JP4402182B2 - カメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも1つの鏡枠がカメラ本体前面より突出して進退するズームレンズ鏡枠を有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ズーム機能付きカメラにおいては、カメラ全体の小型化やズーム倍率の拡大のために、レンズ鏡筒は、前玉鏡枠部分がカメラ本体より突出して繰り出される構成になる傾向にある。このような構成のカメラでは、図9の模式図に示すように撮影時に前玉鏡枠102に外力Fが作用すると、カメラ本体101内の方向に移動して、前玉鏡枠102が本来の位置からずれてしまうことがあり得る。
【0003】
従来は、上述の問題に対してレンズ鏡枠や駆動用のカムに位置検出用のズームエンコーダを設けて、そのエンコ−ダと駆動用DCモータとを組み合わせた、所謂、クローズドループのレンズ鏡筒駆動方式を採用してこの問題を解決していた。このレンズ鏡筒によれば、外力等によってレンズ鏡枠の位置が変化しても エンコ−ダで位置の変化を検出できるので修正することができる。
【0004】
例えば、上記鏡枠の異常動作に対応したレンズ鏡筒の例として、特開平6−347683号公報、特開平7−218807号公報、特開平9−230215号公報等に開示のものは、いずれもレンズ鏡枠の位置検出用のエンコーダ出力を利用して異常動作を検出するものである。
【0005】
また、ズーム鏡枠の駆動方式として、上記のようなDCモータとズームエンコーダとを組み合わせたものよりも、駆動パルスで制御するステッピングモータを駆動源として用いた駆動方式の方がコスト的にもスペース的にも有利であることはよく知られている。例えば、特開平5−188267号公報のものは、ズームレンズ鏡枠の駆動源にステッピングモータを用いたものであり、ホームポジション検出用としてフォトセンサを利用している。
【0006】
インナーフォーカスタイプのズームレンズ鏡筒においては、外力による前玉鏡枠のずれに対して、最も問題になるのが、ズームレンズとフォーカスレンズとの位置関係である。従来の銀塩カメラでよく用いられる合焦方式によると、ズームレンズの位置と測距した距離情報とによりフォーカスレンズの位置を決定することから、前述のように前玉鏡枠が本来の位置からずれることは許されない。したがって、ズームエンコーダによる位置検出管理が不可欠であった。
【0007】
また、電子カメラやビデオムービーのように合焦を距離情報によらずに撮像素子信号の高周波成分を検出して行うコントラスト合焦方式を採用したものでは、ズームレンズとフォーカスレンズの位置関係に厳密さが要求されない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記電子カメラ等のコントラスト合焦方式を採用したものの場合、外力などによる前玉鏡枠のずれが僅かであれば、撮影には特に支障はないのでズームエンコーダはなくてもよい。しかしながら、上記電子カメラ等の合焦方式を採用し、駆動源としてステッピングモータを使用するものでは、前玉鏡枠ずれ量がある程度以上大きくなると、ホームポジションに戻った時にしか修正できないため、撮影者が前玉鏡枠が大きくずれていることを知らずにそのまま撮影を続けると、次のような問題が生じる。
【0009】
すなわち、ズームレンズとフォーカスレンズの間隔が、本来の間隔ではなくなり、合焦中にフォーカスレンズが隣接するズームレンズの1つに衝突してしまうおそれがある。
【0010】
また、合焦後に、ズームレンズ位置とフォーカスレンズ位置の関係より被写体距離を算出して、この被写体距離情報をストロボ等のカメラ制御情報に利用する場合には、すれが大きいためのカメラ制御情報の誤差が大きくなり、画質を劣化させる。
【0011】
上述のような問題があるため、上述の電子カメラ等であっても、前玉鏡枠が進退可能なズームレンズ鏡筒では、ステッピングモータを駆動源とした鏡筒駆動構造をズームエンコーダ不使用状態で採用することは困難であった。
