JP4399636B2 - 複合熱及び電力プラント、並びにその操作方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結合ガス製造システムを有する複合熱及び電力プラントの分野に関する。本発明の複合熱及び電力プラントは、安全且つ効果的に熱及び電気エネルギーを作り出すことができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般に、熱及び電力プラントに関する問題は、毒性ガスである一酸化炭素の濃度を、毒性ではない濃度まで効果的に低下させることである。燃料電池が電気エネルギーを発生させる前に起こる反応は3つある。
【0003】
燃料電池ユニットを操作するために必要とされる水素は、炭化水素の改質による下流ガス製造系で得ることができる。水素を作るための炭化水素の水蒸気改質は、既知のプロセスである。下記の式(1)で示すように、水素及び一酸化炭素を含有する改質ガスが作られる。式(1)では、炭化水素の例としてメタンを使用している。
水蒸気改質 CH+HO → 3H+CO (1)
【0004】
式(1)で示される水蒸気改質は、通常、最適量のメタンが反応するようにして行う。これは、水蒸気改質装置において、700〜800℃の高い操作温度を必要とする。
【0005】
改質ガス中に含有される一酸化炭素は、燃料電池中のアノード触媒に対する強力な触媒毒であるので、可能な限り除去しなければならない。従って改質ガス中に含有される一酸化炭素は一般に水と反応させて、下記の式(2)(水性ガスシフト反応)で示すようにして水素と二酸化炭素をもたらすようにする。
水性ガスシフト反応 CO+HO → H+CO (2)
【0006】
可能な限り一酸化炭素を反応させるために、2回のシフト反応を使用することが多い。高温シフト反応は350〜450℃の温度で行い、低温シフト反応は180〜250℃の温度で行う。シフト反応器に導入する前に改質ガスをそれぞれの操作温度まで冷却することは、熱交換器を使用して達成する。熱交換器によって改質ガスから引き出された熱は、建物の暖房のために使用することができる。
【0007】
しかしながら、シフト反応を使用する場合、改質ガス中の一酸化炭素濃度は、特定の反応温度における対応する平衡濃度まで低下させられるだけである。これは、180〜250℃の操作温度の低温シフト反応では、約0.5体積%である。この一酸化炭素濃度は高すぎ、可能であれば100体積ppm未満、より好ましくは50体積ppm未満まで更に低下させなければならない。適当な触媒での二酸化炭素への一酸化炭素の選択的な酸化が、一般にこの目的のために使用されている。選択的な酸化は、優先酸化(PROX)としても言及される。PROXでの問題は、不十分な選択性によっていくらかの水素も酸化されて水になり、燃料電池の燃料ガスとしては使用できなくなってしまうことである。この問題を解決するために、下記の式(3)で示すようにして改質ガス中の水素と一酸化炭素とを反応させて、メタンをもたらすという代替案がある(メタン化)。一酸化炭素のメタン化は、優先酸化と違って、本質的に水素の消費と結びついている。
メタン化 3H+CO → CH+HO (3)
【0008】
ガス製造系が結合している燃料電池は、建物に電力と熱を供給するために使用されている。本発明では、そのような系を複合熱及び電力プラントとして言及する。
【0009】
燃料電池のための燃料ガスに含有される水素は、燃料電池のアノードにおいて完全には反応しない。燃料電池に供給された水素の約20体積%は、アノード廃ガスと共に燃料電池を出る。使用する一次エネルギーキャリア、例えば天然ガスの最も効率的な使用のためには一般に、燃料電池からのアノード廃ガス中の未反応水素をガスバーナーで燃焼させて、水蒸気改質器をその操作温度まで加熱さする。
【0010】
ガスバーナー又は水蒸気改質器を操作するために必要とされるガスの量を測定するために、所定の条件に従ってガス流量を測定及び制御するガス制御装置を使用する。
【0011】
