JP4405936B2 - 遮水壁の構築方法 - Google Patents

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本発明は、地盤に遮水シートが配置された遮水壁の構築方法に関する。
産業廃棄物の最終処分場などでは、汚染物の流出を防止するために遮水壁で最終処分場を囲み、外部と仕切る必要がある。遮水壁としては、透水性の高い地盤や地耐力の低い地盤の場合、簡単且つ高い水密性を確保できる高密度ポリエチレン製の遮水シートを使用した遮水シート工法が採用される場合が多い。
従来、遮水シートからなる遮水壁を地盤内に鉛直に構築する方法として、地盤を掘削して溝を形成するとともに、その溝内に崩壊防止のための泥水やソイルセメントを流し込み、泥水等で満たされた溝内に遮水シートを重機によって鉛直に挿入させる方法がある。
また、上記した方法では、シート一枚当りの有効幅が短いことに起因し、継手施工箇所数が多くなり、施工費用が高くなるという問題があるため、近年では、長尺の遮水シートを溝内に設置することができる方法が提案されている。これは、地盤を掘削して溝を形成し、その溝内に、巻き付け軸に巻き付けた遮水シートを挿入するとともに当該遮水シートの先端部を固定し、遮水シートを繰り出しつつ巻き付け軸を溝に沿って移動させることで遮水シートを展張する方法である。また、複数の遮水シートを連続的に設置する際に、遮水シート同士を継手する構成としては、一方の遮水シートの端部に、溝の深さ方向に延在する棒状の芯材が付設され、他方の遮水シートの端部に、断面形状C形状の筒材が付設され、芯材と筒材とを嵌合させる構成となっている(例えば、特許文献1参照。)。
特公平4−33325号公報
しかしながら、上記した従来の遮水壁の構築方法では、遮水シートを設置する箇所の地盤を溝状に掘削し、その後崩壊防止のための泥水等を流し込むため、掘削の際に残土が多量に発生するという問題があり、また、掘削を行う工程、および泥水等を流し込む工程の2工程となり、工期が長くなるという問題が存在する。
また、上記した従来の遮水壁の構築方法では、継手構造に使用される芯材や筒材が、柔らかい材質のものであると屈曲して嵌合させ難くなるため、相当の硬さを有するものからなっている。また、芯材の外径と筒材の内径とを略同一にして余裕がない嵌合部にすると、嵌合させ難くなるため、芯材の外径よりも相当に大きい内径の筒材を使用し、嵌合部に余裕を持たせる必要がある。よって、芯材外周面と筒材内周面とがそれぞれ硬い材質からなるため、C形状の筒材の開いた部分(スリット部分)が芯材で塞がれたとしても、硬いもの同士の当接では継手部全長に亘って密着性を確保することは難しく、継手箇所の止水性能が低くなるという問題が生じる。
本発明は上記した問題が考慮されたものであり、遮水壁の構築工事における残土発生量を低減させるとともに、遮水壁の構築工事における工期の短縮を図ることができる遮水壁の構築方法を提供することを目的としている。
また、遮水シート同士を容易に継手させることができるとともに、遮水シートの継手箇所の止水性能を向上させることができる遮水壁の構築方法を提供することを目的としている。
請求項1記載の遮水壁の構築方法は、地盤内に遮水シートからなる遮水壁を構築する遮水壁の構築方法において、前記地盤を現位置にて所定深さで所定長さ連続的に攪拌して、面状の地盤攪拌体を造成する工程と、前記地盤攪拌体内にロール状に巻かれた遮水シートを挿入する工程と、該ロール状の遮水シートを前記地盤攪拌体内で展張させる工程とを備え、前記遮水シートは、一方の側端部に芯材あるいは筒材が付設され、他方の側端部に筒材あるいは芯材が付設され、前記芯材は、前記遮水シート側端に沿って設けられていて該遮水シート側端部によって外周面が覆われるように包み込まれ、前記筒材は、前記遮水シート側端に沿って設けられていて軸方向に延在するスリットが形成されているとともに該遮水シート側端部によって外周面および内周面がこれら外周面および内周面に沿った態様でそれぞれ覆われるように包み込まれ、一方の側端部の芯材あるいは筒材に遮水シートが巻回されてロール状とされ、他方の側端部を前記地盤攪拌体内で固定して、前記ロール状の遮水シートを移動させつつ展張していき、前記遮水シートを挿入する工程のとき、前記地盤攪拌体内に先行して展張された遮水シートの前記芯材と、前記地盤攪拌体内に後行して挿入された遮水シートの前記筒材とを嵌合させることで、先行して展張された前記遮水シートと後行して挿入された前記遮水シートとを継手することを特徴としている。
請求項2記載の遮水壁の構築方法は、地盤内に遮水シートからなる遮水壁を構築する遮水壁の構築方法において、前記地盤を現位置にて所定深さで所定長さ連続的に攪拌して、面状の地盤攪拌体を造成する工程と、前記地盤攪拌体内にロール状に巻かれた遮水シートを挿入する工程と、該ロール状の遮水シートを前記地盤攪拌体内で展張させる工程とを備え、前記遮水シートは、一方の側端部に芯材あるいは筒材が付設され、他方の側端部に筒材あるいは芯材が付設され、前記芯材は、前記遮水シート側端に沿って設けられていて該遮水シート側端部によって外周面が覆われるように包み込まれ、前記筒材は、前記遮水シート側端に沿って設けられていて軸方向に延在するスリットが形成されているとともに該遮水シート側端部によって外周面および内周面がこれら外周面および内周面に沿った態様でそれぞれ覆われるように包み込まれ、一方の側端部の芯材あるいは筒材に遮水シートが巻回されてロール状とされ、他方の側端部を前記地盤攪拌体内で固定して、前記ロール状の遮水シートを移動させつつ展張していき、前記遮水シートを挿入する工程のとき、前記地盤攪拌体内に先行して展張された遮水シートの前記筒材と、前記地盤攪拌体内に後行して挿入された遮水シートの前記芯材とを嵌合させることで、先行して展張された前記遮水シートと後行して挿入された前記遮水シートとを継手することを特徴とする。
