JP2003092440A - 磁化スイッチ素子 - Google Patents

磁化スイッチ素子

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JP2003092440A
JP2003092440A JP2001283276A JP2001283276A JP2003092440A JP 2003092440 A JP2003092440 A JP 2003092440A JP 2001283276 A JP2001283276 A JP 2001283276A JP 2001283276 A JP2001283276 A JP 2001283276A JP 2003092440 A JP2003092440 A JP 2003092440A
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ferromagnetic
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JP2001283276A
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Masayoshi Hiramoto
雅祥 平本
Nozomi Matsukawa
望 松川
Yasunari Sugita
康成 杉田
Yoshio Kawashima
良男 川島
Akihiro Odakawa
明弘 小田川
Mitsuo Satomi
三男 里見
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/0302Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity characterised by unspecified or heterogeneous hardness or specially adapted for magnetic hardness transitions
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
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    • H01F10/3254Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the spacer being semiconducting or insulating, e.g. for spin tunnel junction [STJ]

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電圧印可によって磁化状態と変化させる磁化
スイッチとその好ましいデバイス構成例を提供する。 【解決手段】 自由磁性体と転移体が磁気的に結合さ
れ、転移体が、電子またはホ−ルの注入あるいは誘起に
より、あるいは更に外部磁場をアシストすることによ
り、強磁性−常磁性−反強磁性の磁化状態転移を行うこ
とで、自由磁性体の磁化方向を変化させることを特徴と
する磁化スイッチ素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報通信端末など
に使用される光磁気ディスク、ハ−ドディスク、デジタ
ルデ−タストリ−マ(DDS)、デジタルVTR等の磁気
記録装置の再生ヘッド、回転速度検出用の角速度磁気セ
ンサ−、応力変化、加速度変化などを検知する応力また
は加速度センサ−あるいは熱や化学反応による磁気抵抗
効果の変化を利用した熱センサ−や化学反応センサ−に
代表される磁気抵抗センサ−や、磁気ランダム・アクセ
ス・メモリ、リコンフィギュアブルメモリなどに代表す
る磁気固体メモリ、あるいは磁気による電流スイッチ
(磁気スイッチ)素子、さらには電圧による磁化反転を
行う電圧磁化スイッチ素子等関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁性体内の磁化状態は、交換エネルギ
−、結晶磁気異方性エネルギ−、静磁エネルギ−、外部
磁場によるゼ−マンエネルギ−の和によって決定される
ことが知られている。このうち、磁化反転を誘起するた
めに制御可能な物理量は、静磁エネルギ−とゼ−マンエ
ネルギ−であり、磁気デバイスの磁化状態を電気的エネ
ルギ−により制御する場合、従来、電流が流れる際に発
生する磁界を利用することで行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、線電流による磁場発生のエネルギ−変換効率は、1
%程度しかない。さらに、線電流の場合、磁界強度は距
離に反比例する関係にある。多くの場合、線電流を流す
導線と、ここから発生する磁場を利用する磁気でバイア
ス間には、絶縁体をもうける必要があるために、この変
換効率は1%よりさらに低下する。これらのことが、電
気的エネルギ−による磁化状態の制御を行う必要がある
磁気デバイスの工業的普及を妨げてきた。
【0004】本発明は、かかる従来の課題に対して、磁
性体内の磁化状態を高いエネルギ−変換効率で反転する
方法と、その好ましいデバイス構成例を提供すること
で、外部磁場による磁化状態を変化させる磁気デバイス
全般のエネルギ−消費量を大幅に削減することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、少なくとも1つの自由磁性体と、少なく
とも1つの転移体があり、自由磁性体と転移体が磁気的
に結合され、転移体が、電子またはホ−ルの注入あるい
は誘起により少なくとも強磁性−反強磁性転移を行うこ
とで、自由磁性体の磁化方向を変化させることを特徴と
する磁化スイッチ素子である。本発明のように、転移体
への電子、またはホ−ルの注入、あるいは誘起を用いる
ことで、磁化状態を変化させるのに要する電気的エネル
ギ−の変換効率が大幅に向上する。
【0006】また本発明は、前記発明において、少なく
とも1つの自由磁性体と、少なくとも1つの転移体と、
少なくとも1つの磁化安定体があり、自由磁性体と転移
体が磁気的に結合され、且つ前記転移体が、前記磁化安
定体と磁気的に結合され、前記磁化安定体が、反強磁性
体または積層フェリ磁性体または高保持力磁性体から選
ばれた少なくとも1つからなることを特徴とする磁化ス
イッチ素子である。磁化安定体と転移体が結合すること
で、転移体と磁気的に結合される自由磁性体の磁化方向
を制御することが可能となる。
【0007】また本発明は、前記発明において、少なく
とも1つの自由磁性体と、少なくとも1つの転移体と、
少なくとも1つの強磁性体と、少なくとも1つの磁化安
定体があり、自由磁性体と転移体が磁気的に結合され、
且つ転移体が、強磁性体と磁気的に結合され、強磁性体
が磁化安定体と磁気的に結合され、磁化安定体が、反強
磁性体または積層フェリ磁性体または高保持力磁性体か
ら選ばれた少なくとも1つからなることを特徴とする磁
化スイッチ素子である。転移体と磁化安定体の間に、少
なくとも1つの強磁性体を介在させることで、磁化安定
体と自由磁性体間の磁気結合を安定させることができ
る。
【0008】また本発明は、転移体が、電子またはホ−
ルの注入あるいは誘起がない状態で、常磁性または非磁
性であることを特徴とする磁化スイッチである。電子ま
たはホ−ルの注入あるいは誘起が無い状態で、常磁性あ
るいは非磁性状態であることで、磁化変化を行うのに必
要なエネルギ−がさらに減少できる。
【0009】また本発明は、少なくとも1つの転移体が
あり、転移体が、電子またはホ−ルの注入あるいは誘起
により少なくとも常磁性−強磁性転移を行い、且つ常磁
性−強磁性転移時に、外部磁場をアシストすることで、
転移体の強磁性状態での磁化方向を変化させることを特
徴とする磁化スイッチ素子である。強磁性への転移過程
の弱い飽和磁化を持つ強磁性状態で、磁化状態を変化さ
せることで、外部磁場の省エネルギ−化が行える。
【0010】また本発明は、少なくとも絶縁体を介して
対向する転移体と電極があり、少なくとも転移体と電極
間に電圧を印可することにより、転移体が磁気的転移を
起す磁化スイッチである。転移体と電極の間に、少なく
とも絶縁体をもうけることで、転移体への電子またはホ
−ルの注入あるいは誘起を低消費電力で行うことができ
る。
【0011】ここで、本発明の磁化スイッチ素子を構成
する、転移体、磁性体、伝導体の少なくとも何れかは、
少なくとも2元からなる化合物半導体中に、IVa〜VII
I、Ibから選ばれた少なくとも1種の元素が含まれる磁
性半導体であるのが好ましい。この際、化合物半導体が
少なくとも1.2eV以上のバンドギャップを有する、いわ
ゆるワイドギャップ半導体を用いるのが好ましい。
【0012】あるいは、MAX(Mは、B、Al、Ga、Inか
ら選ばれた少なくとも1種、AはNまたはPから選ばれた
少なくとも1種、XはIVa〜VIII、Ibから選ばれた少な
