以下に、図面を参照しながら本発明の実施の一形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用した空気調和機(以下、「エアコン10」とする)を示している。このエアコン10は、被空調室内に設置される室内ユニット12と、屋外に設置される室外ユニット14と、によって構成されている。
なお、本発明が適用される空気調和機としては、太陽エネルギーによって発電した電力を所定の電圧の電力に変換して出力する太陽光発電装置を接続したものであっても良い。このときには、太陽光発電装置の作動を室外ユニット14に設けるマイコンによって制御して、発電電力を室外ユニット14又は室内ユニット12と室外ユニット14に供給し、この電力を用いて空調運転等を行うものであっても良い。
図2に示すように、室内ユニット12と室外ユニット14の間は、太管の冷媒配管16Aと、細管の冷媒配管16Bとによって接続されている。また、室内ユニット12には、熱交換器18が設けられており、冷媒配管16A、16Bのそれぞれが熱交換器18に接続されている。
室外ユニット14には、バルブ20A、20Bが設けられ、冷媒配管16Aがバルブ20Aに接続し、冷媒配管16Bがバルブ20Bに接続している。バルブ20Aには、マフラ22Aを介して四方弁24が接続している。
また、室外ユニット14には、コンプレッサー26、熱交換器28が設けられており、コンプレッサー26に接続しているアキュムレータ30及びマフラー22Bのそれぞれが、四方弁24に接続していると共に、熱交換器28の一端が四方弁24に接続している。
さらに、熱交換器28の他端は、キャピラリチューブ32、ストレーナ34、電動膨張弁36及びモジュレータ38を介してバルブ20Bに接続している。
これにより、エアコン10では、室内ユニット12と室外ユニット14の間に、冷媒を循環する冷凍サイクルが形成されている。なお、この冷凍サイクルは一例を示すものであり、空気調和機の構成を限定するものではない。
エアコン10では、四方弁24の切換えによって暖房モードでの運転又はドライモード(除湿モード)を含む冷房モードでの運転が可能となっている。なお、図2では、矢印で冷房モード、暖房モードでの冷媒の流れを示している。
図3(A)、図3(B)、図4(A)及び図4(B)に示すように、室内ユニット12には、ケーシング12A内にクロスフローファン40が設けられており、このクロスフローファン40の上方側の周囲を囲うように熱交換器18が配置されている。
これにより、クロスフローファン40が作動して、ケーシング12の上方側の面に形成されている吸い込み口42からケーシング12A内に被空調室内の空気が吸引される。ケーシング12A内に吸引された空気は、熱交換器18を通過して、吹出し口44から被空調室内に吹出される。このとき、吹出し口44から吹出される空気が熱交換器18を通るときに、冷凍サイクルを循環される冷媒との間で熱交換が行われ、温調された空気として被空調室内へ吹出されて、被空調室内の温調が図られる。
一方、図3(A)、図4(A)及び図4(B)に示すように、エアコン10には、室内ユニット12に換気ユニットを形成する換気ファン46が設けられている。図4(A)及び図4(B)に示すように、エアコン10は、室内ユニット12が被空調室の屋外側の壁48に取り付けられる所謂壁掛けタイプとなっている。図3(B)に示すように、室内ユニット12の冷媒配管16(冷媒配管16A、16B)は、断熱材が巻かれ、ドレインパイプ50等と共にこの壁48を貫通して屋外に引き出される。なお、図3(B)では、壁48の図示を省略している。
図3(A)、図4(A)及び図4(B)に示すように、換気ファン46は、熱交換器18に対向して配置されている。この換気ファン46には、換気ダクト52の一端が接続している。図3(A)、図3(B)、図4(A)及び図4(B)に示すように、換気ダクト52の他端には、換気チューブ52Aが接続している。
図3(B)、図4(A)及び図4(B)に示すように、この換気チューブ52Aは、室内ユニット12の壁48側に引き回され、冷媒配管16と共に壁48を貫通して屋外に向けられている。また、壁48には、屋外側にベントキャップ54が設けられており、換気チューブ52Aは、このベントキャップ54に連結されて、屋外と連通されている。
これにより、エアコン10では、室内ユニット12に設けている換気ファン46が作動することにより、屋外の空気を吸引可能となっていると共に、被空調室内の空気を屋外に排気可能となっている。なお、以下では、換気ダクト52と換気チューブ52Aを含めて換気ダクト52として説明する。また、図4(A)及び図4(B)では、矢印で室内ユニット12での空気の流れを示している。
