JP4406252B2 - 磁気センサ - Google Patents

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本発明は、高密度磁気記録読み出し用磁気ヘッドなどに用いられる磁気センサに関する。
巨大磁気抵抗効果(GMR効果)を利用したGMRヘッドの登場以来、磁気記録の記録密度は、年率数10%から100%で向上している。GMR素子は、強磁性体金属層/非磁性体金属層/強磁性体金属層のサンドイッチ構造の積層膜を有し、強磁性体金属層の磁化の相対角度における、余弦(cosin)の変化を抵抗値の変化として検出する。
一方、磁気を利用した三端子素子として、スピンバルブトランジスタが開発されている。その素子構造には、SMS(SemiConduCtor/Metal/Semiconductor)型、MIMS(Metal/Insulator/Metal/Semiconductor)型、MIMIM(Metal/Insulator/Metal/Insulator/Metal)型があるが、いずれもエミッタとコレクタに挟まれたベースが金属(磁性積層膜)からなる二重接合三端子素子である(MIMS構造について、特許文献1参照)。
MIMS型およびMIMIM型のスピンバルブトランジスタでは、エミッタからトンネル障壁を介してベースにホットエレクトロンを注入し、注入されたホットエレクトロンがベース内でスピンに依存した散乱を受ける。ベース内のホットエレクトロンの散乱は、スピンバルブ膜の磁化の相対角度の変化に影響を受けるため、トランジスタのコレクタ電流値が外部磁場によって変化する(ホットエレクトロンの磁気抵抗効果)。実験では、2つの強磁性体金属層の相対磁化が磁化平行/反平行におけるコレクタ電流比(MR比)が、300%程度の素子が得られている。この値は、GMR素子より1桁程度大きく、より高密度な磁気記録用再生ヘッドを実現できる可能性がある。
特開平9-128719号公報(例えば、図1等)
スピントンネルトランジスタは数100%の極めて大きなMR比を示すが、コレクタ電流がエミッタ電流の10-4と極めて小さい。コレクタ電流が小さいことは、消費電力、動作速度、ノイズなどの観点から好ましくない。
本発明は、この点に鑑みてなされたもので、優れたMR比と大きな出力が得られる磁気センサの提供を目的の一つとする。
本発明は、磁化が固着された強磁性層と、強磁性層に隣接して形成されたトンネル絶縁層と、トンネル絶縁層に隣接して形成された非磁性電極層と、磁化固着された強磁性層と共にトンネル絶縁層及び非磁性電極層を挟み、非磁性層と複数の強磁性層が交互に積層され、非磁性層を介して隣り合う強磁性層は互いに強磁性結合されており、外部磁場下において強磁性層の磁化方向が変化する磁性積層膜と、磁化が固着された強磁性層に電気接続された第1電極と、非磁性電極層と共に磁性積層膜を挟み、磁性積層膜に電気接続された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加し、流れる電流の変化による電圧変化を検知するため、非磁性電極層及び第2電極に電気接続された電圧検知部とを備える磁気センサにおいて、前記非磁性電極層の前記トンネル絶縁層と前記磁性積層膜との間の厚さが20nm以下、及び前記複数の強磁性層の膜厚の総和が6nm以下であって、前記複数の強磁性層の一つは前記非磁性電極層に隣接し、1nm以下の膜厚を備え、アップスピン電子は磁性積層膜中において緩和することなく磁性積層膜を透過し、ダウンスピン電子は磁性積層膜中において緩和し伝導電子として磁性積層膜中を輸送され、緩和した伝導電子が作る電流により磁性積層膜の両端に電圧が発生する磁気センサを提供する。
本発明によれば、磁性積層膜中のホットエレクトロン伝導を利用することで、MR比に優れ、大きな出力が得られる磁気センサによって高密度磁気記録などへの応用が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態の磁気センサを示す断面模式図である。
