JP5415015B2 - 吹付け補修工法 - Google Patents

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Description

本発明は、土木及び建築分野におけるコンクリート構造物の補修・補強工事で使用する吹付け補修工法に関する。
コンクリート構造物の補修工事では、吹付け工法が多く採用されている。一般的には、練り混ぜたモルタルをポンプで圧送し、圧縮空気と混合し、モルタルを吹き飛ばして施工する方法であり、システムが機械化されているので施工スピードが速く、補修断面への付着性に優れ、鉄筋裏側への密実な充填も可能という利点がある。
従来、補修を目的とした吹付け工法では、JIS A 6203に規定されたセメント混和用ポリマーディスパージョンを配合したポリマーセメントモルタルが使用されている(特許文献1、2参照)。
特開2000−335953号公報 特開2001−322858号公報
上記特許文献1、2に記載された発明は、ポリマーエマルジョンの混和により耐久性を向上させたり、付着力を向上させたり、粉塵やリバウンドを低減させたりするものであり、また、特許文献1には、モルタルの乾燥ひび割れを低減させるために、膨張材を含有させること、吹き付け施工時のモルタルの跳ね返りや脱落を防止したり圧送時のモルタルの滑りをよくするために、粘調剤を含有させることが示されており、特許文献2には、ひび割れを防止するために、短繊維を混合することが示されているが、短繊維による引張強度等の機械的特性を改善する目的には使用されていない。
一方、アルミニウム塩等を主成分とする急結剤を配合してなる湿式吹付けコンクリートの発明も公知である(特許文献3参照)。
また、セメントモルタル・コンクリート吹付け材料用の急結剤(凝結促進剤)として、皮膚に対する刺激性が少ない硫酸アルミニウムを主成分とする酸性の硬化促進剤も使用されている(特許文献4、5参照)。これらは、硬化を促進する成分を併用することで、吹付け厚みの増大により急速施工を行うことができるが、引張強度等の機械的特性を改善したものではない。
特開2001−342051号公報 特開平10−216628号公報 特開2005−104826号公報
引張強度等の機械的特性を改善することを目的とした材料としては、短繊維を配合してコンクリート又はモルタルを練り混ぜ、その短繊維を3次元ランダム配向させることで、引張強度および曲げ強度を向上させる材料が知られている(特許文献6〜11参照)。
特開2000−7395号公報 特開2002−193653号公報 特開2005−238605号公報 特開2005−305682号公報 特開2005−1965号公報 特開2006−214080号公報
特許文献6〜11の発明は、流動性を低下させ、可塑性を付与する特定の成分を配合しているものはない。特許文献7は、吹付け補修材料に関するものであるが、天井面或いは壁面の補修する厚みが大きい場合は幾層にも分割して施工する必要があるので施工スピードが遅くなる。
従来の吹付け工法に補修モルタルとして通常使用されている前記のポリマーセメントモルタルでは、一回の吹付け厚さは天井面で30mm程度であり、修復深さが例えば、50mm以上と厚い場合は、最初に吹き付けたモルタルがある程度硬くなってから数回に分割して吹き付けて断面を修復しなければならなかった。無理に厚く付けようとすると、吹き付けた箇所が落下し穴が開いたりして、修復作業に手間がかかった。従って、修復が完了するまでの施工時間がかかるといった課題があった。また、ポリマーエマルジョンは高価な材料であり、補修モルタル自体のコストも高くなる等の課題があった。さらに、短繊維も混入されているが、初期ひび割れ防止やダレ性の改善を目的とし混入しているもので、引張強度や曲げ強度が大幅に向上した機械的特性を示すものではなく、地震等の外力による変状が発生した場合の耐久性に課題があった。
さらに、従来の短繊維を混入して機械的特性を向上させた材料は、1回の吹付け厚みはポリマーセメントモルタルと同様であり施工スピードが遅いという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決しようとするものであり、1回の吹付けで厚付けが可能な引張強度や曲げ強度等の機械的特性に優れた材料を施工することができ、施工スピードの短縮化を図ることが可能となる吹付け補修工法を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するために、次のような構成をとるものである。
