JP3599659B2 - 半導体装置用接着テープ - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、半導体装置を構成するリードフレーム周辺の部材間、放熱機能を有する部材を搭載した構造を持つ半導体装置に好適な接着テープに関するもので、中でもリードピンを接着するため又はICチップを接着するために有用な半導体装置用接着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、樹脂封止型半導体装置には、リードフレーム固定用テープ、TAB(Tape Automated Bonding )用テープ、金属板付テープなどが使用され、リードフレーム自体及び半導体アッセンブリ工程全体の生産性向上が計られてきた。
最近の電子機器には、更なる小型化、薄型化、多機能化が要求され、電子部品の小型化、高集積化に加えて、さらに電子部品の高密度実装技術が求められている。近年の電子部品の中核を構成しているICパッケージは、その形態がQFP(Quad Flat Package )やSOP(Small Outline Package)等の周辺実装型の ものが主流となっており、そして、これらの半導体装置の高密度化が進むに連れて、回路が高密度化され、リードピン間隔の挟幅化、リードピン数増が進んできている。
【0003】
高密度化が進んだこれらの半導体装置にも、放熱性に優れた金属板付き接着テープが使用されている。金属板付き接着テープについては、金属板とリードピンとの接触による絶縁不良の問題があるが、それを解決するための技術として、特開平8−333552号公報には、金属板の一面に硬化度の異なる2つの接着剤層を積層した接着テープが開示され、例えば、図1に示すごとき半導体装置に用いられている。
【0004】
図1について説明すると、この半導体装置においては、金属板2の一面に硬化度の異なる接着剤層6−1及び6−2が積層された接着テープが用いられ、ICチップ1とリードピン3が接着剤層6により接着されている。そしてリードピン3とICチップ1が金ワイヤー4で接続され、モールド樹脂5により封止された構造を有している。
【0005】
さらにまた、半導体装置の製造については、生産性の向上が要求され、上記半導体装置の製造工程の簡略化も検討されている。しかしながら、前記接着テープ(特開平8−333552号公報)を用いた場合、接着剤層の硬化工程において十分に硬化させるための時間が必要であるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように絶縁性が要求される接着剤層には、上記公報に記載された2層の異なる硬化度を有する接着剤層を有する金属板を用いて電気的信頼性を高めることが知られている。しかしながら、この公報に記載された2つの接着剤層の硬化度を変えて金属板側の接着剤層の硬化度を高くしただけの接着テープの場合、それを用いた半導体装置において、接着剤の十分な硬化が行われないとワイヤーボンディング不良が発生するという問題がある。また、ボンディング不良の問題以外にも、半導体装置の製造工程を簡略化することが望まれている。
【0007】
本発明は、従来の技術における上記のような問題を解決することを目的としてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、ワイヤーボンディング不良が発生せず、半導体装置の製造工程の簡略化が計れる半導体装置用接着テープを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来の技術における上記のような問題を解決することを目的としてなされたものである。
【0009】
本発明の半導体装置用接着テープは、金属板の少なくとも一面に、成分(a):アミノ基を有するブタジエン−アクリロニトリル共重合体と、成分(b):下記式(I−1)〜(I−5)で示されるビスマレイミド化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを含有する接着剤組成物よりなる少なくとも2つの接着剤層が積層されてなり、そして各接着剤層が半硬化状であって、それぞれ異なる動的弾性率を有し、金属板と接する接着剤層の200℃における動的弾性率が1.0×10-1MPa〜1.0×106 MPaであり、金属板と接していない側の接着剤層の200℃における動的弾性率が1.0×10 -10 MPa〜1.0×10 -2 MPaであることを特徴とする。
【0010】
【化3】
【0011】
本発明の半導体装置用接着テープにおいて、上記接着剤組成物は、上記成分(a)及び成分(b)の外に、さらに成分(c)として、下記式(II−1)又は下記式(II−2)で示されるジアミン化合物を含有するのが好ましい。
H2 N−R1 −NH2 (II−1)
(式中、R1 は2価の脂肪族基又は芳香族含有基を意味する)
【化4】
(式中、R2 は炭素数1〜12のアミノアルキル基、アミノフェノキシメチレン基、アミノフェノキシエチレン基、アミノフェノキシプロピレン基又はアミノフェノキシブチレン基を表し、sは0〜7の整数を意味する。)
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の接着テープの接着剤層を構成する接着剤組成物は、上記成分(a)の化合物及び成分(b)の化合物を必須成分として含有する。
