JP4589245B2 - エレクトロルミネッセント素子の製造方法 - Google Patents

エレクトロルミネッセント素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フォトリソグラフィー法を用いて形成された発光層を有するエレクトロルミネッセント(以下、エレクトロルミネッセントをELと略す場合がある。)素子の製造方法に関するものである。
EL素子は、対向する電極から注入された正孔および電子が発光層内で結合し、そのエネルギーで発光層中の蛍光物質を励起し、蛍光物質に応じた色の発光を行うものであり、自発光の面状表示素子として注目されている。その中でも、有機物質を発光材料として用いた有機薄膜ELディスプレイは、印加電圧が10V弱であっても高輝度な発光が実現するなど発光効率が高く、単純な素子構造で発光が可能で、特定のパターンを発光表示させる広告その他低価格の簡易表示ディスプレイへの応用が期待されている。
このようなEL素子を用いたディスプレイの製造にあっては、第1電極層や有機EL層のパターニングが通常なされている。このEL素子のパターニング方法としては、発光材料をシャドウマスクを介して蒸着する方法、インクジェットによる塗りわける方法、紫外線照射により特定の発光色素を破壊する方法、スクリーン印刷法等がある。しかしながら、これらの方法では、発光効率や光の取り出し効率の高さ、製造工程の簡便さや高精細なパターン形成の全てを実現するEL素子を提供することはできなかった。
このような問題点を解決する手段として、発光層をフォトリソグラフィー法によりパターニングすることにより形成するEL素子の製造方法が提案されている。この方法によれば、従来行われてきた蒸着によるパターニング法と比較すると、高精度のアライメント機構を備えた真空設備等が不要であることから、比較的容易にかつ安価に製造することができる。一方、インクジェット方式を用いたパターニング法と比較すると、パターニングを補助する構造物や基板に対する前処理等を行うことがない点で好ましく、さらにインクジェットヘッドの吐出精度との関係から、フォトリソグラフィー法による製造方法の方がより高精細なパターンの形成に対しては好ましい方法であるといった利点を有するものであった。
このようなフォトリソグラフィー法により複数の発光部を形成する方法としては、例えば図2に示す方法が提案されている。
まず、図2(a)に示すように、基板1上にパターン状に第1電極層2が形成され、さらにその上にパターン状に形成された第1発光部3と、その第1発光部3上には、さらに、第1フォトレジスト層4が積層されている。
次いで、図2(b)に示すように、第2発光層形成用塗工液を塗布し、第2発光層5を形成し、さらに、第2発光層5上にポジ型フォトレジストを全面塗布し、第2フォトレジスト層4'を形成する。次に、図2(c)に示すように、第1発光部3および第2発光部を形成する部分のみをフォトマスク6でマスクし、これら以外の部分を紫外線で露光する。
これをフォトレジスト現像液によって現像し、洗浄することにより、図2(d)に示すように、露光部の第2フォトレジスト層4'が除去される。さらに、露光部の第2フォトレジスト層4'が除去され第2発光層5のうち剥き出しとなった部分を除去し、図2(e)に示すように第2フォトレジスト層4'に被覆された第2発光部5'および、第1フォトレジスト層4と第2発光層5と第2フォトレジスト層4'とに被覆された第1発光部3を得る。
次いで、第2発光部5'のパターン形成と同様に、図2(f)に示すように、第3発光層形成用塗工液を塗布し、第3発光層7を成膜し、その上にポジ型フォトレジストを全面塗布し、第3フォトレジスト層4''を形成する。次いで、図2(g)に示すように、第1発光部3、第2発光部5'および第3発光部7'を形成する部分をフォトマスク6でマスクし、それ以外を紫外線で露光する。
これをフォトレジスト現像液によって現像し、洗浄すると、図2(h)に示すように、第3フォトレジスト層4''がパターン状に形成され、次いで、第3フォトレジスト層4''の露光部が除去され剥き出しとなった第3発光層7を除去する。これにより図2(i)に示すように、第3フォトレジスト層4''に被覆された第3発光部7'が得られる。さらに、第2発光部5'においては、第2発光部5'上に第2フォトレジスト層4'と第3発光層7と第3フォトレジスト層4''とが積層されており、第1発光部3上には、第1フォトレジスト層4と第2発光層5と第2フォトレジスト層4'と第3発光層7と第3フォトレジスト層4''とが積層されている。
最後に、フォトレジスト剥離液によって剥離処理をすると、図2(j)に示すように第1発光部3、第2発光部5'および第3発光部7'が剥き出しとなる。
この後、各発光部上に第2電極層を形成する工程等を経て、図の下方に発光を放つEL素子が製造される。
しかしながら、上述したような方法では、最終的に図2(i)から図2(j)の状態に至るために行われるフォトレジスト層の剥離処理において、速やかに剥離を進行させることが困難であった。これは、処理目的とするフォトレジスト層上に複数の発光層やフォトレジスト層が積層されているため、剥離処理を施すべきフォトレジスト層においてフォトレジスト剥離液と接触する面積が微小であり、このため、フォトレジスト剥離液の作用が充分にフォトレジスト層に及ぼされるのに非常に長い時間を要するためである。また、長時間フォトレジスト剥離液に基板を曝すことは、製造効率上不利であると同時に、フォトレジスト剥離液の影響から、パターン形成された層が膨潤および溶出するといった不都合が生じる場合がある。そこで、剥離処理を行う際に、フォトレジスト剥離液が作用しやすい状態となるような方法が要求されている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、フォトリソグラフィー法を用いて発光部を形成する際に、パターン状に形成された各発光部上に何層も余分な層が積層されている状態を回避し、当該余分な層の剥離工程において、剥離処理を容易かつ迅速に行うことが可能であるEL素子の製造方法を提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、請求項1に記載するように、フォトリソグラフィー法を用いたEL素子の製造方法において、表面にバッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶であるフォトレジスト層を有する少なくとも1色の発光部、および上記発光部と同一形状であり、かつ上記発光部の上記フォトレジスト層と反対側の表面に配置されたバッファー層が設けられている基板上に、バッファー層形成用塗工液を塗布することにより、発光層形成に用いられる発光層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒およびフォトレジスト剥離液に不溶であるバッファー層を形成し、次いで上記発光部とは異なる色を呈する異色発光層形成用塗工液を塗布し、バッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒、フォトレジスト現像液、およびフォトレジスト剥離液に不溶である異色発光層を形成することにより異色有機EL層を形成する工程と、上記異色発光層上に、フォトレジストを塗布しバッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶である異色有機EL層用フォトレジスト層を形成する工程と、上記異色有機EL層用フォトレジスト層をパターン露光し、現像することにより、異色発光部が形成される部分の異色有機EL層用フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程と、上記異色有機EL層用フォトレジスト層が除去された部分の異色有機EL層を除去することにより異色発光層用フォトレジスト層を表面に有するパターン状の異色発光部、および上記異色発光部と同一形状であり、かつ上記異色発光部の上記フォトレジスト層と反対側の表面に配置されたバッファー層を形成する工程と、を有することを特徴とする上記ルミネッセント素子の製造方法を提供する。
本発明のEL素子の製造方法によるフォトリソグラフィー法を用いて発光層をパターニングすると、各発光部のパターニングが終了した段階で、発光部上には、これと異なる色を呈する異色発光層が積層されず、さらに、フォトレジスト層は一層のみ積層された状態とすることができる。この状態は、最終的にフォトレジスト層を剥離する段階で、剥離対象となるフォトレジスト層が最上層に位置するものであり、フォトレジスト剥離液の作用が及びやすく、剥離処理が迅速にかつ容易に行えるのである。そのため、剥離処理による基板等への影響が少なく、歩留まりの向上に効果がある。
