JP4265761B2 - 吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法 - Google Patents

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Description

本発明は、土木や建築分野におけるコンクリート構造物の補修・補強工事で使用する吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法に関する。
コンクリート構造物は、塩害、中性化、凍結融解、及び化学的腐食等の作用により劣化が進行し、表面にひび割れや浮きなどが発生する場合がある。
その対策として、劣化した部分を打音検査等で確認し、電動ピック、エアピック、及びウォータージェットなどにより取り除き、新たな補修材料を用いて修復する工事が行われている。
このような補修工事では、吹付け工法が多く適用されており、一般的には、練り混ぜたモルタルをポンプで圧送し、圧縮空気と混合し、モルタルを、場合によっては、コンクリート中の鉄筋が露出するまで劣化部分を取り除いた後に、吹き飛ばして施工する方法などが行われており、システムが機械化されているので施工スピードが速く、補修断面への付着性に優れ、鉄筋の裏側への密実な充填も可能という利点があった。
また、上記吹付け工法で使用されるモルタルには、JIS A 6203に規定されるポリマーエマルジョンを含有するポリマーセメントモルタルが使われる場合が多く、ポリマーエマルジョンの混和により硬化組織が密実化し、ガス、イオン、及び水の透過性が抑制され、耐久性が向上する(特許文献1〜特許文献3参照)。
一方、RO(AO)nH(Rは炭素数4〜6のアルキル基、Aは炭素数2〜3の一種又は二種のアルキレン基、nは1〜10の整数)で示される低級アルコールのアルキレンオキサイド付加物を主体とする収縮低減剤を含むコンクリートにアルミニウム塩等を主成分とする急結剤を配合してなる湿式吹付けコンクリートも提案されている(特許文献4参照)。
さらに、一般式がX{O(AO)nR}mで示され、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、Rは水素原子か炭素数1〜18の炭化水素基又は炭素数2〜18のアシル基、nは30〜1000、mは2〜8であり、オキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基であるポリオキシアルキレン誘導体を含有してなる粉体の乾燥収縮低減剤を使用したセメント組成物は公知である(特許文献5参照)。
しかしながら、いずれの特許文献にも、セメント、膨張材、特定のポリオキシアルキレン誘導体、及び砂を特定量含有してなるセメントモルタル組成物と、アルミン酸塩、炭酸塩、及びケイ酸塩から選ばれる一種又は二種以上からなる凝結促進剤を示してはいない。
特開2000−335953号公報 特開2001−322858号公報 特開平06−128007号公報 特開2001−342051号公報 特開2002−068813号公報
従来吹付工法に使用されているポリマーセメントモルタルでは、一回の吹付け厚さは、天井面で20〜50mm程度であり、修復深さが、例えば、100mm以上と深い場合は2〜5回と、最初に吹き付けたポリマーセメントモルタルがある程度硬くなってから数回に分割して吹き付けて断面を修復しなければならなかった。
そして、無理に厚く吹付けようとすると、吹き付けた箇所が落下し、穴が開いたりして、修復作業に手間がかかり、修復が完了するまでの施工時間がかかるといった課題があった。
また、ポリマーエマルジョンは高価な材料であり、ポリマーセメントモルタル自体のコストも高くなり、工期が長くなることも考慮するとトータル的な工事費がかかるどの課題があった。
さらに、ポリマーセメントモルタルは、そうでないモルタルにくらべ粘性がありポンプ圧送時の圧送抵抗がかかり長距離圧送が難しく、圧送できたとしてもモルタルの大幅に実吐出量が少なくなるといった課題もあった。
既設トンネルの補修工事等では、厚付けおよび早期開放を目的に急結剤を使用した吹付け材料も使用されている。しかし、急結剤が混入すると硬化収縮が大きくなり、ひび割れが発生するという課題があった。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリマーエマルジョンを含まず、安価で、耐久性に優れ、1回の吹き付けで厚付けが可能であり、ポンプ圧送性に優れた吹付け材料を完成するに至った。