第1発明は、下記(1)の条件を満たすPVA短繊維を下記(2)の条件を満たす調合マトリックスに1〜3体積%配合した吹付け材料に、硫酸アルミニウムの濃度が20〜28%の水溶液又は懸濁液である硫酸アルミニウムを主成分とする可塑剤をセメント100質量部に対して固形分として0.05〜5質量部添加した、材齢28日の硬化体の引張試験において引張ひずみが1.0%以上を示す短繊維補強セメント複合材料用吹付け材料を使用する吹付け補修工法であって、前記可塑剤を添加する前の水を加えて練り混ぜた吹付け材料をポンプ圧送し、前記可塑剤を、圧送している吹付け材料の圧送圧の変動の上限圧と同等以上の圧力で送液し、水を加えて練り混ぜた吹付け材料中のセメントに対する前記可塑剤の添加率の変動係数が10%未満で合流混合して吹き付けることを特徴とする吹付け補修工法であり、
(1)
・繊維径:0.05mm以下
・繊維長:5〜20mm
・繊維引張強度:1500〜2400MPa
(2)
・水セメント比(W/C):25〜60%
・細骨材とセメントの質量比(S/C):1.5未満
・細骨材の最大粒径:0.8mm
・高性能AE減水剤量:セメント100質量部に対して0〜5質量部
ただし、細骨材は、珪砂、石灰石粉末、及びフライアッシュから選ばれる一種又は二種以上である。
第2発明は、前記水を加えて練り混ぜた吹付け材料が膨張材を含有することを特徴とする前記吹付け補修工法であり、第3発明は、前記膨張材が、セメント100質量部に対して、2〜10質量部であることを特徴とする前記吹付け補修工法であり、第4発明は、前記水を加えて練り混ぜた吹付け材料が収縮低減剤を含有することを特徴とする前記吹付け補修工法であり、第5発明は、前記収縮低減剤が、セメント100質量部に対して、0.5〜10質量部であることを特徴とする前記吹付け補修工法であり、第6発明は、前記水を加えて練り混ぜた吹付け材料が増粘剤を含有することを特徴とする前記吹付け補修工法であり、第7発明は、前記増粘剤が、セメント100質量部に対して、0.01〜1質量部であることを特徴とする前記吹付け補修工法であり、第8発明は、前記硫酸アルミニウムを主成分とする可塑剤が、濃度25〜28%の水溶液であることを特徴とする前記吹付け補修工法である。
本発明の吹付け材料を用いることにより、1回の吹付けで厚付けが可能な引張強度や曲げ強度等の機械的特性に優れた短繊維補強セメント複合材料を施工することができ、施工スピードの短縮化を図ることが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するセメントとしては特に限定されるものではないが、JIS R 5210に規定されている各種ポルトランドセメント、JIS R 5211、 JIS R 5212、 およびJIS R 5213に規定された各種混合セメント、JISに規定された以上の混和材混入率で製造した高炉セメント、フライアッシュセメントおよびシリカセメント、石灰石粉末等を混合したフィラーセメント、アルミナセメントから選ばれる1種又は2種以上などが挙げられる。
本発明で使用する短繊維はPVA繊維であり、繊維径が0.05mm以下、繊維長が5〜20mm、繊維引張強度が1500MPa〜2400MPaである性質のものが使用される。短繊維補強セメント複合材料の引張ひずみとは、材齢28日の硬化体の引張試験で得られる応力−歪曲線において、最大引張応力値での歪量(%)をいう。実際には、材齢28日での引張試験(例えば、実施例に示すように断面30mm×13mmの試験体を80mmの試験区間で引張試験を行う。)における引張歪に代表される。この引張ひずみが1.0%以上であることは、載荷方向(応力方向)とほぼ直角方向に多数クラックが発生するクラック分散型の破壊現象が生じていることを意味する。PVA繊維の性質とPVA繊維以外のマトリックスの性質をうまく組み合わせることで引張ひずみ1%以上を達成できる。
本発明のPVA繊維を配合するマトリックスは、水セメント比(W/C)が25%〜60%、細骨材とセメントの質量比(S/C)が1.5未満、細骨材の最大粒径が0.8mmである。
水セメント比が25%未満では、この繊維にとってはマトリックスの弾性係数と破壊靱性が高くなって多数のクラックが発生せず、1%以上の引張ひずみが発生しない。60%を超えると圧縮強度および繊維とマトリックスの付着強度が小さくなる。
