JP4402864B2 - ガスバリア性フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は耐熱性およびガスバリア性に優れた透明なフィルムに関し、特にフレキシブルな支持体を用いた有機EL素子や、液晶表示素子に好適に用いられるガスバリア性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
パソコンや携帯用情報端末の普及につれ、薄くて軽い電子ディスプレーの需要は急増している。現在もっとも普及している液晶表示素子や、自己発色性による視認性の高さから最近注目されている有機EL素子においては、主にガラス基板が用いられているが、素子の軽量化、衝撃への耐性、柔軟性などの観点から、フレキシブルなプラスチック基板を用いることができれば、非常に好ましい。
しかし、プラスチック基板は、ガラス基板に比較して、耐熱性やガスバリア性が劣る。その結果、特に高精細なパターンを作製するのに不都合が生じたり、耐久性が劣ったりするという欠点がある。
【0003】
特開2001−205743号公報には、層状化合物を含む層を有する、多層構造のプラスチック基板を液晶表示装置に用いる例が開示されており、層状化合物の使用によって耐熱性、硬度、耐透気性が改善されると記載されている。ただし、ここで述べられているガスバリア性は、十分なものではない。
【0004】
特開2000−323273号公報には、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)上に酸化ケイ素薄膜とゾル−ゲル法による有機−無機ハイブリッド膜を積層したフィルムを、有機EL素子用の基材および保護層に用いた例が示されている。しかし、PETのガラス転移温度は100℃以下であり、耐熱性に問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの従来技術の問題点を考慮して、本発明は、耐熱性およびガスバリア性に優れた透明なプラスチックフィルムを提供することを目的とした。特に、フレキシブル支持体を用いた液晶表示装置および有機EL素子に使用することによって、高精細および高耐久性を実現しうるフィルムを提供することを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、以下に示す本発明のガスバリア性フィルムによれば目的を達成しうることを見出した。
(1)ガラス転移温度100℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃以下である透明な基材フィルム上に、ゾル−ゲル法により形成した無機コーティング層およびゾル−ゲル法により形成した有機−無機ハイブリッドコーティング層を有し、前記無機コーティング層は、下記式で表される金属アルコキシドを加水分解して形成したものであり、前記有機−無機ハイブリッドコーティング層は、下記式で表される金属アルコキシドとヒドロキシル基を有するポリマーの誘導体である樹脂を併用して形成されたものであることを特徴とするガスバリア性フィルム。
Si(OR 1 4
1 は、炭素数1〜5のアルキル基である。
(2)前記基材フィルム上に、順に、前記無機コーティング層および有機−無機ハイブリッドコーティング層を有し、前記無機コーティング層は、基材フィルムの表面に設けられており、かつ、塗布により形成されたことを特徴とする(1)に記載のガスバリア性フィルム。
(3)(1)または(2)に記載のガスバリア性フィルムを有する基板。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明のガスバリア性フィルムについて詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
【0008】
本発明の第1の特徴は、ガラス転移温度が100℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃以下である耐熱性の高い透明プラスチックフィルムを支持体として用いることにある。ガラス転移温度は120℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることが特に好ましい。線熱膨張係数は30ppm/℃以下であることがより好ましく、20ppm/℃以下であることが特に好ましい。
ガラス転移温度(Tg)が100℃以上で、透明なフィルムになりうるプラスチック素材としては、例えばポリエチレンナフタレート(Tg:115℃)、ポリカーボネート(Tg:160℃)、シクロオレフィンポリマー(Tg:例えば163℃)、ポリアリレート(Tg:193℃)、ポリエーテルスルホン(Tg:225℃)などがある。ただし、これらの素材中、ポリエチレンナフタレート以外は、線熱膨張係数がやや大きい。
【0009】
