JP3133164B2 - 内燃エンジン用点火装置 - Google Patents

内燃エンジン用点火装置

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JP3133164B2 JP04225921A JP22592192A JP3133164B2 JP 3133164 B2 JP3133164 B2 JP 3133164B2 JP 04225921 A JP04225921 A JP 04225921A JP 22592192 A JP22592192 A JP 22592192A JP 3133164 B2 JP3133164 B2 JP 3133164B2
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    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P1/00Installations having electric ignition energy generated by magneto- or dynamo- electric generators without subsequent storage
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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一次巻線及び二次巻線
を含むコイルを電機子上に設け、エンジンの回転により
駆動される磁石の通過により電機子に可変磁束を発生さ
せ、この可変磁束が一次巻線に電流パルスを誘起し、こ
の電流パルスの遮断により二次巻線に点火プラグ用の高
圧パルスを発生させるようにした内燃エンジン用の点火
装置であって、断続トランジスタと直列のインピーダン
スを具え前記電流を復元する一次電流回路と、前記断続
トランジスタのターンオン及びオフを制御する回路であ
ってこの回路の入力端子に供給される制御信号の値が所
定のしきい値を越えるときに前記断続トランジスタをタ
ーンオフさせて前記電流の遮断を生ぜしめる制御回路と
を具えた点火装置に関するものである。この種の装置
は、小形の内燃エンジン、例えば芝刈機、チェーンソ
ー、生け垣刈込機等に使用される。
【0002】
【従来の技術】この種の装置はドイツ国特許(DE)2
314559号から既知である。これに記載された回路
はダーリントン型のNPN断続トランジスタを具え、そ
のエミッタ通路内に直列にインピーダンスを接続し、こ
のインピーダンスは実施例では電流測定抵抗である。こ
の抵抗を流れる電流により発生する電圧をNPNトラン
ジスタのベース−エミッタ領域に供給し、この電流が所
定値を越えるときにこのトランジスタをターンオンさ
せ、このトランジスタを、そのターンオンにより断続ト
ランジスタがターンオフするように接続している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような装置は逆方
向のエンジンの動作に対し保護されていない。本発明の
目的はエンジンが逆方向に回転する際に点火火花を供給
しない装置を提供することにある。本発明の他の目的
は、正規方向のエンジン回転中に点火を速度の関数とし
て進めることができると共に、エンジンの諸要件に適切
に適合させることができる装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は頭書に記載した
種類の点火装置において、前記可変磁束により少くとも
第1及び第2の連続する互に逆極性の電流パルスを誘起
させ、前記制御回路は前記第2パルスの間に前記断続ト
ランジスタのターンオフをトリガするように構成し、前
記インピーダンスと前記断続トランジスタとの接続点に
発生する電圧をキャパシタを経て前記制御回路の入力端
子に供給し、且つ少くとも前記第1パルスの間導通する
電流通路を前記一次巻線の両端間に、前記キャパシタと
直列に存在させたことを特徴とする。
【0005】本発明は、既知のフライホイール磁石は、
点火に使用する主電流パルスの前に逆極性の別のパルス
(第1パルス)を発生するという事実に基づいて、装置
内にキャパシタを含め、これを第1パルスにより充電す
ると、得られたその電荷が次の主パルスの開始時に能動