絶縁体基板(図示せず)の表面に第1電極1が形成され、第1電極に隣接して反強磁性層3、反強磁性層3に隣接して強磁性層5が形成されている。この強磁性層5は、反強磁性層3との磁気交換結合により、その磁化が固着されており、外部磁場(ゼロを除く)の影響下でも実質的に動かない。
強磁性層5の近傍には、トンネル絶縁層7を介して電圧測定用電極を兼ねた膜厚約10nmの非磁性金属層9が形成され、非磁性金属層9に隣接して総膜厚約50nmの磁性積層膜11が形成されている。トンネル絶縁層7は強磁性層5と非磁性金属層9によりはさまれており、この3層でトンネル接合が形成されている。トンネル接合の面積(図1における高さ×紙面垂直方向の奥行き)は、約50nmx50nmであり、図1ではトンネル絶縁層7が非磁性金属層9に接する紙面に垂直な面の平面積に相当する。
磁性積層膜11は、強磁性層11aと非磁性層11bとが交互に積層された膜である。外部磁場がゼロの状態では、非磁性層11bを介して隣り合う強磁性層11aには強い強磁性結合があり、強磁性層11aの磁化は一方向に揃っている。外部磁場が加わると、複数の強磁性層11aの磁化は、強磁性的結合を保ったまま外部磁場の方向に揃う。このように、積層膜11全体が、外部磁場の影響を受けて磁化方向が変化する、磁化自由層として機能する。以下、積層膜11の磁化とは、強磁性結合した複数の強磁性層11aの磁化をさす。
この磁気センサでは、図1の紙面上から下に向かう外部磁場の下では、磁性積層膜11の磁化は強磁性層5の磁化と反平行に向き、磁気センサを流れる電流の抵抗は上がる。一方、図1の紙面下から上に向かう外部磁場の下では、磁性積層膜11の磁化は強磁性層5の磁化と平行に向き、磁気センサを流れる電流の抵抗は下がる。この抵抗変化については、後に数式を用いて詳述する。
磁性積層膜11の非磁性金属層9に接する面の反対側には膜厚約50nmの第2電極13が形成されている。
図1の磁気センサでは、第1電極と第2電極との間に配線を介して電圧を印加し、流れる電流Iの変化による電圧変化を非磁性金属層9と第2電極13に接続された電圧計Vにより測定する。このように、磁性積層膜11にホットエレクトロンを注入する電流注入端子(第1電極1)と生じる電位差を測定する電圧端子(非磁性電極層9)とを別に設けることで、MR比と出力の共に大きい磁気センサが得られる。
尚、図1は、紙面左端が基板側であり、紙面の左から右に向かって層が順次積層されている。磁気センサの使用の際は、強磁性層5の磁化と外部磁場(外部磁場により変化した磁性積層膜11の磁化)とが互いに平行な面内(図1の素子では、各層の膜面内に等しい)にあるように使用する。
各層に用いる材料は、例えば次の通りである。
強磁性層5には、Fe、Co、Ni、またはこれらのいずれかを含む合金であって強磁性を備えるものを用いる。強磁性層5は金属であることが望ましい。
強磁性層5の磁化を固着するための、反強磁性層3には、IrMn、PtMn、RhRuMn等のMn系の金属反強磁性材料を用いることができる。反強磁性層3に誘電体の反共磁性材料、例えばCoO等を用いると、トンネル絶縁層と兼ねることもできる。誘電体反強磁性材料では、膜質によって酸素欠損があることも予想されるので、Al23などのトンネル絶縁層としてより信頼性の高い層との積層構造とすることが望ましい。
トンネル絶縁層7には、Al23 や、SiO2、SiNなどのほか非磁性や反強磁性の誘電体材料を用いることができる。
磁性積層膜11の強磁性層11aには、Fe、Co、Ni、またはこれらのいずれかを含む合金であって強磁性の性質を備える材料を用いる。非磁性層11bには、Au、Ag,Cu,Al、またはこれらのいずれかを含む合金であって、非磁性の性質を備える材料を用いる。強磁性層11aと非磁性層11bは金属であることが望ましい。
非磁性金属層9、第1及び第2の電極1、13には、Au、Cu、Al、Pt、Ag、またはこれらのいずれかを含む合金であって、非磁性金属の性質を備える材料を用いる。