図4(A)及び図4(B)に示すように、換気ファン46には、熱交換器18側に対向するシャッター56Aと、被空調室側のシャッター56Bとが設けられている。エアコン10では、換気モードとして、屋外の新鮮な空気を吸引する吸気モードと、被空調室内の空気を屋外へ排出する排気モードと、が設定されており、換気モードによって、例えば、換気ファン46の吸引方向と、シャッター56A、56Bの作動が切換えられる。
すなわち、図4(A)に示すように、吸気モードでは、シャッター56Bを閉じて、換気ファン46を駆動する。これにより、屋外の新鮮な空気がベントキャップ54から換気ダクト52内に吸引される。このとき、熱交換器18側のシャッター56Aが開かれており、換気ダクト52内に吸引された新鮮な外気が、換気ファン46から熱交換器18へ向けて吹出される。
これにより、新鮮な外気が被空調室内に供給され、空調運転中であれば冷媒との間で熱交換されて温調された空気として被空調室内に吹出される。なお、熱交換器18と換気ファン46の間には、フィルタ58が設けられており、これにより、外気中の花粉等の浮遊物が除去されて浄化された新鮮な外気を被空調室内に供給可能となるようにしている。
また、図4(B)に示すように、排気モードでは、熱交換器18側のシャッター56Aを閉じて、ケーシング12の吸い込み口42側のシャッター56Bを開いて換気ファン46を駆動する。
これにより、被空調室内の空気が、換気ファン46によって吸引されて、換気ダクト52へ送り込まれ、ベントキャップ54から屋外に排出される。すなわち、被空調室内のにおい、CO2、VOC等が換気ファン46によってベントキャップ54から屋外に排出される。
図5には、室内ユニット12に設けられている制御部60の概略構成を示している。制御部60には、電源基板62、パワーリレー基板64と共にコントロール基板66が設けられている。電源基板62は、モータ電源68、制御回路電源70及びシリアル電源72を備えており、エアコン10を運転するための電力がそれぞれに供給される。
また、電源基板62には、駆動回路74が設けられており、この駆動回路74に、クロスフローファン40を作動するファンモータ40Aが接続している。
コントロール基板66には、シリアル回路76、駆動回路78と共に、エアコン10の作動を制御するマイクロコンピュータ(マイコン80)が設けられており、制御回路電源70からコントロール基板66に作動用の電力が供給される。
コントロール基板66に設けているマイコン80は、クロスフローファン40の制御信号を、電源基板62の駆動回路74へ出力する。これにより、駆動回路74は、マイコン80から入力される制御信号に基づいて、モータ電源68から供給される電力をファンモータ40Aへ供給して駆動する。このとき、マイコン80は、駆動回路74からの出力電圧を、例えば12V〜36Vの間で変化させるように制御して、室内ユニット12の吹出し口44から吹出す空調風の風量を制御している。
コントロール基板66の駆動回路78には、パワーリレー基板64が接続している。パワーリレー基板64には、パワーリレー82及び温度ヒューズ等が設けられており、駆動回路78は、マイコン80からの信号に基づいてパワーリレー82を操作する。これにより、室内ユニット12から室外ユニット14へ電力を供給する接点82Aが開閉される。
エアコン10では、このパワーリレー82の接点82Aが閉じられることにより室外ユニット14へ電力が供給され、室外ユニット14が作動可能となる。
なお、エアコン10では、空調運転を行うときに、室外ユニット14へ作動用の電力を供給するが、太陽光発電装置が接続されているときには、空調運転を停止していても、換気運転(換気ファン46の駆動)等を行っているときには、パワーリレー82の接点82Aを閉じて、室外ユニット14を作動可能とし、室外ユニット14に設けているマイコンによって太陽光発電装置の作動を制御し、太陽光発電装置によって発電した電力を用いた換気運転が可能となるようにしている。
室内ユニット12には、吹出し口44に上下フラップ左右フラップが設けられており、この上下フラップ及び左右フラップによって空調風の吹出し方向を制御可能となっており、駆動回路78には、上下フラップ及び左右フラップを駆動するフラップモータ84A、84Bが接続しており、駆動回路78はマイコン80からの制御信号に基づいてフラップモータ84A、84Bを駆動する。
