JP4416263B2 - 合成樹脂製品のための成形装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製品のための成形装置、特に蓋本体とこの蓋本体に旋回自在に接続された外蓋とから構成された容器蓋を成形するのに適した成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の如く、液体調味料等の容器のための容器蓋として、蓋本体と外蓋とを含む形態の合成樹脂製容器蓋が広く実用に供されている。蓋本体は上面壁、この上面壁から垂下する円筒状のスカート壁及び上面壁の上面から上方に突出する円筒状の突出壁を有する。外蓋は天面壁及びこの天面壁の周縁から垂下する円筒状側壁を有し、蓋本体の上面壁を露呈せしめる開位置とこれを覆う閉位置との間を旋回自在に蓋本体に接続されている。蓋本体のスカート壁の内周面には、容器口頸部の外周面に形成されている係止突条に係合せしめられる環状突条が形成されている。また、蓋本体の突出壁の外周面に環状突条が形成されている。蓋本体の上面壁には、例えば円形である破断可能ラインが形成されており、かかる破断可能ラインを破断せしめることによって排出開口が形成される。一方、外蓋の側壁の自由端部内周面に環状突条が形成されている。外蓋が閉位置に旋回せしめられると、外蓋の側壁に形成されている上記突条が蓋本体の突出壁に形成されている突条に弾性的に係合せしめられ、これによって外蓋が閉位置に保持される。
【0003】
上述した形態の容器蓋は、通常、外蓋を開位置にせしめた状態の成形空洞を規定する成形型が装備された成形装置を使用して射出或いは圧縮成形される。かような成形装置の典型例は、相互に離隔する開方向及び相互に接近する閉方向に相対的に移動自在である第一の主型台及び第二の主型台、上記開方向及び閉方向に所定範囲に渡って移動自在に装着された副型台、第一の主型台と第二の主型台とを上記開方向及び閉方向に相対的に移動せしめるための型開閉手段、及び第一の主型台に対する副型台の移動を制御するための副型台制御手段を具備している。一般に、副型台は第一の副型台部材と第二の副型台部材とを含んでいる。第二の副型台部材は第一の副型台部材に対して上記開方向及び閉方向に移動自在に配設されている。成形すべき容器蓋の成形型空洞を規定する複数個の型部材は、上記第一の主型台、第二の主型台、第一の副型台部材或いは第二の副型台部材のいずれかに装着されている。
【0004】
而して、成形すべき容器蓋の外蓋の側壁並びに蓋本体のスカート壁及び突出壁に形成されている突条は、成形空洞を規定している型部材から成形された容器蓋を取り出す際に所謂無理抜きを生成する。かような無理抜きの存在にかかわらず、型部材から成形された容器蓋を充分良好に取り出すには、型部材が装着されている上記第一の主型台、第二の主型台、及び副型台(一般に第二の副型台と第二の副型台を含む)を相対的に所要とおりに移動せしめ、複数個の型部材を所要順序で成形された容器蓋から離脱せしめることが重要である。そこで、上述した形態の従来の成形装置においては、第一の主型台及び第二の主型台に対する副型台の移動を所要とおりに制御するための副型台制御手段を、第一の主型台と副型台との間及び第2の主型台と副型台との間に配設した複数個のばね手段から構成し、油圧シリンダ機構或いは回転ねじ機構等の移動手段の作用によって開閉動される第一の主型台と第二の主型台との開閉動に応じて、副型台(第一の副型台及び第二の副型台)を所要とおりに移動せしめんとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、上述した形態の従来の成形装置においては、例えば冷却、成形圧力、原料樹脂成分等の成形条件の変動に起因して、無理抜きの際に容器蓋と型部材の間に必要とされる力が変動し、かかる力と副型台制御手段を構成している複数個のばね手段の弾性偏倚力との相対的関係が所定関係から離脱し、これに起因して成形された容器蓋と成形空洞を規定している型部材との離脱が所要とおりに遂行されない、いわゆる離型不良が発生するおそれがあった。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、成形条件の変動に起因して無理抜きの際に容器蓋と型部材の間に必要とされる力が変動しても、第一の主型台、第二の主型台及び副型台の相対的移動が安定して所要とおりに遂行され、従っていわゆる離型不良が発生するおそれがない、新規かつ改良された成形装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討の結果、第一の主型台及び第二の主型台に対する副型台の移動を制御するための副型台制御手段を、第一の主型台及び副型台に装着された第一のカム手段及び第二の主型台に装着された第二のカム手段を含み、型開閉手段による第一の主型台と第二の主型台との開方向への相対的移動に応じて、第一の主型台及び第二の主型台に対する副型台の移動を制御するようにせしめることによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
【0008】
本発明によれば、相互に離隔する開方向及び相互に接近する閉方向に相対的に移動自在に配設された第一の主型台及び第二の主型台と、該開方向及び該閉方向に所定範囲に渡って移動自在に該第一の主型台に装着された副型台と、該第一の主型台と該第二の主型台とを該開方向及び該閉方向に相対的に移動せしめるための型開閉手段と、該第一の主型台及び該第二の主型台に対する該副型台の移動を制御するための副型台制御手段と、を具備する合成樹脂製品のための成形装置において、該副型台は第一の副型台部材と該第一の副型台部材に対して該開方向及び該閉方向に所定範囲に渡って移動自在に配設された第二の副型台部材を含み、該第一の副型台部材を該閉方向及び該開方向に移動せしめるための移動手段が配設されており、該副型台制御手段は、該第一の主型台及び該副型台に装着された第一のカム手段及び該第二の主型台に装着された第二のカム手段を含み、該型開閉手段による該第一の主型台と該第二の主型台との該開方向への相対的移動に応じて、該第一の主型台及び該第二の主型台に対する該副型台の移動を制御しかつ、該型開閉手段によって該第一の主型台と該第二の主型台とが該開方向に所定距離を越えて相対的に開移動せしめられた後に、該第一の主型台と該第二の主型台との双方に対する該副型台の移動を許容する、ことを特徴とする成形装置が提供される。
【0010】
全体を番号200で示す容器蓋は蓋本体202と外蓋204とから構成されている。蓋本体202は円形上面壁206とこの上面壁206の周囲から垂下する円筒状スカート壁208とを含んでいる。上面壁206はほぼ水平に延在する中央部210と、中央部210の周縁から半径方向外方に向けて上方に傾斜して延びる逆円錐台形状の中間部212と、中間部212の周縁から半径方向外方に実質上水平に延びる外側部214とを有する。外側部214には分離領域を区画する弱化ライン216が形成されている。弱化ライン216は肉厚を低減させることによって形成されるいわゆるスコアからなる。弱化ライン216によって区画される分離領域は円形、楕円形あるいは矩形等の適宜の形状でよい。外側部214の上面にはプルリング218が配設されている。プルリング218は外側部214の上面から上方に延びる連結柱220とこの連結柱220の上端に形成されたリング部222を有する。連結柱220は上記弱化ライン216よりも内側で、したがって上記分離領域内で上面壁206の外側部214に接続されている。上面壁206の外側部214には、更に、上記弱化ライン216よりも外側において外側部214の上面から上方に突出するラッパ形状の排出案内筒224と、この排出案内筒224よりも外側において外側部214の上面から上方に突出する円筒状突出壁226も配設されている。突出壁226の自由端部外周面には半径方向外方に突出させられた環状突条228が形成されている。更に、上面壁206の外側部214の下面には、下方に突出するほぼ円筒形のシール筒230が形成されている。スカート壁208の自由端部内周面には、半径方向内方に突出した環状突条232が形成されている。環状突条228及び232は、それぞれ後述する成形後の離型時において無理抜きを生成せしめる。
【0011】
