JP4412836B2 - 射出成形装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形装置に関し、特に、高圧力で素材を射出した場合でも外観品質に優れた成形体を成形することができる射出成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車のバンパーの如きアンダーカット部を有する成形体を射出成形するための射出成形装置としては、実公平5−3293号公報に開示されている装置が知られている。
【0003】
この従来技術に係る射出成形装置Aは、反応射出成形法(RIM)に用いられるものであり、図7に示すように、バンパーの外面を成形するための外面成形面Bを有する下型Cと、コア型Dと突き出しコア型Eからなる上型Fとを有する。前記突き出しコア型Eは、前記コア型Dに内蔵された第1の油圧シリンダGの作用下に該コア型Dに対して突き出し可能である。さらに、前記突き出しコア型Eにはバンパーの内面及びバンパーの端部のアンダーカット部を成形する成形面Hが形成される。但し、この成形面Hの端部Iは前記成形面Hとは別体で製作されるとともに、前記突き出しコア型Eに内蔵された第2の油圧シリンダJに接続される。また、前記端部Iには、バンパーの端部の折り返し部を係止する凹部係止部として窪みKが設けられている。
【0004】
前記射出成形装置Aによってバンパーを成形する場合、外面成形面Bと成形面Hとによって画成された空洞に素材を射出する(図7参照)。これにより、窪みK部分のばりNを有するバンパーMが成形される。その後、突き出しコア型E内の第2の油圧シリンダJを駆動させて端部Iを該突き出しコア型Eの内方へ移動させる(図7中、二点鎖線の位置)。このとき、バンパーMの窪みK内に形成されたばりNによって該バンパーMは該窪みKに係止されており、該バンパーMは湾曲した状態となる(図7中、二点鎖線の状態)。そして、コア型D内の第1の油圧シリンダGを駆動させ、該コア型Dと突き出しコア型Eとを離間させてバンパーMを離型させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術に係る射出成形装置Aでは、例えば、素材の射出圧力を30MPa〜100MPaのように高圧力に設定した場合、素材を射出している最中に端部Iが押圧され移動し、バンパーMのアンダーカット部がうまく成形されずに成形後のバンパーMの外観品質の低下を招くという問題点が指摘されている。この問題点を解消するためには、第1の油圧シリンダGを高圧力に耐えうるように大型化しなくてはならず、それにより、成形装置自体が大型化し、ひいては設備費用が高騰するという難点がある。
【0006】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、素材の射出圧力を高圧力にした場合でも、外観品質に優れたアンダーカット部を有する射出成形体を得ることができるとともに、射出成形装置自体を小型化でき、設備費用の低廉化を達成することが可能な射出成形装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アンダーカット部を有する成形体を射出成形するための射出成形装置において、第1の成形面が形成された固定型と、前記固定型に対向する第2の成形面とストッパ部が形成された可動型と、第3の成形面とストッパ受け部が形成されたスライド型と、前記スライド型に対して摺動自在な補助型と、前記スライド型に対して接近離間自在で、かつ折り返し部が形成された抜き型と、前記補助型を固定する可動プレートと、前記可動プレートに対して当接可能であり、前記補助型が挿通する孔部が形成され、かつ前記可動型を固定する支持プレートと、を有し、前記可動型と前記スライド型との間に弾性部材が介装され、前記第1の成形面、前記第2の成形面及び前記第3の成形面とによってキャビティが画成されるとともに、前記スライド型と前記折り返し部とによって、該キャビティに連通するアンダーカット成形部が画成され、前記抜き型を前記スライド型に対して接近する方向に移動させることにより、前記弾性部材の弾発力に抗して該抜き型によって該スライド型が押圧されて該抜き型と該スライド型とが同一方向に移動するとともに、前記補助型が該抜き型及び該スライド型の移動方向と直交する方向に移動し、前記抜き型を前記スライド型に対して離間する方向に移動させることにより、前記弾性部材の弾発力によって前記ストッ部に前記ストッ受け部が係合するまで該スライド型が移動することを特徴とする。
【0008】
本発明における射出成形装置によってキャビティと該キャビティと同一空間であるアンダーカット部に素材を射出した場合、例えば、素材の射出圧力を高圧力にした場合でも、該素材を射出している最中に射出圧力によってキャビティを形成する第1の型、第2の型及びスライド型と、アンダーカット成形部を形成する該スライド型及び抜き型とが移動するようなことがない。これにより、射出成形体を不具合なく成形できるため、外観品質に優れた製品を提供することが可能となる。さらに、高圧力に耐えうるように特別な設備対応をする必要がないため、射出成形装置自体を小型化でき、設備費用を低廉化を達成できる。