になり、エンジンの逆回転の場合にはパルスの発生順序
が逆転して動作が停止するという着想に基づくものであ
る。
【0006】前記電流通路により第1パルス中にキャパ
シタを充電することが可能になり、得られた電圧が次の
制御信号に加わる。これは制御信号自体も同一のキャパ
シタに供給されるためである。
【0007】一次電流を流す抵抗を具えると共にキャパ
シタも具えた装置がドイツ国特許(DE)155918
0号から既知である。しかし、この装置のキャパシタは
一次巻線の一端(基準点28又は“C”)に直接接続し
ているため、その充電電圧を抵抗を流れる電流により発
生する電圧に加えること、又はそれから減ずることはで
きない。
【0008】本発明装置の動作の安全性は、前記しきい
値を、前記キャパシタが第1パルスの電流により所定値
以上にプリチャージされていない限り、第2パルス中に
前記インピーダンスと前記継続トランジスタとの接続点
に発生する可変電圧とにより電流が遮断されないように
定めるとき最大になる。
【0009】特定の実施例では、前記断続トランジスタ
を第1導電型とし、前記インピーダンスをそのコレクタ
通路内に配置し、前記制御回路は、ベースを前記キャパ
シタを経て前記接続点に、エミッタを前記インピーダン
スの前記接続点に接続してない側の端に、コレクタを前
記断続トランジスタのベースにそれぞれ接続した第2導
電型のトランジスタを具えるものとする。
【0010】他の実施例では、前記断続トランジスタを
第1導電型とし、前記インピーダンスをそのコレクタ通
路的に接続し、前記制御回路は、ベースを前記キャパシ
タを経て前記接続点に接続した第1導電型のトランジス
タを具え、そのコレクタを第2導電型の第1トランジス
タのベースに接続し、この第1トランジスタのエミッタ
を前記インピーダンスの前記接続点に接続してない側の
端に接続し、そのコレクタを前記第1導電型のトランジ
スタのベースに接続し、更に第2導電型の第2トランジ
スタも具え、そのエミッタを前記インピーダンスの前記
接続点に接続してない側の端に接続し、そのコレクタを
前記断続トランジスタのベースに接続し、そのベースを
前記第1導電型のトランジスタのエミッタに接続する。
【0011】更に他の実施例では、前記断続トランジス
タを第1導電型とし、前記インピーダンスをそのコレク
タ通路内に挿入し、前記制御回路はベースを前記キャパ
シタを経て善意接続点に接続した第1伝導型のトランジ
スタを具え、そのコレクタを前記インピーダンスの前記
接続点に接続してない側の端に接続し、更に第2伝導型
のトランジスタも具え、そのエミッタを前記インピーダ
ンスの前記接続点に接続してない側の端に接続し、その
コレクタを前記断続トランジスタのベースに接続し、そ
のベースを前記第1伝導型のトランジスタのエミッタに
接続する。
【0012】更に他の実施例では、前記制御回路は、ベ
ースを前記一次巻線の両端を相互接続する抵抗ブリッジ
の中点に接続し、エミッタを前記インピーダンスの前記
接続点に接続してない側の端に接続し、コレクタを前記
第2導電型のトランジスタのベースに接続した第2導電
型のトラジスタも具えるものとする。
【0013】更に他の実施例では、前記制御回路は、ベ
ースを前記一次巻線の両端を相互接続する抵抗ブリッジ
の中点に接続し、エミッタを前記インピーダンスの前記
接続点に接続してにない側の端に接続し、コレクタを前
記キャパシタの前記接続点に接続してない側の端に接続
した第2導電型のトランジスタも具えるものとする。
【0014】
【実施例】図面を参照して本発明を実施例につき詳細に
説明する。図1に示す点火装置は一次巻線1及び二次巻
線2を含むコイルを具えている。これら巻線は電機子3
上に巻装され、電機子3にはエンジンの回転により駆動
される磁石4により可変磁束が発生し、この可変磁束が
一次巻線1に電流を誘起する。この電流の遮断により二
次コイルに点火プラグ用の高圧パルスを発生せしめる。
【0015】端子5及び6から取り出される一次巻線1
の電流は断続トランジスタTiと直列の抵抗R1から成
る一次電流回路内で復元される。断続トランジスタTi
はNPN型であり、抵抗R1はそのコレクタ通路内に配
置する。
【0016】図2Aは、一例として選択した所定の幾何
学構成の磁石及び電機子の場合に正規動作中に一次巻線
により発生される電圧パルスの波形を示す。この波形は