成分(a)のアミノ基を有するブタジエン−アクリロニトリル共重合体(以下、NBRと略す)としては、共重合体中に1個以上のアミノ基を有しているものであれば使用可能である。具体的には、片末端にアミノ基を有するNBR、両末端にアミノ基を有するNBR、分子鎖中にアミノ基が分岐したNBR(ペンダント構造のNBR)等が好ましく用いられる。
アミノ基は、1〜3級アミンを構成するアミノ基及びアミドカルボニル基を構成するアミノ基であってもよい。例えば、炭素数12以下のアルキルアミン、ピペリジン類、N−アルキル(炭素数12以下)ピロリジン類を形成するアミノ基をあげることができ、また、特にピペラジニルエチルアミノカルボニル基のアミノ基は反応性の制御が容易であるので、好ましいアミノ基の例である。
【0012】
成分(a)として使用することができるアミノ基を有するNBRとしては、下記式(III )で示されるピペラジニルエチルアミノカルボニル基含有NBRが好ましい。
【化5】
(式中、k、mおよびnは、モル比であって、n=1に対して、k=3〜175、m=0.3〜93の範囲の数を表す。)
【0013】
上記アミノ基を有するNBRとしては、重量平均分子量10,000〜200,000、特に好ましくは20,000〜150,000、アクリロニトリル含有率5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、アミノ基当量500〜10,000、好ましくは1,000〜8,000を有するものが使用される。重量平均分子量が10,000より低くなると、熱安定性が不良になり、耐熱性が低下する。また、200,000より高くなると、溶剤溶解性が不良になり、また、溶融粘度が増大して、接着剤として使用した場合の作業性が不良になる。また、アクリロニトリル含有量が5重量%よりも低くなると、溶媒溶解性が低下し、50重量%よりも高くなると、絶縁性が不安定になる。さらにまた、アミノ基当量が500よりも低くなると、溶媒溶解性が低下し、一方、10,000よりも高くなると、マレイミド化合物と混合して接着剤として使用する際、低粘度となりすぎ、接着の作業性が低下する。
【0014】
また、成分(b)の前記式(I−1)〜(I−5)で示されるビスマレイミド化合物は、その少なくとも1種が上記成分(a)と配合される。成分(b)の配合量は、上記成分(a)100重量部に対して、10〜900重量部、好ましくは20〜800の範囲に設定される。成分(b)の量が10重量部より少なくなると、塗布して硬化した後、接着層の耐熱性、特にTg、ヤング率の低下が著しくなり、目的の用途に適さなくなり、また、900重量部より多くなると、接着層をBステージまで硬化した際に、接着層自体が脆くなり、作業性が悪くなる。
【0015】
本発明において、上記接着剤組成物には、上記成分(a)及び成分(b)に加えて、さらに成分(c)として、上記式(II−1)又は上記式(II−2)で示されるジアミン化合物を含有するのが好ましい。
この場合、成分(a)、成分(b)および成分(c)の配合割合は、成分(a)100重量部に対して、成分(b)と成分(c)の総和が10〜900重量部、好ましくは20〜800の範囲に設定される。成分(b)と成分(c)の総和が10重量部より少なくなると、塗布して硬化した後、接着剤層の耐熱性、特にTg、ヤング率の低下が著しくなり、目的の用途に適さなくなり、また、900重量部より多くなると、接着剤層をBステージまで硬化した際に、接着剤層自体が脆くなり、作業性が悪くなる。
【0016】
また、成分(b)と成分(c)の配合割合は、成分(c)のアミノ基1モル当量に対する成分(b)のマレイミド基が1〜100モル当量、特に1〜80モル当量の範囲に設定するのが好ましい。成分(b)のマレイミド基が1モル当量よりも低くなると、混合に際して、ゲル化するため、接着剤を調製することができなくなる。また、100モル当量よりも多くなると、接着剤層をBステージまで硬化した際に、接着剤層自体が脆くなり、作業性が悪くなる。
【0017】
成分(c)として使用される上記一般式(II−1)で示されるジアミン化合物としては、例えば次のものがあげられる。N,N′−ビス(2−アミノフェニル)イソフタルアミド、N,N′−ビス(3−アミノフェニル)イソフタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノフェニル)イソフタルアミド、N,N′−ビス(2−アミノフェニル)テレフタルアミド、N,N′−ビス(3−アミノフェニル)テレフタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノフェニル)テレフタルアミド、N,N′−ビス(2−アミノフェニル)フタルアミド、N,N′−ビス(3−アミノフェニル)フタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノフェニル)フタルアミド、N,N′−ビス(2−アミノフェニル)フタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)イソフタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)テレフタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)フタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノ−n−ブチル)イソフタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノ−n−ヘキシル)イソフタルアミド、N,N′−ビス(4−アミノ−n−ドデシル)イソフタルアミド、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−トリレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3′−ジエトキシ−4,4′−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルチオエーテル、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2′−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2′−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、
【0018】
4,4′−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、ベンチジン、3,3′−ジメチルベンチジン、3,3′−ジトキシベンチジン、3,3′−ジアミノビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ピペラジン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、p−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4′−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4′−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4′−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビス(2,6−ジメチリルビスアニリン)等。
【0019】
上記一般式(II−2)で示されるジアミン化合物としては、重量平均分子量200〜7,000のものであって、例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノフェノキシメチル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス[2−(3−アミノフェノキシ)エチル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス[2−(3−アミノフェノキシ)エチル]ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)プロピル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)プロピル]ポリジメチルシロキサン等があげられる。
【0020】
本発明において接着剤組成物は、上記各成分を有機溶剤に添加、混合して接着剤塗布液の状態で使用される。接着剤塗布液の作製に用いられる好ましい有機溶剤は、N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、ヘキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、1,4−ジオキサン、メチルセロソルブ等である。
【0021】
また本発明において、上記接着剤組成物には、熱膨張係数、熱伝導率の調整あるいは作業性の制御等の目的で、無機又は有機フィラーを含有させることが好ましい。無機フィラーとしては粉砕型シリカ、溶融型シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、窒化チタン、窒化珪素、窒化硼素、硼化チタン、硼化タングステン、炭化珪素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化モリブデン、マイカ、酸化亜鉛、カーボンブラック、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン又はこれ等の表面をトリメチルシロキシル基等で処理したもの等があげられ、有機フィラーとしては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ナイロン、シリコーン等があげられる。
上記フィラーの配合量は、接着剤組成物の固型分の総和100重量部に対して、3〜95重量部、好ましくは10〜50重量部の範囲である。
【0022】
また、被着体との密着性を向上させるために、カップリング剤を添加することも好ましい。カップリング剤としてはシランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤が好ましく使用される。
【0023】