本発明においてはまた、請求項2に記載するように、フォトリソグラフィー法を用いたEL素子の製造方法において、表面にバッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶である第1フォトレジスト層を有する第1発光部、および上記発光部と同一形状であり、かつ上記発光部の上記フォトレジスト層と反対側の表面に配置された第1バッファー層とからなる第1有機EL部が設けられている基板上に、バッファー層形成用塗工液を塗布することにより、発光層形成に用いられる発光層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒およびフォトレジスト剥離液に不溶である第2バッファー層を形成し、次いで第2発光層形成用塗工液を塗布し、バッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒、フォトレジスト現像液、およびフォトレジスト剥離液に不溶である第2発光層を形成することにより第2有機EL層を形成する工程と、上記第2発光層上に、フォトレジストを塗布しバッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶である第2フォトレジスト層を形成する工程と、上記第2フォトレジスト層をパターン露光した後、現像することにより第2発光部が形成される部分の第2フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程と、上記第2フォトレジスト層が除去された部分の第2有機EL層を除去することにより第2フォトレジスト層を表面に有するパターン状の第2発光部、および上記第2発光部と同一形状であり、かつ上記第2発光部の上記第2フォトレジスト層と反対側の表面に配置された第2バッファー層とからなる第2有機EL部を形成する工程と、表面に上記第1フォトレジスト層を有する上記第1有機EL部と、上記第2フォトレジスト層を有する上記第2有機EL部とが設けられた基板上に、バッファー層形成用塗工液を塗布することにより、発光層形成に用いられる発光層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒およびフォトレジスト剥離液に不溶である第3バッファー層を形成し、次いで第3発光層形成用塗工液を塗布し、バッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒、フォトレジスト現像液、およびフォトレジスト剥離液に不溶である第3発光層を形成することにより第3有機EL層を形成する工程と、
上記第3発光層上に、フォトレジストを塗布しバッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶である第3フォトレジスト層を形成する工程と、上記第3フォトレジスト層をパターン露光した後、現像することにより第3発光部が形成される部分の第3フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程と、上記第3フォトレジスト層が除去された部分の第3有機EL層を除去することにより第3フォトレジスト層を表面に有するパターン状の第3発光部、および上記第3発光部と同一形状であり、かつ上記第3発光部の上記第3フォトレジスト層と反対側の表面に配置された第3バッファー層とからなる第3有機EL部を形成する工程と、を有することを特徴とするEL素子の製造方法を提供する。
本発明におけるEL素子の製造方法は、2色目の発光層のパターニング工程を行う際、フォトレジスト層を2色目の発光部が形成される位置のみ残存させることを特徴とする。また、これは3色目の発光層のパターニングにおいても同様である。これは、各発光層のパターニングが終了した段階で、その発光層と異なる色を呈する発光層は積層されず、さらに、フォトレジスト層は1層のみ積層された状態とすることを可能とする。この場合、最終的にフォトレジスト層を剥離する段階において、フォトレジスト層は最上層に位置するため、フォトレジスト剥離液が即座にフォトレジスト層に作用し、付加的な力を加えることなく速やかにフォトレジスト層を剥離することができ、フルカラーのEL素子を製造するに当たり、その製造効率を向上させる効果を及ぼす。また、フォトレジスト剥離液に長時間、基板を曝す必要がないため、当該剥離液による基板等への影響を最小限に食い止めることができ、歩留まりの向上にも効果を奏する。
上記請求項1または請求項2に記載された発明においては、請求項3に記載するように、上記フォトリソグラフィー法を用いたEL素子の製造方法において、パターニングされる各発光層上にフォトレジストを塗布し、露光し、現像することにより各フォトレジスト層をパターニングした後、ドライエッチングを用いて各フォトレジスト層が除去された部分の各発光層をパターニングすることが好ましい。
このように発光層をパターニングする際にドライエッチングを用いることにより、パターニング形成の目的とする発光層以外の層にパターニングによる影響を与えることが少なくなり、より高精細なパターンの形成が可能となるからである。
上記請求項3に記載された発明においては、請求項4に記載するように、上記ドライエッチングが、反応性イオンエッチングであることが好ましい。反応性イオンエッチングとすることで、効果的に発光層またはバッファー層の除去が行えるからである。
上記請求項3に記載された発明においては、請求項5に記載するように、上記ドライエッチングが、反応性イオンエッチングであることが好ましい。反応性イオンエッチングとすることで、効果的に発光層またはバッファー層の除去が行えるからである。
酸素単体または酸素を含むガスを用いることで、酸化反応により基板やITOに影響を与えることなく効果的に発光層またはバッファー層の除去が行えるからである。
上記請求項3に記載された発明においては、請求項6に記載するように、上記ドライエッチングに大気圧プラズマを用いることが好ましい。大気圧プラズマを用いることで、真空工程を無くすことができ、生産性の高いパターニングが可能となるからである。
本発明によれば、各発光部のパターニングが終了した段階で、発光部上には、これと異なる色を呈する異色発光層が積層されず、さらに、フォトレジスト層は一層のみ積層された状態とすることができる。この状態は、最終的にフォトレジスト層を剥離する段階で、剥離対象となるフォトレジスト層が最上層に位置することより、フォトレジスト剥離液の作用が及びやすく、剥離処理が迅速にかつ容易に行えるのである。そのため、剥離処理による基板等への影響が少なく、歩留まりが向上するという効果を奏する。
以下、本発明のEL素子の製造方法について説明する。
本発明のEL素子の製造方法は、フォトリソグラフィー法を用いたエレクトロルミネッセント素子の製造方法において、表面にフォトレジスト層を有する少なくとも1色の発光部が設けられている基板上に、前記発光部とは異なる色を呈する異色発光層形成用塗工液を塗布し、異色発光層を形成する工程と、前記異色発光層上にフォトレジストを塗布し異色発光層用フォトレジスト層を形成する工程と、前記異色発光層用フォトレジスト層をパターン露光し、現像することにより、異色発光部が形成される部分の異色発光層用フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程と、前記異色発光層用フォトレジスト層が除去された部分の異色発光層を除去することにより異色発光層用フォトレジスト層を表面に有するパターン状の異色発光部を形成する工程とを有することを特徴とするものである。
ここで、上記「異色発光層」とは、既にパターン形成されている発光部に対して、異なる色を呈する発光層を示し、例えば、赤色の発光部が既に基板上に形成されている場合は、緑色または青色を呈する発光層を指す。さらに赤色および緑色の2色の発光部が基板上に形成されている場合は、青色を呈する発光層を意味する。さらに、「異色発光層形成用塗工液」とはこのような異色発光層を形成する際に用いる塗工液のことを指す。
上述したEL素子の製造方法は、2色目以降の発光部のパターニング工程を異色発光層、異色発光層形成用塗工液および異色発光部と表現したが、以下に、その具体例として、3色の発光部で構成されるEL素子における各発光部のパターニング工程をその形成順に説明する。
なお、以下では本発明のEL素子をフルカラーとする場合における製造方法について説明している。従って、異色発光層は第2または第3発光層として、異色発光層形成用塗工液は、第2または第3発光層形成用塗工液として、異色発光部は第2または第3発光部として、および異色発光層形成用フォトレジスト層は第2または第3フォトレジスト層として以下に説明するものとする。
すなわち、このようなEL素子の製造方法は、表面に第1フォトレジスト層を有する第1発光部が設けられている基板上に第2発光層形成用塗工液を塗布し、第2発光層を形成する工程と、前記第2発光層上にフォトレジストを塗布し、第2フォトレジスト層を形成する工程と、前記第2フォトレジスト層をパターン露光した後、現像することにより第2発光部が形成される部分の第2フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程と、前記第2フォトレジスト層が除去された部分の第2発光層を除去することにより第2フォトレジスト層を表面に有するパターン状の第2発光部を形成する工程と、表面に前記第1フォトレジスト層を有する前記第1発光部と、表面に前記第2フォトレジスト層を有する前記第2発光部とが設けられた基板上に第3発光層形成用塗工液を塗布し、第3発光層を形成する工程と、前記第3発光層上にフォトレジストを塗布し、第3フォトレジスト層を形成する工程と、前記第3フォトレジスト層をパターン露光した後、現像することにより第3発光部が形成される部分の第3フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程と、前記第3フォトレジスト層が除去された部分の第3発光層を除去することにより第3フォトレジスト層を表面に有するパターン状の第3発光部を形成する工程とを有することを特徴とするものである。