くとも1種)である磁性半導体であることが好ましい。
【0013】あるいは、ZnOX(XはIVa〜VIII、Ibから
選ばれた少なくとも1種)である磁性半導体であること
が好ましい。
【0014】あるいは、DOZ(DはTi、Zr、V、Nb、F
e、Ni、Al、In、Sn、から選ばれた少なくとも1種)、Z
はD元素を除くIVa〜VIII、Ibから選ばれた少なくとも
1種)である磁性半導体であることが好ましい。
【0015】また本発明の磁化スイッチ素子を構成する
転移体は、外部電界により少なくともメタ磁性的転移を
する材料であるのも好ましい。
【0016】また本発明は、電圧スイッチと、電圧スイ
ッチにより印可される電圧により磁気転移する転移体
と、転移体との磁気結合により磁化方向を変化させる自
由磁性体と、自由磁性体の磁化方向を読みとることので
きる磁気抵抗効果部を有し、これらを、複数個備えて構
成される磁気メモリである。この際、電圧スイッチは、
半導体基板上に集積されたスイッチ素子であり、任意の
位置のスイッチング動作により、自由磁性体に蓄えられ
たメモリの読み出し・書き込みをランダムに行うことの
できるランダムアクセスメモリを実現できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の磁気デバイスについて図
を用いて説明を行う。まず、図1は、電極、絶縁層、磁
化安定層、転移層、自由磁性層の順に積層体として構成
されている。図1(a)によれば、自由磁性層と反強磁
性を示す転移体とが磁気的に結合され、且つ反強磁性を
示す磁化安定体とも磁気的に結合されている様子を示し
ている。本構成においては、絶縁層を介して電極からキ
ャリアが注入される。転移層へのキャリア注入によっ
て、転移層は図1(a)の反強磁性から図1(b)の強
磁性へと転移し、磁気的に結合している自由磁性層が強
磁性を示す転移層の磁化方向に磁化をそろえることにな
る。
【0018】図2には、電圧印可に伴った転移層の磁化
状態変化の様子を示している。電極からの電圧印可によ
って生じるキャリア注入に伴い、転移層は、反強磁性か
ら常磁性、強磁性とその状態を変化させ、図1に示した
素子動作を実現する。
【0019】図3は、図1における、自由磁性層が、自
由磁性層1、非磁性層、自由磁性層2の積層体として構
成されている様子を示している。自由磁性層1と自由磁
性層2は非磁性層を介して反強磁性的な磁気結合をして
いる。図3(a)によれば、自由磁性層1と反強磁性を
示す転移体とが磁気的に結合され、且つ反強磁性を示す
磁化安定体とも磁気的に結合されている様子を示してい
る。本構成においては、絶縁層を介して電極から転移層
へのキャリア注入を行うことによって、転移層は図3
(a)の反強磁性から図3(b)の強磁性へと転移し、
磁気的に結合している自由磁性層1が強磁性を示す転移
層の磁化方向に磁化をそろえることになる。それに伴
い、反強磁性的に結合している自由磁性層2も180度
反対の方向へ磁化をそろえるようになる。
【0020】次に、図4(a)のように、素子を電極、
絶縁層、磁化安定層、強磁性層、転移層、自由磁性層の
順に積層体として構成し、反強磁性を示す磁化安定体と
強磁性層が磁気的に結合され、且つ強磁性層と反強磁性
を示す転移体とが磁気的に結合され、且つ自由磁性層が
反強磁性を示す転移体とが磁気的に結合されている場合
にも、絶縁層を介して電極から転移層へのキャリア注入
を行うことによって、転移層は図4(a)の反強磁性か
ら図4(b)の強磁性へと転移し、磁気的に結合してい
る自由磁性層が強磁性を示す転移層の磁化方向に磁化を
そろえることになる。本構成にすることによって、強磁
性層と自由磁性層との磁化方向を反平行的、平行的と、
転移層の磁化状態によって制御することができる。
【0021】図7は、転移体が電子またはホ−ルの注入
あるいは誘起が無い状態で、常磁性あるいは非磁性状態
であり、電子またはホ−ルの注入あるいは誘起により少
なくとも常磁性−強磁性転移を行う様子を示している。
さらに、図8のように、常磁性−強磁性転移時(図8
(b)参照)に、外部磁場をアシストすることで、転移
体の強磁性状態での磁化方向を変化させる磁化スイッチ
素子も構成できる。転移体の強磁性への転移過程の弱い
飽和磁化を持つ強磁性状態で、磁化状態を変化させるこ
とで、外部磁場の省エネルギ−化が行えるうえでメリッ
トがある。
【0022】従来の外部磁界印可による磁化方向制御で
はなく、磁化スイッチによる磁化方向制御を用いれば、
本発明の磁化スイッチと磁気抵抗素子部を組み合わせる
ことにより、図5のような電圧制御の磁気メモリを構成
することができる。この際、メモリは磁気抵抗素子を非
磁性層を介した2つの強磁性層の磁化方向の平行・反平
行を実現することによって行うものとする。
【0023】ここで、転移体として用いる材料として、
磁性半導体を主成分とするのが好ましく、母材となる半
導体は化合物半導体が磁性を誘起する上で好ましく、Ga
As、GaSe、AlAs、InAs、AlP、AlSb、GaP、GaSb、InP、I
nSb、In2Te3、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdSe、CdTe、CdS
b、HgS、HgSe、HgTe、SiC、GeSe、PbS、Bi2Te3、Sb2S
e3、Mg2Si、Mg2Sn、Mg3Sb2、TiO2、CuInSe2、CuHgIn4
ZnIn2Se4、CdSnAs2、AgInTe2、AgSbSe2、GaN、AlN、GaA
lN、BN、AlBN、GaInNAsなど、I-V族、I-VI族、II-IV
族、II-V族、II-VI族、III-V族、III-VI族、IV-IV族、I
-III-VI族、I-V-VI族、II-III-VI族、II-IV-V族などか
ら選ばれ、IVa〜VIII、Ibから選ばれた少なくとも1種
の元素を化合物半導体中に含んで誘起される磁性半導体
であるのが好ましい。
【0024】あるいは、QDA(QはSc, Y, ランタノイ
ド, Ti, Zr, Hf, V, Nb, Ta, Cr, Ni, Znから選ばれ
た少なくとも1種、AはC, N, O, F, Sから選ばれた少な
くとも1種、Dは、V、Cr、Mn、Fe、Co、Niから選ばれた
少なくとも1種)である磁性半導体であるのが好まし
い。
【0025】また特に、MAX(Mは、B、Al、Ga、Inか
ら選ばれた少なくとも1種、AはNまたはPから選ばれた
少なくとも1種、XはIVa〜VIII、Ibから選ばれた少な
くとも1種)である磁性半導体、あるいは、ZnOX(XはI
Va〜VIII、Ibから選ばれた少なくとも1種)である磁
性半導体、あるいは、DOZ(DはTi、Zr、V、Nb、Fe、N
i、Al、In、Sn、から選ばれた少なくとも1種)、ZはD
元素を除くIVa〜VIII、Ibから選ばれた少なくとも1
種)である磁性半導体であることが好ましい。
【0026】またこの際、化合物半導体は、少なくとも
1.2eV以上のバンドギャップを有するのが好ましい。
【0027】さらに、転移体が、外部電界によりメタ磁
性−強磁性転移をする材料であるのも磁化スイッチを実
現できる上で好ましい。
【0028】また絶縁層に用いられる材料としては、絶
縁体あるいは半導体であれば何れでも良いが、特にMg,
Ti, Zr, Hf, V, Nb,Ta,Crを含む IIa〜VIa、La , Ceを
含むランタノイド、Zn, B, Al, Ga, Siを含む IIb〜IVb
から選ばれた元素と、F、O、C、N、Bから選ばれた
少なくとも元素との化合物であることが好ましい。
【0029】また、電極体の好ましい材料としては、C
u、Al、Ag、Au、Pt、TiNを初め、抵抗率が100μΩcm以
下の材料であれば何れでも良い。
【0030】また磁化安定層としては、高保持力磁性
体、積層フェリ磁性体、反強磁性体あるいは積層フェリ
磁性体と反強磁性体の多層膜であるのが好ましく、高保
持力磁性体としては、CoPt, FePt, CoCrPt, CoTaPt, Fe
TaPt, FeCrPtなどの保持力が100Oe以上である材料が好
ましく、また反強磁性体としては、PtMn、PtPdMn、FeM
n、IrMn、NiMn等が好ましく、また積層フェリ磁性体と
しては、磁性体と非磁性体の多層構造を持ち、ここで用
いられる磁性体として、CoまたはCoを含んだFeCo,CoFeN
i, CoNi, CoZrTa, CoZrB, CoZrNb合金等を用い、またこ
の際の非磁性体としては、Cu, Ag, Au, Ru, Rh, Ir, R
e, Osあるいはこれらの金属の合金、酸化物を用いて構
成することが好ましい。
【0031】また、自由磁性層を構成する磁性体として
は、Fe, Co, Ni, FeCo合金, NiFe合金、CoNi合金、NiFe
Co合金、あるいは、FeN, FeTiN, FeAlN, FeSiN, FeTaN,