さらにまた、必要に応じて、上記成分(a)と成分(b)との付加反応、および成分(b)同士の付加反応を促進させてBステージの硬化度を調整するために、ジアザビシクロオクタン、または、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシブタン)、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、P−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α,α′−ビス(t−プチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、スクシニックアシッドパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、
【0024】
ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビスー(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−ミリスティルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−アリルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、クミルパーオキシネオドデカネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクテート、t−ヘキシルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘキサネート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサネート、クミルパーオキシネオヘキサネート、アセチルシクロヘキシルスルフォニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート等の有機過酸化物類、
【0025】
1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール・トリメリット酸塩、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル−5−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾ−ル、2−イソプロピルイミダゾール、2−フェニル−4−ベンジルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−イソプロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾリウムトリメリテート、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2′−メチルイミダゾリル−(1)′]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1)′]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−ウンデシルイミダゾリル−(1)′]−エチル−S−トリアジン、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌール酸付加物、2−フェニルイミダゾリウムイソシアヌール酸付加物、2,4−ジアミノ−6−[2′−メチルイミダゾール−(1)′]−エチル−S−トリアジン−イソシアヌール酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ベンジル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、4,4′−メチレン−ビス−(2−エチル−5−メチル−イミダゾール)、
【0026】
1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(シアノエトキシメチル)イミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、4,4′−メチレン−ビス−(2−メチル−5−エチルイミダゾール)、2−メチルイミダゾール・ベンゾトリアゾール付加物、1,2−ジメチルイミダゾール・ベンゾトリアゾール付加物、1−アミノエチル−2−エチルイミダゾール、1−(シアノエチルアミノエチル)−2−メチルイミダゾール、N,N′−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]−アジポイルジアミド、N,N′−ビス−(2−メチルイミダゾリル−1−エチル)尿素、N−[2−メチルイミダゾリル−1−エチル]−尿素、N,N′−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]ドデカンジオイルジアミド、N,N′−[2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル]エイコサンジオイルジアミド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール・塩化水素酸塩、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(シアノエトキシメチル)イミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン類等の反応促進剤を添加することができる。これら反応促進剤の含有量を調整することによって、接着剤層の動的弾性率を所望の範囲に制御することが可能になる。
【0027】
