JP4402360B2 - 印刷用濃縮湿し水組成物及びその使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷用濃縮湿し水組成物及びその使用方法に関するものであり、更に詳しくは、希釈して印刷用湿し水組成物としてオフセット印刷等に利用することができる印刷用濃縮湿し水組成物及びその使用方法等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オフセット印刷に用いられる印刷版は、画線部と非画線部とが同一平面上に形成されている。そして、画線部は親油性(疎水性)であり、油性インキに対して受理性が高く、水に対して受容性がないように処理されており、一方、非画線部は親水性(疎油性)であり、水に対して受理性が高く油性インキに対して受容性がないように処理されている。
【0003】
このような処理が施されたオフセット印刷版を用いたオフセット印刷においては、まず印刷版上に湿し水を供給し、親水性の非画線部に均一で薄い水の膜を形成させることが必要である。この水膜で覆われている部分は、油性インキを反発して付着を防止できるため、非画線部ではこの水膜を完全に形成させることが重要である。更に、印刷版上の非画線部を湿し水で覆った後、油性インキを親油性の画線部のみに転移させ、この印刷版上に形成されたインキ画像は、ブランケット、次いで被印刷体に転移して印刷物が得られる。
【0004】
ここで、使用される湿し水は、最も簡単には水であってもよい。しかし、水のみでは、湿し水としての機能を充分満足するものではなく、例えば、湿し水の供給量が少なくなると、インキは容易に非画線部分に転移するようになる。そこで、通常、この様な印刷不良を改善するためには、湿し水の粘度、pH値や印刷インキに対する乳化特性を最適にし、且つ局部的に異なる水量の差によって生じる欠陥を防止することが必要であり、そのために粘度調節親水性化剤、緩衝剤、溶解助剤、湿潤剤、消泡剤等が添加配合されている。
【0005】
例えば、新聞オフセット輪転印刷に使用される湿し水組成物は、印刷適性を改善するために、緩衝剤、湿潤剤、界面活性剤等が配合されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、従来の新聞オフセット輪転印刷に使用される湿し水組成物では、印刷を開始してから良好な印刷物が得られるまでに、多量の損紙が発生し、また、湿し水の供給量が少なくなると、非画線部にインキが転移して汚れやすいという問題を有していた。
【0006】
そこで、本出願人は、下記の化合物を含有する湿し水を使用することによって、大幅に損紙の低減を可能にすることを見出し、特願2001−377932号を出願している。
【0007】
【化4】
【0008】
(式中、Rは、炭素原子数8〜18の炭化水素基を表し、mは、11〜30の整数を表し、nは、n<mである整数を表す。)
この化合物を含有する湿し水を使用し、特に軟調な紅インキで印刷したときに、湿し水にインキが溶出し、紙面に薄い着色が発生する場合もみられることから、更に印刷性能を向上することができるようにするための工夫の余地があった。
【0009】
また近年、断紙や乳化によるトラブル等を少なくするために、版面に供給する湿し水の量をより少なくして印刷できることが要求されるようになっている。
更に通常、この分野で利用する湿し水組成物はアルカリ性であるため、下水道の排水基準を満たすことができず、新たにこの基準を満たす湿し水組成物も要求されるようになってきている。
【0010】
【特許文献1】
特開平05−139068号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来より少ない湿し水量で印刷が可能で、印刷立ち上げ時の損紙の発生を少なくするという特徴を損なうことなく、断紙の発生や乳化によるトラブル等を少なくし、且つ特に軟調な紅インキを使用した場合、湿し水にインキが溶出することによる紙面の薄い着色を防ぎ、更に下水道の排水基準を満たす様に、中性であっても利用可能な印刷用濃縮湿し水及びその使用方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を達成するため研究を重ねた結果、特定の一般式で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、エチレンオキサイドが付加された構造を有する特定の一般式で表される化合物とを併用して使用することにより、上記の目的が容易に解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。