JP4408283B2 - インダクタ素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気・電子回路を構成する基本部品であるインダクタ素子と、その製造方法に関する。
携帯電話等のモバイル機器は、軽量化、多機能化が進み、日常に不可欠の道具となってきており、そのモバイル機器を構成する電気・電子部品は、高速化、小型化、薄型化、低消費電力化を技術テーマとして、開発が進められている。抵抗、コンデンサと並ぶ基本部品であるインダクタについても、同様である。
インダクタに関する先行文献としては、例えば、特許文献1〜3を挙げることが出来る。特許文献1には、大電流を流せる断面積の大きな、安価なインダクタ用コイルが開示されている。このインダクタ用コイルは、旧来の巻線型インダクタを発展させたものと考えられ、配線抵抗を低減するため、巻線の代わりに金属の導電板を使用してそれを螺旋形状として重ねる手段で作製されたものである。又、特許文献2には、高密度インダクタが提案されている。この高密度インダクタは、配線抵抗を抑えるために、コイルの断面積の増加を高さ方向に求め、フォトエッチングとメッキ析出の工程を繰り返し行って配線層を積み重ね、高密度なコイル構造を実現している薄膜型インダクタである。更に、特許文献3には、積層コンデンサと同じ様に、セラミックグリーンシートの上にスクリーン印刷で渦巻状のコイルパターンとスルーホールを形成して、順次、積層し、焼成して、インダクタ素子を得る積層型インダクタの製造方法が提案されている。
特開2001−167930号公報 特開2004−253684号公報 特許第3662749号公報
本発明は、上記した背景の下でなされたものであり、その目的とするところは、近年の技術ニーズにマッチした、従来の巻線型、積層型、薄膜型の何れにも属しない、新たなインダクタ素子を提供することにある。研究が重ねられた結果、以下に示す手段により、上記目的を達成出来ることが見出された。
即ち、先ず、本発明によれば、セラミック基体と、そのセラミック基体と相補形状をなす導電体からなるコイルと、を有し、そのコイルと対面するセラミック基体の内壁面に、一の方向に向けて複数の段差が形成されているインダクタ素子が提供される。
本発明に係るインダクタ素子においては、段差の底側に、段差の深さ方向と同じ方向に、更に、切り欠けが形成されていることが好ましい。
段差の底側とは、段状の高低の差である段差の、低い方の側であり、段差が形成されたことで生じた、凹みの底部を指す。段差の深さ方向とは、段状の高低の差である段差において、高い方の側から低い方の側へ向かう方向である。後述する段差の寸法とは、段差の大きさそのものであり、段状の高低の差を指す。
本発明に係るインダクタ素子においては、段差の寸法は、1.6〜16μmであることが好ましい。段差の寸法は、より好ましくは、3〜10μmであり、特に好ましくは6μm程度である。
本発明に係るインダクタ素子において、切り欠けがある場合、その切り欠けの寸法が、切り欠けの深さ方向と同じ方向におけるセラミック基体の最大幅に対して、1/5〜1/200であることが好ましい。切り欠けの寸法は、切り欠けの深さ方向と同じ方向におけるセラミック基体の最大幅に対して、1/5〜1/100であることが、より好ましい。
切り欠けの深さ方向とは、実体部分であるセラミック基体の切り取り部分(空間部分)である切り欠けの、開口面から最深部に向かう方向である。切り欠けの寸法とは、切り欠けの開口面から最深部までの距離であり、切り欠けの深さに等しい。
本発明に係るインダクタ素子において、切り欠けがある場合、その切り欠けの寸法が、2〜20μmであることが好ましい。切り欠けの寸法は、2〜10μmであることが、より好ましい。
本発明に係るインダクタ素子は、四角型海苔巻形状を呈するものであることが好ましい。
四角型海苔巻形状とは、鮨の海苔巻に例えたインダクタ素子の形状である。セラミック基体が酢飯にあたり、コイルが海苔に相当する。四角型であるから、巻き方向の形状を含み、全体が四角柱を呈していて、コイル(海苔)の巻き方も、断面が角型渦巻になっている。海苔巻形状であるから、巻き方向に平行な一の断面には、同一のコイルのパターンが現れる。同一のコイルのパターンが現れるとは、セラミック基体の巻き方向に平行な何れの断面においても、金太郎飴のように、コイルの一定の断面形状が現れることを意味する。
四角型海苔巻形状を呈するものである場合において、本発明に係るインダクタ素子は、複数の段差の向き(形成方向)である上記一の方向の長さに対する、複数の段差の向き(形成方向)とは異なる他の方向の長さの比が、0.4〜1.0であることが好ましい。