細骨材とセメントの質量比(S/C)が1.5以上では、この繊維にとってはマトリックスの弾性係数と破壊靱性が高くなって多数のクラックが発生せず、1%以上の引張ひずみが発生しない場合がある。
本発明で使用する繊維添加量は1〜3vol%が好ましい。1vol%未満では、多数のクラックが発生しにくく、3vol%を超えても効果が頭打ちとなる。
繊維径は、0.05mm以下が好ましい。0.05mmを超えると、繊維が均一に分散することができずに多数のクラックが発生し難い。
繊維の長さは、5〜20mmが好ましい。5mm未満であると練混ぜ時において、繊維がだまになりやすく均一に分散することができずに多数のクラックが発生し難い。20mmを超えた場合でも、同様に練混ぜ時において、繊維がだまになりやすく均一に分散することができずに、上記繊維配合量では多数のクラックが発生しなくなる場合があり、また、ポンプで圧送するときに圧送性が悪くなる。
繊維引張強度は、1500MPa〜2400MPaが好ましい。1500MPa未満であると1%以上の引張ひずみが得られず、多数のクラックが発生し難く、2400MPaを超えても、効果が頭打ちとなる。
本発明で使用する硫酸アルミニウムを主成分とする可塑剤とは、練り混ぜて得られる高靱性モルタルの流動性を瞬時に低下させ、硬化を促進する作用を示すものである。
硫酸アルミニウムは、水に溶解させた液体又は懸濁液として使用する。粉体での添加も可能ではあるが、吹付けシステムが複雑となる、粉塵が発生しやすい、添加量のばらつきが大きい点で、液体で使用することが好ましい。液体で使用する場合の濃度は、特に限定するものではないが、5〜30%程度の水溶液又は懸濁液が使用できる。特に、安定供給を可能とし、かつ高靭性モルタルの物性に影響を与えないようにするためには、20〜28%が好ましい。また、硫酸アルミニウムを一成分とし各種添加剤を配合した液体の硬化促進剤も使用することができる。例えば、通常市販されている主にトンネルの吹付けで使用するアルカリフリー液体急結剤が挙げられる。
硫酸アルミニウムを主成分とする可塑剤の使用量は、セメント100質量部に対して0.05〜5質量部が好ましく、0.1〜3質量部がより好ましい。0.05質量部未満では、充分な可塑性を示さず厚付けが得られないおそれがあり、5質量部を超えると凝集効果が強すぎ吹付け時に閉塞する可能性がある。
本発明の可塑剤添加率は、可塑剤を添加する前の吹付け材料の圧送量が、0.1〜1m/hrが好ましい範囲であることから、その圧送量に対する可塑剤の添加量としては非常に少ない量となる。通常、圧送している吹付け材料に少ない量の可塑剤を合流させる添加方式では圧送している吹付け材料の圧送圧の変動によって安定的な供給ができない。しかし、本発明の可塑剤を適切な濃度範囲で使用することと、圧送している吹付け材料の圧送圧の変動の上限圧と同等以上の圧力で送液する可塑剤添加装置を使用することで、他の可塑剤を使用したときよりも低添加で安定供給することが可能となる。また、低添加による安定供給が可能となることで、得られる硬化体の引張ひずみ特性や耐久性能を損なわない高品質な部材を構築することが可能となる。
本発明で使用する高性能AE減水剤とは、モルタルに適度な流動性と空気を導入する目的で使用するものであり、通常市販されているものが使用できる。たとえば、ポリカルボン酸系、ポリエーテル系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、アミノスルホン酸系等が挙げられる。これらの中でポリカルボン酸塩系又はポリエーテル系のものが好ましい。
高性能AE減水剤の使用量はセメント100質量部に対して0〜5質量部の範囲で使用できる。圧送距離が短い場合や冬場などの低温時においては、使用しないか少ない量で済み、夏場や圧送距離が長いような場合は5質量部以下で使用できる。5質量部を超えると、連行空気量が大きくなりすぎたり、流動性が大きくなりすぎたりして施工性や強度特性に支障をきたすおそれがある。
本発明で使用する細骨材は、クラックの分散性の点で最大粒子径0.8mm以下が好ましく、特に0.4mm以下が好ましい。種類としては、珪砂、炭酸カルシウムを主成分とする石灰石粉砕物、フライアッシュが挙げられる。これらの一種又は二種以上の使用も可能である。また、材料特性に影響のない範囲で、シリカフューム、高炉スラグに代表されるスラグ類、フェロクロム骨材、ガーネットに代表される重量骨材、ベントナイト、ヘクトライト、カオリン、ケイ藻土、セピオライト、アタパルジャイトなどの粘土鉱物、γ−2CaO・SiOなども使用することができる。