本発明の半導体装置用接着テープは、上記のようにして作製された接着剤塗布液を、金属板の少なくとも一面に、塗布し乾燥して、少なくとも2層の接着剤層を形成することによって作製される。
【0028】
本発明に用いられる金属板としては、放熱板、補強板としての機能を有するものであれば如何なるものでもよい。金属板としての好ましい材質は、銅、白銅、銀、鉄、ステンレス、アルミニウム、42合金である。金属板の好ましい厚さは、10〜1000μm、より好ましくは15〜500μmである。
【0029】
本発明の接着テープにおいて、金属板と接する接着剤層は200℃での動的弾性率が1.0×10−1MPa〜1.0×106 MPaであることが必要であり、好ましくは1.0×10MPa〜1.0×106 MPa、さらに好ましくは1.0×102 MPa〜1.0×105 MPaの範囲のものである。なお、本発明において、200℃における動的弾性率は、厚さ20μmの接着剤層を試料とし、オリエンテック社製レオバイブロンDDV−IIにて、周波数11Hz、昇温速度3℃/分の条件で測定した値を意味する。
【0030】
金属板と接する接着剤層の動的弾性率が1.0×106 MPaより大きい場合は、他の接着剤層または金属板との接着性が不十分になるという問題が生じ、1.0×10−1MPa未満の場合は、テーピング後に充分な加熱を行わなければ、良好なワイヤーボンダビリティーが得られない。
【0031】
また、金属板と接しない側の接着剤層は、金属板と接する接着剤層よりも低い動的弾性率であって、200℃での動的弾性率が1.0×10-10 MPa〜1.0×10-2MPaであり、好ましくは1.0×10-9MPa〜1.0×10-3MPaの範囲である。
【0032】
金属板と接しない側の接着剤層の動的弾性率が1.0×10−2MPaより大きい場合は、接着力が不十分になりやすく、1.0×10−10 MPa未満の場合は、半硬化状態が不十分になり、半導体装置の製造に際して接着剤硬化工程が必須となるという問題がある。
【0033】
本発明において、上記の動的弾性率は、接着剤組成物の処方、乾燥条件を適宜設定することによって容易に得ることができる。例えば、各接着剤層を同一組成の接着剤組成物を用い、それぞれの動的弾性率が得られるように硬化条件を別個に設定することによって、或いは、各接着剤層を、互いに異なる成分或いは組成範囲を有する接着剤組成物を用いて形成することによって、容易に実施することができる。
【0034】
次に、本発明の半導体装置用接着テープの作製方法について、さらに詳細に説明する。なお、以下においては、接着剤層が二層構成の接着テープに関して説明し、その場合、下記A層とは金属板に接する接着剤層、B層とはリードピン等の被着体に接する接着剤層を意味するものとする。
【0035】
第1の作製方法は、上記金属板の一面に前記接着剤塗布液を塗布した後、乾燥して上記範囲の動的弾性率を有するA層を形成する。次いで、A層上に接着剤塗布液を塗布し、乾燥して上記範囲の動的弾性率を有するB層を形成する。B層の上には必要に応じて保護フィルムを貼着等により設ける。
【0036】
第2の作製方法は、剥離性を有するフィルムの一面に前記接着剤塗布液を塗布した後、乾燥して上記範囲の動的弾性率を有するA層を形成する。同様にして別の剥離性を有するフィルムの一面に上記範囲の動的弾性率を有するB層を形成する。次いでA層とB層とを対向させて圧着し、2層が積層した接着剤フィルムを得る。その後、この接着剤フィルムのA層側の剥離性を有するフィルムを剥がし、金属板の一面に圧着する。
【0037】
第3の作製方法は、金属板の一面に前記接着剤塗布液を塗布した後、乾燥して上記範囲の動的弾性率を有するA層を形成する。別に剥離性を有するフィルムの一面に前記接着剤塗布液を塗布した後、乾燥して上記範囲の動的弾性率を有するB層を形成し、次いでA層とB層とを対向させて圧着する。
【0038】
剥離性を有するフィルムに用いられるフィルム材質としては、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略す。)等のポリエステル類、ポリエチレン等のポリオレフィン類、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、トリアセチルセルロース等があげられ、特にポリエステル類、ポリオレフィン類及びポリイミドが好ましく使用される。また、剥離性を有するフィルムは、これらの組成のフィルムにシリコーン等の離型剤で剥離処理を施したものが好ましく使用される。
【0039】
上記のようにして形成された接着剤層の厚みは、全体として10〜100μm、A層が5〜50μm、B層が5〜50μmの範囲にあるのが好ましい。
【0040】
【実施例】
実施例1
重量平均分子量70,000、アクリロニトリル含有量25重量%、アミノ基当量4,000のピペラジニルエチルアミノカルボニル基含有NBR(前記式(III )において、k=55、m=18、n=1)30重量部、前記式(I−1)で示される化合物70重量部、及び過酸化ベンゾイル1.0重量部をテトラヒドロフラン(以下、「THF」という。)中に添加、混合して溶解し、固型分40重量%の接着剤塗布液を作製した。
上記接着剤塗布液を、剥離処理を施した厚さ38μmのPETフィルムに、乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、200℃で0.5時間乾燥して半硬化状接着剤層A−1を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.0×103 MPaであった。