1500RPMにおける無負荷動作状態についてプロッ
トしたものである。コイル前方を磁石が通過する度に4
個のパルスa,b,c,dが発生し、第4パルスは極め
て弱い。連続する互に逆極性の第1及び第2パルスは回
路の動作に関与する。他の2つのパルスは正規動作中に
何の作用も生じない。図2Bは逆回転動作中に発生する
電圧パルスを示す。コイルの電機子の形状が非対称であ
るためにパルスの形が変化し、この場合には第1パルス
が極めて弱くなり、何の作用も生じない。これは、回路
がスイッチされ巻線の電流を引き出すと同時にこのパル
スは消滅するためである。従って、逆回転動作中の第1
の無想し得ないパルスは図2Aのパルスaと逆極性のパ
ルス“b”になり、主パルスは図2Aのパルス“b”と
逆極性のパルス“c”になる。
【0017】図1に示す回路において、断続トランジス
タTiをターンオン及びオフする制御回路7は入力端子
9を具え、この回路をトランジスタTiのベースに接続
する。その本質的機能は第2パルスbの間に最初にトラ
ンジスタTiをターンオンさせ、次いでこのトランジス
タの電流を遮断させることにある。この遮断は、入力端
子9の増大する電圧が所定のしきい値を越えるときに生
ずる。抵抗R1とトランジスタTiとの接続点8の可変
信号をキャパシタCを経て入力端子9に供給する。
【0018】本例ではトランジスタTiはダーリントン
形トランジスタから成り、その構成の結果としてトラン
ジスタTiの導通方向と逆方向に導通するシャントダイ
オードDを具えている。一次巻線の両端間に、少くとも
第1パルス中導通するキャパシタCと直列の電流通路が
ダイオードDと、制御回路7の入力端子9及び端子5間
の抵抗10とにより形成される。
【0019】断続トランジスタTiをターンオフ状態に
セットする図1に示す回路の入力端子9におけるしきい
値は、キャパシタCが第1パルスの電流によりプリチャ
ージされない限り第2パルス中に接続点8に生ずる可変
電圧によって電流が遮断されないように定める。当業者
であればこれは、一連の実験を行なって回路7の素子を
変化させてトリガしきい値を上記の条件を満足するまで
変化させることにより容易に達成することができる。こ
の点については一例として示す後記の回路図について一
層詳細に説明する。
【0020】図3に示す装置では、制御回路7はベース
を抵抗11を経てキャパシタCに接続したPNP型トラン
ジスタT2を具えている。キャパシタCの他端は接続点
8に接続する。トランジスタT2のエミッタは抵抗R1
の端子5に接続された端、即ち接続点8に接続されてな
い側の端に接続し、そのコレクタは直列接続のダイオー
ド及び抵抗を経て断続トランジスタTiのベースに接続
する。制御回路7の入力端子、即ちキャパシタCに接続
された点9と、抵抗R1の端子5に接続された端、即ち
接続点8に接続されてない側の端との間に抵抗11と直
列のダイオードD2をもって電流通路を構成する。
【0021】動作は次の通りである。第1パルスが端子
5及び6間に、端子5を端子6より負にする信号を発生
し、従ってキャパシタCが素子D,11,D2を経て充
電され、このキャパシタの図の左端が負極性になる。第
2パルスの開始時にこのキャパシタ間の負電圧がトラン
ジスタT2のベースをそのエミッタに対し負にバイアス
し、従ってこのトランジスタをターンオンさせる。第2
パルスは端子5に一層正の信号を発生し、従ってトラン
ジスタT2にエミッタ−コレクタ電流が流れ、この電流
によりトランジスタTiがターンオンし、抵抗R1及び
トランジスタTiに電流が流れ始め、キャパシタCが放
電され、ことによるとキャパシタCはトランジスタT2
のベース電流(抵抗11の値により制御される)により
逆極性に充電され、ついにトランジスタT2及びトラン
ジスタTiがターンオフされる。第1の負パルスのない
場合にはキャパシタCは充電されずトランジスタT2及
びTiは正パルスの開始時にターンオフしたままにな
り、火花を生じない。
【0022】この回路は本発明回路の最も簡単な実施例
に対応するものであるが、この回路は、極めて強力な磁
石を使用しない限り、第1パルスが弱い場合、即ち低回
転速度のときに動作しない欠点を有する。図4〜6に示
す回路では、その制御回路はベースをキャパシタCと直
列の抵抗21を経て接続点8に接続したNPNトランジ
スタT1を具える。
