JP4417200B2 - 乗員保護装置の展開判断方法及びその方法を用いる乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、車両が衝突した際に衝突形態に応じたエアバッグの展開をして乗員を保護する乗員保護装置の展開判断方法及びその方法を用いる乗員保護装置に関する発明である。
従来の乗員保護装置としては、単一の加速度センサによって検知された加速度の経時変化(加速度の時間による積分値と加速度の時間による微分値)から衝突速度の大きさを判定するものが知られている(特許文献1参照)。
この乗員保護装置では、衝突速度の大きさが著しく小さいときには各インフレータを作動させず、衝突速度の大きさが中程度のときは第1のインフレータのみを作動させてエアバッグを半展開(低圧膨張)させ、衝突速度の大きさが大きいときには第1のインフレータを作動させた後に第2のインフレータを作動させてエアバッグを全展開(高圧膨張)させている。
また、単一の加速度センサによって車両の減速加速度を検出した後、その時間積分値である第一積分値を算出し、さらに第一積分値を時間積分演算して第二積分値を算出し、この第一、第二積分値にそれぞれ重み付けをしてから加算演算して、この加算演算値から乗員の動きを予測してエアバッグを展開させる乗員保護装置も知れられている(特許文献2参照)。
さらに、車両前部に取り付けられたフロント加速度センサによって検出された加速度を時間積分演算してフロントG積分値を求め、車両のほぼ中央部に取り付けられたセンタ加速度センサによって検出された加速度を時間積分演算してセンタG積分値を求め、このフロントG積分値及びセンタG積分値のいずれか一方があらかじめ設定されたしきい値を超えた時点でエアバッグを展開させる乗員保護装置も考えられている。
特開平10−29494号公報 特公平08−25430号公報
ところで、エアバッグを展開させて衝突衝撃から乗員を保護する場合、エアバッグが膨張する時間を考慮するため、乗員に対して加害性を有する衝撃が加わる30ミリ秒(0.03秒)以前までに衝突形態を判断し、この衝突形態に応じてエアバッグを展開させる必要がある。
つまり、衝突形態に応じてエアバッグを全展開(高圧膨張)させる場合と、エアバッグを半展開(低圧膨張)させる場合とがある。
しかしながら、上述の乗員保護装置では、低速度で正面衝突(フルラップ衝突)した場合の衝突形態と、高速度でオフセット衝突した場合の衝突形態と、高速度で斜め衝突した場合の衝突形態との区別ができないという問題があった。
つまり、低速度で正面衝突した場合では、速度が低いので乗員への衝撃は比較的小さいが、硬い壁(固定壁)に正面から衝突するために衝突面積が広く衝突初期の発生加速度が大きくなる。
一方、高速度でオフセット衝突した場合や高速度で斜め衝突した場合では、速度が高いので乗員への衝撃は大きくなるが、いずれも衝突面積が小さいために衝突初期の発生加速度が小さくなる。
特に、オフセット衝突した場合では、車両に衝突することを想定しているので衝突対象が柔らかく、乗員に加わる衝撃と比べて衝突初期の発生加速度が比較的小さなものとなってしまう。
そのため、フロントG積分値は、衝突発生から30ミリ秒までにおいて、図4(a)に示すように、各衝突形態で大きな差がなく、フロントG積分値から衝突形態を正確に判断することが困難になっていた。なお、図中符号Aが低速度で正面衝突した場合、符号Bが高速度でオフセット衝突した場合、符号Cが高速度で斜め衝突した場合のそれぞれのフロントG積分値を示している。
また、センタG積分値は、衝突発生から30ミリ秒後において、図4(b)に示すように、低速度で正面衝突した場合の方が高速度でオフセット衝突した場合や高速度で斜め衝突した場合よりも大きくなっており、センタG積分値から衝突形態を正確に判断することが困難になっていた。なお、図4(a)同様、図中符号Aが低速度で正面衝突した場合、符号Bが高速度でオフセット衝突した場合、符号Cが高速度で斜め衝突した場合のそれぞれのセンタG積分値を示している。