【0009】
また、本発明の射出成形装置において、前記スライド型と前記補助型の摺動面が該スライド型の移動方向及び該補助型の移動方向に対して所定角度傾斜して形成されると好適である。スライド型を移動させた際、該スライド型の移動方向に対して直交する方向に補助型が容易に移動することができるからである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る射出成形装置につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図1〜図6を参照しながら以下詳細に説明する。なお、この射出成形装置は、その用途が限定されるものではないが、例えば、自動車のバンパーの如きアンダーカット部を有する射出成形体を製造するために用いられると好ましい。
【0012】
本実施の形態に係る射出成形装置10は、図1に示すように、固定部12と可動部14を有する。この固定部12は、固定側ベースプレート16と、該固定側ベースプレート16の略中央部に固着された固定プレート18と、該固定プレート18の外方に、図1において左方向に延在して固定される複数のガイドピン20を備える。前記固定プレート18には固定型22が固着され、該固定型22には略凹部状の固定型成形面24が形成される。前記固定プレート18と前記固定型22とに連通して素材供給路26が形成される。この素材供給路26は、図示しない素材供給手段に接続されている。
【0013】
可動部14は、図1に示すように、可動側ベースプレート28と、該可動側ベースプレート28に配設された成形部30を有する。この可動側ベースプレート28にはガイドピン20が挿通されるとともに、図1において左方に位置する駆動手段(図示せず)に接続されている。従って、前記駆動手段の駆動作用下に、前記可動側ベースプレート28は前記ガイドピン20の外周面を、図1中、矢印A−A’方向に移動自在である。つまり、前記駆動手段の作用下に前記可動部14が前記固定部12に対して接近離間自在となる。
【0014】
成形部30は、図1に示すように、可動側ベースプレート28の略中央部に固着された可動プレート32と該可動プレート32に当接する支持プレート34を有する。前記可動側ベースプレート28の略中央部には所定間隔離間した第1の凹部36及び第2の凹部38が形成されるとともに、該第1の凹部36に対向するように前記支持プレート34に第1の孔部40が設けられ、一方、該第2の凹部38に対向するように該支持プレート34に第2の孔部42が形成される。前記第1の孔部40に挿通した第1の補助型44が前記第1の凹部36に嵌着され、同様に前記第2の孔部42に挿通した第2の補助型46が前記第2の凹部38に嵌着さる。この場合、前記第1の補助型44及び第2の補助型46は、例えば、ボルトなどにより前記可動側ベースプレート28に固定されていてもよい。前記第1の補助型44はその肩部に第1のテーパ部48が形成され、前記第2の補助型46はその肩部に第2のテーパ部50が形成される。
【0015】
第1の補助型44と第2の補助型46との間に支持プレート34の一端面51に固定された断面略T字状の可動型52が配設される(図1参照)。この可動型52は、前記支持プレート34から、図1において右方向に延在する第1の直線部54、54と、該第1の直線部54、54から直交する方向に延在する第2の直線部56、56と、該第1の直線部54、54に平行でかつ該第2の直線部56、56から直交する方向に延在する第3の直線部58、58と、該第2の直線部56、56に平行でかつ該第3の直線部58、58から直交する方向に延在する第4の直線部60、60を有し、該第4の直線部60、60の末端部には、図1において、左方向に突出した第1のストッパ部62a及び第2のストッパ部62bが設けられている。この第1の直線部54、54と第2の直線部56、56に、前記第1の補助型44及び前記第2の補助型46が当接している。さらに、前記可動型52の前記支持プレート34に固定されていない側には、固定型成形面24に対向する可動型成形面64が形成される。図1から諒解されるように、この可動型成形面64は、前記第1のストッパ部62a及び前記第2のストッパ部62bの外面を含んでいる。
【0016】
