JP4403870B2 - 電流遮断形内燃機関用点火装置 - Google Patents

電流遮断形内燃機関用点火装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関により駆動される磁石発電機の固定子に設けられた発電コイルを点火電源コイルとして用いる電流遮断形の内燃機関用点火装置に関するものである。
内燃機関により駆動される磁石発電機の固定子に設けられた発電コイルを点火電源コイルとして用いる電流遮断形の内燃機関用点火装置においては、点火電源コイルの両端にトランジスタを並列接続して、点火電源コイルの出力電圧の一方の極性の半波において、トランジスタをオン状態にした後オフ状態にするように制御することにより、点火電源コイルに高い電圧を誘起させ、この電圧を更に昇圧して点火用の高電圧を得るようにしている。この種の点火装置は例えば特許文献1に示されている。
図10はこの種の点火装置の構成を示したもので、この点火装置は、内燃機関により駆動される磁石発電機の固定子に設けられた点火コイルIGと、点火コイルIGの一次コイルW1に対して並列に接続されたNPN形の主電流制御用トランジスタTR1と、点火コイルの一次コイルW1からトランジスタTR1にベース電流を与えるように設けられたベース電流供給用の抵抗器VR1及びR1と、内燃機関の点火時期に主電流制御用トランジスタTR1をオン状態からオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路CNTとからなっている。
この例では、点火コイルの一次コイルW1が点火電源コイルを兼ねていて、該一次コイルW1に、一方の極性の半波の電圧V11と他方の極性の半波の電圧V12とからなる交流電圧が、機関の回転に同期して誘起する。点火コイルW1の一次コイルの一端は、二次コイルW2の一端と共に電機子鉄心Aに接続されて接地され、点火コイルの二次コイルW2の他端は機関の気筒に取り付けられた点火プラグPLの非接地側端子に接続されている。主電流制御用トランジスタTR1は、そのコレクタ及びベースを一次コイルW1の一端及び他端にそれぞれ接続することにより一次コイルW1に対して並列に接続されている。ベース電流供給用抵抗器VR1及びR1のうちの一方VR1は、抵抗値の調整が可能な可変抵抗器からなっていて、その一端が一次コイルW1の一端に接続され、他方の抵抗器R1は可変抵抗器VR1の他端とトランジスタTR1のベースとの間に接続されている。
トランジスタ制御回路CNTは、可変抵抗器VR2と固定抵抗器R2との直列回路からなっていて、トランジスタTR1のコレクタエミッタ間に並列に接続された分圧回路VDと、コレクタが抵抗器R1を通してトランジスタTR1のベースに接続され、エミッタが一次コイルW1の他端に接続された制御用トランジスタTR2と、アノードをトランジスタTR2のエミッタ側に向けてトランジスタTR2のコレクタエミッタ間に並列に接続されたダイオードD1と、トランジスタTR2のベースと分圧回路VDの分圧点との間に接続された抵抗器R3と、分圧回路の抵抗器R2の両端に接続されたコンデンサC1とからなっている。
図10に示した点火装置において、機関のクランク軸が回転すると、磁石発電機の回転子が回転するため、一次コイルW1に交流電圧が誘起する。一次コイルW1に一方の極性の半波の電圧V11が誘起すると、可変抵抗器VR1と抵抗器R1とを通してトランジスタTR1にベース電流が供給され、トランジスタTR1がオン状態になる。トランジスタTR1がオン状態になると、一次コイルW1からトランジスタTR1のコレクタエミッタ間を通して短絡電流が流れる。
オン状態にあるトランジスタTR1のコレクタエミッタ間の電圧(トランジスタTR1のオン電圧)は、一次コイルW1の短絡電流の増大に伴って上昇していく。トランジスタTR1のオン電圧は、可変抵抗器VR2と抵抗器R2とからなる分圧回路により検出される。トランジスタTR1のオン電圧の上昇により、分圧回路の出力が設定値を超えると、トランジスタTR2がオン状態になって、トランジスタTR1に供給されていたベース電流を該トランジスタTR1から側路するため、トランジスタTR1がオフ状態にされる。これにより、一次コイルW1を流れていた短絡電流が遮断されるため、一次コイルW1には、それまで流れていた短絡電流を流し続けようとする向きの高い電圧が誘起する。一次コイルW1に誘起した電圧は、一次コイルW1と二次コイルW2との間の巻数比により昇圧され、二次コイルW2に点火用の高電圧が誘起させられる。この点火用高電圧は点火プラグPLに印加されるため、該点火プラグで火花放電が生じる。
従って、機関の点火時期よりも前のタイミングで一次コイルW1に一方の極性の半波の電圧が誘起するように磁石発電機を構成して、機関の点火時期として適したタイミングでトランジスタTR2をオン状態にするように可変抵抗器VR1及びVR2の抵抗値を調整することにより、機関の点火時期に点火プラグPLで火花放電を生じさせて機関を点火することができる。
図10に示した点火装置では、主電流制御用トランジスタTR1のコレクタエミッタ間電圧を可変抵抗器VR2と固定抵抗器R2とからなる分圧回路により検出して、その検出出力が所定値に達したときにトランジスタTR2をオン状態にするようにしているが、特許文献2に示されているように、トランジスタTR1がオン状態になったときに流れる短絡電流を検出して、その検出値が所定値に達したときにトランジスタTR1をオフ状態にするようにした電流遮断形の点火装置も知られている。
特開昭60−62668号公報 特開平10−9106号公報
図10に示した従来の点火装置では、主電流制御用トランジスタTR1として、コレクタエミッタ間電圧の定格値が高く、電流増幅率が大きい素子が用いられるが、この種のトランジスタは電流増幅率のばらつきが大きくなるのを避けられない。トランジスタTR1の電流増幅率が小さいと、点火電源コイルのある誘起出力に対して、トランジスタTR1のオン時のコレクタエミッタ間電圧(オン電圧)が高くなり、コレクタ電流が小さくなる。また電流増幅率が大きい場合には、点火電源コイルの同じ誘起出力に対してオン電圧が低くなり、コレクタ電流が大きくなる。そのため、トランジスタTR1の電流増幅率が小さい場合には、トランジスタTR2がオン状態になるタイミングが進んで点火時期が進む。また電流の遮断値が低くなるため、点火コイルの二次コイルに誘起する点火用高電圧の波高値が低下する。これに対し、トランジスタTR1の電流増幅率が大きい場合には、点火時期が遅れるが、電流の遮断値が高くなるため、点火用高電圧の波高値が高くなる。
従って、従来のこの種の点火装置においては、可変抵抗器VR1及びVR2の抵抗値を調整することにより、トランジスタTR1のオン電圧やトランジスタTR2がオン状態になるタイミングを調整して、主電流制御用トランジスタTR1の電流増幅率のばらつきにより生じる点火特性のばらつきを抑制するようにしており、出荷時の調整作業が面倒であった。特許文献2に示されているように、点火電源コイルの短絡電流を検出することにより、主電流制御用トランジスタをオフ状態にするタイミングを定めるようにした場合にも、全く同様の問題が生じていた。
本発明の目的は、回路定数の面倒な調整を行うことなく、点火特性のばらつきを抑制することができるようにした電流遮断形の内燃機関用点火装置を提供することにある。
本発明は、内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに点火電源コイルからトランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給用抵抗と、内燃機関の点火時期に主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、トランジスタがオフ状態になった際に点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置を対象とする。
本発明においては、主電流制御用トランジスタのオン時に流れる点火電源コイルの短絡電流が設定電流値に達した時、または主電流制御用トランジスタのオン時のコレクタエミッタ間電圧が設定電圧値に達した時に主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路して該主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように上記トランジスタ制御回路を構成する。