ガスバーナーには、厳格な安全性に関する規制がある。例えばガスバーナーの炎を監視することによって、炎が消えたときに、ガスバーナーは燃料ガスの供給を確実にすぐに停止しなければならない。バーナーの炎を監視するためにイオン化検知装置が使用されるが、問題のない操作のためには、供給される燃料中に最少比の炭化水素を必要とする。純粋な水素でバーナーを操作する場合、検知装置が効果的に作用するのに十分なイオンが炎中でもたらされない。従って、従来技術で知られる上述のタイプの設備の水蒸気改質器のガスバーナーにおけるアノード排ガスの燃焼は、バーナーの監視に関してかなり問題がある。
【0012】
よって、従来技術で知られる複合熱及び電力プラントよりも費用に関して効果的で且つ実質的に単純な、複合熱及び電力プラント並びに方法が求められている。また、上述の安全性に関する規制を満たすようにして操作できる複合熱及び電力プラントが必要とされている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱及び電気エネルギーを発生させる結合ガス製造系を具備した複合熱及び電力プラント、並びにプロセスを提供する。1つの態様では本発明は、(a)改質ガス流れをもたらす水蒸気改質器、この水蒸気改質器はガスバーナーで加熱されており、この改質ガス流れは一酸化炭素及び水素を含有する;(b)水蒸気改質器の下流の、改質ガス流れから一酸化炭素を減少させる低温シフト反応器及びメタン化反応器;(c)水蒸気改質器とシフト反応器との間に配置された第1の熱交換器、この第1の熱交換器は、水蒸気改質器から発生した改質ガス流れを冷却することができる;(d)低温シフト反応器の下流に配置された第2の熱交換器、この第2の熱交換器は、低温シフト反応器からの改質ガスの温度を、燃料電池ユニットのための適当な操作温度に低下させることができる;並びに(e)第2の熱交換器の下流の燃料電池ユニット、この燃料電池ユニットは燃料電池中の酸素と改質ガス中に含有される水素との触媒反応によって電気エネルギーを発生させるのに十分な操作温度である、を有する、結合ガス製造系を具備する複合熱及び電力プラントを提供する。
【0014】
好ましい態様では、本発明は、(a)水蒸気改質器における部分改質によって、天然ガスと水蒸気の混合物を、水素、一酸化炭素及びメタンを含有する改質ガスに転化させること;(b)熱交換器において改質ガスを冷却すること;(c)低温シフト反応器において改質ガスを処理して、改質ガスの一酸化炭素含有率を0.5体積%未満まで低下させること;(d)メタン化反応器において、改質ガス中の一酸化炭素を更に減少させて、残留濃度を100体積ppm未満にすること;並びに(e)一酸化炭素濃度を更に低下させたガスを冷却して、燃料電池ユニットの操作温度にすること、を含む、結合ガス製造系を具備する複合熱及び電力プラントの操作方法を提供する。
【0015】
本発明の熱及び電力プラントは、改質ガス中に、従ってアノード廃ガス中に十分に高い濃度のメタンが含有されるようにして操作して、水蒸気改質器のガスバーナーでの燃焼の間に、イオン化生成物が適当に発生するようにし、それによってイオン化検知装置によって炎の存在が容易に検知できるようにする。約500〜750℃の範囲の水蒸気改質器操作温度が、このために必要とされる。この場合に水蒸気改質器から出る改質物は、約5〜10体積%のメタン成分を含有している。
【0016】
他の及び更なる利点及び態様と共に本発明をより理解するために、以下では例を用いて本発明を更に説明する。本発明の範囲は特許請求の範囲に示されるものである。
【0017】
以下では、本発明の説明のために本発明の好ましい態様を選択しているが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。本発明の特定の面の好ましい態様を図1〜4で示している。それぞれの図は、複合熱及び電力プラントのための異なるプロセス機構を示している。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明を好ましい態様に関して説明する。これらの態様は、本発明の理解を助けることを意図しており、本発明を限定することを意図していない。従って、本発明をいかようにも限定するものとは考えるべきではない。これらの開示を読むことによって当業者に明らかな全ての変形、変更及び等価物は、本発明の本質及び範囲に包含される。
