JP4406206B2 - ヒトtimp−1抗体 - Google Patents
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Description
本発明は、TIMP-1結合ヒト抗体に関する。
メタロプロテアーゼの組織阻害剤(TIMP)は、エンドペプチドヒドロラーゼのファミリーであるメタロプロテアーゼを阻害する。メタロプロテアーゼは、結合組織および造血細胞によって分泌され、触媒のためにZn2+またはCa2+を利用し、TIMP分子と共に金属キレート剤によって不活化される可能性がある。マトリクスメタロプロテアーゼ(MMP)は、組織の多くの構造成分、特に細胞外マトリクス(ECM)の分解を含む生物学的に重要な多様なプロセスに関与している。
本発明の目的は、TIMP-1活性を阻害する試薬および方法を提供することである。本発明のこの目的および他の目的は、下記の態様の一つまたはそれ以上によって提供される。
本発明は、TIMP-1に結合するヒト抗体を提供する。これらの抗体は、多様な治療および診断目的にとって有用である。
本明細書において用いられる「抗体」には、無傷の免疫グロブリン分子(例えば、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3、IgM、IgD、IgE、IgA)と共に、ヒトおよび/またはラットTIMP-1蛋白質のエピトープに特異的に結合することができるFab、F(ab')2、scFv、およびFvのようなその断片が含まれる。TIMP-1に特異的に結合する抗体は、免疫化学アッセイにおいて用いた場合に他の蛋白質によって提供される検出シグナルより少なくとも5、10、または20倍高い検出シグナルを提供する。好ましくは、ヒトおよび/またはラットTIMP-1に特異的に結合する抗体は、免疫化学アッセイにおいて他の蛋白質を検出せず、溶液からTIMP-1を免疫沈殿することができる。
上記のTIMP-1結合およびMMP活性中和特徴を有するヒト抗体は、以下のようにMorphoSys HuCAL(登録商標)ライブラリから同定することができる。例えば、ヒトまたはラットTIMP-1をマイクロタイタープレートにコーティングして、MorphoSys HuCAL(登録商標)Fabファージライブラリと共にインキュベートする(下記の実施例1を参照のこと)。TIMP-1に結合しないそれらのファージ結合Fabは、プレートから洗浄することができ、それによってTIMP-1に強く結合しているファージのみが残る。結合したファージは、例えばpHの変化によって、または大腸菌と共に溶出することによって溶出して、大腸菌宿主の感染によって増幅することができる。この選別プロセスは、TIMP-1に強く結合する抗体集団を濃縮するために1回または2回繰り返すことができる。濃縮したプールからのFabをELISAアッセイにおいて発現、精製、およびスクリーニングする。次に、同定されたヒットをBickettら、1993、およびBoddenら、1994に記載される酵素アッセイにおいてスクリーニングする。ペプチドの分解に至るそれらのFabは、TIMP-1に結合して、それによっておそらくMMP-1とのその相互作用を遮断するFabである。
28〜36位
64〜75位
64〜79位
および145〜157位
が含まれる。これらのペプチド配列は、MMPと相互作用すると予想されるヒトTIMP-1の領域から選択される。Gomis-Ruthら、Nature 389、77〜81、1997を参照のこと。ラウンド2においてヒトTIMP-1のMMP-相互作用領域にFabを向ければ、ヒトTIMP-1のヒトMMP-1活性阻害能を遮断することができるFabを同定する可能性が増加するはずである。
特定の抗体が、例えば肝線維症を治療するために治療的に有用となりうるか否かを評価するために、抗体をラット肝線維症モデルにおいてインビボで試験することができる。このように、本発明の好ましいヒト抗体は、ヒトとラット双方のTIMP-1活性を遮断することができる。望ましければ、ヒトFab TIMP-1抗体は、治療評価を行う前に、完全な免疫グロブリン、例えばIgG1抗体に変換することができる。この変換は、下記の実施例5に記述する。
本発明はまた、ヒトTIMP-1抗体をコードするポリヌクレオチドを提供する。これらのポリヌクレオチドは、例えば、治療または診断的用途のために抗体の量を産生するために用いることができる。
本発明のヒト抗体をコードするポリヌクレオチドを発現させるために、ポリヌクレオチドを、挿入されたコード配列の転写および翻訳のために必要な要素を含む発現ベクターに挿入することができる。当業者に周知の方法を用いて、ヒト抗体をコードする配列、ならびに適当な転写および翻訳制御要素を含む発現ベクターを構築することができる。これらの方法には、インビトロ組み換え型DNA技術、合成技術、およびインビボ遺伝子組み換えが含まれる。そのような技術は、例えば、Sambrookら(1989)、およびAusubelら「CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY」、ジョンウィリー&サンズ、ニューヨーク、ニューヨーク州、1995に記載されている。同様に下記の実施例1〜3を参照のこと。