上記のように構成すると、主電流制御用トランジスタのオン電圧が高く、コレクタ電流が小さい場合(主電流制御用トランジスタの電流増幅率が小さい場合)には、主電流制御用トランジスタのオン電圧が設定電圧値に達したときに主電流制御用トランジスタがオフ状態になって点火動作が行われ、主電流制御用トランジスタのオン電圧が低く、コレクタ電流が大きい場合(主電流制御用トランジスタの電流増幅率が大きい場合)には、主電流制御用トランジスタのコレクタ電流が設定電流値に達したときに主電流制御用トランジスタがオフ状態になって点火動作が行われるため、主電流制御用トランジスタの電流増幅率のばらつきにより、点火時期が大きくばらつくのを防ぐことができる。
上記トランジスタ制御回路は、主電流制御用トランジスタのオン時に点火電源コイルと主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間とを通して流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を発生する短絡電流検出手段と、主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する電圧検出手段と、短絡電流検出信号が設定値に達した時または電圧検出信号が予め設定した参照値に達した時に主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するベース電流側路回路とにより構成することができる。
上記トランジスタ制御回路はまた、主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間内部回路に対して直列に接続されて主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、点火電源コイルの両端の電圧を分圧して主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、前記短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になる第1の制御用スイッチと、電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になる第2の制御用スイッチと、第1の制御用スイッチ及び第2の制御用スイッチのうちの一方がオン状態になったときに駆動信号が与えられることによりオン状態になって前記主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するように設けられたベース電流側路用スイッチとにより構成することができる。この場合、ベース電流側路用スイッチは、オン状態にあるときに第1の制御用スイッチ及び第2の制御用スイッチの一方に該制御用スイッチをオン状態に保つための駆動信号を与えるように設けておく。
本発明の好ましい態様では、主電流制御用トランジスタとして、ダーリントン接続された複合形のNPNトランジスタが用いられて、そのベースがベース電流供給用抵抗を通して点火電源コイルの一端に接続されるとともに、コレクタが点火電源コイルの一端に接続される。
この場合、トランジスタ制御回路は、主電流制御用トランジスタのエミッタと点火電源コイルの他端との間に挿入されて主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、点火電源コイルの両端の電圧を分圧して主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、エミッタがベース電流供給用抵抗の一部を通して主電流制御用トランジスタのベースに接続されたPNP形のベース電流側路用トランジスタと、コレクタがベース電流側路用トランジスタのベースに接続され、エミッタが点火電源コイルの他端に接続されるとともに、ベースエミッタ間に短絡電流検出信号が印加されて、短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になるNPN形の第1の制御用トランジスタと、コレクタがベース電流側路用トランジスタのベースに接続され、エミッタが点火電源コイルの他端に接続されるとともに、ベースエミッタ間に電圧検出信号が印加されて、電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になるNPN形の第2の制御用トランジスタとを備えることにより構成することができる。この場合、ベース電流側路用トランジスタのコレクタは、第1の制御用トランジスタのベースまたは第2の制御用トランジスタのベースに接続しておく。
本発明においてはまた、主電流制御用トランジスタのオン時に流れる点火電源コイルの短絡電流が設定電流値に達し、かつ主電流制御用トランジスタのオン時のコレクタエミッタ間電圧が設定電圧値に達した時に主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路して主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように、トランジスタ制御回路を構成することもできる。
上記のように、主電流制御用トランジスタのコレクタ電流が設定電流値に達し、かつオン電圧が設定電圧値に達した時に主電流制御用トランジスタをオフ状態にして点火動作を行わせるようにすると、主電流制御用トランジスタのオン電圧が低く、コレクタ電流が大きい場合(主電流制御用トランジスタの電流増幅率が大きい場合)に、主電流制御用トランジスタのコレクタ電流が設定電流値に達する位相が進んだとしても、主電流制御用トランジスタのオン電圧が設定電圧値に達するまでは点火動作が行われないため、主電流制御用トランジスタの電流増幅率が大きい場合に、点火時期が進角するのを防ぐことができる。また主電流制御用トランジスタのオン電圧が高く、コレクタ電流が小さい場合(主電流制御用トランジスタの電流増幅率が小さい場合)に、主電流制御用トランジスタのオン電圧が設定電圧に達する位相が進んだとしても、主電流制御用トランジスタのコレクタ電流が設定電流値に達するまでは点火動作が行われないため、電流増幅率が小さい場合に点火時期が進角するのを防ぐことができる。従って、主電流制御用トランジスタの電流増幅率のばらつきにより点火時期がばらつくのを抑制することができる。
また上記のように構成すると、主電流制御用トランジスタが遮断する電流値を一定にすることができるため、主電流制御用トランジスタの電流増幅率の如何にかかわりなく、点火コイルの二次コイルの誘起電圧をほぼ一定として点火性能のばらつきを抑制することができる。
上記トランジスタ制御回路は、主電流制御用トランジスタのオン時に点火電源コイルと主電流制御用トランジスタとを通して流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を発生する短絡電流検出手段と、主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する電圧検出手段と、短絡電流検出信号が設定値に達し、かつ電圧検出信号が予め設定した参照値に達した時に主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するベース電流側路回路とを備えることにより構成することができる。
上記トランジスタ制御回路はまた、トランジスタのコレクタエミッタ回路に対して直列に接続されて主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、点火電源コイルの両端の電圧を分圧して主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になる第1の制御用スイッチと、第1の制御用スイッチに対して直列に接続されていて、電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になる第2の制御用スイッチと、第1の制御用スイッチ及び第2の制御用スイッチの双方がオン状態になったときに駆動信号が与えられてオン状態になってトランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するベース電流側路用スイッチとを備えることにより構成することもできる。