そこで、この発明は、車両が衝突した際の衝突形態を判断して、その衝突形態に応じたエアバッグの展開をさせることができる乗員保護装置の展開判断方法及びその方法を用いる乗員保護装置を提供することを課題としている。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両前部に取り付けられたフロントGセンサによって検出された前記車両の前後方向の加速度があらかじめ設定した衝突判断しきい値を越えたら、積分開始指令を発生し、該積分開始指令に基づいて、前記フロントGセンサによって検出された前記車両の前後方向の加速度を時間積分演算してフロントG積分値を求めると共に、前記積分開始指令に基づいて、前記車両のほぼ中央部に取り付けられたセンタGセンサによって検出された前記車両の前後方向の加速度を時間積分演算してセンタG積分値を求め、前記フロントG積分値と前記センタG積分値の差を用いて衝突形態の違いを判断し、エアバッグを展開させることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、車両前部に取り付けられて該車両の車両前後方向の加速度を検出するフロントGセンサと、前記車両のほぼ中央部に取り付けられて該車両の車両前後方向の加速度を検出するセンタGセンサと、前記フロントGセンサによって検出された加速度があらかじめ設定した衝突判断しきい値を越えた時点で積分開始指令を発生する積分開始制御手段と、該積分開始制御手段による積分開始指令に基づいて前記フロントGセンサによって検出された加速度を時間積分演算してフロントG積分値を求めるフロントG積分手段と、前記積分開始制御手段による積分開始指令に基づいて前記センタGセンサによって検出された加速度を時間積分演算してセンタG積分値を求めるセンタG積分手段と、前記フロントG積分値と前記センタG積分値との差を求める減算手段と、該減算手段によって求められた差を用いて衝突形態の違いを判断し、エアバッグを展開させる衝突形態判断手段と、を備えたことを特徴としている。
このように構成された本願発明の請求項1に記載された発明によると、フロントG積分値とセンタG積分値の差(減算値)を用いて衝突形態の違いを判断するので、衝突初期の発生加速度の大きさに関わらず、フロントGセンサからセンタGセンサまで加速度が伝達する間にどの程度加速度が減衰するかを表す減衰量から衝突形態を適切に判断することが可能となる。
そのため、車両の衝突発生から短時間で、衝撃度が比較的小さい低速度正面衝突と、衝撃度が比較的大きい高速度オフセット衝突及び高速度斜め衝突とを確実に切り分けて判断することが可能となる。そして、各衝突形態に応じてエアバッグを全展開させたり半展開させたりすることができる。
請求項2に記載された発明によると、フロントG積分値とセンタG積分値との差を求める減算手段によって求められた差(減算値)を用いて衝突形態の違いを判断してから、エアバッグを展開させる衝突形態判断手段を備えるので、衝突初期の発生加速度の大きさに関わらず、フロントGセンサからセンタGセンサまで加速度が伝達する間にどの程度加速度が減衰するかを表す減衰量から衝突形態を適切に判断することが可能になる。そして、衝突形態に応じてエアバッグを全展開させたり半展開させたりすることができる。


次に、図面に基づいて、この発明を実施するための最良の実施の形態の乗員保護装置を説明する。
図1は本発明の実施例に係る乗員保護装置のブロック構成図である。本発明に係る乗員保護装置1は、フロントGセンサ(フロント加速度センサ)2と、センタGセンサ(センタ加速度センサ)3と、エアバッグ展開判断手段4と、エアバッグ展開駆動手段5と、エアバッグ装置6とを備えている。
一方、図2に示す車両100の前部には車両左右方向に沿ってバンパアーマチュア101が設けられており、このバンパアーマチュア101の後側にはエンジン102を冷却するためのラジエータ103が配設されている。
また、エンジン102の両側部には、一対のサイドメンバ104、104がそれぞれ車両前後方向に沿って延在されている。このサイドメンバ104、104の前端部は、バンパアーマチュア101の後面に接続され、後端部は車室105を形成する図示しないフロントピラーに接続されている。
そして、フロントGセンサ2はラジエータ103を支持する図示しないラジエータコアに取り付けられ、センタGセンサ3は車室105のほぼ中央部に配置されている。
フロントGセンサ2は、車両前部の略中央(例えばラジエータグリルの近傍)に取り付けられている。このフロントGセンサ2は、車両の前後方向の加速度を検出してフロント加速度検出出力信号を出力する。
センタGセンサ3は、車両の前後方向および左右方向の略中央部(例えば車室内のフロアトンネル部やシフトレバー近傍の床面)に取り付けられている。このセンタGセンサ3は、車両の前後方向の加速度を検出してセンタ加速度検出出力信号を出力する。
なお、このセンタGセンサ3は、厳密に車両の前後方向の略中央に配置されていなくてもよく、フロントGセンサ2よりも車両後方側に配置されていればよい。
また、フロントGセンサ2およびセンタGセンサ3は、加速度が加わっていない状態の出力電圧を0とした場合に、減速方向の加速度(減速加速度)を正(+)の値として出力し、加速方向の加速度を負(−)の値として出力する。