エアコン10では、このフラップモータ84A、84Bの駆動によって所望(任意)の方向へ向けて空調風を吹出すことができるようになっている。すなわち、マイコン80は、ファンモータ40Aと共にフラップモータ84A、84Bの駆動を制御することにより、空調風の風量と共に吹出し方向を制御して、被空調室内を所望の空調状態とするようになっている。
シリアル回路76は、電源基板62のシリアル電源72に接続し、また、シリアル回路76は、シリアル電源72と共に、室外ユニット14に接続されるようになっている。マイコン80は、このシリアル回路76を介して、室外ユニット14に設けている図示しないマイコンに接続され、シリアル通信によって室外ユニット14の作動を制御する。
このときに、マイコン80は、エアコン10の運転モード(暖房モードと除湿モード又は冷房モード)に基づいて、四方弁24の切換えを制御すると共に、必要な空調能力に基づいてコンプレッサー26の運転周波数の制御等を行う。
また、室内ユニット12には、表示基板86が設けられている。この表示基板86には、表示LED88と共に送受信回路90が設けられており、この表示基板86がマイコン80に接続している。
エアコン10は、リモコンスイッチ100(図1参照)の操作によって運転/停止と共に各種の運転条件の設定が可能となっている。送受信回路90は、リモコンスイッチ100との間で、例えば赤外線等を用いた無線(ワイヤレス)方式で、通信を行う。このとき、送受信回路90では、リモコンスイッチ100から送信される操作信号を受信して、マイコン80へ出力する。
これにより、エアコン10では、リモコンスイッチ100の操作に応じた空調運転の制御が可能となっている。このとき、マイコン80は、エアコン10の運転状態に応じて表示LED88を点灯するようになっており、この表示LED88の点灯状態からエアコン10の運転/停止、運転モード等が明示される。
また、リモコンスイッチ100に室温センサが設けられているときには、この室温センサによって検出される室温がリモコンスイッチ100から送信されると、マイコン80は、この室温に基づいた空調運転の制御を行うようになっている。
なお、室内ユニット12には、室温センサ92、熱交温度センサ94等の各種のセンサが設けられており、これらがマイコン80に接続しており、マイコン80は、これらのセンサの検出するエアコン10の運転状態、被空調室内の空調状態に基づいた空調運転が可能となっている。
また、マイコン80は、リモコンスイッチ100からの要求に応じて、各種の運転情報を、送受信回路90からリモコンスイッチ100へ向けて送信可能となっており、リモコンスイッチ100では、送受信回路90から送信された情報を表示可能となっている。
このようなコントロール基板66には、運転切換えスイッチ96及びサービスLED98が設けられている。運転切換えスイッチ96は、通常運転とメンテナンス等を行うときの試験運転との切換え用であると共に、運転切換えスイッチ96の操作によって電源スイッチ96Aの接点開閉が行われる。
すなわち、運転切換えスイッチ96では、「通常運転」、「試験運転」又は、電源スイッチ96Aの接点を開いて室内ユニット12への電力の供給を遮断する「停止」に切換え可能となっており、エアコン10は、「通常運転」位置となった状態で運転される。
なお、サービスLED98は、メンテナンス等を行うときにサービスマンが点灯操作を行うことにより、マイコン80が自己診断結果に応じて点灯、点灯状態の制御を行うようになっており、これにより、エアコン10の故障や故障履歴等の確認が容易となるようにしている。
一方、図6(A)及び図6(B)には、エアコン10に設けられるリモコンスイッチ100の一例を示している。なお、図6(A)に示すように、リモコンスイッチ100には、操作カバー102が設けられており、図6(B)は操作カバー102を開いた状態を示している。
リモコンスイッチ100には、液晶ディスプレイ(以下、ディスプレイ104とする)が設けられており、このディスプレイ104に室温、運転モード等の各種の表示がなされる。また、ディスプレイ104の下部の表示エリア106には、リモコンスイッチ100の操作に応じた各種の表示がなされる。なお、図6(B)は、ディスプレイ104上の主なアイコンを表示した状態を示し、図6(A)には、自動モードで冷房運転に設定された状態と室温を示している。また、図6(A)及び図6(B)の何れも、表示エリア106は非表示状態としている。