このように本発明では特に、2色目の発光部のパターニング工程において、フォトレジスト層にパターン露光する際、2色目の発光部が形成される位置のみ未露光領域となるようにパターン露光することを特徴とするものであり、これは3色目の発光部のパターニング工程においても同様である。
従来は、パターン露光を行う際、図2(c)および図2(g)に示すように、パターニング対象とする発光部が形成される位置の他に、既にパターン状に形成されている発光部上もマスクする対象としていた。しかしながら、本発明では、上述のように既にパターン形成されている発光部上にはフォトマスクによりマスクをせずに露光することから、既にパターニングを終了した発光部上にそれ以上不要なフォトレジスト層が積層されることがない。従って、各発光部のパターニングが終了した段階では、各発光部上には、それと異なる色を呈する発光層が積層されていることはなく、また、フォトレジスト層は1層のみ積層されている状態として形成されるのである。このような状態は、後にフォトレジスト層を剥離する段階で、剥離すべきフォトレジスト層が最上位に位置するため、剥離処理に使用するフォトレジスト剥離液との接触面積が十分に確保され、速やかな剥離を可能とするのである。
なお、本発明において「発光層」とは発光層形成用塗工液を塗布し、乾燥させることにより形成された層を意味し、「発光部」とは所定の位置に形成された発光層を意味するものとする。
このような特徴を有する本発明のEL素子の製造工程の一例を図示したものが図1である。以下、図1を用いて具体的に説明する。
この例においては、まず図1(a)に示すように、第1電極層2および、表面に第1フォトレジスト層4を有する第1発光部3が設けられている基板1を準備する(第1発光部準備工程)。本発明においては、第1発光部3のパターニングに関しては、通常行われているフォリソグラフィー法で形成することができる。
次いで、図1(b)に示すように、第2発光層形成用塗工液を塗布し、第2発光層5を形成し、さらにその上にポジ型フォトレジストを全面塗布し、第2フォトレジスト層4´を形成する(第2フォトレジスト層形成工程)。
次いで、図1(c)に示すように、第2発光部が形成される位置にのみフォトマスク6でマスクし第2発光部が形成される位置以外の位置に紫外線を露光した後、第2フォトレジスト層4'をフォトレジスト現像液により現像し、洗浄することにより図1(d)に示すように第2発光部が形成される部分の第2フォトレジスト層4'が残る(第2フォトレジスト層パターニング工程)。
さらに、第2フォトレジスト層4´が除去され、剥き出しとなった第2発光層5を除去することにより、図1(e)に示すように第2フォトレジスト層4'に被覆された第2発光部5'と、第1フォトレジスト層4に被覆された第1発光部3が残る(第2発光部形成工程)。
この例に示すEL素子の製造方法においては、3色の発光部を形成するため、さらに引き続き製造工程が必要となるが、例えば2色の発光部で構成されるEL素子であれば、この後、フォトレジスト層を剥離し、各発光部上に第2電極層を形成する工程等を経ることによりEL素子を製造することができる。この場合も、図1(e)に示すように剥離されるフォトレジスト層が最上層に位置するため、剥離処理を速やかに行うことができるという利点を有する。従って、2色のEL素子を製造する際においても、フォトレジスト層の剥離が容易であるため、製造効率に優れ、基板の損傷等が少ないEL素子を提供することができる。
次いで、3色目の発光部のパターニングを行う。第1電極層2、第1フォトレジスト層4を表面に有する第1発光部3および第2フォトレジスト層4'を表面に有する第2発光部5'を有する基板1上に、図2(f)に示すように、第3発光層形成用塗工液を塗布し、第3発光層7を形成し、さらに、その上にポジ型フォトレジストを塗布し、第3フォトレジスト層4''を形成する(第3フォトレジスト層形成工程)。
次いで、図1(g)に示すように、第3発光部が形成される位置のみフォトマスク6でマスクし、マスクされた以外の領域は紫外線で露光した後、フォトレジスト現像液で現像、洗浄することにより、図1(h)に示すように、第3発光部が形成される領域以外に位置する第3フォトレジスト層4''が除去される(第3フォトレジスト層パターニング工程)。
次いで、第3フォトレジスト層4''が除去され剥き出しとなった第3発光層7を除去することにより、図1(i)に示すように表面に第3フォトレジスト層4''を有する第3発光部7'が残る(第3発光部形成工程)。
本発明においては、第3フォトレジスト層パターニング工程において、第3発光部が形成される位置のみフォトマスクを介してパターン露光したことから、第1発光部上には一層の第1フォトレジスト層が、さらに第2発光部上には一層の第2フォトレジスト層が積層された状態とすることができるのである。
最後に、図1(j)に示すように、最上層に位置する各フォトレジスト層を剥離し(剥離工程)、剥き出しとなった各発光層上に第2電極層を形成し、図の下方に発光するEL素子を製造することが可能となる。
以下、このような本発明のEL素子の製造方法の各工程について、詳細に説明する。
1.第1発光部準備工程
本工程においては、まず、第1電極層が形成された基板上に、第1発光層形成用塗工液を塗布して第1発光層を形成し、さらに、その上にフォトレジストを全面塗布し、第1フォトレジスト層を形成する。その後、第1発光部が形成される位置のみフォトマスクでマスクしパターン露光する。次いで、露光部分の第1フォトレジスト層をフォトレジスト現像液で現像する。これにより、露光部分の第1フォトレジスト層は除去され、その下に位置している第1発光層が剥き出しとなる。次いで、剥き出しとなった第1発光層を除去し、表面に第1フォトレジスト層を有する第1発光部を得る。
以下、本工程の構成について説明する。
(基板)
本発明に用いられる基板は、透明性が高いものであれば特に限定されるものではなく、ガラス等の無機材料や、透明樹脂等を用いることができる。
上記透明樹脂としては、フィルム状に成形が可能であれば特に限定されるものではないが、透明性が高く、耐溶媒性、耐熱性の比較的高い高分子材料が好ましい。具体的には、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフッ化ビニル(PFV)、ポリアクリレート(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、非晶質ポリオレフィン、またはフッ素系樹脂等が挙げられる。
(第1電極層)
上記基板上には、上述したように第1電極層が形成されている。このような第1電極層としては、通常EL素子に用いられるものであれば特に限定されるものではない。
なお、第1電極層は、基板に予め先に設けておくが、発光層形成後には、第2電極層も設ける。これらの電極層は、陽極と陰極からなり、陽極と陰極のどちらか一方が、透明または、半透明であり、陽極としては、正孔が注入し易いように仕事関数の大きい導電性材料が好ましい。一方、陰極としては、電子が注入しやすいように仕事関数の小さな導電性材料であることが好ましい。また、複数の材料を混合させてもよい。いずれの電極層も、抵抗はできるだけ小さいものが好ましく、一般には、金属材料が用いられるが、有機物あるいは無機化合物を用いてもよい。
(第1発光層形成用塗工液)
本発明においては、上記第1電極層が少なくとも形成された基板上に第1発光層形成用塗工液が塗布され、乾燥されることにより基板上に第1発光層が形成される。
このような第1発光層形成用塗工液としては、通常、発光材料、溶媒、およびドーピング剤等の添加剤により構成されるものである。なお、本発明においては、種類の異なる発光層を複数回にわたりフォトリソグラフィー法を用いてパターニングすることにより、基板上に複数種類の発光部を形成するEL素子の製造方法であることから、複数色の発光層が形成されるものである。したがって、複数種類の発光層形成用塗工液が用いられる。以下、これら発光層形成用塗工液を構成する各材料について説明する。
A.発光材料
本発明に用いられる発光材料としては、蛍光を発する材料を含み発光するものであれば特に限定されず、発光機能と正孔輸送機能や電子輸送機能をかねていることができる。本発明においては、後述するようにフォトリソグラフィー法により発光層のパターニングを行なう関係上、発光層を形成する材料が、後述するフォトレジスト溶媒、フォトレジスト現像液、およびフォトレジスト剥離液に不溶である材料が好ましい。また、この場合は、発光層をフォトリソグラフィー法によりパターニングする際に用いるフォトレジストが、発光層の形成に用いる溶媒に不溶の材料を用いることが好ましい。
このような発光材料としては、色素系材料、金属錯体系材料、および高分子系材料を挙げることができる。
a.色素系材料
色素系材料としては、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー等を挙げることができる。
b.金属錯体系材料
金属錯体系材料としては、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体等、中心金属に、Al、Zn、Be等または、Tb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体等を挙げることができる。
c.高分子系材料
高分子系の材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体等、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素体、金属錯体系発光材料を高分子化したもの等を挙げることができる。