過酸化ベンゾイルを1.0重量部に代えた以外は、前記と同様にして固型分40重量%の接着剤塗布液を作製し、前記と同一の他のPETフィルムに、同様に塗布した。次いで、乾燥時間を70℃で12時間に代えて厚さ20μmの半硬化状接着剤層B−1を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.0×10−5MPaであった。
半硬化状接着剤層A−1とB−1を対向するように重ね合わせて圧着し、2層構成の接着剤層を有する接着剤フィルムを得た。次いで接着剤層A−1側のPETフィルムを剥がし、厚さ100μmの銅板に圧着して、本発明の接着テープを得た。
【0041】
実施例2
実施例1における半硬化状接着剤層A−1の乾燥温度を100℃で24時間に代えた以外は、同様にして半硬化状接着剤層A−2を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.0×100 MPaであった。
半硬化状接着剤層A−2と実施例1で作製した半硬化状接着剤層B−1を対向するように重ね合わせて圧着し、2層構成の接着剤層を有する接着剤フィルムを得た。次いで接着剤層A−2側のPETフィルムを剥がし、厚さ100μmの銅板に圧着して、本発明の接着テープを得た。
【0042】
実施例3
重量平均分子量80,000、アクリロニトリル含有量26重量%、アミノ基当量4,200のピペラジニルエチルアミノカルボニル基含有NBR(前記式(III )において、k=54、m=19、n=1)30重量部、前記式(I−1)で示される化合物70重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部、およびラウロイルパーオキサイド1.0重量部をTHF中に添加、混合して溶解し、固型分40重量%の接着剤塗布液を作製した。
上記接着剤塗布液を、厚さ100μmの42合金板に乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、200℃で0.5時間乾燥して、半硬化状接着剤層A−3を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.0×103 MPaであった。
実施例1で作製した半硬化状接着剤層B−1を半硬化状接着剤層A−3と対向するように重ね合わせて圧着し、2層構成の接着剤層を有する本発明の接着テープを得た。
【0043】
実施例4
実施例3における半硬化状接着剤層A−3の乾燥温度を100℃で24時間に代えた以外は、同様にして半硬化状接着剤層A−4を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は5.0×10−1MPaであった。
実施例1で作製した半硬化状接着剤層B−1を半硬化状接着剤層A−4と対向するように重ね合わせて圧着し、2層構成の接着剤層を有する本発明の接着テープを得た。
【0044】
実施例5
重量平均分子量75,000、アクリロニトリル含有量30重量%、アミノ基当量4,000のピペラジニルエチルアミノカルボニル基含有NBR(前記式(III )において、k=53、m=20、n=1)30重量部、前記式(I−1)で示される化合物61重量部、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン9重量部(アミノ基1モル当量に対するマレイミド基のモル当量は1.45)および過酸化ベンゾイル1.2重量部をTHF中に添加、混合して溶解し、固型分40重量%の接着剤塗布液を作製した。
上記接着剤塗布液を、厚さ100μmのステンレス板に乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、200℃で0.5時間乾燥して半硬化状接着剤層A−5を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.2×104 MPaであった。
過酸化ベンゾイルを1.0重量部に代えた以外は、前記と同様にして固型分40重量%の接着剤塗布液を作製し、前記PETフィルムに同様に塗布した。次いで、乾燥時間を70℃で12時間に代えて半硬化状接着剤層B−2を得た。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.5×10−5MPaであった。
上記半硬化状接着剤層A−5とB−2を対向するように重ね合わせて圧着して本発明の接着テープを得た。
【0045】
実施例6
重量平均分子量75,000、アクリロニトリル含有量30重量%、アミノ基当量4,000のピペラジニルエチルアミノカルボニル基含有NBR(前記式(III )において、k=53、m=20、n=1)30重量部、前記式(I−1)で示される化合物68重量部、ヘキサメチレンジアミン2重量部(アミノ基1モル当量に対するマレイミド基のモル当量は3.1)、過酸化ベンゾイル1重量部、およびラウロイルパーオキサイド1重量部をTHF中に添加、混合して溶解し、固型分40重量%の接着剤塗布液を作製した。
上記接着剤塗布液を、厚さ100μmのステンレス板に乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、200℃で0.5時間乾燥して半硬化状接着剤層A−6を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は3.0×105 MPaであった。