本発明の印刷用濃縮湿し水組成物を希釈して印刷用湿し水組成物として利用すると、印刷開始直後(立ち上げ時)に発生する損紙の量を抑え、版面への湿し水供給量がより少ない状態で印刷することができ、また紙面の染まりが発生することがなく、上記課題をみごとに解決することができることとなる。
【0013】
すなわち、本発明は、(1)下記一般式(I);
【0014】
【化5】
【0015】
(式中、a、b、及びcは、同一又は異なって、それぞれ1以上の整数を表し、プロピレンオキサイド〔−(C3H6O)b−〕の分子量は、1000〜3000であり、エチレンオキサイドの含有量は、化合物中の10〜40質量%である。)で表される少なくとも1種の化合物及び/又は下記一般式(II);
【0016】
【化6】
【0017】
(式中、Rは、炭素原子数8〜18の炭化水素基を表し、mは、11〜30の整数を表し、nは、n<mである整数を表す。)で表される少なくとも1種の化合物と、下記一般式(III);
【0018】
【化7】
【0019】
(式中、p及びqは、p+q=3〜30を満たす整数を表す。)で表される少なくとも1種の化合物とを含有する印刷用濃縮湿し水組成物であって、印刷用濃縮湿し水組成物中に、上記一般式(I)で表される化合物の含有量及び/又は上記一般式(II)で表される化合物の含有量の合計が0.07〜5質量%であり、上記一般式(III)で表される化合物の含有量が0.07〜5質量%である印刷用濃縮湿し水組成物に関する。
また、本発明は、(2)上記(1)項記載の印刷用濃縮湿し水組成物を、上記一般式(I)で表される化合物の含有量及び/又は上記一般式(II)で表される化合物の含有量の合計、並びに、上記一般式(III)で表される化合物の含有量が印刷用湿し水組成物中にそれぞれ0.001〜0.05質量%の範囲になるように希釈して使用する印刷用濃縮湿し水組成物の使用方法に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の印刷用濃縮湿し水組成物及びその使用方法について詳細に説明する。
本発明の印刷用濃縮湿し水組成物は、上記課題を解決するために、下記一般式(I)で表される化合物及び/又は下記一般式(II)で表される化合物と下記一般式(III)で表される化合物とを併用して使用される。下記一般式(I)で表される化合物、下記一般式(II)で表される化合物及び下記一般式(III)で表される化合物について説明する。
【0021】
【化8】
【0022】
(式中、a、b、及びcは、同一又は異なって、それぞれ1以上の整数を表し、プロピレンオキサイド〔−(C3H6O)b−〕の分子量は、1000〜3000であり、エチレンオキサイドの含有量は、化合物中の10〜40質量%である。)
【0023】
【化9】
【0024】
(式中、Rは、炭素原子数8〜18の炭化水素基を表し、mは、11〜30の整数を表し、nは、n<mである整数を表す。)
【0025】
【化10】
【0026】
(式中、p及びqは、p+q=3〜30を満たす整数を表す。)
【0027】
上記一般式(I)で表される化合物としては、例えば、プロピレングリコールに通常の有機合成の方法により、エチレンオキサイドを付加させることにより得られるものが好適である。
【0028】
上記一般式(I)において、プロピレンオキサイド〔−(C3H6O)b−〕の分子量は、1000〜3000である。また、上記一般式(I)で表される化合物は、エチレンオキサイドの含有量が上記一般式(I)で表される化合物中の10〜40質量%であるものである。上記一般式(I)で表される化合物中のエチレンオキサイド付加質量が、10質量%より小さいと印刷立ち上げ時の損紙の発生や、印刷定常時の印刷物の汚れが増加し、40質量%より大きいと動的表面張力が低下する傾向にあり、水負け現象が起こりやすくなる。なお、本明細書において、「エチレンオキサイドの含有量」とは、上記一般式(I)における〔−(C2H4O)a−〕の分子量及び〔−(C2H4O)c−〕の分子量の合計を上記一般式(I)で表される化合物の分子量で除して100を乗じて得られる値を意味する。
