JP4404576B2 - 電子部品用接着テープ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体装置を構成するリードフレームのリードピン固定用の接着に使用するためのリ−ドフレ−ム固定用接着テープ等の電子部品用接着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、樹脂封止型半導体装置内において使用される電子部品用接着テープには、リードフレーム固定用テープ、LOC(Lead On Chip)や多層リ−ドフレ−ムに使用される両面接着テ−プおよびTABテープ等がある。例えば、図1はリードフレーム固定用接着テープを使用した半導体装置の断面説明図であり、ICチップ2を載置したダイパッド1とリ−ドピン5からなるリードフレームのリードピンがリ−ドフレーム固定用接着テ−プ4で固定された状態を示し、ボンディングワイヤ−3によりリードピン5とICチップ2が接続された後全体を封止樹脂6で封止した状態が示されている。
【0003】
このようにリードフレーム固定用接着テープでリードピンを固定することにより、リードフレーム自体及び半導体アセンブリ工程全体の、生産歩留り及び生産性向上がなされている。このリードフレーム固定用接着テープは、通常リードフレームメーカーによりリードフレーム上にテーピングされた後、半導体メーカーに出荷され、半導体メーカーによりIC搭載後、樹脂封止されている。そのためリードフレーム固定用接着テープには、半導体レベルでの一般的な信頼性およびテーピング時の作業性は勿論のこと、テーピング直後の充分な室温接着力、半導体装置組立工程での加熱に耐える充分な耐熱性等が要求される。
【0004】
従来、このような用途に使用される電子部品用接着テープとしては、例えば、ポリイミドフィルム等の支持体フィルム上にポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸エステルあるいはNBR等の合成ゴム系樹脂等の単独、または他の樹脂で変性したもの、あるいは他の樹脂と混合したものを接着剤として塗布するが、接着剤にはBステージ状態としたものが使用されている。
【0005】
【特許文献】
特開平05−226571号公報
特開平07−258612号公報
特開平08−239636号公報
特開平08−269413号公報
特開平09−74266号公報
特開平09−100450号公報
特開平10−147755号公報
特開平10−158627号公報
【0006】
特開平05−226571号公報には剥離性の担持体シートに紫外線硬化性樹脂組成物を用いたリードフレーム固定用接着シートが開示されている。
特開平07−258612号公報には、ポリフェニレンスルファイド樹脂フィルムに、耐熱性接着剤を設けた接着材料が開示されている。
特開平08−239636号公報には、半導体ウェハのダイシング工程からピックアップ工程に用いられるアクリル系粘着剤を用いた接着テープが開示されている。
特開平08−269413号公報には、エポキシ樹脂とアクリロニトリル−ブタジエン共重合体からなる接着剤を支持体フィルムに設けたものが開示されている。
特開平09−74266号公報には、半導体チップ固定用の接着剤テープであって、イミド結合を有する熱可塑性ポリマーを主とする熱可塑性ポリマーを用いた固定用テープが開示されている。
特開平09−100450号公報には、シリコンウェハのダイシング、リードフレームにダイボンディングする際に使用される粘接着テープであって、アクリル系粘着剤を用いたものが開示されている。
特開平10−147755号公報にはダイアタッチ用熱転写型ポリイミド系接着剤付きテープが開示されている。
特開平10−158627号公報には、電子産業用テープとしてヒドロキシル基系樹脂と、熱可塑性ウレタンエラストマーと硬化剤とからなるものが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
リードフレーム固定用接着テープによりテーピングされたリードフレームは、ICを搭載( 以下ダイアタッチ) 、金ワイヤーにてIC−リードピンの接続(以下ワイヤーボンディング)後にモールド封止されて基板に実装される。この実装工程においては半田は、一般的にリフロー方式が用いられるが、この方式は予め接合個所に一定量の半田を供給しておき、これを外部の熱源により溶融させソルダリングする方式である。この場合実装部品は200〜260℃に温度が上昇するが、前記特許文献にあるような従来技術による電子部品用接着テープを使用すると、その熱によりパッケージ自体が持つ水分が気化することでリードフレームとモールド樹脂の界面で剥離(以後パッケージクラックと称す)が生じることがしばしばであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
リードフレームとモールド樹脂の界面での剥離の原因としては、リードフレーム固定テープから発生するアウトガスがリードフレームに付着することで、リードフレーム母材とその酸化膜との界面の強度が低下することが近年の研究で判明してきた。そこで本発明者等は鋭意検討を行なった結果、リードフレーム固定テープが200℃で1時間のダイアタッチ材を熱硬化させるためのキュアと、ワイヤーボンディングが行われる240℃で10分間の加熱において発生する接着剤層からの発生ガス量が80μm・%以下に抑えることでダイパッドおよびリードピンへの付着量を抑制し酸化膜が剥離しにくくなるということを見出し、本発明に至ったものであり、その概要は下記のとおりである。
【0009】