【0012】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、外力等によって被写体側にあるズームレンズ鏡枠の位置ずれが発生した場合に、位置ずれ補正が可能な異常処理を行うことにより自動的にずれ補正を行い、撮影続行を可能とする小型で、低コストのズームレンズ鏡筒を有するカメラを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のカメラは、少なくとも1つの鏡枠がカメラ本体前面より突出して進退駆動されるズームレンズ鏡枠と、上記ズームレンズ鏡枠を進退駆動するためのパルス駆動の駆動源と、上記駆動源を制御し、当該駆動源における駆動パルス信号と予め決められたズーム位置データに基づいて上記ズームレンズ鏡枠の位置を駆動制御する制御手段と、上記ズームレンズ鏡枠を進退自在に支持し、上記駆動源の駆動力を当該ズームレンズ鏡枠に伝達するズームカム枠と、上記ズームカム枠の外周面において、当該ズームカム枠の全回動範囲を複数のズーム分割ゾーンに分割し、前記ズームカム枠が当該分割した各ゾーンの何れに位置するかを検出するためのゾーン検出用反射部材と、上記ゾーン検出用反射部材に対向する位置に設けられ、上記ズームカム枠が前記分割したズーム分割ゾーンの何れかに位置するかを検出するための複数の位置検出手段と、上記位置検出手段により検出された上記ズームカム枠が位置するズーム分割ゾーンが、予め決められた前記ズーム位置データに対応するゾーンであるか否かを判別し、当該ズームカム枠が位置するズーム分割ゾーンが当該ズーム位置データに対応する正常なゾーンでないと判別した場合には上記ズーム位置データをワイド端に初期化するような値に補正する補正手段と、を具備したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示すカメラのブロック構成図である。本実施の形態のカメラにおいては、カメラ全体の動作が制御手段としてのシステムコントローラ8によって制御される。そして、上記システムコントローラ8には操作スイッチ群の撮影開始を指示するレリーズスイッチ(SW)11,ズームアップを指示するズームアップスイッチ(SW)9,ズームダウンを指示するズームダウンスイッチ(SW)10が接続されており、それぞれの操作出力が入力される。
【0018】
上記カメラにおいて、まず、レリーズスイッチ11により撮影開始が指示されると、ズームレンズ鏡筒1の撮影光学系を介して取り込まれた被写体像が撮像素子であるイメ−ジャ2によって電気信号に変換され、撮像回路3にて上記電気信号をサンプルホールド等の処理を行って、その出力の映像信号は、A/D変換回路4でA/D変換される。合焦回路7でA/D変換回路4から出力されるデジタル映像信号の高周波成分から撮影レンズの合焦駆動のためのコントラスト情報を検出し、システムコントローラ8に入力される。システムコントローラ8は、フォーカスモータ制御回路6を介して上記ズームレンズ鏡筒1に内蔵されるフォーカスモータ29を駆動し、ズームレンズ鏡筒1の合焦駆動を行う。合焦後の映像信号は、A/D変換回路4でA/D変換され、外部記憶媒体等に出力される。
【0019】
なお、上記撮影に先立ってズームアップ・ダウンスイッチ9,10が操作された場合、そのズーム動作指示に基づき、システムコントローラ8は、ズームモータ制御回路5を介して上記ズームレンズ鏡筒1に内蔵されるズームモータ26を駆動し、撮影光学系のズーム駆動が行われる。
【0020】
上記ズームレンズ鏡筒1は、主に固定枠30(図2参照)と、撮影光学系として1群レンズ枠21に保持され、最も被写体側に位置し、撮影時にカメラ本体から突出している1群レンズ22、および、ズームカム枠27内に収容される2群レンズ23,3群レンズ24,フォーカスレンズである4群レンズ25と、ステッピングモータが適用されるズーム駆動源としてのズームモータ26と、ズームモータ26により駆動される伝達手段であって、固定枠30に回動自在に支持され、上記1群レンズ枠21,レンズ群23,24および補助枠28を進退可能に支持するズームカム枠27と、4群レンズ25のフォーカス駆動用の上記フォーカスモータ29と、フォーカスモータ29が取り付けられ、4群レンズ25を進退自在に支持するフォーカス駆動用の上記補助枠28と、ズームカム枠27回動状態検出用の位置検出手段の2つのフォトリフレクタであるPR(A)31,PR(B)32とで構成されている。
【0021】
なお、ズームレンズ鏡筒の模式的外観斜視図を図2に示すが、上記PR(A)31,PR(B)32は、固定枠30上に周方向に沿って光軸Oと直交する方向に一列に配置される。そして、上記ズームカム枠27の外周には、その外周に光軸Oと直交する方向に沿ってPR(A)31,PR(B)32の通過位置に対向して反射部材であるゾーン検出パターン33,34が貼付されている。このゾーン検出パターン33,34をPR(A)31,PR(B)32が共用することになる。
【0022】
上記ゾーン検出パターン33,34の反射光による上記PR(A)31,PR(B)32の2出力信号を調べることによって、ズームカム枠27が、現在、沈胴位置からズーム位置間を6分割した後述するズーム分割ゾーンのいずれに位置しているかを識別することができる。
【0023】
上記ズームカム枠27は、円筒部材であり、その外周部に1群レンズ枠21が摺動自在に嵌合しており、上記カム枠27に設けられるカム溝27aに上記レンズ枠21の駆動ピンが嵌入している。また、1群レンズ枠21は、固定枠30の突出部30aに設けられる直進ガイド溝によってレンズ光軸Oに沿って直進ガイドされる。
【0024】
したがって、ズームカム枠27がズームモータ26によって回動すると、1群レンズ枠21は、光軸方向に沈胴位置からテレ位置まで進退駆動される。また、ズームカム枠27の内部には2群レンズ23と3群レンズ24と補助枠28が進退自在に保持されており、ズームカム枠27がズームモータ26によって回動すると、光軸方向に沈胴位置からテレ位置まで進退駆動される。
【0025】
また、ズーム駆動時に上記補助枠28の進退移動に伴ってフォーカスモータ29も一体的に移動し、同時にフォーカスモータ29が所定のトラッキングカーブに従って回転駆動され、4群レンズ25を各ズーム位置での合焦位置に移動させる。
【0026】
図3は、上記ズームレンズ鏡筒1において、ズーム状態がワイド端からテレ端に変化した場合の各レンズ群の繰り出し位置を示した図である。4群レンズ25は、そのときの被写体距離によって繰り出し位置が異なってくる。
【0027】
また、図4は、沈胴位置からワイド端を経由してテレ端まで駆動した場合の各レンズ群の繰り出し位置カーブを示す図である。さらに、図5は、ズームカム枠27の回動角に対するPR(A)31とPR(B)32の出力変化と各分割されるズーム分割ゾーンおよびゾーン検出パターン33,34とPR(A)31とPR(B)32の位置関係を示す図である。
【0028】
図4,5に示すレンズ群移動範囲を示すズーム分割ゾーンは、PR(A)31とPR(B)32のゾーン検出パターンの反射状態によるオンオフ出力信号によって認識できるゾーンであって、ズームカム枠27の回動角に対応して沈胴位置からテレ端位置までが6つのズーム分割ゾーンに分割される。
【0029】
すなわち、上記6つのズーム分割ゾーンは、沈胴位置の範囲の沈胴ゾーンZSDと、沈胴ゾーンZSDとワイド端ゾーンZB の間の沈胴動作内ゾーンZA と、ワイド端を含む近傍の範囲のワイド端ゾーンZB と、ワイド端ゾーンZB とテレ端ゾーンZE の間にあるワイド側中間ゾーンZC 、および、テレ側中間ゾーンZD と、テレ端を含む近傍の範囲のテレ端ゾーンZE である。
【0030】
上記PR(A)31とPR(B)32のオンオフ出力信号を調べることによって、上記ズームカム枠27が実際に回動位置範囲のどのズーム分割ゾーンにあるかを検知できる。
【0031】
本実施の形態のカメラは、上述のような構成を有しており、カメラ本体から突出している1群レンズ枠21に外力が作用して本体側に大きく移動してしまった場合、あるいは、ズーム駆動中に1群レンズ枠21に外力が作用してズームモータ26が大きく脱調した場合には、システムコントローラ8に記憶されている本来のズーム位置データと実際に検出された上記ズーム分割ゾーン、すなわち、ズームカム枠27のズーム位置範囲が大きく異なってくる。例えば、図5において、システムコントローラ8で駆動指示を行ったズーム位置がズーム分割ゾーンZD 、または、ZE 内に位置しているのに、実際のズームカム枠27がZC 位置にあるなどのように差異が生じる。
【0032】
そこで、本実施の形態のカメラでは、上記駆動指示を行ったズーム位置データと実際のズーム位置範囲を示すズーム分割ゾーンとが異なっていることがPR(A)31,PR(B)32により検出された場合、一旦、ズームモータ26を駆動してズームカム枠27をワイド端ゾーンZB 位置まで繰り込むように回動する。なお、上記PR(A),PR(B)で検出されたズーム分割ゾーンが沈胴動作内ゾーンZA であるときは、逆にワイド端ゾーンZB 対応位置まで繰り出すことになる。