外蓋204は円形天面壁240とこの天面壁240の下面外周縁部から垂下する円筒状側壁242とを含んでいる。天面壁240の下面には、下方に突出する円筒状のシール筒244も形成されている。側壁242の内周面の自由端部には、半径方向内方に突出する環状突条246が形成されている。環状突条246も、それぞれ後述する成形後の離型時において無理抜きを生成せしめる。以上のように構成された外蓋204は、蓋本体202の上面を露呈させる開位置と蓋本体202の上面を覆う閉位置との間を旋回自在に蓋本体202にヒンジ部248を介して一体に連結されている。ヒンジ部248は、蓋本体202におけるスカート壁208の上端部外周面の周方向所定位置と、外蓋204における側壁242の開口端部外周面の周方向所定位置との間を連結するよう配設されている。上記蓋本体202及び外蓋204からなる容器蓋200の構成自体は、当業者には周知のものであり、本発明の新規な特徴を構成するものではないので、更なる詳細な説明は省略する。
【0012】
次に上記した構成を有する容器蓋200を射出成形するための新規な成形装置の実施形態について説明する。図1及び図4を参照して、本発明による成形装置は、相互に離隔する開方向及び相互に接近する閉方向に相対的に移動自在に配設された第一の主型台2及び第二の主型台4を備えている。第一の主型台2は、全体として矩形の平板形状をなす一対の第一の主型台部材5及び6と、第一の主型台部材5及び6を一体に連結する一対の連結部材10とを備えている。第一の主型台部材6は、第一の主型台部材5に対し、連結部材10の各々を介して開方向(図1及び図4において左方)に所定の間隔をおいて配設されている。なお閉方向とは、図1及び図4において右方を意味するものである。第一の主型台部材5及び6は相互に実質上同形の矩形状をなしているが、図示の実施形態においては、第二の主型台4に面する側の第一の主型台部材5は第一の主型台部材6よりも若干板厚が厚く形成されている。第一の主型台部材6の開方向側の片面には、第一の主型台ベース部材12が重合されて相互に一体に連結されている。第一の主型台ベース部材12も矩形の平板形状をなしているが、第一の主型台部材6よりも平面積(図1及び図4において左右方向から見た平面の面積)が大きく形成されている。一対の連結部材10は、第一の主型台部材5及び6の各々の、相互に対向する片面における上端部及び下端部を連結するよう配設されている。連結部材10の各々の上下に対向する内側面は相互に開閉方向に平行に延在するよう形成され、該内面間の距離は、開閉方向のほぼ中間部を境に、開方向側が長く、閉方向側が短く形成されている。したがって、連結部材10の各々の内側面における該境界には上下方向に延在する段部13が形成されている。第一の主型台2における第一の主型台ベース部材12には、図示しない静止枠に対して、第一の主型台ベース部材12を相対移動させることができる、例えば油圧シリンダ機構等の図示しない移動手段が配設されている。第一の主型台2は移動手段によって開閉方向に移動させられる。
【0013】
第一の主型台2には、副型台14が、開方向及び閉方向に所定範囲に渡って移動自在に装着されている。副型台14は、第一の副型台部材16と、第一の副型台部材16に対して開方向及び閉方向に所定範囲に渡って移動自在に配設された第二の副型台部材18とを含んでいる。第一の副型台部材16は、相互に実質上同形をなす二つの型台部材16a及び16bから構成されている。全体として矩形の平板形状をなす型台部材16a及び16bは、相互に重合されて一体に連結されることにより第一の副型台部材16を構成している。全体として矩形の平板形状をなす第二の副型台部材18は、第一の副型台部材16よりも、図1及び図4において上下方向の寸法が長く形成されている。第一の副型台部材16は、第一の主型台2における連結部材10の内側であって上記段部13よりも閉方向側の空間部内に配置され、第二の副型台部材18は、上記段部13よりも開方向側の空間部内に配設されている。
【0014】
第一の主型台部材6と第二の副型台部材18との間には、第二の主型台4に対して副型台14を閉方向に弾性的に偏倚する(付勢する)弾性偏倚手段である複数個の圧縮コイルばね20が配設されている。更に具体的に説明すると、第一の主型台部材6の複数箇所(実施形態においては4箇所)には、開閉方向に延在しかつ一端が閉方向側の片面に開口し他端が閉塞されるよう形成されたばね装着孔が形成され、また第二の副型台部材18の、該ばね装着孔に対応する位置には、開閉方向に延在しかつ一端が開方向側の片面に開口し他端が閉塞されるよう形成されたばね装着孔が形成されている。第一の主型台部材6に形成されたばね装着孔の各々と、第二の副型台部材18に形成されたばね装着孔の各々とは、それぞれ共通の軸線上に配置されかつ同じ内径を有するよう形成され、これらのばね装着孔の各々間に圧縮コイルばね20が装着されている。第二の副型台部材18は圧縮コイルばね20の各々によって閉方向に付勢されている。第一の主型台部材5には、複数の押圧ピン部材22が第一の主型台部材5から第二の主型台4に向かって突出及び退避できるよう開閉方向に移動自在に配設されている。更に具体的に説明すると、第一の副型台部材16の型台部材16aの周縁部には、開閉方向に延在する装着孔24が複数個形成されている。装着孔24の各々は、一端が型台部材16aの閉方向側の片面に開口し、他端は他の型台部材16bの閉方向側の片面により閉塞されるよう形成されている。装着孔24の各々内には頭付きの押圧ピン部材22の頭側が挿入されている。押圧ピン部材22の各々の頭と第一の主型台部材5の開方向側の面との間には、圧縮コイルばね26が介在されている。第一の主型台部材5の、押圧ピン部材22の各々と共通の軸線上には、貫通孔28が形成され、貫通孔28の各々内には、対応する押圧ピン部材22の、頭と反対側の部分が相対移動自在に挿入されている。押圧ピン部材22の各々の頭は型台部材16bの閉方向側の片面に圧接される。なお、図4〜図7において、押圧ピン部材22、装着孔24及び圧縮コイルばね26の各々は、図面の簡略化のため図示は省略されている。
【0015】
圧縮コイルばね20の各々のばね力は、圧縮コイルばね26の各々のばね力よりも強く規定されている。したがって、押圧ピン部材22の各々の先端に開方向への強制力が作用していない場合、したがって後に説明するように第一の主型台2と第二の主型台4とが離隔させられた型開きの状態にあるときには、副型台14は、第一の主型台部材5及び6の各々の開閉方向内側に対して隙間をおいて位置付けられる。また副型台14の第二の副型台部材18は、第一の主型台部材6と連結部材10の段部13の双方に対して隙間をおいて位置付けられる。更にはまた、押圧ピン部材22の各々の先端部は、第一の主型台部材5の閉方向側の面から第二の主型台4に向かって所定の長さだけ突出するよう位置付けられる(図3参照)。しかしながら、図1及び図4に示されているように、第一の主型台2と第二の主型台4とが閉位置に位置付けられて型締めされている状態においては、押圧ピン部材22の各々が第二の主型台4に押圧されて第一の主型台2に対し開方向に相対的に強制移動させられる。このため副型台14は、第一の主型台2の内側において、圧縮コイルばね20の各々のばね力に抗して開方向に相対的に強制移動させられ、副型台14の第二の副型台部材18は第一の主型台部材6の内側面に実質上当接させられて位置付けられる。なお、第一の主型台ベース部材12には、第一の副型台部材16を閉方向及び開方向に移動させるための図示しない移動手段が配設されている。この移動手段は、例えば油圧シリンダ機構から構成することができる。
【0016】
副型台14の第二の副型台部材18の両側面(図1及び図4における表裏方向の両側面)の上端部及び下端部には、それぞれ第一のカム部材30が装着されている。第一のカム部材30の各々は、所定の厚さを有するほぼT形状の平板材から形成され、ほぼ直線状に延在する基部30Aと、基部30Aの一側面から基部30Aに対して直角にかつほぼ水平に延び出すカム部31とから構成されている。第一のカム部材30の各々の基部30Aは、第二の副型台部材18の対応する側面に固着され、カム部31は第二の副型台部材18から閉方向に向かってほぼ水平に延在するよう配置され、その先端部は第一の主型台部材5の対応する側面の外側に位置付けられる。第二の副型台部材18の両側面において、第一のカム部材30の各々におけるカム部31の、上下方向に相互に対向する側面の閉方向側の先端部には、閉方向に向かうにしたがって徐々に上下方向に離隔するよう傾斜する傾斜面31aが形成されている。