線熱膨張係数が大きいときは、基材中に無機層状化合物を劈開状態で含有させることにより、線熱膨張係数を減少させることができる。
このとき、無機層状化合物は1種類のみを用いてもよく、適宜2種類以上を混合して用いてもよい。無機層状化合物としては、膨潤性および/または劈開性を有する粘土鉱物やハイドロタルサイト類化合物およびその類似化合物が特に好ましく用いられる。
【0010】
これら粘土鉱物としては、より具体的には、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、ヘクトライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石等が挙げられる。
また、天然の粘土鉱物だけではなく、合成により作製された粘土鉱物も好ましく用いることができる。特に、膨潤性雲母として知られている、合成のフッ素4珪素雲母は、膨潤・劈開後のアスペクト比が大きく、効果が大きいので好ましい。
【0011】
本発明においては、無機層状化合物(例えば層状珪酸塩)の層間に担持されている陽イオン(ナトリウム、カリウム、リチウムなど)を有機カチオンで置き換えたものも、好ましく用いることができる。
層状化合物の陽イオン交換容量(CEC)は25〜200ミリ当量/100gのものが好ましく、50〜150ミリ当量/100gであればより好ましい。
【0012】
用いる有機カチオンとしては、長鎖のアルキル基を含むアルキルアンモニウムイオンが好ましい。その例としては、テトラブチルアンモニウムイオン、テトラヘキシルアンモニウムイオン、ジヘキシルジメチルアンモニウムイオン、ジオクチルジメチルアンモニウムイオン、ヘキシルトリメチルアンモニウムイオン、オクチルトリメチルアンモニウムイオン、ドデシルトリメチルアンモニウムイオン、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオン、オクタデシルトリメチルアンモニウムイオン、ジオクタデシルジメチルアンモニウムイオン、ドコセニルトリメチルアンモニウムイオン、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオン、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムイオン、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムイオン、ジオレイルジメチルアンモニウムイオン、ポリオキシエチレンドデシルモノメチルアンモニウムイオン等が挙げられる。
【0013】
無機層状化合物を有機化する方法としては、一般に湿式法が用いられる。すなわち、無機層状化合物を水やアルコール等で十分溶媒和させた後、有機カチオンを加え、撹拌し、無機層状化合物の層間の金属イオンを有機カチオンに置換させる。その後、未置換の有機カチオンを十分に洗浄し、ろ過、乾燥する。その他、有機溶剤中で無機層状化合物と有機カチオンを直接反応させたり、樹脂などの存在下、無機層状化合物と有機カチオンを押出機中で加熱混練し反応させることも可能である。
【0014】
本発明においては、以上のようにして得られた有機化層状化合物と目的とする樹脂を、溶融混錬、または溶液中で混合することにより、無機層状化合物が劈開した状態で樹脂中に分散された組成物を得ることができる。この中では、溶融混錬による方法が、プロセスやコストの面からも好ましい。また、溶融混練機としては、熱可塑性樹脂について一般に実用されている混練機が適用できる。例えば、一軸または多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー等であってもよい。層状化合物と樹脂の比率としては、重量比で1/100〜100/20が好ましく、5/100〜100/50が更に好ましい。
【0015】
上記の樹脂組成物は、通常の溶融押し出し法、カレンダー法、溶液流延法などによってフィルムにすることができる。また、これを一軸延伸、または二軸延伸することも可能である。
フィルムの表面は、塗布層との密着を良化するため、コロナ処理、グロー処理、UV処理、プラズマ処理などを施してもよい。また、アンカー層を設けてもよい。
本発明における基材フィルムの厚みは5〜500μmが好ましく、5〜200μmがより好ましく、10〜100μmがさらにより好ましい。基材フィルムが薄いと強度不足や取扱いが困難になり、厚いと透明性の低下や可撓性が損なわれる傾向がある。
【0016】
本発明の第2の特徴は、ゾル−ゲル法による緻密なコーティング層を用いることにある。これによって、ガスバリア性の高いフィルムを得ることができる。
本発明におけるコーティング層の厚みは50nm〜100μmが好ましく、100nm〜50μmがより好ましい。コーティング層が薄いとバリア性が低下し、厚いと透明性の低下やクラックが発生して破損しやすくなる傾向がある。
【0017】