【0019】
この開示は、複合熱及び電力プラント並びにその方法についての入門書ではなく、従って当業者に既知の基本的な事項は詳細には示していない。
【0020】
本発明の複合熱及び電力プラントは、低温シフト反応器及び下流のメタン化反応器を使用して、水蒸気改質器の改質ガス流れから一酸化炭素を除去している。ここでは、改質ガスを冷却し熱エネルギーを取り除く熱交換器は、水蒸気改質器と低温シフト反応器との間に配置している。結果として、本発明の配置は、従来技術で既知のプラントと比較して、実質的に比較的単純に構成され、費用に関して比較的効果的である。メタン化反応器は、改質ガスから残留一酸化炭素を除去して、100体積ppm未満の要求される残留濃度まで濃度を低下させる。メタン化反応器は、一酸化炭素の選択酸化のために空気供給を正確で費用のかかる様式で制御することを必要とする通常使用されるPROX反応器と比較して、比較的単純に製造され、且つ比較的単純に操作することができる。
【0021】
従って本発明の方法は実際に、水蒸気改質プロセスのためには比較的有利ではない500℃〜750℃の温度を使用する。しかしながら、水蒸気改質器のこの低い操作温度は、改質物中の一酸化炭素濃度を減少させ、それによって従来の高温シフト反応が必要ないようにし、また熱及び電力プラントの全体の大きさを比較的小さくする。水蒸気改質器中の最高温度が比較的低いことによって、断熱が比較的必要なくなり、また改質器に供給する熱エネルギーを比較的小さい値に設定することができる。更に、シフト工程数の減少によって、本発明の熱及び電力プラントでの圧力損失が全体として小さくなるという利点がある。これは、プラントの効率に好ましい影響を与える。
【0022】
また改質物中の一酸化炭素濃度を低下させるメタン化反応の使用は有利には、既知の熱及び電力装置で残留一酸化炭素を二酸化炭素に転化させるために使用される従来のPROX工程によるガスの高純化工程をなくすことを可能にする。二酸化炭素は、燃料電池に関して不活性なガスであり、また付随的に存在する炭化水素と違って、プロセスの他の部分でも用途がない。これに対して、上述のように炭化水素ガスは、ガスバーナーの燃焼のために非常に適している。更に実際にPROX工程は、適当な制御装置で、外部空気を計量して供給することを必要とする。
【0023】
本発明を一般的に説明してきたが、本発明は以下を参照してもより容易に理解される。以下の説明は、単なる例示であり、本発明を限定することを意図したものではない。
【0024】
本発明の態様は、図1〜4で比較的詳細に示している。これらの図は、本発明の複合熱及び電力プラント(1)の4つの異なる態様を示している。熱及び電力プラント(1)は、バーナー(3)によって加熱される水蒸気改質器(2)を有する。バーナーは、立ち上げ段階では天然ガスを使用して操作し、定常状態操作の間は主にアノード廃ガスで操作する。バーナーからの廃ガスは、周囲に放出する。水蒸気改質器には、天然ガスと天然ガスを改質する水蒸気とが供給されている。
【0025】
改質物から一酸化炭素を除去するために、改質物は約180〜250℃の温度で操作されている低温シフト反応器(5)に通す。好ましくはこのシフト反応器では、触媒としてCu/Znシフト触媒を使用する。
【0026】
改質物ガスは、約650℃の温度で水蒸気改質器を出るので、シフト反応器(5)に入る前に、熱交換器(4)によってシフト反応器の入口温度まで冷却しなければならない。熱交換器(4)によって改質物から取り出された熱エネルギーは、セントラルヒーティング(集中暖房)のために利用可能である。
【0027】