【0017】
第一の主型台2における第一の主型台部材5の両側面には、それぞれブロック部材33が該両側面に沿って上下方向に往復移動自在に装着されている。ブロック部材33の各々の構成、後述するローラ34の構成及び第一の主型台部材5の対応する側面に対する装着手段はそれぞれ実質上同一であるので、それらのうちの一つのブロック部材33、ローラ34及び第一の主型台部材5の対応する側面に対する装着手段について説明する。
【0018】
ブロック部材33は、ほぼ一定の幅及び一定の厚さをもって細長く直線状に延在するよう構成され、その長手方向両端部にはローラ34が回転自在に配設されている。ブロック部材33は、第一の主型台部材5の厚さと実質上同じ幅を有している。ブロック部材33の長手方向の中央部の片面には、長手方向に延在する長溝33aが形成されている。一定の深さを有する長溝33aは、一定の幅でブロック33の幅方向両側縁に沿って平行に長手方向に延在し、その長手方向の両端は該幅を直径とする円の半円形状に形成されている。長溝33aの底部中央には長孔33bが形成されている。長孔33bは、長溝33aよりも小さくかつ長溝33aと相似形をなすよう形成されている。長孔33bにおける両端部の半円形の軸心は、長溝33aにおける両端部の半円形の軸心とそれぞれ一致するよう位置付けられている。
【0019】
第一の主型台部材5の側面には、上下方向に間隔をおいて一対の支持ピン35が該側面から外方に突出するよう、ねじ係合により装着されている。支持ピン35の各々の先端部にはローラ36が回転自在に装着されている。支持ピン35の各々及びローラ36の各々は、相互に実質上共通部品から構成される。ブロック33は、その長孔33bが、支持ピン35の各々に、長手方向、従って図1及び図4において上下方向に移動自在に嵌合・支持され、またその長溝33aがローラ36の各々に上下方向に移動自在に嵌合・支持されることにより、第一の主型台部材5の側面に往復移動可能に支持される。長孔33bの幅は支持ピン35の各々の直径より僅かに大きく形成され、また長溝33aの幅はローラ36の各々の直径とほぼ等しくないしは僅かに大きく形成されることにより、長溝33aとローラ36の各々との相対移動が許容される。長孔33b及び長溝33aにおける両端部の半円形の軸心間の距離は、ローラ36の各々の軸心間の距離よりも所定の長さだけ大きく規定されている。したがって、長溝33aの長手方向の一端(例えば図1において下端)の半円形面が、対応するローラ36(例えば図1において下側のローラ36)の外周面における下側の半円周面に密接された状態において、長溝33aの長手方向の他端(例えば図1において上端)の半円形面と、対応するローラ36(例えば図1において上側のローラ36)の外周面における上側の半円周面との間、には、それぞれ上下方向に該所定の長さの隙間(最大隙間)が形成される。したがってブロック部材33は、上記隙間の範囲だけ第一の主型台部材5の側面に沿って上下方向に相対移動することが許容される。
【0020】
図4から容易に理解されるように、一対の支持ピン35は、第一の主型台部材5の両側面であって、第一の主型台部材5の両側面を上下方向に2分する水平な中心線(図示せず)を挟んで上下対称位置に配設され、したがってブロック部材33は第一の主型台部材5の両側面の該位置にそれぞれ上下動自在に支持されている。
【0021】
第二の主型台4は第二の主型台部材45を備えている。後の説明から容易に理解されるように、第二の主型台部材45は、副型台部材46、47及び48(可動副型台部材46、47及び48)と共に第二の主型台ベース部材49に対し開閉方向に相対移動可能に装着されている。第二の主型台ベース部材49は図示しない静止枠に装着されて、その位置は固定されている。第二の主型台部材45、副型台部材46、47及び48、及び第二の主型台ベース部材49は、それぞれ全体として矩形の平板形状をなすよう形成されている。第二の主型台部材45、副型台部材46及び47は、それぞれ実質上、副型台部材48との間に配設された図示しないばね制御手段により、副型台部材48に対して開方向に付勢されており、ばね制御手段のばね力に抗して相互に圧接された閉位置から、それぞれ副型台部材48に対して所定のストロークだけ開方向に移動することができ、該ストローク移動後は図示しない移動阻止機構(ばね制御手段に含まれる)によってそれ以上の移動が阻止され、それぞれの開位置にばね制御手段により強制・静止させられるよう構成されている。ばね制御手段は、周知の構成を利用することでよく、例えば、ストローク規定ボルト、圧縮コイルばね及び第二の主型台部材45、副型台部材46及び47に形成された段付きの孔との組合せにより容易に構成することができる。
【0022】
第二の主型台部材45、副型台部材46、47及び48は、第二の主型台ベース部材49から開方向に突出するよう配設された図示しないガイドピンに沿って移動しうるよう配設されている。また第一の主型台部材5及び第二の主型台部材45の両側面には図示しない頭付きの支持ピンが突設され、該支持ピンの各々には図示しない長溝付きの引張リンクが該長溝を介して該開閉方向に相対移動自在に支持されている。引張リンクは、副型台部材48を第二の主型台ベース部材49に対して開方向に所定量だけ移動させてランナを除去するために設けられているものである。また第二の主型台ベース部材49には、副型台部材48の、第二の主型台ベース部材49に対する上記移動量を規定するための、図示しない移動量規定ボルトが開方向に突出するよう配設されている。なおこれらの構成は公知の構成を利用することでよい。
【0023】
第二の主型台部材45の両側面の上下方向中央部には、第二のカム部材37が装着されている。第二のカム部材37の各々は、所定の厚さを有するほぼT形状の平板材から形成され、ほぼ直線状に延在する基部38と、基部38の一側面から基部38に対して直角にかつほぼ直線状に延び出すカム部39とから構成されている。第二のカム部材37の各々における基部38は、第二の主型台部材45の対応する側面に上下方向に延在するよう固着されている。また第二のカム部材37の各々におけるカム部39の上下方向両側面は、基部38から開方向に所定の長さだけ相互に平行にかつ水平に延在する水平面39aと、水平面39aの各々の先端から開方向に向かうにしたがって徐々に接近するように傾斜する傾斜面39bとから構成されている。第二のカム部材37の各々のカム部39の、開閉方向に延在する中心線は、第二の主型台部材45の両側面であって、第二の主型台部材45の両側面を上下方向に2分する図示しない水平な中心線(先の第一の主型台部材5の両側面の中心線と共通の水平な中心線)と一致するよう位置付けられている。
【0024】
容器蓋200は、成形装置によって、蓋本体202に対して外蓋204を開位置に旋回させた状態(図18に示される状態)で成形される。図1と共に図8、図9及び図18を参照して、第一の主型台2における第一の主型台部材5には、容器蓋200の成形空洞の一部を形成するための型部材50が配設されている。型部材50は一定の厚さを有するブロック材から形成され、その閉方向側の片面は第一の主型台部材5の閉方向側の片面から僅かに突出するよう位置付けられている。型部材50には、図18に示されている容器蓋200における蓋本体202のスカート壁208の外周面を規定する内周面を備えた貫通孔50aと、外蓋204の天面壁240の外側面及び側壁242の外周面を規定するキャビティー50bと、ヒンジ部248の下面及び両側面を規定する凹部50cとが形成されている。型部材50にはまた、貫通孔50aと同心でありかつ同じ内径を有するブッシュ50d(図8及び図9参照)が装着されている。第一の主型台部材5には、型部材50の貫通孔50a及びブッシュ50dと同心でありかつそれらの内径より僅かに大きな内径を有する貫通孔5aが形成されている。
【0025】