FeCoN, FeCoTiN, FeCo(Al,Si)N, FeCoTaN 等の窒化
物、酸化物、炭化物、硼化物、フッ化物磁性体に代表さ
れるTMA (Tは、Fe, Co, Niから選ばれた少なくとも1
種, Mは、Mg, Ca, Ti, Zr, Hf, V, Nb, Ta, Cr, Al, S
i, Mg, Ge, Gaから選ばれた少なくとも1種、またA
は、N, B, O, F, Cから選ばれた少なくとも1種)、ある
いは(Co, Fe)M (Mは Ti, Zr, Hf, V, Nb, Ta, Cu, Bか
ら選ばれた少なくとも1種)、あるいはFeCr、FeSiAl,
FeSi, FeAl, FeCoSi, FeCoAl, FeCoSiAl, FeCoTi, Fe(N
i)(Co)Pt, Fe(Ni)(Co)Pd, Fe(Ni)(Co)Rh, Fe(Ni)(Co)I
r, Fe(Ni)(Co)Ru,FePt等に代表されるTL (TはFe, Co, N
iから選ばれた少なくとも1種、LはCu, Ag, Au, Pd, P
t, Rh, Ir, Ru, Os, Ru, Si, Ge, Al, Ga, Cr, Mo, W,
V, Nb, Ta,Ti, Zr, Hf, La, Ce, Pr, Nd, Pm, Sm, Eu,
Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, Luから選ばれた少なくと
も1種 )等の強磁性体、またあるいは、Fe3O4あるいはX
MnSb (Xは、Ni, Cu, Ptから選ばれた少なくとも一つ),
LaSrMnO, LaCaSrMnO, CrO2に代表されるハ−フメタル材
料、あるいは、QDA(QはSc, Y, ランタノイド, Ti, Z
r, Hf, Nb, Ta, Znから選ばれた少なくとも1種、AはC,
N, O, F, Sから選ばれた少なくとも1種、Dは、V、C
r、Mn、Fe、Co、Niから選ばれた少なくとも1種)、ある
いはGaMnN, AlMnN, GaAlMnN, AlBMnN等のRDA (Rは、B,
Al, Ga, Inから選ばれた1種、Dは、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni から選ばれた1種、AはAs, C, N, O, P, Sから選
ばれた1種)等に代表される磁性半導体、あるいは、ペ
ロブスカイト型酸化物、フェライト等のスピネル型酸化
物、ガ−ネット型酸化物が好ましい。
【0032】またさらに、図3において示したように自
由磁性層に対して自由磁性層1、非磁性層、自由磁性層
2で構成された積層フェリ磁性体に構成しても、先に示
したようにもちろん好ましい。
【0033】(実施例1)GaAs(001)基板上にMB
E(分子線エピタキシー)法を用いて以下のサンプルを
作成した。
【0034】サンプル1 AlSb(100)/AlGaSb(400)/InAs(10)/InMnAs(5)/PtMn(20)/
AlO(d)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル2 AlSb(100)/AlGaSb(400)/InAs(10)/InMnAs-A(4)/InMnAs-
B(6)/PtMn(20)/AlO(d)/Ta(3) /Cu(100)/Ta(25) サンプル3 AlSb(100)/AlGaSb(400)/InAs(10)/InMnAs(5)/CoFe(5)/P
tMn(20)/AlO(d)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル4 AlSb(100)/AlGaSb(100)/MnAs(10)/InMnAs(8)/CoFe(5)/P
tMn(20)/AlO(d)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル5 InGaAs(500)/AlGaAs(50)/GaMnAs(30)/CoFe(5)/PtMn(20)
/AlO(d)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) (カッコ内の単位はnm) ここで、GaAs基板上のAlSb/AlGaSb層あるいはInGaAs層
はバッファー層として約500-600度の基板温度に
て作成され、InAs層は約450度の基板温度にて作成さ
れ、その上の転移層のための成長性御層として働いてい
る。その上に堆積したIn1-xMnxAs層やサンプル5のAl
0.3Ga0.7As/Ga1-xMnxAs層は約250度の基板温度にて
作成されている。AlGaSb層はAl0.6Ga0.4Sbにて作成し
た。またサンプル1、サンプル3のInMnAs層ではx〜0.
03、サンプル2のInMnAs-A層はx〜0.02、InMnAs-B層は
x〜0.03にて作成した。
【0035】なお、本実施例におけるサンプル1からサ
ンプル4において、InMnAs層のMn量は0.001から0.1が最
も再現性良く磁性体として作成でき、且つ(半)導体と
しても適していることを確認した。また、本実施例にお
けるサンプル5において、GaMnAs層のMn量は0.025から
0.095が最も再現性良く磁性体として作成でき、且つ
(半)導体としても適していることを確認した。
【0036】その上にCoFe、PtMn、Alを堆積した。ここ
でAlO( )の( )内の値は、酸化処理前のAlの設計膜厚の
合計値を示し、実際にはAlを0.3〜0.7nm成膜後、酸素含
有雰囲気中で酸化することを繰り返して作製した。ここ
では、dの値を0.3から500nmの範囲で変化させて作成を
行った。なお、100nm以上の厚みの場合には、Al2O3をス
パッタにより堆積する方法を採った。また、500nm以上
については、主として、ポリイミドのような有機膜など
の他の絶縁体を用いて素子を作成した。さらにその上に
Ta(3)/Cu(50)/Ta(25)を形成後、フォトリソグラフィッ
ク的な手法により、微細加工し、280℃、5KOe磁場中で
熱処理し、PtMnに一方向異方性を付与した。
【0037】ここで加工したサンプルのうち、電圧印可
部のサイズはおよそ1.5μm×3μmの領域である。
【0038】なお、用いた異種成膜装置間の切り替え
は、可能な限り、真空中搬送路を経由しており、できる
だけ、大気暴露を避けて行った。
【0039】磁性体のホール抵抗Rhを測定することに
より、通常のホール抵抗と共に、磁性体の局在した磁気
能率の存在により生ずる磁化によるローレンツ力からの
異常ホール抵抗が検出される。そのため、転移層が強磁
性を発現した際には、Rhに磁化の磁場応答と同じく明
瞭なヒステリシスが表れる。サンプル1において測定温
度範囲が4Kから370KにてRhの測定を行った結
果、ヒステリシスの表れる温度は、およそ22K以下で
あった。そこで素子の温度を23Kに保ち、その電荷注
入効果について調べた。電界印可がゼロの状態では常磁
性を表す磁場特性を示している。正の電圧印可(0〜2
00V)によっては常磁性を示唆する特性しか示さない
が、負の電圧印可(0〜―200V)によって強磁性特
性を有する特性を示した。このことは、転移層にホール
キャリアを注入することにより強磁性誘起されたことと
考えられる。サンプル1では強磁性誘起は約−10Vで
発現し、約−120Vにて最大のホール抵抗変化を示
し、飽和の傾向を示した。またその際の磁化方向につい
ては、一方向性を付与したPtMnの方向と一致している。
このことにより、磁化安定体であるPtMnを強磁性誘起し
た転移体を接し、両層間の磁気的結合を利用する事によ
り、転移層の磁化方向を制御できた。なお、電圧印可に
よるキャリア注入において、注入効率を向上させるに
は、dは1nmから50nm以下が好ましいが、注入量を大き
くするために、dが大きく、高耐圧が好ましいので、5
0V以上の印可の場合には、少なくともdは1nmから100
0nmの範囲で構成するのが好ましい。
【0040】次にサンプル2において、測定温度範囲が
4Kから370KにてRhの測定を行った結果、ヒステ
リシスの表れる温度は、およそ22K以下であった。た
だし、ホール抵抗の温度依存性からInMnAs-A層に対して
は強磁性出現温度は約16K程度と考えられるので、こ
こでは素子の温度を18Kに保ち、その電荷注入効果に
ついて調べた。この温度下ではInMnAs-B層は強磁性を発
現し、PtMn層の付与による磁気的結合により、InMnAs-B
層の磁化方向は一方向性を付与したPtMnの方向と一致し
ているのが確認された。さらに、InMnAs-A層の強磁性誘
起はホールキャリア注入で引き起こされるのがサンプル
1の結果から予想され、負の電圧印可(0〜―200
V)によって強磁性特性を有する特性を示した。さらに
誘起された強磁性InMnAs-A層の磁化方向はInMnAs-B層の
磁化方向と平行で、互いに磁気的結合していることを示
している。この意味で、磁化安定層と転移層との間に強