上記の如何なるヒトTIMP-1抗体も、薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物において提供することができる。薬学的に許容される担体は好ましくは、非発熱性である。組成物は、単独で、または安定化化合物のような少なくとも一つの他の物質と併用して投与することができ、これらは、生理食塩液、緩衝生理食塩液、デキストロース、および水を含むがこれらに限定されない如何なる滅菌の生体適合性の薬学的担体において投与することができる。多様な水溶性担体、例えば0.4%生理食塩液、0.3%グリシン等を用いてもよい。これらの溶液は無菌であり、一般的に微粒子状物質を含まない。これらの溶液は、通常の周知の滅菌技術(例えば、濾過)によって滅菌してもよい。組成物は、pH調節剤および緩衝剤等のような生理的条件を近似するために必要であれば、薬学的に許容される補助物質を含んでもよい。そのような薬学的製剤における本発明の抗体の濃度は、広く、すなわち重量の約0.5%未満、通常約1%または少なくとも約1%から15もしくは20%まで変化させることができ、選択される特定の投与様式に従って、液体の容積、粘度等に主に基づいて選択されるであろう。米国特許第5,851,525号を参照のこと。望ましければ、ヒト抗体、例えば、TIMP-1結合のKdが異なる、またはMMP阻害活性中和のIC50が異なるヒト抗体の一つ以上のタイプを薬学的組成物に含めることができる。
本発明は、ヒトまたはラットTIMP-1のMMP阻害活性を減少させる方法を提供する。そのような方法は、下記のように、または研究の状況において治療的に用いることができる。このように、方法は、無細胞系、細胞培養系、またはインビボで行うことができる。ヒトまたはラットのTIMP-1のMMP阻害活性を減少させるインビボ法を以下に記述する。
本発明はまた、ヒトまたはラットTIMP-1を、血清、肺、肝臓、心臓、腎臓、結腸、細胞培養系、または無細胞系(例えば、組織ホモジネート)の試料を含むがこれらに限定されない試験調製物において検出することができる診断法を提供する。そのような診断法は、例えばTIMP-1が上昇している障害を診断するために用いることができる。そのような障害には、肝線維症、アルコール性肝疾患、心線維症、急性心症候群、ループス腎炎、糸球体硬化性腎疾患、良性前立腺過形成、肺癌、結腸癌、および特発性肺線維症が含まれるがこれらに限定されない。診断のために用いる場合、患者からの試験試料中に検出される抗体-TIMP-1複合体の量が正常試料における複合体の量より多ければ、患者が障害を有する可能性があることが同定される。
本発明はまた、TIMP-1が上昇している障害の症状を改善する方法を提供する。これらの障害には、肝線維症、アルコール性肝疾患、心線維症、急性冠血管症候群、ループス腎炎、糸球体硬化性腎疾患、特発性肺線維症、良性前立腺過形成、肺癌、結腸癌および瘢痕化が含まれるがこれらに限定されない。例えば、Inokuboら、Am. Heart J. 141:211〜17、2001;Ylisirnioら、Anticancer Res. 20:1311〜16、2000;Holten-Andersenら、Clin. Cancer Res. 6:4292〜99、2000;Holten-Andersenら、Br. J. Cancer 80:495〜503、1999;Petersonら、Cardiovascular Res. 46:307〜15、2000;Arthurら、Alcoholism:Clinical and Experimental Res. 23:840〜43、1999;Iredaleら、Hepatol. 24:176〜84、1996を参照のこと。
治療的有効量の決定は、十分に当業者の能力範囲内である。治療的有効量は、治療的有効量の非存在下で起こる活性と比較してTIMP-1のMMP-阻害活性を減少させるヒト抗体の量を意味する。
ヒト複合抗体ライブラリ(HuCAL(登録商標)Fab 1)の構築
HuCAL(登録商標)Fab 1のクローニング。HuCAL(登録商標)Fab 1は、Fab抗体断片フォーマットでの完全な合成モジュール性ヒト抗体ライブラリである。HuCAL(登録商標)Fab 1は、一本鎖フォーマットでの抗体ライブラリから開始して構築した(HuCAL(登録商標)-scFv;Knappikら、J. Mol. Biol. 296:55、2000)。HuCAL(登録商標)Fab 1を、ファージミド発現ベクターpMORPH(登録商標)18 Fab 1(図3)にクローニングした。このベクターは、C-末端で、糸状ファージの切断された遺伝子III蛋白質に融合したphoAシグナル配列を有するFd断片を含み、さらに、ompAシグナル配列を有する軽鎖VL-CLを含む。双方の鎖は、lacオペロンの制御下である。定常ドメインCλ、Cκ、およびCHは、HuCAL(登録商標)のモジュール系と完全に適合性の合成遺伝子である(Knappikら、2000)。
および