主電流制御用トランジスタとしてNPN形のトランジスタを用いる場合、トランジスタ制御回路はまた、主電流制御用トランジスタのエミッタと点火電源コイルの他端との間に挿入されて主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、点火電源コイルの両端の電圧を分圧して主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、エミッタがベース電流供給用抵抗の一部を通して主電流制御用トランジスタのベースに接続されたPNP形のベース電流側路用トランジスタと、エミッタが前記点火電源コイルの他端に接続されるとともに、ベースエミッタ間に前記電流制限素子の両端の電圧が印加されて電流制限素子の両端に得られる短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になるNPN形の第1の制御用トランジスタと、コレクタがベース電流側路用トランジスタのベースに接続され、エミッタが第1の制御用トランジスタのコレクタに接続されるとともに、ベースエミッタ間に抵抗分圧回路の出力電圧が印加されて、抵抗分圧回路から出力されるオン電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になるNPN形の第2の制御用トランジスタとを備えることにより構成することができる。この場合ベース電流側路用トランジスタのコレクタは、第1の制御用トランジスタのベースに接続しておく。
また主電流制御用トランジスタとしてNPN形のトランジスタを用いる場合、上記トランジスタ制御回路は、主電流制御用トランジスタのエミッタと点火電源コイルの他端との間に挿入されて主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、点火電源コイルの両端の電圧を分圧して主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、エミッタがベース電流供給用抵抗の一部を通して主電流制御用トランジスタのベースに接続されたPNP形のベース電流側路用トランジスタと、コレクタがベース電流側路用トランジスタのベースに接続され、ベースエミッタ間に短絡電流検出信号が印加されて、短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になるNPN形の第1の制御用トランジスタと、コレクタが第1の制御用トランジスタのエミッタに接続されるとともに、ベースエミッタ間に電圧検出信号が印加されて、電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になるNPN形の第2の制御用トランジスタとを備えることにより構成することもできる。この場合、ベース電流側路用トランジスタのコレクタは、第2のトランジスタのベースに接続しておく。
また主電流制御用トランジスタがNPN形である場合も、PNP形である場合も、上記トランジスタ制御回路は、主電流制御用トランジスタのオン時に前記点火電源コイルと主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間とを通して流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を発生する短絡電流検出手段と、主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する電圧検出手段と、トリガ信号が与えられたときにオン状態になって主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するように設けられた自己保持形のスイッチと、短絡電流検出信号が設定値に達したときまたは電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときに上記自己保持形のスイッチにトリガ信号を与えるオア回路とを備えることにより構成ことができる。この場合、自己保持形のスイッチとしては、サイリスタを用いても良く、他の自己保持機能を有するスイッチ、例えば複数のトランジスタを組み合わせてサイリスタと同様の機能を持たせたものを用いても良い。
上記昇圧手段としては、一次コイルが内燃機関と同期回転する磁石発電機の固定子に設けられた点火コイルを用いることができる。この場合、該点火コイルの一次コイルが点火電源コイルを兼ねることになる。また内燃機関と同期回転する磁石発電機の固定子に設けられた電機子コイルを点火電源コイルとして用い、点火コイルを昇圧手段として用いることもできる。
以上のように、請求項1ないしに記載した発明によれば、主電流制御用トランジスタの電流増幅率が小さいために、主電流制御用トランジスタのオン電圧が高く、コレクタ電流が小さい場合に、主電流制御用トランジスタのオン電圧が設定電圧値に達したときに主電流制御用トランジスタをオフ状態にして点火動作を行わせ、主電流制御用トランジスタの電流増幅率が大きいために、主電流制御用トランジスタのオン電圧が低く、コレクタ電流が大きい場合には、主電流制御用トランジスタのコレクタ電流が設定電流値に達したときに主電流制御用トランジスタをオフ状態にして点火動作を行わせることができるため、主電流制御用トランジスタの電流増幅率のばらつきにより、点火時期が大きくばらつくのを防ぐことができる。
また請求項4ないし8に記載された発明によれば、主電流制御用トランジスタの電流増幅率が大きいために、主電流制御用トランジスタのオン電圧が低く、コレクタ電流が大きい場合に、主電流制御用トランジスタのコレクタ電流が設定電流値に達する位相が進むことにより点火時期が進角するのを防ぐことができ、主電流制御用トランジスタの電流増幅率が小さいために、主電流制御用トランジスタのオン電圧が高く、コレクタ電流が小さい場合に、主電流制御用トランジスタのオン電圧が設定電圧に達する位相が進むことにより点火時期が進角するのを防ぐことができるため、主電流制御用トランジスタの電流増幅率のばらつきにより点火時期がばらつくのを抑制することができる。
請求項4ないし8に記載された発明によればまた、主電流制御用トランジスタが遮断する電流値を一定にすることができるため、主電流制御用トランジスタの電流増幅率の如何にかかわりなく、点火コイルの二次コイルの誘起電圧をほぼ一定として点火性能のばらつきを抑制することができる。
以下図1ないし図8を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示したもので、同図において、1は一次コイル1a及び二次コイル1bを電機子鉄心1cに巻装してなる点火コイルである。点火コイル1は、内燃機関により駆動される磁石発電機の固定子に設けられていて、鉄心1cに設けられた磁極部(図示せず。)が磁石発電機の回転子の磁極に対向させられている。この例では、点火コイル1の一次コイル1aが点火電源コイルを兼ねていて、一次コイル1aに、一方の極性の半波の電圧V11と、他方の極性の半波の電圧V12とからなる交流電圧が機関の回転に同期して誘起する。一次コイル(以下点火電源コイルともいう。)1aの一端は、二次コイル1bの一端と共に点火コイルの鉄心1cに接続されて接地されている。二次コイル1bの他端は、機関の気筒に取り付けられた点火プラグ2の非接地側端子に図示しない高圧コードを通して接続されている。
3は、ダーリントン接続された複合型のNPNトランジスタからなる主電流制御用トランジスタで、このトランジスタは、点火電源コイル1aの一方の極性の半波の電圧V11がコレクタエミッタ間に順方向に印加される向きにして、点火電源コイル1aに対して並列に接続されている。
トランジスタ3のベースは、ベース電流供給用の抵抗4及び5を通して点火電源コイル1aの一端に接続され、点火電源コイル1aに一方の極性の半波の電圧V11が誘起したときに点火電源コイル1aから抵抗4及び5を通してトランジスタ3にベース電流が与えられて該トランジスタ3がオン状態にされるようになっている。抵抗4及び5により主電流制御用トランジスタ3にベース電流を与えるベース電流供給回路6が構成されている。
7は主電流制御用トランジスタ3を制御するトランジスタ制御回路で、この制御回路は、主電流制御用トランジスタ3のオン時に流れる点火電源コイル1aの短絡電流が設定電流値に達した時、または主電流制御用トランジスタ3のオン時のコレクタエミッタ間電圧(オン電圧と呼ぶ。)が設定電圧値に達した時に主電流制御用トランジスタ3のベース電流を該トランジスタから側路して該主電流制御用トランジスタ3をオフ状態にするように構成される。