このような特徴により、遮水シートが挿入される地盤攪拌体の造成が1工程で済み、工程短縮が図れるとともに、残土発生が抑えられる。しかも、遮水シートの展張が容易になる。
また、筒材の内周面と芯材の外周面の全体とが、芯材や筒材を包み込む遮水シートを介して全長に亘って当接されることとなり、遮水シートの弾力性によって両部材の密着性が向上する。
請求項3記載の遮水壁の構築方法は、請求項1または2記載の遮水壁の構築方法において、芯材と筒材の嵌合時に、該筒材の内部には芯材を外嵌させる保護部材が挿装されていることを特徴としている。
また、請求項4記載の遮水壁の構築方法は、請求項1乃至3のいずれかに記載の遮水壁の構築方法において、嵌合された前記芯材と前記筒材との間の空隙に充填材を充填する工程を備えることを特徴としている。
このような特徴により、筒材と芯材とで構成された継手箇所の止水性能は、更に向上する。
本発明に係る遮水構造の構築方法によれば、地盤を攪拌して地盤攪拌体を造成するという1つの工程で、地盤攪拌体が造成されるため、工期の短縮を図ることができる。また、残土発生量を抑えることができ、コストの低減を図ることができる。さらに、ロール状に巻かれた遮水シートを地盤攪拌体内で展張させるため、一枚当りの遮水シートの幅寸法を長くすることが可能であり、継手箇所数を低減させ、コストの低減、工期の短縮、止水性能の向上を図ることができる。
また、外周面が覆われるように遮水シートで包み込まれた芯材と、外周面および内周面がそれぞれ覆われるように遮水シートで包み込まれた筒材とを嵌合させて、遮水シート同士を継手することにより、筒材の内周面と芯材の外周面との間に遮水シートが介在され、遮水シートの弾力性によって密着性を向上させて止水性能を向上させることができる。
さらに、芯材と筒材との間の空隙に充填材を充填することで、さらに継手箇所の止水性能が一層高くなり、より信頼度の高い遮水壁を構築することができる。
以下、本発明に係る遮水壁の構築方法、地盤攪拌機及び遮水シート保持装置の実施の形態について、図面に基いて説明する。
まず、地盤G内に構築される遮水壁1の構成について説明する。
図1は遮水壁1を表す平面図であり、特に遮水シートの継手箇所を表している。図1に示すように、遮水壁1は、地盤Gに鉛直に造成された地盤攪拌体2と、地盤攪拌体2内に鉛直に連設された複数の遮水シート3とから構成されている。
地盤攪拌体2は、地盤Gに水やベントナイト、フライアッシュ等の添加材を加えて攪拌したものであり、攪拌当初には流動性を有するものである。添加材としては、セメント等の固化材も含まれるが、これらの固化材を加えれば、遮水シート展張後に時間の経過とともに地盤攪拌体が流動性を失って固化するので、展張した遮水シートが早期に安定する。なお、地下水が高い地盤の場合は、これらの添加材を加えないで攪拌するだけで流動性を有することがあり、この場合は添加材を加えないこともある。また、地下水が低い地盤の場合は、固化材を加えなくても、脱水によって流動性を失い固化状態となることもあり、この場合は固化材を加えないこともある。
遮水シート3は、例えばフレキシブルポリマーアロイ製のシート等であり、高い水密性を有するとともに、弾力性を有する柔らかな材質のものからなり、さらに、設置する際に破損しない程度の強度及び厚さを有するものである。遮水シート3の一方の側端部には、丸管状の芯材4が付設されており、他方の側端部には、軸方向に延在するスリット5aが形成された断面視形状C形の筒材5が設けられている。隣り合う遮水シート3同士は、芯材4を筒材5内に緩挿させて嵌合させることで継手されている。
芯材4は、例えば2.5インチ径の鋼管からなり、芯材4の長さ寸法は、少なくとも遮水シート3の縦寸法(高さ寸法)よりも長く、芯材4の上下端は遮水シート3の上下端からそれぞれ突出している。芯材4は、円筒形状に折り返された遮水シート3の側端部の中に挿装されて取り付けられており、遮水シート3側端部によって芯材4外周面が覆われるように包み込まれている。なお、芯材4と遮水シート3側端部との付設は、芯材4の外周面に軸方向に延在するようにプレートを溶接等で取付け、そのプレートに遮水シートを接着等で取付けるようにしてもよい。そして、遮水シート3は、この芯材4に巻回される。
筒材5は、芯材4の径よりも大きい内径のものであり、例えば5.0インチ径の鋼管からなる。筒材5の長さ寸法は、遮水シート3の縦寸法と同じ、或いは遮水シート3の縦寸法より長くなっており、軸方向に延在するスリット5aは全長に亘って形成されている。スリット5aの幅寸法は、芯材4の外径よりも狭く、筒材5内に緩挿された芯材4に水平方向の力が作用しても、スリット5aで引っ掛かり、筒材5内から抜け出ることがない構成となっている。また、筒材5は、断面形状C形の筒状に折り返された遮水シート3の側端部の中に挿装されており、遮水シート3側端部によって筒材5の外周面および内周面がそれぞれ覆われるように包み込まれている。なお、筒材5と遮水シート3の他方の側端部との取付けは、筒材5のスリット5aとは反対側の外周面に軸方向に延在するようにプレートを溶接等で取付け、そのプレートに遮水シートを接着等で取付けるようにしてもよい。