【0023】PNP型の第2トランジスタT2のエミッ
タを抵抗R1の端子5に接続した端に接続する。図4に
示す回路では、この接続路内にダイオードを挿入する。
図5及び6に示す回路では、この接続路内に抵抗26を
挿入する。トランジスタT2のコレクタを断続トランジ
スタTiのベースに接続する。図4に示す回路では、こ
の接続路内に抵抗28を挿入する。PNPトランジスタ
T2のベースをNPNトランジスタT1のエミッタに接
続する。図4に示す回路ではこの接続路内に抵抗12を
挿入する。トランジスタT2のベースは1個以上の抵抗
を経て、即ち図5及び6に示す回路では抵抗13を経
て、図4に示す回路では抵抗12及び13を経て断続ト
ランジスタTiのエミッタにも接続する。トランジスタ
Tiに集積するのが好ましい抵抗30によりトランジス
タTiのベースを端子6に接続する。
【0024】以下においては端子6は接地されているも
のとする。これは単に説明を明瞭にするためである。図
4に示す回路では、トランジスタT1のベースをPNP
トランジスタT4のコレクタに接続し、後者のトランジ
スタのエミッタを端子5に、ベースをNPNトランジス
タT1のコレクタに接続する。従って、両トランジスタ
T1及びT4は既知のようにサイリスタとして接続さ
れ、トランジスタはいったんターンオンすると再びター
ンオフし得ない。2個の直列接続の抵抗22,23を端
子5と点9との間に配置する。更に抵抗24をトランジ
スタT2のベースとトランジスタT1のベースとの間に
接続すると共に抵抗18を端子5とトランジスタT2の
ベースとの間に接続する。
【0025】図5及び6に示す回路では、トランジスタ
T1のコレクタをインピーダンスR1の端子5に接続し
た端、即ち接続点8に接続してない側の端に接続する。
そのベースも抵抗17を経て端子5に接続する。
【0026】キャパシタCの図の左側端とインピーダン
スR1の図の上端との間にあって、第1の負パルス中キ
ャパシタCを充電するための電流通路は、1個以上の直
列接続抵抗、即ち図4に示す回路では抵抗22,23又
は抵抗18,24,21により、図5,6に示す回路で
は抵抗17及び21により形成される。
【0027】トランジスタTiがターンオフする入力端
子9のしきい値は、図4の回路では抵抗12又は13又
は18の値により制御することができ、図5及び6に示
す回路では抵抗ブリッジ17,21の比により制御する
ことができる。トランジスタT2をターンオンする電圧
の値もトリガしきい値を固定するための重要な要素であ
る。ダイオードD3又は抵抗26はこの電圧を所望の値
に上昇させる。
【0028】これら3つの回路は次のように動作する。
端子5に端子6に対し正の電圧が現われると、トランジ
スタT2のエミッタ−ベース接合を経て電流が流れ始
め、抵抗12及び1又は13を経て端子6へ流れる。従
ってトランジスタT2がターンオンし、トランジスタT
iのベースに電流を供給しこれをターンオンする。これ
がため、点8の電圧が点6の電圧に下がり、第1負パル
スに応答して行なわれたキャパシタCのプリチャージ
(図3につき既に説明した)を考慮すれば、点9の電圧
が更に低くなるため、トランジスタT1がターンオフ
し、トランジスタTiを流れる電流が抵抗R1を経て流
れるのみならずその一部分が上述した電流通路にも流
れ、キャパシタCの端9の電圧がしだいに正になり、所
定の遅延後に点9のこの電圧がトランジスタT1をター
ンオンするに十分な高さになり、これによりトランジス
タT2のベース電圧が増大し、トランジスタT2ととも
にトランジスタTiがターンオフする。
【0029】エンジンが逆方面に回転するときはキャパ
シタCは第1パルスによりプリチャージされず、動作が
変化すること明らかである。依然として火花が発生し得
るが、その発生瞬時は大きくシフトされる。図4に示す
回路では、トランジスタT4のベースとトランジスタT
1のコレクタとの接続点を抵抗を経て2個の抵抗22,
23から成るブリッジの中点に接続する。これにより高
速回転時にトランジスタT4を直接ターンオンすること
が可能になり、このときキャパシタCがその放電前に、
電流の前縁で抵抗R1の両端間に形成された電圧を抵抗
ブリッジ22,23に供給する。従って、点火が進む。
【0030】図5及び6に示す回路では、トランジスタ
T2のエミッタを抵抗27を経て一次巻線の端6に接続