図示のトランジスタ制御回路7は、主電流制御用トランジスタ3のコレクタエミッタ間内部回路に対して直列に接続されて主電流制御用トランジスタ3のオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子8と、点火電源コイル1aの両端の電圧を分圧して主電流制御用トランジスタ3のコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路9と、エミッタがベース電流供給用抵抗の一部5を通して主電流制御用トランジスタ3のベースに接続されたPNP形のベース電流側路用トランジスタ10と、コレクタがベース電流側路用トランジスタ10のベースに接続され、エミッタが点火電源コイル1aの他端に接続されるとともに、ベースエミッタ間に電流制限素子8の両端に得られる短絡電流検出信号が印加されて、短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になるNPN形の第1の制御用トランジスタ11と、コレクタがベース電流側路用トランジスタ10のベースに接続され、エミッタが点火電源コイル1aの他端に接続されるとともに、ベースエミッタ間に抵抗分圧回路9から得られる電圧検出信号が印加されて、電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になるNPN形の第2の制御用トランジスタ12とを備えている。ベース電流側路用トランジスタ10は、点火動作を行わせる際にオン状態にされて、点火電源コイル1aから主電流制御用トランジスタ3に供給されるベース電流を該トランジスタ3から側路するトランジスタで、そのコレクタは第1の制御用トランジスタ11のベースに接続されている。
更に詳細に説明すると、短絡電流検出用の電流制限素子8は、点火性能に影響を与えないように、抵抗値が十分に小さく設定されたシャント抵抗8Aからなっていて、トランジスタ3のエミッタと点火電源コイル1aの他端との間に接続され、その両端の電圧が抵抗器13を通して第1の制御用トランジスタ11のベースエミッタ間に接続されている。
抵抗分圧回路9は抵抗器9A及び9Bの直列回路からなっていて、抵抗器9Aをトランジスタ3のコレクタ側に位置させて、トランジスタ3のコレクタエミッタ間に並列に接続されている。抵抗器9Bの両端に得られる抵抗分圧回路9の出力電圧が、主電流制御用トランジスタ3のコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号として、抵抗器14を通して第2の制御用トランジスタ12のベースエミッタ間に印加されている。また図示の例では、抵抗4及び5の接続点と点火電源コイル1aの他端との間に、アノードを点火電源コイルの他端側に向けたダイオード15が接続されている。
図示の例では、第1の制御用トランジスタ10により、電流制限素子8の両端に得られる短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になる第1の制御用スイッチが構成され、第2の制御用トランジスタ12により、抵抗分圧回路8から得られる電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になる第2の制御用スイッチが構成されている。またベース電流側路用トランジスタ10により、第1の制御用スイッチ及び第2の制御用スイッチのうちの一方がオン状態になったときに駆動信号が与えられることによりオン状態になって主電流制御用トランジスタ3のベース電流を該トランジスタから側路するベース電流側路用スイッチが構成されている。
また電流制限素子8により、主電流制御用トランジスタ3のオン時に点火電源コイル1aと主電流制御用トランジスタ3のコレクタエミッタ間とを通して流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を発生する短絡電流検出手段が構成され、抵抗分圧回路9により、主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する電圧検出手段が構成されている。更に、ベース電流側路用トランジスタ10と、第1及び第2の制御用トランジスタ11及び12と、抵抗器13及び14とにより、短絡電流検出信号が設定値に達した時または電圧検出信号が予め設定した参照値に達した時に主電流制御用トランジスタ3のベース電流を該トランジスタから側路するベース電流側路回路16が構成されている。
図1に示した点火装置においては、第1及び第2の制御用トランジスタ11及び12がオア回路を構成するように並列に接続されていて、これらのトランジスタの一方がオン状態になったときにトランジスタ10にベース電流が流れて該トランジスタ10がオン状態になり、トランジスタ10がオン状態になることにより主電流制御用トランジスタ3がオフ状態にされて点火動作が行われるようになっている。そして、点火電源コイル1aからトランジスタ3を通して流れる短絡電流が設定電流値に達したときに電流制限素子8の両端に得られる短絡電流検出信号が設定値に達して第1の制御用トランジスタ11がオン状態になるように抵抗13の抵抗値が設定されている。また点火電源コイル1aを流れる短絡電流が所定の大きさに達してトランジスタ3のオン時のコレクタエミッタ間電圧(オン電圧)が設定電圧値に達したときに抵抗分圧回路9から出力される電圧検出信号が予め設定した参照値に達して第2の制御用トランジスタ12がオン状態になるように、抵抗14の抵抗値が設定されている。
図1に示した点火装置においてはまた、ベース電流側路用トランジスタ10のベース及びコレクタがそれぞれ第1の制御用トランジスタ11のコレクタ及びベースに接続されていて、第1の制御用トランジスタ11がオン状態になったときにベース電流側路用トランジスタ10にベース電流が与えられると共に、トランジスタ10がオン状態にあるときに該トランジスタ10から第1の制御用トランジスタ11にベース電流が与えられるようになっている。従って、第1の制御用トランジスタ11がオン状態にされてベース電流側路用トランジスタ10が一旦オン状態になると、ベース電流側路用トランジスタ10は、点火電源コイルの短絡電流が低下して電流制限素子8の両端から得られる検出信号が設定値未満になっても、点火電源コイルに一方の極性の電圧が誘起している間オン状態に保持される。
また第1の制御用トランジスタ11がオン状態になる前に第2の制御用トランジスタ12がオン状態になった場合には、ベース電流側路用トランジスタ10がオン状態になることにより第1の制御用トランジスタ11にベース電流が与えられて該第1の制御用トランジスタ11がオン状態にされるため、同様に、ベース電流側路用トランジスタ10は、主電流制御用トランジスタ3のオン電圧が設定電圧値未満になって、抵抗分圧回路9から得られる検出信号が予め設定した参照値未満になっても、点火電源コイルに一方の極性の電圧が誘起している間オン状態に保持される。
このように、ベース電流側路用トランジスタがオン状態になった後、点火電源コイルに一方の極性の電圧が誘起している間該トランジスタをオン状態に保持するようにしておくと、主電流制御用トランジスタがオンオフを繰り返して発振状態になるのを防ぐことができる。
図1に示した点火装置の一連の動作を説明すると下記の通りである。
機関のクランク軸が回転すると、点火電源コイル1aに一方の極性の半波の電圧V11と、他方の極性の半波の電圧V12からなる交流電圧が誘起する。点火電源コイル1aに一方の極性の半波の電圧V11が誘起すると、抵抗4及び5を通して主電流制御用トランジスタ3にベース電流が供給されるため、トランジスタ3がオン状態になり、点火電源コイル1aからトランジスタ3と電流制限素子8とを通して短絡電流が流れる。この短絡電流が設定電流値に達して、電流制限素子8の両端に得られる短絡電流検出信号が設定値に達すると、トランジスタ11がオン状態になり、ベース電流制御用トランジスタ10がオン状態になる。ベース電流制御用トランジスタ10がオン状態になると、主電流制御用トランジスタ3のベース電流が、トランジスタ10のコレクタエミッタ間とトランジスタ11のベースエミッタ間のPN接合とを通して該トランジスタ3から側路されるため、トランジスタ3がオフ状態になり、それまで流れていた点火電源コイルの短絡電流が遮断される。これにより点火コイルの二次コイル1bに短絡電流を流し続けようとする向きの点火用高電圧が誘起し、点火動作が行われる。
