JP4406246B2 - セメント混和材及びセメント組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、主に、建築、土木、及びコンクリート製品分野において使用され、ひび割れ発生を防止する目的で使用するセメント混和材及びセメント組成物に関する。なお、本発明でいうコンクリートとは、セメントペースト、セメントモルタル、及びセメントコンクリートを総称するものである。
近年、コンクリート構造物に要求される性能は益々高まっており特に耐久性の向上が課題となっている。また、コンクリート構造物の早期劣化も大きな社会問題になっており、劣化部を耐久性に優れた材料で補修する工事も急増している。従って、新設のコンクリート構造物の場合はコンクリート自体の性能改善、既設構造物の補修では、新たに修復する補修材料自体の性能改善が重要である。
従来、新規にコンクリート構造物を構築する場合は、膨張材をコンクリートに使用している(非特許文献1参照)。膨張材の役割は、鉄筋等の拘束体で拘束されたとき膨張によってコンクリートに導入される圧縮応力(ケミカルプレストレス)が、収縮に起因する引張応力を相殺又は低減させることで発生するひび割れを低減させるものである。さらには、もっと大きな膨張力をコンクリートに付与し、外力によって発生する引張応力にも抵抗することが可能であり、主にコンクリート製品に利用されている。
「コンクリート混和剤の開発技術」、1998年9月30日、(株)シーエムシー発行、第201頁〜第214頁
また、ひび割れを低減させるために乾燥収縮低減剤も使用する場合もある(非特許文献2、特許文献1及び2参照)。乾燥収縮低減剤は、主にアルコールアルキレンオキシド付加物等の有機系材料が使用されており、その役割は、コンクリート表面から逸散する水分の蒸発速度を遅くし、コンクリートを乾燥しにくくすることでひび割れを低減させるものである。
「コンクリート混和剤の開発技術」、1998年9月30日、(株)シーエムシー発行、第146頁〜第163頁 特開平2002−68813号公報(請求項1、段落[0004]〜[0006]、[0023]、[0036]) 特開平5−70196号公報(請求項1、段落[0005]〜[0007]、[0018]〜[0020])
特許文献1には、「一般式がX[O(AO)nR]mで示され、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、Rは水素原子か炭素数1〜18の炭化水素基又は炭素数2〜18のアシル基、nは30〜1000、mは2〜8であり、オキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基であるポリオキシアルキレン誘導体を含有してなる粉体の乾燥収縮低減剤の配合割合が、質量比でセメント:膨張材:乾燥収縮低減剤=80〜98:2〜20:0.2〜10であることを特徴とするセメント組成物。」の発明が記載されており、特定の配合比を有するセメント、膨張材及び粉体の乾燥収縮低減剤を含有してなるセメント組成物を使用することにより、セメント、モルタル、コンクリ−ト等の硬化体の収縮量は少なく、高い曲げひび割れ強度が得られ、また、セメント組成物のプレミックス化も可能となることが記載されているが、低温環境下でのひび割れ抵抗性や凝結に関する知見は示されていない。
特許文献2には、アルコキシポリオキシアルキレン脂肪酸エステルをセメント混和用乾燥収縮防止剤として用いることにより、セメント硬化体の乾燥収縮、“ひび割れ”を顕著に抑制し、強度を高めることができることが記載されているが、同様に、低温環境下でのひび割れ抵抗性や凝結に関する知見は示されていない。
また、急結材(凝結促進材)として、水ガラス(アルカリ金属ケイ酸塩)等を使用することも公知である(非特許文献3、特許文献3)。
「コンクリート混和剤の開発技術」、1998年9月30日、(株)シーエムシー発行、第95頁表1 特開平6−144902号公報(請求項2、段落[0008]、[0012])
特許文献3には、水ガラスと乾燥収縮低減剤等のセメント混和剤とを併用することが示唆されているが、低温環境下でのひび割れ抵抗性や凝結に関する知見はなく、具体的に、水ガラスと特定の乾燥収縮低減剤とを併用することは示されていない。
上記のように、膨張材および乾燥収縮低減剤は幅広く建築、土木、及びコンクリート製品分野で使用されているが、十分な養生を行うことがケミカルプレストレス効果を発揮する条件である。しかし、補修工事等では、ひび割れ低減を目的に補修材料に膨張材を使用しても十分な養生を行えない場合が多く、ひび割れが発生しやすい環境下で施工しなければならない。特に、きびしい乾燥条件下では、施工して初期にひび割れが発生する割合が高くなる。また、乾燥条件下で施工する場合は、保水力を向上させることでひび割れ発生を抑制する乾燥収縮低減剤が有効と考えられるが、特に、低温環境下での施工では凝結を遅らせたりするといった問題があった。
本発明者は、低温環境下でのひび割れ抵抗性の向上、凝結の促進という課題を解決すべく種々検討した結果、特定のセメント混和材を使用することによって、前期課題が解決できる知見を得て本発明を完成するに至った。
特に、特定の凝結促進効果を有する成分に、特許文献1に記載された乾燥収縮低減剤を組み合わせることにより、前期課題を解決するものである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を採用するものである。
(1)アルカリ金属ケイ酸塩と一般式がX[O(AO)nR]mで示され、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、Rは水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又は炭素数2〜18のアシル基、nは30〜1000、mは2〜8であり、オキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基であるポリオキシアルキレン誘導体からなり、前記アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、前記ポリオキシアルキレン誘導体が100〜700質量部であり、かつ、膨張材が0であることを特徴とする低温環境下での初期ひび割れ発生を抑制するセメント混和材。