【0029】
上記一般式(II)で表される化合物としては、例えば、炭素原子数8〜18の脂肪族炭化水素基を有するアルカン、又は、アルケンの1価アルコール、例えば、n−オクチルアルコール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、ノナノール、n−デカノール、ウデカンノール、ラウリルアルコール、トリメチルノニルアルコール、テトラデカノール、ヘプタデカノール、セチルアルコール、オレイルアルコール等に通常の有機合成の方法により、プロピレンオキサイドを付加させた後、エチレンオキサイドを付加させることにより得られるものが好適である。
【0030】
上記一般式(II)で表される化合物において、上記エチレンオキサイドの付加モル数は、11〜30である。付加モル数が11より小さいと印刷立ち上げ時の損紙の発生や、印刷定常時の印刷物の汚れが増加することとなる。一方、30より大きいと動的表面張力が低下する傾向にあり、水負け現象が起こりやすくなる。また、プロピレンオキサイドの付加モル数は、エチレンオキサイドの付加モル数より小さくすることが必要である。プロピレンオキサイドの付加モル数が、エチレンオキサイドの付加モル数より大きくなると、水に対する溶解性が低下し本発明の効果を充分には発揮することができなくなる。
【0031】
上記一般式(III)で表される化合物において、エチレンオキサイド付加モル数は3〜30である。付加モル数が3より少ないと水に対する溶解性が低下し、本発明の効果を充分には発揮することができなくなる。一方、エチレンオキサイドの付加モル数が30より大きいと動的表面張力が低下する傾向に有り、水負け現象が起こりやすくなる。
【0032】
本発明の印刷用濃縮湿し水組成物において上記一般式(I)で表される化合物及び上記一般式(II)からなる群から選択される少なくとも1種と、上記一般式(III)で表される化合物の少なくとも1種とを組み合わせても使用する。
【0033】
本発明の印刷用濃縮湿し水組成物における上記一般式(I)で表される化合物の含有量及び/又は上記一般式(II)で表される化合物の含有量の合計は、印刷用濃縮湿し水組成物の場合は、印刷用濃縮湿し水組成物の全質量に基づいて0.07〜5質量%の範囲である。また、上記一般式(III)で表される化合物の含有量は、印刷用濃縮湿し水組成物の場合は、印刷用濃縮湿し水組成物の全質量に基づいて0.07〜5質量%の範囲である。上記一般式(I)で表される化合物の含有量及び/又は上記一般式(II)で表される化合物の含有量の合計が所定量より少ないと、例えば、水により適度な希釈範囲で希釈して用いる場合、目的とする効果が充分に得られず、一方、所定量を超えると、印刷機上での適性な乳化状態が維持できなくなり、水負け現象が起こりやすくなる。また、上記一般式(III)で表される化合物の含有量が所定量より少ないと、例えば、水により適度な希釈範囲で希釈して用いる場合、目的とする効果が充分に得られず、一方、所定量を超えると、印刷機上での適性な乳化状態が維持できなくなり、水負け現象が起こりやすくなる。
【0034】
このような濃縮湿し水組成物は、通常、適度な希釈範囲として約70〜200倍に希釈し、印刷用湿し水組成物として利用されているが、上記一般式(I)で表される化合物の含有量及び/又は上記一般式(II)で表される化合物の含有量の合計、並びに、上記一般式(III)で表される化合物の含有量は、それぞれ、印刷用湿し水組成物の全質量に基づいて0.001〜0.05質量%の範囲であれば、良好な印刷物を得ることができる。
【0035】
また本発明のより高い効果を得るためには、印刷用湿し水組成物中において、上記一般式(I)で表される化合物の含有量及び/又は上記一般式(II)で表される化合物の含有量の合計が、一般式(III)で表される化合物の含有量と比べて少ない量、即ち、(一般式(I)で表される化合物の含有量及び/又は一般式(II)で表される化合物の含有量の合計)<(一般式(III)で示される化合物の湿し水組成物中の含有量)となるように使用することが好ましい。
