JP4406991B2 - 薄膜el素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ディスプレイや液晶ディスプレイ用バックライト等として用いられる表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロルミネッセンス(EL)パネルは視認性が高く、表示能力に優れ、高速応答も可能という特徴を持っている。近年、有機化合物を構成材料とする薄膜EL素子について報告がなされた(例えば、関連論文 アプライド・フィジックス・レターズ、第51巻913頁1987年(Applied Physics Letters,51,1987,P.913.)、)。この報告では低分子の蒸着膜からなるホール輸送層と有機発光層の積層構造により、低電圧、高輝度発光の薄膜EL素子を実現した。発光材料としてはトリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(以下Alq)を用いており、高い発光効率と、電子輸送を合わせ持つ優れた発光物質である。
【0003】
また、ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス、第65巻3610頁1989年(Journal of Applied Physics,65,1989,p.3610.)には有機発光層を形成するAlqにクマリン誘導体やDCM1等の蛍光色素をドープした素子を作成し、色素の適切な選択により発光色が変わることを見いだした。さらに、発光効率も非ドープに比べ上昇することを明らかにした。
【0004】
一方、有機高分子からなる薄膜EL素子についても、その製造方法において、塗布、印刷などコストの低下や大型化につながる可能性を内在していることから注目されている。高分子系の薄膜EL素子は、高分子の主鎖あるいは側鎖に発光基を有する発光性高分子からなるものと、高分子中に発光材料を分散した分散系のものの概ね2種類に分けられる。
【0005】
ディスプレイ等への適用を試みた場合、カラー化は必須で、各色を分割して並べる必要がある。低分子系においては、蒸着時に所望のパターンに切り抜いたマスクを用いて第一の発光色材料を蒸着し、第一の発光色材料と重ならないようにマスクあるいは基板を移動させて第二の発光色材料を蒸着し、第一、第二の発光色材料と重ならないように第三の発光色材料を蒸着というように、複数の発光色材料を同一平面に並べていくことができる。
【0006】
高分子系においては塗布形成されるため、カラー化の手段としては、一つの発光層に各色の色素を混合した白色発光デバイスにカラーフィルターをはり付ける方法がある。ただし、白色発光デバイスは、カラーフィルターに光を吸収されるため、デバイスの効率を低下させてしまうという欠点を有する。そこで、特開平3−105894号公報では、発光層に感光性化合物を用いてフォトプロセスによりパターニングする方法が採られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、感光性化合物は耐熱性が弱く、動作時に発生するジュール熱によって劣化しやすい。また、高分子系における効率向上や長寿命化等の特性の改善には、精製が鍵を握っていると言われている。従って発光層に感光性化合物を含む工程は、反応開始剤あるいは反応物質としてのイオンを含むため、不純物として作用し、長期駆動時における特性の劣化を引き起こすので好ましくない。さらに、発光層に露光した場合、発光基として作用する部分に紫外線が直接照射されるため劣化を生じ、特にネガレジストを用いた場合では、発光層として残しておく部分に紫外線を照射するため、発光基が分解や異性化等により変質してしまうという課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで我々は、発光層に耐熱性に優れた熱硬化性樹脂を用いることにより、薄膜EL素子の長寿命化を実現することができ、前記課題を解決するに至った。
【0009】
具体的には、本願の請求項1の発明によれば、陽極および陰極間に、少なくとも発光層を有する薄膜EL素子において、前記発光層が熱硬化性樹脂を含む複数の発光材料からなる薄膜EL素子であって、第一の発光材料を塗布し、パターニングした後、加熱硬化することを交互に繰り返し、多色化されたことを特徴とする薄膜EL素子が提供される。