本発明におけるゾル−ゲル法では、好ましくは溶液中、または塗膜中で特定の金属アルコキシドを加水分解、縮重合させて、緻密な薄膜を得る。またこの時、樹脂を併用して、有機−無機ハイブリッド材料にしてもよい。本発明における有機−無機ハイブリッドとは、有機成分と金属化合物、特に金属酸化物とが、少なくとも分子分散された状態にあるものを意味する。
金属アルコキシドとしては、以下の式で表されるアルコキシシランである。
【0018】
Si(OR 1 4
上式中のR1は、炭素数1〜5のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、などが挙げられる。
【0019】
これらのアルコキシシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラアセトキシシランなどを挙げることができる。
【0022】
ゾル−ゲル反応時に併用するポリマーとしては、ヒドロキシル基を有するポリマーとその誘導体(ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、フェノール樹脂、メチロールメラミン等とその誘導体)を挙げることができる。
【0037】
ゾル−ゲル反応時には、水、および有機溶媒中で金属アルコキシドを加水分解、および縮重合させるが、この時、触媒を用いることが好ましい。加水分解の触媒としては、一般に酸が用いられる。酸は、無機酸または有機酸が用いられる。無機酸としては、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、燐酸、亜燐酸など、有機酸化合物としてはカルボン酸類(蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸、シクロヘキサンカルボン酸、オクタン酸、マレイン酸、2−クロロプロピオン酸、シアノ酢酸、トリフルオロ酢酸、パーフルオロオクタン酸、安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、フタル酸など)、スルホン酸類(メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸)、p−トルエンスルホン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸など)、燐酸・ホスホン酸類(燐酸ジメチルエステル、フェニルホスホン酸など)、ルイス酸類(三フッ化ホウ素エーテラート、スカンジウムトリフレート、アルキルチタン酸、アルミン酸など)、ヘテロポリ酸(燐モリブデン酸、燐タングステン酸など)を挙げることができる。
【0038】
酸の使用量は、金属アルコキシド(アルコキシシランおよび他の金属アルコキシドを含有する場合には、アルコキシシラン+他の金属アルコキシド)1モル当たり、0.0001〜0.05モルであり、好ましくは0.001〜0.01モルである。
【0039】
加水分解後、無機塩基やアミンなどの塩基性化合物を添加して溶液のpHを中性付近にし、縮重合を促進してもよい。
無機塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アンモニアなど、有機塩基化合物としてはアミン類(エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、トリエチルアミン、ジブチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、エタノールアミン、ジアザビシクロウンデセン、キヌクリジン、アニリン、ピリジンなど)、ホスフィン類(トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィンなど)を用いることができる。
【0040】
また、酸による加水分解後、特に特願2002−110061号明細書に記載の、下記一般式のアミンを用いることも好ましい。この場合、アミンの添加量としては、酸と等モル〜100倍モル、好ましくは等モル〜20倍モルが適当である。
【0041】
【化3】
Figure 0004402864
上式において、R1およびR2は各々独立に水素原子、脂肪族基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香族オキシカルボニル基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基を表し、R3は、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、アシルオキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、芳香族オキシカルボニルオキシ基、置換アミノ基、複素環基、ヒドロキシ基を表す。但し、R3が芳香族基で無いときR1とR2のいずれか一方、或いは両方は水素原子である。
【0042】
また、他のゾル−ゲル触媒も併用することができる。その例は以下に挙げられる。