請求項1の発明は、耐熱性フィルムの少なくとも片面に接着剤層を設けた接着テープにおいて、該接着剤層の組成が、成分(a):アクリロニトリル−ブタジエン共重合体またはアクリロニトリル−ブタジエン−(メタ)アクリル酸共重合体のブタジエン系共重合体(以下NBR)、成分(b):フェノール樹脂及び/またはエポキシ樹脂、成分(c):化9〜化13に示す式(1−1)〜(1−5)のマレイミド基を2個以上含有する窒素含有化合物のうちから選択されたもの、成分(d):3,3’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(3,3’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−(3,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−(3,3’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、4,4’−オキシジアニリン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
1,3−ビス[1−(3−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(3−アミノフェニル)]ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル−ビス(3−アミノフェノキシ)]ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(3−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンから選択されたもの、または両末端にアミノ基を有する重量平均分子量200〜7, 000の、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、アミノプロピル末端のジメチルシロキサン4量体、8量体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチルジシロキサンから選択されたものから構成されており、且つ該接着剤層を200℃で1時間加熱後240℃で10分間加熱したときの接着剤層からの発生ガス量が80μm・%以下であり、成分(b)の比率が全固形分中の10〜42%であり、成分(b)の分子量1000以下の含有率が15%以下であることを特徴とする電子部品用接着テープ。
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【0010】
請求項2の発明は、成分(a)のNBRが、重量平均分子量50, 000〜1, 000, 000で、アクリロニトリルの含有率が5〜50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープである。請求項3の発明は、成分(b)がフェノール樹脂で且つ、p−t−ブチルフェノール型、ビスフェノールA型、クレゾール型、又はそれらの共縮合型のレゾール型フェノール樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープであり、請求項4の発明は、成分(b)のエポキシ樹脂が、ノボラック型、ビスフェノールS型、ビフェニル骨格型のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープであり、請求項5の発明は、上記各成分が、成分(a)100重量部に対して、成分(b)、成分(c)、および成分(d)の総和が20〜500重量部であり、成分(c)のマレイミド基1モル当量に対する成分(d)のアミノ基が0.01〜2.0モル当量であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープである。
また、請求項6の発明は、粒径1μm以下のフィラーが、接着剤層の全樹脂成分100重量部に対して4〜40重量部含まれていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープであり、請求項7の発明は、耐熱性フィルムがポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープであり、請求項8の発明は、接着剤層の保護のため剥離用フィルムを設けたことを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープであり、請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の電子部品用接着テープをリードフレーム固定用に使用したことを特徴とする電子部品用接着テープである。
【0011】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の電子部品用接着テープは耐熱性フィルムの少なくとも片面に、前記した成分(a)、(b),(c)および(d)に記載された化合物が用いられるが、請求項1に記載のように該接着剤層を200℃で1時間加熱後240℃で10分間加熱したときの接着剤層からの発生ガス量が80μm・%以下であることを特徴とする。
なお、(a)のNBRとしては、公知のものが全て使用できるが、重量平均分子量が50, 000〜1, 000, 000、アクリロニトリルの含有率が5〜50重量%、とりわけ、分子量が100, 000〜500, 000、アクリロニトリル含有率が10〜40重量%のものが好ましい。この場合、アクリロニトリルの含有率が5重量%に満たない場合は、他の樹脂成分との相溶性、溶剤溶解性が劣り塗料中で分離する問題を生じ、一方、50重量%を超えて大きいと電気的信頼性が急激に低下する問題を発生し易い。