本発明の細骨材の使用量は、セメント100質量部に対して0〜150質量部未満が好ましく、50〜100質量部がより好ましい。150質量部以上であると、材料(細骨材とセメント)が分離してしまい、また、クラックの分散性が低下するおそれがある。
本発明で使用する膨張材は、モルタルの乾燥ひび割れを低減するために使用されるもので特に限定されるものではないが、アウイン系、カルシウムアルミノフェライト系、石灰系等のものが挙げられる。
膨張材の使用量は、通常、セメント100質量部に対して、2〜10質量部が好ましく、4〜8質量部がより好ましい。2質量部未満ではモルタルのひび割れ防止が充分できない場合があり、10質量部を超えて配合してもその効果の向上が期待できない。
本発明で使用する収縮低減剤は、通常市販されているものが使用できる。たとえば、低級アルコールアルキレンオキシド付加物系、アルコール系、グリコールエーテル・アミノアルコール誘導体系、ポリエーテル系、低分子のアルキレンオキシド共重合体系、尿素などが挙げられる。
収縮低減剤の使用量は、セメント100質量部に対して0.5〜10質量部が好ましく、1〜6質量部がより好ましい。0.5質量部未満では収縮低減効果が得られず、10質量部を超えると強度発現が阻害される場合がある。
本発明で使用する増粘剤とは、モルタルに適度な粘性を付与するものであり、通常市販されているものが使用できる。たとえば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルエチルセルロースなどのセルロースエーテル系増粘剤、グアーガム、デュータンガム、ウエランガムなどのバイオサッカライド系増粘剤、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール等の合成高分子類などが挙げられる。
増粘剤の使用量は、セメント100質量部に対して、0.01〜1質量部が好ましく、0.05〜0.5質量部がより好ましい。0.01質量部未満では、粘性が付与できないおそれがあり、1質量部を超えると粘性が強くなりすぎ圧送性に支障をきたすおそれがある。
本発明では、目的とする性能に害を及ぼさない範囲で、一般に市販されているセメント混和剤が使用できる。たとえば、防凍剤、抗菌剤、凝結遅延剤、AE剤、起泡剤、発泡剤、撥水剤、防錆剤、保水剤、水和熱低減剤、エフロレッセンス防止剤、ポリマー混和剤などが使用できる。
本発明の吹付けで使用する機材は、練り混ぜに使用するミキサーとしては、底部が球状曲面形状を持つボールを有するモルタルミキサー、オムニミキサー、パン型ミキサー、パン型で自転する羽根を有するダマカットミキサー、コンクリートの練り混ぜで使用する二軸ミキサーなどが使用できる。
練り混ぜたモルタルを圧送するポンプは特に限定されるものではないが、スクイズポンプ、スネークポンプ等が使用できる。圧送ホースは一般的に市販されている耐圧ホースを使用できる。ホース径は25mm〜50mmが好ましく、40mm程度がより好ましい。25mmより小さいと圧送負荷が大きくなる可能性があり、50mmを越えると吹付け作業でのノズルワークがしづらくなる。圧送距離は特に限定するものではないが、50m程度まで問題なく圧送でき、50mを越えて圧送する場合は、もう一台中継ポンプを用意すること等で対応可能である。
可塑剤の圧送方法は、モルタルの圧送圧力の上限値と同等以上の圧力で送液できるポンプであれば特に限定されるものではないが、スクイズポンプ、プランジャーポンプ等の市販されているポンプを使用することができる。可塑剤は酸性を示す液体であるため、ポンプ配管は耐酸性配管とすることが望ましい。
ノズルは可塑剤と圧縮空気が導入される配管が接続できるものであれば通常市販されているものが使用でき、特に限定するものではない。
たとえば、シャワーリング管方式のノズルの場合は、可塑剤と圧縮空気が、輸送されてくる吹付け材料と均一に合流混合できるように二重管構造となっており、外側の管壁に接続された配管より可塑剤と圧縮空気が挿入され、内側の管壁に等間隔で噴射口が4〜8箇所設けられている構造を有しているものである。噴射口の断面形状は、円形あるいは楕円形であり、円形の場合の口径は0.2〜2mmが好ましい。ノズル先端の材質としては、プラスチック製、金属製、又はこれらを複合したものが使用できる。