磁性層を設けることにより、転移層の磁化方向を制御で
きることが示された。
【0041】続いて、サンプル3において、測定温度範
囲が4Kから370KにてRhの測定を行った結果、ヒ
ステリシスの表れる温度は、およそ22K以下であっ
た。ここで、素子の温度を23Kに保ち、その電荷注入
効果について調べた。CoFe層はPtMn層の付与による磁気
的結合により、その磁化方向は一方向性を付与したPtMn
の方向と一致しているのが確認された。さらに、ホール
キャリア注入で引き起こされるInMnAs層の強磁性誘起に
ともない、その磁化方向はCoFe層の磁化方向と平行で、
互いに磁気的結合していることを示している。この意味
で、磁化安定層と転移層との間に強磁性層を設けること
により、転移層の磁化方向を制御できることが示され
た。
【0042】さらに続いて、サンプル4において、測定
温度範囲が4Kから370KにてRhの測定を行った結
果、ヒステリシスの表れる温度は、およそ22K以下で
あった。ここで、素子の温度を23Kに保ち、その電荷
注入効果について調べた。
【0043】CoFe層はPtMn層の付与による磁気的結合に
より、その磁化方向は一方向性を付与したPtMnの方向と
一致しているのが確認され、CoFe層は固定層として働く
ことがわかる。また、MnAs層は強磁性を有し、形状異方
性により磁化の一軸方向性を付与されている。ホールキ
ャリア注入で引き起こされるInMnAs層の強磁性誘起にと
もない、その磁化方向は、固定層であるCoFe層の磁化方
向と平行で、互いに強磁性的に磁気的結合し、さらに、
MnAs層の磁化方向もInMnAs層との磁気的結合のため、磁
化方向を平行にそろえることがわかった。ここで、転移
層の常磁性から強磁性へのキャリア注入による磁性状態
転移により、自由磁性層の磁化方向を一方向に向けるこ
とができることが示された。
【0044】サンプル5もサンプル1と同様な膜構成を
有し、GaMnAsの強磁性誘起と共に、その磁化方向はPtMn
との磁性結合により、その一軸方向性を持つように制御
できることが得られている。
【0045】測定温度範囲が4Kから370KにてRh
の測定を行った結果、ヒステリシスの表れる温度は、お
よそ110K以下であった。ここで、素子の温度を11
5Kに保ち、その電荷注入効果について調べた。CoFe層
はPtMn層の付与による磁気的結合により、その磁化方向
は一方向性を付与したPtMnの方向と一致しているのが確
認され、CoFe層は固定層として働くことがわかる。ホー
ルキャリア注入で引き起こされるGaMnAs層の強磁性誘起
にともない、その磁化方向は、固定層であるCoFe層の磁
化方向と平行で、互いに強磁性的に磁気的結合し、ここ
で、転移層の常磁性から強磁性へのキャリア注入による
磁性状態転移にともなって、転移層の磁化方向を一軸方
向に向けることができることが示された。
【0046】その他、表1の様な膜構成において、同様
の効果を確認した。
【0047】
【表1】
【0048】(実施例2)多元スパッタ法およびパルス
レーザー堆積法および電子ビーム蒸着法およびプラズマ
CVD法を用いて以下のサンプルを作製した。なお、こ
れらの装置間の切り替えは、可能な限り、真空中搬送路
を経由しており、できるだけ、大気暴露を避けて行っ
た。
【0049】サンプル1 Sappire(0001)基板/MnFeZnO(20)/CoFe(5)/PtMn(2
0)/AlO(d)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル2 ScAlMgO4(0001)基板/ZnO/MgZnO(d)/NiO(70)/NiZn
O(20)/MnFeZnO(20)/NiFe(50)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル3 glass基板/Ta(100)/SiN(d)/CoZnO(5)/MnZnO(20)/CoFe
(5)/NiFe(2)/Ru(0.7) /NiFe(5)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル4 glass基板/ITO(100)/Al2O3(d)/CoZnO(20)/CoFe(5)/NiFe
(2)/Ru(0.7) /NiFe(5)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) (単位はnm) サンプル1のSappire基板上のMnFeZnO層あるいはMnZnO
層あるいはNiZnO層は450度から650度の基板温度にて作
成されている。これらの膜の作成にはパルスレーザー堆
積法を用い、酸素分圧1×10-1Torr(1Torr=133.322Pa)
にて行った。PtMn層やTa、Cuなどは室温下でスパッタ法
にて作成した。MnFeZnO層はMn0.1Fe0.15Zn 0.75Oにて、M
nZnO層はMn0.25Zn0.75Oにて、NiZnO層はNi0.25Zn0.75O
にて作成された。
【0050】その上にCoFe、PtMn、Alを堆積した。ここ
でAlO( )の( )内の値は、酸化処理前のAlの設計膜厚の
合計値を示し、実際にはAlを0.3〜0.7nm成膜後、酸素含
有雰囲気中で酸化することを繰り返して作製した。ここ
では、dの値を0.3から500nmの範囲で変化させて作成を
行った。なお、100nm以上の厚みの場合には、Al2O3をス
パッタにより堆積する方法を採った。また、500nm以上
については、主として、ポリイミドのような有機膜など
の他の絶縁体を用いて素子を作成した。さらにその上に
Ta(3)/Cu(50)/Ta(25)を形成後、フォトリソグラフィッ
ク的な手法により微細加工し、280℃、5KOe磁場中で熱
処理し、PtMnに一方向異方性を付与した。
【0051】ここで加工したサンプルのうち、電圧印可
部のサイズはおよそ1.5μm×3μmの領域である。
【0052】サンプル1において測定温度範囲が4Kか
ら370KにてRhの測定を行った結果、およそ280
K以下においてヒステリシスが表れている。そこで室温
(290K)下において、素子への電荷注入効果につい
て調べた。電界印可がゼロの状態では常磁性を表す磁場
特性を示している。負の電圧印可(0〜-200V)に
よっては低バイアス下では常磁性あるいは高バイアス下
では反強磁性を示唆する特性しか示さないが、正の電圧
印可(0〜150V)によって強磁性特性を有する特性
を示した。このことは、転移層に電子キャリアを注入す
ることにより強磁性誘起されたことと考えられる。サン
プル1では強磁性誘起は約10Vで発現し、約120V
にて最大のホール抵抗変化を示し、飽和の傾向を示し
た。またその際の磁化方向については、一方向性を付与
したPtMnの方向と一致している。このことにより、磁化
安定体であるPtMnを強磁性誘起した転移体を接し、両層
間の磁気的結合を利用する事により、転移層の磁化方向
を制御できた。なお、電圧印可によるキャリア注入にお
いて、注入効率を向上させるには、dは1nmから50nm以
下が好ましいが、注入量を大きくするために、dが大き
く、高耐圧が好ましいので、50V以上の印可の場合に
は、少なくともdは1nmから1000nmの範囲で構成するの
が好ましい。
【0053】次にサンプル2において、ZnO層に対して
格子整合に優れたScAlMgO4基板を用いて、ZnO層、MgZnO
層、NiO層、NiZnO層、MnFeZnO層を450度から650度の基
板温度にて作成した。これらの膜の作成にはパルスレー
ザー堆積法を用い、酸素分圧1×10-1Torrにて行った。
その上のNiFe層などは室温下でスパッタ法にて作成し
た。ここでMnFeZnO層はMn0.1Fe0.15Zn0.75Oにて、NiZnO
層はNi0.25Zn0.75Oにて作成されている。
【0054】サンプル2において測定温度範囲が4Kか
ら370KにてRhの測定を行った結果、およそ250
K以下においてヒステリシスが表れている。そこで約2
60Kの条件下において、素子への電荷注入効果につい
て調べた。ただし、NiZnO層は他の評価によりこの温度
条件下では強磁性を有していることが確認されている。
また、NiO層は反強磁性を有していることにより、好ま
しい方向にNiZnO層は磁化固定層として形成されてい
る。電界印可に伴った、NiO層とCu電極層間の伝導を評
価した。負の電圧印可(0〜-200V)に比べ、正の
電圧印可(0〜150V)下において伝導性が高くなる
のが検出された。このことは電界印可がゼロの状態ある
いは負の電圧印可によっては常磁性あるいは反強磁性を
示唆する特性しか示さないが、正の電圧印可によって強
磁性特性を有する特性を反映したものであると解釈され
る。つまり、このことは、転移層に電子キャリアを注入
することにより強磁性誘起されたことと考えられる。サ
ンプル2では伝導特性変化は約15Vで発現し、約10
0Vにて最大の変化を示し、その後飽和の傾向を示し
た。またその際の磁化方向については、一方向性を付与