(2)前記アルカリ金属ケイ酸塩がケイ酸ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸カリウムから選ばれた1種又は2種以上のものであることを特徴とする前記(1)に記載のセメント混和材。
(3)前記アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、20〜1000質量部の膨張材をさらに含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のセメント混和材。
(4)増粘剤をさらに含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一に記載のセメント混和材。
(5)セメントと前記(1)〜(4)のいずれか一に記載のセメント混和材を含有してなり、前記セメント混和材が、セメント100質量部に対して6〜15質量部であることを特徴とするセメント組成物。
本発明のセメント混和材及びセメント組成物を使用することにより、コンクリートの初期および長期の乾燥収縮によるひび割れを低減することが可能となる。特に、十分な養生期間を取れなかったり、風の影響を受けやすい箇所、低温環境下で水和反応が遅れたりするといった条件下の工事では、凝結遅延を起こすことなく、大幅なひび割れ発生の抑制効果を発揮する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のアルカリ金属ケイ酸塩は、凝結促進効果とコンクリート表面の緻密化による水分蒸発速度の低減効果を発揮するものであり、リチウム、ナトリウム、又はカリウムのケイ酸塩や、これらのケイ酸塩が水に溶解した水ガラスが挙げられる。これらの中で、安価であるケイ酸ナトリウムや、アルカリ骨材反応が懸念される構造物の補修等にはケイ酸リチウムの使用が好ましい。二種以上の併用も可能である。
アルカリ金属ケイ酸塩単独での使用は、初期ひび割れ発生の抑制効果を発揮するが可使時間が短くなりすぎて作業性が悪い。
本発明で使用するポリオキシアルキレン誘導体は、一般式がX[O(AO)nR]mで示され、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、Rは水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又は炭素数2〜18のアシル基、nは30〜1000、mは2〜8であり、オキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基であるポリオキシアルキレン誘導体(以下、「ポリオキシアルキレン誘導体」という。)である。
nの値が30未満であると融点が低くなり粉体で使用することが難しくなり、nの値が1000を超えると粘度が高くなり製造が難しくなる。
オキシエチレン基が60モル%未満であると融点が低くなり粉体で使用することが難しくなり、セメント溶液中での溶解性が悪くなる。
一般式X[O(AO)nR]mにおいて、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基であるが、水酸基を2〜8個有する化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、スチレングリコール、炭素数8〜18のアルキレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロン、1,3,5−ペンタントリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ソルバイド、ソルビトールとグリセリンの縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、等の多価アルコール類、あるいはそれらの部分エーテル化物、又はエステル化物、キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グリコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュークロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等の糖類、あるいはそれらの部分エーテル化物又はエステル化物等が挙げられる。
一般式X[O(AO)nR]mにおいて、AOで示される炭素数2〜18のオキシアルキレン基はエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、炭素数6〜18のα−オレフィンオキシド等に由来するもので、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基、炭素数6〜18のオキシアルキレン基等があり、2種以上が付加しているときは、ブロック状付加でもランダム状付加でもよい。
上記一般式において、Rで示される炭素数1〜18の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、アリル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イソセチル基、オクタデシル基、イソステアリル基、オレイル基、ベンジル基、クレジル基、ブチルフェニル基、ジブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ドデシルフェニル基、スチレン化フェニル基等が挙げられる。
また、同じくRで示される炭素数2〜18のアシル基としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸等に由来するアシル基が挙げられる。
ポリオキシアルキレン誘導体の使用量は、アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、100〜700質量部である。100質量部未満では可使時間が短くなりすぎ、1500質量部を超えると凝結促進効果、強度発現が阻害される場合がある。
本発明で使用する膨張材は、特に限定されるものではなく、一般に市販されているものが使用でき、カルシウムサルホアルミネート系膨張材、カルシウムアルミノフェライト系膨張材、石灰系膨張材いずれも使用できる。