本発明の吹付け材料による補修方法は、修復したい箇所に、上記に示す機材を用いて吹き付けて施工する。吹き付ける前の処理は、一般的な断面修復工事などで行われている前処理方法で実施できる。たとえば、躯体部をサンドブラスト、ウォータージェット、エアピック等で処理した後、躯体との接着性を向上させる目的で行う水湿しやプライマーの噴霧、鉄筋がある場合はその鉄筋の防錆処理を行う。1回で吹き付けできる厚みは、可塑剤の添加率にもよるが、最低でも50mmの厚付け性は可能である。吹き付けた材料は、コテ仕上げを行わなくてもよいが、美観等を重視する場合はコテ仕上げを行うことが好ましい。外気温度によっても変動するが、1時間以内であればコテ仕上げ可能である。しかし、気温が高かったり、可塑剤添加率を本発明の範囲内で多めに設定した場合は、コテ仕上げを行う時間が確保できない場合がある。このような時は、たとえば、コテ仕上げを行う層のみ可塑剤を添加しないで10mm程度吹き付けることでコテ仕上げを行うことができる。
本発明の補修方法では、吹き付けた材料の表面に、エマルジョン系の皮膜養生剤、シラン系あるいはケイ酸塩系の含浸剤、エポキシやアクリル樹脂に代表される樹脂系表面被覆材などを塗布することも可能である。
以下、実施にて詳細に説明する。
セメント100質量部に対して、細骨材Aを100質量部、水を45質量部、高性能AE減水剤を2.5質量部、PVA短繊維Aをセメント、細骨材、水から得られる調合マトリックス1mに対して2vol%加えて吹付け材料を調整した。この材料をスクイズポンプで圧送し、表1に示す可塑剤Aと圧縮空気を途中で合流混合することで吹き付けた。結果を表1に示す。
(使用材料)
セメント:普通ポルトランドセメント 市販品
細骨材A:フライアッシュと石灰石粉砕物の1:2混合物、平均粒径0.025mm
フライアッシュは碧南火力製JISII種品、石灰石粉砕物は鋼管鉱業社製石灰石微粉末
高性能AE減水剤:BASF・ポゾリス物産社製 ポリカルボン酸系
PVA短繊維A:クラレ社製、繊維径0.04mm、繊維長12mm、繊維引張強度1650MPa
可塑剤A:硫酸アルミニウム水溶液 市販品 固形分濃度25%
(試験方法)
厚付け性:吹付け材料を0.26m/hrの吐出量で120秒間サンドブラスト処理したコンクリートの天井面(0.05m)に吹き付けたときの最大吹付け厚みを計測。
吹付け後の単位容積質量:JIS A 1116に準拠した。
圧縮強度:JIS A 1108に準拠した。材齢28日
引張ひずみ:土木学会 コンクリートライブラリー127「複数微細ひび割れ型繊維補強セメント複合材料設計・施工指針(案)」強度試験用供試体の作り方および一軸直接引張試験方法に準拠した。材齢28日。
クラック分散性:直接引張試験を実施したときに微細なクラックが複数入れば分散性は良いことになる。従って、引張ひずみが1.0%以上あれば○、そうでなければ×とした。
Figure 0005415015
表1に示されるように、可塑剤をセメント100質量部に対して固形分として0.05〜5質量部添加した吹付け材料を用いた場合(実験No.1-2〜No.1-13)には厚付けできたが、可塑剤を添加しない場合(実験No.1-1)には、厚付けできなかった。
セメント100質量部に対して、細骨材Aを100質量部、水を45質量部、高性能AE減水剤を2.5質量部、PVA短繊維Aをセメント、細骨材、水から得られる調合マトリックス1mに対して表2に示すように加えて吹付け材料を調整した。この材料をスクイズポンプで圧送し、可塑剤Aをセメント100質量部に対して0.25質量部となるように圧縮空気と共に途中で合流混合することで吹き付けた。結果を表2に示す。
Figure 0005415015
表2に示されるように、PVA短繊維をマトリックスに1〜3体積%添加した吹付け材料を用いた場合(実験No.1-4、No.2-2〜No.2-5)には、引張ひずみが1%以上になり、クラック分散性が良好であるが、PVA短繊維を添加しない場合(実験No.2-1)には、引張ひずみが1%より小さく、クラック分散性が悪い。
セメント100質量部に対して、細骨材Aを100質量部、水を45質量部、高性能AE減水剤を2.5質量部、表3に示すPVA短繊維をセメント、細骨材、水から得られる調合マトリックス1mに対して2.0vol%加えて吹付け材料を調整した。この材料をスクイズポンプで圧送し、可塑剤Aをセメント100質量部に対して0.25質量部となるように圧縮空気と共に途中で合流混合することで吹き付けた。結果を表3に示す。
(使用材料)