例えば、四角型海苔巻形状を呈する本発明に係るインダクタ素子を、座標軸上に置き、段差の形成方向である一の方向をZ方向とし、そのZ方向の長さDZと、段差の形成方向ではない他の方向をX方向とし、そのX方向の長さDXと、を考えたとき、その比DX/DZが、0.4〜1.0であることが好ましい。又は、段差の形成方向ではない、もう1つの他の方向をY方向とし、そのY方向の長さDYを考えたとき、比DY/DZが、0.4〜1.0であることが好ましい。
本発明に係るインダクタ素子は、コイルが一体成形品であることが好ましい。コイルが一体成形品であるとは、コイルに接着剤等によって接合した部分が存在しないことを意味し、別言すれば、接着工程を経ずに作製されたものであることを示している。
本発明に係るインダクタ素子は、後述する本発明に係るインダクタ素子の製造方法によって、好適に作製される。この場合、コイルは一体成形品になる。又、コイルの間は全てセラミック基体で構成される。即ち、コイルの周りは全てセラミック基体で埋め尽くされ、コイル(導電体)と、セラミック(基体)と、が密着している態様をなすようになる。
更に、後述する本発明に係るインダクタ素子の製造方法によって作製された本発明に係るインダクタ素子は、一の方向のみに複数の段差を有する(セラミック基体の)キャビティにコイルが埋め込まれた態様のインダクタ素子となる。そして、セラミック基体を形成する(焼成前の)グリーン積層体を構成する、各セラミックグリーンシートの接合部に、段差が形成される。
本発明に係るインダクタ素子においては、セラミック基体が、磁性体からなる磁性セラミック基体であることが好ましい。
次に、本発明によれば、複数のセラミックグリーンシートを用意し、それらセラミックグリーンシートの各々に打抜加工を施して所定形状の孔部を開け、孔部を開けた複数のセラミックグリーンシートを積層してグリーン積層体を得て、そのグリーン積層体を焼成し、孔部の集合によってコイルの形状となったキャビティを有する型を兼ねたセラミック基体を得て、その型を兼ねたセラミック基体のキャビティに導電材料を充填した後に焼成して、キャビティの中にコイルを一体成形する工程を有するインダクタ素子の製造方法(本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法又は本発明に係る第1の製造方法ともいう)が提供される。
この本発明に係る(インダクタ素子の)第1の製造方法は、セラミック基体を得た後でコイルを形成する製造方法である。微細な打抜(孔部)パターンを施したセラミックグリーンシートを積層し、得られた積層体(グリーン積層体、焼成後にセラミック基体)の中にコイルの形状のキャビティを設け、そこで、(例えば四角型海苔巻形状の)コイルを成形する。打抜加工による孔部の開け方によって、積層体の一の積層断面に同一のコイルのパターン(例えば四角型海苔巻形状)が現れるようにすることが出来る。
本発明に係る第1の製造方法において、型を兼ねたセラミック基体のキャビティに導電材料を充填する手段としては、メタルマスク製版による印刷法、ディスペンス法、ディッピング法等を採用することが可能である。
次に、本発明によれば、複数のセラミックグリーンシートを用意し、それらセラミックグリーンシートの各々に打抜加工を施して所定形状の孔部を開け、その孔部に導電材料を埋め込み、孔部に導電材料を埋め込んだ複数のセラミックグリーンシートを積層してグリーン積層体を得て、そのグリーン積層体を焼成し、孔部の集合によってコイルの形状となったキャビティの中でコイルが一体成形されたセラミック基体を得る工程を有するインダクタ素子の製造方法(本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法又は本発明に係る第2の製造方法ともいう)が提供される。尚、単に、本発明に係るインダクタ素子の製造方法又は本発明に係る製造方法というとき、本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法と、本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法の、両方を指すものとする。
この本発明に係る(インダクタ素子の)第2の製造方法は、焼成によってセラミック基体とコイルとを同時に形成する製造方法である。微細な打抜(孔部)パターンを施し孔部に導電材料を埋め込んだセラミックグリーンシートを積層すると、得られた積層体(グリーン積層体、焼成後にセラミック基体)では、既にコイルの形状のキャビティの中に導電材料が詰まっているから、それを焼成すれば(例えば四角型海苔巻形状の)コイルが成形されたセラミック基体が得られる。第2の製造方法においても、第1の製造方法と同様に、打抜加工による孔部の開け方によって、積層体の一の積層断面に同一のコイルのパターン(例えば四角型海苔巻形状)が現れるようにすることが出来る。