このリモコンスイッチ100には、運転/停止ボタン108が設けられており、この運転/停止ボタン108の操作によってエアコン10の運転/停止の指示が可能となっている。
また、リモコンスイッチ100には、換気ボタン110及び除湿ボタン112が設けられており、換気ボタン110が操作されることにより、換気モードでの運転/停止を設定することができ、除湿ボタン112を操作することにより、除湿モードの設定が可能となっている。なお、除湿モードには、例えば「標準除湿」、「強力除湿」、「ソフト除湿」及び「ランドリー」の設定が可能となっており、除湿ボタン112を押下することにより、除湿モードが順に切り換わる。
図6(A)に示すように、リモコンスイッチ100には、操作カバー102に、簡易タイマーボタン114、UV空清ボタン116、おしえてボタン118及び温度設定を行うときのアップボタン120Aとダウンボタン120Bが設けられており、操作カバー102を閉じることによりこれらの操作が可能となる。
リモコンスイッチ100では、アップボタン120Aないしダウンボタン120Bが操作されることにより、ディスプレイ104の表示エリア106に、アップボタン120Aないしダウンボタン120Bの操作に応じた設定温度の表示がなされる。このとき、アップボタン120Aを操作することにより、表示される設定温度が上げられ、ダウンボタン120Bを操作することにより設定温度が下げられる。また、自動モードでは、予め設定されている標準温度に対するアップ設定又はダウン設定が表示される。
簡易タイマーボタン14は、エアコン10の運転時間を「1時間」、「2時間」、「3時間」又は「5時間」に選択して設定することができる。
また、図3(A)に示すように、エアコン10の室内ユニット12には、熱交換器18に対向する取付け枠122に、換気ファン46と共にUVユニット124及び空清フィルタ126が取付けられており、UVユニット124及び空清フィルタ126を用いることにより、被空調室内の空気の除菌、塵や埃、匂い等を発する粒子の除去が可能となっている。
図6(A)に示すように、UV空清ボタン116は、UVユニット124及び空清フィルタ126を用いた空清運転の運転/停止を設定する。
リモコンスイッチ100では、おしえてボタン118が操作されることにより、室内ユニット12のマイコン80(図5参照)に、被空調室内の空調状態の出力を要求する。室内ユニット12のマイコン80は、各種のセンサを用いて被空調室内の空調状態を検出しており、要求に応じて空調状態を送受信回路90から送信する。
リモコンスイッチ100では、室内ユニット12から送信された空調状態の情報を受信すると、受信内容をディスプレイ104の表示エリア106に表示する。これにより、リモコンスイッチ100上で、被空調室内の空調状態を的確に、かつ簡単に確認できるようにしている。
一方、図6(B)に示すように、リモコンスイッチ100には、操作カバー102内に、運転モードの切換えを行う運転切換えボタン128、換気モードの切換えを行う換気切換えボタン130、風量の切換えを行う風量ボタン132、吹出し風の風向を左右方向に切換える風向ボタン134及び吹出し風の風向を上下方向に切換える風向ボタン136が設けられている。
エアコン10では、運転切換えボタン128が操作されることにより、運転モードを、自動モード、冷房モード、暖房モード、空清モード、除湿モードに切換え、換気切換えボタン130が操作されることにより、換気モードを、吸気モードと排気モードの間で切換える。なお、選択されたモードは、リモコンスイッチ100のディスプレイ104(表示エリア106)に表示される。
なお、自動モード、冷房モード、除湿モード及び暖房モードでは、コンプレッサ26を運転して、冷媒を循環させるよになっているが、空清モードでは、コンプレッサ26を停止し、クロスフローファン40を低回転(例えば600rpm程度)で駆動しながら、吹出し口44を開いて、空清フィルタ126を通過した空気を微風で吹出すようにしている。
リモコンスイッチ100では、風量ボタン132の操作によって吹出し風の風量を自動又は複数段階の何れかに設定可能となっており、風向ボタン134の操作によって上下方向の風向を自動、スイング又は上下方向に沿って複数段階に設定された何れかに設定可能となり、風向ボタン136の操作によって左右方向の風向を自動、スイング又は左右方向に沿って複数段階に設定された何れかに設定可能となっている。
エアコン10では、これらの各種ボタンの操作によって被空調室内が所望の空調状態となるように設定することができる。なお、風量ボタン132、風向ボタン134,136の操作したときに、風量、風向がディスプレイ104の表示エリア106に所定時間表示される。