(1)金属キレート化合物
一般式R10OH(式中、R10は炭素数1〜6のアルキル基を示す)で表されるアルコールと、R11COCH2COR12(式中、R11は炭素数1〜6のアルキル基、R12は炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜16のアルコキシ基を示す)で表されるジケトンを配位子とした、金属を中心金属とするものであれば特に制限なく好適に用いることができる。この範疇であれば、2種以上の金属キレート化合物を併用してもよい。本発明の金属キレート化合物として特に好ましいものは中心金属にAl、Ti、Zrを有するものであり、一般式Zr(OR10p1(R11COCHCOR12p2、Ti(OR10q1(R11COCHCOR12q2およびAl(OR10r1(R11COCHCOR12r2で表される化合物群から選ばれるものが好ましく、縮合反応を促進する作用をなす。
【0043】
金属キレート化合物中のR10およびR11は、同一または異なってもよく、炭素数1〜6のアルキル基、具体的にはエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基などである。また、R12は、前記と同様の炭素数1〜6のアルキル基のほか、炭素数1〜16のアルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ラウリル基、ステアリル基などである。また、金属キレート化合物中のp1、p2、q1、q2、r1、r2は4座配位または6座配位となる様に決定される整数を表す。
【0044】
これらの金属キレート化合物の具体例としては、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシトリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウムなどのジルコニウムキレート化合物;ジイソプロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタニウムなどのチタニウムキレート化合物;ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、ジイソプロポキシアセチルアセトナートアルミニウム、イソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、イソプロポキシビス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどのアルミニウムキレート化合物などが挙げられる。これらの金属キレート化合物のうち好ましいものは、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウムである。これらの金属キレート化合物は、1種単独であるいは2種以上混合して使用することができる。また、これらの金属キレート化合物の部分加水分解物を使用することもできる。
【0045】
(2)有機金属化合物
好ましい有機金属化合物としては特に制限はないが、有機遷移金属が活性が高くて好ましい。中でもスズの化合物は安定性と活性が良く特に好ましい。これらの具体的化合物例としては、(C492Sn(OCOC11232、(C492Sn(OCOCH=CHCOOC492、(C8172Sn(OCOC11232、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC492、Sn(OCOCC8172などのカルボン酸型有機スズ化合物;(C492Sn(SCH2COOC8172、(C492Sn(SCH2COOC8172、(C8172Sn(SCH2CH2COOC8172、(C8172Sn(SCH2COOC12252
【化4】
Figure 0004402864
などのメルカプチド型やスルフィド型の有機スズ化合物;(C492SnO、(C8172SnO、または(C492SnO、(C8172SnOなどの有機スズオキサイドとエチルシリケートマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物との反応生成物などの有機スズ化合物などを挙げることができる。
【0046】
(3)金属塩類
金属塩類としては有機酸のアルカリ金属塩(例えばナフテン酸ナトリウム、ナフテン酸カリウム、オクタン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、ラウリル酸カリウムなど)が好ましく用いられる。
【0047】
ゾルゲル触媒化合物の組成物中の割合は、ゾル液の原料であるアルコキシシランに対し、0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜50重量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%である。