【0010】
本願の請求項2は、請求項1記載の熱硬化性樹脂の主鎖あるいは側鎖に発光基が含まれるとしたものである。
【0011】
本願の請求項3は、請求項1記載の熱硬化性樹脂をポリイミドとしたものである。
【0012】
本願の請求項4の発明によれば、陽極および陰極間に、少なくともホール輸送層と発光層を有する薄膜EL素子において、前記ホール輸送層が熱硬化性樹脂及びホール輸送材料からなり、かつ、前記発光層が熱硬化性樹脂を含む複数の発光材料からなる薄膜EL素子であって、前記ホール輸送層を塗布し、加熱硬化した後、第一の発光材料を塗布、パターニング、加熱硬化することを交互に繰り返し、多色化されたことを特徴とする薄膜EL素子が提供される。
【0013】
本願の請求項5は、請求項4記載のホール輸送層に含まれる熱硬化性樹脂をポリイミドとしたものである。
【0014】
本願の請求項6は、請求項4記載の発光層に含まれる熱硬化性樹脂の主鎖あるいは側鎖に発光基が含まれるとしたものである。
【0015】
本願の請求項7は、発請求項4記載の光層に含まれる熱硬化性樹脂をポリイミドとしたものである。
【0016】
本願の請求項8の発明によれば、陽極および陰極間に、少なくとも発光層を有する薄膜EL素子の製造方法において、前記発光層が熱硬化性樹脂を含む複数の発光材料から形成される工程を含む製造方法であって、第一の発光材料を塗布した後、パターニングする工程と、加熱硬化する工程を少なくとも2回交互に繰り返すことを特徴とする薄膜EL素子の製造方法が提供される。
【0017】
本願の請求項9は、請求項8記載の熱硬化性樹脂の主鎖あるいは側鎖に発光基が含まれるとしたものである。
【0018】
本願の請求項10は、請求項8記載の熱硬化性樹脂をポリイミドとしたものである。
【0019】
本願の請求項11は、請求項8記載のパターニングの工程において、ドライエッチング法を適用したものである。
【0020】
本願の請求項12は、請求項8記載の発光層をホール輸送層形成後に形成するとしたものである。
【0021】
本願の請求項13は、請求項8記載の発光層を形成した後、さらに電子輸送層を形成するとしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明の薄膜EL素子の発光層を形成する手法の一例を示す断面図である。図1において、aは発光層材料の塗布工程、bはレジストパターンの形成、cはドライエッチング工程、dはレジスト除去工程と発光層に含まれる樹脂の熱硬化の工程を示す。1aから1dにおいて、第一の発光層パターンを形成し、熱硬化によって不溶化した後、第二の発光層パターンを塗布形成する。このa〜dの一連の操作をn回繰り返すことにより、n個の発光色が同一平面に並んだ発光層を形成することができる。レジストパターンは数十μmまで微細パターン可能なので、レジストパターンを形成する工程を含む一連の工程によって、精細な画素を有するディスプレイの作製が可能となる。
【0024】
図1の1bあるいは2bに示すbの工程は、金属マスクの張り合わせ工程に置き換えることができる。この場合、マスクパターンのピッチは100μmオーダーとなるが、マスクを塗布した発光層面に張り合わせるだけなので、簡便に操作を行うことができる。
【0025】
発光層に含まれる高分子としては、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいはポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール等の耐熱性高分子が好ましい。特に吸湿性をほとんど有しないポリイミドが好ましい。ポリイミドはカルボン酸二無水物とジアミン化合物の交互共重合により生成したポリアミック酸を加熱によりイミド化して合成される。カルボン酸に無水物の例として、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクター7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。ジアミン化合物の例としては、1,4−ビス(4−アミノフェニルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルチオ)ナフタレン、9,10−ビス(4−アミノフェニルチオ)アントラセン、1,6−ビス(4−アミノフェニルチオ)ピレン等の硫黄含有化合物や、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンのように硫黄原子を酸素原子に置換したものも好ましい。