支持プレート34と可動型52の第4の直線部60との間に第1のスライド型66及び第2のスライド型68がそれぞれ挟装される(図1参照)。前記第1のスライド型66には、第1の補助型44に形成された第1のテーパ部48に摺接する第3のテーパ部70が形成されるとともに、前記可動型52の第3の直線部58に対向する第3の凹部72が形成される。また、前記第1のスライド型66は、該第1のスライド型66の外面となる第5の直線部74と、該第5の直線部74から所定角度傾斜して延在する第4のテーパ部76と、該第4のテーパ部76と連続する略湾曲状の第1のスライド型成形面77を備える。前記第3の直線部58と前記第3の凹部72との間に第1のコイルスプリング78が介装される。すなわち、前記第1のコイルスプリング78は、前記第3の直線部58に着座し、かつ前記第3の凹部72に挿入されている。前記第1のスライド型66の前記第3の凹部72が設けられている側には該第1のスライド型66と一体的に外方に突出した第1の突出部80が形成される。この第1の突出部80の外面に前記第1のスライド型成形面77が形成されており、該第1のスライド型成形面77の一部を切り欠くように第1のストッパ溝82が形成される。前記第1のストッパ溝82には、前記可動型52の第1のストッパ部62aが係合している(図1参照)。
【0017】
前記第2のスライド型68には、第2の補助型46に形成された第2のテーパ部50に摺接する第5のテーパ部84が形成されるとともに、前記可動型52の第3の直線部58に対向する第4の凹部86が形成される。また、前記第2のスライド型68は、該第2のスライド型68の外面となる第6の直線部88と、該第6の直線部88から所定角度傾斜して延在する第6のテーパ部90と、該第6のテーパ部90と連続する略湾曲状の第2のスライド型成形面91を備える。前記第3の直線部58と前記第4の凹部86との間に第2のコイルスプリング92が介装される。すなわち、前記第2のコイルスプリング92は、前記第3の直線部58に着座し、かつ前記第4の凹部86に挿入されている。前記第2のスライド型68の前記第4の凹部86が設けられている側には該第2のスライド型68と一体的に外方に突出した第2の突出部94が形成される。この第2の突出部94の外面に前記第2のスライド型成形面91が形成されており、該第2のスライド型成形面91の一部を切り欠くように第2のストッパ溝96が形成される。前記第2のストッパ溝96には、前記可動型52の第2のストッパ部62bが係合している(図1参照)。
【0018】
第1のスライド型66の外方には、図1において、右方向に延在し支持プレート34の一端面51に固着される第1の支持部材98が設けられる。この第1の支持部材98の一側面100側には第1の油圧機構101が配設され、該第1の油圧機構101を構成する第1の油圧シリンダ102のロッド104が該第1の支持部材98を貫通して、該第1の支持部材98の他側面106側に配設される第1の抜き型108に螺着される(図1参照)。従って、前記第1の油圧機構101の作用下に前記第1の抜き型108は、前記他側面106に対して接近離間自在である。すなわち、前記第1の抜き型108は、図1中、矢印B−B’方向に支持プレート34の一端面51を摺動自在である。なお、前記第1の油圧機構101は制御系(図示せず)に接続され、その付勢減勢が制御される。
【0019】
第1の抜き型108は、第1のスライド型66の第5の直線部74に当接する第7の直線部110と該第1のスライド型66の第4のテーパ部76に摺接する第7のテーパ部112を有する。前記第7のテーパ部112の端部には、第1の折り返し溝114が形成される(図1参照)。従って、前記第1の折り返し溝114は、前記第7の直線部110に対して所定角度傾斜する方向に形成されている。さらに、前記第1の支持部材98には第1の位置合わせピン116が設けられるとともに、該第1の支持部材98の一側面100側の先端には該第1の支持部材98の延在方向に直交した第1のストッパガイド118が固着される(図1参照)。この第1のストッパガイド118の端部には第1の係合溝123形成されている(図1参照)。この場合、前記第1の係合溝123には可動プレート32に装着され支持プレート34を貫通する第1のストッパピン120のストッパ部122が係合する。
【0020】
第2のスライド型68の外方には、図1において、右方向に延在し支持プレート34の一端面51に固着される第2の支持部材124が設けられる。この第2の支持部材124の一側面126側には第2の油圧機構127が配設され、該第2の油圧機構127を構成する第2の油圧シリンダ128のロッド130が該第2の支持部材124を貫通して、該第2の支持部材124の他側面132側に配設される第2の抜き型134に螺着される(図1参照)。従って、前記第2の油圧機構127の作用下に前記第2の抜き型134は、前記他側面132に対して接近離間自在である。すなわち、前記第2の抜き型134は、図1中、矢印B−B’方向に支持プレート34の一端面51を摺動自在である。なお、前記第1の油圧機構101と同様に、前記第2の油圧機構127は制御系(図示せず)に接続され、その付勢減勢が制御される。従って、前記制御系の制御作用下に第1の油圧機構101と第2の油圧機構127はそれぞれ独立して、若しくは同期して駆動可能である。
【0021】
