JP4416211B2 - 広口容器用容器蓋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、味噌などを収容した広口の容器に使用される合成樹脂製容器蓋に関するものであり、特に生産性が高く、安価に製造し得る広口容器用の合成樹脂製蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、味噌などの様に、ヘラなどを用いて少しずつ取り出して使用されるものを収容する容器としては、取り出し性を考慮して、上面が開放されて口部となっている広口の合成樹脂製容器が使用されている。
この種の広口容器では、一般に、口部壁の上端には、外側に張り出した水平フランジが形成され、この水平フランジに、口部をふさぐ様にアルミ箔などがヒートシールされ、更に、この上には、合成樹脂製の容器蓋が水平フランジに着脱自在に係合固定されている。即ち、この容器蓋を取り外した後、アルミ箔を引き裂き或いは引き剥がしにより取り除き、内容物を取り出した後、容器蓋を再び装着するようにして使用される。
【0003】
しかしながら、上記の様な広口容器においては、内容物を取り出す際に、容器蓋が容器から取り外され、容器と別体になってしまうという欠点がある。即ち、取り外された容器を、適当な場所に置いて内容物の取り出し作業を行わなければならず、味噌などの食用品では、衛生性の点で特に問題となる。
【0004】
そこで最近では、この様な広口容器用に用いられる容器蓋として、リング状のフレームと該フレームにヒンジ連結された蓋体とから成るものが提案され(実用新案登録第3022023号)、この様な容器蓋が取り付けられた味噌入り容器が実際に市販されている。即ち、この容器蓋は、広口容器の口部に形成されている水平フランジにリング状のフレームを取り付け、このフレームに取り付けられた蓋体を旋回することにより、蓋の開け閉めが行われるものであり、容器蓋は、常に広口容器に装着された状態にあるため、衛生性の点で何ら問題がないというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記先行技術に開示されている様な構造の広口容器用容器蓋は、生産コストが高いという欠点がある。即ち、先行技術の容器蓋は、蓋体とフレームとが並列した形状(蓋体が開放されている状態)に一体成形されるが、フレーム及び蓋体が、何れも広口容器の口部に相当する大きさを有している。従って、この容器蓋を成形するために必要な金型は、広口容器の口部のほぼ2倍の大きさを有していることが必要であり、このために製品の取り数が少なく、生産性が非常に悪いものとなってしまう。
【0006】
従って、本発明の目的は、大きな金型を使用せず、製品の取り数も多く、生産性に優れ、安価な製造コストで生産可能な広口容器用容器蓋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上面が開放されて口部となっており且つ口部壁の上端に外方に張り出した水平フランジが形成され、該水平フランジの外周縁に下方に降下した裾部が形成されている広口容器に用いられる合成樹脂製容器蓋において、
前記広口容器の口部に係合固定される係合用フレームと、該係合用フレームにヒンジ連結され且つ該広口容器の口部を閉塞するための板状の蓋体とから成り、
前記係合用フレームは、平面図でみて、直線状の基部と、該基部の両端部から延び且つ開放先端を有する一対の延長部とから成り、全体として、前記広口容器の口部形状に沿ったコの字形状を有しており、且つ、側断面でみて、水平壁と、該水平壁の外周縁から下方に降下した鉛直壁とから形成されており、該鉛直壁の内面が広口容器の前記水平フランジに形成されている裾部と対面するように、前記係合用フレームが広口容器の口部に固定されると共に、
前記蓋体は、係合用フレームの基部にヒンジ連結されており、且つ該蓋体を閉じた時、前記係合用フレームの水平壁の外周縁が該蓋体の外周縁に合致するような大きさに該蓋体が形成されていることを特徴とする広口容器用容器蓋が提供される。
【0008】
本発明の容器蓋は、板状の蓋体と一体に連なっている係合用フレームが、容器口部壁の一部に取り付けられる様な有端状であり、前述した先行技術の様に広口容器の口部に相当する大きさのリング形状と比較すると、非常に小さい。従って、この係合用フレームと蓋体とが並列した状態に成形する場合、小さな金型を用いて製品の取り数を多くでき、この結果、製造コストを著しく低くすることが可能となる。
【0009】