本発明においては、発光層形成用塗工液を用いてフォトリソグラフィー法により発光部を精度よく形成することができるという利点を活かすという観点から、発光材料として上記高分子系材料を用いたものがより好ましい。
B.溶媒
発光層形成用塗工液は、上記図1に示す例からも明らかなように、フォトレジスト層上に塗布される場合がある。したがって、この発光層形成用塗工液に用いられる溶媒としては、フォトレジストに対する溶解度が25℃、1気圧で0.001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することが好ましく、さらに好ましくは0.0001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することが好ましい。例えば、後述するバッファー層が水系やDMF、DMSO、アルコール等の極性溶媒に溶解し、フォトレジストが一般的なノボラック系ポジレジストの場合、ベンゼン、トルエン、キシレンの各異性体およびそれらの混合物、メシチレン、テトラリン、p−シメン、クメン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ブチルベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンの各異性体およびそれらの混合物等をはじめとする芳香族系溶媒、アニソール、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、2−ブタノン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、ジグライム等をはじめとするエーテル系溶媒、ジクロロメタン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1−クロロナフタレン等のクロル系溶媒、シクロヘキサノン等が挙げられるが、この他でも条件を満たす溶媒であれば使用可能であり、2種以上の混合溶媒であっても良い。
また、本発明においては、バッファー層を設けてもよく、バッファー層を溶媒に可溶なものとする場合、発光層の成膜の際にバッファー層と発光層材料が混合や溶解することを防ぎ、発光材料本来の発光特性を保つためにバッファー層を溶解しないことが望ましい。
このような観点から、発光層形成用塗工液用の溶媒はバッファー層材料に対する溶解度が25℃、1気圧で0.001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することが好ましく、さらに好ましくは0.0001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することが好ましい。
C.添加剤
本発明に用いられる発光層形成用塗工液には、上述したような発光材料および溶媒に加えて種々の添加剤を添加することが可能である。例えば、発光層中の発光効率の向上、発光波長を変化させる等の目的でドーピング材料が添加される場合がある。このドーピング材料としては例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィレン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン等を挙げることができる。
(第1フォトレジスト層)
次いで、第1発光層上に形成される第1フォトレジスト層について説明する。なお、本発明においては、フォトレジスト層に第1、第2および第3の3種類を用いているが、いずれも便宜上使い分けているだけであり、全て同様のフォトレジスト層であってもよい。
このフォトレジストの塗布方法は、一般的に塗工液を全面に塗布する方法であれば特に限定されるものではなく、具体的には、スピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等の塗布方法が用いられる。
本発明は、このように発光層上にこのフォトレジスト層を積層し、発光層をフォトリソグラフィー法によりパターニングするが、この発光層のパターニング工程の際に行われるパターン露光に特徴を有するものである。このフォトリソグラフィー法とは、光照射により膜の光照射部の溶解性が変化することを利用して光照射パターンに応じた任意のパターンを形成する方法である。
以下、この工程で用いられるフォトレジスト、フォトレジスト溶媒およびフォトレジスト現像液について説明する。
A.フォトレジスト
本発明において用いることができるフォトレジストは、ポジ型であってもネガ型であっても特に限定されるものではないが、発光層などの有機EL層形成に用いる溶媒に不溶であるものが好ましい。
具体的に用いることができるフォトレジストとしては、ノボラック樹脂系、ゴム+ビスアジド系等を挙げることができる。
B.フォトレジスト溶媒
本発明において、上記フォトレジストをコーティングする際に用いられるフォトレジスト溶媒としては、フォトレジスト成膜の際に発光層等の有機EL層とフォトレジスト材料が混合や溶解することを防ぎ、本来の発光特性を保つために発光層材料等の有機EL材料を溶解しないものを用いることが望ましい。この点を考慮すると、本発明に用いることができるフォトレジスト溶媒としては、発光層形成用材料等の有機EL層形成用の材料に対する溶解度が、25℃、1気圧で0.001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することが好ましく、さらに好ましくは0.0001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することが好ましい。
例えば、バッファー層形成材料が水系の溶媒に溶解し、発光層が芳香族系等の無極性有機溶媒に溶解する場合に用いることができるフォトレジスト溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトンをはじめとするケトン類、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、をはじめとするセロソルブアセテート類、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルをはじめとするセロソルブ類、メタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、シクロヘキサノールをはじめとするアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、シクロヘキサン、デカリン等が挙げられるが、この他でも条件を満たす溶媒であれば使用可能であり、2種以上の混合溶媒であっても良い。
C.フォトレジスト現像液
次いで、本工程におけるフォトレジスト層のパターニングに用いられる現像液について、説明する。
本発明に用いることができるフォトレジスト現像液としては、上記発光層を形成する材料を溶解するものでなければ特に限定されるものではない。具体的には、一般的に使用されている有機アルカリ系現像液を使用できるが、そのほかに、無機アルカリ、またはフォトレジスト層の現像が可能な水溶液を使用することができる。フォトレジスト層の現像を行った後は水で洗浄するのが望ましい。
本発明に用いることができる現像液としては、発光層形成用材料に対する溶解度が、25℃、1気圧で0.001(g/g現像液)以下の現像液であることが好ましく、さらに好ましくは0.0001(g/g現像液)以下の現像液を選択することである。
(バッファー層)
本発明においては、バッファー層を基板上に設けてもよい。本発明でいうバッファー層とは、発光部に電荷の注入が容易に行われるように、陽極と発光部との間または陰極と発光部との間に設けられ、有機物、特に有機導電対などを含む層である。例えば、発光部への正孔注入効率を高めて、電極などの凹凸を平坦化する機能を有する導電性高分子とすることができる。
本発明に用いられるバッファー層は、その導電性が高い場合、素子のダイオード特性を保ち、クロストークを防ぐためにパターニングされていることが望ましい。なお、バッファー層の抵抗が高い場合等はパターニングされていなくても良い場合もあり、またバッファー層が省ける素子の場合はバッファー層を設けなくても良い場合もある。
本発明において、バッファー層もフォトリソグラフィー法によりパターニングされて形成される場合は、バッファー層を形成する材料が、フォトレジスト溶媒および発光層形成に用いる溶媒に不溶であるものを選択することが好ましく、より好ましくはバッファー層を形成する材料が、フォトレジスト剥離液に不溶である材料を選択した場合である。
本発明に用いられるバッファー層を形成する材料としては、具体的にはポリアルキルチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、トリフェニルアミン等の正孔輸送性物質の重合体、無機酸化物のゾルゲル膜、トリフルオロメタン等の有機物の重合膜、ルイス酸を含む有機化合物膜等が挙げられるが、上述したような溶解性に関する条件を満たしていれば特に限定されず、成膜後に反応、重合あるいは焼成等により上記の条件を満たしても良い。
また、本発明においてバッファー層を形成する際に用いられる溶媒としては、バッファー材料が分散または溶解していればよく、特に制限されるものではないが、フルカラーのパターニング等において、複数回の成膜が必要である場合、フォトレジスト材料を溶解しないバッファー層溶媒を用いる必要があり、さらに好ましくは発光層を溶解しないバッファー層溶媒であることが好ましい。