本発明は、セメントと、セメント100部に対して4〜10部の膨張材と、セメント100部に対して3〜8部の一般式X{O(AO)nR}m(ただし、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、Rは水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又は炭素数2〜18のアシル基、nは30〜1,000、mは2〜8)で示され、そのオキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基である粉末状のポリオキシアルキレン誘導体と、骨材とを含有してなるセメントモルタル組成物セメント100部に対して0.5〜4部のアルミン酸塩及び/又は炭酸塩の凝結促進剤含有してなる吹付け材料であり、さらに、セメント100部に対して0.02〜1部の増粘剤及び/又はセメント100部に対して0.02〜1部の流動化剤と、セメントモルタル組成物と水からなるセメントモルタル100容積部に対して0.05〜3容積部の長さが3〜40mmである繊維類とを含有してなる該吹付け材料であり、該吹付け材料を使用する吹付け工法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する部や%は特に規定しない限り質量基準である。
本発明で使用するセメントとしては特に限定されるものではないが、JIS R 5210に規定されている各種ポルトランドセメント、JIS R 5211、JIS 5212、及びJIS R 5213に規定された、高炉セメント、フライアッシュセメント、及びシリカセメントの各種混合セメント、JISに規定された以上の混和材混入率で製造した各種混合セメント、石灰石粉末等を混合したフィラーセメントなどが挙げられ、このうちの一種又は二種以上が使用可能である。
本発明で使用する膨張材は、モルタルの乾燥ひび割れを低減するために使用するもので特に限定されるものではないが、アウイン系膨張材、カルシウムアルミノフェライト系膨張材、及び石灰系膨張材等が挙げられる。
膨張材の使用量は、通常、セメント100部に対して、2〜10部が好ましく、4〜8部がより好ましい。4部未満ではモルタルのひび割れ防止が充分できない場合があり、10部を超えて配合してもその効果の向上が期待できない場合がある。
本発明で使用するポリオキシアルキレン誘導体とは、一般式X{O(AO)R}で示されるものである。ここで、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基であり、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基であり、Rは、水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又は炭素数2〜18のアシル基であり、nは30〜1,000であり、mは2〜8であり、並びに、オキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基であるポリオキシアルキレン誘導体からなる。nの値が30未満では融点が低くなり粉体で使用することが難しくなる場合があり、nの値が1,000を超えると粘度が高くなり製造が難しくなる場合がある。また、オキシアルキレン基が60モル%未満では融点が低くなり粉体で使用することが難しくなり、セメント溶液中での溶解性が悪くなる場合がある。
一般式X{O(AO)R}において、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基であり、水酸基を2〜8個有する化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、スチレングリコール、炭素数8〜18のアルキレングリコール、及びネオペンチルグリコールなどのグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、1,3,5-ペンタントリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ソルバイド、ソルビトールとグリセリンの縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、及びマンニトールなどの多価アルコール類若しくはそれらの部分エーテル化物又はエステル化物、キシロール、アラビノース、リボース、ラムノース、グリコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュークロース、ラフィノース、ゲンチアノース、及びメレジトースなどの糖類若しくはそれらの部分エーテル化物又はエステル化物等が挙げられる。
また、一般式X{O(AO)R}において、AOで示される炭素数2〜18のオキシアルキレン基としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、炭素数6〜18のα−オレフィンオキシドなどに由来するもので、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基、及び炭素数6〜18のオキシアルキレン基等があり、これらの二種以上が付加しているときは、ブロック状付加でもランダム状付加でもよい。