また、非磁性電極層9のトンネル絶縁層7と磁性積層膜11間の厚さは、後述する理由で20nm以下であることが好ましい。また、後述するように、非磁性電極層9に隣接する強磁性層11aの厚さは約1nm以下、複数の強磁性層11aの膜厚の総和が6nm以下であることが好ましい。尚、本明細書において、膜厚や長さ等の数値に約を付すのは、成膜誤差による膜厚の変動を含むことを示している。
図2は、図1に示した磁気センサのトンネル絶縁層7、非磁性金属層9、磁性積層膜11の一部に関するエネルギーダイアグラムである。第1電極1と第2電極13間に電圧を印加し、強磁性層5からトンネル絶縁層7を介して非磁性金属層9にホットエレクトロンを注入する。注入されたホットエレクトロンは、殆ど散乱を受けずに非磁性金属層9を透過し、磁性積層膜11に達するが、磁性積層膜11内ではスピンに強く依存した散乱を受けて一部のホットエレクトロン電流は減衰する。
つまり、磁性積層膜11の磁化に平行なスピン磁気能率を持ったホットエレクトロン(仮にアップスピン電子HE↑とする)と、反平行なスピン磁気能率を持ったホットエレクトロン(仮にダウンスピン電子HE↓とする)の減衰長は大きく異なるため、アップスピン電子HE↑は殆ど運動エネルギーを失わず磁性積層膜11を透過するが、ダウンスピン電子HE↓は非弾性散乱によりエネルギーを失ってフェルミ面上に緩和し、伝導電子として磁性積層膜11中を輸送される。緩和した伝導電子がつくる電流により磁性積層膜11の両端に電圧が発生するが、その電圧Vは第2電極13と非磁性層(電圧測定用電極)9間の電圧Vとして測定することができる。
磁性積層膜11の磁化と強磁性層5の磁化が平行な場合には、緩和した伝導電子がつくる電流が小さく、発生する電圧は小さいが、両者の磁化が反平行の場合には緩和した伝導電子による電流が増大するので、生じる電圧が増大する。この電圧値の違いを磁気抵抗の変化として検出することで、外部磁場をセンスすることができる。
ここで、磁化自由層として磁性積層膜11を用いる理由は、伝導電子の抵抗がバルク抵抗よりも界面抵抗に大きく支配されるのに対し、ホットエレクトロン電流は界面散乱では殆ど減衰せず磁性体中の非弾性散乱によって支配されるためである。
すなわち磁化自由層として、単一の磁性膜でなく磁性積層膜11を用いることで、伝導電子の抵抗を高め上記測定電圧を増大せしめることができる。
以下に、トンネル接合面積が約50nmx50nmサイズの磁気センサ特性について述べる。強磁性層5にFeを用いた場合、そのスピン分極率Pは約40%なので、(1)式及び(2)式より、(3)式及び(4)式で示す関係が得られる。
Figure 0004406252
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Figure 0004406252
Figure 0004406252
ここで、Nは伝導電子の状態密度、N↑はアップスピン電子の状態密度、N↓はダウンスピン電子の状態密度である。
(3)式より、強磁性層5から非磁性層7に注入されるホットエレクトロン電流の約70%がアップスピン電流、(4)式より、約30%がダウンスピン電流であることが分かる。
非磁性金属層9中のホットエレクトロンの減衰長は約20〜約30nmなので、非磁性金属層9の厚さを約20nm以下とすることによりホットエレクトロンは大きな減衰なしに磁性積層膜11に到達する。
次に、9層の強磁性層11aと8層の非磁性層11bを交互に積層した磁性積層膜11を想定し、強磁性層11aの厚さは非磁性金属層9に接する第1層を約1nm、その他の8層を約0.5nm、8層の非磁性層11bの厚さは全て約0.5nmとする。磁性積層膜11の総膜厚は約9nmとした。
ダウンスピン電子の減衰長は約1nm以下なので、殆どのダウンスピン電子は磁性積層膜11の強磁性層11aの第1層で緩和し、以後は通常の伝導電子として磁性積層膜11中を輸送される。一方、アップスピン電子の減衰長は約6nm以上あり、磁性積層膜11中の強磁性層11aの合計厚さ約5nmより長いので、殆どのアップスピン電子が積層膜
を透過する。
