JPS6034594Y2 - 瓶栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、各種液体商品等を収納する瓶の栓に関する
ものである。

従来、第１図及び第２図に示すような瓶栓が市販され、
広く一般に用いられている。

これを図について説明すると、全体は適宜な合成樹脂に
より造られ、キャップ部ａに切取部すを介してシール部
Ｃが一体に連成され、シール部Ｃには摘みｄが設けられ
ている。

ｅは前記シール部Ｃの切取部すと、摘みｄのつけ根部ｆ
の下端間に形成された穴である。

又、ｇはつまみｄのつけ根部ｆと、シール部Ｃの下端り
間の、シール部Ｃに形成された切取部であり、薄肉の溝
状に形成されている。

このように構成された上記瓶栓は、消費者等によりシー
ル部Ｃの開封が容易であり、又開封迄は密封が保たれる
ので、一般に賞月されている。

処が、このような瓶栓は、それを金型により底形する場
合次のような問題点を有していた。

これを第２図について述べると、ｉは瓶栓、ｊはコアプ
レート、ｋはキャビティプレートであり、１は押出しピ
ン、ｍ、ｎは夫々分割された筒状の金型である。

モして瓶栓ｉは成形後まずキャビティプレートｋが矢印
ＡＫ力方向移動し、コアプレートｊから離れ、次に瓶栓
ｉは押出ピン１により矢印ＡＩ力方向突出される。

それと同時に金型ｎが矢印Ａｎ方向に一定距離（コアプ
レートｊとの間に形成された空間ｐの長さｑ）移動し、
この移動が停止した状態において、押出ピン１はなおも
矢印ＡＩ力方向移動し、それにより瓶栓ｉは図示しない
成形機から落下させられる。

この場合、前記の、金型ｎの移動は、瓶栓ｉのスカート
状部Ｓが傾斜を有しているために必要となる動作である
。

ただし瓶栓類は一般にポリエチレン等の比較的柔軟な合
成樹脂により形成されており、上記スカート状部Ｓの部
分だけについてみれば所謂むり抜きが可能である。

即ち仮りに金型ｍ１同ｎを揃えて固定しておき、押出し
ピン１のみを矢印Ｎ方向に押出し、むり抜きを行うと、
スカート状部３は弾性変形しつつ脱型する。

しかしこの場合次のような問題が起る。

それは脱型の際にシール部Ｃの下端屈曲部Ｕが金型Ｊ、
Ｎにより挾持され、はぼ水平に延びる切取部ｇが垂直方
向の引っばりを受けて裂けてしまうのである。

更に又前記の金型は次のような問題も有していた。

即ち、上記のように金型ｎを矢印Ａｎ方向に移動すると
、金型ｎと同ｍ間、及びコアプレートｊとの間の摺動が
激しく、このため、その摺動部分は磨耗し、金型の損耗
が激しかった。

又、このため金型は高精度に造らねばならなかった。

更に金型ｎとコアプレー１１間が磨耗した場合、その摺
動部（第２図に示すｔの位置）に所謂パリが生じ、その
除去は面倒であった。

この考案は上記の各種問題点を解決するためになされた
もので、その構成を図について述べと、第３図〜第４図
において、合成樹脂製のキャップ部１の下端に、周方向
の切取部３を介してシール部２を一体に設け、該シール
部２の下端を半径方向内方に屈曲１５させ、又シール部
２外周につまみ４を設け、該つまみ４の突設部又はその
近傍から前記屈曲部１５を通りシール部２の下端に至る
薄肉の引裂部８を形成し、又前記シール部外周で、前記
つまみ４の突設部又はその近傍から前記切取部、３に至
る孔９を形成し、更に前記引裂部８の、垂直方向に対す
る角度θを、前記屈曲部１５の金型からのむり抜きの限
度であるところの、はぼ５度以内に形成したことを特徴
とする瓶栓である。

なお図中１０は連接部を示す。

そして瓶栓全体は可撓性の合成樹脂により造られ、引裂
部８は薄肉の溝状に形成される。

次に、この考案の瓶栓の、前記引裂部８は他の実施例と
して第５図に示すように一部を変形してもよい。

即ち、同図に示す引裂部８ａは、途中に孔１１を形成し
たものであり、これにより引裂きを一層容易にしたもの
である。

この瓶栓は上記のように構成した結果、次のごとき作用
効果を有している。

即ち第６図に示すように、この瓶栓を金型により底形す
る場合、前記従来の金型ｍ１同ｎ１コアプレートｊ等に
よる所謂割り構造を不要とすることができる。

即ち第６図に示す金型はキャビティプレート１２、コア
プレート１３、押出しピン１４のみによって形成するこ
とができる。

そして同図において、瓶栓形成後、キャビティプレート
１２を矢印Ａ１２方向へ移動し、次に押出しピン１４を
矢印Ａ１４方向へ押出すことにより、瓶栓５はコアプレ
ート１３から所謂むり抜きさせられる。

しかしこの場合、引裂部８、又は同８−ａは垂直（その
位置を実線で示す）乃至垂直よりほぼ５度（その位置を
点線で示す）以内の角度Ｏをもって形成されたから、該
部分の離型時の金型に対する抵抗を微小にすることがで
き、このためシール部２の下端の屈曲部１５は、前記従
来のように切れてししまうことがなく、所謂むり抜きを
することができる。

このようにこの考案の瓶栓によれば前記従来の各種問題
点をすべて解決することができ、シール部２の下端を半
径方向内方に屈曲１５した瓶栓を製造する金型において
、瓶栓をむり抜きすることができ、金型の割り構造を省
略することができる。

従って金型の損耗を大巾に減少させることができ、又金
型の製造を容易にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の瓶栓の側面図、第２図は従来の瓶栓の成
形特の金型構成を説明する図、第３図〜第４図はこの考
案の実施例を示し、第３図は瓶栓の側面図、第４図は第
３図の一部を破断して示した拡大図、第５図はこの考案
の他の実施例を示し、引裂部の詳細図、第６図はこの考
案の瓶栓の成形特の金型構成を説明する図である。 １・・・・・・キャップ部、３・・・・・・切取部、４
・・・・・・摘み、５・・・・・・瓶栓、６・・・・・
・突設部、７・・・・・・下端、８・・・・・・引裂部
、Ｏ・・・・・・角度。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂製のキャップ部１の下端に、周方向の切取部３
   を介してシール部２を一体に設け、該シール部２の下端
   を半径方向内方に屈曲１５させ、又シール部２外周につ
   まみ４を設げ、該つまみ４の突設部又はその近傍から前
   記屈曲部１５を通りシール部２の下端に至る薄肉の引裂
   部８を形成し、又前記シール部外周で、前記つまみ４の
   突設部又はその近傍から前記切取部３に至る孔９を形成
   し、更に前記引裂部８の、垂直方向に対する角度θを、
   前記屈曲部１５の金型かろのむり抜きの限度であるとこ
   ろの、はぼ５度以内に形成したことを特徴とする瓶栓。