【0026】
発光層に含まれる発光材料としては、クマリン6やDCM、フェノキサゾン9といったレーザー色素のような量子効率が1に近い色素が好ましい。この他にナフタレン、アントラセン、ピレン、ナフタセン等の縮合環及びその誘導体も好ましく、例えばルブレンも量子効率は1に近く有能な発光材料である。これらの発光材料は上記高分子の主鎖あるいは側鎖に発光基として含まれてよく、あるいは発光材料を高分子マトリックス中に分散してもよい。例えば、上記ポリイミドの主鎖に発光基を含む場合には、上記ジアミン化合物のベンゼン環と置換されてよく、酸素原子や硫黄原子によって連結される形態が好ましい。特に好ましくは上記ナフタレン化合物、アントラセン化合物のように、ジアミン化合物の中央部に連結される形態が、濃度消光の恐れがなく好ましい。
【0027】
薄膜EL素子の形態において、発光層と陽極の間、発光層と陰極の間にはそれぞれホール輸送層、電子輸送層が形成されるのが好ましい。一般に透明電極を形成した透明基板上に順次形成するため、ホール輸送層は、発光層を塗布形成する際、溶解しない材料選択を行う必要がある。従って、上記熱硬化性樹脂あるいは耐熱性高分子中にホール輸送特性に優れたトリフェニルアミンを基本骨格として持つ誘導体を分散、塗布後硬化し、不溶化もしくは耐溶剤性に優れたホール輸送層を形成するとよい。トリフェニルアミン誘導体としては、例えば特開平7−126615号公報記載のテトラフェニルベンジジン化合物、トリフェニルアミン3量体、ベンジジン2量体、特開平8−48656号公報記載の種々のトリフェニルジアミン誘導体、特開平7−65958号公報記載のMTPD(通称TPD)、トリストリルアミン等が好ましい。あるいは、ホール注入材料である銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン化合物の蒸着膜は不溶性膜であるので、これらよりホール輸送層を形成してもよい。電子輸送層の形成においては、発光層は不溶化しているので、高分子層を塗布形成してもよく、低分子を蒸着してもよい。高分子系電子輸送材料としては、ポリフルオレンや、オキザジアゾールを主鎖あるいは側鎖に有するポリマーが挙げられ、低分子系材料としてはAlq、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム等の金属錯体、4,4,8,8−テトラキス(1H―ピラゾールー1−イル)ピラザボール等の電子不足化合物、3−(2´−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン等が挙げられる。また、バソクプロイン、トリアゾール誘導体等のホールブロック機能を有する材料、あるいは特願平11−214712号公報記載のジリチウムフタロシアニン、ジソディウムフタロシアニン、マグネシウムポルフィン、4,4,8,8−テトラキス(1H―ピラゾールー1−イル)ピラザボール等の電子注入材料も好ましい。
【0028】
発光層の膜厚は、10〜1000nmとすることが好ましい。ホール輸送層及び電子輸送層はそれぞれ1〜100nmであることが好ましい。
【0029】
次に、ドライエッチングの方法であるが、酸素ガスを導入したリアクティブイオンエッチング(RIE)等が挙げられる。バレル型、平行平板型等の汎用的な型式で行ってよく、また有機層の状態によってはArガス等も同時に導入するなどしてよい。レジストパターンによりパターニングを行う際、硬化以前の軟らかい状態でエッチングを行う必要がある。発光層に含まれる熱硬化性樹脂、耐熱性高分子等は熱処理による硬化後は、レジストよりもエッチング速度が遅くなる。従って、発光層がエッチングされるよりも早くレジストがエッチングされるため、パターンが得られない。金属マスクを用いた場合においては、硬化後でもよいが、エッチングのパワーを上げる必要があるため、発光層の特に発光基の受けるダメージが大きく、効率の低下につながるので好ましくない。
【0030】