さらに、一般式X{O(AO)R}において、Rは水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又は炭素数2〜18のアシル基を示す。
炭素数1〜18の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、アリル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イソセチル基、オクタデシル基、イソステアリル基、オレイル基、ベンジル基、クレジル基、ブチルフェニル基、ジブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ドデシルフェニル基、及びスチレン化フェニル基等が挙げられる。
また、炭素数2〜18のアシル基としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、カプリル酸、2-エチルヘキサン酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、及び安息香酸等に由来するアシル基が挙げられる。
ポリオキシアルキレン誘導体の使用量は、セメント100部に対して、1〜10部が好ましい。1部未満では収縮低減効果が得られない場合があり、10部を超えると強度発現が阻害される場合がある。
本発明で使用する凝結促進剤は、セメントと混合すると凝結が促進するものであり、アルミン酸塩及び/又は炭酸塩からなるものである。
アルミン酸塩とは、アルミン酸リチウム、アルミン酸ナトリウム、及びアルミン酸カリウムなどが挙げられ、これらのうちで凝結性状の面でアルミン酸ナトリウムやアルミン酸カリウムの使用が好ましい。
炭酸塩とは、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素カリウムなどが挙げられ、これらのうちで凝結性状の面で炭酸酸ナトリウムや炭酸カリウムの使用が好ましい。
凝結促進剤のセメントモルタルへの添加方法としては、粉体でセメントモルタルに添加することが可能であり、あらかじめ水溶液や懸濁液としたものをセメントモルタルに添加することも可能である。
凝結促進剤の使用量は、セメント100部に対して、0.5〜10部が好ましく、1〜8部がより好ましい。0.5部未満では凝結を促進させることが難しく厚付けできない場合があり、10部を超えると長期強度発現性を阻害する場合がある。
本発明では、本発明の凝結促進剤の凝結促進効果を害さない範囲で各種添加物を併用することも可能である。
ここで、添加物としては、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、及び酒石酸等に代表されるオキシカルボン酸又はその塩、ギ酸、酢酸、及びプロピオン酸等に代表されるカルボン酸又はその塩、トリエタノールアミンやジエタノールアミンなどに代表されるアミン類、硝酸カルシウム、硝酸ナトリウム、硝酸リチウム、及び硝酸カリウムなどの硝酸塩、硫酸ナトリウムや硫酸カリウムなどの硫酸塩、水酸化アルミニウムや水酸化カルシウムなどの水酸化物、亜硝酸リチウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸マグネシウム、及び亜硝酸バリウムなどの亜硝酸塩が挙げられる。
本発明で使用する増粘剤は、モルタルの粘度を調整し、モルタルが跳ね返ったり、脱落したりするのを防止したり、圧送時のモルタルの滑りを良くするために使用するものであり特に限定されるものではないが、一般に水溶性高分子物質と呼ばれているものが使用可能であり、具体的には、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸やそのナトリウム塩やカリウム塩、及びポリエチレンオキサイドなどが挙げられる。
増粘剤の使用量は、通常、セメント100部に対して、0.02〜0.5部であり、0.05〜0.3部がより好ましい。0.02部未満ではモルタルの跳ね返りを低減することが難しい場合があり、0.5部を超えるとその効果の向上が期待できない場合がある。
本発明で使用する流動化剤は、モルタルの流動性の調整に使用されるもので特に限定されるものではないが、メラミン系流動化剤、ナフタレン系流動化剤、リグニン系流動化剤、及びポリカルボン酸系流動化剤のものが挙げられる。
流動化剤の使用量は、セメント100部に対して、0.02〜1部が好ましく、0.1〜0.8部がより好ましい。0.02部未満では流動性を改善する効果が発揮されない場合があり、1部を越えると流動性が良すぎ吹付けたときにダレや跳ね返りが多くなる場合がある。
流動化剤の混合方法は特に限定されるものではないが、例えば、あらかじめセメントに、また、セメントや水に分散しておくことが好ましい。