【0033】
上記ワイド端ズームZB への駆動と同時にシステムコントローラ8内のズーム位置データもワイド端を与えるデータに書き換える。この処理によって上記外力による異常操作状態が修正されたことになり、以下、正常な撮影シーケンスを続行することができる。
【0034】
本実施の形態のカメラにおける撮影シーケンス、ズーム処理、および、ずれ補正を行う異常処理動作について、図6,7,8のフローチャートを用いてさらに詳しく説明する。
カメラのパワースイッチオンに伴い、図6のフローチャートに示す撮影シーケンスの処理が開始される。まず、ステップS1でズーム駆動を実行するためのサブルーチンのズーム処理がコールされる。このズーム処理については図7のフローチャートにより後で説明する。ステップS2でレリーズスイッチ11のオンオフを判別し、オフではステップS1に戻り、オンの場合、ステップS3に進む。
【0035】
ステップS3においては、前述の撮影レンズ光学系より被写体像を取り込み、イメ−ジャ2で電気信号に変換し、合焦処理と撮像処理等を実行し、被写体の画像情報をメモリカード等の記録媒体に記録する。撮影終了の指示があるまでステップS1に処理を戻す(ステップS4)。
【0036】
次に、上記ステップS1で呼び出されるサブルーチンのズーム処理について図7のフローチャートを用いて説明する。
ステップS11でズームアップスイッチ9、または、ズームダウンスイッチ10のオンオフを判別し、何れかがオンの場合は、ステップS12に進むが、何れもオフの場合は、ステップS20にジャンプする。
【0037】
ステップS12でズームモードに入り、ステップS13でズームモータ26のパルス駆動を開始する。ステップS14では出力された駆動パルス値Pを加算・減算してカウントアップ、または、カウントダウンを行う。ステップS15で上記駆動パルス値Pに対応するズーム位置データを算出する。このズーム位置データは、ズームレンズが沈胴位置からワイド端またテレ端位置までのどの繰り出し位置にあるかのズーム状態を示すデータであり、前記図5上ではズームカム枠27の回動角が対応する。
【0038】
ステップS16でズーム位置の正常判断モードに入り、ステップS17でPR(A)31,PR(B)32の出力で検出されるズームカム枠27の実際の回動位置範囲を示すズーム分割ゾーンZSD〜ZE 中の1つと、上記演算された設定値である駆動パルス値Pによるズーム位置データ、すなわち、図5上のズームカム枠27の設定回動角とを比較する。駆動パルス値Pによる設定ズーム位置データと、検出されたズーム分割ゾーンとが一致する場合、正常な状態と判断し、ステップS19に進む。しかし、駆動パルス値Pによるズームカム枠27の回動角と検出されたズーム分割ゾーンとが一致しない場合、ズーム駆動以前にズームカム枠27が動いてゾーン変化しており、正常ではないと判断し、ステップS18にジャンプする。
【0039】
ステップS18では、システムコントローラ8内に保存されるズーム位置データをPR(A)31,PR(B)32で検出されたズーム分割ゾーン内に存在しているズーム位置データに修正する。
【0040】
ステップS19で上記PR(A)31,PR(B)32で検出される分割ゾーンが特に変化したことが検出されなければ、ステップS11に戻る。上記変化が検出された場合、何らかの外力が1群レンズ枠21に作用し、ズーム位置がずれたものと判断してステップS21にジャンプし、サブルーチンの異常処理がコールされる。
【0041】
一方、上記ステップS11の判別でズームスイッチがオフの場合は、ステップS20にジャンプするが、そのステップS20では、ズーム分割ゾーンが前判別時と変化がなければ、本ルーチンを終了し、図6のメインルーチンに戻る。ズーム分割ゾーンが前判別時と変化していれば、何らかの外力が1群レンズ枠21に作用して移動してしまったものと考えられる。したがって、ステップS21にジャンプしてサブルーチンの異常処理がコールされる。
【0042】
上記サブルーチンの異常処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。