薄膜EL素子は、少なくとも一方の電極を透明ないし半透明にすることにより、面発光を取り出すことが可能となる。通常、正孔注入電極としての陽極にはITO(インジウム錫酸化物)膜を用いることが多い。他に、酸化錫、Ni,Au,Pt,Pd等が挙げられる。ITO膜はその透明性を向上させ、あるいは抵抗率を低下させる目的で、スパッタ、エレクトロンビーム蒸着、イオンプレーティング等の成膜方法が採用されている。また、膜厚は必要とされるシート抵抗値と可視光透過率から決定されるが、薄膜EL素子では比較的駆動電流密度が高いため、シート抵抗値を小さくするため100nm以上の厚さで用いられることが多い。
【0031】
電子注入電極としての陰極には、Tangらの提案したMgAg合金あるいはAlLi合金など、仕事関数が低く電子注入障壁の低い金属と、比較的仕事関数が大きく安定な金属との合金が用いられることが多い。また、仕事関数の低い金属を有機層側に成膜し、この低仕事関数金属を保護する目的で、仕事関数の大きな金属を厚く積層してもよく、Li/Al、LiF/Alのような積層電極を用いることができる。これら陰極の形成には蒸着法やスパッタ法が好ましい。また、ジリチウムフタロシアニン、ジソディウムフタロシアニン、マグネシウムポルフィン、4,4,8,8−テトラキス(1H―ピラゾールー1−イル)ピラザボール等の電子注入材料を用いた場合には、仕事関数が大きく安定な金属のみで電極を構成できるので、酸化等の反応を受けにくく、寿命特性を向上できる。
【0032】
基板は、上述した薄膜を積層した薄膜EL素子を担持できるものであれば良く、また、有機層内で生じた発光を取り出せるように透明ないし半透明の材料であれば良く、コーニング1737等のガラス、あるいはポリカーボネートその他の樹脂フィルム等を用いる。ただし、発光層に用いる熱硬化性樹脂、耐熱性樹脂の硬化温度よりも、軟化点が高い必要がある。
【0033】
次に具体的な実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【0034】
(実施例1)
(発光層及びホール輸送層に用いるポリイミド前駆体ポリアミック酸の合成)
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と1,4−ビス(4−アミノフェニルチオ)ベンゼンをN,N−ジメチルホルムアミド中、室温で1時間撹拌し、ポリアミック酸(PA1)を得た。同様にベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と9,10−ビス(4−アミノフェニルチオ)アントラセンから(PA2)を、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と1,6−ビス(4−アミノフェニルチオ)ピレンから(PA3)を得た。
【0035】
(ホール輸送層の形成)
ITO透明電極を成膜したガラス基板上に、PA1とトリストリルアミンを重量比6:4で混合した溶液をスピンコートした後、200℃で加熱して、500Åのポリイミドからなるホール輸送層を得た。
【0036】
(図1−1a:第一発光層の形成)
第一発光層として、ホール輸送層上にPA2をスピンコートし、90℃で30分加熱乾燥を行った。
【0037】
(図1−1b:レジストパターン形成)
第一発光層上に、ポジレジスト(MP1400:シプレイ・ファーイースト製)を2.5μmの厚さにスピナーで塗布し、画素ピッチ40μm/100μmのマスクで30秒露光を行い、現像液(MF312:シプレイ・ファーイースト製)で現像した後、90℃で15分間ポストベークを行った。
【0038】
(図1−1c:ドライエッチング工程)
酸素プラズマアッシャーにより、高周波出力400W、設定温度100℃、酸素導入時真空度1Torr、処理時間10分で、ドライエッチングを行った。
【0039】
(図1−1d:レジスト除去+樹脂硬化工程)
レジストは、発煙硝酸(関東化学製)中に基板を2分間浸漬して除去した後、30分間流水洗浄を行った。引き続き200℃で1時間加熱してイミド化を行い、ポリイミドからなる500Åの第一発光層を得た。
【0040】
(図1−2a:第二発光層の形成)
パターン化された第一発光層上に、第二発光層としてPA2をスピンコートし、90℃で30分加熱乾燥を行った。
【0041】
(図1−2b:レジストパターン形成)
露光時のマスクを第一発光層の形成部分と重ならないようにアライメントした以外は、上記図1−1bの工程と同様に行った。