本発明で使用する骨材は特に限定されるものではないが、川、山、及び海から産出する天然骨材、軽量骨材、並びに、これらの二種以上を混合した混合骨材等が使用できる。
骨材は施工する現場で混合してもよいが、あらかじめセメントと混合しておく場合は、骨材を乾燥させた乾燥骨材を使用することが好ましい。
骨材の使用量は、セメント100部に対して、150〜200部が好ましい。150部未満では吹付けたときにダレが多くなる場合があり、300部を超えると跳ね返りが多くなる場合がある。
本発明では、吹付けたモルタルの曲げ耐力を向上させることを目的に繊維類を配合して使用することが可能である。
繊維の種類としては特に限定されるものではないが、ビニロン繊維やプロピレン繊維に代表される高分子繊維類、鋼繊維、ガラス繊維、及び炭素繊維に代表される無機繊維類が挙げられる。
繊維の長さは、曲げ耐力の付与とポンプ圧送性から3〜40mmが好ましい。
繊維の使用量は、セメントモルタル100容積部に対して、0.05〜3容積部が好ましく、0.1〜2容積部がより好ましい。0.05容積部未満では曲げ耐力を向上させる効果が発揮されない場合があり、3容積部を超えるとモルタルの流動性に悪影響を与える場合がある。
本発明では、必要に応じ、減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、AE剤、消泡剤、防錆剤、撥水剤、ベントナイト等の粘土鉱物、及び抗菌剤等の各種セメント混和材やセメント混和剤を併用することが可能である。
本発明の吹付け材料と混合する水量は、モルタルのポンプ圧送性、吹付け性、及び硬化物性から、通常、セメント100部に対して、30〜60部が好ましく、35〜50部がより好ましい。30部未満ではモルタルの流動性が低下する場合があり、70部を超えると強度発現性が低下する場合がある。
本発明の吹付け材料の施工方法は、吹付け材料と水とを混合し、練り混ぜたモルタルをポンプで圧送し、圧送途中で圧縮空気と硫酸アルミニウムを主成分とする凝結促進剤を合流混合して吹付ける方法であれば、吹付けシステムや方法は特に限定されるものではない。
本発明の吹付け材料で吹付けた面は、コテ仕上げを行わないでそのままの状態でもよく、美観を求められる場合はコテ仕上げを行うことも可能である。
コテ仕上げが行える時間は、凝結促進剤の使用量や気温等によって異なるが、概ね、5〜120分の範囲が好ましい。例えば、凝結促進剤の使用量が多くなるほど、また、気温が高くなるほどコテ仕上げを行える時間は短くなり、凝結促進剤使用量が少なくなるほど、また、気温が低くなるほどコテ仕上げを行える時間は長くなる。
コテ仕上げを行う場合は、コテ仕上げを行う層のみをコテ作業の時間を考慮して凝結促進剤の使用量を少なくして吹付けることも可能である。
本発明の吹付け材料を用いることで、1回の吹付けによる厚付け吹付けが可能となり、施工スピードを短縮化できる。また、硬化収縮は小さくなり大幅にひび割れ発生を低減することが可能となる。さらに、ポリマーエマルジョンを使用しないので安価な補修モルタルとすることが可能となる。
セメント100部に対して、骨材200部、表1に示す膨張材、及びポリオキシアルキレン誘導体5部を加えてセメントモルタル組成物を調製した。
調製したセメントモルタル組成物に、水をセメントモルタル組成物のセメント100部に対して、50部加え、モルタルミキサーで練り混ぜてセメントモルタルとし、これに、凝結促進剤Aをセメント100部に対して、固形分で4部加え、10秒間練り混ぜ、すばやく、厚さ4×横4×縦16cmの型枠に詰めて、長さ変化と圧縮強度を測定した。結果を表1に示す。
<使用材料>
セメント :普通ポルトランドセメント、市販品
骨材 :新潟県青海町産石灰砂乾燥品、最大粒径1.2mm
膨張材 :カルシウムサルホアルミネート系膨張材、市販品
ポリオキシアルキレン誘導体:H0-(CH2CH2O)189-H、市販品
凝結促進剤A:アルミン酸カリウム水溶液、固形分38%
<試験方法>
長さ変化 :JHS-416に準拠した。測定材齢は28日
圧縮強度 :JIS R 5201に準拠した。測定材齢は28日
Figure 0004265761

セメント100部に対して、骨材200部、膨張材6部、表2に示すポリオキシアルキレン誘導体を使用してセメントモルタル組成物を調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
Figure 0004265761

セメントモルタルに、凝結促進剤Aをセメントモルタル中のセメント100部に対して、固形分で表3に示す量加えたこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に併記する。
Figure 0004265761

表4に示す凝結促進剤を、セメントモルタル中のセメント100部に対して、4部使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表4に併記する。