したNiO/NiZnOの方向と一致している。このことによ
り、磁化安定体であるNiOと強磁性NiZnO層が強磁性誘起
された転移体と接し、両層間の磁気的結合を利用する事
により、転移層の磁化方向およびその上のNiFe層の磁化
方向を制御できたといえる。なお、電圧印可によるキャ
リア注入において、注入効率を向上させるには、dは1n
mから50nm以下が好ましいが、注入量を大きくするため
に、dが大きく、高耐圧が好ましいので、50V以上の
印可の場合には、少なくともdは1nmから1000nmの範囲
で構成するのが好ましい。
【0055】次にサンプル3において、glass基板上にT
a電極体を、その上にプラズマCVD法にてSiNを堆積し、
その後にCoZnO層、MnZnO層を450度から650度の基板温度
にて作成した。これらの膜の作成にはパルスレーザー堆
積法を用い、酸素分圧1×10 -1Torrにて行った。その上
のCoFe層、NiFe層などは室温下でスパッタ法にて作成し
た。ここでMnZnO層はMn0.25Zn0.75Oにて、CoZnO層はCo
0.25Zn0.75Oにて作成されている。
【0056】サンプル3において測定温度範囲が4Kか
ら370KにてRhの測定を行った結果、およそ270
K以下においてヒステリシスが表れている。そこで約2
75Kの条件下において、素子への電荷注入効果につい
て調べた。ただし、CoZnO層は他の評価によりこの温度
条件下では強磁性を有していることが確認されている。
電界印可に伴った、CoZnO層とCu電極層間の伝導を評価
した。正の電圧印可(0〜200V)に比べ、負の電圧
印可(0〜-200V)下において伝導性が高くなるの
が検出された。このことは電界印可がゼロの状態あるい
は正の電圧印可によっては低バイアス下では常磁性ある
いは高バイアス下では反強磁性を示唆する特性しか示さ
ないが、負の電圧印可によって強磁性特性を有する特性
を反映したものであると解釈される。つまり、このこと
は、転移層であるMnZnO層にホールキャリアを注入する
ことにより強磁性誘起されたことと考えられる。サンプ
ル3では伝導特性変化は約-50Vで発現し、約-150
Vにて最大の変化を示し、その後飽和の傾向を示した。
またその際の磁化方向については、CoZnO(5)/MnZnO(20)
/CoFe(5)層の磁化方向がいずれも一致しているものと考
えられる。NiFe(2)/Ru(0.7)/NiFe(5)の層はより容易な
磁化回転を促すために付与したものである。なお、電圧
印可によるキャリア注入において、注入効率を向上させ
るには、dは1nmから50nm以下が好ましいが、注入量を
大きくするために、dが大きく、高耐圧が好ましいの
で、50V以上の印可の場合には、少なくともdは1nm
から1000nmの範囲で構成するのが好ましい。
【0057】次にサンプル4において、glass基板上にI
TO電極体を、その上に電子ビーム蒸着法あるいはスパッ
タ法にてAl2O3を堆積し、その後にCoZnO層、MnZnO層を4
50度から650度の基板温度にて作成した。これらの膜の
作成にはパルスレーザー堆積法を用い、酸素分圧1×10
-1Torrにて行った。その上のCoFe層やNiFe層等は室温下
でスパッタ法にて作成した。ここでMnZnO層はMn0.25Zn
0.75Oにて、CoZnO層はCo0.25Zn0.75Oにて作成されてい
る。
【0058】サンプル3において測定温度範囲が4Kか
ら370KにてRhの測定を行った結果、およそ270
K以下においてヒステリシスが表れている。そこで約2
75Kの条件下において、素子への電荷注入効果につい
て調べた。ただし、CoZnO層は他の評価によりこの温度
条件下では強磁性を有していることが確認されている。
電界印可に伴った、CoZnO層とCu電極層間の伝導を評価
した。正の電圧印可(0〜200V)に比べ、負の電圧
印可(0〜-200V)下において伝導性が高くなるの
が検出された。このことは電界印可がゼロの状態あるい
は正の電圧印可によっては常磁性あるいは反強磁性を示
唆する特性しか示さないが、負の電圧印可によって強磁
性特性を有する特性を反映したものであると解釈され
る。つまり、このことは、転移層であるMnZnO層にホー
ルキャリアを注入することにより強磁性誘起されたこと
と考えられる。サンプル3では伝導特性変化は約-50
Vで発現し、約-150Vにて最大の変化を示し、その
後飽和の傾向を示した。またその際の磁化方向について
は、CoZnO(5)/MnZnO(20)/CoFe(5)層の磁化方向がいずれ
も一致しているものと考えられる。NiFe(2)/Ru(0.7)/Ni
Fe(5)の層はより容易な磁化回転を促すために付与した
ものである。なお、電圧印可によるキャリア注入におい
て、注入効率を向上させるには、dは1nmから50nm以下
が好ましいが、注入量を大きくするために、dが大き
く、高耐圧が好ましいので、50V以上の印可の場合に
は、少なくともdは1nmから1000nmの範囲で構成するの
が好ましい。
【0059】また、ITO電極をゲートとして形成できた
ことにより、TFT(薄膜トランジスタ)材を用いる部位
にも適用可能であるといえる。このことにより、TFT液
晶のマトリクス部に本発明のような磁化スイッチあるい
はそれを用いてさらに構成された磁気メモリを形成する
ことができ、マトリクス画像情報を不揮発である磁性メ
モリ部に蓄えたインスタントオンな画像表示体を構成で
きる。
【0060】その他、表2の様な膜構成において、同様
の効果を確認した。
【0061】
【表2】
【0062】(実施例3)MBE(分子線エピタキシ
ー)法を用いて以下のサンプルを作成した。
【0063】サンプル1 p-GaAs(001)基板/p-GaAs:Be(300)/AlGaAs(20)/Ga
As(20)/GaZnAs(50)/GaMnAs-A(80)/GaMnAs-B(20)/NiFe(1
0)/CoFe(5)/AlO(1)/CoFe(15)/PtMn(20)/Ta(3)/Cu(100)/
Ta(25) また、 サンプル2 sappire(0001)基板/Ta(100)/SiN(d)/CoZnO(5)/Mn
ZnO(20)/NiFe(20)/CoFe(5)/AlO(1)/CoFe(5)/Ru(0.7)/Co
Fe(5)/PtMn(25)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) (カッコ内の単位はnm) サンプル1において、GaAs基板上にてBeドープしたp型
GaAs層およびAlGaAs層は約500-700度の基板温度
にて作成され、さらにその上のGaAsバッファー層および
GaZnAs層およびGaMnAs-A層およびGaMnAs-B層は約250
度の基板温度にて作成されている。Ga1-xMnxAsにおい
て、GaMnAs-A層はx〜0.01にて、GaMnAs-B層はx〜0.05
5にて作成されている。ここでAlGaAs層はAl0.2Ga0.8As
にて、GaZnAs層はGa0.98Zn0.02Asにて作成した。
【0064】その上にNiFe、CoFe、PtMn、Alなどを堆積
して構成した。ここでAlO( )の( )内の値は、酸化処理
前のAlの設計膜厚の合計値を示し、実際にはAlを0.3〜
0.7nm成膜後、酸素含有雰囲気中で酸化することを繰り
返して作製した。電極層としてTa(3)/Cu(50)/Ta(25)を
形成後、フォトリソグラフィック的な手法により図6の
ように微細加工し、280℃、5KOe磁場中で熱処理し、PtM
nに一方向異方性を付与した。
【0065】ここで加工したサンプルの素子サイズは
(p-GaAs:Be(300)/AlGaAs(20)/GaAs(20)/GaZnAs(50))
層部分が3μm×9μm、(GaMnAs-A(80)/GaMnAs-B(20)/Ni
Fe(10))層部分が0.7μm×1.5μm、(CoFe(5)/AlO(1)/C
oFe(15)/PtMn(20)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25))層部分が0.2
μm×0.35μmである。
【0066】ここで、サンプル1における(NiFe(10)/C
oFe(5)/AlO(1)/CoFe(15)/PtMn(20))の部分は、(自由
磁性層/トンネル絶縁層/固定磁性層/反強磁性層)の磁
気抵抗素子部を構成している。
【0067】測定温度範囲が4Kから370Kにて磁気
抵抗素子部の電気特性測定を行った。
【0068】電界印可範囲-600V≦Vg≦600Vにおいて、
およそ150K以下の温度範囲にて磁気抵抗効果が確認され
た。本素子においてGaZnAs層から転移層であるGaMnAs-B
層に、GaMnAs-A層を介して電圧印可を行った。この際に
は、GaMnAs-A層は半絶縁性を有している。電荷印可がゼ
ロの状態(Vg=0)では転移層であるGaMnAs-B層は常