ラウロイルパーオキサイドを使用しないで過酸化ベンゾイルを1.0重量部のみに代えた以外は、前記と同様にして固型分40重量%の接着剤塗布液を作製し、実施例1で使用したPETフィルムに同様に塗布した。次いで、乾燥時間を70℃で12時間に代えた以外は同様にして半硬化状接着剤層B−3を得た。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.0×10−4MPaであった。
上記半硬化状接着剤層A−6とB−3を対向するように重ね合わせて圧着して本発明の接着テープを得た。
【0046】
実施例7
重量平均分子量75,000、アクリロニトリル含有量30重量%、アミノ基当量4,000のピペラジニルエチルアミノカルボニル基含有NBR(前記式(III )において、k=53、m=20、n=1)30重量部、前記式(I−2)で示される化合物61重量部、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン9重量部(アミノ基1モル当量に対するマレイミド基のモル当量は2.32)および過酸化ベンゾイル1.2重量部をTHF中に添加、混合して溶解し、固型分40重量%の接着剤塗布液を作製した。
上記接着剤塗布液を、厚さ100μmの42合金板に乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、200℃で0.5時間時間乾燥して、半硬化状接着剤層A−7を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.0×104 MPaであった。
過酸化ベンゾイルを0.8重量部に代えた以外は、前記と同様にして固型分40重量%の接着剤塗布液を作製し、前記と同様のPETフィルムに同様に塗布した。次いで、乾燥時間を70℃で10時間に代えて半硬化状接着剤層B−4を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.3×10−6MPaであった。
上記半硬化状接着剤層A−7とB−4を対向するように重ね合わせて圧着して本発明の接着テープを得た。
【0047】
実施例8
重量平均分子量150,000、アクリロニトリル含有量20重量%、アミノ基当量4,000のピペラジニルエチルアミノカルボニル基含有NBR(前記式(III )において、k=59、m=14、n=1)30重量部、前記式(I−1)で示される化合物61重量部、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン9重量部(アミノ基1モル当量に対するマレイミド基のモル当量は1.45)および過酸化ベンゾイル1.5重量部をTHF中に添加、混合して溶解し、固型分40重量%の接着剤塗布液を作製した。さらにこの塗布液にシリカフィラー5重量部を添加して十分混合した。
上記接着剤塗布液を、厚さ100μmの銅板に乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、200℃で0.5時間時間乾燥して半硬化状接着剤層A−8を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は5.0×102 MPaであった。
過酸化ベンゾイルを1.0重量部に代えた以外は、前記と同様にして固型分40重量%の接着剤塗布液を作製し、前記と同一のPETフィルムに同様に塗布した。次いで、乾燥時間を70℃で15時間に代えた以外は同様にして半硬化状接着剤層B−5を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は5.0×10−4MPaであった。
上記半硬化状接着剤層A−8とB−5を対向するように重ね合わせて圧着して本発明の接着テープを得た。
【0048】
比較例1
重量平均分子量70,000、アクリロニトリル含有量25重量%、アミノ基当量4,000のピペラジニルエチルアミノカルボニル基含有NBR(前記式(III )において、k=55、m=18、n=1)30重量部、前記式(I−1)で示される化合物70重量部、及び過酸化ベンゾイル1.0重量部をTHF中に添加、混合して溶解し、固型分40重量%の接着剤塗布液を作製した。
上記接着剤塗布液を、剥離処理を施した厚さ38μmのPETフィルムに乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、100℃で12時間乾燥して半硬化状接着剤層C−1を得た。この接着剤層の200℃における動的弾性率は3.0×10−3MPaであった。
次いで、上記接着剤塗布液を、剥離処理を施した厚さ38μmのPETフィルムに乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、乾燥時間を70℃で12時間に代えた以外は同様にして半硬化状接着剤層D−1を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.0×10−5MPaであった。
上記半硬化状接着剤層C−1とD−1を対向するように重ね合わせて圧着し、2層構成の接着剤層を有する接着剤フィルムを得た。次いで半硬化状接着剤層C−1側のPETフィルムを剥がし、厚さ100μmの銅板と圧着して比較用の接着テープを得た。
