JP4405563B2 - リライタブルカード - Google Patents
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Description
このようなカードには、カードの片面に磁気データ部を配した磁気カードと、磁気データ部が無いカードとがある。比較的大きな病院などでは様々なデータを記憶させておくことができる前記磁気カードを診察券に使用し、前回通院したときの状況など、種々のデータが記憶されている。
このように、データを記憶できるカードとしては、前記磁気カードやICカードなど様々な種類のものがあるが、いずれもコストが高く、特に小規模病院や医院等において多数の患者に配布するものとしては負担が大きく使用しにくいと言う実情があった。
このようなカードでは、カードの表面に加熱ヘッドを用いて文字等を書き換え可能に印刷することができる。しかし、リライタブルカードでは、印刷される内容は自由に書き換えできるが、データそのものを記憶することはできない。そこで、リライタブルカードの裏面に磁気テープを貼り付けたり磁気部分を形成することにより、カード表面には印字をし、カード裏面にはデータを記憶させるような構成のリライタブルカードも存在する(例えば、特許文献2参照)。
さらに、このように磁気テープを貼り付けた構成のリライタブルカードのカードリーダライタは加熱ヘッドの他に磁気ヘッドも必要となり、カードリーダライタ自体も高コストになってしまうと共に、データの読み書きにも手間がかかるという課題がある。
この構成を採用することによって、バーコードにデータが記憶されるので、通常の印刷と同様にバーコードを印刷すれば、これによりデータの記憶ができる。すなわち、磁気部分等を設けなくてもデータの記憶ができるので、データの読み書きが容易であり、また磁気カードと異なり全てのデータや情報が常に視認できるため、データ破壊やデータ改竄のおそれが少なく、且つ安価なカードを提供できる。
また、通常のバーコードでは、各バーの太さ(カード搬送方向のバーの幅に該当する)や、バーどうしの間隔でその内容であるデータが決定されるが、カードリーダライタでカードに印刷されたバーコードを読み取るときは、モータで回転駆動する搬送ローラでカードを搬送させながらバーコードを読み取ることとなる。このため、前記通常のバーコードではモータの回転が多少でも不安定になると、バーコードのバーの太さやバーどうしの間隔を誤判定してしまう。そこで、上記のようにデータ読み取りのタイミング検出用のバー(エンコードバー)を検出した位置に対応する他のデータバーを読み取る構成を採用することで、カード搬送用のモータの動作の安定性にかかわらず、カードリーダライタでの読み込みや書き込みが安定して行える。
この構成によれば、データ読み取りのタイミング検出用のバーの白バー部分も単なる空白ではなく、データ部として構成できるので、よりデータ密度を上げることができる。
この構成によれば、リライタブルカードをカードリーダライタに挿入する際に、長手方向における何れの方向を挿入方向としてもデータの読み書きが行える。
この構成によれば、バーコードの読み取り方向が2箇所のバーコードとも同一方向となるので、リライタブルカードをカードリーダライタに挿入する際に挿入方向を間違えた場合には、そのことをすぐに検出できる。また、リライタブルカードの挿入方向が逆方向であっても、バーコードが全て通過した後データ解析を行うことが可能な読み取り識別部を備えたカードリーダライタを用いれば、書換データの印刷時に前記逆方向のカード面にあるデータを全て消去しながら新たに新規データを含むカード面情報の全てを順方向に書き換えることができるので、表裏面さえ気をつければカードの方向を気にせず挿入できる。
(第1の実施形態)
リライタブルカードは、ロイコ塗料または加熱することで透明と白濁を繰り返す可逆的材料などの感熱特殊塗料を用いており、感熱ヘッドによって表示を書き換え可能に設けられたカードである。
このようなリライタブルカードにおいても全面が書き換え可能に設けられているわけではなく、一般的なリライタブルカードには、ロイコ塗料等が配置された書き換え可能領域と、ロイコ塗料等が配置されていない書き換え不能領域とが形成されている。企業名などは書き換え不能領域に印刷されており、消費者のポイント数などが書き換え可能領域に印刷される。
一般的な診療用カードでは、例えば医療機関名11、医療機関の診療時間12、医療機関の住所13、医療機関の電話番号14などが書き換えできないように、あらかじめ書き換え不能領域に印刷されているが、本実施形態では全て書き換え可能領域に印刷するものとし、データの書き換え時おいて書き換え不要なデータは書き換えを実行しないようにすることもできる。
さらに、この印刷内容について、たとえば個人情報のうち本人以外知り得ない情報や生年月日等は印刷しないでおくことも可能である。そしてこれらの本人以外知り得ない情報や生年月日等についてはバーコードに記憶させておき、病院、診療科もしくは薬局の受付者または医師等がカードリーダに挿入したときにこれらの情報を画面等に表示させ、本人の口頭申告と照合することにより、迅速に本人確認が行える。このため、人違いによる誤った治療や投薬の間違い等の事故を防止することができる。
なお、本実施形態のバーコードの構成は、現在一般的に知られているJANやCODE39やITF等のように、既に規格化されたものではなく、今回出願人がリライタブルカードに印刷するバーコードとして最適なものとして新たに構成したものである。
具体的には、カードの長手方向に沿って複数の単位データ部26が並んで形成されており、本実施形態では3つのバーで単位データ部26の一単位を形成している。この単位データ部26は、リライタブルカード10の幅方向中央にエンコードバー28が形成され、エンコードバー28の左右にデータバーが形成される。以下、データバーとして、リライタブルカード10の搬送方向を向いて左側の左バー30、リライタブルカード10の搬送方向を向いて右側の右バー31と称して説明する。
なお、実際には、単位データ部26の幅dは、0.25mm程度にすることを想定している。また、各バーの長さは、カードリーダライタに設置されている読み取りセンサの位置に適合するように設定すればよく、本実施形態では2.0mm程度を想定している。