磁性であることが他の測定から期待される。また、正の
電圧印可によっては常磁性あるいは反強磁性を、負の電
圧印可によっては強磁性特性を発現することがこれまで
の検討から期待される。実際、負の電圧印可を行った際
に磁気抵抗素子部の抵抗と、正の電圧印可を行った際の
磁気抵抗素子部の抵抗には差が現れた。このことは、転
移層にホールキャリアを注入することにより強磁性誘起
されたため、NiFe層と磁気結合が表れ、固定層である
(CoFe/PtMn)層との磁化方向の相対角に変化が表れた
ためと解釈される。また、誘起した強磁性は一方向にわ
ずかに磁化固定された振る舞いを示すことから、GaMnAs
-Aは磁化安定層としても働いていることが推察される。
【0069】すなわち、本構成において、(NiFe/CoF
e)層を自由磁性層かつメモリー層とし、転移層への電
圧印可によって磁化状態をスイッチさせ、メモリー状態
を変化させうる磁気メモリを構成できることが示され
た。
【0070】次にサンプル2において、sappire基板上
にてTa電極体を、その上にプラズマCVD法にてSiNを堆積
し、その後にCoZnO層、MnZnO層を450度から650度の基板
温度にて作成した。これらの膜の作成にはパルスレーザ
ー堆積法を用い、酸素分圧1×10-1Torrにて行った。そ
の上のCoFe層、NiFe層などは室温下でスパッタ法にて作
成した。ここでMnZnO層はMn0.25Zn0.75Oにて、CoZnO層
はCo0.25Zn0.75Oにて作成されている。また、本実施例
においてはsappire基板を用いたが、glass基板をはじ
め、Si基板、Si/熱酸化SiO2基板、SrTiO3などの酸化物
単結晶基板、SiCなどの化合物単結晶基板など、平坦性
を有していれば、どのような基板でも本構成を実現でき
た。
【0071】その上にNiFe、CoFe、PtMn、Alなどを堆積
して構成した。ここでAlO( )の( )内の値は、酸化処理
前のAlの設計膜厚の合計値を示し、実際にはAlを0.3〜
0.7nm成膜後、酸素含有雰囲気中で酸化することを繰り
返して作製した。電極層としてTa(3)/Cu(50)/Ta(25)を
形成後、フォトリソグラフィック的な手法により図6の
ように微細加工し、280℃、5KOe磁場中で熱処理し、PtM
nに一方向異方性を付与した。
【0072】ここで加工したサンプルの素子サイズは
(Ta(100)/SiN(d)/CoZnO(5))層部分が3μm×9μm、(M
nZnO(20)/NiFe(20))層部分が0.7μm×1.5μm、(CoFe
(5)/AlO(1)/CoFe(5)/Ru(0.7)/CoFe(5)/PtMn(25)/Ta(3)/
Cu(100)/Ta(25))層部分が0.2μm×0.35μmである。
【0073】ここで、サンプル2における(NiFe(20)/C
oFe(5)/AlO(1)/CoFe(5)/Ru(0.7)/CoFe(5)/PtMn(25)/Ta
(3)/Cu(100)/Ta(25))の部分は、(自由磁性層/トンネ
ル絶縁層/積層フェリ構造による固定磁性層/反強磁性
層)の磁気抵抗素子部を構成している。
【0074】測定温度範囲が4Kから370Kにて磁気
抵抗素子部の電気特性測定を行った。
【0075】サンプル2 sappire(0001)基板/Ta(100)/SiN(d)/CoZnO(5)/Mn
ZnO(20)/NiFe(20)/CoFe(5)/AlO(1)/CoFe(5)/Ru(0.7)/Co
Fe(5)/PtMn(25)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) (カッコ内の単位はnm) 電界印可範囲-600V≦Vg≦600Vにおいて、およそ300K以
下の温度範囲にて磁気抵抗効果が確認された。電荷印可
がゼロの状態(Vg=0)では転移層であるMnZnO層は
常磁性であることが他の測定から期待される。また、正
の電圧印可によっては常磁性あるいは反強磁性を、負の
電圧印可によっては強磁性特性を発現することがこれま
での検討から期待される。実際、負の電圧印可を行った
際に磁気抵抗素子部の抵抗と、正の電圧印可を行った際
の磁気抵抗素子部の抵抗には差が現れた。このことは、
転移層にホールキャリアを注入することにより強磁性誘
起されたため、(NiFe/CoFe)層と磁気結合が表れ、固定
層である(CoFe/Ru/CoFe//PtMn)層のAlO層に接したCoF
e層との磁化方向の相対角に変化が表れたためと解釈さ
れる。
【0076】すなわち、図9に示す本構成において、
(NiFe/CoFe)層を自由磁性層かつメモリー層とし、転
移層への電圧印可によって磁化状態をスイッチさせ、メ
モリー状態を変化させうる磁気メモリを構成できること
が示された。
【0077】なお、本実施例では磁気抵抗素子部のトン
ネルバリアとしてAlO層を用いたが、AlOの変わりにAl
N、AlONを用いた構成でも、バイアス依存性の改善と高
出力化が達成できた。ここで、AlN、AlONはそれぞれ、A
lを成膜後、窒素プラズマ中で窒化、あるいは酸窒素プ
ラズマ中で酸窒化することで作製した。
【0078】(実施例4)MBE(分子線エピタキシ
ー)法を用いて以下のサンプルを作成した。
【0079】サンプル1 Sappire(0001)基板/AlN(20)/GaN(100)/GaMnN(5)/CoFe
(5)/PtMn(20)/AlO(50)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル2 Sappire(0001)基板/GaN(50)/undoped-GaN(100)/i-AlN
(50)/GaMnNO(5)/CoFe(5)/PtMn(20)/SiO2(50)/Ta(3)/Cu
(100)/Ta(25) (カッコ内の単位はnm) サンプル1およびサンプル2において、Sappire基板上
にてバッファーである(i)-AlN層およびGaN層およびundo
ped-GaN層は約500-850度の基板温度にて作成さ
れ、さらにその上のGaMnN層は約500-850度の基板
温度にて作成されている。Ga1-xMnxNにおいてx〜0.25
にて、Ga1-xMnxN 1-yOy層はx〜0.25、y〜0.04にて作
成されている。
【0080】その上にCoFe、PtMn、Alなどを堆積して構
成した。ここでAlO( )の( )内の値は、酸化処理前のAl
の設計膜厚の合計値を示し、実際にはAlを0.3〜0.7nm成
膜後、酸素含有雰囲気中で酸化することを繰り返して作
製した。電極層としてTa(3)/Cu(50)/Ta(25)を形成後、
フォトリソグラフィック的な手法により微細加工し、28
0℃、5KOe磁場中で熱処理し、PtMnに一方向異方性を付
与した。
【0081】ここで加工したサンプルのうち、電圧印可
部のサイズはおよそ1.5μm×3μmの領域である。
【0082】サンプル1において測定温度範囲が4Kか
ら370KにてRhの測定を行った結果、およそ300
K以下においてヒステリシスが表れている。そこで室温
(295K)下において、素子への電荷注入効果につい
て調べた。電界印可がゼロの状態では強磁性を表す磁場
特性を示している。負の電圧印可(0〜-200V)に
よっては低バイアス下では強磁性特性しか示さないが、
正の電圧印可(0〜150V)によって常磁性および反
強磁性特性を有する特性を示した。このことは、転移層
に電子キャリアを注入することにより反強磁性誘起され
たことと考えられる。サンプル1では強磁性は約120
Vにて消失した。また強磁性の磁化方向については、一
方向性を付与したPtMnの方向と一致している。このこと
により、磁化安定体であるPtMnを強磁性誘起した転移体
を接し、両層間の磁気的結合を利用する事により、転移
層の磁化方向を制御できた。なお、電圧印可によるキャ
リア注入において、注入効率を向上させるには、dは1n
mから50nm以下が好ましいが、注入量を大きくするため
に、dが大きく、高耐圧が好ましいので、50V以上の
印可の場合には、少なくともdは1nmから1000nmの範囲
で構成するのが好ましい。
【0083】次にサンプル2において測定温度範囲が4
Kから370KにてRhの測定を行った結果、およそ3
00K以下においてヒステリシスが表れている。そこで
室温(295K)下において、素子への電荷注入効果に
ついて調べた。電界印可がゼロの状態では常磁性を表す
磁場特性を示している。負の電圧印可(0〜-200
V)によって強磁性特性を示し、、正の電圧印可(0〜
150V)によって反強磁性特性を有する特性を示し
た。このことは、転移層に電子キャリアを注入すること
により反強磁性を、ホールキャリアを注入することによ
って強磁性を誘起したことと考えられる。また強磁性の
磁化方向については、一方向性を付与したPtMnの方向と
一致している。このことにより、磁化安定体であるPtMn
を強磁性誘起した転移体を接し、両層間の磁気的結合を
利用する事により、転移層の磁化方向を制御できた。な