【0049】
比較例2
重量平均分子量70,000、アクリロニトリル含有量25重量%、アミノ基当量4,000のピペラジニルエチルアミノカルボニル基含有NBR(前記式(III )において、k=55、m=18、n=1)30重量部、前記式(I−1)で示される化合物61重量部、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン9重量部(アミノ基1モル当量に対するマレイミド基のモル当量は1.46)、過酸化ベンゾイル1重量部、およびラウロイルパーオキサイド2重量部をTHF中に添加、混合して溶解し、固型分40重量%の接着剤塗布液を作製した。
上記の接着剤塗布液を、厚さ100μmのステンレス板に乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、140℃で5分乾燥して半硬化状接着剤層C−2を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.0×10−2MPaであった。
ラウロイルパーオキサイド2重量部を0.5重量部に代えた以外は、前記と同様にして固型分40重量%の接着剤塗布液を作製し、前記と同一のPETフィルムに同様に塗布、乾燥して半硬化状接着剤層D−2を形成した。この接着剤層の200℃における動的弾性率は1.2×10−5MPaであった。
上記半硬化状接着剤層C−2とD−2を対向するように重ね合わせて圧着して比較用の接着テープを得た。
【0050】
[半導体装置の製作例1]
実施例1〜8及び比較例1〜2の接着テープを用いて、図1に示す構造の半導体装置(100ピン)を作製した。
(リードフレームの組立て)
図1に示す半導体パッケージに用いられるリードフレームを、次に示す手順で組み立てた。
(a)接着テープの打ち抜き
金型による接着テープの打ち抜き。
(b)リードフレーム組立て
上記工程で接着テープとリードフレーム本体を位置あわせし、120℃に加熱したホットプレート上で加熱加圧し、リードフレームと接着テープを貼り合わせた。
【0051】
(半導体パッケージの組立て)
その後、作成したリードフレームを使用し、以下の手順で半導体パッケージを組み立てた。
(c)ダイボンディング
半導体チップをダイボンディング用銀ペーストを用いて、プレーン部に接着し、170℃で1時間硬化させた。
(d)ワイヤーボンディング
ワイヤーボンダーにより、金線で半導体チップ上のワイヤーパッドとインナーリード線端部の銀メッキ部分とを配線する。
(e)モールディング
エポキシ系モールド剤でトランスファーモールドする。
(f)仕上げ工程
ホーミング、ダイカット、アウターリード部のメッキ等の工程を含め、パッケージに仕上げる。
【0053】
[接着テープ及び半導体パッケージの評価]
上記半導体装置の製作例1におけるパッケージ組立に際して、金線のワイヤーボンディング時のリードフレーム上へのワイヤーボンダビリティーを確認した。各製作例について、実施例1〜8および比較例1および2の接着テープを使用した場合のボンディング不良数を確認した。その結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】
本発明の接着テープは、好適な高絶縁性を有し、高温高湿の環境下においても電気的信頼性に優れている。特に、テーピング後に接着テープのキュア工程を行わずに、ダイボンディング工程で接着テープの硬化を実施してもワイヤーボンディング不良が発生しないので、半導体装置の作製工程を簡略化することができる。また、高密度化された半導体パッケージにおいてもワイヤーボンディング不良が発生しないという利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…IC(半導体)チップ、2…金属板、3…リードピン、4…金ワイヤー、5…モールド樹脂、6,6−1,6−2…接着剤層、
Claims (4)
- 金属板の少なくとも一面に、成分(a):アミノ基を有するブタジエン−アクリロニトリル共重合体と、成分(b):下記式(I−1)〜(I−5)で示されるビスマレイミド化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを含有する接着剤組成物よりなる少なくとも2つの接着剤層が積層されてなる接着テープであって、各接着剤層が半硬化状であって、それぞれ異なる動的弾性率を有し、金属板と接する接着剤層の200℃における動的弾性率が1.0×10-1MPa〜1.0×106 MPaであり、金属板と接していない側の接着剤層の200℃における動的弾性率が1.0×10 -10 MPa〜1.0×10 -2 MPaであることを特徴とする半導体装置用接着テープ。
- 前記接着剤組成物において、上記成分(a)100重量部に対して、上記成分(b)が10〜900重量部であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着テープ。
- 前記接着剤組成物において、上記成分(a)100重量部に対して、 上記成分(b)と上記成分(c)の総和が10〜900重量部であり、成分(c)のアミノ基1モル当量に対する成分(b)のマレイミド基が1〜100当量であることを特徴とする請求項3記載の半導体装置用接着テープ。
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