また、点火電源コイル1aに一方の極性の半波の電圧V11が誘起し、トランジスタ3がオン状態になった後、点火電源コイルの短絡電流が所定値に達して、短絡電流が設定電流値に達する前にトランジスタ3のコレクタエミッタ間の電圧が設定電圧値に達すると、抵抗分圧回路9から出力される検出信号が予め設定した参照値に達するため、第2の制御用トランジスタ12がオン状態になり、ベース電流側路用トランジスタ10がオン状態になる。これにより主電流制御用トランジスタ3がオフ状態になり、点火動作が行われる。
なお、点火電源コイル1aに一方の極性の半波の電圧V11が発生したときに抵抗分圧回路9から第2の制御用トランジスタ12に電圧検出信号が与えられるが、この電圧検出信号により第2の制御用トランジスタ12がオン状態になる前に、主電流制御用トランジスタ3のベース電流が該トランジスタ3をオン状態にするレベルに達して、第2の制御用トランジスタがオン状態になる前に主電流制御用トランジスタ3がオン状態になるように回路定数が設定されている。従って、点火電源コイル1aに一方の極性の半波の電圧が誘起したときには、先ず主電流制御用トランジスタ3がオン状態になり、次いで、トランジスタ3のコレクタエミッタ間電圧が設定電圧値に達したときに第2の制御用トランジスタ12がオン状態にされる。
点火電源コイルの短絡電流が設定電流値に達するタイミング及び主電流制御用トランジスタ3のコレクタエミッタ間電圧が設定電圧値に達するタイミングは、機関の回転速度の上昇に伴う点火電源コイルの出力の増大に伴ってある程度進んでいくため、点火時期は回転速度の上昇に伴ってある程度進角する。
このように、図1に示した点火装置においては、点火電源コイルの短絡電流が設定電流値に達して第1の制御用トランジスタ11がオン状態になったときにも、短絡電流の増大に伴って主電流制御用トランジスタ3のコレクタエミッタ間電圧(オン電圧)が設定電圧値に達して第2の制御用トランジスタ12がオン状態になったときにも点火動作が行われる。従って、主電流制御用トランジスタの電流増幅率が小さいために主電流制御用トランジスタのオン電圧が高く、コレクタ電流が小さい場合(短絡電流が設定電流値に達するタイミングは遅れるが、オン電圧が設定電圧に達するタイミングが進む場合)には、短絡電流が設定値に達するのを待つことなく、主電流制御用トランジスタ3のオン電圧が設定電圧値に達したときに主電流制御用トランジスタをオフ状態して点火動作を行わせることができる。また主電流制御用トランジスタ3の電流増幅率が大きいために主電流制御用トランジスタ3のオン電圧が低く、コレクタ電流が大きい場合(オン電圧が設定電圧値に達するタイミングは遅れるが、短絡電流が設定電流値に達するタイミングは進む場合)には、オン電圧が設定電圧値に達するのを待つことなく、短絡電流が設定電流値に達したときに主電流制御用トランジスタをオフ状態にして点火動作を行わせることができる。
図1に示した実施形態のように構成すると、主電流制御用トランジスタのオン電圧が設定電圧値に達するタイミング、及び短絡電流が設定電流値に達するタイミングのうちの早いほうのタイミングで点火動作が行われるため、オン電圧の設定電圧値(電圧検出信号の予め設定した参照値)及び短絡電流の設定電流値(短絡電流検出信号の設定値)をそれぞれ適正な値に設定しておくことにより、主電流制御用トランジスタの電流増幅率の如何にかかわりなく点火時期をほぼ一定にすることができ、主電流制御用トランジスタの電流増幅率のばらつきにより、機関の各回転速度における点火時期が大きくばらつくのを防ぐことができる。
図2は本発明の第2の実施形態の構成を示したもので、この実施形態では、ベース電流側路用トランジスタ10のコレクタが第2の制御用トランジスタ12のベースに接続されている。その他の点は図1に示した実施形態と同様に構成されている。図2に示した点火装置の動作は、第2の制御用トランジスタ12及びベース電流側路用トランジスタ10の一方がオン状態になったときに他方をオン状態に保持する働きをすることにより、両トランジスタがオン状態に保持される点を除き、図1の実施形態の動作と同様である。
上記の各実施形態では、点火電源コイルの短絡電流を検出する短絡電流検出手段を構成する電流制限素子8として抵抗値が小さいシャント抵抗8Aを用いたが、電流制限素子8としてダイオードを用いて、該ダイオードの両端に生じる順方向電圧降下から短絡電流を検出するようにしてもよい。図3は本発明の第3の実施形態を示したもので、この実施形態では、電流検出用の電流制限素子8が2つのダイオード8Bの直列回路により構成され、主電流制御用トランジスタ3がオン状態になったときに流れる短絡電流によりダイオード8Bの直列回路の両端に生じる順方向電圧降下(短絡電流検出信号)が設定値に達したときに第1の制御用トランジスタ11がオン状態になるようになっている。図示の例では2つのダイオード8Bの直列回路を電流制限素子8として用いているが、ダイオード8Bの数は適宜に設定する。その他の点は図1に示した実施形態と同様に構成されている。
上記のように点火電源コイルの短絡電流を検出する短絡電流検出手段を構成する電流制限素子8としてダイオードを用いると、該電流制限素子で生じる損失を少なくすることができるため、点火性能に影響を与えずに短絡電流を検出することができる。
上記トランジスタ制御回路は、主電流制御用トランジスタのオン時に点火電源コイルと主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間とを通して流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を発生する短絡電流検出手段と、主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する電圧検出手段と、トリガ信号が与えられたときにオン状態になって主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するように設けられた自己保持形のスイッチと、短絡電流検出信号が設定値に達したときまたは電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときに上記自己保持形のスイッチにトリガ信号を与えるオア回路とを備えることにより構成こともできる。
図4は、主電流制御用トランジスタのベース電流を側路するために自己保持形スイッチを用いた本発明の第4の実施形態を示したもので、この実施形態では、ベース電流側路回路16に、自己保持形スイッチであるサイリスタ18が設けられて、該サイリスタ18のアノードが抵抗5を通して主電流制御用トランジスタ3のベースに接続され、サイリスタ18のカソードが点火電源コイル17の他端に接続されている。電流制限素子8の両端に得られる短絡電流検出信号及び抵抗分圧回路9から得られるオン電圧検出信号がそれぞれダイオード19及び20を通してサイリスタ18のゲートカソード間に印加されている。その他の点は図1の実施形態と同様に構成されている。
図4に示した実施形態では、ダイオード19及び20と抵抗14及び14とにより、短絡電流検出信号が設定値に達したとき、または電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにサイリスタ18にトリガ信号を与えるオア回路が構成されている。この実施形態の動作は、短絡電流検出信号が設定値に達したとき、または電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにサイリスタ18が導通して主電流制御用トランジスタ3のベース電流を該トランジスタから側路する点を除き、図1に示した実施形態の動作と同様である。
図5は本発明の第5の実施形態を示したものである。この実施形態では、点火コイル1が機関により駆動される磁石発電機の外部に設けられていて、代わりに、磁石発電機の固定子に設けられた電機子コイルが点火電源コイル21として用いられる。点火電源コイル21の一端は、主電流制御用トランジスタ3のコレクタに接続され、点火電源コイル21の他端は、電流制限素子8を通してトランジスタ3のエミッタに接続されている。点火電源コイル21は、機関の回転に同期して、一方の極性の半波の電圧V11と他方の極性の半波の電圧V12とからなる交流電圧を発生する。その他の点は図1に示した実施形態と同様に構成されている。