PVA短繊維B:繊維径0.014mm、繊維長12mm 繊維引張強度1650MPa
PVA短繊維C:繊維径0.04mm、繊維長12mm 繊維引張強度2000MPa
PVA短繊維D:繊維径0.04mm、繊維長6mm 繊維引張強度1650MPa
PVA短繊維E:繊維径0.04mm、繊維長18mm 繊維引張強度1650MPa
PVA短繊維F:繊維径0.04mm、繊維長12mm 繊維引張強度1200MPa
PVA短繊維G:繊維径0.2mm、繊維長12mm 繊維引張強度2200MPa
PVA短繊維H:繊維径0.014mm、繊維長4mm 繊維引張強度1650MPa
PVA短繊維I:繊維径0.04mm、繊維長25mm 繊維引張強度1650MPa
(試験方法)
圧送性:スクイズポンプで材料を圧送したとき脈動が目立つ場合を×、多少の脈動がある場合を△、脈動がなく安定した圧送ができる場合を○とした。
Figure 0005415015
表3に示されるように、繊維径:0.05mm以下、繊維長:5〜20mm、繊維引張強度:1500MPa〜2400MPaのPVA短繊維を添加した吹付け材料を用いた場合(実験No.1-4、No.3-1〜No.3-4)には、引張ひずみが1%以上であり、クラック分散性が良好であり、圧送性もほぼ良好である。これに対して、繊維引張強度が1500MPa未満のPVA短繊維、繊維径が0.05mmを超えるPVA短繊維、繊維長が5mm未満のPVA短繊維を添加した吹付け材料を用いた場合(実験No.3-5〜No.3-7)には、引張ひずみが1%より小さく、クラック分散性が悪くなり、繊維長が20mmを超えるPVA短繊維を用いた場合(実験No.3-8)には、圧送性が悪くなる。
セメント100質量部に対して、細骨材Aを100質量部、水と高性能AE減水剤(質量部)を表4に示すように変え、PVA短繊維Aをセメント、細骨材、水から得られる調合マトリックス1mに対して2.0vol%加えて吹付け材料を調整した。この材料をスクイズポンプで圧送し、可塑剤Aをセメント100質量部に対して0.25質量部となるように圧縮空気と共に途中で合流混合することで吹き付けた。結果を表4に示す。
(試験方法)
フロー値:JIS R 5201に準拠した。
ダレ性:厚付け性試験において吹き付けたモルタルが定着せずに垂れが認められる場合は×、表面にコテをあてると垂れるようであれば△、コテをあてても垂れない場合は○とした。
Figure 0005415015
表4に示されるように、水セメント比が25〜60%、高性能AE減水剤がセメント100質量部に対して0〜5質量部の吹付け材料を用いた場合(実験No.1-4、No.4-3〜No.4-13、No.4-15〜No.4-17)には、クラック分散性、ダレ性、圧送性(水セメント比が小さい場合には、高性能AE減水剤を多く用いる必要がある)が良好である。これに対して、水セメント比が25%未満の吹付け材料を用いた場合(実験No.4-1)には、圧送性が悪く吹付けが困難になり、水セメント比が60%を超える吹付け材料、高性能AE減水剤がセメント100質量部に対して5質量部を超える吹付け材料を用いた場合(実験No.4-2、No.4-14)には、モルタルが定着せずに垂れが認められた。
セメント100質量部に対して、細骨材の種類と割合(質量部)を表5に示すように変え、水を45質量部、高性能AE減水剤を2.5質量部とし、PVA短繊維Aをセメント、細骨材、水から得られる調合マトリックス1mに対して2.0vol%加えて吹付け材料を調整した。この材料をスクイズポンプで圧送し、可塑剤Aをセメント100質量部に対して0.25質量部となるように圧縮空気と共に途中で合流混合することで吹き付けた。結果を表5に示す。
(使用材料)
細骨材B:フライアッシュ、碧南火力製JISII種品、平均粒径0.022mm、最大粒子径0.1mm
細骨材C:石灰石微粉末、鋼管鉱業社製、平均粒径0.028mm、最大粒子径0.11mm
細骨材D:珪砂、市販品、平均粒径0.15mm、最大粒子径0.38mm
細骨材E:細骨材Dと細骨材Bの1:1混合物(質量比)
細骨材F:珪砂、市販品、平均粒径0.45mm、最大粒子径0.84mm
(試験方法)
材料分離抵抗性:フロー値を測定した後の広がった材料の周囲に水がにじみでるようであれば×。そうでない場合は○とした。
Figure 0005415015