磁性体と非磁性体の界面の界面抵抗は10-10Ωcm2程度なので、50x50nmサイズでは一界面当り約4Ω、磁性積層膜11全体では約70Ωの界面抵抗が存在する。バルク抵抗は約1Ω以下と見積もられる。Iアンペアの電流を素子に流した場合、強磁性層5と磁性積層膜11の磁化が平行な場合に、磁性積層膜の両端に発生する電圧VPは、(5)式の通りである。
Figure 0004406252
また、反平行の場合の電圧VAPは(6)式の通りである。
Figure 0004406252
I=0.1mAの場合には、VP=2.1mV、VAP=4.9mVとなり、MR比は
(7)式に示すように高い値が得られた。
Figure 0004406252
また、このセンサの信号電圧Vsigは(8)式のようになる。
Figure 0004406252
ここで、信号雑音の原因としてトンネル障壁のショットノイズと磁性積層膜の熱雑音が考えられる。ショットノイズによる電流ゆらぎはバンド幅を約300MHzとすると、(9)式の通りとなり、(10)式のような雑音電圧を生じさせる。
Figure 0004406252
Figure 0004406252
一方、熱雑音は、(11)式の通りとなる。
Figure 0004406252
すると、SN比は、(12)式に示すように、11(21dB)となる。
Figure 0004406252
従来のスピントンネルトランジスタでは、金属/半導体界面におけるホットエレクトロンの強い反射により、コレクタ電流が減少していたが、本実施の形態のスピントランジスタによれば、半導体コレクタを用いないため、このような弊害はなく、(7)式に示すように、大きなMR比を実現でき、かつ高い電流密度を実現できる。つまり、優れたMR比と高いコレクタ電流を実現することができ、優れたSN比を持つ磁気センサが得られる。
以上説明した実施の形態に関わる磁気センサの実証例について、説明する。
(実施例1)
まず、磁性積層膜11中のスピン減衰長に関する測定結果について説明する。
Si基板(コレクタ)上に、Cu層とNi81Fe19層を交互に積層した磁性積層膜(ベース)、このベースにAl23層を介して積層したFeエミッタから成るスピントンネルトランジスタを作製した。各層の成膜にはマルチチャンバーのMBE(Multi−Beam Epitaxy)装置(2×10-10torr)を用いた。
はじめに、第1のチャンバー内でn+Si(111)ウェファを約500℃、約2時間、続いて約700℃、約0.5時間加熱し、ウェファ表面の吸着ガスを除去した。引き続き、弱いSiフラックス中で約840℃に加熱し、ウェファ表面の酸化膜を除去した。この段階で、RHEED(Reflection High Energy Electron Diffraction)により、Si表面の7x7構造を確認し、この表面上にバッファ層としてノンドープSi層を約700℃で約1μmの厚さに形成した。
次に、ノンドープSi層上に、第2のチャンバー内でイオンビーム・スパッタ法によってベース磁性積層膜を形成した。Cu層の膜厚は約1nmに固定し、Ni81Fe19の膜厚は約1nm〜約10nmのものを1nmおきに変えて作製した。ここで、磁気的な一軸異方性を付与するため、Ni81Fe19の形成は約1000Oeの磁場を印加して行った。
続いて、第3のチャンバー内でAl23トンネル絶縁層を形成した。O2分圧10-5torrの下でAlソースを用い、Al23を約1.5nmの厚さに形成した。その後、厚さ約200nmのCaF2層間絶縁膜を形成し、これにベース/エミッタ間トンネル接合用の開口(面積:約50×50μm)を形成した後、エミッタとしてFe層(約10nm)とAu層(約100nm)を交互に積層した積層膜を形成した。
このトランジスタの面内に磁場を印加して電流/電圧特性を測定し、電流透過率(コレクタ電流/エミッタ電流の比)、およびMR比のNi81Fe19の膜厚変化からNi81Fe19内のホットエレクトロンの減衰長を求めた。アップスピン電子の減衰長は約6.4nm、ダウンスピン電子の減衰長は約0.7nmであり、Cu/Ni81Fe19界面のホットエレクトロン透過率はほぼ100%と見積もることができた。