を用いて、Vλl断片をPCRサイクル(Pwoポリメラーゼ)15回によって増幅した。PCR産物はEcoRV/DraIIIによって消化してゲル精製した。VLκ鎖は、EcoRV/BsiWIによる制限消化物から得て、ゲル精製した。これらのVλおよびVκライブラリをそれぞれ、EcoRV/DraIIIおよびEcoRV/BsiWIによって切断したpMORPH(登録商標)18 Fab1にクローニングした。ライゲーションして大腸菌TG-1において形質転換した後、ライブラリサイズ4.14×108および1.6×108個を得たが、これはいずれもHuCAL(登録商標)-scFvのVλ多様性を超えた。
固相選別
MaxiSorp(商標)マイクロタイタープレート(ヌンク社)のウェルを、PBSに溶解して50μg/mlに希釈した(2μg/ウェル)ラットまたはヒトTIMP蛋白質によってコーティングした。5%脱脂粉乳のPBS溶液によってブロッキングした後、上記のように精製したHuCAL(登録商標)Fabファージ1〜5×1012個を20℃で1時間加えた。数回の洗浄段階の後、結合したファージを100 mMトリエチルアミンによるpH溶出によって放出した後、1 Mトリス塩素、pH 7.0によって中和した。Krebsら、J. Immunol. Meth. 254:67、2001を参照のこと。2〜3ラウンドの選別を行い、上記のように各ラウンドのあいだにファージの増殖を行った。
溶液の選別
ビオチン結合抗原をPBS中40 nMとなるように希釈して、HuCAL(登録商標)-Fab 1ファージ1013個を加えて、20℃で1時間インキュベートした。ファージ抗原複合体をニュートラビジンプレート(ピアス社)上で捕獲した。数回洗浄後、結合したファージを異なる方法によって溶出した(Krebsら、2001)。通常どおり選別2ラウンドを行った。
選択したFab断片の発現のためのサブクローニング
選択したHuCAL(登録商標)Fab 1断片のFabコードインサートを、可溶性Fabの迅速な発現を促進するために、発現ベクターpMORPH(登録商標)×7_FS(Knappikら、J. Mol. Biol. 296:55、2000)にサブクローニングした。選択したHuCAL(登録商標)Fab 1クローンのDNA調製物をXbaI/EcoRIによって消化した後、Fabコードインサート(ompA-VLおよphoA-Fd)を切り出した。精製したインサートを、scFv-インサートを既に有するXbaI/EcoRI切断ベクターpMORPH(登録商標)×7にサブクローニングすると、pMORPH(登録商標)×9_Fab1_FS(図4)と命名されるFab発現ベクターが作製される。このベクターにおいて発現されたFabは、検出および精製のために二つのC-末端タグ(FLAG(商標)およびStrep-tagII)を有する。
TIMP結合Fab断片のELISAによる同定
384ウェルMaxiSorp ELISAプレートのウェルを、コーティング緩衝液によって濃度5μg/mlに希釈したラットTIMPまたはヒトTIMPの20μl/ウェル溶液によってコーティングした。発現ベクターpMORPH(登録商標)×9_FSからの大腸菌TG-1における個々のFabの発現は、0.5 mM IPTGによって30℃で12時間誘導した。可溶性Fabは、浸透圧ショックによって(Ausubelら、1998)ペリプラスムから抽出して、ELISAに用いた。Fab断片は、アルカリホスファターゼ結合抗Fab抗体(ディアノバ(Dianova)社)と共にインキュベートした後、Attophos基質(ロシュ社)によって発色させ、Ex450 nm/Em 535 nmで測定することによって検出した。ホースラディッシュペルオキシダーゼ結合抗マウスIgG抗体およびPOD可溶性基質(ロシュディアグノスティックス社)を添加した後370 nmでの値を読み取った。
pMORPH(登録商標)×9_FSによってコードされるFab断片のTG-1細胞における発現は、34μg/mlクロラムフェニコールを添加した2×TY培地1 Lと共に振とうフラスコ培養において行った。0.5 mM IPTGによって誘導した後、細胞を22℃で16時間増殖させた。細胞沈降物のペリプラスム抽出物を調製して、Fab断片をStrep-tactin(登録商標)クロマトグラフィー(IBA社、ゲッティンゲン、ドイツ)によって単離した。見かけの分子量は、較正標準物質を用いたサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって決定した。濃度は、UV分光光度法によって決定した。
HuCAL(登録商標)免疫グロブリン発現ベクターの構築
重鎖のクローニング。pcDNA3.1+(インビトロジェン社)の多重クローニング部位を除去して(NheI/ApaI)、HuCAL(登録商標)デザインのために用いた制限部位と適合性のスタッファーを、リーダー配列(NheI/EcoRI)、VH-ドメイン(EcoRI/BlpI)、および免疫グロブリン定常領域(BlpI/ApaI)をライゲーションするために挿入した。リーダー配列(EMBL M83133)に、コザック配列(Kozak、1987)を加えた。ヒトIgG1(PIR J00228)、IgG4(EMBL K01316)、および血清IgA1(EMBL J00220)の定常領域を長さ約70塩基の重なり合うオリゴヌクレオチドに分解した。サイレント突然変異を導入して、HuCAL(登録商標)デザインと適合しない制限部位を除去した。オリゴヌクレオチドは、オーバーラップ伸長-PCRによってスプライシングした。