表5に示されるように、セメント100質量部に対して細骨材が0〜150質量部未満(細骨材とセメントの質量比が1.5未満)、細骨材の最大粒径が0.8mm以下の吹付け材料を用いた場合(実験No.1-4、No.5-1〜No.5-4、No.5-6〜No.5-8、No.5-10、No.5-12 、No.5-14、No.5-16)には、引張ひずみが1%以上であり、クラック分散性が良好であり、材料分離抵抗性も良好である。これに対して、細骨材の最大粒径が0.8mmを超える吹付け材料、細骨材とセメントの質量比が1.5以上の吹付け材料を用いた場合(実験No.5-5、No.5-9、No.5-11、No.5-13 、No.5-15、No.5-17)には、材料の分離が見られ、また、引張ひずみが1%より小さく、クラック分散性が悪いものもあった。
セメント100質量部に対して、膨張材を表6に示すように加え、細骨材Aを100質量部、水を45質量部、高性能AE減水剤を2.5質量部とし、PVA短繊維Aをセメント、細骨材、水から得られる調合マトリックス1mに対して2.0vol%加えて吹付け材料を調整した。この材料をスクイズポンプで圧送し、可塑剤Aをセメント100質量部に対して0.25質量部となるように圧縮空気と共に途中で合流混合することで吹き付けた。結果を表6に示す。
(使用材料)
膨張材:アウイン系膨張材、電気化学工業社製
(試験方法)
長さ変化:JIS A 1171に準拠した。
Figure 0005415015
セメント100質量部に対して、収縮低減剤を表7に示すように加え、細骨材Aを100質量部、水を45質量部、高性能AE減水剤を2.5質量部とし、PVA短繊維Aをセメント、細骨材、水から得られる調合マトリックス1mに対して2.0vol%加えて吹付け材料を調整した。この材料をスクイズポンプで圧送し、可塑剤Aをセメント100質量部に対して0.25質量部となるように圧縮空気と共に途中で合流混合することで吹き付けた。結果を表7に示す。
(使用材料)
収縮低減剤:、低分子のアルキレンオキシド共重合体系、市販品
Figure 0005415015
セメント100質量部に対して、増粘剤を表8に示すように加え、細骨材Aを100質量部、水を45質量部、高性能AE減水剤を2.5質量部とし、PVA短繊維Aをセメント、細骨材、水から得られる調合マトリックス1mに対して2.0vol%加えて吹付け材料を調整した。この材料をスクイズポンプで圧送し、可塑剤Aをセメント100質量部に対して0.25質量部となるように圧縮空気と共に途中で合流混合することで吹き付けた。結果を表8に示す。
(使用材料)
増粘剤:デュータンガム、バイオサッカライド系増粘剤、市販品
Figure 0005415015
セメント100質量部に対して、膨張材、収縮低減剤、増粘剤を表9に示すように加え、細骨材Aを100質量部、水を45質量部、高性能AE減水剤を2.5質量部とし、PVA短繊維Aをセメント、細骨材、水から得られる調合マトリックス1mに対して2.0vol%加えて吹付け材料を調整した。この材料をスクイズポンプで圧送し、可塑剤Aをセメント100質量部に対して0.25質量部となるように圧縮空気と共に途中で合流混合することで吹き付けた。結果を表9に示す。
Figure 0005415015
可塑剤を添加する前の吹付け材料の配合が実験No.1-4のとき、可塑剤を添加する前の水を加えて練り混ぜた吹付け材料の吐出量、可塑剤の種類、水を加えて練り混ぜた吹付け材料中のセメントに対する可塑剤の添加率を変えて変動度合いを算出した。可塑剤の添加量は流量計で記録し、変動度合いは変動係数で評価した。また、硬化体の引張りひずみも測定した。結果を表10に示す。
(使用材料)
可塑剤B:主成分:アクリル酸エステル共重合体系エマルジョン 固形分5% 市販品
(変動係数)
10分間吹付けを行い2秒毎の流量を記録し、標準偏差と平均値を求め、標準偏差を平均値で除して100を乗じた値を変動係数とした。
Figure 0005415015
表10より、適切な可塑剤添加圧力の下、本発明の可塑剤Aを使用することで少量添加でも変動が少ない安定した可塑剤の供給が可能であることがわかる。
表に示す実験No.の配合の材料について中性化深さを測定した。尚、比較のために、ポリマーセメントモルタルについても同条件で測定した。結果を表11に示す。
(使用材料)
ポリマーセメントモルタル:セメント100質量部に対して珪砂100質量部(平均粒子径0.15mm)、水45質量部、ポリマーエマルジョン(アクリル酸エステル系粉末ポリマー、市販品)7質量部から調整したモルタルをスクイズポンプで圧送し、途中で圧縮空気と共に可塑剤をセメント100質量部に対して表11に示すように加え吹き付けたもの。