また、丸管状の芯材4の中には、芯材4を所定位置に固定する丸棒状の固定部材(固定アンカー48)が挿通されており、この固定アンカー48は、地盤攪拌体2の底面に突き刺されて立設されている。また、遮水シート3で覆われた芯材4の外周面と遮水シート3で覆われた筒材5の内周面との間の空隙には、例えばモルタル等からなる充填材7が充填されている。
次に、上記した構成からなる遮水壁1を構築する際に使用する設備について説明する。
図2は地盤攪拌体2を造成する際の施工システムと施工機械を表す図である。図2に示すように、地盤攪拌体2を造成する際は、セメントミルク等の液状の添加材を製造する添加材製造手段10と、製造された添加材を所定量だけ地盤攪拌体2内に送る添加材流入手段11と、地盤Gと添加材とを攪拌混合する地盤攪拌機12と、残土の搬出を行うバックホウ等の掘削機13とが使用される。
添加材製造手段10は、サイロ14,スラリープラント15,水槽16及び発電機17から構成されており、添加材製造手段10によって、液状の添加材が製造されるとともに製造された添加材が添加材流入手段11に送られる。添加材流入手段11はグラウトポンプ18,流量計19及び空気圧縮機20から構成されており、添加材流入手段11によって、添加材は地盤攪拌機12が攪拌している地盤G内に圧送される。なお、この添加材製造手段10は、セメント等の固化材に替えてベントナイト等の添加材をスラリー状にするのにも用いられる。
地盤攪拌機12は、図3に示すように、ベースマシン51に可動アーム50が備えられ、この可動アーム50にフレーム52が取付けられている。このフレーム52は、上部には油圧モータ等の原動機に連結された駆動輪53と、下部には従動輪54を有し、この駆動輪53と従動輪54との間にエンドレスチェーン55が巻き掛けられ、エンドレスチェーン55は駆動輪53の駆動回転によって駆動輪53と従動輪54との間を周回するようになっている。またエンドレスチェーン55は、その全周方向外側に一定間隔で攪拌羽根56を有している。この攪拌羽根56の周回によって、地盤Gが攪拌され、添加材や固化材を添加すれば、地盤Gが添加材や固化材とともに攪拌混合され、セメントであれば地盤攪拌体2はソイルセメントとなる。
図4は、地盤攪拌体2内に挿入する際の遮水シート3と、この遮水シート3を保持する遮水シート保持装置21を表す図であり、この図の場合の保持装置はカートリッジ式になっている。図4に示すように、図2に示す地盤攪拌体2内に挿入する際、遮水シート3は、芯材4にロール状に巻き付けられており、遮水シート3のロール部分3´は、遮水シート保持装置21内に収納されている。また、遮水シート3の他方の側端部に設けられた筒材5の中には、軸方向に延在するスリット26aが形成された断面視形状C形の円筒形部材(保護部材26)が挿装されている。保護部材26は、嵌合時の摩擦を低減させるとともに、筒材5との間で筒材5を包み込む遮水シート3を挟み込み、当該遮水シート3が筒材5内周面に沿って湾曲状に折り曲げた状態を維持させるものである。保護部材26は、筒材5に対して差し抜き自在に緩挿されており、保護部材26の径は、筒材5の内径よりも若干小さく、例えば5インチの筒材5に対して保護部材26は4インチのものが使用される。
遮水シート保持装置21は、芯材4及び遮水シート3のロール部分3´がそれぞれ収納される本体部(カートリッジ)22と、本体部22の上端部に被せられる蓋部23とから構成されている。
本体部22は、遮水シート3のロール部分3´を完全に収納することができる程度の大きさの円筒形部材であり、上端が開放されているとともに下端が閉じられている。本体部22の底部には芯材4の下端部に挿嵌される突起部24が突設されている。また、本体部22の周壁には、軸方向に延在するスリット22aが形成されている。このスリット22aは、本体部22の全長に亘って形成されており、芯材4の外径寸法よりも大きい幅で形成されている。
蓋部23は、本体部22の上端部に嵌合される部材である。蓋部23には、側面から中央にかけて芯材4が挿通されるスリット23aが形成されている。このスリット23aは、本体部22のスリット22aと対応する位置に形成されており、芯材4よりも若干大きい幅で形成されている。また、蓋部23の上端面には、芯材4を固定する掛け金25が付設されている。この掛け金25は、スリット23a内に挿通された芯材4を係止する位置から係止しない位置まで回転可能である。
次に、上記した遮水シート保持装置21とは別の遮水シート保持装置の実施形態について説明する。図5は別の実施形態における遮水シート保持装置21´を表す平面図であり、図6は別の実施形態における遮水シート保持装置21´を表す側面図である。
図5,図6に示すように、この場合の遮水シート保持装置21´は、前述の遮水シート保持装置21で、本体部22がカートリッジになっていたところを保持支柱60に替えたものである。遮水シート保持装置21´は、保持支柱60の上端に設けたブラケット61が後述する施工重機30のマスト部34のガイドレール62に摺動可能となっており、後述する施工重機30のワイヤー41に吊り下げられてマスト部34に沿って上下動可能とされている。この保持支柱60は、下端にブラケット式の遮水シート受け部材63を設けており、この受け部材63の上面に設けた突起63aに円筒状の芯材4の孔が嵌合し、芯材4の下端が回転自在に保持される。