エンコードバー28は、カード長手方向に沿って黒バーと白バーとが交互に形成されて構成される。黒バーが形成されている部位もエンコードバー28であり、白バーが形成されている部位もエンコードバー28である。つまり、従来のバーコードのように白色の部分を空白としたものとはその基本的な考え方が異なり、交互に表れる黒色、白色のそれぞれの位置にデータが形成されるので、従来のものと比較してデータ密度を上げることができる。
エンコードバー28の両側の左バー30、右バー31をデータバーとした。しかし、単位データ部26の3つのバーのうちいずれを左バー又は右バーをエンコードバーとしてもよい。
さらに、単位データ部26としては、3つのバーで構成されることには限定されず、2つのバーで1つの単位データ部26を構成してもよい。この構成では、2つのバーのうちのいずれか一方がエンコードバーとなり、他方がデータバーとなる。そして、このような場合、単位データ部8個で1byteの情報量となるので、単位データ部8個ずつにASCIIコードなどを割り当て可能である。
なお、2つのバー、3つのバー以外にも、4つのバーで1つの単位データ部26を構成してもよいことはいうまでもない。
リライタブルカード10の第2の実施形態について、図4および図5に基づいて説明する。なお、上述した第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する場合もある。
本実施形態のリライタブルカード10は、カードの長手方向に沿って上下2箇所に同じ内容のバーコード24a,24bが印刷されている。この同じ内容のバーコード24a,24bは、カードの中心点Oに対して点対称となるように印刷されている。
このため、バーコードを読み取らせる際に、カードリーダライタには1組の読み取りセンサを設置するだけで、カードの搬送方向が長手方向に沿ったA方向またはB方向のいずれであっても、バーコード24aまたはバーコード24bの少なくともいずれか一方を確実に読み取らせることができる。
したがって、このような構成のリライタブルカード10では、カードリーダライタにバーコード24を読み取らせる際に、カードリーダライタへカードのどちら側から挿入しても確実にデータが読み取られる。さらに、長手方向に沿ったA方向またはB方向のいずれの方向から挿入されても、書換データの印刷時に前記逆方向のカード面にあるデータを全て消去しながら新たに新規データを含むカード面情報の全てを順方向に書き換えることができるので、表裏面さえ気をつければカードの方向を気にせず挿入できる。
リライタブルカード10の第3の実施形態について、図6に基づいて説明する。なお、
上述した第1の実施形態および第2の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する場合もある。
本実施形態では、カードの長手方向に沿って上下2箇所に同じ内容のバーコード24c,24dが印刷されている点では、第2の実施形態と同様である。ただ、本実施形態では、この同じ内容のバーコード24c,24dは、カード長手方向に延びるカードの中心線Cに対して線対称となるように印刷されている。したがって、このリライタブルカード10では、バーコード24cを読み取らせる方向Aと、バーコード24dを読み取らせる方向Aが同一方向となる。
なお、バーコード24の向きが間違っているとの認識は、上述したようなスタートコードまたはエンドコードを読み取ることで可能となる。
上述したバーコードを対象に2ヶ所設ける方法に代えて、バーコードをカード進行方向中心線上に1ヶ所にすれば1つのセンサでカード挿入方向の識別が可能であるが、カード面の例えば顔写真のように比較的広い印刷面を必要とする印刷ができなかったり、カード面がバーコードを境界として2分割されることになり、全面印刷による調和のとれた美しい印刷表現が損なわれることになる。
しかし、本発明のリライタブルカード10としては、カードの発行先により変化する情報、例えば患者の整理番号16、氏名18、生年月日19、顔写真20などを書き換え可能領域に設定し、書き換え不能領域に医療機関名11、医療機関の診療時間12、医療機関の住所13、医療機関の電話番号14などを予め印刷しておくように形成してもよい。
このようにすることで、カードリーダライタでは、挿入されたリライタブルカード10の挿入方向を検出し誤っている場合は挿入し直すように促し、その後に記載されているデータを読み出しつつ印刷を消去し、リライタブルカード10をカードリーダライタから搬出させるときに新たに必要な表示、必要なデータを印刷し直すことができる。
11 医療機関名
12 診療時間
13 住所
14 電話番号
16 整理番号
18 氏名
19 生年月日
20 顔写真
24 バーコード
26 単位データ部
28 エンコードバー
30 左バー
31 右バー
C 中心線
O 中心点
Claims (4)
- データを記憶する記憶部が設けられ、記憶部内のデータを加熱することにより可逆的に書き換え可能な感熱特殊材料を用いたリライタブルカードにおいて、
前記記憶部は、印刷面に形成されたバーコードであり、
前記バーコードは、
カード搬送方向であるカード長手方向に沿って、単位データ部が複数形成され、
前記単位データ部は、カード幅方向にそれぞれの長手方向が向いており且つカード幅方向に並んで形成された複数のバーを有しており、
前記単位データ部の複数のバーのうち、いずれか1つがデータ読み取りのタイミング検出用のバーであり、他のバーが黒バーまたは白バーからなるデータバーであることを特徴とするリライタブルカード。 - 前記データ読み取りのタイミング検出用のバーは、前記カード長手方向に沿って交互に配置された黒バーおよび白バーであることを特徴とする請求項1記載のリライタブルカード。
- 前記バーコードが、カードの中心点に対して点対称となる2箇所に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のリライタブルカード。
- 前記バーコードが、カード幅方向の中心における前記カード長手方向に沿った中心線に対して線対称となる2箇所に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2項記載のリライタブルカード。
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