する。図5に示す回路では、制御回路はベースを3個の
抵抗19,20,14から成る星形回路網の中点に接続
したPNPトランジスタT5も具える。これら抵抗1
9,20,14の中点と反対側の端を端子5、即ち一次
巻線と抵抗R1との接続点、一次巻線の他端6、及び抵
抗R1の他端8にそれぞれ接続する。抵抗20又は抵抗
14は無限大にすること、即ちなしにすることができ
る。トランジスタT5のエミッタを抵抗R1の接続点8
に接続してない側の端に接続し、そのコレクタをNPN
トランジスタT1のエミッタ及びトランジスタT2のベ
ースに接続する。更に、ダイオードD1のアノードを端
子5をトランジスタT5のベースに接続する2個の直列
接続抵抗の中間点に接続し、そのカソードをキャパシタ
CのトランジスタT1側の端に接続する。このダイオー
ドは、抵抗17及び21のみによる場合よりも遙かに速
いキャパシタCの端9の電圧の復元を可能にする。
【0031】トランジスタT5は正パルスの開始時にタ
ーンオフし、これは端子5及び6間の電圧及び端子5及
び8間の電圧が抵抗ブリッジ20,19及び14,19
により分圧されて得られる抵抗19の端子電圧がトラン
ジスタT5をターンオンするエミッタ−ベース電圧より
低くなるためである。この電圧が増大すると、トランジ
スタT5がターンオンし、トランジスタT1のターンオ
ンのときと同様にトランジスタT2をターンオフする。
従って、トランジスタT5及びT1は別々に動作し、高
速回転時にはトランジスタT5が最初に動作し、点火を
早めることができる。一方のモードから他方のモードへ
の切換えは所定の速度で急に起る。
【0032】図6に示す回路は図5の回路から導いた好
適実施例である。その制御回路はベースを星形抵抗回路
網15,16,31の中点に接続したPNPトランジス
タT6を具える。これら抵抗の中点と反対側の端を端子
5、即ち一次巻線と抵抗R1との接続点、一次巻線の他
端6及び抵抗R1の他端にそれぞれ接続する。抵抗16
又は抵抗31は無限大にすること、即ちなしにすること
もできる。トランジスタT6のエミッタ−コレクタ通路
を、図5のトランジスタT5のようにトランジスタT1
のエミッタ−コレクタ通路と並列に接続しないで、端子
5とキャパシタCの図の左端との間に接続する。図5の
トランジスタT5のようにトランジスタT2を直接ター
ンオフさせるようにする代りに、トランジスタT6は、
そのターンオフ時に、抵抗17を流れる電流に追加の電
流を付加してキャパシタCの端9の電圧の増大を一層速
くし、これにより点火が進むようにする。この進み量は
所定の状態から速度の関数として変化する。
【0033】トランジスタTiがターンオフすると、一
次巻線の端子5の正電圧が自己インダクタンスのために
極めて急速に増大する。このとき抵抗17、トランジス
タT1のベース−エミッタ接合及び抵抗13から成るチ
ェーンを流れる電流が抵抗17の両端間にトランジスタ
T2を再びターンオンするに十分な電圧を発生する。抵
抗ブリッジ26,27はトランジスタT2のエミッタ電
圧をそのベースに供給される電圧の上昇に追従するよう
変化させるためこの問題は避けられる。
【0034】図6に示す回路の満足な動作は、1〜2Ω
の抵抗R1、約27nFのキャパシタC、それぞれ約
1.5KΩ、40KΩ、15KΩ、5KΩ、40KΩ、
50KΩ、7KΩ、3KΩの抵抗21,17,13,1
5,16,26,27,30を用いることにより得られ
る。これらの値を選択する場合には抵抗31は使用しな
い。更に、CTNと称される15KΩの抵抗と直列の約
5KΩの抵抗から成る素子29を端子5とトランジスタ
T6のベースとの間に接続して温度変動に応答して特性
を一定に継続する。トランジスタTi及びT2は高電圧
型にする。
【0035】本発明は上述した実施例にのみ限定されな
い。例えば、図4の回路の抵抗28を図5及び6の回路
にも付加することができ、また図4の回路の抵抗18,
12,13のチェーンを図5及び6の回路にも挿入する
ことがきる。更に、図5及び6の抵抗17の下端を抵抗
21の他端、即ち点9に直接接続しても、抵抗21を低
オーム値のものとしてもほぼ等価である。図6の回路で
は抵抗17の電源端子5に接続された上端を抵抗15を
経てこの端子5に接続することもでき、この場合には抵
抗17をトランジスタT6のベースと点9との間に接続