本発明に係る第2の製造方法において、セラミックグリーンシートに開けられた孔部に導電材料を埋め込む手段としては、メタルマスク製版による印刷法を採用することが出来る。
本発明に係るインダクタ素子の製造方法においては、セラミックグリーンシートが、磁性セラミック材料からなる磁性セラミックグリーンシートであることが好ましい。この場合、得られるセラミック基体は磁性セラミック基体である。
本発明に係るインダクタ素子は、コイルと対面するセラミック基体の内壁面に、一の方向に向けて複数の段差が形成されているので、その段差によって、作製時及び製品使用時に発生する熱応力が分散され、クラックの発生を防止することが出来る。従って、本発明に係るインダクタ素子は、長期にわたる信頼性に優れたものとなり得る。
クラックの発生は、インダクタ素子を製造する上での問題点である。具体的には、コイルを構成する導電体材料の融点から常温まで温度を下げていくとき、導電体とセラミック基体との膨張差に基づき、コイル(導電体)とセラミック基体との界面で、クラックが発生し、製品破損に至る。これは、熱膨張係数差によりセラミック基体に圧縮力がはたらいて、その力が界面の接合強度を上回ると、界面にクラックが発生するものと推測される。本発明に係るインダクタ素子では、セラミック基体に段差があり、この段差が弾性変形可能な微細構造を有しているので、発生した熱応力を、段差の変形によって、緩和し又は分散することが出来、クラックの発生が防止される。
段差に方向性がなくても、段差が存在すれば、熱応力を分散することが可能である。本発明に係るインダクタ素子は、好ましくは本発明に係るインダクタ素子の製造方法によって作製され、その場合には、段差の方向性を有するものになる。
本発明に係るインダクタ素子は、その好ましい態様において、段差の底側に、段差の深さ方向と同じ方向に、更に、切り欠けが形成されているので、上記段差の弾性変形を、切り欠けがない場合より、大きく取ることが可能である。即ち、切り欠けの存在により、段差が、大きく弾性変形可能となる。
本発明に係るインダクタ素子は、その好ましい態様において、段差の寸法が1.6〜16μmであるので、打抜加工法を採用して、段差の寸法、形状のバラツキを小さくすることが出来、且つ作製し易い。段差の寸法が1.6μm未満であると、打抜加工法における打抜刃物の精度の観点から、限界より小さく、段差の寸法、形状のバラツキが大きくなってしまう。又、段差の寸法が16μm超である場合にも、段差の寸法、形状のバラツキが大きくなる。
本発明に係るインダクタ素子は、その好ましい態様において、切り欠けの寸法が、切り欠けの深さ方向と同じ方向におけるセラミック基体の最大幅に対して、1/5〜1/200であるので、熱応力が発生した場合に、段差を変形させ、クラックの発生を、ほぼ完全に防止することが出来る。切り欠けの寸法が、切り欠けの深さ方向と同じ方向におけるセラミック基体の最大幅に対して、1/5より大きいと、段差の変形が不十分になりクラック発生のおそれが生じ得て、好ましくない。
本発明に係るインダクタ素子は、その好ましい態様において、切り欠けの寸法が、2〜20μmであるので、熱応力が発生した場合に、段差を変形させ、クラックの発生を、ほぼ完全に防止することが出来る。切り欠けの寸法が、2μm未満では、段差での変形が十分生じないため、熱応力を緩和出来ず、クラックが発生するおそれが高まり、好ましくない。
本発明に係るインダクタ素子は、その好ましい態様において、四角型海苔巻形状を呈し、複数の段差の向き(形成方向)である上記一の方向の長さに対する、複数の段差の向き(形成方向)とは異なる他の方向の長さの比が、0.4〜1.0である。これは、段差のない方向(段差の向きとは異なる他の方向)の長さが、段差のある方向(段差の向きである一の方向)の長さより、相対的に短いことを意味する。そのため、発生する熱応力は低減され、クラックは発生し難くなる。又、このような態様にすることは、インダクタ素子の実装面積を低減し、あるいはインダクタ素子の高さを低くすることになり、モバイル機器を構成する電気・電子部品として、好ましい。
本発明に係るインダクタ素子の製造方法は、本発明に係るインダクタ素子を製造する方法として好適な手段であり、(セラミック)グリーンシートに打抜加工を施し、集合によってキャビティ(コイルの形状)となる孔部を開けつつ積層し、得られたグリーン積層体を焼成するという簡素な工程のグリーンシート積層法によって、上記した本発明に係るインダクタ素子を提供し得るところに、優れた効果を奏する。