エアバッグ展開判断手段4は、フロントLPF(ローパスフィルタ)11と、センタLPF12と、フロントA/D変換器13と、センタA/D変換器14と、積分開始制御手段15と、フロントG積分手段16と、センタG積分手段17と、減算手段18と、衝突形態判断手段20とを備えている。
フロントLPF11及びセンタLPF12は、フロントGセンサ2やセンタGセンサ3からそれぞれ入力される加速度検出出力信号から高周波ノイズ成分を除去すると共に、車両の衝突に係る低周波成分を抽出するものである。
なお、フロントLPF11の前段にハイパスフィルタ(図示しない)を設け、フロントGセンサ2の出力電圧のドリフトの影響を排除するようにしてもよい。また、センタLPF12の前段にハイパスフィルタ(図示しない)を設け、センタGセンサ3の出力電圧のドリフトの影響を排除するようにしてもよい。
フロントA/D変換器13及びセンタA/D変換器14は、フロントLPF11やセンタLPF12を介してそれぞれ入力された衝突に係る低周波成分をデジタル信号に変換するものである。
そして、フロントA/D変換器13から出力されたフロント加速度デジタル信号(フロント加速度データ)は、積分開始制御手段15およびフロントG積分手段16へ供給される。また、センタA/D変換器14から出力されたセンタ加速度デジタル信号(センタ加速度データ)は、センタG積分手段17へ供給される。
積分開始制御手段15は、フロント加速度デジタル信号(フロント加速度データ)に基づいてフロント加速度を常時監視しており、フロント加速度が予め設定した衝突判断しきい値(例えば2G〜4G)を越えた時点で積分開始指令15aを発生するものである。
さらに、この積分開始制御手段15は、フロント加速度が予め設定した衝突判断しきい値(例えば2G〜4G)未満の状態が予め設定した時間(例えば100ミリ秒)継続した場合には、リセット指令15bを発生する。
積分開始指令15aは、フロントG積分手段16、センタG積分手段17、後述する1段目点火しきい値発生手段22及び後述する2段目点火しきい値発生手段24へそれぞれ供給される。また、リセット指令15bは、フロントG積分手段16およびセンタG積分手段17へそれぞれ供給される。
フロントG積分手段16は、積分開始指令15aが供給された時点からフロント加速度デジタル信号(フロント加速度データ)に基づいてフロント加速度の時間積分演算を開始するものである。このフロントG積分手段16は、フロント加速度の時間積分演算をリセット指令15bが供給されるまで継続し、リセット指令15bが供給された時点で積分値をゼロにクリアする。フロント加速度の時間積分値(フロントG積分値)16aは減算手段18へ供給される。
センタG積分手段17は、積分開始指令15aが供給された時点からセンタ加速度デジタル信号(センタ加速度データ)に基づいてセンタ加速度の時間積分演算を開始するものである。このセンタG積分手段17は、センタ加速度の時間積分演算をリセット指令15bが供給されるまで継続し、リセット指令15bが供給された時点で積分値をゼロにクリアする。センタ加速度の時間積分値(センタG積分値)17aは減算手段18へ供給される。
減算手段18は、フロント加速度の時間積分値(フロントG積分値)16aからセンタ加速度の時間積分値(センタG積分値)17aを減算して差(減算値)18a(=16a−17a)を求め、出力するものである。これにより、フロントGセンサ2からセンタGセンサ3まで加速度が伝達する間にどの程度加速度が減衰するかを示す加速度の減衰量を抽出することができる。
減算手段18から出力された減算値18aは、衝突形態判断手段20の1段目点火判断手段21及び2段目点火判断手段23へそれぞれ供給される。
衝突形態判断手段20は、1段目点火判断手段21と、1段目点火しきい値発生手段22と、2段目点火判断手段23と、2段目点火しきい値発生手段24とを備えている。この衝突形態判断手段20は、減算手段18から供給される減算値18aを用いて、車両の衝突形態の違いを判断するものである。
1段目点火しきい値発生手段22は、積分開始指令15aが供給された時点からの経過時間に対応して予め設定された1段目点火しきい値TH1を発生するものである。この1段目点火しきい値TH1は1段目点火判断手段21へ供給される。
1段目点火判断手段21は、フロント加速度の時間積分値(フロントG積分値)16aからセンタ加速度の時間積分値(センタG積分値)17aを減算して得た減算値18aと1段目点火しきい値TH1とを比較し、減算値18aが1段目点火しきい値TH1を越えた時点で1段目点火指令21aを出力するものである。