図7は保持支柱60の上部を表す拡大側面図である。図5,図6,図7に示すように、保持支柱60の上部には、芯材4の上端部に継手された芯材延長部材64を着脱自在に把持する把持機構65を設けている。芯材延長部材64は、その下端に遮水シートが巻回された芯材4の上端に回転拘束状態で嵌合する嵌合凹部64aを、上部には回転自在なベアリング部64bを有している。なお、芯材4は芯材延長部材64を一体にしたものでもよい。
図8は把持機構65の上部を表す平面図であり、図9は把持機構65の下部を表す平面図である。図7,図8,図9に示すように、把持機構65は、芯材延長部材64のベアリング部64bを把持する上部把持機構66と、芯材延長部材64を直接把持する下部把持機構67とからなっており、上部把持機構66で芯材延長部材64のベアリング部64bを把持している時には芯材4は回転自在に保持され、下部把持機構67で芯材延長部材64を把持している時には芯材4は回転拘束状態(回転しない)で保持される。上部把持機構66は、保持支柱60から張り出して取付けられた2枚の受けアーム(把持部材)68と、この受けアーム68に回転可能に軸支された押えアーム(把持部材)69と、押えアーム69の端部にその一端が取付けられ、他端が保持支柱60に取付けられた伸縮ジャッキ(伸縮機構)70とからなっている。
2枚の受けアーム68は、間隔をあけて2枚平行に配置されており、2枚の受けアーム68の間に押えアーム69は配置されている。押えアーム69は、L字型形状をしており、一方の辺に相当するところは直線状で、他方の辺に相当する押え部69aはベアリング部64bの円弧形状に合わせて内方に曲がる円弧形状とされ、中間の屈曲部69bにおいて、受けアーム68の基端部付近で受けアーム68に対し回転可能に軸支されている。なお、受けアーム68は、ベアリング部64bを把持する受け部68aが、ベアリング部64bの円弧形状に合わせて円弧形状とされている。そして、芯材延長部材64の保持支柱60からの着脱については、芯材延長部材64のベアリング部64bを把持する時(着)には、押えアーム69の直線状の辺の端部に取付けられた伸縮ジャッキ70のロッド部70aをシリンダー部70b内に縮退させて押え部69aと受け部68aでベアリング部64bを挟んで把持し、開放する時(脱)には、ロッド部70aをシリンダー部70bから伸長させることで、芯材延長部材64のベアリング部64bの把持を開放する。
下部把持機構67については、押え部69a、受け部68aの円弧形状が芯材延長部材64の径に合わせた大きさにしてあるだけで、上部把持機構66と基本的にその構成は同じである。
図10,図11は、遮水シート3を地盤攪拌体2内に設置する際の施工システムと施工機械を表す図である。図4,図10,図11に示すように、遮水シート3は芯材4にロール状に巻回され、ロール状の遮水シート3は遮水シート保持装置21に装填され、遮水シート保持装置21に装填された遮水シート3は、施工重機30によって遮水シート保持装置21ごと地盤攪拌体2内に挿入され、地盤攪拌体2内で展張させられる。
図10,図11に示すように、施工重機30は、遮水シート保持装置21の下端部にワイヤー45を介して水平方向に引張力を与えることにより、遮水シート保持装置21の鉛直性を制御しながら遮水シート3を展開する機械である。施工重機30は、例えば、ベースマシン33と、略鉛直に立設されたマスト部34と、遮水シート保持装置21を把持してマスト部34に沿って上下動する把持部35と、把持部35を上下動させる移動機構36と、遮水シート保持装置21を略鉛直状態に保持する保持機構37とが備えられている。移動機構36は、マスト部34の上下端部にそれぞれ付設された上下動用滑車(シーブ)38と、ベースマシン33に搭載された上下動用巻上機(ウインチ)39と、一端が把持部35に接続されて、上下動用のシーブ38に巻回されるとともに上下動用のウインチ39によって巻き上げられる上下動用のワイヤー41とから構成されている。また、保持機構37は、遮水シート3の展開方向における先方の地盤攪拌体2内に立設された棒状のワイヤー固定アンカー42と、遮水シート保持装置21の下端部およびマスト部34の上下端部にそれぞれ付設された引張用滑車(シーブ)43と、ベースマシン33に搭載された引張用巻上機(ウインチ)44と、一端がワイヤー固定アンカー42に固定されて、引張用のシーブ43に巻回されるとともに引張用のウインチ44によって巻き上げられる引張用のワイヤー45とから構成されている。また、ワイヤー固定アンカー42はアンカー留め45によって固定されている。なお、図12に示すように、別の実施形態の遮水シート保持装置21´を用いるときは、本実施形態の把持部35がなくなり、保持支柱60の上端が直接ワイヤー41に接続されることになり、保持支柱60の下端には、本発明の遮水シート保持装置21の本体部22に設けられた引張用滑車43が同様に設けられている。その他の構成については同じである。
次に、上記した構成からなる設備を使用して遮水壁1を構築する施工手順について説明する。なお、図13は遮水壁1を構築する際の施工手順を表したフローチャート図である。