本発明に係るインダクタ素子の製造方法のうち第1の製造方法では、型を兼ねたセラミック基体のキャビティに導電材料を充填した後に焼成して、キャビティの中にコイルを一体成形するので、キャビティの形状によってコイルの断面積が決定される。そのため、大電流を流してもエネルギー損失が小さく消費電力が少ないコイルの厚さを有し、コイルが接着剤等によって接合した部分が存在しない一体成形品であるインダクタを、容易に作製することが可能である。又、例えば四角型海苔巻形状のコイルとしたときに、キャビティの形状によって四角型海苔巻形状の距離を決定することが出来るので、巻数の多いインダクタが容易に得られる。更に、本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法では、コイルの形状をキャビティの形状によって定めることが出来るので、キャビティを角型や板状とすることによって、断面積(電流が通過する面積)が大きなコイルを有する、小型のインダクタを、簡便に得ることが出来る。
本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法は、第1の製造方法が、孔部は開いているが導電材料が埋められていないセラミックグリーンシートを積層してなるグリーン積層体を焼成し、コイルの形状となったキャビティを有する型を兼ねたセラミック基体を得てから、キャビティに導電材料を充填し焼成して、キャビティの中でコイルを一体成形するのに対し、孔部を開けてそこに導電材料を埋めたセラミックグリーンシートを積層してなるグリーン積層体を焼成し、セラミック基体とコイルとを同時に形成する点で、第1の製造方法とは異なる。即ち、のちにコイル(の一部)となる導電材料を孔部(その集合であるキャビティ)に詰めるタイミングが異なる製法であるが、キャビティの中でコイルが一体成形され、コイルの形状をキャビティの形状によって定めることが出来る点は、第1の製造方法と共通するので、本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法は、上記本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法と同様の効果が得られる。
本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法では、型を兼ねたセラミック基体を得た後に、それに備わるキャビティに導電材料を充填し、その後、焼成するので、使用する導電材料にかかる焼成温度や反応性といった制約が少なく、導電材料として広範囲な材料選択が可能である。
以下、本発明について、適宜、図面を参酌しながら、実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではない。本発明の要旨を損なわない範囲で、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良、置換を加え得るものである。例えば、図面は、好適な本発明の実施の形態を表すものであるが、本発明は図面に表される態様や図面に示される情報により制限されない。本発明を実施し又は検証する上では、本明細書中に記述されたものと同様の手段若しくは均等な手段が適用され得るが、好適な手段は、以下に記述される手段である。
図1〜図8は、本発明に係るインダクタ素子の一の実施形態を示す図である。このうち、図1は外観を表す斜視図であり、図2は内部に存在するコイルを表す斜視図である。図3は図1の切断線11において切断した場合の断面図であり、図4は図3に示される態様においてセラミック基体とコイルとを分離した様子を表す斜視図である。又、図5は図3において丸囲いしたA部分を拡大して表す部分拡大図であり、図6は図5において丸囲いしたB部分を更に拡大して表す部分拡大図である。図7及び図8は、セラミック基体の一部(1つのセラミック層)を表す断面図である。図1〜図8における方向については、各図に付された座標軸を参照されたい。
図1〜図8に示されるインダクタ素子10は、セラミック基体13と、そのセラミック基体13の中に形成されたコイル12と、を有する(図3及び図4を参照)。セラミック基体13とコイル12とは、互いに相補形状をなしており(図4を参照)、導電体からなるコイル12の間は、全て磁性体からなるセラミック基体13(磁性セラミック基体)で構成されている。
セラミック基体13は、複数のセラミック層14が積層をされてなるものである。インダクタ素子10には、セラミック層14の1層の厚さ(Z方向の寸法)に対応して、コイル12と対面するセラミック基体13の内壁面に、Z方向に向けて複数の段差5が形成されている。段差5の寸法は、符号D(図7を参照)、符号DL(図8の左側の段差)、符号DR(図8の右側の段差)で表される。