CDR3ライブラリのデザイン
Vλの1位と2位。その真正のN-末端を有する当初のHuCAL(登録商標)マスター遺伝子を構築した:Vλ11:QS(CAGAGC)、Vλ12:QS(CAGAGC)、およびVλ13:SY(AGCTAT)。これらのアミノ酸を含む配列は国際公開公報第97/08320号に示される。HuCAL(登録商標)ライブラリ構築の際、ライブラリのクローニング(EcoRI部位)を容易にするために、最初の2つのアミノ酸をDIに置換する。HuCAL(登録商標)ライブラリは全て、その5'末端にEcoRV部位GATATC(DI)を有するVλ1遺伝子を含む。HuCAL(登録商標)カッパ遺伝子(マスター遺伝子およびライブラリにおける全ての遺伝子)は全てその5'末端にDIを含む。
慢性的な四塩化炭素誘発肝線維症
Sprague Dawley系ラット(200〜220 g)を肝線維症のインビボモデルにおいて用いる。四塩化炭素代謝のミクロソーム代謝を最大に誘導するために、四塩化炭素を投与する1週間前から始めて、動物に飲料水によって1 g/Lイソニアジドを投与する。四塩化炭素(鉱油中に1:1)を0.2 ml/100 g体重の用量で5日毎に経口投与する。ヒトTIMP-1抗体を、四塩化炭素処置期間のあいだ1回または繰り返し静脈内投与する。処置5〜7週間後に剖検を行う。McLeanら、Br. J. Exp. Pathol. 50:502〜06、1969。
ヒドロキシプロリン測定
ProckopおよびUdenfried(Anal. Biochem. 1:228〜39、1960)の方法に以下の改変を加えて用い、肝組織におけるヒドロキシプロリンの量を測定することができる。湿重量60〜90 mgの肝標本を乾燥させて、6 N HCl中で100℃で17時間加水分解する。加水分解した材料を乾燥させて脱イオン水5 mlに溶解する。この加水分解物200μlをエタノール200 mlおよびクロラミンT溶液200 ml(0.7%クエン酸緩衝液[5.7 g酢酸ナトリウム、3.75 gクエン酸三ナトリウム、0.55 gクエン酸、38.5 mlエタノールを水で100 mlにする])と共に混合して、室温で20分間酸化させる。エールリッヒ試薬(エタノール40 mlおよびH2SO4 2.7 ml中にp-ジメチルアミノベンズアルデヒド12 g)400μlを加える。35℃で3時間インキュベートした後、573 nmでの吸光度を測定する。
表面プラズモン共鳴測定(BIAcore(商標))による親和性の測定
親和性を測定するために、アフィニティおよびSEC精製Fab断片の単量体分画または精製IgG1分子を用いた。実験は全て、BIAcore(商標)機器において25℃で流速20μl/分でHBS緩衝液において実施した。pH 5.0の100 mM酢酸ナトリウム中の抗原を、標準的なEDC-NHSカップリング化学を用いてCM 5センサーチップにカップリングさせた、5μg/ml TIMP-1 3〜4μlを適用すると、典型的に速度論測定に関して500共鳴単位が得られた。BIA評価ソフトウェアを用いて全てのセンソグラムを球状に適合させた。一価のFab断片に関しては一価の適合(ラングミュア結合)、そしてIgGに関して二価の適合を適用した。
ヒトTIMP-1/ヒトMMP-1およびラットTIMP-1/ラットMMP-13アッセイにおけるIC50の測定
精製Fab断片またはIgGをIC50測定のために用いた。抗体を、0.05%BSAを含むアッセイ緩衝液によって1試料あたり3本ずつ表記の濃度に希釈した。TIMP(改変ヒトTIMP-1/ヒトMMP-1アッセイにおいて最終濃度、1.2 nMまたは0.4 nM)、MMP(改変ヒトTIMP-1/ヒトMMP-1アッセイにおいて最終濃度、1.2 nMまたは0.4 nM)、およびペプチド基質(最終濃度50μM)を添加して、37℃で1〜3時間インキュベートした後、Ex320 nm/Em430 nmでの蛍光を測定した。
A:MMP+基質:この値は、抗体およびTIMPの非存在下で100%MMP活性として定義された。
B:MMP+TIMP+基質:この値は、アッセイにおいて得られた最大阻害として定義され、総MMP活性の%として計算された。
・ 阻害の50%逆転の値(%活性MMPとして表記)は、Y=[(A−B)/2]+Bとして計算した。
・ MMP活性はアッセイにおいて抗体濃度に対してプロットした。
・ 阻害の50%逆転が起こる抗体濃度(Y)は、x-軸上で読み取って、IC50として定義した。
・ グラフ上のエラーバーは、一つのアッセイにおいて1試料あたり3個ずつのウェルに由来した。
・ IC50値の標準偏差は、独立した3回のアッセイから計算した。
CDRカセットの段階的交換による選択したFabの親和性の成熟