ところで、エアコン10はタイマー機能を備えている。図6(B)に示すように、リモコンスイッチ100には、時計ボタン138を備えており、この時計ボタン138を操作する時刻の設定が可能となっている。リモコンスイッチ100では、時刻が設定されることにより、ディスプレイ104の表示エリア106に、現在時刻を表示する。
また、リモコンスイッチ100には、入りタイマーボタン140及び切りタイマーボタン150が設けられており、入りタイマーボタン140及び切りタイマーボタン142の操作によってタイマー機能を設定することができる。なお、リモコンスイッチ100には、取消しボタン144及び毎日ボタン146が設けられており、取消しボタン144を押下操作することによりタイマー設定を取り消すことができ、毎日ボタンを操作することにより、1回のみの設定か毎日の設定かを切り替えることができる。なお、取消しボタン144、毎日ボタン146を操作したときの設定結果は、ディスプレイ104の表示エリア106に所定時間表示される。
リモコンスイッチ100では、入りタイマーボタン140又は切りタイマーボタン142が操作されることにより、入りタイマー又は切りタイマーの設定時刻を、ディスプレイ104の表示エリア106に表示する。
また、リモコンスイッチ100では、入りタイマーボタン104及び切りタイマーボタン106のそれぞれが、設定時刻のアップボタンとダウンボタンの機能を備えており、上側を操作するとディスプレイ104の表示エリア106に表示される設定時刻が段階的に進められ、下側を操作すると表示される設定時刻が段階的に戻される。
これにより、リモコンスイッチ100では、予め設定された時間間隔(例えば10分刻み)で所望の時刻に設定することができる。
エアコン10では、切りタイマーがセットされることにより、設定時刻に空調運転を停止し、入りタイマーがセットされることにより、設定時刻に、被空調室内が設定された空調状態となるように空調運転を開始する。
エアコン10では、入りタイマーがセットされたときには、そのときに設定されている空調モード、換気モード(空清モードを含む)での空調運転が開始される。
これと共に、エアコン10では、入りタイマーがセットされると、コンプレッサー26を用いた空調運転を停止する。したがって、エアコン10では、入りタイマーがセットされると、コンプレッサー26を停止し、自動モード、冷房モード、除湿モードでの空調運転を停止する。
一方、エアコン10では、入りタイマーがセットされたときであっても、空清モード、換気モードでの運転/停止操作が可能となっており、これにより、入りタイマーがセットされて、空調運転を停止した状態であっても、被空調室内の換気や、被空調室内の空気の清浄が可能となるようにしている。
このように構成されているエアコン10では、リモコンスイッチ100が操作されることにより、空調運転の運転/停止が行われる。また、空調運転を行うときや空調運転中に、風向、風量等の運転条件や、設定温度等の設定条件(空調条件)が変更されたときには、変更された運転条件、設定条件などに基づいて空調運転を行う。
エアコン10では、自動モード、冷房モード、除湿モード又は暖房モードなどが設定されることにより、コンプレッサー26を駆動して、被空調室内の空調運転を行う。また、エアコン10では、空清モードや吸気モード、排気モードなどの換気モードが設定されると、設定された換気モードでの運転を開始する。
このとき、エアコン10では、冷媒を用いた空調運転と換気モードの運転が併せて設定されることにより、併用運転を行うようになっている。
これにより、例えば、換気モードとして、吸気モードが設定されると、エアコン10では、換気ファン46を駆動して外気を吸引し、吸引した外気を、熱交換機18を通して被空調室内に吹出す。これにより、被空調室内に新鮮な外気が導入される。
また、排気モードが設定されると、エアコン10では、換気ファン46を駆動して、室内ユニット12内に吸引した被空調室内の空気を換気ダクト52及びベントキャップ54を介して屋外に排出する。
エアコン10によって空調される被空調室内は、換気が滞ることが多く、このために、被空調室内に在室している人が発する二酸化炭素(CO2)等の含有割合が増加することがある。このようなときに、エアコン10を換気モード又は換気モードを併用して運転することにより、被空調室内を快適な空調状態とすることができる。