又、インダクタ素子10では、コイル12と対面しないセラミック基体13の外壁面にも、Z方向に向けて複数の段差5が形成されている(図3及び図4を参照、図5では省略)。更に、インダクタ素子10では、Z方向に向けて形成された段差5は、コイル12と対面するセラミック基体13の内壁面のうちYZ平面に平行な面のみならず、XZ平面に平行な面にも形成されている(図示しない)。
インダクタ素子10において、セラミック基体13とコイル12とは互いに相補形状をなしていて、コイル12と対面するセラミック基体13の内壁面には段差5が形成されていることから、コイル12にも、セラミック基体13に形成された段差5と相補的な段差が形成されている(図4を参照)。そして、セラミック基体13において、Z方向に向けて形成された段差5は、コイル12と対面するセラミック基体13の内壁面のうちYZ平面に平行な面のみならず、XZ平面に平行な面にも形成されているから、コイル12においても、YZ平面に平行な面のみならず、XZ平面に平行な面にも段差は形成されており、段差はコイル12の全ての側面に形成されている(図2を参照)。
図3及び図4に示されるように、インダクタ素子10では、コイル12は四角型海苔巻形状を呈し、その幅(Y方向の寸法)が広く、巻き方向に電流が流される際に生じる抵抗を小さくすることが出来る。インダクタ素子10は、セラミック層14の積層断面にあたるXZ平面に同一のコイル12のパターンが現れるものであり、換言すれば、インダクタ素子10のコイル12は、XZ平面に平行なあらゆる断面において一定のパターンが現れる、四角型海苔巻形状を呈するものである。
インダクタ素子10には、段差5の底側に、段差5の深さ方向と同じ方向に、更に、切り欠け4が形成されている。段差5の深さ方向とは、YZ平面に平行な面に形成された段差5においてはX方向である。図5において、左側のセラミック基体13の内壁面に形成された段差5の場合には、深さ方向は右方向であり、右側のセラミック基体13の内壁面に形成された段差5の場合には、深さ方向は左方向である。切り欠け4の寸法は、符号KL(図8の左側の切り欠け)、符号KR(図8の右側の切り欠け)で表される。インダクタ素子10において、切り欠け4の寸法は、切り欠け4の深さ方向(段差5の深さ方向と同じ)と同じX方向におけるセラミック基体13の最大幅に対して、1/5〜1/200であることが好ましいが、このセラミック基体13の最大幅は、符号W(図8を参照)で表される。
インダクタ素子10は、上記の通り、段差5及び切り欠け4が、セラミック基体13の両側面(壁面)に形成され、それらにおいては、セラミック基体13を構成するセラミック層14間はつながっていないが、中央の支え部3によって、セラミック基体13を構成するセラミック層14間は、接合されている。支え部3の寸法は、符号C(図8を参照)で表される。
インダクタ素子10と同態様のインダクタ素子における、(図8の)左側の段差5の寸法DL、右側の段差5の寸法DR、左側の切り欠け4の寸法KL、右側の切り欠け4の寸法KR、支え部3の寸法C、セラミック基体13の最大幅Wの、好ましい大きさの例について、次の通り示す。
(実施例1)DL=DR=1.6μm、KL=KR=3.4μm、C=10μm、W=20μm。このとき、KL(又はKR)/W≒1/5.9である。
(実施例2)DL=DR=1.6μm、KL=KR=4.9μm、C=12μm、W=25μm。このとき、KL(又はKR)/W≒1/5.1である。
(実施例3)DL=DR=6μm、KL=KR=6.5μm、C=25μm、W=50μm。このとき、KL(又はKR)/W≒1/7.7である。
(実施例4)DL=DR=1.6μm、KL=KR=2μm、C=42.8μm、W=50μm。このとき、KL(又はKR)/W=1/25である。
(実施例5)DL=DR=6μm、KL=KR=20μm、C=148μm、W=200μm。このとき、KL(又はKR)/W=1/10である。
(実施例6)DL=DR=1.6μm、KL=KR=2μm、C=192.8μm、W=200μm。このとき、KL(又はKR)/W=1/100である。
又、インダクタ素子10では、その外形が、段差5の向きであるZ方向の長さDZに対する段差5の向きとは異なるX方向の長さDXの比、及び、DZに対するY方向の長さDYの比が、0.4〜1.0となる寸法であることが好ましい。外形寸法の好ましい大きさの例について、実現し得るインダクタンス及び直流抵抗値の例と併せて、次の通り示す。
(実施例7)DX=2.6mm、DY=1mm、DZ=3.2mm。このとき、DX/DZ≒0.81、DY/DZ≒0.31である。そして、インダクタンスL=10μH、直流抵抗R=0.16Ω、を実現出来る。