【0048】
次に、ゾル−ゲル反応に用いられる溶媒について述べる。溶媒はゾル液中の各成分を均一に混合させ、本発明の組成物の固形分調製をすると同時に、種々の塗布方法に適用できるようにし、組成物の分散安定性および保存安定性を向上させるものである。これらの溶媒は上記目的の果たせるものであれば特に限定されない。これらの溶媒の好ましい例として、例えば水、および水と混和性の高い有機溶媒が挙げられる。
【0049】
その例としては、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、蟻酸、酢酸、酢酸メチル、アルコール類(メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどを挙げることができる。
ゾル−ゲル反応の速度を調節する目的で、多座配位可能な有機化合物を添加して、金属アルコキシドを安定化してもよい。その例としては、β−ジケトンおよび/またはβ−ケトエステル類、およびアルカノールアミンが挙げられる。
【0050】
このβ−ジケトン類および/またはβ−ケトエステル類の具体例としては、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸−n−プロピル、アセト酢酸−イソプロピル、アセト酢酸−n−ブチル、アセト酢酸−sec−ブチル、アセト酢酸−tert−ブチル、2,4−ヘキサン−ジオン、2,4−ヘプタン−ジオン、3,5−ヘプタン−ジオン、2,4−オクタン−ジオン、2,4−ノナン−ジオン、5−メチル−ヘキサン−ジオンなどを挙げることができる。これらのうち、アセト酢酸エチルおよびアセチルアセトンが好ましく、特にアセチルアセトンが好ましい。これらのβ−ジケトン類および/またはβ−ケトエステル類は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することもできる。
これらの多座配位可能な化合物は、ゾル−ゲル触媒として前記の金属キレート化合物を用いた場合、その反応速度を調節する目的にも用いることができる。
【0051】
本発明においては、基材フィルム上に設けた無機薄膜層の上に、ゾル−ゲル法による有機−無機ハイブリッド材料をさらに設け。無機薄膜層としては、ゾル−ゲル法による緻密な無機コーティング薄膜が好ましい。
【0052】
次にゾル−ゲル反応組成物を塗設する方法について述べる。ゾル液はカーテンフローコート、ディップコート、スピンコート、ロールコート等の塗布法によって、透明フィルム上に薄膜を形成することができる。この場合、加水分解のタイミングは製造工程中の如何なる時期であっても構わない。例えば、予め必要な組成の液を加水分解部分縮合して目的のゾル液を調製し、それを塗布−乾燥する方法、必要な組成の液を調製し塗布と同時に加水分解部分縮合させながら乾燥する方法、塗布−一次乾燥後、加水分解に必要な水含有液を重ねて塗布し加水分解させる方法等を好適に採用できる。また、塗布方法としては、様々な形態をとることが可能であるが、生産性を重視する場合には多段の吐出口を有するスライドギーサー上で下層塗布液と上層塗布液のそれぞれが必要な塗布量になる様に吐出流量を調整し、形成した多層流を連続的に支持体に乗せ、乾燥させる方法(同時重層法)が好適に用いられる。
【0053】
塗布後の乾燥温度は、支持体の変形を起こさない範囲であれば特に制限は無いが、好ましくは180℃以下、より好ましくは30〜150℃、特に好ましくは50℃〜130℃である。
【0054】
塗布、乾燥後のフィルムを更に緻密にするため、エネルギー線の照射を行ってもよい。その照射線種に特に制限はないが、支持体の変形や変性に対する影響を勘案し、紫外線、電子線あるいはマイクロ波の照射を特に好ましく用いることができる。照射強度は30mJ/cm2〜500mJ/cm2であり、特に好ましくは50mJ/cm2〜400mJ/cm2である。照射温度は室温から支持体の変形温度の間を制限無く採用することが可能であり、好ましくは30℃〜150℃、特に好ましくは50℃〜130℃である。
【0055】
この様にして得られたコーティング層の上に他の機能層を設けて積層して良い。機能層としては、例えば保護層などが挙げられる。
本発明のガスバリア性フィルムは、様々な用途に用いることができる。例えば、本発明のガスバリア性フィルムを用いて、有機エレクトロルミネッセンス素子や液晶素子などのディスプレイ素子を製造することができる。
本発明のガスバリア性フィルムをEL等に用いる場合には、特開平11−335661号公報、特開平11−335368号公報、特開2001−192651号公報、特開2001−192652号公報、特開2001−192653号公報、特開2001−335776号公報、特開2001−247859号公報、特開2001−181616号公報、特開2001−181617号公報、特願2001−58834号明細書、特願2001−58835号明細書、特願2001−89663号明細書、特願2001−334858号明細書記載の内容と併せて用いることが好ましい。