本発明に用いることができるバッファー層溶媒としては、レジスト材料の溶解度が、25℃、1気圧で0.001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することが好ましく、さらに好ましくは0.0001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することである。またバッファー層溶媒としてさらに好ましくは、発光層構成材料の溶解度が、25℃、1気圧で0.001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することであり、特に0.0001(g/g溶媒)以下の溶媒を選択することが好ましい。
具体的には、水、メタノール、エタノールをはじめとするアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒が挙げられるが、この他でも条件を満たす溶媒であれば使用可能である。また、2種以上の溶媒を混合して用いても良い。
なお、必要であれば、硬化性の樹脂等を用いた溶媒に不溶なバッファー層を用いても良い。具体的には、ゾルゲル反応液、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を挙げることができる。すなわち、未硬化状態のゾルゲル反応液、光硬化性樹脂もしくは熱硬化性樹脂にバッファー層として機能させるための添加剤を加えてバッファー層形成用塗工液としたものや、ゾルゲル反応液、光硬化性樹脂もしくは熱硬化性樹脂自体を変性することにより、バッファー層として機能させるようにしたバッファー層形成用塗工液を用い、このようなバッファー層形成用塗工液を硬化させることにより溶媒に不溶なバッファー層を用いることも可能である。
2.第2フォトレジスト層形成工程
次に、本発明においては、上記第2発光層が形成された基板に対し、フォトレジストを全面に塗布することにより、第2フォトレジスト層を形成する。
本工程において用いるフォトレジストに関しては、上記「第1発光部準備工程」において詳述したことと同様であるのでここでの説明は省略する。なお、第1フォトレジスト層と第2フォトレジスト層を構成する材料は同一のものが通常用いられるが、必要があれば異なる材料を用いてもよい。
3.第2フォトレジスト層パターニング工程
本発明において第2フォトレジスト層パターニング工程とは、全面に第2フォトレジスト層が形成された後、第2発光部が形成される位置の第2フォトレジスト層にフォトマスクによりマスクしてパターン露光し、現像することにより、第2発光部が形成される部分の第2フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程である。
本発明においては、本工程においてフォトマスクで遮光する位置を第2発光部が形成される領域のみに限り、第2フォトレジスト層を第2発光部が形成される位置のみ残存させることを特徴とする。
従って、既に基板上に形成されている第1発光部上には、第2フォトレジスト層が残存することがなく、第1発光部上に積層されているフォトレジスト層は第1フォトレジスト層のみになる。さらに、第2フォトレジスト層が除去されたことにより剥き出しとなった第2発光層も、後の工程により除去されることから、第1発光部上に第2発光層および第2フォトレジスト層が積層されることが回避される。
本工程においては、まず、フォトマスクを介してフォトレジスト層がパターン露光される。この露光方法等に関しては、従来用いられていた露光方法と同様である。
また、図1に示す例においては、フォトレジスト層がポジ型であるため、第2発光部に該当する部分が遮光するようなフォトマスクを用いているが、逆に、ネガ型のフォトレジストを用いる場合には、上記第2発光部に該当する部分のみ露光するようなフォトマスクが用いられる。
4.第2発光部形成工程
本発明における第2発光部形成工程とは、前工程により第2フォトレジスト層が除去され、剥き出しとなった第2発光層を除去することにより、第2発光層をパターニングし、これを第2発光部とする工程である。
前工程により、第2フォトレジスト層は第2発光部が形成される位置のみ残存しているため、本工程により第2発光部を形成する際にも、第2発光層は、第2発光部が形成される領域のみしか残存しない。従って、既にパターニングが完了している第1発光部上には、第2フォトレジスト層および第2発光層が残存することがなく、第1発光層において余分な層が積層されている状態を回避することができるのである。
また、第1電極層上に位置する不要な層が除去された状態は、幾層をも積層することから生じる膜厚ムラ等の不都合を解消することができる効果を奏する。さらに、第1発光部上には後に剥離することとなるフォトレジスト層として第1フォトレジスト層が1層積層されているだけであり、かつ第1フォトレジスト層は最上層に位置することから、第1フォトレジスト層の剥離処理を速やかに進行させる効果をも奏するのである。
このような第2発光部形成工程は、発光層を溶解する溶媒を用いる湿式法、およびドライエッチングを用いる乾式法を用いることが可能であるが、本発明においては、混色等の不具合の無い乾式法を用いることが好ましい。以下、それぞれの方法について説明する。
(湿式法)
この場合の湿式法とは、フォトレジストを剥離することなく、発光層を溶解または剥離することができる溶媒を用いて第2発光層を溶解させて除去する方法である。この際用いることができる溶媒としては、上述した発光層形成用塗工液の溶媒を用いることができる他、上記条件を満たす溶媒であれば他の溶媒を選択することもできる。
また、この溶媒を用いて除去する際に超音波浴中で行なうようにしてもよい。このように超音波浴を用いることにより、第2発光部のパターンの細りや第2発光部の流出等の不具合の無い、精度の高いパターニングが可能となるからであり、短時間で精度の高いパターニングが可能となる点で好ましい。
本発明においては、この超音波浴に用いる超音波の条件は、25℃において、20〜100キロヘルツの発振周波数で、0.1〜60秒間行なうことが好ましく、このような条件とすることで、短時間で精度の高いパターニングが可能となる。
(乾式法)
一方、乾式法とは、ドライエッチングを用いて第2フォトレジスト層が除去された部分の第2発光層を除去する方法である。
通常、フォトレジスト層は、発光層よりかなり厚く成膜されることから、全体的にドライエッチングを行うことにより、発光層を除去することができるのである。
この場合、フォトレジスト層の膜厚は、0.1〜10μmの範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは、0.5〜5μmの範囲内である。このような膜厚とすることで、フォトレジストのレジスト機能を保ったまま、加工精度の高いドライエッチングが可能となる。
このように、ドライエッチングを用いれば、エッチングの端部をよりシャープとすることが可能となることから、パターンの端部に存在する膜厚不均一領域の幅をより狭くすることが可能となり、その結果、より高精細なパターニングが可能となるという効果を奏する。
本発明に用いられるドライエッチング法としては、ドライエッチングが、反応性イオンエッチングであることが好ましい。反応性イオンエッチングを用いることにより、有機膜が化学的に反応を受け、分子量の小さい化合物となることにより、気化・蒸発して基板上から除去することができ、エッチング精度の高い、短時間の加工が可能となるからである。
また、本発明においては、上記ドライエッチングに際して、酸素単体または酸素を含むガスを用いることが好ましい。酸素単体または酸素を含むガスを用いることで有機膜の酸化反応による分解除去が可能であり、基板上から不要な有機物を除去することができ、エッチング精度の高い、短時間の加工が可能である。また、この条件では、通常用いられるITO等の酸化物透明導電膜をエッチングすることがないので、電極特性を損なうことなく、電極表面を浄化することができる点においても効果的である。
さらに、本発明においては上記ドライエッチングに、大気圧プラズマを用いることが好ましい。大気圧プラズマを用いることで、通常真空装置が必要であるドライエッチングが大気圧下で行なうことができ、処理時間の短縮、およびコストの低減が可能である。この場合、エッチングはプラズマ化した大気中の酸素によって有機物が酸化分解することを利用することとできるが、ガスの置換および循環によって反応雰囲気のガス組成を任意に調整してもよい。
なお、2色のEL素子を製造する際には、第2発光部形成工程の後に、各発光部上に位置する第1フォトレジスト層および第2フォトレジスト層を剥離し、第1および第2発光部を剥き出しにし、さらに、各発光部上に第2電極層を形成をする工程等を経ることにより2色の色を発光するEL素子を製造することができる。
5.第3フォトレジスト層形成工程
本発明における第3フォトレジスト層形成工程とは、第1電極層、前記第1電極層上に形成され、かつ表面に第1フォトレジスト層を有する第1発光部および同様に第1電極層上にパターン状に形成され表面に第2フォトレジスト層を有する第2発光部が設けられている基板上に、第3発光層形成用塗工液を塗布し、第3発光層を形成し、その後、その第3発光層上にフォトレジストを全面塗布し、第3フォトレジスト層を形成する工程である。