第2の抜き型134は、第2のスライド型68の第6の直線部88に当接する第8の直線部136と該第2のスライド型68の第6のテーパ部90に摺接する第8のテーパ部138を有する。前記第8のテーパ部138の端部には、第2の折り返し溝140が形成される(図1参照)。従って、前記第2の折り返し溝140は、前記第8の直線部136に対して所定角度傾斜する方向に形成されている。さらに、前記第2の支持部材124には、第2の位置合わせピン142が設けられるとともに、該第2の支持部材124の一側面126側には該第2の支持部材124に直交する第2のストッパガイド144が固着される(図1参照)。この第2のストッパガイド144の端部には第2の係合溝149が形成されている(図1参照)。この場合、前記第2の係合溝149には可動プレート32に装着され支持プレート34を貫通する第2のストッパピン146のストッパ部148が係合する。
【0022】
支持プレート34の両端部には第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152が配設され、該第3の油圧機構150を構成する第3の油圧シリンダ154のロッド156及び該第4の油圧機構152を構成する第4の油圧シリンダ158のロッド159が、前記支持プレート34を貫通して可動プレート32に螺着される。従って、前記第3の油圧機構150及び前記第4の油圧機構152の作用下に、前記可動プレート32は前記支持プレート34に対して接近離間自在である。なお、前記第3の油圧機構150及び前記第4の油圧機構152は図示しない制御系に接続されており、該制御系の制御作用下に該第3の油圧機構150と該第4の油圧機構152は同期して駆動可能である。さらに、前記制御系には、上述したように、第1の油圧機構101及び第2の油圧機構127が接続されており、第1の油圧機構101、第2の油圧機構127、第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152は、それぞれ独立して、若しくは同期して駆動することが可能となる。
【0023】
本実施の形態に係る射出成形装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用及び効果について説明する。
【0024】
先ず、図1に示すように、固定部12から離間した状態にある可動部14を、可動側ベースプレート28に接続された駆動手段(図示せず)の駆動作用下に該固定部12に対して接近させ、第1の支持部材98に設けられた第1の位置合わせピン116及び第2の支持部材124に設けられた第2の位置合わせピン142を固定型22に形成されたピン孔(図示せず)にそれぞれ挿入する。このとき、固定型成形面24と可動型成形面64と第1のスライド型成形面77及び第2のスライド型成形面91とによってキャビティ160が画成される(図2参照)。さらに、この場合、第1のスライド型66の第4のテーパ部76と第1の抜き型108の第1の折り返し溝114とによって第1のアンダーカット成形部162が画成される(図2参照)。同様に、第2のスライド型68の第6のテーパ部90と第2の抜き型134の第2の折り返し溝140とによって第2のアンダーカット成形部164が画成される(図2参照)。前記キャビティ160、前記第1のアンダーカット成形部162及び前記第2のアンダーカット成形部164は、互いに連通して同一空間を構成している。
【0025】
次に、図示しない素材供給手段によって、素材、例えば、溶融樹脂を固定プレート18と固定型22とに連通した素材供給路26を介してキャビティ160、第1のアンダーカット成形部162及び第2のアンダーカット成形部164に射出する。これにより、第1のアンダーカット部166及び第2のアンダーカット部168を有する射出成形体170が成形される(図2参照)。
【0026】
次いで、図示しない制御系の制御作用下に、第1の油圧機構101、第2の油圧機構127、第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152を同期して駆動させる。これにより、前記第3の油圧機構150及び前記第4の油圧機構152の作用下に、可動側ベースプレート28と可動プレート32とが一体的に、図3中、矢印A方向に移動する。この場合、前記可動側ベースプレート28が固定側ベースプレート16に固定されるガイドピン20の外周面に沿って移動するとともに、可動プレート32が支持プレート34から所定間隔離間した状態となる(図3参照)。このとき、図3に示すように、第1のストッパピン120のストッパ部122が第1のストッパガイド118の第1の係合溝123に係合し、かつ第2のストッパピン146のストッパ部148が第2のストッパガイド144の第2の係合溝149に係合する。従って、可動側ベースプレート28及び可動プレート32の支持プレート34に対する過度の移動を抑制できる。
【0027】