副型台14における第一の副型台部材16の、閉方向側に配置された型台部材16aには、ほぼ円筒形状をなす型部材(ノックアウト部材)51が装着されている。型部材51は、蓋本体202におけるスカート壁208の開口端面(自由端面)を規定する環状の端面を備えている。型部材51は、型部材50に装着された上記ブッシュ50dに嵌合されて、型部材50に対し、成形空洞の上記部分を規定する成形位置と、ノックアウト位置との間を軸方向に相対移動可能である。第二の副型台部材18には、ほぼ円筒形状をなす型部材52が装着されている。型部材52は、蓋本体202における、スカート壁208の内周面であって環状突条232を含む内周面を規定する外周面と、シール筒230の外周面を規定する内周面と、シール筒230の下端面を規定する環状の内側端面と、スカート壁208とシール筒230との間に位置する上面壁206の環状の下面を規定する環状の端面とを備えている。型部材52は、型部材51の内周面に嵌合されて、型部材50に対し、成形空洞の上記部分を規定する成形位置と、ノックアウト許容位置との間を軸方向に相対移動可能である。第一の主型台部材6には、ほぼ円柱形状をなす型部材(コア部材)53が装着されている。型部材53は、蓋本体202におけるシール筒230の内周面を規定する外周面と、シール筒230の半径方向内側に存在する上面壁206の下面を規定する端面とを備えている。型部材53内には冷却水流路53aが形成されている。型部材53は、型部材52の内周面に嵌合されて、型部材50に対し、成形空洞の上記部分を規定する成形位置と、成形位置から軸方向に離隔した被離型位置との間を軸方向に相対移動可能である。
【0026】
第二の主型台4における第二の主型台部材45には、容器蓋200の成形空洞の他の一部を形成するための型部材40が配設されている。型部材40は、一定の厚さを有するブロック材から形成され、その開方向側の片面は第二の主型台部材45の開方向側の片面から僅かに突出するよう位置付けられている。型部材40には、蓋本体202における円筒状突出壁226の外周面であって環状突条228を含む外周面及び開口端面を規定する内周面及び環状端面を備えた貫通孔40aと、上面壁206の上面の、突出壁226の外側である周縁部を規定する環状端面と、ヒンジ部248の上面を規定する、上記凹部50cに対向する突面と、外蓋204における側壁242の開口端面を規定する環状端面と、型部材50に形成された上記キャビティー50bに対向する位置に形成された貫通孔40bとが形成されている。第二の主型台部材45には、型部材40の貫通孔40aと同心の貫通孔45a及び型部材40の貫通孔40bと同心の貫通孔45bとが形成されている。
【0027】
副型台部材46には、ほぼ円筒形状をなす型部材41と、ほぼ円柱形状をなす型部材42とが装着されている。型部材41は、蓋本体202における突出壁226の内周面を規定する外周面と、ラッパ形状をなす排出案内筒224の外周面を規定する内周面と、排出案内筒224の先端部の反転部下面を規定する環状の凸面と、突出壁226と排出案内筒224との間に位置する上面壁206の環状の上面を規定する環状の端面とを備えている。型部材41は、型部材40の貫通孔40aに嵌合されて、型部材40に対し、成形空洞の上記部分を規定する成形位置と、成形位置から軸方向に離隔した被離型位置との間を軸方向に相対移動可能である。型部材42は、型部材50に形成された上記キャビティー50b内に突出しうるようその配設位置が規定されている。型部材42は、外蓋204における側壁242の内周面であって環状突条246を含む内周面を規定する外周面と、シール筒244の内周面、外周面及び開口端面を規定する外周面、内周面及び環状の端面と、天面壁240の内側面を規定する端面とを備えている。型部材42は、型部材40の貫通孔40bに嵌合されて、型部材40に対し成形空洞の上記部分を規定する成形位置と、成形位置から軸方向に離隔した被離型位置との間を軸方向に相対移動可能である。
【0028】
副型台部材47には、ほぼ円筒形状をなす型部材43が装着されている。型部材43は、蓋本体202における排出案内筒224の内周面を規定する外周面と、排出案内筒224の先端部の反転部上面を規定する環状の凹面と、プルリング218の外周面を規定する内周面と、上面壁206の、排出案内筒224の内側における周縁部の上面を規定する環状の端面とを備えている。型部材43は、型部材40に対し、成形空洞の上記部分を規定する成形位置と、成形位置から軸方向に離隔した被離型位置との間を軸方向に相対移動可能である。副型台部材48にはほぼ円柱形状をなす型部材(コア部材)44が装着されている。型部材44は、蓋本体202における上面壁206の中央部上面を規定する端面と、プルリング218の内周面を規定する外周面とを備えている。型部材44内には射出成形用の溶融合成樹脂が注入される注入路44aが形成されている。この注入路44aは、副型台部材48における、第二の主型台ベース部材49側の面に形成された図示しない注入路に接続され、この図示しない注入路に射出成形用の溶融合成樹脂が図示しない射出成形機から注入される。型部材44は、型部材40に対し、成形空洞の上記部分を規定する成形位置と、成形位置から軸方向に離隔した被離型位置との間を軸方向に相対移動可能である。
【0029】
次に上記のように構成された本発明の成形装置によって、図18に示されている容器蓋200を射出成形する作動について説明する。第一の主型台部材5を含む第一の主型台2がその移動手段によって閉方向に移動させられると、第二の主型台4側に配設された上記ばね制御手段の開方向への付勢力に抗して、第二の主型台部材45、副型台部材46、47及び48はそれぞれ所定のストロークだけ閉方向に移動させられ、第二の主型台ベース部材49に対し相互に圧接される。第一の主型台2及び第二の主型台4は閉位置に位置付けられ、第一の主型台2の型部材50と第二の主型台4の型部材40とは相互に圧接されて型締め状態が形成され、両者の間に容器蓋200のための成形空洞が形成される。この型締め状態は、図1、図4及び図8〜図10に示されている。なおこれらの図において、符号P.Lは、型部材50及び40間に形成されるパーティング・ラインを示している。
【0030】
図1、図4、図8〜図10及び図18を参照して、先に触れたように、圧縮コイルばね20の各々の作用によって第一の主型台部材5の閉方向側の片面から突出させられた押圧ピン部材22の各々は、第二の主型台部材45に押圧されて第一の主型台2に対し開方向に相対的に強制移動させられて退避位置に位置付けられる。副型台14は、第一の主型台2の内側において、圧縮コイルばね20の各々のばね力に抗して開方向に強制移動させられ、副型台14の第二の副型台部材18は第一の主型台部材6の内側面にほぼ当接させられて位置付けられる。副型台14の第一の副型台部材16の型台部材16aと第一の主型台部材5の内側面との間には所定の隙間が形成される。また第二の副型台部材18と連結部材10の段部13との間にも所定の隙間が形成される。副型台14は、このような状態で第一の主型台2及び第二の主型台4に対して相対的に位置付けられる。第二の主型台部材45に装着された第二のカム部材37の各々のカム部39の水平面39aは、対応するブロック部材33の各々の、上下方向に相互に対向するローラ34間に挿入されて位置付けられる。
【0031】
第二のカム部材37の各々のカム部39の先端部には傾斜面39bが形成されているので、対応するローラ34間への挿入は円滑かつ確実に遂行される。第二の副型台部材18の両側面に装着された第一のカム部材30におけるカム部31の傾斜面31aと、対応するブロック部材33の各々の、第二のカム部材37に面する側と反対側に配置されたローラ34との間には所定の隙間(該傾斜面31aが閉方向に、また該ローラ34が開方向に、互いに相対的に移動するのを許容する相対移動許容隙間)が相対的に形成される。上記したように、ブロック部材33の各々の、上下方向に相互に対向するローラ34間に、対応する第二のカム部材37のカム部39の水平面39aが位置付けられるので、ブロック部材33の各々は上下方向の基準位置に正確に位置付けられ、したがって上記相対移動許容隙間の各々を正確に設定することが容易となる。第一の主型台2側に装着された型部材51、52及び53の各々と、第二の主型台4側に装着された型部材41、42、43及び44の各々とは、それぞれ上記成形空洞の一部を規定する成形位置に位置付けられる。