なお、本工程を構成する第3発光層形成用塗工液、第3発光層および第3フォトレジスト層は、上記「第1発光部準備工程」で詳述したことと同様であるためここでの説明は省略する。
6.第3フォトレジスト層パターニング工程
本発明における第3フォトレジスト層パターニング工程とは、第3発光層上に形成された第3フォトレジスト層に対し、第3発光部が形成される位置のみフォトマスクでマスクしてパターン露光し、その後、フォトレジスト現像液により現像することにより、第3発光部が形成される位置のみ第3フォトレジスト層を残存させるようにパターニングする工程である。
本発明においては、この第3フォトレジスト層パターニング工程において、第3発光部が形成される位置のみフォトマスクでマスクしてパターン露光することを特徴とする。
これにより、第3フォトレジスト層は第3発光部上のみ残存し、既にパターン形成されている第1および第2発光部上には第3フォトレジスト層が残存しない状態とすることができるのである。従って、後の第3発光部形成工程において、第1および第2発光部上に位置する第3発光層が除去されることから、第1および第2発光部上には、不要な層が幾層も積層された状態が回避され、後にフォトレジスト層を剥離する際、剥離処理を速やかに進めることができる効果を奏する。
その他、フォトレジスト現像液に関することは上記「第1発光部準備工程」の中で詳述したことと同様であるためここでの説明は省略する。
7.第3発光部形成工程
本発明における第3発光部形成工程とは、前工程により、第3フォトレジスト層が除去され、剥き出しとなった第3発光層を除去し、第3発光層をパターン状に形成し、これを第3発光部とする工程である。
本工程において第3発光部を形成する際には、第3発光層は、第3発光部が形成される領域のみしか積層されない。従って、既にパターニングが完了している第1および第2発光部上には、第3フォトレジスト層および第3発光層が残存することがなく、両発光部に対して不要な層が幾層も積層された状態を回避することができるのである。従って、本工程を経た後は、第1発光部上には第1フォトレジスト層が形成され、第2発光部上には第2フォトレジスト層が、そして第3発光部上には第3フォトレジスト層が積層されている状態に各発光部を形成することができるのである。
また、この状態は、フォトレジスト層が保護層として機能するため、充分な保管安定性を保持している。従って、この状態のまま流通させることが可能であり、流通耐性に優れ、かつ、次の工程におけるフォトレジスト層の剥離処理が容易に行えることから、市場の要求に充分に対応したEL素子を提供することが可能である。
8.剥離工程
本発明における剥離工程とは、各発光部上に位置するフォトレジスト層をフォトレジスト剥離液により剥離する工程である。
この際、基板上にパターン形成された各発光部上には、フォトレジスト層が1層のみ形成され、かつ、それらのフォトレジスト層は最上位に位置するため、本工程において、フォトレジスト剥離液を用いてそれらフォトレジスト層を剥離する際、容易に剥離することができるのである。
本工程におけるフォトレジストの剥離は、フォトレジスト剥離液に基板を浸漬させる方法、フォトレジスト剥離液をシャワー状に基板に噴出する方法等によりフォトレジスト層を剥離することができる。
本発明に用いられるフォトレジスト層の剥離液としては、上記各発光部を溶解せずに、フォトレジスト層を溶解することができるものであれば特に限定されるものはないが、上述したようなフォトレジストの溶媒をそのまま使用することも可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに説明する。
<実施例1>
(1色目の有機EL層の作製)
透明ガラス基板上に第1電極層として酸化インジウム錫(ITO)が形成されたガラス基板上に、正孔注入層塗布液(ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート:PEDT/PSS:バイエル社製Baytron P 以下の化学式(1)に示す。)をスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させて膜厚800Åの第1正孔注入層を作製した。
Figure 0004589245
次に、第1発光層としてポリパラフェニレンヴィニレン誘導体MEH−PPVの1wt%キシレン溶液を作製し、正孔注入層上にスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させて膜厚1000Åの第1発光層を作製し、有機EL層を形成した。
(1色目フォトレジスト層の作製)
次に、第1発光層上にポジ型フォトレジスト(東京応化社製:OFPR-800)をスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させ膜厚1μmの第1フォトレジスト層を形成した。
(1色目パターニング)
次に、第1発光部に該当する部分が遮光部となるように作製されたフォトマスク(ライン幅(遮光部):85μm、スペース幅(透過部)215μm)を用いてアライメント露光機により紫外線照射を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、基板構造は図1(a)であることを確認した。
(2色目有機EL層の形成)
次に、残存するフォトレジストを剥離することなく再度第2正孔注入層および第2発光層(MEH−PPV)、第2フォトレジスト層をウェットプロセスにより形成した。
(2色目パターニング)
次に、上記フォトマスクを用いて1色目露光時と比較して、1ピッチ分(100μm)基板を横にずらし紫外線露光を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、第1発光部は第1有機EL層上に第1フォトレジストが形成され、第1発光部上の第2発光層および第2フォトレジストは完全に除去されており、基板構造は図1(e)であることを確認した。
(3色目有機EL層の形成)
ドライエッチング終了後、フォトレジストを剥離することなく、第3正孔注入層および第3発光層(MEH−PPV)、第3フォトレジスト層をウェットプロセスにより形成した。
(3色目パターニング)
上記フォトマスクを用いて1色目露光時よりも基板を2ピッチ分(200μm)横にずらし、アライメント露光機によりアライメント露光を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、第1発光部は第1有機EL層上に第1フォトレジストが形成され、第1発光部上の第3発光層および第3フォトレジストは完全に除去されたことを確認した。
また、第2発光部は第2有機EL層および第2フォトレジストが形成され、第3発光部および第3フォトレジストは完全に除去されており、基板断面構造は図1(i)の構造であることを確認した。
(レジスト剥離)
残った未露光部分であるレジストをレジスト溶媒に室温で10分間浸漬し、レジストだけを完全に除去し、ライン幅85μm、スペース幅15μmでパターニングされた有機EL層が形成された基板を得た。
<比較例1>
(1色目有機EL層の作製)
透明ガラス基板上に第1電極層として酸化インジウム錫(ITO)が形成されたガラス基板上に、実施例1と同様の正孔注入層塗布液(ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート:PEDT/PSS:バイエル社製Baytron P)をスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させて膜厚800Åの第1正孔注入層を作製した。
次に、第1発光層としてポリパラフェニレンヴィニレン誘導体MEH−PPVの1wt%キシレン溶液を作製し、正孔注入層上にスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させて膜厚1000Åの第1発光層を作製し、有機EL層を形成した。
(1色目フォトレジスト層の作製)
次に、第1発光層上にポジ型フォトレジスト(東京応化社製:OFPR-800)をスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させ膜厚1μmの第1フォトレジスト層を形成した。
(1色目パターニング)
次に、第1発光部に該当する部分が遮光部となるように作製されたフォトマスク(ライン幅(遮光部):85μm、スペース幅(透過部)215μm)を用いてアライメント露光機により紫外線照射を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、断面観察を行ったところ、基板構造は図2(a)であることを確認した。
(2色目有機EL層の形成)
次に、残存するフォトレジストを剥離することなく再度第2正孔注入層および第2発光層(MEH−PPV)、第2フォトレジスト層をウェットプロセスにより形成した。
(2色目パターニング)
次に、第1発光部および第2発光部に該当する部分が遮光部となるように作製されたフォトマスクを用いて紫外線露光を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、第1発光部上には第2発光層および第2フォトレジストが形成されており、基板構造は図2(e)であることを確認した。
(3色目有機EL層の形成)
ドライエッチング終了後、フォトレジストを剥離することなく、第3正孔注入層および第3発光層(MEH−PPV)、第3フォトレジスト層をウェットプロセスにより形成した。