選択した抗体断片の親和性および生物活性を増加させるために、CDR領域を、トリヌクレオチド方向変異誘発(Virnekasら、1994)を用いるカセット変異誘発によって最適化した。発現ベクターpMORPH(登録商標)×9におけるFab断片を、EcoRI/XbaI制限部位を用いてファージミドベクターpMORPH(登録商標)_18にクローニングした。いくつかの多様な位置を含むCDRカセットを合成して、独自の制限部位を用いて(Knappikら、2000)pMORPH(登録商標)_18におけるFab断片にクローニングした。親和性成熟ライブラリは、大腸菌TOP10Fへの形質転換によって作製して、ファージを上記のように調製した。改善された親和性を示すFab断片を示すファージは、ストリンジェントな洗浄条件(例えば、1μM非ビオチン結合抗原による競合、または頻繁に緩衝液交換を行う48時間までの洗浄)および抗原の限定量(0.04〜4 nM)を用いて、2〜3ラウンドの溶液選別によって選択した。BIAcore(商標)アッセイを用いてヒトTIMP-1抗体17個を、ヒトTIMP-1(いくつかはラットTIMP-1に対する親和性に関して調べた)に対する親和性に関して調べた。ヒトTIMP-1およびラットTIMP-1に対するこれらの抗体のKd値を表1に示す。
表面プラズモン共鳴を用いてkoffランキングによるオフ速度の改善を有するFabのスクリーニング
溶液選別後に溶出したファージを用いて、大腸菌TG-1に感染させ、34μg/mlクロラムフェニコールを含む寒天プレートに播種した。クローンを96ウェルプレートに採取して、これを用いてFab断片を作製した。同じプレートにおいて、親クローンを対照として接種した。可溶性のFabは浸透圧ショックによりペリプラスムから抽出して(Ausubelら、1998)、BIAcore(商標)におけるkoffランキングのために用いた。
種交叉反応性抗体の作製
ヒトとラットTIMP-1のあいだで交叉反応性であるブロッキング抗体を得る可能性を最大限にするために、ラットおよびヒト蛋白質について別の選別を行った。さらに、偶然に選択される可能性がある交叉反応性抗体をチェックするために、ヒトまたはラットTIMP-1蛋白質のみに関する選別によって選択された抗体を全て、交叉反応性に関して分析した。これらの選別から選択された抗体を粗大腸菌抽出物を用いてELISAにおいて交叉反応性に関して分析した。このアッセイにおいて交叉反応性抗体は、1 Lの規模での発現を行った後精製した。精製抗体は、BIAcore(商標)およびプロテアーゼアッセイにおける交叉反応性に関して調べた(表1)。
ヒトTIMP-1に対するブロッキング抗体の作製
ヒトTIMP-1に対するブロッキング抗体を作製するために、HuCAL(登録商標)-Fab 1ライブラリを、精製TIMP-1蛋白質に関する抗体選択(Autopan(登録商標))のために用い、その後選択したFab断片の大腸菌におけるサブクローニングおよび発現を行った。粗抗体を含む大腸菌抽出物をELISAにおける一次抗体特徴付け(Autoscreen(登録商標))のために用いた。精製したFab蛋白質をELISA、TIMP-1/MMP-1アッセイおよびBIAcore(商標)においてさらに特徴を調べた。全体でクローン6100個をAutoscreen(登録商標)において分析し、それらの670個がヒトTIMP-1に対する結合を示した。配列分析から、全体で7個の独自の抗体クローンが選択されたことが判明した(表2)。これらの7個のFabクローンに関して、BIAcore(商標)において測定した親和性は、10〜180 nMの範囲内であった(表4)。ヒトプロテアーゼアッセイにおいて調べると、それらの5個は、ヒトTIMP-1とMMP-1とのあいだの相互作用を遮断することができた。ヒトMMP-1活性に対するヒトTIMP-1の阻害作用を50%逆転するために必要な一価Fabの濃度(IC50)は、11〜100 nMの範囲であった(表2)。最も活性なFabクローンは、MS-BW-3(Kd 13 nM;IC50 11 nM)およびMS-BW-28(Kd 10 nM;IC50 22 nM)である。
選択された抗ヒトTIMP-1抗体の親和性の増加
一価の抗ヒトTIMP-1 Fab断片の親和性をナノモル濃度以下の範囲に増加させるために、CDR配列を最適にして、フレームワーク領域を一定に維持することによって、段階的成熟アプローチを適用した。
最高の親和性を有する二つの抗体断片のCDR3配列(MS-BW-3およびMS-BW-28)は、異常に短いアミノ酸4個のHCDR3配列の顕著な特徴を有した。さらに、それぞれのFabは、非常に類似のLCDR3配列を有した。これは、MS-BW-3とMS-BW-28とが同じエピトープに結合すること、そしてこのエピトープがCDR3配列の非常に小さいサブセットに限って認容する可能性があることを示している。アミノ酸4個のHCDR3は、ライブラリにおいて非常にまれな事象であるため、最初のライブラリにおいて、短いHCDR3と好ましいLCDR3との考えられる組み合わせが必ずしも全て存在するとは限らないと予測することができる。したがって、選択したHCDR3およびLCDR3配列とのもう一つの組み合わせは親和性を増加する可能性があると考慮される。このアプローチのため、クローニングによって、MS-BW-3とMS-BW-28との重鎖をMS-BW-1、-2、-3、-25、-26、-27、および-28の軽鎖と対にした。