さらに、第1の油圧機構101の作用下に第1の抜き型108が、図3中、矢印B方向に移動する。これにより、前記第1の抜き型108に当接する第1のスライド型66が第1のコイルスプリング78の弾発力に抗して、図3中、矢印B方向に押圧されるとともに、該第1のスライド型66の第1の突出部80に形成された第1のストッパ溝82に対する可動型52の第1のストッパ部62aの係合作用が解除される(図3参照)。同時に、第2の油圧機構127の作用下に第2の抜き型134が、図3中、矢印B’方向に移動する。これにより、前記第2の抜き型134に当接する第2のスライド型68が第2のコイルスプリング92の弾発力に抗して、図3中、矢印B’方向に押圧されるとともに、該第2のスライド型68の第2の突出部94に形成された第2のストッパ溝96に対する可動型52の第2のストッパ部62bの係合作用が解除される(図3参照)。
【0028】
その際、第1の補助型44及び第2の補助型46は可動プレート32に形成された第1の凹部36及び第2の凹部38にそれぞれ嵌着されているため、該可動プレート32と一体的に移動する。この場合、前記第1の補助型44の第1のテーパ部48が第1のスライド型66の第3のテーパ部70を摺動し、かつ前記第2の補助型46の第2のテーパ部50が第2のスライド型68の第5のテーパ部84を摺動する。
【0029】
その後、可動側ベースプレート28に接続される駆動手段(図示せず)の駆動作用下に可動部14を、図4中、矢印A方向に移動させる。これにより、固定部12と前記可動部14とが離間した状態となる。従って、射出成形体170が固定型22から離型することになる(図4参照)。
【0030】
そして、前記制御系の作用下に第1の油圧機構101を駆動させ、第1の抜き型108を第1の支持部材98の他側面106に当接させる。このとき、射出成形体170に形成された第1のアンダーカット部166が前記第1の抜き型108に形成された第1の折り返し114に係合しているため、該第1のアンダーカット部166を含めた該第1のアンダーカット部166の近傍が可動型52から離型する(図5参照)。その際、第1のスライド型66は、第1のコイルスプリング78の弾発力によって支持プレート34の一端面51と可動型52の第4の直線部60との間を摺動し、第1のストッパ溝82が第1のストッパ部62aに係合するに至る(図5参照)。
【0031】
同時に、前記制御系の作用下に第2の油圧機構127を駆動させ、第2の抜き型134を第2の支持部材124の他側面132に当接させる。このとき、射出成形体170に形成された第2のアンダーカット部168が前記第2の抜き型134に形成された第2の折り返し140に係合しているため、該第2のアンダーカット部168を含めた該第2のアンダーカット部168の近傍が可動型52から離型する(図5参照)。その際、第2のスライド型68は、第2のコイルスプリング92の弾発力によって前記一端面51と前記第4の直線部60との間を摺動し、第2のストッパ溝96が第2のストッパ部62bに係合するに至る(図5参照)。
【0032】
そして、図6に示すように、移動機構(図示せず)の作用下に複数のノックアウトピン172を移動させて、射出成形体170を可動型52から離型させる。
【0033】
可動型52から離型した射出成形体170は、搬送機構(図示せず)によって次工程に搬送され、最終的に製品として完成される。
【0034】
射出成形体170が搬送された後、図示しない制御系の制御作用下に、第1の油圧機構101、第2の油圧機構127、第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152を同期して駆動させる。これにより、可動プレート32が支持プレート34に当接するとともに、第1の抜き型108が第1のスライド型66に、かつ第2の抜き型134が第2のスライド型68にそれぞれ当接する。従って、素材を射出成形する前の状態(図1に示す状態)となる。
【0035】
なお、本実施の形態においては、第1の油圧機構101、第2の油圧機構127、第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152を設けたが、第1の油圧機構101及び第2の油圧機構127のみであってもよい。これにより、第1の油圧機構101及び第2の油圧機構127の作用下に、第1の抜き型108及び第2の抜き型134を移動させ、第1のスライド型66及び第2のスライド型68をそれぞれ押圧して第1の補助型44及び第2の補助型46、つまり可動プレート32を移動させることができる。従って、本実施の形態に係る射出成形装置10を構成する油圧機構を簡素化することが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、キャビティと該キャビティと同一空間であるアンダーカット成形部に素材を射出した場合、例えば、素材の射出圧力を高圧力にした場合でも、該素材を射出している最中に射出圧力によってキャビティを形成する固定型、可動型、第1のスライド型及び第2のスライド型と、第1のアンダーカット成形部を形成する該第1のスライド型及び第1の抜き型と、第2のアンダーカット成形部を形成する該第2のスライド型及び第2の抜き型とが移動するようなことがない。これにより、射出成形体を不具合なく成形できるため、外観品質に優れた製品を提供することが可能となる。さらに、高圧力に耐えうるように特別な設備対応をする必要がないため、射出成形装置自体を小型化でき、設備費用を低廉化することができる。