(3色目パターニング)
次に、第1発光部、第2発光部および第3発光部に該当する部分が遮光部となるように作製されたフォトマスクを用いて、アライメント露光機によりアライメント露光を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、第1発光部上には第2発光部、第2フォトレジスト、第3発光部、および第3フォトレジストが形成され、第2発光部上には第3発光部および第3フォトレジストが形成され、基板構造が図2(i)になっていることを確認した。
(レジスト剥離)
残った未露光部分であるレジストをレジスト溶媒に室温で180分間浸漬したが、第1発光部上に第1フォトレジストおよび第2発光部が残存した箇所や、第1フォトレジスト、第2発光部、第2フォトレジスト、第3発光部が残存した箇所、第2発光部上に第3発光部が残存した箇所、または第3発光部が欠落した箇所が多数確認された。
(EL素子の発光特性の評価)
次に、実施例1および比較例1により得られた基板に、金属電極形成を行った。金属電極としてはカルシウムを1000Åの厚さで蒸着し、さらに、酸化保護層として銀を2000Åの厚さで蒸着した。
ITO電極側を正極、金属電極側を負極に接続し、ソースメーターにより直流電流を印加した。印加電圧が10V前後において波長580nmの発光が観察された。
また、顕微鏡観察により発光部を観察したところ、実施例1では85μmのラインが均一に発光していることを確認した。しかし、比較例1では幅85μmのライン中に未発光部分(ダークスポット)が多数観察された。
<実施例2>
(1色目有機EL層の作製)
透明ガラス基板上に第1電極層として酸化インジウム錫(ITO)が形成されたガラス基板上に、実施例1と同様の正孔注入層塗布液(ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート:PEDT/PSS:バイエル社製Baytron P)をスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させて膜厚800Åの第1正孔注入層を作製した。
次に、第1発光層として、正孔注入層上に赤色発光有機材料である塗布液(ポリビニルカルバゾール70重量部、オキサジアゾ−ル30重量部、ジシアノメチレンピラン誘導体1重量部、モノクロロベンゼン4900重量部)を1mlとり、基板の中心部に滴下して、スピンコーティングを行った。2000rpmで10秒間保持して層形成を行った。この結果、膜厚は800Åとなった。
(1色目フォトレジスト層の作製)
次に、第1発光層上にポジ型フォトレジスト(東京応化社製:OFPR-800)をスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させ膜厚1μmの第1フォトレジスト層を形成した。
(1色目パターニング)
次に、第1発光部に該当する部分が遮光部となるように作製されたフォトマスク(ライン幅(遮光部):85μm、スペース幅(透過部)215μm)を用いてアライメント露光機により紫外線照射を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、基板構造は図1(a)であることを確認した。
(2色目有機EL層の形成)
次に、残存するフォトレジストを剥離することなく再度第2正孔注入層を形成した。次に、第2発光層として緑色発光有機材料である塗布液(ポリビニルカルバゾール70重量部、オキサジアゾ−ル30重量部、クマリン6を1重量部、モノクロロベンゼン4900重量部)を1mlとり、基板の中心部に滴下して、スピンコーティングを行った。2000rpmで10秒間保持して層形成を行った。膜厚は800Åとなった。得られた基体上にフォトレジスト層をウェットプロセスにより形成した。
(2色目パターニング)
次に、上記フォトマスクを用いて1色目露光時と比較して、1ピッチ分(100μm)基板を横にずらし紫外線露光を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、第1発光部は第1有機EL層上に第1フォトレジストが形成され、第1発光部上の第2発光層および第2フォトレジストは完全に除去されており、基板構造は図1(e)であることを確認した。
(3色目有機EL層の形成)
ドライエッチング終了後、フォトレジストを剥離することなく、第3正孔注入層を形成した。次に、第3発光層として、青色発光有機材料である塗布液(ポリビニルカルバゾール70重量部、オキサジアゾ−ル30重量部、ペリレン1重量部、モノクロロベンゼン4900重量部)基板の中心部に滴下して、スピンコーティングを行った。2000rpmで10秒間保持して層形成を行った。この結果、膜厚は800Åとなった。得られた基体上にフォトレジスト層をウェットプロセスにより形成した。
(3色目パターニング)
上記フォトマスクを用いて1色目露光時よりも基板を2ピッチ分(200μm)横にずらし、アライメント露光機によりアライメント露光を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、第1発光部は第1有機EL層上に第1フォトレジストが形成され、第1発光部上の第3発光層および第3フォトレジストは完全に除去されたことを確認した。
また、第2発光部は第2有機EL層および第2フォトレジストが形成され、第3発光部および第3フォトレジストは完全に除去されており、基板断面構造は図1(i)の構造であることを確認した。
(レジスト剥離)
残った未露光部分であるレジストをレジスト溶媒に室温で10分間浸漬し、レジストだけを完全に除去し、ライン幅85μm、スペース幅15μmでパターニングされた有機EL層が形成された基板を得た。
<比較例2>
(1色目有機EL層の作製)
透明ガラス基板上に第1電極層として酸化インジウム錫(ITO)が形成されたガラス基板上に、実施例1と同様の正孔注入層塗布液(ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホネート:PEDT/PSS:バイエル社製Baytron P)をスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させて膜厚800Åの第1正孔注入層を作製した。
次に、第1発光層として、正孔注入層上に赤色発光有機材料である塗布液(ポリビニルカルバゾール70重量部、オキサジアゾ−ル30重量部、ジシアノメチレンピラン誘導体1重量部、モノクロロベンゼン4900重量部)を1mlとり、基板の中心部に滴下して、スピンコーティングを行った。2000rpmで10秒間保持して層形成を行った。この結果、膜厚は800Åとなった。
(1色目フォトレジスト層の作製)
次に、第1発光層上にポジ型フォトレジスト(東京応化社製:OFPR-800)をスピンコーティング法により全面に塗布、乾燥させ膜厚1μmの第1フォトレジスト層を形成した。
(1色目パターニング)
次に、第1発光部に該当する部分が遮光部となるように作製されたフォトマスク(ライン幅(遮光部):85μm、スペース幅(透過部)215μm)を用いてアライメント露光機により紫外線照射を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、基板構造は図2(a)であることを確認した。
(2色目有機EL層の形成)
次に、残存するフォトレジストを剥離することなく再度第2正孔注入層を形成した。次に、第2発光層として緑色発光有機材料である塗布液(ポリビニルカルバゾール70重量部、オキサジアゾ−ル30重量部、クマリン6を1重量部、モノクロロベンゼン4900重量部)を1mlとり、基板の中心部に滴下して、スピンコーティングを行った。2000rpmで10秒間保持して層形成を行った。この結果膜厚は800Åとなった。得られた基体上にフォトレジスト層をウェットプロセスにより形成した。
(2色目パターニング)
次に、第1発光部および第2発光部に該当する部分が遮光部となるように作製されたフォトマスクを用いて紫外線露光を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、第1発光部上には第2発光層および第2フォトレジストが形成されており、基板構造は図2(e)であることを確認した。
(3色目有機EL層の形成)
ドライエッチング終了後、フォトレジストを剥離することなく、第3正孔注入層を形成した。次に、第3発光層として、青色発光有機材料である塗布液(ポリビニルカルバゾール70重量部、オキサジアゾ−ル30重量部、ペリレン1重量部、モノクロロベンゼン4900重量部)基板の中心部に滴下して、スピンコーティングを行った。2000rpmで10秒間保持して層形成を行った。この結果、膜厚は800Åとなった。得られた基体上にフォトレジスト層をウェットプロセスにより形成した。
(3色目パターニング)
次に、第1発光部、第2発光部および第3発光部に該当する部分が遮光部となるように作製されたフォトマスクを用いてアライメント露光機によりアライメント露光を行った後、レジスト現像液(東京応化社製:NMD−3)により露光部のフォトレジストを除去した。その後、大気圧プラズマ装置によりドライエッチングを行い、フォトレジストが除去された部分の有機EL層を除去した。
この基板の顕微鏡観察、膜厚測定、および断面観察を行ったところ、第1発光部上には第2発光部、第2フォトレジスト、第3発光部、および第3フォトレジストが形成され、第2発光部上には第3発光部および第3フォトレジストが形成され、基板構造が図2(i)になっていることを確認した。
