が1回転する間に出力される検出信号を検出することによって、表示部に表示されている図柄を判別することができる。これにより、少ない数の検出手段を用いてより確実に表示部に表示用図柄の組み合わせを表示することができる。
(態様6)
また、本発明では、「態様5に記載の遊技機であって、制御手段は、検出手段が回転体の指示部を検出した時点、或いは検出しなくなった時点から当該回転体が少なくとも1回転する間に検出手段が出力する検出信号の出力パターンに基づいて、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別する、遊技機。」という態様6を採り得る。すなわち、本態様では、検出手段が回転体の指示部を検出しない状態から検出する状態に切り替わったとき、或いは検出手段が回転体の指示部を検出している状態から検出しない状態に切り替わったときから、当該回転体が少なくとも1回転する間に表示部に対する表示用図柄の配置パターンが判別される。このような構成によれば、表示部に表示されている図柄をより確実に判別することができ、少ない数の検出手段を用いて更に確実に表示部に表示用図柄の組み合わせを表示することができる。
(態様7)
また、本発明では、「周方向に沿って複数の表示用図柄が設けられている複数の回転体を回転させ、表示用図柄を表示部に表示する、遊技機用回転型表示器の制御方法であって、少なくとも1つの表示用図柄を除く表示用図柄に対応させ、対応する表示用図柄それぞれの位置を示す複数の指示部を回転体に設けるとともに、回転体に設けられている指示部を検出する検出手段を設け、回転体の回転により検出手段から出力される検出信号の出力パターンに基づいて、表示部に対する表示用図柄の配置パターンを判別するとともに、判別した配置パターンに基づいて、少なくとも2つの回転体につき予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが表示部に表示される状態で当該回転体が回転するように駆動手段を制御する、遊技機用回転型表示器の制御方法。という態様7を採り得る。この態様における遊技機用回転型表示器の制御方法は、請求項1に記載の発明と実質的に同様の構成要件を用いて特定される。したがって、本態様によれば、遊技者の興趣を向上させることが可能となるという作用効果を奏する。
本発明の遊技機の一実施の形態であるスロットマシン100の正面外部構造を示す図である。 図1中の回転型表示器10,20,30の概略構成を示す図である。 図1中のスロットマシン100の電装システム図を示す。 本実施の形態の回転型表示器10の概略構成図(斜視図)である。 図2中の回転体11のII線矢視図(側面図)である。 図2中の回転体検出部14の構成を示す図である。 本実施の形態のスロットマシン100で用いる回転式表示器の動作の一実施の形態を示すフローチャート図である。 図7中の図柄同期処理を示すフローチャート図である。 図8中の図柄同期処理前において回転式表示器が動作する様子を示す図である。 図8中の図柄同期処理に対応して回転式表示器が動作する様子を示す図である。 回転体の回転速度の時間変化の一例を示す図である。 本実施の形態のスロットマシン100で用いる回転式表示器の動作の他の実施の形態を説明するフローチャート図である。 本実施の形態のスロットマシン100で用いる回転式表示器の動作を説明する図である。 本実施の形態のスロットマシン100で用いる回転式表示器の他の実施の形態を示す図である。 本実施の形態のスロットマシン100で用いる回転式表示器の動作の一実施の形態の動作を説明するタイムチャート図である。 本実施の形態のスロットマシン100で用いる回転式表示器の動作の他の実施の形態の動作を説明するタイムチャート図である。
符号の説明
1 制御回路
2 表示/音声制御回路
A1〜A4,G1〜G9 表示用図柄領域
a1〜a3,g1〜g3 指示部
10,20,30,50 回転式表示器
11,21,31,51 回転体
M1,M2,M3 電動機
13 モータ駆動部
14 回転体検出部
14a 基部
14b 発光器
14c 受光器
15 メダル枚数検出部
16 スタート信号入力部(スタートスイッチ)
17 ストップ信号入力部(ストップスイッチ)
18 メダル払出部
100 スロットマシン(遊技機)
101,102,103 表示部
107 遊技メダル投入口
109 回転体始動装置(操作レバー)
111,112,113 停止ボタン

Claims (1)

  1. 周方向に沿って複数の表示用図柄が設けられている複数の回転体と、
    各回転体を回転駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御して表示用図柄を表示部に表示する制御手段とからなる回転型表示器を有する遊技機であって、
    各回転体において、複数の表示用図柄から所定の表示用図柄を除く表示用図柄毎に1つ設けられ、表示用図柄それぞれの位置を示す指示部と、
    回転体に設けられている指示部を各回転体それぞれに対応して1つ設けられた回転体検出部によって検出する検出手段とを備え、
    前記指示部は、各回転体が所定の回転方向に1回転する間に各回転体に対応する検出手段から出力される検出信号の検出信号間隔の出力パターンと、各回転体における当該指示部と表示用図柄との周方向に沿った配置関係とに基づいて、表示部に対する各回転体の表示用図柄の配置パターンを判別することができるように各回転体に設けられており、
    前記制御手段は、
    各回転体における指示部と表示用図柄との周方向に沿った配置関係を予め記憶するとともに、各回転体を所定の回転方向に1回転させて前記回転体検出部が前記指示部を検出したときに出力される検出信号の検出信号間隔の設定パターンを当該回転体の停止位置に対応させて予め記憶し、
    前記駆動手段が各回転体を所定の回転方向に1回転させて、各回転体の周方向に沿って異なる位置に設けられた表示用図柄に対応する指示部を1つの回転体検出部が検出したときに前記検出手段から出力された検出信号の検出信号間隔の出力パターンと一致する設定パターンを、予め記憶した前記設定パターンから判別し、
    判別した当該設定パターンと予め記憶した前記配置関係とに基づいて、表示部に対する各回転体の表示用図柄の配置パターンを判別するとともに、判別した各回転体の表示用図柄の配置パターンに基づいて、少なくとも2つの回転体につき予め設定された互いに関連する表示用図柄の組み合わせが前記表示部に表示される状態で当該回転体が回転するように前記駆動手段を制御する、
    遊技機。
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