お、電圧印可によるキャリア注入において、注入効率を
向上させるには、dは1nmから50nm以下が好ましいが、
注入量を大きくするために、dが大きく、高耐圧が好ま
しいので、50V以上の印可の場合には、少なくともd
は1nmから1000nmの範囲で構成するのが好ましい。
【0084】その他、表3のような膜構成によって同様
の効果が確認された。
【0085】
【表3】
【0086】(実施例5)多元スパッタ法およびパルス
レーザー堆積法および電子ビーム蒸着法を用いて以下の
サンプルを作製した。なお、これらの装置間の切り替え
は、可能な限り、真空中搬送路を経由しており、できる
だけ、大気暴露を避けて行った。
【0087】サンプル1 LaAlO3(001)基板/TiCoO2-B(20)/TiCoO2-A(30)/TiO
2(60)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル2 Nd:SrTiO3(001)基板/SrTiO3(80)/ TiCoO2-A(20)/
TiCoO2-B(30)/NiFe(20)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル3 Nd:SrTiO3(001)基板/SrTiO3(10)/LaCuO4(30)/TiC
oO2-A(20)/NiFe(20)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル4 Nd:SrTiO3(001)基板/Mg2SiO4(10)/Mg2MnSiO4(30)
/NiFe(20)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) サンプル5 Nd:SrTiO3(001)基板/SrRuO3(50)/BeAl2O4(10)/ B
eCoAl2O4(30)/NiFe(20)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) (単位はnm) サンプル1あるいはサンプル2あるいはサンプル3のLa
AlO3基板上のTiCoO-A層あるいはTiCoO-B層あるいはTiO
層、あるいはNd:SrTiO3基板上のTiCoO-A層あるいはTiC
oO-B層、あるいはNd:SrTiO3基板上のSrTiO層あるいはL
aCuO層あるいはTiCoO-A層は、650度から850度の基板温
度にて作成されている。これらの膜の作成にはパルスレ
ーザー堆積法を用い、酸素分圧1×10-5-1×10-6Torr
にて行った。NiFe層やTa、Cuなどは室温下でスパッタ法
にて作成した。TiCoO-A層はTi0 .9Co0.1Oにて、TiCoO-B
層はTi0.85Co0.15Oにて作成された。
【0088】フォトリソグラフィック的な手法により微
細加工した。
【0089】ここで加工したサンプルのうち、電圧印可
部のサイズはおよそ1.5μm×3μmの領域である。
【0090】サンプル1において測定温度範囲が4Kか
ら370KにてRhの測定を行った結果、TiCoO-A層お
よびTiCoO-B層はそれぞれ、およそ280K、および、
およそ320K以下においてヒステリシスが表れること
が予想される。そこで室温(290K)下において、素
子への電荷注入効果について調べた。電界印可がゼロの
状態では転移層であるTiCoO-A層は常磁性を表す磁場特
性を示している。正の電圧印可(0〜200V)によっ
ては低バイアス下では常磁性あるいは高バイアス下では
反強磁性を示唆する特性しか示さないが、負の電圧印可
(0〜-150V)によって強磁性特性を有する特性を
示した。このことは、転移層にホールキャリアを注入す
ることにより強磁性誘起されたことと考えられる。サン
プル1では強磁性誘起は約-40Vで発現し、約-120
Vにて最大のホール抵抗変化を示し、飽和の傾向を示し
た。
【0091】また、電圧を約-50V印可のもと、強磁
性を発現した転移層に対して、磁場を0−1kOe印可す
ると、約20Oe程度で磁化方向のスイッチを行うことがで
きた。なお、電圧印可によるキャリア注入において、注
入効率を向上させるには、dは1nmから50nm以下が好ま
しいが、注入量を大きくするために、dが大きく、高耐
圧が好ましいので、50V以上の印可の場合には、少な
くともdは1nmから1000nmの範囲で構成するのが好まし
い。
【0092】次にサンプル2において、Nd:SrTiO基板
を電極体として用い、SrTiO層を介して、転移層であるT
iCoO-A層に電荷注入を試みた。
【0093】サンプル2において測定温度範囲が4Kか
ら370KにてRhの測定を行った結果、TiCoO-A層お
よびTiCoO-B層はそれぞれ、およそ280K、および、
およそ320K以下においてヒステリシスが表れること
が予想される。そこで室温(290K)下において、素
子への電荷注入効果について調べた。電界印可がゼロの
状態では転移層であるTiCoO-A層は常磁性を表す磁場特
性を示している。正の電圧印可(0〜200V)によっ
ては低バイアス下では常磁性あるいは高バイアス下では
反強磁性を示唆する特性しか示さないが、負の電圧印可
(0〜-150V)によって強磁性特性を有する特性を
示した。このことは、転移層にホールキャリアを注入す
ることにより強磁性誘起されたことと考えられる。サン
プル2では強磁性誘起は約-35Vで発現し、約-120
Vにて最大のホール抵抗変化を示し、飽和の傾向を示し
た。
【0094】また、電圧を約-50V印可のもと、強磁
性を発現した転移層に対して、磁場を0−1kOe印可す
ると、約20Oe程度で磁化方向のスイッチを行うことがで
きた。
【0095】続いて、サンプル3において、Nd:SrTiO
基板を電極体として用い、絶縁層であるSrTiO層、反強
磁性層であるLaCuO4層を介して、転移層であるTiCoO-A
層に電荷注入を試みた。
【0096】サンプル3において測定温度範囲が4Kか
ら370KにてRhの測定を行った結果、TiCoO-A層
は、およそ280K以下においてヒステリシスが表れる
ことが予想される。そこで室温(290K)下におい
て、素子への電荷注入効果について調べた。電界印可が
ゼロの状態では転移層であるTiCoO-A層は常磁性を表す
磁場特性を示している。正の電圧印可(0〜200V)
によっては低バイアス下では常磁性あるいは高バイアス
下では反強磁性を示唆する特性しか示さないが、負の電
圧印可(0〜-150V)によって強磁性特性を有する
特性を示した。このことは、転移層にホールキャリアを
注入することにより強磁性誘起されたことと考えられ
る。サンプル3では強磁性誘起は約-35Vで発現し、
約-120Vにて最大のホール抵抗変化を示し、飽和の
傾向を示した。TiCoO-A層に接するNiFe層は誘起された
磁化と方向を同じくし、転移層のバイアス印可が無くて
も、NiFe層に磁化方向が記憶される。
【0097】また、電圧を約-50V印可のもと、強磁
性を発現した転移層に対して、磁場を0−1kOe印可す
ると、約20Oe程度で転移層の磁化方向のスイッチを行う
ことができた。と同時にNiFe層の磁化方向もスイッチさ
れ、バイアスを印可していないときにもNiFe層の磁化は
保存されている。
【0098】サンプル4およびサンプル5においても同
様の効果が観測された。
【0099】なお、この動作原理は、本発明のすべての
形態において成立する。
【0100】(実施例6)半導体スイッチを構成するCM
OS基板上に、図1あるいは図3あるいは図4にて示すよ
うな基本構成の磁化スイッチ素子で集積スイッチ素子を
作製した。
【0101】素子配列は、16×16素子を1ブロック
とし、合計8ブロックとした。
【0102】磁化スイッチ素子部としては、 Si-CMOS素子基板/TEOS(600)/Ta(100)/SiN(d)/CoZnO(5)/
MnZnO(20)/NiFe(20) (単位はnm)を用いた。
【0103】なお、CMOS素子部と接続するためのTEOS層
間コンタクトには、TiNを用いた。
【0104】図10に示すようにA1にて代表される磁
化スイッチ部の素子断面積は0.5μm×0.7μmである。
【0105】なお、ワ−ド線およびビット線などには全
て主としてCuを用いた。
【0106】2つの選択された記録線間において電圧Vg
の印可によって磁化状態を変化を制御する。
【0107】あるいは図11にて示したように、2つの
選択された記録線による電圧Vgの印可と同時にセンス線
を用いた磁化印可をアシストすることにより磁化状態を
変化をより容易に制御する。
【0108】本実施例では更に、 Si-CMOS素子基板/TEOS(600)/Ta(100)/SiN(d)/CoZnO(5)/
MnZnO(20)/NiFe(20)/CoFe(5)/AlO(1)/CoFe(5)/Ru(0.7)/
CoFe(5)/PtMn(25)/Ta(3)/Cu(100)/Ta(25) (単位はnm) の構成にて、磁化スイッチ素子部上に磁気抵抗素子部を