<使用材料>
凝結促進剤B:炭酸カリウム水溶液、固形分45%
凝結促進剤C:ケイ酸ナトリウム水溶液、固形分25%
凝結促進剤D:アルミン酸カリウム100部に対して、炭酸カリウム10部の混合物の水溶液、固形分36%
Figure 0004265761
セメント100部に対して、骨材200部、膨張材6部、ポリオキシアルキレン誘導体5部、及び表5に示す増粘剤と流動化剤を加えてセメントモルタル組成物を調製した。
調製したセメントモルタル組成物に、水をセメントモルタル組成物のセメント100部に対して、50部加え、左官ミキサーで練り混ぜてセメントモルタルとし、これをスクイズポンプで圧送し、途中で、凝結促進剤Dをセメント100部に対して、固形分で4部となるように圧縮空気と共に加え、吹付けを行った。そのときのポンプ圧力、リバウンド率、及び厚さ4×横4×縦16cmの型枠に吹き付けて採取した試験体の長さ変化を測定した。結果を表5に併記する。
<使用材料>
増粘剤 :メチルセルロース、市販品
流動化剤 :メチロールメラミン系流動化剤、市販品
<試験方法>
ポンプ圧力:スクイズポンプ吐出口に圧力計を設置し、内径40mmのホースで10m圧送したときの最大圧力
リバウンド率:セメントモルタルを3分間コンクリートでできた天井面に吹き付けたときの、付着せずに落下したセメントモルタル分の全吹付け量に対する割合
Figure 0004265761
セメント100部に対して、骨材200部、膨張材6部、ポリオキシアルキレン誘導体5部、増粘剤0.05部、及び流動化剤0.5部を加えてセメントモルタル組成物を調製した。
調製したセメントモルタル組成物に、水をセメントモルタル組成物のセメント100部に対して、50部加え、左官ミキサーで練り混ぜてセメントモルタルとし、このセメントモルタル100容積部に対して、表6に示す繊維類を加え、さらに練り混ぜ、繊維含有セメントモルタルとした。
この繊維含有セメントモルタルを、スクイズポンプで圧送し、途中で、凝結促進剤Dをセメント100部に対して、固形分で4部となるように圧縮空気と共に加え、厚さ4×横4×縦16cmの型枠に吹き付けた。採取した試験体の曲げタフネスを測定した。結果を表6に併記する。
<使用材料>
繊維類a :ビニロン繊維、繊維長さ6mm、繊維径0.2mm、市販品
繊維類b :鋼繊維、繊維長さ10mm、繊維径0.2mm、市販品
<試験方法>
曲げタフネス:JSCE G 552に準拠、養生方法は、温度20℃、湿度60%の部屋で気中養生、材齢28日
Figure 0004265761

セメント100部に対して、骨材200部、膨張材6部、ポリオキシアルキレン誘導体5部、増粘剤0.05部、及び流動化剤0.5部を加えてセメントモルタル組成物を調製した。
調製したセメントモルタル組成物に、水をセメントモルタル組成物のセメント100部に対して、45部加え、左官ミキサーで練り混ぜてセメントモルタルとし、このセメントモルタル100容積部に対して、繊維類aを1容部加え、さらに練り混ぜ、繊維含有セメントモルタルとした。
この繊維含有セメントモルタルを、スクイズポンプで圧送し、途中で、凝結促進剤Dをセメント100部に対して、表7に示す量、圧縮空気と共に加え、吹付けを行い、厚付け性を測定した。結果を表7に併記する。
<試験方法>
厚付け性 :コンクリートでできた天井面とノズル先端の距離を50cmとして繊維含有セメントモルタルを吹き付け、落下しないで天井面に付着している最大の厚さ
Figure 0004265761

Claims (3)

  1. セメントと、セメント100部に対して4〜10部の膨張材と、セメント100部に対して3〜8部の一般式X{O(AO)nR}m(ただし、Xは2〜8個の水酸基を有する化合物の残基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、Rは水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又は炭素数2〜18のアシル基、nは30〜1,000、mは2〜8)で示され、そのオキシアルキレン基の60モル%以上はオキシエチレン基である粉末状のポリオキシアルキレン誘導体と、骨材とを含有してなるセメントモルタル組成物セメント100部に対して0.5〜4部のアルミン酸塩及び/又は炭酸塩の凝結促進剤含有してなる吹付け材料。
  2. さらに、セメント100部に対して0.02〜0.5部の増粘剤及び/又はセメント100部に対して0.02〜1部の流動化剤と、セメントモルタル組成物と水からなるセメントモルタル100容積部に対して0.05〜3容積部の長さが3〜40mmである繊維類とを含有してなる請求項1に記載の吹付け材料。
  3. 請求項1又は2に記載の吹付け材料を使用することを特徴とする吹付け工法。
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