また本発明の容器蓋が適用される広口容器は、特に口部を形成する壁の上端に、外方に張り出した水平フランジが形成され、該水平フランジの外周縁に、下方に降下した裾部が形成されている。即ち、広口容器の口部に、上記のような裾部を備えた水平フランジが形成されていることにより、係合用フレームをしっかりと容器口部に装着することができる。即ち、この係合用フレームの鉛直壁の内面が広口容器の水平フランジに形成されている裾部と対面するようにして、係合用フレームを広口容器の口部に固定することができる。この場合、前記蓋体は、係合用フレームの基部にヒンジ連結されており、且つ該蓋体を閉じた時、前記係合用フレームの水平壁の外周縁が該蓋体の外周縁に合致するような大きさに該蓋体が形成されているため、容器の外観を損なうことがない。
【0010】
本発明においては、前記係合用フレームの少なくとも基部に位置する鉛直壁の内面には、上方を指向している係止突起を形成することが好適であり、該係止突起と広口容器の水平フランジに形成されている裾部先端とが係合することによって、係合用フレームを広口容器の口部にしっかりと固定することができる。即ち、この係止用突起は上方を指向しているため、係合用フレームに水平方向の引っ張り力が作用しても、該突起と裾部先端との係合解除が有効に防止される。
更に、前記水平壁の前記係止突起の上方に位置する部分には、型抜き用の開口が形成されていることが望ましい。上記のような上方を指向している係止突起を鉛直壁内面に形成する場合、型抜きが問題となるが、水平壁に型抜き用の開口を形成することにより、成形後の型抜きを無理抜きとせずに行うことができ、型抜き時の破損を有効に防止することができる。
【0011】
また本発明においては、前記水平壁の内面側には、広口容器の水平フランジの上面を押圧するための弾性片が形成されていることが好適である。このような弾性片を設けることにより、広口容器の口部に形成されている裾部を備えた水平フランジを、この弾性片と係止用突起との間にしっかりと挟み込むことができ、広口容器と係合用フレームとの係合力がさらに高められ、係合用フレームが上記水平フランジから横方向へすっぽ抜けることが確実に防止される。
【0012】
上述した本発明の容器蓋において、係合用フレームを広口容器の口部に取り付けた状態で蓋体を旋回して閉じると、この蓋体の外周縁の一部分は、係合用フレームと重なり合うが、係合用フレームと重ならない部分には、係合用フレームの鉛直壁と連続面を形成するような垂直フランジを形成し、且つ該垂直フランジの内面に、広口容器の水平フランジに形成されている裾部先端と係合する係合突起を設けることが好ましい。このような垂直フランジと係合突起とを設けることにより、外部からは係合用フレームと蓋体とが一体の一部品であるように観察されるため、容器蓋或いは容器蓋が装着された広口容器の商品価値が損なわれるおそれはなく、しかも、蓋体が閉じられた状態を安定に保持することができる。
【0014】
本発明の容器蓋が広口の容器本体に設けられた蓋付容器は、例えば味噌入り容器として、特に好適である。
【0015】
【実施例】
本発明を、添付図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の広口容器用合成樹脂製容器蓋の蓋体を開いた状態での平面図であり、
図2は、図1の容器蓋の側断面図であり、
図3は、図1の容器蓋における係合用フレームの右側面図であり、
図4は、図1の容器蓋における係合用フレームのA−A断面図であり、
図5は、図1の容器蓋における蓋体の左側面図であり、
図6は、図1の容器蓋を広口容器に装着した蓋付容器の側断面図である。
【0016】
図1から明らかな様に、本発明の容器蓋は、係合用フレーム1と、このフレーム1にヒンジ連結された板状の蓋体2とから構成されている。
係合用フレーム1は、図1の平面図でみて、直線状の基部1aと、基部1aの両端から延びている一対の延長部1b,1bとから成っており、全体としてコの字形状を有している。かかる係合用フレーム1は、後述する広口容器10の口部壁上端に係合固定されるものであり、従って、その形状は、その口部形状に沿ったものとなっている。例えば、図1では、基部1aと延長部1bとが滑らかな湾曲部を介して連なっている。
板状の蓋体2は、係合用フレーム1の基部1aにヒンジ連結部3を介して連なっており、後述する広口容器10の口部形状に対応する形状を有している。図1では、この蓋体2を開放した状態が示されており、蓋体2を旋回して閉じると、蓋体2は係合用フレーム1に重なり、蓋体2の外周縁と係合用フレーム1の外周縁とが合致するようになっている。
【0017】
また図2,3及び4から明らかな通り、側断面でみて、係合用フレーム1は、水平壁5と、水平壁5の外周縁から下方に降下した鉛直壁6とから構成されており、このような水平壁5と鉛直壁6とが,図1に示されているようにコの字形状に延びた構造を有している。