設けた構造を作成した。本構成の概念図は、図11の様
になっている。
【0109】図10にて示すように、記録線1、記録線
2にて表されるワ−ド線とビット線間に、書き込む情報
に応じて電圧Vgの印可を行い、同時期にセンス線である
上部のCu線に電流誘起磁界を発生させることで、各ブロ
ック毎に1素子ずつに同時に書き込みを行い、8ビット
信号をそれぞれの素子の自由磁性層部分にて構成される
メモリー層に記録した。各ブロックで、自由磁性層に記
録したメモリ情報は、磁気抵抗素子部の抵抗を検出する
ビット線−センス線間に電流を流し、同一ビット線上に
あるダミ−素子との間に生じた電圧を、コンパレ−タに
より比較し、それぞれのビット情報を読みとった。
【0110】また、CMOS基板にて構成されたFET素子お
よび本発明の磁気メモリを図12の様に構成することに
よってリコンフギュアブルなメモリ素子を構成できる。
【0111】図12では、メモリ機能を搭載したプログ
ラマブルメモリ、あるいはリコンフィギュアブルメモ
リ、あるいはFPGAなどに用いられる基本回路の略図を示
している。図で、Rcは、FETのon抵抗で、Vo= Vi × (R
v+Rc)/(Ri+Rv+Rc)の関係がある。磁気抵抗素子部の抵抗
が互いの磁化が平行なときをRvpとし、反平行なときを
Rvapとし、反平行の時の抵抗が高いとすると、負荷回
路をのゲ−ト電圧をVgと、磁気抵抗素子の抵抗の関係を Vg<Vo= Vi×(Rvap +Rc)/(Ri+Rvap+Rc) Vg>Vo= Vi×(Rvp +Rc)/(Ri+Rvp+Rc) のようにすることで、不揮発性リコンフィギュアブルメ
モリとして用いることができる。
【0112】これは、例えば、負荷回路として、論理回
路を用いた場合は不揮発プログラマブル素子として、ま
た、負荷回路を表示回路装置とすれば、静止画像などの
不揮発保存なに使用でき、これら複数の機能を集積した
システムLSIとして用いることができる。
【0113】尚、図12中で、FETはそれぞれCMOSウエ
ハ上に作製することが可能である。またワ−ド線とビッ
ト線は、素子から絶縁された位置に配置することが好ま
しい。
【0114】
【発明の効果】本発明の磁化スイッチを用いることで、
磁性体内の磁化状態を高いエネルギ−変換効率で反転す
る方法と、その好ましいデバイス構成例を提供すること
ができる。本発明により、外部磁場による磁化状態を変
化させる磁気デバイス全般のエネルギ−消費量を大幅に
削減することができる。
【0115】このため、従来の情報通信端末などに使用
される光磁気ディスク、ハ−ドディスク、デジタルデ−
タストリ−マ(DDS)、デジタルVTR等の磁気記録装
置の再生ヘッド、またシリンダ−や、自動車などの回転
速度検出用の磁気センサ−、磁気ランダム・アクセス・
メモリ(MRAM)、応力変化、加速度変化などを検知
する応力または加速度センサ−あるいは熱センサ−や化
学反応センサ−等の特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁化スイッチの基本構成を示す図
【図2】本発明の転移層における磁化状態の電圧依存性
を示す図
【図3】本発明の磁化スイッチの基本構成を示す図
【図4】本発明の磁化スイッチの基本構成を示す図
【図5】本発明の磁化スイッチを用いたデバイス構成例
を示す図
【図6】本発明の磁化スイッチを用いたデバイス構成例
における断面概略図
【図7】本発明の磁化スイッチの基本構成を示す図
【図8】本発明の磁化スイッチの基本構成および動作原
理を示す図
【図9】本発明の磁化スイッチを用いたデバイス構成例
を示す図
【図10】本発明の磁化スイッチを用いたメモリ回路構
成例を示す図
【図11】本発明の磁化スイッチを用いたメモリ素子構
成例を示す図
【図12】本発明の磁化スイッチを用いたデバイス構成
例を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/105 H01F 1/00 A (72)発明者 杉田 康成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川島 良男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小田川 明弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 里見 三男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D034 BA03 BA04 BA05 CA08 5E040 CA06 CA11 5E049 AC05 BA06 BA16 5F083 FZ10 GA05 HA02 HA06 JA36 JA37 JA39 JA40 ZA28

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの自由磁性体と、少なく
    とも1つの転移体があり、前記自由磁性体と前記転移体
    が磁気的に結合され、前記転移体が、電子またはホ−ル
    の注入あるいは誘起により少なくとも強磁性−反強磁性
    転移を行うことで、前記自由磁性体の磁化方向を変化さ
    せることを特徴とする磁化スイッチ素子。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つの自由磁性体と、少なく
    とも1つの転移体と、少なくとも1つの磁化安定体があ
    り、前記自由磁性体と前記転移体が磁気的に結合され、
    且つ前記転移体が、前記磁化安定体と磁気的に結合さ
    れ、前記磁化安定体が、反強磁性体または積層フェリ磁
    性体または高保持力磁性体から選ばれた少なくとも1つ
    からなることを特徴とする請求項1記載の磁化スイッチ
    素子。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つの自由磁性体と、少なく
    とも1つの転移体と、少なくとも1つの強磁性体と、少
    なくとも1つの磁化安定体があり、前記自由磁性体と前
    記転移体が磁気的に結合され、且つ前記転移体が、前記
    強磁性体と磁気的に結合され、前記強磁性体が前記磁化
    安定体と磁気的に結合され、前記磁化安定体が、反強磁
    性体または積層フェリ磁性体または高保持力磁性体から
    選ばれた少なくとも1つからなることを特徴とする請求
    項1または2記載の磁化スイッチ素子。
  4. 【請求項4】 転移体が、電子またはホ−ルの注入ある
    いは誘起がない状態で、常磁性または非磁性であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の磁化スイ
    ッチ。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの転移体があり、前記転
    移体が、電子またはホ−ルの注入あるいは誘起により少
    なくとも常磁性−強磁性転移を行い、且つ前記常磁性−
    強磁性転移時に、外部磁場をアシストすることで、前記
    転移体の強磁性状態での磁化方向を変化させることを特
    徴とする磁化スイッチ素子。
  6. 【請求項6】 少なくとも絶縁体を介して対向する転移
    体と電極があり、少なくとも前記転移体と電極間に電圧
    を印可することにより、前記転移体が磁気的転移を起す
    請求項1〜5のいずれかに記載の磁化スイッチ素子。
  7. 【請求項7】 少なくとも転移体、磁性体、伝導体の何
    れかが、磁性半導体であることを特徴とする請求項1〜
    6のいずれかに記載の磁化スイッチ素子。
  8. 【請求項8】 少なくとも2元からなる化合物半導体中
    に、IVa〜VIII、Ibから選ばれた少なくとも1種の元素
    が含まれたことを特徴とする請求項7記載の磁化スイッ
    チ素子。
  9. 【請求項9】 MAX(Mは、B、Al、Ga、Inから選ばれ
    た少なくとも1種、AはNまたはPから選ばれた少なくと
    も1種、XはIVa〜VIII、Ibから選ばれた少なくとも1
    種)であることを特徴とする請求項7記載の磁化スイッ
    チ素子。
  10. 【請求項10】 ZnOX(XはIVa〜VIII、Ibから選ばれ
    た少なくとも1種)で表されることを特徴とする請求項
    7記載の磁化スイッチ素子。
  11. 【請求項11】 DOZ(DはTi、Zr、V、Nb、Fe、Ni、A
    l、In、Sn、から選ばれた少なくとも1種)、Zは前記D
    元素を除くIVa〜VIII、Ibから選ばれた少なくとも1
    種)で表されることを特徴とする請求項7記載の磁化ス
    イッチ素子。
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