する。
【0036】もっと一般的には、トランジスタTiのエ
ミッタ接続線内に抵抗R1を挿入する場合には当業者で
あれば所要の電圧レベルを供給する(例えば反対導電型
のトランジスタを用い且つトランジスタを付加又は省略
して断続トランジスタのベースに供給される信号を反転
させる)制御回路7を容易に推考することができる。ま
た、トランジスタTiを他の可制御断続装置、例えばM
OS型トランジスタと置き換えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明点火装置の基本構成を示す図である。
【図2】エンジンの正規動作時及び逆動作時に一次巻線
に発生する電圧の波形を示す図である。
【図3】本発明装置の第1の実施例を示す図である。
【図4】本発明装置の第2の実施例を示す図である。
【図5】本発明装置の第3の実施例を示す図である。
【図6】本発明装置の第4の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 一次巻線 2 二次巻線 3 電機子 4 磁石 5,6 端子 Ti 断続トランジスタ R1 インピーダンス 7 制御回路 C キャパシタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 590000248 Groenewoudseweg 1, 5621 BA Eindhoven, T he Netherlands (56)参考文献 特開 昭58−124069(JP,A) 特開 昭60−113070(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 11/02 303 F02P 1/02 F02P 3/04 301 F02P 3/04 304

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次巻線(1)及び二次巻線(2)を含
    むコイルを電機子(3)上に設け、エンジンの回転によ
    り駆動される磁石の通過により電機子に可変磁束を発生
    させ、この可変磁束が一次巻線に電流パルスを誘起し、
    この電流パルスの遮断により二次巻線に点火プラグ用の
    高圧パルスを発生させるようにした内燃エンジン用の点
    火装置であって、断続トランジスタ(Ti)と直列のイ
    ンピーダンス(R1)を具え前記電流を復元する一次電
    流回路と、前記断続トランジスタのターンオン及びオフ
    を制御する回路であってこの回路の入力端子(9)に供
    給される制御信号の値が所定のしきい値を越えるときに
    前記断続トランジスタをターンオフさせて前記電流の遮
    断を生ぜしめる制御回路(7)とを具えた点火装置にお
    いて、 前記可変磁束により少くとも第1及び第2の連続する互
    に逆極性の電流パルス(a及びb)を誘起させ、前記制
    御回路は前記第2パルス(b)の間に前記断続トランジ
    スタのターンオフをトリガするように構成し、前記イン
    ピーダンス(R1)と前記断続トランジスタ(Ti)と
    の接続点(8)に発生する電圧をキャパシタ(C)を経
    て前記制御回路の入力端子(9)に供給し、且つ少くと
    も前記第1パルス(a)の間導通する電流通路(D,1
    0)を前記一次巻線の両端間(5,6)に、前記キャパ
    シタと直列に存在させたことを特徴とする内燃エンジン
    用点火装置。
  2. 【請求項2】 前記しきい値を、前記キャパシタ(C)
    が第1パルス(a)の電流により所定値以上にプリチャ
    ージされていない限り、第2パルス中に前記インピーダ
    ンスと前記断続トランジスタとの接続点(8)に発生す
    る可変電圧により電流が遮断されないように定めたこと
    を特徴とする請求項1記載の点火装置。
  3. 【請求項3】 前記断続トランジスタ(Ti)を第1導
    電型とし、前記インーダンス(R1)をそのコレクタ通
    路内に配置し、前記制御回路は、ベースを前記キャパシ
    タ(C)を経て前記接続点(8)に、エミッタを前記イ
    ンーダンス(R1)の前記接続点(8)に接続してない
    側の端(5)に、コレクタを前記断続トランジスタ(T