図5に示した実施形態では、点火電源コイル21から抵抗4と抵抗5とを通して主電流制御用トランジスタ3にベース電流が与えられて該トランジスタ3がオン状態になる点、及び主電流制御用トランジスタ3がオフ状態にされた際に点火電源コイル21に誘起する高い電圧が点火コイル1により更に昇圧されて二次コイル1bに点火用高電圧が誘起する点を除き、図1の実施形態と同様の動作を行う。
図6は、本発明の第6の実施形態を示したものである。この実施形態では、主電流制御用トランジスタ3のオン時に流れる点火電源コイルの短絡電流が設定電流値に達し、かつ主電流制御用トランジスタ3のオン時のコレクタエミッタ間電圧が設定電圧値に達した時に主電流制御用トランジスタ3のベース電流を該トランジスタから側路して主電流制御用トランジスタ3をオフ状態にするように、トランジスタ制御回路7が構成されている。
そのため図示の例では、第1の制御用トランジスタ11と第2の制御用トランジスタ12とがアンド回路を構成するように直列に接続されている。図示の例では、第1の制御用トランジスタ11のエミッタが点火電源コイル1aの他端に接続され、ベースが抵抗13を通して電流制限素子8のトランジスタ3側の端子に接続されるとともに、トランジスタ10のコレクタに接続されている。第2の制御用トランジスタ12は、そのエミッタを第1の制御用トランジスタ11のコレクタに接続することにより第1の制御用トランジスタ11に直列に接続され、第2の制御用トランジスタ12のベースは抵抗14を通して抵抗分圧回路9の分圧点に接続されている。その他の点は図1に示した実施形態と同様に構成されている。
図6に示した例では、第1の制御用トランジスタ11と第2の制御用トランジスタ12とによりアンド回路が構成されているため、点火電源コイルの短絡電流(主電流制御用トランジスタのコレクタ電流)が設定電流値に達して第1の制御用トランジスタ11がオン状態になり、かつ主電流制御用トランジスタのオン電圧が設定電圧値に達して第2の制御用トランジスタ12がオン状態になった時に主電流制御用トランジスタ3がオフ状態にされて点火動作が行われる。
このように構成すると、主電流制御用トランジスタの電流増幅率が大きいために、主電流制御用トランジスタ3のオン電圧が低く、コレクタ電流が大きい場合に、主電流制御用トランジスタ3のコレクタ電流が設定電流値に達する位相が進んだとしても、主電流制御用トランジスタ3のオン電圧が設定電圧値に達するまでは点火動作が行われないため、主電流制御用トランジスタ3の電流増幅率が大きい場合に、点火時期が進角するのを防ぐことができる。
また主電流制御用トランジスタの電流増幅率が小さいために、主電流制御用トランジスタ3のオン電圧が高く、コレクタ電流が小さい場合に、主電流制御用トランジスタ3のオン電圧が設定電圧に達する位相が進んだとしても、主電流制御用トランジスタ3のコレクタ電流が設定電流値に達するまでは点火動作が行われないため、電流増幅率が小さい場合に点火時期が進角するのを防ぐことができる。
従って、点火電源コイル1aの短絡電流の設定電流値及び主電流制御用トランジスタ3のコレクタエミッタ間電圧の設定電圧値をそれぞれ適当な値に設定しておくことにより、主電流制御用トランジスタ3の電流増幅率の如何にかかわりなく、各回転速度における点火時期をほぼ一定とすることができ、主電流制御用トランジスタ3の電流増幅率のばらつきにより点火時期がばらつくのを抑制することができる。
また図6のように構成すると、主電流制御用トランジスタ3が遮断する電流値を一定にすることができるため、主電流制御用トランジスタ3の電流増幅率の如何にかかわりなく、点火コイルの二次コイルの誘起電圧をほぼ一定として点火性能のばらつきを抑制することができる。
図7は、本発明の第7の実施形態を示したもので、この実施形態では、第1の制御用トランジスタ11のコレクタがベース電流側路用トランジスタ10のベースに接続され、第1の制御用トランジスタ11のエミッタ及び点火電源コイル1aの他端にそれぞれ第2の制御用トランジスタ12のコレクタ及びエミッタが接続されている。またベース電流側路用トランジスタ10のコレクタは第2の制御用トランジスタ12のベースに接続されている。その他の点は図6に示した実施形態と同様に構成されている。この実施形態の点火装置は、図6の実施形態の第1の制御用トランジスタ11と第2の制御用トランジスタ12の位置を入れ替えたものであり、図6の実施形態と同様の動作を行う。
図8は本発明の第8の実施形態を示したもので、この実施形態では、点火コイル1が機関により駆動される磁石発電機の外部に設けられ、磁石発電機の固定子に設けられた電機子コイルが点火電源コイル21として用いられている。その他の点は図6に示した実施形態と同様に構成されている。
図6ないし図8に示した実施形態においても、電流制限素子8としてダイオードを用いることができる。
図4に示した実施形態では、主電流制御用トランジスタのベース電流を側路する自己保持形のスイッチとしてサイリスタを用いたが、自己保持形のスイッチはサイリスタに限られるものではなく、例えば、図9に示したように、PNPトランジスタ10とNPNトランジスタ11とを組み合わせることによりサイリスタと同等の機能を持たせたスイッチを用いるようにしてもよい。
上記の各実施形態では、主電流制御用トランジスタとしてNPN形のものが用いられているが、PNP形のトランジスタを主電流制御用トランジスタとして用いる場合にも本発明を適用することができる。
図1ないし図3にそれぞれ示した実施形態及び図5ないし図8にそれぞれ示した実施形態において、トランジスタ10,11及び13は、MOSFETなどの他の半導体スイッチにより置き換えることもできる。
本発明の第1の実施形態の構成を示した回路図である。 本発明の第2の実施形態の構成を示した回路図である。 本発明の第3の実施形態の構成を示した回路図である。 本発明の第4の実施形態の構成を示した回路図である。 本発明の第5の実施形態の構成を示した回路図である。 本発明の第6の実施形態の構成を示した回路図である。 本発明の第7の実施形態の構成を示した回路図である。 本発明の第8の実施形態の構成を示した回路図である。 本発明の第9の実施形態の構成を示した回路図である。 従来の電流遮断形内燃機関用点火装置を示した回路図である。
1 点火コイル
1a 点火電源コイル(一次コイル)
1b 二次コイル
2 点火プラグ
3 主電流制御用トランジスタ
4,5 ベース電流供給用抵抗
7 トランジスタ制御回路
8 電流制限素子
9 抵抗分圧回路
10 ベース電流側路用トランジスタ
11 第1の制御用トランジスタ
12 第2の制御用トランジスタ
21 点火電源コイル

Claims (11)

  1. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が前記点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに前記点火電源コイルから前記トランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給用抵抗と、前記内燃機関の点火時期に前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、前記トランジスタがオフ状態になった際に前記点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置において、
    前記トランジスタ制御回路は、
    前記主電流制御用トランジスタのオン時に前記点火電源コイルと前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間とを通して流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を発生する短絡電流検出手段と、
    前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する電圧検出手段と
    前記短絡電流検出信号が設定値に達した時または前記主電流制御用トランジスタのオン時に前記電圧検出信号が予め設定した参照値に達した時に前記主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するベース電流側路回路と、
    を備えていることを特徴とする電流遮断形内燃機関用点火装置。