【0036】
本発明から得られる印刷用湿し水組成物は、排水処理の面から中性とすることが好ましいが、必要に応じて、pH調整剤として塩基性又は酸性の化合物を利用することにより、アルカリ性又は酸性の印刷用湿し水組成物としても使用できる。
【0037】
上記塩基性のpH調整剤としては、ケイ酸塩、苛性ソーダ等の無機塩基が利用でき、また、酸性のpH調整剤としては、クエン酸、リン酸のような酸性化合物が利用できる。
【0038】
その他の従来より使用されている印刷用湿し水組成物の材料としては、例えば、整面剤や整面助剤として、リン酸1乃至3ナトリウム、リン酸1乃至3カリウム、リン酸1乃至3アンモニウム、リン酸アンモニウムナトリウム、ポリリン酸のナトリウム、カリウム又はアンモニウム等のリン酸塩、更に、ほう酸金属塩、クエン酸金属塩、酒石酸金属塩、硫酸金属塩、硝酸金属塩、重炭酸金属塩、アルミニウムミョウバン等の塩基(以上、主に中性又はアルカリ性湿し水組成物用途)、蟻酸、酢酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フタル酸、シトコラン酸、イタコン酸、フマル酸、トリカルバリル酸、グリコール酸、酪酸、吉草酸、乳酸、酒石酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、チオグリコール酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、ピルビン酸、グリコール酸、サリチル酸、アジピン酸、ヒドロアクリル酸、グリセリン酸、p−トルエンスルホン酸及びこれらの金属塩、有機アミン塩等(以上、主に酸性湿し水組成物用途)を単独又は混合して使用することができる。
【0039】
また湿潤剤として、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ペクチン、ポリビニルピドリドン、ポリビニルアルコール、メチルビニルエーテル、無水マレイン酸共重合体、アルギン酸、アルコール類又はグリセリン類等を使用することができ、界面活性剤として、グリセリン脂肪酸エステル系、ポリグリセリン脂肪酸エステル系、プロピレングリコール脂肪酸エステル系、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレン系等の化合物を使用することができ、防錆剤として、トリエタノールアミン又はトリエチルアミンのアミン類、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸ジシクロヘキシルアンモニウム等を使用することができる。
【0040】
更に消泡剤として、シリコン系消泡剤等を使用することができ、防腐剤として、解離性フッ素化合物、フェノール又はその誘導体、イミダゾール誘導体、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体等を使用することができ、キレート化剤として、EDTA−2Na等を使用することができ、また、親水化主剤化合物として、リン酸塩、フイチン酸塩、ヘキサアミンコバルト塩等を使用することができる。
【0041】
本発明の印刷用濃縮湿し水組成物を調製するには、水に上記一般式(I)で表される化合物及び/又は上記一般式(II)で表される化合物、並びに、上記一般式(III)で表される化合物をそれぞれ所定の含有量となるように添加し、更に必要に応じてその他の材料を適宜添加して、通常の攪拌機で攪拌混合する方法が利用できる。
【0042】
以上の材料と調製方法により得られた本発明の印刷用濃縮湿し水組成物から、更に印刷用湿し水組成物を、上記一般式(I)で表される化合物及び/又は上記一般式(II)で表される化合物、並びに、上記一般式(III)で表される化合物が、印刷用湿し水組成物の全質量に基づいてそれぞれ0.001〜0.05質量%の範囲となるように水で希釈して調製することが好ましい。このような印刷用濃縮湿し水組成物の使用方法もまた、本発明の一つである。