シフト反応器を出た後で、改質物ガスはまだ、約180〜250℃のシフト反応器出口温度における平衡濃度に対応する濃度の一酸化炭素を含有している。この温度では、一酸化炭素濃度は0.5体積%未満である。本発明の1つの態様では、メタン化反応器(6)におけるメタン化反応を使用して、一酸化炭素濃度を更に低下させる。メタン化触媒としては、例えばルテニウム触媒が適当である。
【0028】
メタン化反応器(6)を出る改質物は、燃料電池ユニット(8)で酸素と反応させ、それによって電気エネルギーを発生させる。空気中に含有される酸素を、燃料電池ユニットのカソード側に供給する。改質物に含有される水素の約80体積%が、アノードで酸化される。残りの20体積%は、アノード廃ガスで、メタン、窒素、二酸化炭素及び水蒸気のような燃料電池での電気エネルギー発生に関わらない改質物ガスの成分と共に、燃料電池ユニットを出る。
【0029】
メタン化反応は、改質物の水素含有物を消費して行われるが、優先酸化(PROX)と比較して実質的に単純である。追加的に作られるメタンを、燃料電池ユニット(8)からアノード廃ガスで水蒸気改質器のバーナーに供給して、燃焼空気の導入によって燃焼させる。
【0030】
図1〜3で示される処理機構は、改質物の温度を約60〜80℃の燃料電池ユニットの操作温度に冷却する様式に関して異なっている。
【0031】
図1は、本発明の1つの態様の複合熱及び電力プラントの構造を示している。ここでは、メタン化反応器(6)を、低温シフト反応器(5)と同じ温度範囲で操作する。従って、メタン化反応器を出る改質物の温度は、熱交換器(7)を使用して燃料電池ユニット(8)の操作温度まで低下させなければならない。改質物から取り出した熱エネルギーは、セントラルヒーティング又は熱水製造のために使用する。
【0032】
図2は、本発明の複合熱及び電力プラントの他の態様を示している。この処理機構では、メタン化反応器(6)を、燃料電池ユニットのための温度範囲で操作する。従ってこの場合には、低温シフト反応器(5)とメタン化反応器(8)との間に追加の熱交換器(7)を配置しなければならない。
【0033】
図3は、本発明の複合熱及び電力プラントの他の態様を示している。この場合には、低温シフト反応器とメタン化反応器を、単一のハウジング内で連続して配置する。この態様は、複合熱及び電力プラントのための非常に小型の構造を可能にする。
【0034】
図1〜3の態様とは関係なく、熱及び電力プラントは以下のようにして操作することができる:天然ガスを、実質的にメタンを含有する一次エネルギーキャリアとして使用する。天然ガスと水蒸気の混合物を、水蒸気改質器における部分改質によって、水素、一酸化炭素及びメタンを含有する改質物ガスに転化する。熱交換器での冷却の後で、この改質物ガスを低温シフト反応器で処理して、改質物ガス中の一酸化炭素含有率を、0.5体積%未満まで低下させる。最後に、メタン化反応器において、改質物ガス中の残存一酸化炭素濃度を、100ppm未満の残留濃度まで低下させる。得られる生成物ガスは、燃料電池ユニットの操作温度まで冷却した後で、燃料ガスとして燃料電池ユニットに供給する。燃料電池ユニットからのアノード廃ガスは、水蒸気改質器のガスバーナーのための燃料として使用する。
【0035】
天然ガス/水蒸気混合物の部分改質は好ましくは、水蒸気改質器の操作温度を調節して行って、改質物ガスがまだ少なくとも5〜10体積%のメタンを含有しているようにする。このメタン濃度は、約500〜750℃まで水蒸気改質器の操作温度を適当に低下させることによって提供できる。この部分改質によって、改質物ガス中の一酸化炭素濃度は完全な改質でよりも低くなり、下流の低温シフト反応器は、改質物ガス中の一酸化炭素濃度を0.5体積%未満まで低下させるのに十分になる。天然ガス/水蒸気混合物の完全な改質の場合、改質物は約10体積%の一酸化炭素を含有している。本発明の部分的にのみ改質したガス混合物は、5体積%未満の一酸化炭素を含有している。
【0036】
示されている方法では、水蒸気改質器のガスバーナーのための燃料ガスとして戻されるアノード廃ガスは、イオン化検知装置を使用して炎の存在を明らかに示すのに十分な多量のメタンを含有している。