    i)のベースにそれぞれ接続した第2導電型のトランジ
    スタ(T2)を具えていることを特徴とする請求項1又
    は2記載の点火装置。
  4. 【請求項4】 前記断続トランジスタ(Ti)を第1導
    電型とし、前記インピーダンス(R1)をそのコレクタ
    通路内に接続し、前記制御回路は、ベースを前記キャパ
    シタ(C)を経て前記接続点(8)に接続した第1導電
    型のトランジスタ(T1)を具え、そのコレクタを第2
    導電型の第1トランジスタ(T4)のベースに接続し、
    この第1トランジスタのエミッタを前記インピーダンス
    (R1)の前記接続点(8)に接続してない側の端
    (5)に接続し、そのコレクタを前記第1導電型のトラ
    ンジスタ(T1)のベースに接続し、更に第2導電型の
    第2トランジスタ(T2)も具え、そのエミッタを前記
    インピーダンス(R1)の前記接続点(8)に接続して
    ない側の端(5)に接続し、そのコレクタを前記断続ト
    ランジスタ(Ti)のベースに接続し、そのベースを前
    記第1導電型のトランジスタ(T1)のエミッタに接続
    したことを特徴とする請求項1又は2記載の点火装置。
  5. 【請求項5】 前記断続トランジスタ(Ti)を第1導
    電型とし、前記インピーダンス(R1)をそのコレクタ
    通路内に挿入し、前記制御回路はベースを前記キャパシ
    タ(C)を経て前記接続点(8)に接続した第1導電型
    のトランジスタ(T1)を具え、そのコレクタを前記イ
    ンピーダンス(R1)の前記接続点(8)に接続してな
    い側の端(5)に接続し、更に第2導電型のトランジス
    タ(T2)も具え、そのエミッタを前記インピーダンス
    (R1)の前記接続点(8)に接続してない側の端
    (5)に接続し、そのコレクタを前記断続トランジスタ
    (Ti)のベースに接続し、そのベースを前記第1導電
    型のトランジスタ(T1)のエミッタに接続したことを
    特徴とする請求項1又は2記載の点火装置。
  6. 【請求項6】 前記制御回路は、ベースを前記一次巻線
    の両端(5,6)を相互接続する抵抗ブリッジ(19,
    20)の中点に接続し、エミッタを前記インピーダンス
    (R1)の前記接続点(8)に接続してない側の端
    (5)に接続し、コレクタを前記第2導電型のトランジ
    スタ(T2)のベースに接続した第2導電型のトランジ
    スタ(T5)も具えていることを特徴とする請求項5記
    載の点火装置。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、ベースを前記一次巻線
    の両端(5,6)を相互接続する抵抗ブリッジ(15,
    16)の中点に接続し、エミッタを前記インピーダンス
    (R1)の前記接続点(8)に接続してない側の端
    (5)に接続し、コレクタを前記キャパシタ(C)の前
    記接続点(8)に接続してない側の端に接続した第2導
    電型のトランジスタ(T6)も具えていることを特徴と
    する請求項5記載の点火装置。
  8. 【請求項8】 前記制御回路は、ベースを前記インピー
    ダンス(R1)の両端を相互接続する抵抗ブリッジ(1
    9,14)の中点に接続し、エミッタを前記インピーダ
    ンスの前記接続点(8)に接続してない側の端(5)に
    接続し、コレクタを前記第2導電型のトランジスタ(T
    2)のベースに接続した第2導電型のトランジスタ(T
    5)も具えていることを特徴とする請求項5記載の点火
    装置。
  9. 【請求項9】 前記制御回路は、ベースを前記インピー
    ダンス(R1)の両端を相互接続する抵抗ブリッジ(1
    5,31)の中点に接続し、エミッタを前記インピーダ
    ンスの前記接続点(8)に接続してない側の端(5)に
    接続し、コレクタを前記キャパシタ(C)の前記接続点
    (8)に接続してない側の端(9)に接続した第2導電
    型のトランジスタ(T6)も具えていることを特徴とす
    る請求項5記載の点火装置。
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