【0012】
本発明の電子部品用接着テープは、接着剤層を200℃で1時間加熱後240℃で10分間加熱したときの接着剤層からの発生ガス量が80μm・%以下であることが必要である。
この場合の発生ガス量の測定方法は、後述の発明の実施の形態の欄で詳述するが、その算出は下記の通りである。
すなわち、接着剤層の重量をW1,ガスクロマトグラフィーによる発生ガスの実測値をW2として、発生ガス比率R(%)を下記式で算出する。
R(%)=(W2/W1)×100
次に該接着剤層の厚さT(μm)を測定し、下記式により発生ガス量V(μm・%)を算出する。
V(μm・%)=R×T
本発明の接着剤層において、発生ガス量が80μm・%を超えて大きいと、パッケージクラックを発生し、本発明の目的を達成出来ない。
発生ガス量が80μm・%以下にするためには、例えば接着剤層中の成分(b)の含有量を少なくすればよい。
【0013】
次にフェノ−ル樹脂としては、公知のものが全て使用できるが、高温時の重量減少を抑え、接着温度、接着剤の硬化温度を低温化でき、また、充分な接着力を得られることから、フェノール成分がp-t-ブチルフェノール、ビスフェノールA、クレゾールよりなる群から選択された1種又はそれ以上よりなる、p-t-ブチルフェノール型、ビスフェノールA型、クレゾール型、又はそれらの共縮合型のレゾール型フェノール樹脂が好ましい。この中でも特に、p-t-ブチルフェノール型樹脂がアウトガスの発生が少ないので本発明に好適に使用される。
【0014】
エポキシ樹脂としては、公知のものが全て使用できるが、フェノール樹脂同様、高温時の重量減少を抑え、強じん性、高接着性等の特長からノボラック型、ビスフェノールS型、ビフェニル骨格型、ジシクロペンタジエン型のものが特に好ましい。又、公知のエポキシ樹脂のみならず、分子構造にエポキシ基を有する物質であれば使用できる。
【0015】
フェノール樹脂及びエポキシ樹脂は分子量1000以下の含有量が15%以下、更には10%以下である事が好ましく、含有量が15%を超えると揮発分が増加し、パッケージクラックが発生しやすくなる。
【0016】
マレイミド基を2個以上含有する化合物としては、いずれのものも使用できるが、電気的信頼性、溶剤溶解性等の点から、前記した一般式(1−1)〜(1−6)が特に好ましい。これらの化合物は一般に市販されており、容易に入手することができ、又従来公知の方法により合成することもできる。
【0017】
成分(d)として使用されるジアミン化合物としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
3,3’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(3,3’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−(3,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−(3,3’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、4,4’−オキシジアニリン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
1,3−ビス[1−(3−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(3−アミノフェニル)]ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル−ビス(3−アミノフェノキシ)]ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(3−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン。
【0018】
または両末端にアミノ基を有する重量平均分子量200〜7, 000のビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、アミノプロピル末端のジメチルシロキサン4量体、8量体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチルジシロキサンから選択されたものである。
【0019】
接着剤層の配合割合は、成分(a)100重量部に対して、成分(b)、成分(c)、および成分(d)の総和が20〜500重量部に設定することが好ましい。成分(b)、成分(c)、および成分(d)の総和が上記範囲の下限より少なくなると、塗布して硬化した後、接着剤層の耐熱性、特にTg、ヤング率の低下が著しくなり、目的の用途に適さない。また、上記範囲の上限より多くなると、接着剤層をBステージまで硬化した際に、接着剤層自体が脆くなって作業性が悪くなったり、支持体である耐熱性フィルムとの密着性が低下する。また成分(a)〜(d)の総和中に占める成分(b)の重量割合は10〜55重量%であるように設定することが好ましい。
(b)の比率が上記範囲より低くなるとBステージ状態が低くなり、高温時の接着力低下を招き、結果としてボイド、リードシフトの原因となる。また上記範囲より高くなると、高温時における揮発性分量が増加し、それがリードフレームに付着し酸化膜剥離の原因となる。