【0032】
図示しない射出成形機から、例えば、容器蓋200の成形材料であるポリエチレン、ポリプロピレン等の溶融合成樹脂が、型部材44の注入路44aを通して成形空洞に注入され、容器蓋200が射出成形される。所定の冷却時間が経過した後に、型開きのための作動が開始される。型開きのための作動は、第一の主型台部材5を含む第一の主型台2がその移動手段によって開方向に移動(開動)させられることにより開始される。図2、図5、図11及び図18を参照して、第一の主型台2が閉位置から開方向に移動させられると、第二の主型台部材45を含む第二の主型台4、副型台部材46及び47も、上記ばね制御手段によって、副型台部材48に対し、該移動に付随して同じ開方向に移動させられようとする。しかしながら、上記圧縮コイルばね20の各々による総ばね力は、上記ばね制御手段の総ばね力よりも強く設定されているので、副型台14は、圧縮コイルばね20の各々により押圧ピン部材22の各々を介して第二の主型台部材45に押圧された静止状態に維持され、第二の主型台部材45に対し相対的に静止せしめられる。同時に、第一のカム部材30の各々がブロック部材33の各々に対して相対的に接近する閉方向に相対移動させられて、第一のカム部材30の各々のカム部31の傾斜面31aが対応するブロック部材33の一端であるローラ34に当接させられ、第一のカム部材30の各々は、他端である他方のローラ34が第二のカム部材37のカム部39の水平面39aに当接させられているブロック部材33を介して第二のカム部材37に連結される。
【0033】
すなわち、副型台14は、第一のカム部材30の各々の該傾斜面31aと対応するブロック部材33の一端であるローラ34との間の上記相対移動許容隙間だけ、第一の主型台2に対して、閉方向に相対的に移動させられ、またブロック部材33の各々は対応する第二のカム部材37により移動不可能とされるので、第一の主型台2に対して圧接・ロックさせられる。上記相対移動許容隙間は予め、第一距離D1と規定されている。第一の主型台2が第二の主型台部材45に対し相対的に開方向に第一距離D1だけ移動させられると、副型台14は第一の主型台2に対してロックさせられ、したがって押圧ピン部材22の各々は第一の主型台部材5の閉方向側の片面から第一距離D1だけ突出してロックされるので、第一の主型台部材5と第二の主型台部材45との間には、閉位置からの第一移動距離である隙間D1が形成される。第二の副型台部材18は第一の主型台部材6から閉方向に相対移動させられるので、第二の副型台部材18と第一の主型台部材6との間には実質上、上記第一距離D1に相当する隙間が形成される。また第二の副型台部材18と連結部材10の段部13との間、及び第一の副型台部材16の型台部材16aと第一の主型台部材5との間には、それぞれ当初の隙間よりも上記第一距離D1だけ狭い所定の隙間が形成される。第一の主型台2のみが第一距離D1だけ開方向に開動させられるが、第二の主型台部材45、副型台部材46、47及び48は閉位置に位置付けられた状態に維持され、開動量は実質上ゼロに抑えられるので、第二の主型台4側に装着された型部材41、42、43及び44の各々は、それぞれ上記成形位置に位置付けられた状態に維持される。
【0034】
上記したとおりにして第一の主型台部材5及び型部材50が閉位置から第一距離D1だけ開方向に移動させられるに際しては、副型台14、すなわち第一の副型台部材16及び第二の副型台部材18は、第二の主型台部材45に対し相対的に静止状態に維持されるので、型部材51及び52は成形位置に位置付けられた静止状態に維持されるが、型部材50は、容器蓋200の蓋本体202のスカート壁208の外周面及び外蓋204の側壁242の外周面に対し、成形位置から第一距離D1だけ開方向に相対的に移動させられる。第一距離D1は、蓋本体202のスカート壁208の外周面及び内周面の少なくとも該突条232以下の自由端側の部分が、開放されることなく型部材50及び52により保持(挟持)される範囲内に規定される。第一距離D1はまた、外蓋204の側壁242の外周面の少なくとも自由端部が開放される程度に規定されているので、外蓋204の側壁242の少なくとも自由端部(内周面に無理抜きを生成せしめる突条246が形成された自由端部)が半径方向外方に撓むことが許容される。したがって、無理抜きを生成せしめる突条246の存在にもかかわらず、後に遂行される、第二の主型台4側における型部材42の、外蓋204の側壁242の内側から被離型位置への移動、すなわち相対的離型動作を容易かつ確実にすることを可能にする。更にはまた、第一の主型台部材6も第一の主型台部材5と共に第一距離D1だけ開方向に移動させられるので、第一の主型台部材6に装着された型部材(コア部材)53は成形位置から第一距離D1だけ移動させられて被離型位置に位置付けられ、蓋本体202のシール筒230の内周面及びシール筒230の半径方向内側における、上面壁206の下面が開放される。
【0035】
なお、第一の主型台2の上記移動手段及び第二の主型台4側に配設された上記ばね制御手段は、第一の主型台2と第二の主型台4とを開方向及び閉方向に相対的に移動せしめるための型開閉手段を構成する。また、上記圧縮コイルばね20と26の各々、押圧ピン部材22の各々、第一のカム部材30の各々、ブロック部材33の各々(対応する支持ピン35の各々、ローラ34及び36の各々も含む)及び第二のカム部材37の各々は、第一の主型台2及び第二の主型台4に対する副型台14の移動を制御するための副型台制御手段、更に具体的には、型開閉手段による第一の主型台2と第二の主型台4との開方向への相対的移動に応じて、第一の主型台2及び第二の主型台4に対する副型台14の移動を制御する副型台制御手段を構成する。
【0036】
第一の主型台2が上記移動手段によって、図2、図5及び図11に示される位置から更に開方向に移動させられると、副型台14は、第一の主型台2及び第二の主型台4に対して相対的に静止させられた状態、すなわち図2、図5及び図11に示される状態のまま開方向に移動させられる。第二の主型台部材45、副型台部材46及び47(型部材40、41、42及び43)は、副型台部材48(型部材44)に対し、相互に一体的に開方向に移動させられ、所定のストロークS1だけ移動させられると、ばね制御手段に含まれる移動阻止機構によって副型台部材47(型部材43)の移動が阻止される。副型台部材48に装着された型部材(コア部材)44は、他の型部材40〜43に対してストロークS1だけ容器蓋200から離隔する方向に相対移動させられて、成形位置から相対的に被離型位置まで移動させられる(図12参照)。型部材44の上記相対移動により、合成樹脂のゲート部が破断される。
【0037】
第一の主型台2及び第二の主型台4の開方向への該移動の継続により、第二の主型台部材45及び副型台部材46(型部材40、41及び42)が、ばね制御手段によって、静止させられた副型台部材47に対し所定のストロークS2だけ移動させられると(副型台部材48に対してはストロークS1+S2だけ移動させられると)、ばね制御手段に含まれる移動阻止機構によって副型台部材46(型部材41及び42)の移動が阻止される。静止させられた副型台部材47に装着された型部材43は、他の型部材40、41及び42に対してストロークS2だけ容器蓋200から離隔する方向に相対移動させられて、成形位置から相対的に被離型位置まで移動させられる(図13参照)。型部材44も更に該離隔方向に相対移動させられる。そして該移動の更なる継続により、第二の主型台部材45(型部材40)が、ばね制御手段に含まれる移動阻止機構によって静止させられた副型台部材46に対し所定のストロークS3だけ移動させられると(副型台部材48に対してはストロークS1+S2+S3だけ移動させられると)、ばね制御手段に含まれる移動阻止機構によってその移動が阻止される。静止させられた副型台部材46に装着された型部材41及び42は、型部材40に対してストロークS3だけ容器蓋200から離隔する方向に相対移動させられて、成形位置から相対的に被離型位置まで移動させられる(図14参照)。型部材43及び44も更に該離隔方向に相対移動させられる。図14に示されるように、容器蓋200の蓋本体202は、未だ型部材40から相対的に離型されないので、蓋本体202における、突条228を含む突出壁226の外周面は型部材40からは未だ開放されないが、型部材41〜44から相対的に離型させられるので、蓋本体202の、突出壁226の内周面よりも内側は全て開放され、突出壁226は半径方向内側に撓むことが許容される。また容器蓋200の外蓋204は、型部材42から相対的に離型させられる。型部材42の、側壁242における突条246からの無理抜きは、その外周面が先に述べたとおりにして開放されており、側壁242の半径方向外側へのたわみが許容されるので、容易に遂行される。