そして、この印刷用湿し水組成物を用いて印刷すると、印刷立ち上げ時の損紙の発生、断紙や乳化によるトラブル等を少なくなることから、印刷の効率及び経済性に優れ、また、印刷定常時においても印刷物の汚れが発生することなく、特に軟調な紅インキを使用しても紙面を着色することがない。更に排水処理の面でも有利な中性の印刷用湿し水としても適用可能となる。
【0043】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を持って、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何等限定されるものではない。
【0044】
実施例1〜13、比較例1〜13
水により100倍希釈したときに下記表1及び表2の組成となるように、各材料を攪拌混合し、実施例1〜13、比較例1〜13の各種湿し水濃縮組成物を調製した後、更に水で100倍に希釈して、印刷用湿し水組成物を調製した。なお、表1及び表2中の化合物(a)〜(d)の化合物の構造は下記に示す通りである。ここで、式中、p及びqは、p+q=10を満たす整数を表す。また、r及びsは、r+s=10を満たす整数を表す。
【0045】
【化11】
【0046】
<印刷試験>
実施例1〜13、比較例1〜13の湿し水濃縮組成物を100倍希釈した印刷用湿し水組成物を用いて、新聞オフ輪印刷機でオフセットインキを印刷し評価した。
【0047】
<印刷テスト条件>
印刷機:東浜5N−600型(商品名、東浜精機社製)
湿し水機構:スプレー方式(SSD−12ダンプナー、商品名、サカタインクス社製)
印刷インキ:新聞用オフ輪紅インキ(サカタインクス社製、軟調インキ)
印刷速度:500rpm
温度/湿度:25℃/60%
印刷用紙:SL紙(超軽量紙、王子製紙社製、連量19k)
印刷部数:20000部
【0048】
<評価試験>
[汚れ]
汚れについては、印刷テストを行い汚れの発生時の印刷部数で示した。その結果を表1及び表2に示した。
[濃度変化]
印刷部のベタ部における濃度の変化を目視にて観察し、その度合で示した。その結果を表1及び表2に示した。
【0049】
[立ち上がり回復性]
印刷終了後、1時間放置して、再度印刷を行い、印刷の立ち上げ時の損紙の発生量(回復性)を評価した。その結果を表1及び表2に示した。
評価
A:発生した損紙が50部以内
B:発生した損紙が50〜100部
C:発生した損紙が100部〜150部
[水元値の評価(湿し水量)]
汚れが発生しない最低の水元値で評価した。
Bを標準として、10%程度減少するものをA、10%程度増加するものをCとして評価した。その結果を表1及び表2に示した。
[紙面の染まり]
紙面の染まりを目視にて評価した。その結果を表1及び表2に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
なお、表1及び表2中、CMC・Naは、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩を表す。
【0053】
【発明の効果】
本発明の印刷用濃縮湿し水組成物は、上述の構成からなり、実施例で具体的に示したように、本発明から得られる湿し水組成物を使用してオフセット印刷を行った場合、印刷立ち上げ時の損紙の発生を少なくし、断紙の発生や乳化によるトラブル等を少なくすることができる。また、紙面への染まりが見られない、更に中性の湿し水組成物にも適用できるものである。
Claims (2)
- 下記一般式(I);
印刷用濃縮湿し水組成物中に、該一般式(I)で表される化合物の含有量及び/又は該一般式(II)で表される化合物の含有量の合計が0.07〜5質量%であり、該一般式(III)で表される化合物の含有量が0.07〜5質量%である
ことを特徴とする印刷用濃縮湿し水組成物。 - 請求項1記載の印刷用濃縮湿し水組成物を、前記一般式(I)で表される化合物の含有量及び/又は前記一般式(II)で表される化合物の含有量の合計、並びに、前記一般式(III)で表される化合物の含有量が印刷用湿し水組成物中にそれぞれ0.001〜0.05質量%の範囲になるように希釈して使用する
ことを特徴とする印刷用濃縮湿し水組成物の使用方法。
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