2段目点火しきい値発生手段24は、積分開始指令15aが供給された時点からの経過時間に対応して予め設定された2段目点火しきい値TH2を発生するものである。この2段目点火しきい値TH2は2段目点火判断手段23へ供給される。
2段目点火判断手段23は、フロント加速度の時間積分値(フロントG積分値)16aからセンタ加速度の時間積分値(センタG積分値)17aを減算して得た減算値18aと2段目点火しきい値TH2とを比較し、減算値18aが2段目点火しきい値TH2を越えた時点で2段目点火指令22aを出力するものである。
ここで、1段目点火しきい値TH1は低速度衝突を検出できるように設定されている。そして、2段目点火しきい値TH2は、1段目点火しきい値TH1よりも大きな値であって高速度衝突を検出できるように設定されている。
エアバッグ装置6は、1段目インフレータ61と2段目インフレータ62とを備えた2段式のものであり、1段目スクイブ611及び2段目スクイブ621によって点火される各ガス発生材(図示しない)や発生したガスによって膨張するエアバッグ(図示しない)等を備えている。
エアバッグ展開駆動手段5は、1段目点火指令21aに基づいて1段目スクイブ611へ通電して点火させる1段目点火回路51と、2段目点火指令22aに基づいて2段目スクイブ621へ通電して点火させる2段目点火回路52とを備えている。
なお、2段目点火判断手段23は、1段目点火判断手段21によって1段目点火指令が出力された時点から所定時間(例えば100ミリ秒)が経過するまでに減算値18aが2段目点火しきい値TH2を越えない場合には、1段目点火指令が出力された時点から所定時間(例えば100ミリ秒)が経過して時点で2段目点火指令(強制点火指令)を出力させるようにしてもよい。
これにより、エアバッグ装置6が作動した後に未使用の火薬が残されることがない。また、2段目点火判断手段23によって上記の強制点火指令を出力するのではなく、2段目点火回路52が上記の強制点火指令を出力する構成としてもよい。
次に、この発明の乗員保護装置1の作用について説明する。
このような車両100が、図2(a)に示すように、低速度で正面衝突(フルラップ衝突)した場合、例えば時速26キロメートルでバリヤ(コンクリート製の固定壁)106に正面衝突した場合では、車両100の前面のほぼすべての面がバリヤ106にほぼ垂直にぶつかる。
このとき、車両100の衝突面積が広いので、この車両100に入力した衝突荷重はエンジン102の両側部に設けられたサイドメンバ104、104の両方等の多くの伝達経路を介して車室105に伝達される。なお、図中に示した矢印は衝突荷重の伝達経路である。
そのため、フロントGセンサ2からセンタGセンサ3までの加速度の減衰量(減算値18a)は比較的小さくなり、図3において符号Aで示すように、衝突発生から30ミリ秒までにおいて2段目点火しきい値TH2を越えない。
これにより、低速度で正面衝突した場合では、衝突初期の発生加速度が大きくなっても二段目点火判断手段23から2段目点火指令22aが出力せず、エアバッグを半展開させることができる。
次に、車両100が、図2(b)に示すように、高速度でオフセット衝突した場合、例えば時速64キロメートルでアルミバリヤ(アルミニウム製のハニカム構造障壁)107に車両正面の約40%が衝突した場合では、車両100の助手席側の前面がアルミバリヤ107にぶつかる。
このとき、車両100の衝突面積が少ないので、この車両100に入力した衝突荷重はエンジン102の両側部に設けられたサイドメンバ104、104のうち一方だけ等限られた伝達経路を介して車室105に伝達される。なお、図中に示す矢印は衝突荷重の伝達経路を示す。
そのため、フロントGセンサ2からセンタGセンサ3までの加速度の減衰量(減算値18a)は比較的大きくなり、図3において符号Bで示すように、衝突発生から30ミリ秒までにおいて2段目点火しきい値TH2を越える。
これにより、高速度でオフセット衝突した場合では、衝突初期の発生加速度が小さくても衝突発生から30ミリ秒までの短時間で二段目点火判断手段23から2段目点火指令22aを出力させることができ、エアバッグを全展開させることができる。
そして、車両100が、図2(c)に示すように、高速度で斜め衝突した場合、例えば時速48キロメートルで斜めにセットしたバリヤ(コンクリート製の固定壁)106に衝突した場合では、バリヤ106が斜めにセットされているので、車両100の助手席側の前面がバリヤ106にぶつかる。
このとき、車両100の衝突面積が少ないので、この車両100に入力した衝突荷重はエンジン102の両側部に設けられたサイドメンバ104、104のうち一方だけ等限られた伝達経路を介して車室105に伝達される。なお、図中に示す矢印は衝突荷重の伝達経路を示す。