【0038】
第一の主型台部材5を含む第一の主型台2が上記移動手段によって、図14に示される開位置から更に開方向に移動させられるに際し、第二の主型台4に含まれる第二の主型台部材45、副型台部材46及び47は、ばね制御手段によって、副型台部材48に対し開方向への移動が阻止された状態(相互に上記隙間S1、S2及びS3が形成された状態)に保持され、また第二の主型台部材45、副型台部材46、47及び48は、移動手段によって、該状態のまま副型台部材48が第二の主型台ベース部材49に当接させられた状態に保持されている。したがって第一の主型台2が上記移動手段によって、図14に示される開位置から更に開方向に移動させられると、第二の主型台部材45に対して第一距離D1の隙間をおいて相対的に静止状態に位置付けられていた第一の主型台2における第一の主型台部材5は、第二の主型台部材45に対し、開方向に離隔を開始する。第一の主型台2のブロック部材33の各々の、対応する第二のカム部材37を上下に挟んで対向するローラ34は、該第二のカム部材37の水平面39aに沿って相対的に開方向に回転移動させられる。これにより副型台14は、圧縮コイルばね20、第一のカム部材30、ブロック部材33及び第二のカム部材37の各々により第一の主型台2に対してロックされた状態(静止させられた状態)で、第一の主型台2と共に一体的に開方向に移動させられる。押圧ピン部材22の各々の先端は第二の主型台部材45から開方向に離隔される。
【0039】
第一の主型台部材5が第二の主型台部材45に対して、図14に示される位置から、蓋本体202における突出壁226の、上面壁206の上面からの高さに相当する距離d(図9及び図14参照)だけ開方向に相対的に移動させられた時、突出壁226は第二の主型台部材45の型部材40から離型させられる。容器蓋200が第二の主型台4の型部材40から離型させられた上記状態においても、ブロック部材33の各々の、対応する第二のカム部材37を上下に挟んで対向するローラ34は、該第二のカム部材37の水平面39aに当接されているので(水平面39aは少なくとも上記距離dと同じ長さを有している)、副型台14の、第一の主型台2に対する相対的移動は阻止される。したがって蓋本体202のスカート壁208の外周面及び内周面の少なくとも突条232以下の部分は、型部材50及び52によって未だ開放されておらず、保持されているが、蓋本体202の、突条228を含む突出壁226は完全に開放される。なお、上記したとおりにして、第一の主型台2が上記移動手段によって、図14に示される開位置から更に開方向に移動させられると、第二の主型台部材45に対して第一距離D1の隙間をおいて相対的に静止状態に位置付けられていた第一の主型台2における第一の主型台部材5は、第二の主型台部材45に対し、開方向に離隔を開始するが、第二の主型台部材45、副型台部材46、47及び48は、第二の主型台ベース部材49に当接させられた状態に保持されている。
【0040】
上記説明から容易に理解されるように、圧縮コイルばね20の各々、第一のカム部材30、ブロック部材33及び第二のカム部材37を含む副型台制御手段は、第一の主型台2の移動手段及び第二の主型台4側のばね制御手段を含む型開閉手段によって、第一の主型台2と第二の主型台4とが少なくとも所定距離に達するまで更に第二距離だけ開動せしめられる際には、副型台16を第一の主型台4に対して静止せしめるよう構成されている。更に具体的には、上記副型台制御手段は、型開閉手段によって第一の主型台2と第二の主型台4とが更に第二距離だけ相対的に開動せしめられる際には、第一のカム部材30の各々が対応するブロック部材33を介して第二のカム部材37に連結されていることによって、第一のカム部材30の各々が該ブロック部材33に対して相対的に移動することが阻止され、これによって第一の主型台2に対する副型台16の移動が阻止されるよう構成されている。図示の実施形態において、上記所定距離、すなわち第二距離とは、第一の主型台2が第一距離D1だけ移動させられた後、第一の主型台2及び第二の主型台4が、容器蓋200が少なくとも第二の主型台4の型部材40から離型させられるまでの移動距離であって、第一の主型台2においては、S1+S2+S3+dであり、また第二の主型台4においては、少なくともS1+S2+S3である。以上の構成により、蓋本体202から型部材41、43及び44が離脱させられ、外蓋204から型部材42が離脱させられるまでの間、そして更に、蓋本体202の、外周面に突条228が形成された突出壁226が第二の主型台4の型部材40から離型させられるまでの間は、型部材50と52とが相対移動できないようロック状態に保持されるので、蓋本体202の、内周面に突条232が形成されたスカート壁208は型部材50と52とにより確実に挟持される。その結果、容器蓋200の、第二の主型台4の型部材40からの離型不良は確実に防止される。
【0041】
型部材50と52との間の相対移動の防止を、従来のようにばね手段のみにより遂行した場合には、両者間のロックを十分確実に遂行することができず、無理抜きを要する突条228が外周面に形成された蓋本体202における突出壁226の、第二の主型台4の型部材40に対する離型抵抗が過剰に大きくせしめられた場合には、蓋本体202が型部材40から離型されず、型部材50と52との間に相対移動が生成されて蓋本体202から離脱して離型不良が発生するおそれがある。これに対して本発明によれば、副型台16の第一の主型台2に対するロックは、第一のカム部材30の各々が対応するブロック部材33を介して第二のカム部材37に連結されることにより行なわれるので、十分確実に行なわれ、従来装置におけるような離型不良は確実に防止される。すなわち、本発明においては、副型台14が第一の主型台2に対して十分確実にロックされた状態で、第一の主型台2及び第二の主型台4が開方向に相対移動させられるよう構成されているので、無理抜きの際に容器蓋200と型部材40、50及び52との間に必要とされる力が変動しても、第一の主型台2、第二の主型台4及び副型台14の相対的移動が安定して所要とおりに遂行され、従っていわゆる離型不良が発生するおそれがない。
【0042】
上記したように容器蓋200が型部材40から離型された後、第一の主型台2が更に開方向に移動させられると、ブロック部材33の各々の、対応する第二のカム部材37を上下に挟んで対向するローラ34は、該第二のカム部材37の水平面39aと傾斜面39bとの境界に達する(図3参照)。副型台14も第一の主型台2にロックされた状態でそれと一体に同位置まで移動させられる。第一の主型台2が図3に示される位置から更に開方向に移動させられると、ブロック部材33の各々の、対応する第二のカム部材37を上下に挟んで対向するローラ34は、該第二のカム部材37の水平面39aから該境界を越えて傾斜面39bの領域に移動させられて、ブロック部材33の各々は上下方向の移動が自在となるので第一のカム部材30の各々の、第一の主型台2に対する移動も許容され、副型台14の、第一の主型台2に対するロックが解除される。副型台14は、第一の主型台2に対し、圧縮コイルばね20の各々と圧縮コイルばね26の各々とのばね力のバランスにより、第一の主型台2に対してほぼ同一位置に位置付けられた状態に保持される。第一の主型台2は、その移動手段によって実質上型全開位置まで移動させられる。第一の主型台部材5と第二の主型台部材45との間には所定の間隔、すなわち容器蓋200の完全な離型を可能とする所定の空間が形成される(図6及び図15参照)。第二のカム部材37の各々は、対応するブロック部材33の各々から相対的に離隔され、副型台14の、第一の主型台2と第二の主型台4との双方に対する移動が許容される。