* 標準偏差を示している場合では、3個の異なる蛋白質発現/精製について3回の独立した測定を行った。
〜 測定を1回限り行った場合では、予備的なデータを示す。
HuCAL(登録商標)Fab 1ライブラリでは、CDR HCDR3およびLCDR3のみが高度に多様化している。これらの二つのCDRのアミノ酸は、抗体抗原接触のほとんどを形成することが結晶学研究からわかっているが、残りの4個のCDR3も同様に抗原結合にとって重要である。しかし、結合エネルギーに対するその関与は、抗体によって異なる。HuCAL(登録商標)-Fab 1ライブラリにおいて、それらのCDRは、異なるマスターフレームワークの存在によりごく限られた多様性を示したに過ぎない(Knappikら、2000)。選択した抗体の親和性を改善するために、HCDR1およびHCDR2を無作為化することによる親和性成熟アプローチを応用した。このアプローチに関して、ファージディスプレイベクターpMORPH(登録商標)18にクローニングしたMS-BW-44に基づいて二つの親和性成熟ライブラリを作製した。ライブラリ1では、MS-BW-44のHCDR2のみが、Virnekasら(Nucl. Acids Res. 22:5600〜07、1994;Knappikら、J. Mol. Biol. 296:57〜86、2000)に記載されるように「TRIM技術」を用いて多様化された。ライブラリ2では、HCDR1とHCDR2の双方がTRIM技術を用いて多様化された。いずれの場合にも、異なるクローン1×108個を含むファージ抗体ライブラリを得た。双方のライブラリを混合して、改変AutoPan(登録商標)技法のための入力として用いた。ヒトTIMP-1に対して親和性が増加した抗体を選択するために、ビオチン化抗原の限定量とストリンジェントな洗浄条件とを用いた溶液選別を適用した。抗体のオフ速度は、選択した抗体の粗大腸菌抽出物を用いてBIAcore(商標)によって分類した。親クローンMS-BW-44より遅いオフ速度を有するクローンに、1 L規模の発現および精製を行った。精製したFabをBIAcore(商標)およびヒトプロテアーゼアッセイにおいて分析した(表4)。
* IC50値は、TIMP-1とMMP-1(それぞれ、0.4 nM)の減少量を用いた改変プロテアーゼアッセイに由来する。
* IC50値は、TIMP-1とMMP-1の減少量を用いて改変プロテアーゼアッセイに由来する;MS-BW-44のIC50は、これらの条件下で2 nMである。
先に述べたように、HCDR3およびLCDR3におけるアミノ酸残基は、抗原結合にとって最も重要であると考えられる。アミノ酸4個のHCDR3がHuCAL(登録商標)-Fab 1のデザインにおいて計画されておらず、このようにTRIM欠失によるまれな場合に限って起こることを考慮すると、おそらくHCDR3におけるアミノ酸4個の必ずしも全ての考えられる組み合わせが当初のHuCAL(登録商標)-Fab 1ライブラリにおいて示されていなかった。したがって、先の成熟サイクル(中でも、MS-BW-44-2およびMS-BW-44-6)に由来するFabに挿入したアミノ酸4個および5個のHCDR3成熟カセットを有する親和性成熟ライブラリを構築した。得られた親和性成熟ライブラリは、多様なクローン1×108個を有し、したがって、理論的に可能性がある全てのアミノ酸4および5個のHCDR3変種がその中に含まれる。非常にストリンジェントな選別条件を適用すると、最善の抗体、MS-BW-44-2-4が同定され、これは、BIAcore(商標)によって測定すると、親和性が0.2 nMであり、ヒトTIMP-1/MMP-1アッセイにおいてIC50が0.2 nMであった。親和性成熟抗体とその親クローンとの配列比較を表8に示す。この親和性成熟アプローチによって得られた改善率は、親和性に関して2.5倍であり、IC50に関して2倍である。
もう一つのアプローチとして、成熟戦略を用いて、軽鎖CDR3配列をさらに最適化した。これは、選択した抗体のあいだの軽鎖交換クローニングが適用される第一の成熟サイクルにおいて、配列変化のごく非常に限られたサブセットが利用されていたという事実のためであった。したがって、TRIM技術を用いて、多様なLCDR3カセットをHCDR1およびHCDR2最適化に由来するFabに挿入した成熟ライブラリを構築した(中でもMS-BW-44-2およびMS-BW-44-6)。この成熟戦略によって同定された最善のFabは、MS-BW-44-6-1であり、BIAcore(商標)によって測定した親和性は0.15 nM、ヒトTIMP-1/MMP-1アッセイにおけるIC50は0.2 nMであった。親和性成熟抗体とその親クローンとの配列比較を表8に示す。この成熟アプローチによって得られた改善率は親和性に関して4倍である。プロテアーゼアッセイにおけるIC50のさらなる改善は、アッセイの限界のために測定できなかった。
選択した抗ヒトTIMP-1 FabとTIMP-2、TIMP-3、およびTIMP-4との交叉反応性