【0018】
上述した構造の本発明の容器蓋は、係合用フレーム1を広口容器の口部に装着して使用される。
この容器蓋が広口容器の口部に装着されている状態を示す図6において、本発明の容器蓋が特に好適に適用される広口容器は、容器本体30の上端が開放されて広口の口部が形成されており、口部壁31の上端には、外方に張り出した水平フランジ32が設けられており、水平フランジ32の外周縁からは下方に降下し且つ外方に広がった裾部33が形成されている。即ち、係合用フレーム1を横方向からスライドさせて、フレーム1の水平壁5を水平フランジ32上に位置させ且つ鉛直壁6を裾部33に対面させて当接させることにより、係合用フレーム1が容器本体30の口部に装着される。
【0019】
特に図2、図3を参照して、かかる容器蓋においては、係合フレーム1の鉛直壁6の内面に係止突起10が形成され、係止突起10の上方には弾性片11が形成されている。
【0020】
係止突起10は、斜め上方を指向しており、広口容器の水平フランジ32に形成されている裾部33の先端と係合する。かかる係止突起10は、少なくとも、フレーム1の基部1aに位置する鉛直壁6の内面に形成されていることが必要であるが、特に、基部1a及び一対の延長部1bに位置する鉛直壁6のそれぞれの内面に係止突起10が形成されていることが好ましい。即ち、この係止用フレーム1は、図1に示す様に有端形状であり、コの字形状を有している。このため、係止用フレーム1の基部1aに横方向からの引っ張り力が作用すると、容易に広口容器の口部からすっぽ抜けてしまう。しかるに、上記の様に、斜め上方を指向している係止突起10を基部1aの鉛直壁6の内面に形成しておくことにより、上方からの引っ張り力によるすっぽ抜けは勿論のこと、横方向からの引っ張り力によるすっぽ抜けも有効に防止することができる。
従って、基部1aの鉛直壁6の内面に形成される係止突起10は広幅であることが好ましく(図3参照)、係止突起10と裾部33との係合力が十分に高く、係合用フレーム1のすっぽ抜けが有効に防止される限り、延長部1bに形成される係止突起10は小幅でよく、場合によっては、延長部1bには係止突起10を形成しないでもよい。またこの係止突起10は斜め上方を指向しているが、裾部33との係合力が十分である限り、その角度は適宜変更でき、例えば鉛直壁6の端部を水平方向に伸ばし、その先端を直立させた形状とすることもできる。
【0021】
係止突起10の上方に形成されている弾性片11は、図2及び図1から明らかな様に、係合用フレーム1の水平壁5の内周縁から延びており、係止用フレーム1が広口容器の口部に装着された状態で、該容器の水平フランジ32の上面を押圧するように形成されている。この様な弾性片11を設けることにより、裾部33を備えた水平フランジ32が、弾性片11と係止突起10との間にしっかりとサンドイッチされ、係止突起10と裾部33との係合力を向上させることができる。
従って、この弾性片11は,係止突起10の上方に位置していることが好ましい。また、この弾性片11は、通常、係止突起10と同程度の幅を有していることが好ましいが、基部1aに形成される係止突起10の様に、係止突起10が広幅にわたって形成されている時、その上方には複数の弾性片11を形成し、全体として、係止突起10と同程度の幅にわたって弾性片11を形成することが好ましい。弾性片11は、その幅が小さいほど、十分に高い弾性力を示し、係止突起10と裾部33との係合力を十分に高めることができるからである。因みに、図に示した容器蓋では、基部1aに形成されている係止突起10の上方には、3つの弾性片11が形成されている(図1参照)。
尚、このような係止突起10と弾性突起11とが形成されている係合用フレーム1は、通常の打栓等により、広口容器の口部に装着することができる。
【0022】
また、上記のような係止突起10と弾性突起11とが形成されている係合用フレーム1においては、係止突起10の上方に位置する水平壁5に、型抜き用の開口15が形成される。即ち、このような形状の係合用フレーム1を備えた容器蓋を成形する時、成形後の型抜きを横方向に行うと、かなりの無理抜きとなってしまい、型抜き時に係止突起10の破損等を生じ易くなってしまう。上記のような開口15を形成しておくことにより、無理抜きをすることなく上方向に型抜きを行うことができ、型抜き時の係止突起10の破損等を有効に防止することが可能となる。
【0023】
図1、5及び6を参照して、上述した係合用フレーム1にヒンジ連結された板状の蓋体2は、先にも述べた様に、これを旋回して閉じた時、蓋体2は係合用フレーム1に重なり、蓋体2の外周縁と係合用フレーム1の外周縁とが合致するようになっている。