次に、本実施例によるスピントンネルトランジスタについて、図3の断面模式図を参照しつつ説明する。
本実施例では、表面にSiO2を形成したSi基板上に、図3に示す積層構造を上述のMBE装置を用いて作製した。
第1及び第2電極1、13にはAuを用い、反強磁性層3には厚さ約30nmのIrMn、磁化固着層である強磁性層5には厚さ約10nmのFeを用い、電圧測定端子として用いる非磁性金属層9にはCuを用いた。
磁性積層膜11はNi81Fe19とCuの積層膜とし、9層のNi81Fe19層11aと8層のCu層11bを積層した。Ni81Fe19層11aの1層の膜厚は約1nm、他の8層の膜厚は約0.5nmとし、Cu層11bの各膜厚は0.5nmとした。
約1nm厚のAlOxトンネル絶縁層7は、強磁性層5のFe上にAl膜を成膜して、これを分圧10-5torrのO2雰囲気下で酸化して形成した。トンネル接合面積は、約1μmx1μmとし、光リソグラフィーとイオンミリング装置を用いて作製した。尚、図3の15、17は、第1電極1、非磁性電極層9、第2電極間を絶縁する第1及び第2の層間絶縁膜である。
この磁気センサの素子サイズは大きく、出力電圧が小さいため、測定は超伝導電圧計を用い、液体ヘリウム温度で行った。第1及び第2電極1、13間に約0.4mAの電流を流し、第2電極13と非磁性電極層9間の電圧を磁場中で測定した。強磁性層5と磁性積層膜11の磁化が平行な場合の電圧は約17μV、反平行な場合の電圧は約31μVとなり、約82%のMR比が得られた
(比較例1)
実施例1における磁性積層膜11(Ni81Fe19層とCu層の積層膜)を厚さ約5nmのNi81Fe19単層に置き換えた素子を、実施例1と同様な方法により作製した。この素子について約0.4mAの電流の下で実施例1と同様な測定を行ったところ、2つの磁化が平行および反平行の電圧は、それぞれ約1.4μV、約1.8μVに減少しMR比も約3%となった。
本発明の実施の形態に関わるスピントンネルトランジスタの断面模式図。 図1のスピントンネルトランジスタの一部に関するエネルギーダイアグラム。 実施例1によるスピントンネルトランジスタの断面模式図。
符号の説明
1 第1電極
3 反強磁性層
5 強磁性層
7 トンネル絶縁層
9 非磁性電極層
11 磁性積層膜
11a 強磁性層
11b 非磁性層
13 第2電極
15 第1の層間絶縁膜
17 第2の層間絶縁膜

Claims (1)

  1. 磁化が固着された強磁性層と、
    前記強磁性層に隣接して形成されたトンネル絶縁層と、
    前記トンネル絶縁層に隣接して形成された非磁性電極層と、
    前記磁化固着された強磁性層と共に前記トンネル絶縁層及び前記非磁性電極層を挟み、非磁性層と複数の強磁性層が交互に積層され、前記非磁性層を介して隣り合う前記強磁性層は互いに強磁性結合されており、外部磁場を受けて強磁性結合を保ちつつ前記強磁性層の磁化方向が変化する磁性積層膜と、
    前記磁化が固着された強磁性層に電気接続された第1電極と、
    前記非磁性電極層と共に前記磁性積層膜を挟み、前記磁性積層膜に電気接続された第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加し、流れる電流の変化による電圧変化を検知するため、前記非磁性電極層及び前記第2電極に電気接続された電圧検知部とを備える磁気センサにおいて、
    前記非磁性電極層の前記トンネル絶縁層と前記磁性積層膜との間の厚さが20nm以下、及び前記複数の強磁性層の膜厚の総和が6nm以下であって、前記複数の強磁性層の一つは前記非磁性電極層に隣接し、1nm以下の膜厚を備え、アップスピン電子は磁性積層膜中において緩和することなく磁性積層膜を透過し、ダウンスピン電子は磁性積層膜中において緩和し伝導電子として磁性積層膜中を輸送され、緩和した伝導電子が作る電流により磁性積層膜の両端に電圧が発生することを特徴とする磁気センサ。
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