そのため、フロントGセンサ2からセンタGセンサ3までの加速度の減衰量(減算値18a)は比較的大きくなり、図3において符号Cで示すように、衝突発生から30ミリ秒までにおいて2段目点火しきい値TH2を越える。
これにより、高速度でオフセット衝突した場合では、衝突初期の発生加速度が小さくても衝突発生から30ミリ秒までの短時間で二段目点火判断手段23から2段目点火指令22aを出力させることができ、エアバッグを全展開させることができる。
このように、減算値18aと2段目点火しきい値TH2との比較結果に基づいて2段目点火指令22aを出力することで、衝撃度が比較的小さく2段目インフレータ62を必ず点火しなくてもよい低速度正面衝突と、2段目インフレータ62の点火を必要とする衝撃度の大きい高速度オフセット衝突及び高速度斜め衝突とを確実に切り分けて判断することが可能となる。
さらに、車両が衝突した際の衝突形態に応じて2段目インフレータ62を適切なタイミングで点火させ、エアバッグをタイミングよく全展開させることができる。
以上説明したように、この発明の乗員保護装置1の展開判断方法では、車両100の前部に取り付けられたフロントGセンサ2によって検出された車両100の前後方向の加速度を時間積分演算してフロントG積分値16aを求めると共に、車両100のほぼ中央部に取り付けられたセンタGセンサ3によって検出された車両100の前後方向の加速度を時間積分演算してセンタG積分値17aを求め、このフロントG積分値16aとセンタG積分値17aの差(減算値18a)を用いて衝突形態の違いを判断してから図示しないエアバックを展開させている。
これにより、衝突初期の発生加速度の大きさに関わらず、フロントGセンサ2からセンタGセンサ3まで加速度が伝達する間にどの程度加速度が減衰するかを表す減衰量から衝突形態を適切に判断することが可能となる。そのため、衝突形態に応じてエアバッグを全展開させたり半展開させたりすることができる。
この発明の実施の形態にかかる乗員保護装置のブロック構成図である。 (a)は車両の正面衝突実験を模式的に示す説明図であり、(b)は車両のオフセット衝突実験を模式的に示す説明図であり、(c)は車両の斜め衝突実験を模式的に示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかる乗員保護装置の動作を説明するグラフである。 (a)は従来の乗員保護装置のフロントG積分値の変化を説明するグラフであり、(b)は従来の乗員保護装置のセンタG積分値の変化を説明するグラフである。
符号の説明
1 乗員保護装置
2 フロントGセンサ
3 センタGセンサ
16a フロントG積分値
17a センタG積分値
18a 減算値
100 車両

Claims (2)

  1. 車両前部に取り付けられたフロントGセンサによって検出された前記車両の前後方向の加速度があらかじめ設定した衝突判断しきい値を越えたら、積分開始指令を発生し、
    該積分開始指令に基づいて、前記フロントGセンサによって検出された前記車両の前後方向の加速度を時間積分演算してフロントG積分値を求めると共に、
    前記積分開始指令に基づいて、前記車両のほぼ中央部に取り付けられたセンタGセンサによって検出された前記車両の前後方向の加速度を時間積分演算してセンタG積分値を求め、
    前記フロントG積分値と前記センタG積分値の差を用いて衝突形態の違いを判断し、エアバッグを展開させることを特徴とする乗員保護装置の展開判断方法。
  2. 車両前部に取り付けられて、該車両の車両前後方向の加速度を検出するフロントGセンサと、
    前記車両のほぼ中央部に取り付けられて該車両の車両前後方向の加速度を検出するセンタGセンサと、
    前記フロントGセンサによって検出された加速度があらかじめ設定した衝突判断しきい値を越えた時点で積分開始指令を発生する積分開始制御手段と、
    該積分開始制御手段による積分開始指令に基づいて前記フロントGセンサによって検出された加速度を時間積分演算してフロントG積分値を求めるフロントG積分手段と、
    前記積分開始制御手段による積分開始指令に基づいて前記センタGセンサによって検出された加速度を時間積分演算してセンタG積分値を求めるセンタG積分手段と、
    前記フロントG積分値と前記センタG積分値との差を求める減算手段と、
    該減算手段によって求められた差を用いて衝突形態の違いを判断し、エアバッグを展開させる衝突形態判断手段と、
    を備えたことを特徴とする乗員保護装置。
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