(試験方法)
中性化深さ:JIS A 1171に準拠した。
Figure 0005415015
表11より、本発明の可塑剤を使用した吹付け材料は、ポリマーセメントモルタルに硫酸アルミニウムを主成分とする可塑剤を添加する場合に比べ、添加率の増加に伴う中性化深さの増加傾向を抑制できる。これは、硫酸アルミニウムがエマルジョンブレーカーの役割をしてしまい、緻密なポリマーフィルムの形成を阻害するためと考える。従って、本発明の材料は、ポリマーセメントモルタルに硫酸アルミニウムを主成分とする可塑剤を添加する吹付け材料よりも中性化抵抗性を阻害しにくいことが分かる。
硬化体物性としては、実高架橋から引き抜いたときの付着強度と吹き付けた材料の圧縮強度を測定した。本発明の材料の付着強度は材齢28日で2.1N/mm、圧縮強度は材齢28日で41.5N/mm、また、付着試験で引き抜いた試験体の外観より、空隙なども観察されなかった.一方、可塑剤を添加しない場合は、付着強度は2.0N/mm、圧縮強度は40.1N/mm、また、付着試験で引き抜いた試験体の外観は、1層目と2層目に垂れによる空隙が認められた。可塑性がないため自重によって生じたものと考えられる。
以上の実施例のとおり、本発明の要件を満たす吹付け材料を使用することにより、1回の吹付けで厚付けが可能となって、引張強度や曲げ強度等の機械的特性に優れた短繊維補強セメント複合材料が得られることが確認された。
本発明の吹付け材料及びそれを用いた吹付け補修工法は、1回の吹付けで厚付けが可能であり、引張強度や曲げ強度等の機械的特性に優れた短繊維補強セメント複合材料が得られるから、土木及び建築分野におけるコンクリート構造物の補修・補強工事等に適用可能である。

Claims (8)

  1. 下記(1)の条件を満たすPVA短繊維を下記(2)の条件を満たす調合マトリックスに1〜3体積%配合した吹付け材料に、硫酸アルミニウムの濃度が20〜28%の水溶液又は懸濁液である硫酸アルミニウムを主成分とする可塑剤をセメント100質量部に対して固形分として0.05〜5質量部添加した、材齢28日の硬化体の引張試験において引張ひずみが1.0%以上を示す短繊維補強セメント複合材料用吹付け材料を使用する吹付け補修工法であって、前記可塑剤を添加する前の水を加えて練り混ぜた吹付け材料をポンプ圧送し、前記可塑剤を、圧送している吹付け材料の圧送圧の変動の上限圧と同等以上の圧力で送液し、水を加えて練り混ぜた吹付け材料中のセメントに対する前記可塑剤の添加率の変動係数が10%未満で合流混合して吹き付けることを特徴とする吹付け補修工法。
    (1)
    ・繊維径:0.05mm以下
    ・繊維長:5〜20mm
    ・繊維引張強度:1500〜2400MPa
    (2)
    ・水セメント比(W/C):25〜60%
    ・細骨材とセメントの質量比(S/C):1.5未満
    ・細骨材の最大粒径:0.8mm
    ・高性能AE減水剤量:セメント100質量部に対して0〜5質量部
    ただし、細骨材は、珪砂、石灰石粉末、及びフライアッシュから選ばれる一種又は二種以上である。
  2. 前記水を加えて練り混ぜた吹付け材料が膨張材を含有することを特徴とする請求項1記載の吹付け補修工法。
  3. 前記膨張材が、セメント100質量部に対して、2〜10質量部であることを特徴とする請求項2記載の吹付け補修工法。
  4. 前記水を加えて練り混ぜた吹付け材料が収縮低減剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のうちの1項記載の吹付け補修工法。
  5. 前記収縮低減剤が、セメント100質量部に対して、0.5〜10質量部であることを特徴とする請求項4記載の吹付け補修工法。
  6. 前記水を加えて練り混ぜた吹付け材料が増粘剤を含有することを特徴とする請求項1〜5のうちの1項記載の吹付け補修工法。
  7. 前記増粘剤が、セメント100質量部に対して、0.01〜1質量部であることを特徴とする請求項6記載の吹付け補修工法。
  8. 前記硫酸アルミニウムを主成分とする可塑剤が、濃度25〜28%の水溶液であることを特徴とする請求項1〜7のうちの1項記載の吹付け補修工法。
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