  2. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が前記点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに前記点火電源コイルから前記トランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給用抵抗と、前記内燃機関の点火時期に前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、前記トランジスタがオフ状態になった際に前記点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置において、
    前記トランジスタ制御回路は、
    前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間内部回路に対して直列に接続されて前記主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、
    前記点火電源コイルの両端の電圧を分圧して前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、
    前記短絡電流検出信号が設定値に達した時にオン状態になる第1の制御用スイッチと、 前記電圧検出信号が予め設定した参照値に達した時にオン状態になる第2の制御用スイッチと、
    前記第1の制御用スイッチ及び第2の制御用スイッチのうちの一方がオン状態になったときに駆動信号が与えられることによりオン状態になって前記主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するように設けられたベース電流側路用スイッチとを備え、
    前記ベース電流側路用スイッチは、オン状態にあるときに前記第1の制御用スイッチ及び第2の制御用スイッチの一方に、該制御用スイッチをオン状態に保つための駆動信号を与えるように設けられていること、
    を特徴とする電流遮断形内燃機関用点火装置。
  3. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が前記点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに前記点火電源コイルから前記トランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給用抵抗と、前記内燃機関の点火時期に前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、前記トランジスタがオフ状態になった際に前記点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置において、
    前記主電流制御用トランジスタはNPNトランジスタからなっていて、そのベースが前記ベース電流供給用抵抗を通して前記点火電源コイルの一端に接続されるとともに、コレクタが前記点火電源コイルの一端に接続され、
    前記トランジスタ制御回路は、
    前記主電流制御用トランジスタのエミッタと前記点火電源コイルの他端との間に挿入されて前記主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、
    前記点火電源コイルの両端の電圧を分圧して前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、
    エミッタが前記ベース電流供給用抵抗の一部を通して前記主電流制御用トランジスタのベースに接続されたPNP形のベース電流側路用トランジスタと、
    コレクタが前記ベース電流側路用トランジスタのベースに接続され、エミッタが前記点火電源コイルの他端に接続されるとともに、ベースエミッタ間に前記短絡電流検出信号が印加されて、前記短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になるNPN形の第1の制御用トランジスタと、
    コレクタが前記ベース電流側路用トランジスタのベースに接続され、エミッタが前記点火電源コイルの他端に接続されるとともに、ベースエミッタ間に前記電圧検出信号が印加されて、前記電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になるNPN形の第2の制御用トランジスタとを備え、
    前記ベース電流側路用トランジスタのコレクタは、前記第1の制御用トランジスタのベースまたは第2の制御用トランジスタのベースに接続されていること、
    を特徴とする電流遮断形内燃機関用点火装置。
  4. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が前記点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに前記点火電源コイルから前記トランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給抵抗と、前記内燃機関の点火時期に前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、前記トランジスタがオフ状態になった際に前記点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置において、
    前記トランジスタ制御回路は、
    前記主電流制御用トランジスタのオン時に流れる前記点火電源コイルの短絡電流が設定電流値に達し、かつ前記主電流制御用トランジスタのオン時のコレクタエミッタ間電圧が設定電圧値に達した時に前記主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路して前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように構成されていること、
    を特徴とする電流遮断形内燃機関用点火装置。
  5. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が前記点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに前記点火電源コイルから前記トランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給抵抗と、前記内燃機関の点火時期に前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、前記トランジスタがオフ状態になった際に前記点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置において、
    前記トランジスタ制御回路は、
    前記主電流制御用トランジスタのオン時に前記点火電源コイルと主電流制御用トランジスタとを通して流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を発生する短絡電流検出手段と、
    前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する電圧検出手段と、
    前記短絡電流検出信号が設定値に達し、かつ前記電圧検出信号が予め設定した参照値に達した時に前記主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するベース電流側路回路とを備えていること、
    を特徴とする電流遮断形内燃機関用点火装置。
  6. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が前記点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに前記点火電源コイルから前記トランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給用抵抗と、前記内燃機関の点火時期に前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、前記トランジスタがオフ状態になった際に前記点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置において、
    前記トランジスタ制御回路は、
    前記トランジスタのコレクタエミッタ回路に対して直列に接続されて前記主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、