また、成分(c)と成分(d)の配合割合は、成分(c)のマレイミド基1モル当量に対する成分(d)のアミノ基が0.01〜2.0モル当量になるようにすることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.0の範囲に設定する。成分(d)のアミノ基当量が上記範囲の下限より少なくなると、接着剤層をBステージまで硬化した際に、接着剤層自体が脆くなって作業性が低下したり、支持体である耐熱性フィルムとの密着性が低下したりする。また上記範囲の上限より多くなると、混合に際してゲル化するため、接着剤層用塗液としての液状接着剤を調製することができなくなる。
【0020】
成分(a)、成分(b)、成分(c)、および成分(d)の混合は、それらを溶解する溶媒中で行う。溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、酢酸チル、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等が挙げられ、これらの中から、各成分が溶解するように種類と量を適宜選択して使用する。
【0021】
接着剤層用塗液としての液状接着剤においては、反応を促進させるために、ジアザビシクロオクタン、またはメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンパーオキサイド、3, 3, 5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1, 1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3, 3, 5トリメチルヘキサン、1, 1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、2, 2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4, 4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレート、2, 2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2, 5−ジメチルヘキサン−2, 5−ジハイドロパーオキサイド、1, 1, 3, 3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α, α'−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2, 5−ジメチル−2, 5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2, 5−ジメチル−2, 5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3, 5, 5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、スクシニックアシッドパーオキサイド、2, 4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−ミリスティルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−アリルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシ−3, 5, 5−トリメチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2, 5−ジメチル−2, 5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクテート、t−ヘキシルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘキサネート、アセチルシクロヘキシルスルフォニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート等の有機過酸化物、1, 2−ジメチルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール・トリメリット酸塩、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル−5−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−フェニル−4−ベンジルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−イソプロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾリウムトリメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2, 4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン、2, 4−ジアミノ−6−[2'−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン、2, 4−ジアミノ−6−[2'−ウンデシルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌール酸付加物、2−フェニルイミダゾリウムイソシアヌール酸付加物、2, 4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン−イソシアヌール酸付加物、2−フェニル−4, 5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、4, 