図13に示すように、まず、所要の機械を現場に搬入して組み立てる機械搬入・組立工程を行う。具体的には、図2に示すように、添加材製造手段10を構成する機材や、添加材流入手段11を構成する機材、分解された状態の地盤攪拌機12、掘削機13をそれぞれ現場に搬入し、これらの機材等を組み立てて、地盤攪拌体2を造成する際の施工システムをつくる。また、図4,図10,図11に示すように、遮水シート保持装置21を現場に搬入するとともに、施工重機30を分解した状態で搬入し、現場で組み立てる。さらに、図4に示すように、複数の遮水シート3や芯材4,筒材5等の材料をそれぞれ搬入し、遮水シート3の側端部に芯材4や筒材5を設けるとともに、遮水シート3を芯材4にロール状に巻き付けておく。また、最初に設置される一枚目の遮水シート3については、一方の側端部に芯材4を設け、他方の側端部に筒材5に替えて丸管状の始点部材27を設ける。
次に、施工ヤードの造成を行う施工ヤード造成工程を行う。具体的には、掘削機13で地盤攪拌機12や施工重機30が据置・走行する範囲の整地を行うとともに鉄板等を敷設する。
次に、地盤Gを所定深さ(遮水壁を設けようとする深さである)で所定長さ(遮水壁を設けようとする長さである)連続的に攪拌し、地盤中に面的な広がりを有する面状の地盤攪拌体2を造成する工程を行う。ここで地盤攪拌体2の幅は、小さいのに越したことはないが、ロール状の遮水シートを挿入する関係からここでは60cm程度に設定している。また、攪拌にあたっては、攪拌のみの場合、水やベントナイト、フライアッシュ、固化材としてのセメント等の添加材を混入して攪拌混合する場合がある。
以下添加材を添加する場合の攪拌混合について説明する。具体的には、図2、図13に示すように添加材製造手段10によって所定配合の添加材(必要に応じ固化材を混入してもよい)を製造する。そして、製造された添加材を添加材流入手段11によって地盤Gに混入させつつ、地盤攪拌機12のエンドレスチェーン55を周回させることで攪拌羽根56を周回させて、地盤Gとともに攪拌混合する。このとき、エンドレスチェーン55が巻き掛けられたフレーム52を上下および横方向、即ち深さと長さ方向に移動させることで、所定の深さ、所定の長さで連続する面状で流動状の地盤攪拌体2を造成する。また、このとき、遮水シート3の挿入・展張の作業性を考慮しつつ、地盤攪拌体2の遮水性能を適正に確保するべく、攪拌体のフロー値が所定値になるように流量計19で混入させる添加材の注入量を調整する。具体的には、遮水シート3の挿入・展張の作業性を考慮するとともに、最低限の遮水性能(透水係数10−5cm/sec)を確保するために、攪拌体のテーブルフロー値(JIS R5201−1981「セメントの物理試験方法」による計測値)が130mm以上250mm以下になるように、添加材の注入量を調整し、好ましくはテーブルフロー値が150mm程度になるように調整する。
次に、地盤攪拌体2の始点側端部に、遮水シート3の始点側の側端部を固定するための端部固定アンカー46を打設するアンカー打設工程を行う。具体的には、図10,図11,図13に示すように、地盤攪拌体2の始点側端部に、先端が尖った丸棒状の端部固定アンカー46を打ち込む。このとき、シート展開時に引き抜けないように、端部固定アンカー46の下端部を地盤G底に十分に根入れさせるとともに、地表面に打ち込まれたアンカー留め47で控えをとる。
また、一枚目の遮水シート3を遮水シート保持装置21に装填する遮水シート装填工程を行う。具体的には、図4,図14に示すように、一枚目の遮水シート3の側端部に付設された始点部材27を外に出した状態で、遮水シート3のロール部分3´を遮水シート保持装置21の内に装填する。このとき、遮水シート3が巻き付けられる芯材4の下端部を、遮水シート保持装置21の本体部22底面に突設された突起部24に嵌合させるとともに、芯材4の上端部を、蓋部23上端面に形成されたスリット23aに貫通させ、掛け金25で固定する。
次に、流動状の地盤攪拌体2が固化する前に、この地盤攪拌体2内に、ロール状に巻かれた一枚目の遮水シート3を挿入する遮水シート挿入工程を行う。具体的には、図10,図11,図13に示すように、一枚目の遮水シート3が装填された遮水シート保持装置21を施工重機30の把持部35で把持し、移動機構36によって把持部35を下側に移動させ、遮水シート保持装置21をゆっくりと地盤攪拌体2内に挿入する。このとき、遮水シート保持装置21を挿入するとともに、遮水シート保持装置21外に出された遮水シート3側端部に付設された丸管状の始点部材27を端部固定アンカー46に嵌合させていき、遮水シート3の先側端を固定する。
図14は遮水シート3の設置工程を表した図である。
次に、ロール状の遮水シート3を地盤攪拌体2内で展張させる遮水シート展張工程を行う。具体的には、図10,図11,図13,図14(a)に示すように、施工重機30を地盤攪拌体2に沿って移動させることで、遮水シート3のロール部分3´を遮水シート保持装置21ごと地盤攪拌体2に沿ってスライドさせ、遮水シート3のロール部分3´を軸回転させて遮水シート保持装置21内から遮水シート3を引き出し、地盤攪拌体2内に遮水シート3を展張させる。