TIMP-1は、全てがMMPプロテアーゼファミリーの様々なメンバーに結合する近縁のプロテアーゼ阻害剤ファミリーに属する。今日まで、ヒトTIMP蛋白質4個が記述されている。ヒトTIMP-1に対して選択された抗体断片と、他のヒトTIMPファミリーメンバーとの交叉反応性の可能性を調べるために、固定された精製ヒトTIMP-1、-2、-3、または-4に対する抗体断片の結合を分析するELISAを行った(図10)。固定されたヒトTIMP-1に対する抗体断片の結合は、無関係な対照蛋白質BSAと比較した場合に、ヒトTIMP-2、-3、-4に対してバックグラウンドレベル以上の結合を示さなかった。
ラットTIMP-1に対するブロッキング抗体の作製
ラットTIMP-1に対するブロッキング抗体を作製するために、HuCAL(登録商標)-Fab 1ライブラリを、固定されたラットTIMP-1上での抗体選択(AutoPan(登録商標))のために用いた後、選択されたFab断片をサブクローニングして大腸菌において発現させた。粗抗体含有大腸菌抽出物をELISAにおける一次抗体特徴付け(AutoScreen(登録商標))のために用いた。精製Fab蛋白質にELISA、プロテアーゼアッセイおよびBIAcore(商標)においてさらなる特徴付けを行った。AutoScreen(登録商標)において分析した選択されたクローン8,450個のうち、それらの750個がラットTIMP-1に対する結合を示した。配列分析は、ラットTIMP-1に対して特異的な独自のFabクローン全体36個が選択の際に濃縮された(表7)。それらの親和性をBIAcore(商標)によって測定したところ、9〜1000 nMの範囲であることが判明した(表7)。ラットプロテアーゼアッセイにおいて調べたところ、それらの一つを除く全てが、ラットTIMP-1とラットMMP-13との相互作用を遮断することができた(表7)。ラットMMP-13活性に対するラットTIMP-1の阻害作用を50%逆転するために必要な一価のFabの濃度(IC50)は、7〜300 nMの範囲であった。最も活性なFabクローンは、MS-BW-14(Kd、10 nM;IC50、14 nM)、MS-BW-17(Kd、13 nM;IC50、11 nM)およびMS-BW-54(Kd、9 nM;IC50、7 nM)である。
* 標準偏差を示している場合では、3回の異なる蛋白質発現/精製について3回の独立した測定を行った。
〜 測定を1回限り行った場合では、予備的なデータを示す。
選択した抗ラットTIMP-1抗体の親和性の増加
親和性成熟を応用して、一価の抗ラットTIMP-1 Fab断片の親和性をナノモル濃度以下の範囲まで増加させた。選択した抗体断片の軽鎖CDR3配列において明白な配列相同性を同定することができず、このことは、最適な軽鎖CDR3配列はおそらく存在しないか、または当初のHuCAL(登録商標)-Fab 1ライブラリから選択されていなかったことを示している。したがって、われわれはFabの親和性を増加させるためにLCDR3の改変から始めた。
ラットの慢性四塩化炭素誘発肝線維症モデルにおいて用いるためのヒトIgG1分子への抗TIMP-1 Fab断片の変換
抗TIMP-1 Fab断片をヒトIgG1分子に変換して、ラットの慢性四塩化炭素誘発肝線維症モデルにおいて用いるための持続的なインビボ半減期を有する抗体分子を作製した。これは、哺乳類のIgG1を発現させるために二つの異なるベクターにFabの重鎖および軽鎖可変領域をクローニングすることによって行った(Krebsら、2001)。
抗ラットTIMP-1 IgG1 MS-BW-17-1とマウスTIMP-1との交叉反応性
MS-BW-17-1 IgG1およびFabとマウスTIMP-1との種間交叉反応性を、BIAcore(商標)によって決定し、ラットの代わりにマウスを用いるもう一つのインビボモデルの実現可能性を調べた。MS-BW-17-1は、チップ表面上に固定されたマウスTIMP-1に明らかに結合したが、Fab(180 nM)とIgG1(9 nM)の親和性はいずれも、ラットTIMP-1に対する親和性より225倍弱かった。血清中のマウスTIMP-1とBW-17-1 IgG1との相互作用は、一価である可能性が最も高いため、BW-17-1 Fabの親和性はおそらく、この相互作用の「真の」親和性を反映している。したがって、マウスインビボ試験においてBW-17-1 IgG1を用いる実現可能性を計算する場合には、Fab親和性の値を考慮しなければならない。
ブレオマイシン誘発肺線維症の発症に及ぼすTimp-1抗体の影響
以下の実施例は、ヒト抗ラットTimp-1抗体(BW17.1)がブレオマイシン誘発ラット肺線維症モデルにおける線維症コラーゲン沈着を予防できることを証明する。
ラットのCCl4誘発肝線維症モデルにおけるBW-14抗TIMP-1抗体の影響
四塩化炭素(CCl4)を用いて、実施例9に記載するように肝線維症を誘発した。3 mg/kg BW-14または対照抗体BW-3の1回静脈内用量をそれぞれ、19日目に投与した。この時点で、総肝コラーゲン(Prockop and Udenfriedに従って測定したヒドロキシプロリン)は、CCl4によって既に有意に増加し、線維症コラーゲンは、翌週のあいだに急速に蓄積する。ラットを28日目に屠殺した。処置群は以下の通りであった:CCl4なし+対照抗体BW3(ラットn=10)、CCl4+対照抗体BW3(ラットn=20)、およびCCl4+BW14(ラットn=20)。