すなわち、本発明のガスバリアフィルムを、EL素子を形成する場合の基材フィルム、および/または保護フィルムとして用いることができる。その場合、ゾル−ゲル法によるコーティング層は、EL層側、すなわち外気と接しない側に向けて用いることが好ましい。
【0056】
【実施例】
以下に実施例、比較例および試験例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
【0057】
実施例1 本発明のガスバリア性フィルムの製造
(支持体の作製)
ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマーを300℃で溶融後、T型ダイから押し出し、縦延伸、および横延伸処理を施し、熱固定して厚さ100μmのフィルムAを得た。
また、シクロオレフィンポリマー樹脂(日本ゼオン(株)製ゼオノア1600R)100重量部当たり、10重量部の合成フッ素4硅素雲母(コープケミカル(株)製ソマシフMTE)を混合し、二軸押し出し機(独ハーケ社製レオミックス600P/PTW25)を用い、270℃で混錬・押し出しすることにより、厚み200μmのフィルムBを得た。
これらのフィルムのガラス転移温度をDSCにより測定したところ、フィルムAが115℃、フィルムBが168℃であった。
また、これらのフィルムの線熱膨張係数をTMAにより求めたところ、フィルムAが13ppm/℃、フィルムBが35ppm/℃であった。
これらのフィルムにコロナ処理を施し、塗布用支持体とした。
【0058】
(ゾル−ゲル法による、無機コーティング層および有機−無機ハイブリッドコーティング層の形成)
テトラエトキシシラン4.17g、1−プロパノール4.8g、水1.06gの混合物に0.1mol/Lの塩酸を0.2ml加え、室温で2時間攪拌した。この反応液2.5gに1−プロパノール4.8gを加えた。これを上記のフィルムAおよびBにワイヤレスバーを用いて塗布した。その後120℃で5分間乾燥することにより、膜厚約100nmの無機コーティング層を得た。
【0059】
エチレン−ビニルアルコール共重合体(日本合成化学工業(株)製ソアノールD2908)8gを、1−プロパノール118.8gおよび水73.2gの混合溶媒に80℃で溶解した。この溶液10.72gに、2mol/Lの塩酸を2.4ml加えて混合した。この液を攪拌しながらテトラエトキシシラン1gを滴下した。滴下後30分間攪拌を続けた。これを前述のコーティングを施したフィルムAおよびBにワイヤバーで塗布した。その後120℃で5分間乾燥することにより、膜厚約1μmの有機−無機ハイブリッドコーティング層を形成した。
【0060】
以上の操作で支持体のフィルムAおよびBに、無機コーティング層および有機−無機ハイブリッドコーティング層の積層構造を有する塗布サンプルを得た。これらのサンプルをサンプルAおよびサンプルBとした。
【0061】
比較例1 比較用のガスバリア性フィルムの製造
実施例1で用いたフィルムAの代わりに、100μmポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用い、同様に無機コーティング層および有機−無機ハイブリッドコーティング層を形成した。PETの線熱膨張係数は20ppm/℃と比較的小さいが、ガラス転移温度は約70℃であり、サンプル作製時に軟化するので、平滑性が悪いものであった。このサンプルをサンプル比Aとする。
また、実施例1で用いたフィルムBの代わりに、ゼオノア単独のフィルム(厚み100μm)を用い、同様に無機コーティング層および有機/無機ハイブリッドコーティング層を形成した。ゼオノアのガラス転移温度は163℃と高いが、熱線膨張係数は60ppm/℃と、比較的高い。このサンプルをサンプル比Bとした。
【0062】
試験例1 ガスバリア性の測定試験
実施例1および比較例1で製造した各ガスバリア性フィルムのガス透過率をMOCON法によって測定した。酸素透過率は、23℃、相対湿度0%の条件下で測定した。また、水蒸気透過率は、23℃、相対湿度90%の条件下で測定した。結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
Figure 0004402864
【0064】
実施例2 本発明の有機EL素子の製造
サンプルBを真空チャンバー内に導入し、IXOターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリングにより、厚さ0.2μmのIXO薄膜からなる透明電極を形成した。透明電極(IXO)より、アルミニウムのリ−ド線を結線し、積層構造体を形成した。
透明電極の表面に、ポリエチレンジオキシチオフェン・ポリスチレンスルホン酸の水性分散液(BAYER社製、Baytron P:固形分1.3質量%)をスピンコートした後、150℃で2時間真空乾燥し、厚さ100nmのホール輸送性有機薄膜層を形成した。これを基板Xとした。