次に、遮水シート保持装置21から芯材4を外し、地盤攪拌体2内に芯材4を残したまま遮水シート保持装置21を引上げて洗浄する遮水シート保持装置引上・洗浄工程を行う。具体的には、図4,図14(b)に示すように、1ロール分の遮水シート3が展張し終えた後、掛け金25を外すとともに、遮水シート保持装置21内の芯材4を若干持ち上げて突起部24から抜き取る。そして、遮水シート保持装置21を側方にスライドさせて、芯材4をスリット22a,23aのところで通過させて遮水シート保持装置21を芯材4から外す。そして、芯材4から外された遮水シート保持装置21は、移動機構36によって把持部35を上側に移動させることで、地盤攪拌体2内から引き上げ、清水で付着した流動体を洗い流して洗浄する。
また、遮水シート保持装置21を取り外した後、先端が尖った丸棒状の固定アンカー48を、芯材4の中に挿通させるとともに地盤攪拌体2の底面に打ち込み、遮水シート3の後側端を固定する。
次いで、二枚目の遮水シート3を遮水シート保持装置21内に装填する遮水シート装填工程を行う。具体的には、図4,図13に示すように、一枚目の遮水シート3のときと同様にして、二枚目の遮水シート3を遮水シート保持装置21の本体部22内に挿入して蓋部23で蓋をする。なお、二枚目の遮水シート3には、遮水シート保持装置21外に出された遮水シート3側端部に筒材5が付設されたものを使用し、また、この筒材5内に保護部材26を挿装させておく。
次に、二枚目の遮水シート3が収納された遮水シート保持装置21を、地盤攪拌体2内に挿入するとともに、地盤攪拌体2内に先行して展張された遮水シート3Aの芯材4と、地盤攪拌体2内に後行して挿入される遮水シート3Bの筒材5とを嵌合させ、先行して展張された遮水シート3Aと後行して挿入された遮水シート3Bとを継手する遮水シート挿入・継手工程を行う。具体的には、図10,図11,図13,図14(c)に示すように、一枚目の遮水シート3のときと同様にして、遮水シート保持装置21をゆっくりと地盤攪拌体2内に挿入する。このとき、二枚目の遮水シート3Bの筒材5内に挿装されたC形管状の保護部材26の中に一枚目の遮水シート3Aの芯材4が挿嵌されるように、二枚目の遮水シート3Bの筒材5内に挿装されたC形管状の保護部材26を一枚目の遮水シート3Aの芯材4に被せるように嵌めていく。そして、遮水シート保持装置21が完全に挿入されて継手が完了した後、保護部材26を引き抜く。
次に、継手箇所における芯材4と筒材5との間の空隙に充填材7を充填する充填材充填工程を行う。具体的には、図10,図11,図13,図14(d)に示すように、まず、施工重機30によって遮水シート保持装置21を二枚目の遮水シート3Bの展張方向に若干移動させ、二枚目の遮水シート3Bを展張方向に引っ張り、二枚目の遮水シート3Bに付設された筒材5の内周面を一枚目の遮水シート3Aに付設された芯材4の外周面に当接させて筒材5のスリット5aを芯材4で塞ぐ。その後、一枚目の遮水シート3Aに付設された芯材4を包み込む遮水シート3Aと、二枚目の遮水シート3Bに付設された筒材5を包み込む遮水シート3Bとの間、或いは筒材5を包み込む遮水シート3Bの内部で筒材5との隙間を塞ぐように、図示せぬ充填器によって充填材7を充填する。
次に、ロール状の二枚目の遮水シート3を地盤攪拌体2内で展張させる遮水シート展張工程を行う。具体的には、図10,図11,図13,図14(e)に示すように、一枚目の遮水シート3のときと同様にして、施工重機30によって遮水シート3のロール部分3´を遮水シート保持装置21ごと地盤攪拌体2に沿ってスライドさせ、遮水シート保持装置21内から遮水シート3を引き出し、地盤攪拌体2内に二枚目の遮水シート3を展張させる。
次に、上述した遮水シート保持装置引上・洗浄工程を再び行い、三枚目の遮水シート3を遮水シート保持装置21に装填する。以降の工程は、上記した工程の繰り返しとなり、複数の遮水シート3を継手しつつ展張していく。
ところで、地盤攪拌体2の造成後、別の形態の遮水シート保持装置21´を用いた場合の遮水シートの展張方法であるが、以下に説明する。
図5,図6,図7,図8,図9,図12に示すように、一枚目の遮水シート3を保持装置21´に装填する工程であるが、まず、遮水シート3が巻回されている芯材4の上端に芯材延長部材64の嵌合凹部64aを嵌合させて芯材延長部材64を芯材4に取付ける。このとき、図示しないピン等で芯材4と芯材延長部材64が外れないようにしておく。次に、一枚目のロール状の遮水シート3を芯材延長部材64の上端に設けられた図示しない係合部を利用して別途のクレーン等により、他方の側端部(先端側)に付設された始点部材27を外に出した状態で吊り上げる。そして遮水シート3の芯材4の下端を保持支柱60下端部の受け部材63の突起63aに係合させ、芯材延長部材64のベアリング部64bを保持支柱60上部に設けた上部把持機構66で把持する。このときに下部把持機構67でも芯材延長部材64を把持してもよい。
そして、すでに造成された流動状の地盤攪拌体2中に遮水シート3を挿入するには、予め地盤攪拌体2の底部の地盤G中に打込まれた端部固定アンカー46に、遮水シート3の他方の側端部(先端側)に設けた丸管状の始点部材27を外嵌させつつ、遮水シート3が保持された保持支柱をゆっくりと地盤攪拌体2内に挿入する。挿入し終わったら、端部固定アンカー46の上部は地表面に打込まれたアンカー留め47で控えをとる。