膨張材の使用量は、アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、20〜1000質量部が好ましい。20質量部未満では収縮低減効果と圧縮強度の向上が得られない場合があり、2000質量部を超えても収縮低減効果が得られない場合がある。
本発明で使用する増粘剤は、モルタルの粘度を調整したり、保水力を向上させたり、ブリーディングを抑制したりする役目を果す。補修工事等ではコテ塗りで施工する場合が多く、そのときはコテ仕上げ性を良好にする作用もある。特に限定されるものではないが、一般に水溶性高分子物質と呼ばれているもので、メチルセルロース、グアーガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸やそのナトリウム塩やカリウム塩、及びポリエチレンオキサイドなどが挙げられる。
増粘剤の使用量は、アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましく、0.3〜3質量部がより好ましい。0.1質量部未満ではブリーディングを抑制する効果が発揮されない場合があり、5質量部を超えるとブリーディングはないが粘性が強くなり作業性が悪くなる場合がある。
本発明のセメント混和材の使用量は、セメント100質量部に対して、6〜15質量部が好ましい。1.0質量部未満では、ひび割れ低減効果が期待できない場合があり、15質量部を超えるとコンクリートの流動性を悪くする場合がある。
本発明のセメント組成物とは、JIS R 5210に規定されている各種ポルトランドセメント、JIS R 5211、JIS R 5212、 およびJIS R 5213に規定された各種混合セメント、JISに規定された以上の混和材混入率で製造した高炉セメント、フライアッシュセメントおよびシリカセメント、石灰石粉末等を混合したフィラーセメント、アルミナセメントから選ばれる1種又は2種以上と本発明のセメント混和材を併用したものである。
このセメント組成物には、砂や砂利等の骨材の他、減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、AE剤、消泡剤、防錆剤、撥水剤、高分子エマルジョン、ベントナイト等の粘土鉱物、ビニロン繊維や鋼繊維等の繊維類のうち1種又は2種以上を本発明の目的を阻害しない範囲で使用することが可能である。
本発明の混和材を製造する際に使用する混合装置としては、既存のいかなる攪拌装置が使用可能であり、例えば、傾胴ミキサー、オムニミキサー、V型ミキサー、ヘンシェルミキサー、及びナウターミキサー等が使用可能である。また、混合については、それぞれの材料を施工時に混合してもよく、あらかじめ一部を、あるいは全部を混合しておいてもかまわない。混合順序は特に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対してポリオキシアルキレン誘導体を表に示すように加え(質量部、以下同じ)セメント混和材とし、セメント100質量部に対してセメント混和材を6質量部加えセメント組成物とした。次いで、セメント組成物100質量部に対し、砂200質量部、水60質量部加えたモルタル作製した。
1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し、表面のコテ仕上げを行い1日後のひび割れ発生状態、圧縮強度を測定した。尚、養生は温度5℃、湿度40%の室内で行った。結果を表1に示す。
(使用材料)
アルカリ金属ケイ酸塩:ケイ酸ナトリウム 市販品
ポリオキシアルキレン誘導体A:HO−(CH2CH2O)189−H 市販品
ポリオキシアルキレン誘導体B:HO−(CH2CH2O)68−H 市販品
セメント:普通ポルトランドセメント
砂:新潟県青海町産石灰砂 最大粒径1.2mm
(試験方法)
凝結時間:ASTM C 403に準拠し始発時間を測定した。
ひび割れ状態:モルタルを上記コンクリート板に打設し表面のコテ仕上げを行い、温度
5℃、湿度40%の室内で1日間気中養生した後、表面に現われたひび
割れ本数と平均ひび割れ幅を測定した。ひび割れ本数は長さに関係なく
数え、枝分かれ状に発生したものはそれぞれ分割して数えた。平均ひび
割れ幅は、それぞれ数えたひび割れの幅を計測し本数で割った値である。
圧縮強度:供試体は4×4×16cmの3連型枠に詰め、JIS R 5201に準拠し、材齢2
8日で圧縮強度試験を行った。
表1によれば、アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対してポリオキシアルキレン誘導体100〜1500質量部加えることにより、ひび割れ本数が少なくなり、平均ひび割れ幅が小さくなると共に始発時間も短く維持されるから、乾燥収縮低減効果があり、凝結も遅延していないのがわかる。特に、100〜700質量部の使用が、ひび割れ、凝結遅延が共に顕著に改善されるから好ましい。ポリオキシアルキレン誘導体単独では、凝結が遅延し、ひび割れも改善されない。アルカリ金属ケイ酸塩単独では、初期ひび割れ発生の抑制効果を発揮するが、始発時間が15分であり可使時間が短くなりすぎて作業性が悪い。
アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対してポリオキシアルキレン誘導体A300質量部、膨張材を表に示すように加えセメント混和材とし、セメント100質量部に対してセメント混和材を6質量部加えセメント組成物とした。次いで、セメント組成物100質量部に対し、砂200質量部、水60質量部加えたモルタル作製した。
1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し、表面のコテ仕上げを行い1日後のひび割れ発生状態、圧縮強度を測定した。尚、養生は温度5℃、湿度40%の室内で行った。結果を表2に示す。
(使用材料)
膨張材A:カルシウムサルホアルミネート系膨張材 市販品
膨張材B:カルシウムアルミノフェライト系膨張材 市販品
表2によれば、アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して膨張材を20〜2000質量部加えることにより、ひび割れ低減効果が維持されると共に圧縮強度が向上しているのがわかる。
アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対してポリオキシアルキレン誘導体A300質量部、増粘剤を表に示すように加えセメント混和材とし、セメント100質量部に対してセメント混和材を6質量部加えセメント組成物とした。次いで、セメント組成物100質量部に対し、砂200質量部、水60質量部加えたモルタル作製した。
1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し、表面の材料分離抵抗性、コテ仕上げ性、及び1日後のひび割れ発生状態を評価した。尚、養生は温度5℃、湿度40%の室内で行った。結果を表3に示す。
(使用材料)
増粘剤:グアーガム 市販品
(試験方法)
材料分離抵抗性:コンクリート板に打設後、コテで表面を仕上げ表面にブリーディング
が現われれば×、現われなければ○とした。
コテ仕上げ性:コテ仕上げが簡単に行えれば○、粘性が強すぎコテにモルタルが付着し
きれいに仕上がらなければ×とした。
表3によれば、アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して増粘剤を0.1〜5.0質量部加えることにより、材料分離抵抗性が改善されているのがわかる。0.3〜3.0質量部が、材料分離抵抗性、コテ仕上げ性が共に良好であるからより好ましい。
アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対してポリオキシアルキレン誘導体A、膨張材B、増粘剤を表に示すように加えセメント混和材とし、セメント100質量部に対してセメント混和材を6質量部加えセメント組成物とした。次いで、セメント組成物100質量部に対し、砂200質量部、水60質量部加えたモルタル作製した。
1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し1日後のひび割れ発生状態を評価した。結果を表4に示す。
表4によれば、アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対してポリオキシアルキレン誘導体500〜700質量部加えたセメント混和材は、6質量部程度の使用で十分に乾燥収縮低減効果を発揮することがわかる。
アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対してポリオキシアルキレン誘導体A300質量部、膨張材B100質量部からなるセメント混和材を調整し、セメント100質量部に対してセメント混和材を表に示すように加えセメント組成物とした。次いで、セメント組成物100質量部に対し、砂200質量部、水60質量部加えたモルタル作製した。
モルタルの流動性と、1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し1日後のひび割れ発生状態を評価した。結果を表5に示す。
(試験方法)
流動性:JIS R 5201に規定されているフロー試験
表5によれば、本発明のセメント混和材を、セメント100質量部に対して1質量部以上加えるとひび割れ本数が少なくなることがわかる。15質量部を超えるとフロー値は小さくなり流動性が低下し、ひび割れ低減効果も飽和する。3〜10質量部の使用が、ひび割れ本数が顕著に少なくなると共に、フロー値も大きいからより好ましい。
アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対してポリオキシアルキレン誘導体A300質量部、膨張材B100質量部からなるセメント混和材を調整し、種類の異なるセメント100質量部に対してセメント混和材を表に示すように加えセメント組成物とした。次いで、セメント組成物100質量部に対し、砂200質量部、水60質量部加えたモルタル作製した。
モルタルの流動性と、1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し1日後のひび割れ発生状態を評価した。結果を表6に示す。
(使用材料)
セメントA:普通セメント 市販品
セメントB:早強セメント 市販品
セメントC:高炉セメントB種 市販品
セメントD:アルミナセメント1号 市販品
表6によれば、セメントの種類に関係なく、本発明のセメント混和材は、6〜8質量部の使用でひび割れが顕著に改善されることがわかる。

Claims (5)

  1. アルカリ金属ケイ酸塩と一般式がX[O(AO)nR]mで示され、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、Rは水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又は炭素数2〜18のアシル基、nは30〜1000、mは2〜8であり、オキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基であるポリオキシアルキレン誘導体からなり、前記アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、前記ポリオキシアルキレン誘導体が100〜700質量部であり、かつ、膨張材が0であることを特徴とする低温環境下での初期ひび割れ発生を抑制するセメント混和材。
  2. 前記アルカリ金属ケイ酸塩がケイ酸ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸カリウムから選ばれた1種又は2種以上のものであることを特徴とする請求項1に記載のセメント混和材。
  3. 前記アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、20〜1000質量部の膨張材をさらに含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のセメント混和材。
  4. 増粘剤をさらに含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のセメント混和材。
  5. セメントと請求項1〜4のいずれか一項に記載のセメント混和材を含有してなり、前記セメント混和材が、セメント100質量部に対して6〜15質量部であることを特徴とするセメント組成物。
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