【0042】
(図1−2c:ドライエッチング工程)
上記図1−1cの工程と同様に行った。
【0043】
(図1−2d:レジスト除去+樹脂硬化工程)
上記図1−1dの工程と同様に行い、ポリイミドからなる第二発光層を得た。
【0044】
(電子輸送層の形成)
真空蒸着法により、4,4,8,8−テトラキス(1H―ピラゾールー1−イル)ピラザボールからなる電子輸送層を100Å形成した。
【0045】
(電極の形成)
引き続き、真空蒸着法により、Liからなる電子注入電極を10Å形成し、保護陰極として、Alを1000Å蒸着した。
【0046】
以上の工程より、画素サイズ40μm、画素ピッチ50μmの発光層を有する薄膜EL素子を得た。電圧印可により、全面点灯では白色発光が得られ、マトリクス駆動により単色表示した場合、PA2を前駆体としたポリイミドからの青緑発光とPA3を前駆体としたポリイミドからの橙発光が観察された。さらに150℃の高温環境下において連続駆動したところ、輝度低下もなく安定に光り続けた。
【0047】
本発明は、種々実施形態を採りうる。
【0048】
本発明の実施の一形態である薄膜EL素子は、陽極と陰極との間に少なくとも発光層を有し、発光層が熱硬化性樹脂を含む複数の発光材料からなり、第一の発光材料を塗布し、パターニングした後、加熱硬化することを交互に繰り返し、多色化されたことを特徴とする。なお、熱硬化性樹脂の主鎖あるいは側鎖に発光基が含まれていることが好ましい。また、熱硬化性樹脂がポリイミドであることが好ましい。
【0049】
別の形態の薄膜EL素子は、陽極および陰極間に、少なくともホール輸送層と発光層を有し、ホール輸送層が熱硬化性樹脂及びホール輸送材料からなり、発光層が熱硬化性樹脂を含む複数の発光材料からなっており、ホール輸送層を塗布し、加熱硬化した後、第一の発光材料を塗布、パターニング、加熱硬化することを交互に繰り返し、多色化されたことを特徴とする。なお、ホール輸送層に含まれる熱硬化性樹脂がポリイミドであることが好ましい。また、発光層に含まれる熱硬化性樹脂の主鎖あるいは側鎖に発光基が含まれていることが好ましく、発光層に含まれる熱硬化性樹脂がポリイミドであることが好ましい。
【0050】
本発明の実施の一形態である薄膜EL素子の製造方法は、陽極および陰極間に、少なくとも発光層を有する薄膜EL素子を製造する方法であって、発光層が熱硬化性樹脂を含む複数の発光材料から形成される工程を有し、さらに、第一の発光材料を塗布した後、パターニングする工程、加熱硬化する工程を少なくとも2回交互に繰り返すことを特徴とする。なお、パターニングの工程において、ドライエッチング法を適用することが好ましい。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明は、発光層に耐熱性に優れた熱硬化性樹脂を用いることにより、塗布系の薄膜EL素子において、多色化と長寿命化を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発光層形成の断面図
【符号の説明】
1 基板
11 第一発光層
12 第二発光層
20 レジスト

Claims (5)

  1. 陽極および陰極間に、少なくとも第一の発光層と、第二の発光層とを有する薄膜EL素子の製造方法であって、熱硬化性樹脂の前駆体を含む第一の発光材料を塗布し、前記前駆体を硬化させる前にパターニングし、前記前駆体を加熱硬化して前記第一の発光層を形成した後、熱硬化性樹脂の前駆体を含む第二の発光材料を塗布し、前記前駆体を硬化させる前にパターニングし、前記前駆体を加熱硬化して前記第二の発光層を形成して多色化されたことを特徴とする薄膜EL素子の製造方法。
  2. 前記熱硬化性樹脂の主鎖あるいは側鎖に発光基が含まれていることを特徴とする請求項1記載の薄膜EL素子の製造方法。
  3. 前記熱硬化性樹脂がポリイミドであることを特徴とする請求項1記載の薄膜EL素子の製造方法。
  4. 前記パターニングの工程において、ドライエッチング法を適用することを特徴とする請求項1記載の薄膜EL素子の製造方法。
  5. 前記第一の発光層及び第二の発光層を形成した後、さらに電子輸送層を形成することを特徴とする請求項1記載の薄膜EL素子の製造方法。
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