一方、エアコン10に用いるリモコンスイッチ100には、おしえてボタン118が設けられており、このおしえてボタン118を操作することにより、被空調室内の空調状態を確認することができる。
リモコンスイッチ100では、おしえてボタン118が操作されると、室内ユニット12のマイコン80に空調状態の情報出力を要求する。すなわち、マイコン80は、リモコンスイッチ100からおしえてボタン118が操作された信号を受信すると、空調状態の情報出力が要求されたと判断する。
エアコン10のマイコン80は、各種のセンサによって室温、湿度等と共に、空気中の二酸化炭素濃度等の検出を行っている。また、エアコン10の室外ユニット14では、室外ユニット14が設置されている屋外の温度(外気温度)を検出しており、この外気温度が、シリアル通信によって室内ユニット12のマイコン80に入力されるようになっている。
ここで、リモコンスイッチ100のおしえてボタン118が操作されると、室内ユニット12のマイコン80は、空調状態の情報を運転情報として、例えば、外気温度、湿度等を出力(送信)する。また、換気ユニット(換気ファン46)等が設けられているときには、被空調室内の二酸化炭素濃度を検出し、その検出結果を、リモコンスイッチ100へ送信する。
リモコンスイッチ100では、室内ユニット12から送信された運転情報を受信すると、その運転情報をディスプレイ104に表示する。このときの運転情報の表示は、主にディスプレイ104上の表示エリア106に表示される。
図7及び図8には、このときのリモコンスイッチ100の表示エリア106の表示の変化の一例を示している。なお、おしえてボタン118は、エアコン10が空調モードでの運転ないし換気モードでの運転中にのみ有効となるようにしており、図7及び図8では、暖房モードで空調運転を行っているときの表示例を示している。
図7(A)には、暖房モードで運転中の表示エリア106の表示を示しており、エアコン10に用いているリモコン100では、運転モードと現在時刻を表示エリア106に表示する。
ここで、おしえてボタン118が操作されると、表示エリア106の表示は、図7(B)に示す状態に切り換わる。すなわち、リモコンスイッチ100は、おしえてボタン118が操作されることにより、室内ユニット12から送信される運転情報の受信状態に移行したことを表示エリア106に表示する。
この後、リモコンスイッチ100では、表示エリア106の表示を図7(C)、図7(D)及び図7(E)に示す表示に順に切換える。すなわち、リモコンスイッチ100では、受信中ないし受信待機中に、予め設定されているキャラクタを表示エリア106に表示する。
したがって、リモコンスイッチ100では、おしえてボタン118が操作されると、図7(B)、図7(C)、図7(D)、図7(E)と、表示エリア106の表示を、所定の時間間隔(例えば1秒程度などの予め設定されている時間間隔)で順に切換える。
ここで、所定時間経過しても、室内ユニット12から送信されるはずの運転情報を受信しなかったときには、図7(F)の表示を行い、必要があればおしえてボタン118の再度の操作を要求し、この後に、図7(A)に示す通常表示に戻る。
これに対して、受信待機中(図7(B)〜図7(E)の何れかの表示状態)で、室内ユニット12から送信された運転情報を受信(運転情報の受信に成功)すると、受信した運転情報の表示に移行する。
運転情報の表示は、先ず、図7(G)に示すように、外気温度を所定時間(例えば3秒程度の予め設定されている時間)表示すると、次に、図7(H)に示すように被空調室内の湿度を所定時間表示する。
なお、運転情報として室内温度を表示しても良いが、リモコンスイッチ100では、通常、ディスプレイ104に室温を表示しているので、表示エリア106での室温表示を省略している。
リモコンスイッチ100では、外気温度及び被空調室内の湿度の表示を終了すると、換気状態を表示エリア106に表示する。図8(A)〜図8(H)には、換気状態の表示例を示している。リモコンスイッチ100では、外気温度、湿度の表示が終了すると、先ず、換気運転の状態を表示する。
このとき、吸気モードと排気モードを併用した換気モードであるときには、図8(A)に示す表示と、図8(B)に示す表示を、所定の時間間隔で切換えながら、複数回(又は所定時間)表示する。
また、排気モードで運転しているときには、図8(C)に示す表示を、表示エリア106に所定時間表示し、吸気モードで運転しているときには、図8(D)に示す表示を、表示エリア106に所定時間表示する。なお、換気運転を行っていないときには、例えば、図8(E)に示す表示などを、表示エリア106に所定時間表示して、換気運転停止中であることを明確とする。