ロール状の遮水シート3の展張については、先の実施形態(保持装置21を用いた場合の実施形態)での展張方法と同様であり、ベースマシン33を走行させることで、保持支柱60を地盤攪拌体2内で始点部材27から離れる方向に鉛直を保ってスライドさせ、ロール状の遮水シート3を巻き戻しつつ展張する。
1枚目が展張し終わったら、遮水シート3の芯材延長部材64を別途のクレーンで吊るとともに、把持機構65を開放させて、芯材4を保持支柱60から離脱させる。そして保持支柱60はそのまま引き上げ、遮水シート3は地盤攪拌体2中に残置される。そして芯材延長部材64を芯材4から分離させ、芯材4の中央の孔内に固定アンカー48を挿通させ、その先端を地盤G中に打込んで、遮水シート3の一方の側端部(後端側)を固定する。
次いで、二枚目の遮水シート3の展張に取り掛かる。1枚目の遮水シート3が、その他方の側端部(先端側)を始点部材27としていたのに対し、二枚目の遮水シート3は、始点部材27に替えてスリットが形成されたC字状の筒材5が付設され、筒材5の内部には、上述した先の実施の形態と同様の保護部材26が挿嵌されている。
二枚目の遮水シート3の保持支柱60への保持は、別の実施形態での1枚目の遮水シート3の保持支柱60への保持方法において始点部材27を筒材5に読み替えるだけでよい。
二枚目の遮水シート3の流動状の地盤攪拌体2内への挿入は、先行施工されて地盤Gに固定されている1枚目の遮水シート3の芯材4に、後行施工の二枚目の遮水シート3の他方の側端部に設けられた筒材5とともに保護部材26を外嵌させつつ、遮水シート3が保持された保持支柱60をゆっくりと地盤攪拌体2内に挿入する。挿入し終わったら、保護部材26を筒材5から引き抜く。二枚目のロール状の遮水シート3の展張については、一枚目と同様である。
一枚目と二枚目の遮水シート3,3の芯材4と筒材5とからなる継手部の充填材による充填については、その施工時期は任意であり、先の実施形態と同様な方法で行う。
上記した構成からなる遮水構造の構築方法によれば、地盤Gを攪拌しつつ添加材を混入し、流動体状の地盤攪拌体2を造成する攪拌混合工程と、地盤攪拌体2が固化する前に、地盤攪拌体2内にロール状に巻かれた遮水シート3を挿入する遮水シート挿入工程と、ロール状の遮水シート3を地盤攪拌体2内で展張させる遮水シート展張工程とが備えられ、流動体状の地盤攪拌体2は1つの工程で造成されるため、工期の短縮を図ることができる。
また、地盤攪拌体2の造成は、現位置で地盤を攪拌するので、残土発生量を低減させることができ、コストの低減を図ることができる。さらに、ロール状に巻かれた遮水シート3を地盤攪拌体2内で展張させるため、一枚当りの遮水シート3の幅寸法を長くすることが可能であり、継手箇所数を低減させ、コストの低減、工期の短縮、止水性能の向上を図ることができる。
また、芯材4は、遮水シート3側端部によって外周面が覆われるように包み込まれ、筒材5は、遮水シート3側端部によって外周面および内周面がそれぞれ覆われるように包み込まれている。そして、遮水シート挿入工程のとき、地盤攪拌体2内に先行して展張された遮水シート3Aの芯材4と、地盤攪拌体2内に後行して挿入された遮水シート3Bの筒材5とを嵌合させることで、先行して展張された遮水シート3Aと後行して挿入された遮水シート3Bとを継手するため、筒材5の内周面と芯材4の外周面とは、芯材4や筒材5を包み込む遮水シート3A,3Bを介して全長に亘って当接し、遮水シート3A,3Bの弾力性によって芯材4と筒材5の密着性が向上する。これによって、継手箇所の止水性能を向上させることができる。
また、芯材4と筒材5との間の空隙に充填材7を充填する充填材充填工程を備えるため、芯材4と筒材5とで構成された継手箇所の止水性能は更に向上し、より信頼度の高い遮水壁1を構築することができる。
また、上記した構成からなる地盤攪拌機12によれば、地盤攪拌体2の造成が効率的にできるため、工期短縮を図ることができる。
さらに、上記した構成からなる遮水シート保持装置21´によれば、遮水シート3の挿入が簡便に行えるため、作業性を向上させることができる。
以上、本発明に係る遮水構造の構築方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、地盤Gに鉛直の地盤攪拌体2を形成し、この地盤攪拌体2内に遮水シート3を鉛直に挿入する場合について説明しているが、本発明は、傾斜した地盤攪拌体を形成し、この地盤攪拌体内に遮水シートを斜めに挿入し、地盤G内に傾斜した遮水壁を構築してもよい。
また、上記した実施の形態では、ほぐされた土の中に液状の添加材を混入して攪拌することで、流動体状の地盤攪拌体2を造成しているが、本発明は、ほぐされた土の中に、セメント等の固化材と水とをそれぞれ混入させて攪拌することで流動体状の地盤攪拌体2を造成してもよい。
また、上記した実施の形態では、先行する遮水シート3Aの後側の側端部に芯材が設けられ、後行する遮水シート3Bの先側の側端部に筒材5が設けられ、芯材の周り遮水シートが巻回されていてロール状とされているが、先行する遮水シートの後側の側端部に筒材が設けられ、後行する遮水シートの先側の側端部に芯材が設けられていて、筒材の周りに遮水シートが巻回されてロール状になっていてもよい。このような場合であっても、遮水シート継手部において芯材に筒材を外嵌させるところが、筒材に芯材を内嵌させるようにするところが変わり、また芯材延長部材を用いるところが、若干その径を大きくして筒材延長部材(筒材延長部材と一体となった筒材でもよい。)を用いることに変わり、突起部24,63aが筒材に内嵌し、把持機構65は筒材延長部材と把持することになる他は、基本的に遮水シートの展張方法において変わるところはない。