【0065】
一方、厚さ188μmのポリエーテルスルホン(住友ベークライト(株)製スミライトFS−1300)からなる仮支持体の片面上に、下記組成を有する発光性有機薄膜層用塗布液を、スピンコーターを用いて塗布し、室温で乾燥することにより、厚さ13nmの発光性有機薄膜層を仮支持体上に形成した。これを転写材料Yとした。
ポリビニルカルバゾール 40質量部
(Mw=63000、アルドリッチ社製)
トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム錯体 1質量部
(オルトメタル化錯体)
ジクロロエタン 3200質量部
【0066】
基板Xの有機薄膜層の上面に転写材料Yの発光性有機薄膜層側を重ね、一対の熱ローラーを用い160℃、0.3MPa、0.05m/minで加熱・加圧し、仮支持体を引き剥がすことにより、基板Xの上面に発光性有機薄膜層を形成した。これを基板XYとした。
また、25mm角に裁断した厚さ50μmのポリイミドフイルム(宇部興産製UPILEX−50S)片面上に、パターニングした蒸着用のマスク(発光面積が5mm×5mmとなるマスク)を設置し、約0.1mPaの減圧雰囲気中でAlを蒸着し、膜厚0.3μmの電極を形成した。Al23ターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリングにより、Al23をAl層と同パターンで蒸着し、膜厚3nmとした。Al電極よりアルミニウムのリード線を結線し、積層構造体を形成した。得られた積層構造体の上に下記組成を有する電子輸送性有機薄膜層用塗布液をスピンコーター塗布機を用いて塗布し、80℃で2時間真空乾燥することにより、厚さ15nmの電子輸送性有機薄膜層をLiF上に形成した。これを基板Zとした。
ポリビニルブチラール 10質量部
(Mw=2000、電気化学工業社製2000L)
下記構造を有する電子輸送性化合物 20質量部
1−ブタノール 3500質量部
【0067】
【化5】
Figure 0004402864
【0068】
基板XYと基板Zを用い、電極同士が発光性有機薄膜層を挟んで対面するように重ね合せ、一対の熱ローラーを用い160℃、0.3MPa、0.05m/minで加熱・加圧し、貼り合せ、有機EL素子1を得た。
【0069】
比較例2 比較用の有機EL素子の製造
実施例2における基板Xの作製において、支持体としてサンプルBを用いる代わりにサンプル比A、および比Bを用いる以外は実施例2と同様にして、比較用の有機EL素子2および3を得た。
【0070】
試験例2 有機EL素子の作動試験
得られた有機EL素子1、2および3を、ソースメジャーユニット2400型(東洋テクニカ(株)製)を用いて、直流電圧を有機EL素子に印加して発光させた。素子1は良好に発光した。素子2は欠陥部が多く、良好な発光は得られなかった。また、素子3は、比較的良好に発光した。
素子1および3を素子作製後1ヶ月たった後、同様にして発光させてみたところ、素子1は同様に良好な発光が見られたものの、素子3においては、欠陥が増大していた。この原因ははっきりしないが、素子3は線熱膨張係数が高い支持体を用いているので、良好な貼り合わせが実現できなかったものと推定される。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、耐熱性およびガスバリア性に優れた透明なプラスチックフィルムを提供することができる。このプラスチックフィルムを用いれば、精細で耐久性に優れた液晶表示装置および有機EL素子等を提供することができる。

Claims (3)

  1. ガラス転移温度100℃以上、線熱膨張係数が40ppm/℃以下である透明な基材フィルム上に、ゾル−ゲル法により形成した無機コーティング層およびゾル−ゲル法により形成した有機−無機ハイブリッドコーティング層を有し、前記無機コーティング層は、下記式で表される金属アルコキシドを加水分解して形成したものであり、前記有機−無機ハイブリッドコーティング層は、下記式で表される金属アルコキシドとヒドロキシル基を有するポリマーの誘導体である樹脂を併用して形成されたものであることを特徴とするガスバリア性フィルム。
    Si(OR 1 4
    1 は、炭素数1〜5のアルキル基である。
  2. 前記基材フィルム上に、順に、前記無機コーティング層および有機−無機ハイブリッドコーティング層を有し、前記無機コーティング層は、基材フィルムの表面に設けられており、かつ、塗布により形成されたことを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性フィルム。
  3. 請求項1または2に記載のガスバリア性フィルムを有する基板。
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