    前記点火電源コイルの両端の電圧を分圧して前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、
    前記短絡電流検出信号が設定値に達した時にオン状態になる第1の制御用スイッチと、 前記第1の制御用スイッチに対して直列に接続されていて、前記電圧検出信号が予め設定した参照値に達した時にオン状態になる第2の制御用スイッチと、
    前記第1の制御用スイッチ及び第2の制御用スイッチの双方がオン状態になったときに駆動信号が与えられてオン状態になって前記トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するベース電流側路用スイッチと、
    を備えていることを特徴とする電流遮断形内燃機関用点火装置。
  7. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が前記点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに前記点火電源コイルから前記トランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給用抵抗と、前記内燃機関の点火時期に前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、前記トランジスタがオフ状態になった際に前記点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置において、
    前記主電流制御用トランジスタはNPNトランジスタからなっていて、そのベースが前記ベース電流供給用抵抗を通して前記点火電源コイルの一端に接続されるとともに、コレクタが前記点火電源コイルの一端に接続され、
    前記トランジスタ制御回路は、
    前記主電流制御用トランジスタのエミッタと前記点火電源コイルの他端との間に挿入されて前記主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、
    前記点火電源コイルの両端の電圧を分圧して前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、
    エミッタが前記ベース電流供給用抵抗の一部を通して前記主電流制御用トランジスタのベースに接続されたPNP形のベース電流側路用トランジスタと、
    エミッタが前記点火電源コイルの他端に接続されるとともに、ベースエミッタ間に前記短絡電流検出信号が印加されて、前記短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になるNPN形の第1の制御用トランジスタと、
    コレクタが前記ベース電流側路用トランジスタのベースに接続され、エミッタが前記第1の制御用トランジスタのコレクタに接続されるとともに、ベースエミッタ間に前記電圧検出信号が印加されて、前記電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になるNPN形の第2の制御用トランジスタとを備え、
    前記ベース電流側路用トランジスタのコレクタは、前記第1の制御用トランジスタのベースに接続されていること、
    を特徴とする電流遮断形内燃機関用点火装置。
  8. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が前記点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに前記点火電源コイルから前記トランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給用抵抗と、前記内燃機関の点火時期に前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、前記トランジスタがオフ状態になった際に前記点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置において、
    前記主電流制御用トランジスタはNPNトランジスタからなっていて、そのベースがベース電流検出用抵抗を通して前記点火電源コイルの一端に接続されるとともに、コレクタが前記点火電源コイルの一端に接続され、
    前記トランジスタ制御回路は、
    前記主電流制御用トランジスタのエミッタと前記点火電源コイルの他端との間に挿入されて前記主電流制御用トランジスタのオン時に流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を両端に発生する短絡電流検出用の電流制限素子と、
    前記点火電源コイルの両端の電圧を分圧して前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する抵抗分圧回路と、
    エミッタが前記ベース電流供給用抵抗の一部を通して前記主電流制御用トランジスタのベースに接続されたPNP形のベース電流側路用トランジスタと、
    コレクタが前記ベース電流側路用トランジスタのベースに接続され、ベースエミッタ間に前記短絡電流検出信号が印加されて、前記短絡電流検出信号が設定値に達したときにオン状態になるNPN形の第1の制御用トランジスタと、
    コレクタが前記第1の制御用トランジスタのエミッタに接続されるとともに、ベースエミッタ間に前記電圧検出信号が印加されて、前記電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときにオン状態になるNPN形の第2の制御用トランジスタとを備え、
    前記ベース電流側路用トランジスタのコレクタは、前記第2のトランジスタのベースに接続されていること、
    を特徴とする電流遮断形内燃機関用点火装置。
  9. 内燃機関の回転に同期して交流電圧を誘起する点火電源コイルと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときにコレクタエミッタ間に順方向電圧が印加される向きにしてコレクタエミッタ間内部回路が前記点火電源コイルに対して並列に接続された主電流制御用トランジスタと、前記点火電源コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起したときに前記点火電源コイルから前記トランジスタにベース電流を与えるように設けられたベース電流供給用抵抗と、前記内燃機関の点火時期に前記主電流制御用トランジスタをオフ状態にするように制御するトランジスタ制御回路と、前記トランジスタがオフ状態になった際に前記点火電源コイルに誘起する電圧を昇圧して点火用高電圧を得る昇圧手段とを備えた電流遮断形内燃機関用点火装置において、
    前記トランジスタ制御回路は、
    前記主電流制御用トランジスタのオン時に前記点火電源コイルと前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間とを通して流れる短絡電流に相応した短絡電流検出信号を発生する短絡電流検出手段と
    前記主電流制御用トランジスタのコレクタエミッタ間電圧に相応した電圧検出信号を出力する電圧検出手段と、
    トリガ信号が与えられたときにオン状態になって前記主電流制御用トランジスタのベース電流を該トランジスタから側路するように設けられた自己保持形のスイッチと、
    前記短絡電流検出信号が設定値に達したときまたは電圧検出信号が予め設定した参照値に達したときに前記自己保持形のスイッチにトリガ信号を与えるオア回路と、
    を備えたことを特徴とする電流遮断形内燃機関用点火装置。
  10. 前記昇圧手段は一次コイルが前記内燃機関と同期回転する磁石発電機の固定子に設けられた点火コイルからなっていて、該点火コイルの一次コイルが前記点火電源コイルを兼ねている請求項1ないし9のいずれか1つに記載の電流遮断形内燃機関用点火装置。
  11. 前記点火電源コイルは、前記内燃機関と同期回転する磁石発電機の固定子に設けられた電機子コイルからなり、
    前記昇圧手段は点火コイルからなっている請求項1ないし9のいずれか1つに記載の電流遮断形内燃機関用点火装置。
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