このようにして、換気運転の状態を表示すると、次に、被空調室内の換気状態として、二酸化炭素濃度の表示を行う。
二酸化炭素濃度の表示は、例えば、高い(濃い)、普通(標準)、低い(薄い)の三段階などの予め設定している段階に分けて表示する。
ここで、二酸化炭素濃度が高いときには、図8(F)に示す表示を、表示エリア106に表示する。また、二酸化炭素濃度が標準値であるときには、図8(G)に示す表示を表示エリア106に行い、二酸化炭素濃度が低いときには、図8(H)に示す表示を、表示エリア106に表示する。なお、二酸化炭素濃度が不明のときや、この情報が送信されないときには、その情報の表示を行わずに、次の表示又は通常の表示状態に戻る。
このように、二酸化炭素濃度に応じたキャラクタを表示することにより、被空調室内の換気状態を明確にすることができ、また、二酸化炭素濃度が比較的高いときには、有効に被空調室内の換気を促すことができる。
すなわち、二酸化炭素濃度を数値で示しても、被空調室内が好ましい換気状態であるかを判断することは難しいが、換気状態に応じたキャラクタを用いることにより、換気状態の的確な把握を可能とし、必要に応じて換気を促すことができる。
このように、リモコンスイッチ100では、注意や興味を引かせたり、見る人に愛嬌を感じさせたり、親近感を感じさせるキャラクタを用いたり、動画調に表示することにより、運転状態を表示するまでの待ち時間を長く感じさせたり、待ち時間の間に運転情報の表示に興味を感じなくなってしまうのを防止することができる。
また、表示する内容に応じて設定しているキャラクタを用いることにより、被空調室内に在室する人に表示内容を的確に伝えることが可能となる。
ところで、エアコン10では、このワイヤレス式のリモコンスイッチを用いて、入りタイマーないし切りタイマー等のタイマー設定を行うことができる。タイマー設定を行うときには、リモコンスイッチ100の操作カバーを開け、入りタイマーボタン140又は切りタイマーボタン142を操作して行う。また、入りタイマーを設定するときには、時刻設定と共に、そのときの運転モード、運転条件等の設定を行う。
これにより、エアコン10では、入りタイマーが設定されると、そのときの運転モード及び設定を記憶して空調運転を停止した後、設定された時刻に、設定された空調条件(記憶されている設定)となるように空調運転を開始する。また、エアコン10は、切りタイマーがセットされると、空調運転を継続し、設定された時刻に換気運転を含む空調運転を停止する。
ここで、図9乃至図11を参照しながら、エアコン10のタイマー運転を説明する。エアコン10では、リモコンスイッチ100を用いて、空調運転を行うときの運転モードと、換気運転を行うときの運転モードを設定することができ、空調運転の運転を停止した状態であっても、換気運転を行うときの運転モードを設定することにより、設定した換気モードでの換気運転を行うことが可能となっている。
図9のフローチャートは、エアコン10の運転中に実行され、最初のステップ200では、タイマー運転中か否か、すなわち、入りタイマー又は切りタイマーがセットされたタイマー予約がなされた状態で運転しているか否かを確認する。なお、エアコン10では、タイマー予約がなされることにより運転状態(運転可能な状態)となっているので、入りタイマー予約中も運転状態としている。
ここで、タイマー予約がなされていないときには、ステップ200で否定判定してステップ202へ移行し、現在の運転状態を継続する。すなわち、空調モードが設定された空調モードでの運転を継続し、また、換気モードが設定されているときには、設定された換気モードでの運転を継続する。さらに、空調モードと換気モードが併せて設定されているときには、空調モードと換気モードの併用運転を継続する。
これに対して、タイマー予約がなされると、ステップ200で肯定判定してステップ204へ移行する。このステップ204では、入りタイマーがセットされているか否かを確認する。
このときに、切りタイマーがセットされているときには、ステップ204で否定判定して、ステップ206へ移行する。このステップ206では、タイムアップしたか否か、すなわち、切りタイマーの設定時刻になったか否かを確認する。
これにより、切りタイマーの設定時刻になっていないときには、ステップ206で否定判定して、ステップ202へ移行し、空調運転を継続する。
これに対して、切りタイマーの設定時刻になると、ステップ206で肯定判定してステップ208へ移行する。このステップ208では、換気モードを含めたエアコン10の運転を停止する。