【0037】
この方法は、アノード廃ガスを水蒸気改質器のバーナーに戻すので、自己安定又は自己調整様式で操作することができる。バーナーの温度が過剰に高いことによって改質の効率が増加し、改質物中に含有されるメタンの濃度が低下すると、アノード廃ガスでバーナーに戻るメタンが減少し、これによって熱量が減少し、従って改質の効率が低下する。反対に改質温度が低いことによって改質物中のメタンの濃度が高まると、アノード廃ガス中のメタン濃度が比較的高くなり、バーナーの熱量が増加し、それによって改質プロセスの効率が増加する。従ってプロセスは、負のフィードバック効果を有し、これは系の対応する制動によって、プロセスを安定的に操作させる。この方法の態様の特定の利点は、固有の自己調節効果によって、バーナーに天然ガスを供給しなくてもよく、従って別個のガス制御装置がこの目的のために必要とされないことである。
【0038】
提案されている方法は、熱及び電力プラントの連続操作を説明する。プラントの立ち上げのときには、水蒸気改質器のガスバーナーを初めに、外部天然ガス及び燃焼空気によって操作する。プラントの操作温度に達した後でのみ、ガスバーナーへの天然ガスの外部供給を終了し、ガスバーナーを燃料電池ユニットからのアノード廃ガスのみで操作することができる。立ち上げ段階では、イオン化検知装置による安全なバーナーの監視は、外部天然ガスでバーナーを操作することによって確実になる。しかしながら、アノード廃ガスのみによるバーナーの操作も固有の安全性を有する。これは、上述のプロセスの取り扱いでは、アノード廃ガスが常に十分な濃度のメタンを含有していることによる。
【0039】
本発明の方法のこの特徴は、複合熱及び電力プラントの立ち上げにおいても、外部天然ガスを全く供給しないで、水蒸気改質器のバーナーを操作することを可能にする。この特に好ましい態様は、図1のプロセス機構に関して図4で示されている。しかしながら、図2及び3の態様もこの様式で操作することができる。室温からの水蒸気改質器の立ち上げの間には、初めに天然ガスを改質器に通して、変化させないで、アノード廃ガスでバーナーに戻す。バーナーは、立ち上げ段階においては、その最大限の熱量で操作する。水蒸気改質器の温度が上昇すると、改質物中のメタンが水素に転化してメタン濃度が低下し、バーナーの熱量が、安定操作状態が達成されるまで低下する。
【0040】
本発明を特定の態様に関して説明してきたが、更なる変形が可能であることを理解すべきである。本発明の用途は、本発明の任意の変更、用途又は順応を包含することを意図している。一般に本発明の原理は、本明細書の例以外のそのような変形を、当業者に既知又は常識的な範囲で包含し、特許請求の範囲で示される本質的な特徴に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、メタン化反応器を低温シフト反応器と同じ温度範囲で操作する複合熱及び電力プラントを示している。メタン化反応器を出る改質物の温度は、熱交換器によって燃料電池の温度に低下させている。
【図2】図2は、低温シフト反応器とメタン化反応器との間に追加の熱交換器が配置された複合熱及び電力プラントを示している。
【図3】図3は、低温シフト反応器とメタン化反応器とが同じハウジング内で連続して配置された複合熱及び電力プラントを示している。
【図4】図4は、複合熱及び電力プラントの立ち上げのときでさえも、水蒸気改質器のバーナーを外部からの天然ガスの供給なしで操作する、図1の複合熱及び電力プラントの変形を示している。
【符号の説明】
2…水蒸気改質器
3…バーナー
4,7…熱交換器
5…低温シフト反応器
6…メタン化器
8…燃料電池

Claims (14)

  1. (a)水蒸気改質器における部分改質によって、天然ガスと水蒸気の混合物を、水素、一酸化炭素及びメタンを含有する改質ガスに転化させること;
    (b)熱交換器において前記改質ガスを冷却すること;
    (c)低温シフト反応器において前記改質ガスを処理して、前記改質ガスから一酸化炭素を0.5体積%未満まで除去すること;