【0043】
第一の主型台部材5が第二の主型台部材45に対して型全開位置まで移動させられると、先に述べた、第一の主型台部材5に設けられた支持ピンが引張リンクの長溝の一端に当接しかつ第二の主型台部材45に設けられた支持ピンが引張リンクの長溝の他端に当接させられ、第一の主型台部材5の更なる移動により、第二の主型台部材45、副型台部材46、47及び48は、引張リンクによって一体的に開方向に移動させられる(この移動の間、第一の主型台部材5と第二の主型台部材45との間には上記所定の間隔が保持されている)。副型台部材48が第二の主型台ベース部材49に対して開方向に所定量移動させられると、移動量規定ボルトにより該移動が阻止される。第二の主型台部材45、副型台部材46及び47も同時に移動が阻止され、移動手段の作動も停止される(図6及び図15参照)。型部材44の注入路44a内の合成樹脂が注入路44aから離脱させられ、副型台部材48における、第二の主型台ベース部材49側の面に形成された他の図示しない注入路内の合成樹脂と一体に除去させられる。これらの合成樹脂、いわゆるランナは、適宜のタイミングで周知の除去手段によって取り除かれる。
【0044】
上記説明から容易に理解されるように、上記副型台制御手段は、上記型開閉手段によって第一の主型台2と第二の主型台4とが更に第三距離だけ開動せしめられると、第一の主型台2と第二の主型台4との双方に対する副型台14の移動を許容するよう構成されている。更に具体的には、型開閉手段によって第一の主型台2と第二の主型台4とが更に第三距離だけ相対的に開動せしめられて型全開位置に達すると、第二のカム部材37の各々が対応するブロック部材33の各々から相対的に離隔せしめられて、第一のカム部材30の各々及び対応するブロック部材33の移動が許容され、これによって第一の主型台2と第二の主型台4との双方に対する副型台14の移動が許容される。図示の実施形態において、上記第三距離とは、D1+S1+S2+S3+dだけ移動させられた第一の主型台2においては、更に型全開位置に達するまでの距離αであり、またS1+S2+S3だけ移動させられた第二の主型台4においては、実質上ゼロである(上記したランナ除去のための移動は除外するものとして)。第一の主型台2と第二の主型台4との間には、上記距離αだけ相互に離隔する方向の相対移動が行なわれる。以上の構成により、第一の主型台2と第二の主型台4との間に所定の間隔が形成され、容器蓋200の完全な離型の準備が整えられる。また第一の主型台2及び第二の主型台4の閉位置から型全開位置までの上記開方向への相対移動は、第一の主型台2の移動手段の単独作動により自動的に遂行される(第二の主型台4の開方向への相対移動は、ばね制御手段のばね作用によって自動的に行なわれる)ので、比較的簡単な構成により比較的低コストで実用化できる。
【0045】
また、上記説明から容易に理解されるように、上記副型台制御手段は、上記型開閉手段によって第一の主型台2と第二の主型台4とが開方向に上記所定距離(第一の主型台2が第一距離D1だけ移動させられた後、第一の主型台2及び第二の主型台4が、容器蓋200が第二の主型台4の型部材40から離型させられるまでの移動距離であって、第一の主型台2においては、S1+S2+S3+dであり、また第二の主型台4においては、S1+S2+S3)を越えて相対的に開移動せしめられた後に、第一の主型台2と第二の主型台4との双方に対する副型台14の移動を許容するよう構成されている。したがって、第一の主型台2が第一距離D1だけ移動させられた後、第一の主型台2及び第二の主型台4が、容器蓋200が第二の主型台4の型部材40から離型させられるまでは、第一の主型台2と第二の主型台4との双方に対する副型台14の移動が許容されないので、容器蓋200の離型不良は確実に防止される。特に副型台14は第一の主型台2に対して第一のカム手段及び第二の手段によって確実にロックされるので、離型不良は十分確実に防止される。
【0046】
第一の主型台2及び第二の主型台4が、相対的に型全開位置(図6及び図15に示される位置)まで移動させられ、更にランナ除去のために上記したとおりにして移動させられた後に停止させられた後、第一の副型台部材16の図示しない移動手段によって第一の副型台部材16が圧縮コイルばね26の各々のばね力に抗して閉方向に移動させられる。第一の副型台部材16の該移動の初期においては、第二の副型台部材18も、圧縮コイルばね20の各々のばね力によって、第一の副型台部材16に付随して閉方向に移動させられるが、第二の副型台部材18が閉方向に所定量移動させられると、第二の副型台部材18が第一の主型台2における連結部材10の各々の段部13に当接(圧接)させられる。これによって第二の副型台部材18の閉方向への移動が阻止される(図16参照)。型部材(ノックアウト部材)51及び型部材52は、一体的に該所定量だけ型部材50及び53に対して相対的に閉方向に移動させられる。図16に示されているように、蓋本体202のスカート壁208の開口端に当接させられている型部材51の端面は、型部材50の、閉方向側の片面と実質上同一面を若干越えた位置まで移動させられ、停止させられる。型部材52はノックアウト許容位置まで移動させられるので、容器蓋200は、その蓋本体202のスカート壁208が型部材52によって保持されてはいるが、スカート壁208の外周面は、型部材50の貫通孔50a(図9参照)から完全に離脱させられて開放される。
【0047】
第一の副型台部材16は、その移動手段によって第一の主型台部材5に当接してその移動が阻止されるまで更に閉方向に移動させられる(図7及び図17参照)。第二の副型台部材18が上記のとおりにしてその閉方向への移動が阻止された後においては、第一の副型台部材16のみが閉方向に移動させられるので、静止させられた型部材52に対して型部材(ノックアウト部材)51のみが相対的に閉方向に移動させられ、型部材51の端面が型部材52の端面と実質上一致する位置(ノックアウト位置)で停止させられる。これにより、型部材52によって保持されていた蓋本体202のスカート壁208の開口端が型部材51の端面によって閉方向に強制され、図17に示されるように離型させられる。なお、上記した作動順序を逆に遂行することによって、型締めが行なわれ、成形装置は図1、図4及び図10に示される状態に復帰させられる。
【0048】
以上、本発明による成形装置を実施形態に基づいて説明したが、本発明は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲を逸脱することなく種々の変形あるいは修正が可能である。例えば、本発明による上記成形装置においては、成形される合成樹脂製品は容器蓋であるが、本発明による成形装置によって成形される合成樹脂製品は容器蓋に限定されるものではなく、他の合成樹脂製品であっも、上記実施形態におけると同様にして成形可能であり、本発明の適用範囲は広い。
【0049】
【発明の効果】
本発明による成形装置においては、副型台制御手段は、第一の主型台2及び副型台14に装着された第一のカム手段及び第二の主型台4に装着された第二のカム手段を含み、型開閉手段による第一の主型台2と第二の主型台4との開方向への相対的移動に応じて、第一の主型台2及び第二の主型台4に対する副型台14の移動を制御するよう構成されているので、成形条件の変動に起因して無理抜きの際に容器蓋200と型部材40、50及び52との間に必要とされる力が変動しても、第一の主型台2、第二の主型台4及び副型台14の相対的移動が安定して所要とおりに遂行され、従っていわゆる離型不良が発生するおそれがない。また第一のカム手段及び第二のカム手段により型開き順序を制御するよう構成されているので、各圧縮コイルばねの強度、ばね間の強度バランス等の設定が容易となり、離型不良を従来よりも、より容易かつ確実に防止できる。更にはまた、カムの傾斜面(第一のカム部材30、32の傾斜面)の角度、ブロック部材33等との位置の設定が自由であるので、いかなる複雑な型部材(金型)においても制御可能であり、本発明の汎用性は広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による成形装置の実施形態の要部を示す構成概略図であって一つの作動態様(型締めされている状態)を示す構成概略図。