これにより、エアコン10は、切りタイマーがセットされているときには、設定時刻に運転を停止する。
一方、入りタイマーがセットされているときには、ステップ204で肯定判定してステップ210へ移行する。このステップ210では、タイムアップしたか否か、すなわち、入りタイマーの設定時刻になったか否かを確認する。
ここで、入りタイマーの設定時刻に達したときには、ステップ210で肯定判定してステップ212へ移行し、設定されている運転モード及び運転条件での空調運転を開始する。なお、このタイムアップ時刻は、室温と設定条件及びエアコン10の空調能力から、設定時刻に設定されている空調状態(例えば室温が設定温度)に達するようにするものであっても良いが、設定時刻をそのまま運転開始時刻としても良い。
これに対して、入りタイマーがセットされたタイマー予約中で、設定時刻に達していないときには、ステップ210で否定判定してステップ214へ移行する。このステップ214では、換気運転又は空清運転を行っているか否かを確認する。
すなわち、エアコン10では、入りタイマーがセットされると、コンプレッサー26を用いた自動モード、冷房モード、除湿モード又は暖房モードでの運転を停止しており、換気モード又は空清モードでの運転が可能となっている。
ここで、換気モード又は空清モードでの運転を停止しているときには、ステップ214で否定判定して、そのまま、タイムアップするまでは、運転停止状態を継続するが、換気モード又は空清モードでの運転が設定されていると、ステップ214で肯定判定してステップ216へ移行し、換気モード又は空清モードでの運転を継続する。
このようにして、タイマー予約に基づいた運転処理を行うことにより、例えば、図10(A)に示すように、切りタイマーのみがセットされた切りタイマー予約で運転しているときには、切りタイマーがタイムアップするまでは、空調運転が行われると共に、空清運転及び換気運転の何れも可能であるが、切りタイマーがタイムアップすることにより、エアコン10の空調運転と共に、空清運転及び換気運転も停止する。
また、図10(B)に示すように、切りタイマーと入りタイマーがその順でセットされた切りタイマー/入りタイマー予約が行われていると、切りタイマーがタイムアップすることにより、空調運転、空清運転及び換気運転の何れも停止するが、入りタイマーがタイムアップすることにより、空調運転が開始されると、入りタイマーの設定に基づいて、空清運転及び換気運転も可能となる。
これに対して、入りタイマーがセットされた入りタイマー予約がなされているときには、図11(A)に示すように、入りタイマーがタイムアップするまでは、空調運転は停止するが、空清運転及び換気運転が可能となっている。また、入りタイマーがタイムアップすることにより、空調運転が開始されると共に、空清運転及び換気運転が引き続き運転可能となっている。
また、図11(B)に示すように、入りタイマーと切りタイマーがその順でセットされた入りタイマー/切りタイマー予約が行われていると、切りタイマーがタイムアップすることにより、空調運転、空清運転及び換気運転の何れも停止する。しかし、入りタイマーがタイムアップするまでの間でも、空清運転及び換気運転が可能となっており、これにより、空清運転及び換気運転は、切りタイマーがタイムアップするまで、継続して運転可能となっている。
したがって、入りタイマーを用いたタイマー予約中であっても、被空調室内の換気や、空気の浄化が可能となり、タイマー予約によって運転を開始したときに、被空調室内を快適な空調状態とすることができる。
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、コンプレッサー26を用いた空調運転モードに加えて、コンプレッサー26を停止した空清モードでの運転及び換気モードでの運転が可能なエアコン10を例に説明したが、本発明は、空清モード又は換気モードの何れか少なくとも一方などのコンプレッサー26を停止した運転モードでの運転を備えたものであれば良く、このときに、入りタイマーがセットされたときにも、空調モード以外での運転が可能となるようにすればよい。
また、本実施の形態では、室内ユニット12と室外ユニット14を用いた壁掛けタイプのエアコン10を例に説明したが、本発明は、天井埋め込みタイプ、壁埋め込みタイプなど、ワイヤレス方式のリモコンスイッチによって運転/停止、運転条件の設定と共に、タイマー設定が可能と任意の構成の空気調和機に適用することができる。