(実施例8)DX=0.81mm、DY=0.61mm、DZ=1.6mm。このとき、DX/DZ≒0.51、DY/DZ≒0.38である。そして、インダクタンスL=1.2nH、直流抵抗R=0.04Ω、を実現出来る。
次に、同じく図1〜図8を参照して、これらの図に示されたインダクタ素子10を製造する場合を例にとって、本発明に係るインダクタ素子の製造方法について説明する。座標軸が示される全ての図面において、X軸方向及びY軸方向(XY平面)が、セラミック層又はセラミックグリーンシートの層方向にあたり、Z軸方向が、セラミック層又はセラミックグリーンシートの積層方向に相当する。
先ず、本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法について説明する。インダクタ素子10を作製するためには、先ず、セラミック材料を主成分とする、所定形状で所定の厚さの12枚(図3及び図4を参照)のセラミックグリーンシートを用意する。セラミックグリーンシート(単にシートともいう)は、従来知られたセラミック製造方法によって作製することが出来る。例えば、磁性セラミック材料の粉末を用意し、これにバインダ、溶剤、分散剤、可塑剤等を望む組成に調合してスラリーを作製し、これを脱泡処理後、ドクターブレード法、リバースロールコーター法、リバースドクターロールコーター法等のシート成形法によって、シートを形成することが可能である。尚、セラミックグリーンシートの大きさ及び形状は、最終的に得ようとするインダクタ素子の大きさに合わせて、決定すればよい。
次に、例えばパンチとダイとを備える打抜加工機を用いて、得られた12枚のセラミックグリーンシートの各々に、所定形状の孔部を開け、それぞれに孔部が開いたセラミックグリーンシートを得る。セラミックグリーンシートに開けられる孔部は、セラミックグリーンシートが重なり、孔部が集合することによって、キャビティとなるものであり、各セラミックグリーンシートにおける各孔部は、キャビティが所望するコイル12の形状となるような形状とする。
次に、孔部が開けたセラミックグリーンシートを、順に積層してグリーン積層体を得る。得られたグリーン積層体には、孔部が集合して、コイル12の形状に等しいキャビティが形成される。そのため、そのグリーン積層体を焼成すれば、孔部の集合によってコイル12の形状となったキャビティを有する、型を兼ねたセラミック基体13が得られる。12枚のセラミックグリーンシートが焼成されて12層のセラミック層14となり、セラミック基体13を構成するのである。この時点では、セラミック基体13の中には未だコイル12は存在しない。
次いで、この型を兼ねたセラミック基体13のキャビティに、(例えば)ディスペンス法により導電材料を充填し、焼成することにより、導電材料が成形されてコイル12となり、インダクタ素子10が完成する。尚、外部との配線処理のための端子の形成、保護膜(絶縁膜)による被覆処理(シール)等は、必要に応じて施される(これらは、後述する本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法においても同様であり、以下の説明において省略する)。
本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法を用いると、コイル12の形状はキャビティの形状で決まり、キャビティは孔部の形とセラミックグリーンシート(セラミック層14)の厚さで決まるから、これらは、本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法を用いて本発明に係るインダクタ素子を作製する上で重要な事項である。換言すれば、コイル12は、セラミック層14(製造過程における焼成前のセラミックグリーンシート)の1層あたりの厚さと、1層のセラミック層14(製造過程における焼成前のセラミックグリーンシート)に形成された孔部の形と、で決まる形状を有するので、本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法においては、最終的に得ようとするインダクタ素子10のコイル12の形状に合わせて、セラミックグリーンシート(焼成後のセラミック層14)の厚さを決定することが望ましい。
本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法によれば、コイル12が形成されるキャビティは、打抜加工によって形成された孔部が集合してなるものであり、打抜加工法によってシートに形成される孔部は、打抜入口側の開口と、打抜出口側の開口と、の大きさが異なる(通常、打抜出口側が狭い)テーパー状になる。そのため、シートを焼成したセラミック層14の積層体であるセラミック基体13のキャビティ形成面(壁面)には、セラミック層14の1層あたりの厚さに基づく段差5が現れる(図3及び図4を参照)。