【図2】図1に示す成形装置の他の作動態様を示す構成概略図。
【図3】図1に示す成形装置の更に他の作動態様を示す構成概略図。
【図4】図1に示す成形装置を全体的に示す構成概略図であって図1に示される作動態様と同じ作動態様を示す構成概略図。
【図5】図4に示す成形装置の他の作動態様を示す構成概略図であって図2に示される作動態様と同じ作動態様を示す構成概略図。
【図6】図4に示す成形装置の更に他の作動態様を示す構成概略図。
【図7】図4に示す成形装置の更に他の作動態様を示す概略構成図。
【図8】図1に示す成形装置に含まれる型部材の拡大縦断面図であって、合成樹脂製品である容器蓋の成形空洞を形成している作動態様(図1及び図4に示される作動態様と同じ作動態様である型締め状態)を示す縦断面図。
【図9】図8の要部を拡大して示す縦断面図。
【図10】図1に示す成形装置に含まれる型部材の一つの作動態様(図8に示される作動態様と同じ作動態様である型締め状態)を型台部材の一部と共に示す縦断面図であって、図8を縮小した縦断面図。
【図11】図10に示す型部材及び型台部材の一部の他の作動態様を示す縦断面図。
【図12】図10に示す型部材及び型台部材の一部の更に他の作動態様を示す縦断面図。
【図13】図10に示す型部材及び型台部材の一部の更に他の作動態様を示す縦断面図。
【図14】図10に示す型部材及び型台部材の一部の更に他の作動態様を示す縦断面図。
【図15】図10に示す型部材及び型台部材の一部の更に他の作動態様を示す縦断面図。
【図16】図10に示す型部材及び型台部材の一部の更に他の作動態様を示す縦断面図。
【図17】図10に示す型部材及び型台部材の一部の更に他の作動態様を示す縦断面図。
【図18】図1に示す成形装置によって射出成形された合成樹脂製容器蓋の断面図。
【符号の説明】
2 第一の主型台
4 第二の主型台
5 第一の主型台部材
13 段部
14 副型台
16 第一の副型台部材
18 第二の副型台部材
20 圧縮コイルばね(弾性偏倚手段)
22 押圧ピン部材
30 第一のカム部材
33 ブロック部材
37 第二のカム部材
40、41、42、43、44 型部材
45 第二の主型台部材
46、47、48 副型台部材
49 第二の主型台ベース部材
50、51、52、53 型部材

Claims (5)

  1. 相互に離隔する開方向及び相互に接近する閉方向に相対的に移動自在に配設された第一の主型台及び第二の主型台と、該開方向及び該閉方向に所定範囲に渡って移動自在に該第一の主型台に装着された副型台と、該第一の主型台と該第二の主型台とを該開方向及び該閉方向に相対的に移動せしめるための型開閉手段と、該第一の主型台及び該第二の主型台に対する該副型台の移動を制御するための副型台制御手段と、を具備する合成樹脂製品のための成形装置において、
    該副型台は第一の副型台部材と該第一の副型台部材に対して該開方向及び該閉方向に所定範囲に渡って移動自在に配設された第二の副型台部材を含み、
    該第一の副型台部材を該閉方向及び該開方向に移動せしめるための移動手段が配設されており、
    該副型台制御手段は、該第一の主型台及び該副型台に装着された第一のカム手段及び該第二の主型台に装着された第二のカム手段を含み、該型開閉手段による該第一の主型台と該第二の主型台との該開方向への相対的移動に応じて、該第一の主型台及び該第二の主型台に対する該副型台の移動を制御しかつ、該型開閉手段によって該第一の主型台と該第二の主型台とが該開方向に所定距離を越えて相対的に開移動せしめられた後に、該第一の主型台と該第二の主型台との双方に対する該副型台の移動を許容する、
    ことを特徴とする成形装置。
  2. 該第一の主型台と該第二の主型台との双方に対する該副型台の移動が許容された後に、該第二の副型台部材が該閉方向に所定量移動せしめられると、該第二の副型台部材が該第一の主型台に当接せしめられ、これによって該第二の副型台部材の該閉方向への移動が阻止され、該第二の副型台部材の該閉方向への移動が阻止された後には、該移動手段によって該第一の副型台部材のみが該閉方向に移動させられる、請求項1記載の成形装置。
  3. 該副型台制御手段は、該型開閉手段によって該第一の主型台と該第二の主型台とが閉位置から第一距離だけ該開方向に開動せしめられる際には、該副型台を該第二の主型台に対して相対的に静止せしめ、次いで該型開閉手段によって該第一の主型台と該第二の主型台とが少なくとも該所定距離に達するまで更に第二距離だけ開動せしめられる際には、該副型台を該第一の主型台に対して静止せしめ、そして該型開閉手段によって該第一の主型台と該第二の主型台とが更に第三距離だけ開動せしめられると、該第一の主型台と該第二の主型台との双方に対する該副型台の移動を許容する、請求項1又は請求項2記載の成形装置。
  4. 該副型台制御手段は、該第一の主型台に対して該副型台を閉方向に弾性的に偏倚する弾性偏倚手段と、該第一の主型台から該第二の主型台に向かって突出及び退避できるよう該開閉方向に移動自在に配設された押圧ピン部材とを含み、該副型台制御手段の該第一のカム手段は、該第一の副型台部材に装着された第一のカム部材、及び該第一の主型台に往復動自在に装着されたブロック部材を含み、該副型台制御手段の該第二のカム手段は、該第二の主型台に装着された第二のカム部材を含み、該型開閉手段によって該第一の主型台と該第二の主型台とが閉位置から該第一距離だけ該開方向に相対的に開動せしめられる際には、該副型台が該弾性偏倚手段により該押圧ピン部材を介して該第二の主型台に対して押圧されることにより該第二の主型台に対して相対的に静止せしめられると共に、該ブロック部材に対して該第一のカム部材が相対的に移動せしめられて該第一のカム部材が該ブロック部材の一端に当接せしめられ、他端が該第二のカム部材に当接せしめられている該ブロック部材を介して該第一のカム部材が該第二のカム部材に連結され、次いで該型開閉手段によって該第一の主型台と該第二の主型台とが更に該第二距離だけ相対的に開動せしめられる際には、該第一のカム部材が該ブロック部材を介して該第二のカム部材に連結されていることによって、該第一のカム部材が該ブロック部材に対して相対的に移動することが阻止され、これによって該第一の主型台に対する該副型台の移動が阻止され、そして該型開閉手段によって該第一の主型台と該第二の主型台とが更に該第三距離だけ相対的に開動せしめられると、該第二のカム部材が該ブロック部材から相対的に離隔せしめられて、該第一のカム部材及び該ブロック部材の移動が許容され、これによって該第一の主型台と該第二の主型台との双方に対する該副型台の移動が許容される、請求項3記載の成形装置。
  5. 成形すべき合成樹脂製品は、蓋本体と該蓋本体の上面を露呈せしめる開位置と該蓋本体の上面を覆う閉位置との間を旋回自在に該蓋本体に接続された外蓋とを含む容器蓋であり、該外蓋を該開位置にせしめた状態で成形され、該外蓋は円筒状側壁を有し、該側壁の自由端部内周面には無理抜きを生成せしめる突条が形成され、該蓋本体は下方に延在する円筒状スカート壁及び上方に突出する円筒状突出壁を有し、該スカート壁の内周面及び該突出壁の外周面には夫々無理抜きを生成せしめる突条が形成されており、該外蓋の該側壁外周面は該第一の主型台に装着された型部材によって規定され、該蓋本体の該スカート壁の外周面は該第一の主型台に装着された型部材によって規定され、該蓋本体の該スカート壁の内周面は該副型台に装着された型部材によって規定されており、該蓋本体の該突出壁の外周面は該第二の主型台に装着された型部材によって規定されており、該第一の主型台と該第二の主型台とが閉位置から該第一距離だけ該開方向に開動せしめられると、該外蓋の該側壁の外周面の少なくとも自由端部が開放されて該外蓋の該側壁の少なくとも自由端部が半径方向外方に撓むことが許容され、次いで該第一の主型台と該第二の主型台とが更に該第二距離だけ該開方向に開動せしめられると、該蓋本体の該スカート壁の外周面及び内周面の少なくとも該突条以下の部分は未だ開放されていないが、該蓋本体の該突出壁の外周面の該突条は開放される、請求項3又は請求項4に記載の成形装置。
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