(レジスト剥離)
残った未露光部分であるレジストをレジスト溶媒に室温で180分間浸漬したが、第1発光部上に第1フォトレジストおよび第2発光部が残存した箇所や、第1フォトレジスト、第2発光部、第2フォトレジスト、第3発光部が残存した箇所、第2発光部上に第3発光部が残存した箇所、または第3発光部が欠落した箇所が多数確認された。
(EL素子の発光特性の評価)
次に、実施例2および比較例2により得られた基板に、金属電極形成を行った。金属電極としてはカルシウムを1000Åの厚さで蒸着し、さらに、酸化保護層として銀を2000Åの厚さで蒸着した。
ITO電極側を正極、金属電極側を負極に接続し、ソースメーターにより直流電流を印加した。印加電圧が10V前後において発光が観察された。
また、顕微鏡観察により発光部を観察したところ、実施例2では85μmのラインが均一に発光していることを確認した。しかし、比較例2では幅85μmのライン中に未発光部分(ダークスポット)が多数観察された。
本発明のEL素子の製造方法の一例を示す工程図である。 従来のEL素子の製造方法の一例を示す工程図である。
符号の説明
1 … 基板
2 … 第1電極層
3 … 第1発光部
4 … 第1フォトレジスト層
4' … 第2フォトレジスト層
4'' … 第3フォトレジスト層
5 … 第2発光層
5' … 第2発光部
6 … フォトマスク
7 … 第3発光層
7' … 第3発光部

Claims (6)

  1. フォトリソグラフィー法を用いたエレクトロルミネッセント素子の製造方法において、
    表面にバッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶であるフォトレジスト層を有する少なくとも1色の発光部、および前記発光部と同一形状であり、かつ前記発光部の前記フォトレジスト層と反対側の表面に配置されたバッファー層が設けられている基板上に、前記フォトレジスト層上に直にバッファー層形成用塗工液を塗布することにより、発光層形成に用いられる発光層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒およびフォトレジスト剥離液に不溶であるバッファー層を形成し、次いで前記バッファー層上に直に前記発光部とは異なる色を呈する異色発光層形成用塗工液を塗布し、バッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒、フォトレジスト現像液、およびフォトレジスト剥離液に不溶である異色発光層を形成することにより、前記バッファー層および前記異色発光層を有する異色有機エレクトロルミネッセント層を形成する工程と、
    前記異色発光層上に直にフォトレジストを塗布し、バッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶である異色有機エレクトロルミネッセント層用フォトレジスト層を形成する工程と、
    前記異色有機エレクトロルミネッセント層用フォトレジスト層をパターン露光し、現像することにより、異色発光部が形成される部分のみに異色有機エレクトロルミネッセント層用フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程と、
    前記異色有機エレクトロルミネッセント層用フォトレジスト層が除去された部分の異色有機エレクトロルミネッセント層を除去することにより、異色有機エレクトロルミネッセント層用フォトレジスト層を表面に有するパターン状の異色発光部、および前記異色発光部と同一形状であり、かつ前記異色発光部の前記異色有機エレクトロルミネッセント層用フォトレジスト層と反対側の表面に配置されたバッファー層を形成する工程と、
    を有し、前記フォトレジスト剥離液が、前記フォトレジスト溶媒に用いられる有機溶媒であることを特徴とするエレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  2. フォトリソグラフィー法を用いたエレクトロルミネッセント素子の製造方法において、
    表面にバッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶である第1フォトレジスト層を有する第1発光部、および前記第1発光部と同一形状であり、かつ前記第1発光部の前記第1フォトレジスト層と反対側の表面に配置された第1バッファー層を有し、パターニングされた第1有機エレクトロルミネッセント層が設けられている基板上に、前記第1フォトレジスト層上に直にバッファー層形成用塗工液を塗布することにより、発光層形成に用いられる発光層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒およびフォトレジスト剥離液に不溶である第2バッファー層を形成し、次いで前記第2バッファー層上に直に第2発光層形成用塗工液を塗布し、バッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒、フォトレジスト現像液、およびフォトレジスト剥離液に不溶である第2発光層を形成することにより、前記第2バッファー層および前記第2発光層を有する第2有機エレクトロルミネッセント層を形成する工程と、
    前記第2発光層上に直にフォトレジストを塗布し、バッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶である第2フォトレジスト層を形成する工程と、
    前記第2フォトレジスト層をパターン露光した後、現像することにより、第2発光部が形成される部分のみに第2フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程と、
    前記第2フォトレジスト層が除去された部分の第2有機エレクトロルミネッセント層を除去することにより、第2フォトレジスト層を表面に有するパターン状の第2発光部、および前記第2発光部と同一形状であり、かつ前記第2発光部の前記第2フォトレジスト層と反対側の表面に配置された第2バッファー層を有し、パターニングされた第2有機エレクトロルミネッセント層を形成する工程と、
    表面に前記第1フォトレジスト層を有し、パターニングされた前記第1有機エレクトロルミネッセント層と、前記第2フォトレジスト層を有し、パターニングされた前記第2有機エレクトロルミネッセント層とが設けられた基板上に、前記第2フォトレジスト層上に直にバッファー層形成用塗工液を塗布することにより、発光層形成に用いられる発光層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒およびフォトレジスト剥離液に不溶である第3バッファー層を形成し、次いで第3バッファー層上に直に第3発光層形成用塗工液を塗布し、バッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒、フォトレジスト層形成に用いられるフォトレジスト溶媒、フォトレジスト現像液、およびフォトレジスト剥離液に不溶である第3発光層を形成することにより、前記第3バッファー層および前記第3発光層を有する第3有機エレクトロルミネッセント層を形成する工程と、
    前記第3発光層上に直にフォトレジストを塗布し、バッファー層形成に用いられるバッファー層溶媒に不溶である第3フォトレジスト層を形成する工程と、
    前記第3フォトレジスト層をパターン露光した後、現像することにより、第3発光部が形成される部分のみに第3フォトレジスト層が残存するようにパターニングする工程と、
    前記第3フォトレジスト層が除去された部分の第3有機エレクトロルミネッセント層を除去することにより、第3フォトレジスト層を表面に有するパターン状の第3発光部、および前記第3発光部と同一形状であり、かつ前記第3発光部の前記第3フォトレジスト層と反対側の表面に配置された第3バッファー層を有し、パターニングされた第3有機エレクトロルミネッセント層を形成する工程と、
    を有し、前記フォトレジスト剥離液が、前記フォトレジスト溶媒に用いられる有機溶媒であることを特徴とするエレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  3. 前記フォトリソグラフィー法を用いたエレクトロルミネッセント素子の製造方法において、パターニングされる各発光層上に直にフォトレジストを塗布し、露光し、現像することにより各フォトレジスト層をパターニングした後、ドライエッチングを用いて各フォトレジスト層が除去された部分の各発光層をパターニングすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  4. 前記ドライエッチングが、反応性イオンエッチングであることを特徴とする請求項3に記載のエレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  5. 前記ドライエッチングに、酸素単体または酸素を含むガスを用いることを特徴とする請求項3に記載のエレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  6. 前記ドライエッチングに大気圧プラズマを用いることを特徴とする請求項3に記載のエレクトロルミネッセント素子の製造方法。
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