ステップS31においてフォーカスモータ29を駆動し、ステップS32で4群レンズ(フォーカスレンズ)25を無限遠合焦位置まで移動させる。この動作は、ズームレンズが正常な繰り出し位置にないことから3群レンズ24と上記4群レンズ25との干渉するのを防止するための処理である。
【0043】
ステップS33でズームモータ26を正転、または、逆転させてズームカム枠27をズーム分割ゾーンのうちワイド端ゾーンZB 位置まで駆動する。すなわち、駆動前にゾーンZA にあった場合は、図5に示すようにズームモータ26を正転させ、ズームカム枠27を反時計回りに駆動してワイド端ゾーンZB 位置へ繰り出す。また、駆動前にゾーンZC ,ZD ,ZE にあった場合は、ズームモータ26を逆転させ、ズームカム枠27を時計回りに駆動してワイド端ゾーンZB 位置へ繰り込む。
【0044】
ステップS34でPR(A)31とPR(B)32の出力をチェックしてズームカム枠27がワイド端ゾーンZB の位置に到達しているかを判別する。到達した場合は、ステップS35に進む。到達していない場合、ステップS36にジャンプしてズームモータ26を所定のパルス数以上駆動したかをチェックし、すでに上記パルス数以上駆動したことを検出した場合、何らかの原因でズーム駆動が正常に行えないものと判断し、NG処理を行う。すなわち、警告表示等を行って撮影動作を中止させる。まだ所定のパルス数駆動していない状態であれば、ステップS33に戻る。
【0045】
ステップS35ではズーム位置データを上記ワイド端ゾーンZB に対応するワイド端位置に初期化して異常処理を完了し、本サブルーチンからズーム処理ルーチンのステップS11に戻る。
【0046】
以上、説明したように本実施の形態のカメラにおいては、ズーム駆動用のモータにステッピングモータを適用した構成であるにも関わらず、ズームエンコ−ダを適用することなく、ズーム位置検出用の2つのPRをズームカム枠上に配設するだけで、レンズ枠駆動位置が異常な状態になっても簡単にその修正を行うことができ、且つ、小型化、および、低コスト化が図れる。例えば、1群レンズ枠が外力で大きくずれてしまった場合、また、ズームモータが大きく脱調した場合であっても、一旦、基準とするワイド端ゾーンZB にズーム状態を戻すことによって上記異常な状態を修正することができる。
【0047】
なお、レンズ枠のずれが上記ズーム分割ゾーン以内に収まるような移動量が少ない場合には、本カメラの合焦方式がコントラスト合焦方式であることから撮影直前に改めて被写体像の高周波成分情報を検出して合焦させることから特に問題にはならない。また、ストロボ発光制御に関してもレンズ枠のずれが少ない場合は、特に問題にならない。
【0048】
なお、上述の実施の形態の例では、適用されるズームレンズ鏡筒1が1群レンズ22がワイド端からテレ端の間で進退駆動されるようなズーム光学系を有するものであった。しかし、これに限らず上記1群レンズがワイド端からテレ端の間では進退しないズームレンズ鏡筒であっても上記実施の形態のズームレンズ鏡筒の駆動方式を適用したものを変形例として提案可能である。
【0049】
すなわち、1群レンズがワイド端からテレ端の間では進退しないズームレンズ鏡筒では、ズームカム枠に配設される1群レンズ枠駆動用のカム溝は、ワイド端とテレ端間ではレンズ光軸に対して直交した形状のカム溝となっている。したがって、上記1群レンズ枠に被写体側から外力が作用しても1群レンズ枠自体はカム溝の圧力角の関係で光軸方向に移動することはない。しかし、上記外力が作用したときにステッピングモータがズーム駆動中であった場合、上記外力によりズームカム枠の回動に対して摩擦による抵抗力が増大して上記ステッピングモータが脱調することがあり得る。そのステッピングモータの脱調に伴い、ズームカム枠がシステムコントローラで指示したズーム位置から大きくずれて2群レンズ,3群レンズ、または、補助枠等のズーム位置にずれが生じることになる。
【0050】
本変形例のズームレンズ鏡筒においても、上述のようなずれが生じた場合、前述のズーム状態の分割ゾーンのずれを検出することによって、外力による異常が発生したことを認識し、前記一実施の形態の場合と同様にズームカム枠を、一旦、前記ワイド端範囲のゾーンZB まで駆動して、以降の撮影処理を実行する。このようにして1群レンズ枠のずれによる障害をなくすことができる。