かかる蓋体2において、その外周縁には、これを閉じた時、係合用フレーム1とは重ならない部分に、係合用フレーム1の鉛直壁6と連続面を形成するような垂直フランジ20が形成されている。即ち、このような垂直フランジを形成することによって、広口容器の口部に装着された容器蓋について、蓋体2を閉じた時、外部からは、蓋体2と係合用フレーム1とが一体の一部品の様に観察され、且つ容器口部の水平フランジ32が外部からは完全に遮断されるため、容器の商品価値を損なうことなく、流通過程に供することができる。また、一度開封した容器を、再び蓋体2を閉じて保存する場合のシール性や衛生性を確保することができる。
【0024】
上記垂直フランジ20の内面には、蓋体2を閉じた時に、容器の水平フランジ32に形成されている裾部33と係合する係合突起21が形成されている。即ち、係合突起21と裾部33との係合により、蓋体2の閉栓状態が安定に保持される。
このような係合突起21の位置は、特に制限されないが、一般的には、図1に示されている様に、ヒンジ連結部3の反対側に位置させることが好ましい。また、図5んい示されているように、この係合突起21の両側の部分には、垂直フランジ20に一対の切欠き22を設けることが好ましい。このような切欠き22を設けておくことにより、蓋体2の開放を容易に行うことができる。
【0025】
蓋体2の内面には、垂直フランジ20と小間隔を置いて且つほぼ平行に、内側突起23を形成しておくことが好ましい。この内側突起23は、蓋体2を閉じた時、容器の水平フランジ32の上面に当接するものであり、これにより、閉じられた蓋体2のガタツキが有効に防止され、また係合突起21と裾部33との係合が安定に保持される。
【0026】
また、蓋体2の内面には、これを閉じた時、係合用フレーム1の延長部1bに形成されている開口15に重なり合う部分に、補助突起24を設けておくことが好ましい。即ち、蓋体2を閉じると、この補助突起24が開口15と係合し、これにより、蓋体2の閉栓状態が一層しっかりと保持される。
【0027】
上述した本発明の容器蓋は、小さな金型を用いて成形できるので、製品の取り数が多く、生産効率に優れており、製造コストが安価であるという利点を有している。即ち、このような容器蓋は、図1や図6に示されているように、係合用フレーム1と蓋体2とが並列した開いた形状に成形されるが、係合用フレーム1を広口容器口部の形状に比してかなり小さくすることができるため、成形に用いる金型を小さくすることができる。例えば、従来公知の実用新案登録第3022023号に開示されている容器蓋では、係合用フレームが広口容器の口部に相当する大きさのリング状であるため、蓋体(或いは広口容器の口部)の約2倍の大きさの金型を使用しなければならないが、本発明の容器蓋は、これよりもかなり小さい金型を用いて成形することができる。
本発明において、金型の大きさは、係合用フレーム1の大きさ、特に延長部1bの長さに依存し、この長さが短いほど、金型は小さくなるが、過度に短くすると、係合用フレーム1が容器口部からすっぽ抜け易くなるため、この延長部1bを、十分な幅の係止突起10を形成し得る程度の長さに設定しておくことが好適である。
【0028】
本発明の容器蓋は、例えば味噌入りの広口容器の容器蓋として好適に使用される。
このような用途に使用する場合、図1に示す如く、係合用フレーム1の一対の延長部1bの間に位置するように、容器内に収容されている味噌を取り出すためのヘラ50を設けておくことが好ましい。このヘラ50は、水平壁5の側面に破断可能な連結部51を介して接続されており、蓋体2を開けて中の味噌を取り出す際に、連結部51を破断してヘラ50を使用することができる。また、図1から明らかな様に、このヘラ50は、型抜きのため、係合用フレーム1に形成されている弾性片11とは重ならない位置に成形される。
【0029】
また、図6には示されていないが、広口容器においては、容器内容物の種類によっては、内容物の保存性を高めるため、水平フランジ32にアルミ箔等の金属箔がヒートシールされて、広口の容器口部が完全に閉じられている。味噌入り容器においても、当然、このような金属箔が設けられている。従って、蓋体2を開けて、味噌等の内容物を取り出すには、この様な金属箔を取り除く必要がある。
このために、上記のヘラ50の付け根には、図1に示されている様に、ギザギザの歯52を形成しておくことが好ましい。この歯52により、金属箔を破断して容易に取り除くことができる。