次に、本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法について説明する。第2の製造方法でインダクタ素子10を作製するためには、先ず、セラミック材料(例えば磁性セラミック材料)を主成分とする、所定形状で所定の厚さの12枚(図3及び図4を参照)のセラミックグリーンシートを用意する。セラミックグリーンシートは、既述のように、従来知られたセラミック製造方法によって作製することが出来る。
次に、例えばパンチとダイとを備える打抜加工機を用いて、得られた12枚のセラミックグリーンシートの各々に、同じ形状の孔部を開け、更に、(例えば)メタルマスク製版による印刷法を利用して、各孔部に(のちにコイル12の一部となる)導電材料を埋め込む。これらの工程によって、それぞれに孔部が開き、そこに導電材料が詰まったセラミックグリーンシートが得られる。セラミックグリーンシートに開けられる孔部は、セラミックグリーンシートが重なり、集合することによってキャビティとなるものであり、セラミックグリーンシートに開けられた孔部に埋め込まれた導電材料は、セラミックグリーンシートが重なり、集合することによって、コイル12の形状となる。
次に、孔部を開け導電材料を埋め込んだセラミックグリーンシートを、順に積層してグリーン積層体を得る。このグリーン積層体には、孔部が集合して、コイル12の形状に等しいキャビティが形成され、この時点で、既に、キャビティには、のちにコイル12となる導電材料が詰まっている。そのため、そのグリーン積層体を焼成すれば、導電材料が成形されてコイル12となり、インダクタ素子10が得られる。12枚のセラミックグリーンシートが焼成されて12層のセラミック層14となり、セラミック基体13を構成する。
本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法においても、本発明に係るインダクタ素子の第1の製造方法と同様に、コイル12の形状はキャビティの形状で決まり、キャビティは孔部の形とセラミックグリーンシート(セラミック層14)の厚さで決まるから、これらは、本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法を用いて本発明に係るインダクタ素子を作製する上で重要な事項である。換言すれば、コイル12は、セラミック層14(製造過程における焼成前のセラミックグリーンシート)の1層あたりの厚さと、1層のセラミック層14(製造過程における焼成前のセラミックグリーンシート)に形成された孔部の形と、で決まる形状を有するので、本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法においても、最終的に得ようとするインダクタ素子10のコイル12の形状に合わせて、セラミックグリーンシート(焼成後のセラミック層14)の厚さを決定することが望ましい。
本発明に係るインダクタ素子の第2の製造方法においても、コイル12が形成されるキャビティは、打抜加工によって形成された孔部が集合してなるものであり、打抜加工法によってシートに形成される孔部は、打抜入口側の開口と、打抜出口側の開口と、の大きさが異なる(通常、打抜出口側が狭い)テーパー状になる。そのため、シートを焼成したセラミック層14の積層体であるセラミック基体13のキャビティ形成面(壁面)には、セラミック層14の1層あたりの厚さに基づく段差5が現れる(図3及び図4を参照)。
本発明に係るインダクタ素子の(第1及び第2の)製造方法で作製されたインダクタ10において、キャビティを形成するセラミック基体13の壁部(実体部分)はセラミック層14が積層されてなるものであり、セラミック層14(製造過程における焼成前のセラミックグリーンシート)に開いた孔部は単純な長方形で構成し得るから、これを極薄くすることは容易である。そのため、本発明に係るインダクタ素子の製造方法によれば、全体に占めるコイル12の割合が高いインダクタ素子を、容易に得ることが出来る。
次に、本発明に係るインダクタ素子に用いられる材料について説明する。セラミック基体(セラミック層)の材料(セラミック材料)として、酸化鉄を主成分とする自発磁化をもつ磁性セラミック材料を用いることが出来る。例えば、軟磁性体のスピネル型、ガーネット型及び硬磁性体のマグネトプラムバイト型構造のフェライトである。具体的には、通常フェライトと呼ばれる鉄族元素の酸化物(分子式ではMFe・O)からなり、Mn−フェライト、Ni−フェライトなどとZn−フェライト(ZnFe)の固溶体である。