本発明の実施の形態における遮水壁を表す図である。 本発明の実施の形態における地盤攪拌体を造成する施工システムを表す図である。 本発明の実施の形態における地盤攪拌機を表す図である。 本発明の実施の形態におけるロール状に巻かれた遮水シートを表す図である。 本発明の別の実施の形態における遮水シート保持装置を表す平面図である。 本発明の別の実施の形態における遮水シート保持装置を表す側面図である。 本発明の別の実施の形態における遮水シート保持装置を表す側面図である。 本発明の別の実施の形態における遮水シート保持装置を表す平面図である。 本発明の別の実施の形態における遮水シート保持装置を表す平面図である。 本発明の実施の形態における遮水シートを設置する施工システムを表す図である。 本発明の実施の形態における遮水シートを設置する施工システムを表す図である。 本発明の別の実施の形態における遮水シートを設置する施工システムを表す図である。 本発明の実施の形態における遮水シートの施工手順を表すフローチャート図である。 本発明の実施の形態における遮水シートの施工手順を表す図である。
符号の説明
1 遮水壁
2 地盤攪拌体
3 遮水シート
4 芯材
5 筒材
5a スリット
7 充填材
12 地盤攪拌機
21 遮水シート保持装置
34 マスト部
50 可動アーム
51 ベースマシン
52 フレーム
53 駆動輪
54 従動輪
55 エンドレスチェーン
56 攪拌羽根
60 保持支柱
63 受け部材
64 芯材延長部材
65 把持機構
G 地盤

Claims (4)

  1. 地盤内に遮水シートからなる遮水壁を構築する遮水壁の構築方法において、
    前記地盤を現位置にて所定深さで所定長さ連続的に攪拌して、面状の地盤攪拌体を造成する工程と、
    前記地盤攪拌体内にロール状に巻かれた遮水シートを挿入する工程と、
    該ロール状の遮水シートを前記地盤攪拌体内で展張させる工程とを備え
    前記遮水シートは、一方の側端部に芯材あるいは筒材が付設され、他方の側端部に筒材あるいは芯材が付設され、
    前記芯材は、前記遮水シート側端に沿って設けられていて該遮水シート側端部によって外周面が覆われるように包み込まれ、
    前記筒材は、前記遮水シート側端に沿って設けられていて軸方向に延在するスリットが形成されているとともに該遮水シート側端部によって外周面および内周面がこれら外周面および内周面に沿った態様でそれぞれ覆われるように包み込まれ、
    一方の側端部の芯材あるいは筒材に遮水シートが巻回されてロール状とされ、他方の側端部を前記地盤攪拌体内で固定して、前記ロール状の遮水シートを移動させつつ展張していき、
    前記遮水シートを挿入する工程のとき、前記地盤攪拌体内に先行して展張された遮水シートの前記芯材と、前記地盤攪拌体内に後行して挿入された遮水シートの前記筒材とを嵌合させることで、先行して展張された前記遮水シートと後行して挿入された前記遮水シートとを継手することを特徴とする遮水壁の構築方法。
  2. 地盤内に遮水シートからなる遮水壁を構築する遮水壁の構築方法において、
    前記地盤を現位置にて所定深さで所定長さ連続的に攪拌して、面状の地盤攪拌体を造成する工程と、
    前記地盤攪拌体内にロール状に巻かれた遮水シートを挿入する工程と、
    該ロール状の遮水シートを前記地盤攪拌体内で展張させる工程とを備え、
    前記遮水シートは、一方の側端部に芯材あるいは筒材が付設され、他方の側端部に筒材あるいは芯材が付設され、
    前記芯材は、前記遮水シート側端に沿って設けられていて該遮水シート側端部によって外周面が覆われるように包み込まれ、
    前記筒材は、前記遮水シート側端に沿って設けられていて軸方向に延在するスリットが形成されているとともに該遮水シート側端部によって外周面および内周面がこれら外周面および内周面に沿った態様でそれぞれ覆われるように包み込まれ、
    一方の側端部の芯材あるいは筒材に遮水シートが巻回されてロール状とされ、他方の側端部を前記地盤攪拌体内で固定して、前記ロール状の遮水シートを移動させつつ展張していき、
    前記遮水シートを挿入する工程のとき、前記地盤攪拌体内に先行して展張された遮水シートの前記筒材と、前記地盤攪拌体内に後行して挿入された遮水シートの前記芯材とを嵌合させることで、先行して展張された前記遮水シートと後行して挿入された前記遮水シートとを継手することを特徴とする遮水壁の構築方法。
  3. 請求項1または2記載の遮水壁の構築方法において、
    前記芯材と筒材の嵌合時に、該筒材の内部には前記芯材を外嵌させる保護部材が挿装されていることを特徴とする遮水壁の構築方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の遮水壁の構築方法において、
    嵌合された前記芯材と前記筒材との間の空隙に充填材を充填する工程を備えることを特徴とする遮水壁の構築方法。
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