JP4406246B2 - セメント混和材及びセメント組成物 - Google Patents
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Description
特許文献2には、アルコキシポリオキシアルキレン脂肪酸エステルをセメント混和用乾燥収縮防止剤として用いることにより、セメント硬化体の乾燥収縮、“ひび割れ”を顕著に抑制し、強度を高めることができることが記載されているが、同様に、低温環境下でのひび割れ抵抗性や凝結に関する知見は示されていない。
特に、特定の凝結促進効果を有する成分に、特許文献1に記載された乾燥収縮低減剤を組み合わせることにより、前期課題を解決するものである。
(1)アルカリ金属ケイ酸塩と一般式がX[O(AO)nR]mで示され、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、Rは水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又は炭素数2〜18のアシル基、nは30〜1000、mは2〜8であり、オキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基であるポリオキシアルキレン誘導体からなり、前記アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、前記ポリオキシアルキレン誘導体が100〜700質量部であり、かつ、膨張材が0であることを特徴とする低温環境下での初期ひび割れ発生を抑制するセメント混和材。
(2)前記アルカリ金属ケイ酸塩がケイ酸ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸カリウムから選ばれた1種又は2種以上のものであることを特徴とする前記(1)に記載のセメント混和材。
(3)前記アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、20〜1000質量部の膨張材をさらに含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のセメント混和材。
(4)増粘剤をさらに含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一に記載のセメント混和材。
(5)セメントと前記(1)〜(4)のいずれか一に記載のセメント混和材を含有してなり、前記セメント混和材が、セメント100質量部に対して6〜15質量部であることを特徴とするセメント組成物。
本発明のアルカリ金属ケイ酸塩は、凝結促進効果とコンクリート表面の緻密化による水分蒸発速度の低減効果を発揮するものであり、リチウム、ナトリウム、又はカリウムのケイ酸塩や、これらのケイ酸塩が水に溶解した水ガラスが挙げられる。これらの中で、安価であるケイ酸ナトリウムや、アルカリ骨材反応が懸念される構造物の補修等にはケイ酸リチウムの使用が好ましい。二種以上の併用も可能である。
アルカリ金属ケイ酸塩単独での使用は、初期ひび割れ発生の抑制効果を発揮するが可使時間が短くなりすぎて作業性が悪い。
nの値が30未満であると融点が低くなり粉体で使用することが難しくなり、nの値が1000を超えると粘度が高くなり製造が難しくなる。
オキシエチレン基が60モル%未満であると融点が低くなり粉体で使用することが難しくなり、セメント溶液中での溶解性が悪くなる。
膨張材の使用量は、アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、20〜1000質量部が好ましい。20質量部未満では収縮低減効果と圧縮強度の向上が得られない場合があり、2000質量部を超えても収縮低減効果が得られない場合がある。
増粘剤の使用量は、アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましく、0.3〜3質量部がより好ましい。0.1質量部未満ではブリーディングを抑制する効果が発揮されない場合があり、5質量部を超えるとブリーディングはないが粘性が強くなり作業性が悪くなる場合がある。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し、表面のコテ仕上げを行い1日後のひび割れ発生状態、圧縮強度を測定した。尚、養生は温度5℃、湿度40%の室内で行った。結果を表1に示す。
(使用材料)
アルカリ金属ケイ酸塩:ケイ酸ナトリウム 市販品
ポリオキシアルキレン誘導体A:HO−(CH2CH2O)189−H 市販品
ポリオキシアルキレン誘導体B:HO−(CH2CH2O)68−H 市販品
セメント:普通ポルトランドセメント
砂:新潟県青海町産石灰砂 最大粒径1.2mm
(試験方法)
凝結時間:ASTM C 403に準拠し始発時間を測定した。
ひび割れ状態:モルタルを上記コンクリート板に打設し表面のコテ仕上げを行い、温度
5℃、湿度40%の室内で1日間気中養生した後、表面に現われたひび
割れ本数と平均ひび割れ幅を測定した。ひび割れ本数は長さに関係なく
数え、枝分かれ状に発生したものはそれぞれ分割して数えた。平均ひび
割れ幅は、それぞれ数えたひび割れの幅を計測し本数で割った値である。
圧縮強度:供試体は4×4×16cmの3連型枠に詰め、JIS R 5201に準拠し、材齢2
8日で圧縮強度試験を行った。
1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し、表面のコテ仕上げを行い1日後のひび割れ発生状態、圧縮強度を測定した。尚、養生は温度5℃、湿度40%の室内で行った。結果を表2に示す。
(使用材料)
膨張材A:カルシウムサルホアルミネート系膨張材 市販品
膨張材B:カルシウムアルミノフェライト系膨張材 市販品
1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し、表面の材料分離抵抗性、コテ仕上げ性、及び1日後のひび割れ発生状態を評価した。尚、養生は温度5℃、湿度40%の室内で行った。結果を表3に示す。
(使用材料)
増粘剤:グアーガム 市販品
(試験方法)
材料分離抵抗性:コンクリート板に打設後、コテで表面を仕上げ表面にブリーディング
が現われれば×、現われなければ○とした。
コテ仕上げ性:コテ仕上げが簡単に行えれば○、粘性が強すぎコテにモルタルが付着し
きれいに仕上がらなければ×とした。
1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し1日後のひび割れ発生状態を評価した。結果を表4に示す。
モルタルの流動性と、1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し1日後のひび割れ発生状態を評価した。結果を表5に示す。
(試験方法)
流動性:JIS R 5201に規定されているフロー試験
モルタルの流動性と、1cm厚みで充填できるように周囲に型枠を配置した縦30cm×横30cm×厚さ6cmの表面をサンドブラストしたコンクリート板に作製したモルタルを充填し1日後のひび割れ発生状態を評価した。結果を表6に示す。
(使用材料)
セメントA:普通セメント 市販品
セメントB:早強セメント 市販品
セメントC:高炉セメントB種 市販品
セメントD:アルミナセメント1号 市販品
Claims (5)
- アルカリ金属ケイ酸塩と一般式がX[O(AO)nR]mで示され、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、Rは水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又は炭素数2〜18のアシル基、nは30〜1000、mは2〜8であり、オキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基であるポリオキシアルキレン誘導体からなり、前記アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、前記ポリオキシアルキレン誘導体が100〜700質量部であり、かつ、膨張材が0であることを特徴とする低温環境下での初期ひび割れ発生を抑制するセメント混和材。
- 前記アルカリ金属ケイ酸塩がケイ酸ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸カリウムから選ばれた1種又は2種以上のものであることを特徴とする請求項1に記載のセメント混和材。
- 前記アルカリ金属ケイ酸塩100質量部に対して、20〜1000質量部の膨張材をさらに含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のセメント混和材。
- 増粘剤をさらに含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のセメント混和材。
- セメントと請求項1〜4のいずれか一項に記載のセメント混和材を含有してなり、前記セメント混和材が、セメント100質量部に対して6〜15質量部であることを特徴とするセメント組成物。
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