4'−メチレン−ビス−(2−エチル−5−メチルイミダゾール)、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4, 5−ジ(シアノエトキシメチル)イミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、2−メチルイミダゾール・ベンゾトリアゾール付加物、1−アミノエチル−2−エチルイミダゾール、1−(シアノエチルアミノエチル)−2−メチルイミダゾール、N, N'−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]−アジポイルジアミド、N, N'−ビス−(2−メチルイミダゾリル−1−エチル)尿素、N−(2−メチルイミダゾリル−1−エチル)尿素、N, N'−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]ドデカンジオイルジアミド、N, N'−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]エイコサンジオイルジアミド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール・塩化水素酸塩等のイミダゾール類、トリフェニルフォスフィン等の反応促進剤を添加することもできる。
【0022】
また、接着テープに適用した場合のテーピング特性を安定させるために、粒径1μm以下のフィラーを含有させることができる。テーピング特性の安定とは、接着テープをリードの上に熱圧着する際に、テープの端面からの接着剤の溶融によるはみ出しを防止し、かつ接着剤層に適当な厚さを保持して接着性を維持することを意味する。該フィラーの含有率は、接着剤層の全樹脂成分100重量部に対して4〜40重量部、好ましくは9〜30重量部の範囲に設定される。
前記フィラーの含有率が上記範囲の下限の4重量部よりも少なくなるとテーピング特性の安定化効果が小さくなり、40重量部よりも多くなると接着テープの接着強度が低下し、さらにラミネート等の加工性が悪くなるので好ましくない。フィラーとしては、例えば、シリカ、石英粉、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、ダイヤモンド粉、マイカ、フッ素樹脂、ジルコン粉等が使用される。
【0023】
本発明の電子部品用接着テープを作製するには、上記の液状接着剤を、耐熱性フィルムの片面、あるいは、剥離性フィルムの片面に塗布乾燥後耐熱フィルムをし、乾燥すればよい。その際、塗布厚さは、5〜100μm、とりわけ10〜50μmの範囲にあることが好ましい。耐熱性フィルとしては、例えば、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル、ポリパラバン酸、およびポリエチレンテレフタレート等の耐熱性樹脂のフィルム、エポキシ樹脂−ガラスクロス、エポキシ樹脂−ポリイミド−ガラスクロス等の複合耐熱フィルム等が挙げられるが、特にポリイミド樹脂のフィルムが好ましい。耐熱性フィルムの厚さは、7.5〜130μm、好ましくは、12.5〜75μmの範囲に設定する。この範囲より薄すぎる場合には接着テープの腰が不充分になり、また、厚すぎる場合には接着テープの打ち抜き作業が困難になるので、上記の範囲が好ましい。
【0024】
本発明の電子部品用接着テープに使用される剥離性フィルムとしては、厚さ1〜200μm、好ましくは、10〜100μmの範囲のものが使用され、仮の支持体として作用する。使用可能な剥離性フィルムとしては、ポリプロピレンフィルム、フッ素樹脂系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、紙、および場合によってはそれらの表面にシリコーン樹脂を塗布して剥離性を付与したもの等が挙げられる。これらの剥離性フィルムは、90゜ピール強度が0.01〜10.0g/cm、好ましくは0.1〜7.0g/cmの範囲にあることが望ましい。剥離強度が上記の範囲より小さい場合には接着テープ搬送時に剥離性フィルムが簡単に剥離する等の問題があり、上記の範囲より大きい場合には剥離性フィルムが接着剤層からきれいに剥がれず、作業性が悪くなる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施例及び比較例に基づいてより詳細に説明する。
又比較試験の結果は表1に示すとおりである。
【0026】
実施例1
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(重量平均分子量250, 000、アクリロニトリル含有率27%)100重量部、p-t-ブチルフェノール型レゾールフェノール樹脂(低分子物含有率11%)50重量部、前記式(1−1)で示される化合物45重量部、1, 3−ビス(3−アミノプロピル)−1, 1, 3, 3−テトラメチルジシロキサン5重量部(上記化合物のマレイミド基1モル当量に対するアミノ基のモル当量は0.51)を、テトラヒドロフラン中に添加して充分に混合、溶解し、固形分率30重量%の液状接着剤を得た。なお、以下の実施例2〜27の液状接着剤の固形分率はいずれも30重量%である。
上記液状接着剤を乾燥後の接着剤層の厚さが20μmになるようにポリイミドフィルムの片面に塗布し、熱風循環型乾燥機中にて150℃で15分間乾燥して、本発明による電子部品用接着テープを作成した。
【0027】
実施例2
実施例1においてNBR100重量部を20重量部に代えた以外は実施例と同様に操作して本発明による電子部品用接着テープを得た。