【0037】
また、スライド型と補助型の摺動面が該スライド型の移動方向及び該補助型の移動方向に対して所定角度傾斜して形成されているため、該スライド型を移動させた際、補助型は、該スライド型の移動方向に対して直交する方向に容易に移動することが可能となる。
【0038】
さらに、折り返し溝が抜き型の移動方向に対して所定角度傾斜して形成されており、成形された射出成形体のアンダーカット部は折り返し部に係合しているため、抜き型をスライド型に対して離間する方向に移動させた際、該アンダーカット部の近傍が可動型から離型することになる。従って、該アンダーカット部の外観品質を損なうことなく容易に成形体を離型させることが可能になるという特有の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る射出成形装置を示す一部省略縦断面説明図である。
【図2】図1の射出成形装置の固定型と可動型とによって画成されるキャビティに素材を射出した状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【図3】図2に示す状態で支持プレートから可動プレートを離間させるとともに、第1の抜き型と第2の抜き型とを内方に移動させた状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【図4】図3に示す状態で可動部を固定部から離間させた状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【図5】図4に示す状態で第1の抜き型と第2の抜き型とを外方に移動させた状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【図6】図5に示す状態からさらに射出成形体を可動型から離型させた状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【図7】従来技術に係る射出成形装置を示す一部省略縦断面説明図である。
【符号の説明】
10…射出成形装置 22…固定型
24…固定型成形面 44…第1の補助型
46…第2の補助型 48…第1のテーパ部
50…第2のテーパ部 52…可動型
62a…第1のストッパ部 62b…第2のストッパ部
64…可動型成形面 66…第1のスライド型
68…第2のスライド型 70…第3のテーパ部
77…第1のスライド型成形面 78…第1のコイルスプリング
82…第1のストッパ溝 84…第5のテーパ部
91…第2のスライド型成形面 92…第2のコイルスプリング
96…第2のストッパ溝 108…第1の抜き型
114…第1の折り返し溝 134…第2の抜き型
140…第2の折り返し溝 160…キャビティ
162…第1のアンダーカット成形部 164…第2のアンダーカット成形部
166…第1のアンダーカット部 168…第2のアンダーカット部
170…射出成形体

Claims (2)

  1. アンダーカット部を有する成形体を射出成形するための射出成形装置において、
    第1の成形面が形成された固定型と、
    前記固定型に対向する第2の成形面とストッパ部が形成された可動型と、
    第3の成形面とストッパ受け部が形成されたスライド型と、
    前記スライド型に対して摺動自在な補助型と、
    前記スライド型に対して接近離間自在で、かつ折り返し部が形成された抜き型と、
    前記補助型を固定する可動プレートと、
    前記可動プレートに対して当接可能であり、前記補助型が挿通する孔部が形成され、かつ前記可動型を固定する支持プレートと、を有し、
    前記可動型と前記スライド型との間に弾性部材が介装され、
    前記第1の成形面、前記第2の成形面及び前記第3の成形面とによってキャビティが画成されるとともに、前記スライド型と前記折り返し部とによって、該キャビティに連通するアンダーカット成形部が画成され、
    前記抜き型を前記スライド型に対して接近する方向に移動させることにより、前記弾性部材の弾発力に抗して該抜き型によって該スライド型が押圧されて該抜き型と該スライド型とが同一方向に移動するとともに、前記補助型が該抜き型及び該スライド型の移動方向と直交する方向に移動し、
    前記抜き型を前記スライド型に対して離間する方向に移動させることにより、前記弾性部材の弾発力によって前記ストッ部に前記ストッ受け部が係合するまで該スライド型が移動することを特徴とする射出成形装置。
  2. 請求項1記載の射出成形装置において、
    前記スライド型と前記補助型の摺動面は、該スライド型の移動方向及び該補助型の移動方向に対して所定角度傾斜していることを特徴とする射出成形装置。
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