【0051】
また、上記実施の形態のカメラは、電子カメラに搭載した例を説明したが、本発明のズームレンズ鏡筒は、銀塩カメラやビデオムービーにも適用できることはもちろんである。
【0052】
【発明の効果】
上述のように本発明によると、ズーム位置のデータをズームエンコーダを用いることなく自動的に補正することができる。
【0053】
本発明の請求項2記載のカメラによると、請求項1記載のカメラの効果に加えて、さらに、位置検出手段をカム部材の周辺に配置できるので、位置検出手段をズームレンズ鏡筒の外周部への配置が可能になり、配置の自由度が増し、位置検出手段とカメラ内部の電気系との電気的接続も容易になる。
【0054】
本発明の請求項3記載のカメラによると、請求項1、または、2記載のカメラの効果に加えて、カメラ内でズーム位置情報が算出され、上記ズーム位置情報を上記位置検出手段により検出されたズーム位置情報により確実に補正することができる。
【0055】
本発明の請求項4記載のカメラによると、請求項2記載のカメラの効果に加えて、複数の位置検出手段を円周方向に沿って配置し、位置検出手段用の被検出部材を共通にすることもでき、カム筒の小型化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のカメラの主要構成を示すブロック構成図。
【図2】図1のカメラのズームレンズ鏡筒の概略の外観を示す斜視図。
【図3】図2のズームレンズ鏡筒における各レンズ群のズーム状態での繰り出し状態を示す図。
【図4】図2のズームレンズ鏡筒における各レンズ群の沈胴位置からテレ端までの繰り出し曲線を示す図。
【図5】図1のカメラにおけるズームカム枠回動角に対するPR出力とレンズ鏡枠移動位置のズーム分割ゾーンおよびゾーン検出パターン位置の関係を示す図。
【図6】図1のカメラにおける撮影シーケンスのフローチャート。
【図7】図6の撮影シーケンスで呼び出されるサブルーチンのズーム処理のフローチャート。
【図8】図7のズーム処理で呼び出されるサブルーチンの異常処理のフローチャート。
【図9】従来のカメラにおいて撮影時に前玉鏡枠に外力が作用する状態を示す模式図。
【符号の説明】
8……システムコントローラ
(制御手段,算出手段,補正手段)
21……1群レンズ枠(ズームレンズ鏡枠)
26……ズームモータ
(駆動源,ステッピングモータ)
27……ズームカム枠
(伝達手段,カム部材,カム筒)
31……PR(A)(位置検出手段)
32……PR(B)(位置検出手段)
Claims (2)
- 少なくとも1つの鏡枠がカメラ本体前面より突出して進退駆動されるズームレンズ鏡枠と、
上記ズームレンズ鏡枠を進退駆動するためのパルス駆動の駆動源と、
上記駆動源を制御し、当該駆動源における駆動パルス信号と予め決められたズーム位置データに基づいて上記ズームレンズ鏡枠の位置を駆動制御する制御手段と、
上記ズームレンズ鏡枠を進退自在に支持し、上記駆動源の駆動力を当該ズームレンズ鏡枠に伝達するズームカム枠と、
上記ズームカム枠の外周面において、当該ズームカム枠の全回動範囲を複数のズーム分割ゾーンに分割し、前記ズームカム枠が当該分割した各ゾーンの何れに位置するかを検出するためのゾーン検出用反射部材と、
上記ゾーン検出用反射部材に対向する位置に設けられ、上記ズームカム枠が前記分割したズーム分割ゾーンの何れかに位置するかを検出するための複数の位置検出手段と、
上記位置検出手段により検出された上記ズームカム枠が位置するズーム分割ゾーンが、予め決められた前記ズーム位置データに対応するゾーンであるか否かを判別し、当該ズームカム枠が位置するズーム分割ゾーンが当該ズーム位置データに対応する正常なゾーンでないと判別した場合には上記ズーム位置データをワイド端に初期化するような値に補正する補正手段と、
を具備したことを特徴とするカメラ。 - 上記ズームカム枠は、円筒部周上にカム溝が形成されたカム筒であり、
上記複数の位置検出手段は、上記カム筒の該円筒部の周方向に沿って上記ゾーン検出用反射部材に対向する位置に配設されることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
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