Claims (13)
- 配列番号: 355、 357、 3、 363、 364 および 47;
配列番号: 355、 357、 3、 363、 364 および 48;
配列番号: 356、 358、 3、 363、 364 および 48;
配列番号: 355、 359、 3、 363、 364 および 48;
配列番号: 355、 359、 360、 363、 364 および 48;
配列番号: 355、 359、 361、 363、 364 および 48;
配列番号: 355、 359、 362、 363、 364 および 48;
配列番号: 356、 358、 3、 363、 364 および 365;
配列番号: 366、 368、 370、 371、 373 および 59;
配列番号: 367、 369、 18、 363、 374 および 61;
配列番号: 367、 369、 34、 363、 374 および 77;
配列番号: 367、 369、 18、 363、 374 および 376;
配列番号: 367、 369、 18、 363、 374 および 377;
配列番号: 367、 369、 18、 363、 374 および 378;
配列番号: 367、 369、 34、 372、 375 および 379
からなる群より選択されるVHCDR1〜3およびVLCDR1〜3のアミノ酸配列の組み合わせを含む、TIMP-1に結合して、TIMP-1のヒトMMP-1またはラットMMP-13の阻害活性を中和するヒト抗体。 - 配列番号:140と97、配列番号:141と98、配列番号:142と99、配列番号:143と100、配列番号:144と101、配列番号:145と102、配列番号:146と103、配列番号:142と97、配列番号:142と98、配列番号:142と100、配列番号:142と101、配列番号:142と102、配列番号:142と103、配列番号:146と97、配列番号:146と98、配列番号:146と100、配列番号:146と101、配列番号:148と104、配列番号:148と105、配列番号:149と106、配列番号:150と107、配列番号151と108、配列番号:152と109、配列番号:153と110、配列番号:154と111、配列番号:155と112、配列番号:156と113、配列番号:157と114、配列番号:158と115、配列番号:159と116、配列番号:160と117、配列番号:161と118、配列番号:162と119、配列番号:163と120、配列番号:164と121、配列番号:165と122、配列番号:166と123、配列番号:167と124、配列番号:168と125、配列番号:169と126、配列番号:170と127、配列番号:171と128、配列番号:172と129、配列番号:173と130、配列番号:174と131、配列番号:175と132、配列番号:176と133、配列番号:177と134、配列番号:178と135、配列番号:179と136、配列番号:180と137、配列番号:181と138、および配列番号:182と139からなる群より選択される重鎖と軽鎖のアミノ酸対を含む、TIMP-1に結合して、TIMP-1のヒトMMP-1またはラットMMP-13の阻害活性を中和するヒト抗体。
- 請求項1または2記載のヒト抗体、および薬学的に許容される担体を含む線維症を予防または治療するための薬学的組成物。
- 請求項1または2記載のヒト抗体をコードする精製ポリヌクレオチド。
- 重鎖が、配列番号:269〜311からなる群より選択されるヌクレオチド配列によってコードされる、請求項4記載の精製ポリヌクレオチド。
- 軽鎖が配列番号:312〜354からなる群より選択されるヌクレオチド配列によってコードされる、請求項4記載の精製ポリヌクレオチド。
- 請求項4から6のいずれか一項記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
- 請求項7記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
- 以下の段階を含む、TIMP-1に結合して、TIMP-1のヒトMMP-1またはラットMMP-13の阻害活性を中和するヒト抗体を作製する方法:
抗体が発現される条件で請求項8記載の宿主細胞を培養する段階;および宿主細胞培養物からヒト抗体を精製する段階。 - 発現ベクターが、配列番号:183〜354からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む、請求項9記載の方法。
- TIMP-1に請求項1または2記載のヒト抗体を接触させる段階を含む、TIMP-1のヒトMMP-1またはラットMMP-13阻害活性を減少させる方法。
- 接触させる段階が、無細胞系において行われる、請求項11記載の方法。
- 接触させる段階が、細胞培養系において行われる、請求項11記載の方法。
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