【0028】
実施例3
実施例1においてNBR100重量部を500重量部に代えた以外は実施例と同様に操作して本発明による電子部品用接着テープを得た。
【0029】
実施例4
実施例1においてフェノール樹脂を50重量部から150重量部に代えた以外は実施例1と同様に操作して本発明による電子部品用接着テープを得た。
【0030】
実施例5
実施例1においてフェノール樹脂を50重量部から20重量部に代えた以外は実施例1と同様に操作して本発明による電子部品用接着テープを得た。
【0031】
実施例6
実施例1において成分(b)をp−t−ブチルフェノール型レゾールフェノール樹脂(低分子物含有量7%)に代えた以外は実施例1と同様に操作して本発明による電子部品用接着テープを得た。
【0032】
実施例7
実施例1においてp-t-ブチルフェノール型レゾールフェノール樹脂をノボラックフェノール樹脂(低分子物含有量12%)25重量部、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(低分子物含有量14%)25重量部、2−エチル−4―メチルイミダゾール0.1部に代えた以外は実施例1と同様に操作して本発明による電子部品用接着テープを得た。
【0033】
実施例8
実施例1で得られた液状接着剤100重量部と、アルミナフィラー(昭和電工社製)6重量部を分散混合することにより本発明による電子部品用接着テープを得た。
【0034】
比較例1
実施例1においてフェノール樹脂をビスフェノ−ルA型レゾ−ルフェノ−ル樹脂(低分子物含有率31%)に代えた以外は実施例1と同様に操作して比較用の接着テープを得た。
【0035】
比較例2
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(重量平均分子量250, 000、アクリロニトリル含有率27%)100重量部、p-t-ブチルフェノール型レゾールフェノール樹脂(低分子物含有率13%)100重量部を、テトラヒドロフラン中に添加して充分に混合、溶解し、固形分率30重量%の液状接着剤を得た。
上記液状接着剤を乾燥後の接着剤層の厚さが20μmになるようにポリイミドフィルムの片面に塗布し、熱風循環型乾燥機中にて150℃で15分間乾燥して比較用の接着テープを作成した。
【0036】
比較例3
実施例1においてNBR100重量部を10重量部に代えた以外は実施例1と同様に操作して比較用の接着テープを得た。
【0037】
(リードフレームの組み立て)
図1に示す半導体パッケージに用いられるリードフレームを、次に示す手順で組み立てた。
(a)接着テープの打ち抜き:金型により接着テープをリング状に打ち抜いた。
(b)接着テープの接着:ホットプレート上に208ピンQFP用リードフレームを置き、リング状に打ち抜いたテープを金属ロッドで押し付け仮接着(140℃/2秒/4Kgf /cm2 )した。
【0038】
(半導体パッケージの組み立て)
作製したリードフレームを使用し、以下の手順で半導体パッケージを組み立てた。
(c)ダイボンディング:半導体チップをダイボンディング用銀ペーストを用いて、ダイパッド部に接着し、200℃で1時間硬化させた。
(d)ワイヤボンディング:ワイヤーボンダーにより、金線で半導体チップ上のワイヤーパッドとインナーリード線端部の銀メッキ部分とを配線する。そのときボンダーの条件は240℃で10分間を要した。
(e)モールディング:エポキシ系モールド剤でトランスファーモールドする。
(f)仕上げ工程:ホーミング、ダイカット、アウターリード部のメッキ等の工程を実施し、パッケージに仕上げる。
【0039】
(接着テープの評価結果)
表1に示すとおりであるが、総合すると、下記のとおりである。
(1)作業性:接着テープを上記(a)工程後にテープのハンドリング性を評価した。比較例2のテープは表面タックが生じテーピングマシンの走行性に問題が生じたが、その他の実施例、比較例については表面タックが発生しておらず走行性に問題は生じなかった。また金型の打ち抜き性の評価として打抜かれたテープを目視観察を行なった結果、比較例3のテープでは接着剤のカケが発生しており、かけた部分がリードフレームに飛び散っていたが、その他の実施例、比較例では問題が生じていなかった。
(2)ボイド:接着剤を硬化させる際に、接着剤内に発生するボイドが実用上問題になるレベルにあるか否かを顕微鏡による視覚判定にて評価した。その結果、実施例、比較例のいずれにおいてもボイドは発生していなかった。
(3)発生ガス量(揮発性分)の定量:接着テープの接着剤層とベースフィルムを分離し接着剤層のみをパージアンドトラップ方式のガスクロマトグラフ−分析装置(ヒューレット・パッカード社製HP6890GC)にて200℃で1時間加熱+240℃で10分間加熱して発生する有機物の量を測定した。その際の標準物質としてトルエンを使用した。
(4)低分子物含有量の定量:成分(b)の樹脂をテトラヒドロフラン(以後THF)に0.2%の固形分濃度になるように調整し、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ、分離カラム:昭和電工社製、KF−801、KF−802、KF−803を直列に配列、検出器は 示差屈折率方式)を使用し分子量分布を測定した。そしてチャート上で分子量1000以下の含有率をチャートの面積比から求めた。
(5)パッケージクラック:上記(a)〜(f)の工程で作成したQFP208ピンパッケージを各20個作成し、30℃/60%RHにて192時間放置した。そのパッケージを最高温度260℃にセットしたリフロー炉を通し超音波顕微鏡でパッケージクラックの有無を確認した。その結果、比較例1〜3では20〜50%にパッケージクラックが生じていたが、本発明による実施例では殆ど発生していなかった。