また、ヘラ50の付け根部分には、小孔54を設け、更に係合用フレーム1の基部1aに形成されている弾性片11の上面に、この小孔54と係合する小突起55を形成しておくことが好ましい。即ち、ヘラ50を用いて容器内の味噌の一部を取り出した後、このヘラ50の小孔54に小突起55を係合させ、ヘラ50を係合用フレーム1に係止させ、この状態で蓋体2を閉じて容器を保存しておくことができる。
【0030】
上述した本発明の容器蓋は、それ自体公知の種々のプラスチックにより形成することができる。具体的には、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン1共重合体等のオレフィン樹脂;アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン(ABS)樹脂;耐衝撃性スチレン樹脂;アクリル樹脂;ナイロン樹脂等、特に好ましくは高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等を例示することができ、これらのプラスチックを用いての射出成形、圧縮成形等により、成形することができる。また、上記の容器蓋が適用される広口容器、例えば図6に示されている容器本体30は、容器蓋と同様のプラスチックや、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等により、圧空成形等によって製造することができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明の広口容器用容器蓋は、従来品に比して、小さな金型を用いて成形することができ、製品の取り数が多く、従って、生産効率が高く、安価に製造でき、工業的に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の広口容器用合成樹脂製容器蓋の蓋体を開いた状態での平面図。
【図2】図1の容器蓋の側断面図。
【図3】図1の容器蓋における係合用フレームの右側面図。
【図4】図1の容器蓋における係合用フレームのA−A断面図。
【図5】図1の容器蓋における蓋体の左側面図。
【図6】図1の容器蓋を広口容器に装着した蓋付容器の側断面図。
【符号の説明】
1:係合用フレーム
2:蓋体
3:ヒンジ連結部
5:水平壁
6:鉛直壁
10:係止突起
11:弾性片
15:型抜き用開口
20:垂直フランジ
21:係合突起
23:内側突起
24:補助突起
32:水平フランジ
33:裾部
50:ヘラ
Claims (6)
- 上面が開放されて口部となっており且つ口部壁の上端に外方に張り出した水平フランジが形成され、該水平フランジの外周縁に下方に降下した裾部が形成されている広口容器に用いられる合成樹脂製容器蓋において、
前記広口容器の口部に係合固定される係合用フレームと、該係合用フレームにヒンジ連結され且つ該広口容器の口部を閉塞するための板状の蓋体とから成り、
前記係合用フレームは、平面図でみて、直線状の基部と、該基部の両端部から延び且つ開放先端を有する一対の延長部とから成り、全体として、前記広口容器の口部形状に沿ったコの字形状を有しており、且つ、側断面でみて、水平壁と、該水平壁の外周縁から下方に降下した鉛直壁とから形成されており、該鉛直壁の内面が広口容器の前記水平フランジに形成されている裾部と対面するように、前記係合用フレームが広口容器の口部に固定されると共に、
前記蓋体は、係合用フレームの基部にヒンジ連結されており、且つ該蓋体を閉じた時、前記係合用フレームの水平壁の外周縁が該蓋体の外周縁に合致するような大きさに該蓋体が形成されていることを特徴とする広口容器用容器蓋。 - 前記係合用フレームの少なくとも基部に位置する鉛直壁の内面には、上方を指向している係止突起が形成されており、該係止突起と広口容器の水平フランジに形成されている裾部先端とが係合することによって、係合用フレームが広口容器の口部に固定される請求項1に記載の広口容器用容器蓋。
- 前記延長部にも前記係止突起が形成されている請求項2に記載の広口容器用容器蓋。
- 前記水平壁の前記係止突起の上方に位置する部分には、型抜き用の開口が形成されている請求項2に記載の広口容器用容器蓋。
- 前記水平壁の内面側には、広口容器の水平フランジの上面を押圧するための弾性片が形成されている請求項2に記載の広口容器用容器蓋。
- 前記蓋体の外周縁には、これを閉じた時に前記係合用フレームと重ならない部分に、該係合用フレームの鉛直壁と連続面を形成するような垂直フランジが形成されており、該垂直フランジの内面には、広口容器の水平フランジに形成されている裾部先端と係合する係合突起が形成されている請求項2に記載の広口容器用容器蓋。
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