コイルの材料(導電材料)としては、導電性の貴金属が採用される。例えば、Ag、Au、Pd、Ptが挙げられる。尚、使用(充填、埋め込み)に際しては、これら導電性の金属にバインダが混合される。バインダとしては、SiO、B、NaO、PbO、ZnO等の酸化物を主成分とするガラス微粒子が用いられる。
全体的に又は部分的に、インダクタを保護膜でカバーする場合には、その保護膜の材料として、二酸化珪素、窒化珪素、硼酸−燐酸−珪酸ガラス(BPSG)、燐酸−珪酸ガラス(PSG)等が用いられる。
本発明に係るインダクタ素子は、電気・電子回路を構成するインダクタとして、あらゆる用途に利用することが出来る。例えば、スイッチング電源やDC/DCコンバータ等のエネルギーを変換する回路で使用される電源回路用インダクタ(チョークコイル)、高周波回路用インダクタ、ノイズ除去用インダクタとして好適に利用される。
本発明に係るインダクタ素子の一の実施形態を示す図であり、外面の段差を省略して描いた斜視図である。 本発明に係るインダクタ素子の一の実施形態を示す図であり、内部に存在するコイルを表した斜視図である。 本発明に係るインダクタ素子の一の実施形態を示す図であり、図1における所定の切断線で切断した断面を示す断面図である。 本発明に係るインダクタ素子の一の実施形態を示す図であり、図3に示される態様においてセラミック基体とコイルとを分離した様子を表す斜視図である。 本発明に係るインダクタ素子の一の実施形態を示す図であり、図3において丸囲いしたA部分を拡大して表す斜視図である。 本発明に係るインダクタ素子の一の実施形態を示す図であり、図5において丸囲いしたB部分を更に拡大して表す斜視図である。 本発明に係るインダクタ素子の一の実施形態を示す図であり、セラミック基体の一部(1つのセラミック層)を表す断面図である。 本発明に係るインダクタ素子の一の実施形態を示す図であり、セラミック基体の一部(1つのセラミック層)を表す断面図である。
符号の説明
3 支え部
4 切り欠け
5 段差
10 インダクタ素子
11 切断線
12 コイル
13 セラミック基体
14 セラミック層

Claims (5)

  1. セラミック基体と、そのセラミック基体と相補形状をなす導電体からなるコイルと、を有し、そのコイルと対面する前記セラミック基体の内壁面に、一の方向に向けて複数の段差が形成され、
    前記段差の底側に、段差の深さ方向と同じ方向に、更に、切り欠けが形成され、その切り欠けの寸法が、切り欠けの深さ方向と同じ方向における前記セラミック基体の最大幅に対して、1/5〜1/200であるとともに、その切り欠けの寸法が、2〜20μmであり、
    複数の段差の向きである前記一の方向の長さに対する、複数の段差の向きとは異なる他の方向の長さの比が、0.4〜1.0である、四角型海苔巻形状を呈するインダクタ素子。
  2. 前記セラミック基体が、磁性体からなる磁性セラミック基体である請求項に記載のインダクタ素子。
  3. 請求項1に記載のインダクタ素子を製造する方法であって、
    複数のセラミックグリーンシートを用意し、それらセラミックグリーンシートの各々に打抜加工を施して所定形状の孔部を開け、孔部を開けた複数のセラミックグリーンシートを積層してグリーン積層体を得て、そのグリーン積層体を焼成し、
    前記孔部の集合によってコイルの形状となったキャビティを有し、前記複数の段差及び切り欠けが形成された、型を兼ねたセラミック基体を得て、
    その型を兼ねたセラミック基体のキャビティに導電材料を充填した後に焼成して、前記キャビティの中にコイルを一体成形する工程を有するインダクタ素子の製造方法。
  4. 請求項1に記載のインダクタ素子を製造する方法であって、
    複数のセラミックグリーンシートを用意し、それらセラミックグリーンシートの各々に打抜加工を施して所定形状の孔部を開け、その孔部に導電材料を埋め込み、孔部に導電材料を埋め込んだ複数のセラミックグリーンシートを積層してグリーン積層体を得て、そのグリーン積層体を焼成し、
    前記孔部の集合によってコイルの形状となったキャビティの中でコイルが一体成形されるとともに前記複数の段差及び切り欠けが形成されたセラミック基体を得る工程を有するインダクタ素子の製造方法。
  5. 前記セラミックグリーンシートが、磁性セラミック材料からなる磁性セラミックグリーンシートである請求項3又は4に記載のインダクタ素子の製造方法。
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