(6)接着力測定:銅板に150℃で接着テープを貼り付け(テーピング)した後の、10mm幅のテープの室温での90°ピール強度を測定した。その結果、本発明の接着テープは500〜700g/cmであって十分な接着力を有するのに対して、比較例3では200g/cmと非常に低かった。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】
本発明のリードフレーム固定用等電子部品用接着テープは、作業性が良好で、ボイドの発生も少なくリフロー時のパッケージクラックが少ない信頼性に優れており、半導体素子の実装、組立に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品用接着テープの使用状態の一例の断面図
【符号の説明】
1 ダイパッド
2 ICチップ
3 ボンディングワイヤー
4 リードフレーム固定用接着テープ
5 リードピン
6 封止樹脂
Claims (9)
- 耐熱性フィルムの少なくとも片面に接着剤層を設けた接着テープにおいて、該接着剤層の組成が、成分(a):アクリロニトリル−ブタジエン共重合体またはアクリロニトリル−ブタジエン−(メタ)アクリル酸共重合体のブタジエン系共重合体(以下NBR)、成分(b):フェノール樹脂及び/またはエポキシ樹脂、成分(c):化1〜化5に示す式(1−1)〜(1−5)のマレイミド基を2個以上含有する窒素含有化合物のうちから選択されたもの、成分(d):3,3’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(3,3’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−(3,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−(3,3’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、4,4’−オキシジアニリン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
1,3−ビス[1−(3−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(3−アミノフェニル)]ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル−ビス(3−アミノフェノキシ)]ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(3−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンから選択されたもの、または両末端にアミノ基を有する重量平均分子量200〜7, 000の、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、アミノプロピル末端のジメチルシロキサン4量体、8量体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチルジシロキサンから選択されたものから構成されており、且つ該接着剤層を200℃で1時間加熱後240℃で10分間加熱したときの接着剤層からの発生ガス量が80μm・%以下であり、成分(b)の比率が全固形分中の10〜42%であり、成分(b)の分子量1000以下の含有率が15%以下であることを特徴とする電子部品用接着テープ。
- 成分(a)のNBRが、重量平均分子量50, 000〜1, 000, 000で、アクリロニトリルの含有率が5〜50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープ。
- 成分(b)がフェノール樹脂で且つ、p−t−ブチルフェノール型、ビスフェノールA型、クレゾール型、又はそれらの共縮合型のレゾール型フェノール樹脂であることを特徴とする請求項1 に記載の電子部品用接着テープ。
- 成分(b)のエポキシ樹脂が、ノボラック型、ビスフェノールS型、ビフェニル骨格型のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープ。
- 上記各成分が、成分(a)100重量部に対して、成分(b)、成分(c)、および成分(d)の総和が20〜500重量部であり、成分(c)のマレイミド基1モル当量に対する成分(d)のアミノ基が0.01〜2.0モル当量であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープ。
- 粒径1μm以下のフィラーが、接着剤層の全樹脂成分100重量部に対して4〜40重量部含まれていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用接着テープ。
- 耐熱性フィルムがポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1 に記載の電子部品用接着テープ。
- 接着剤層の保護のため剥離用フィルムを設けたことを特徴とする請求項1記載の電子部品用接着テープ。
- 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の電子部品用接着テープをリードフレーム固定用に使用したことを特徴とする電子部品用接着テープ。
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