    (d)メタン化反応器において、前記改質ガスから一酸化炭素を更に除去して、残留濃度を100体積ppm未満にすること;並びに
    (e)工程(d)において得られた改質物を冷却して、燃料電池ユニットの操作温度にすること;
    を含み、前記水蒸気改質器を、イオン化検知装置で監視されているガスバーナーで加熱し、そして前記水蒸気改質器における操作温度が500℃〜750℃の範囲である、結合ガス製造系を具備する複合熱及び電力プラントの操作方法。
  2. 前記燃料電池ユニットからのアノード廃ガスを、前記水蒸気改質器のガスバーナーの燃料として供給する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記水蒸気改質器における前記混合物の部分改質を、前記水蒸気改質器の操作温度を調節することによって制御し、それによって前記改質ガスが少なくとも5〜10体積%のメタンを含有するようにする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記低温シフト反応器を、180℃〜250℃の温度で操作する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記メタン化反応器を前記低温シフト反応器の温度で操作し、且つ前記メタン化反応器の下流の前記改質ガスの温度を60℃〜90℃に低下させる、請求項4に記載の方法。
  6. 前記低温シフト反応器及び前記メタン化反応器を、1つのハウジング内で連続させて配置している、請求項4に記載の方法。
  7. 前記メタン化反応器を、前記燃料電池ユニットの操作温度で操作し、且つ前記改質物の温度を、前記メタン化反応器に入る前に前記燃料電池ユニットの温度まで低下させる、請求項4に記載の方法。
  8. 前記アノード廃ガスを前記水蒸気改質器の前記ガスバーナーに戻すことにより自己安定又は自己調節様式で操作する、請求項に記載の方法。
  9. (a)改質ガス流れをもたらす水蒸気改質器、前記改質ガス流れは一酸化炭素及び水素を含有し、そして前記水蒸気改質器における操作温度は500℃〜750℃の範囲である
    (b)前記水蒸気改質器に熱を与えるための炎を有するガスバーナー;
    (c)前記水蒸気改質器の下流の、前記改質ガス流れから一酸化炭素を除去する低温シフト反応器;
    (d)前記低温シフト反応器の下流の、前記改質ガス流れから一酸化炭素を除去するメタン化反応器;
    (e)前記水蒸気改質器と前記シフト反応器との間に配置された第1の熱交換器、この第1の熱交換器は、前記水蒸気改質器から発生する前記改質ガス流れを冷却することができる;
    (f)前記低温シフト反応器の下流の第2の熱交換器、この第2の熱交換器は、前記低温シフト反応器からの前記改質ガス流れの温度を、燃料電池ユニットの適当な操作温度に低下させることができる;
    (g)前記第2の熱交換器の下流の燃料電池ユニット、この燃料電池ユニットは、この燃料電池中の酸素と前記改質ガス流れ中に含有される水素との触媒反応によって電気エネルギーを発生させるのに十分な操作温度である;並びに
    (h)ガスバーナーにおける炎を監視するためのイオン化検知装置;
    を有する、結合ガス製造系を具備する複合熱及び電力プラント。
  10. 前記水蒸気改質器が、炭化水素と水蒸気の混合物を、水素及び一酸化炭素を含有する改質ガス流れに転化させる、請求項9に記載の複合熱及び電力プラント。
  11. 前記改質ガス流れを、前記燃料電池ユニットのアノードに供給し、且つアノード廃ガスを、前記燃料電池ユニットによって発生させて燃料として前記ガスバーナーにおいて用いる、請求項9に記載の複合熱及び電力プラント。
  12. 前記複合熱及び電力プラントが天然ガスを使用する、請求項9に記載の複合熱及び電力プラント。
  13. 前記低温シフト反応器がCu/ZnOシフト触媒を保持している、請求項9に記載の複合熱及び電力プラント。
  14. 前記メタン化反応器がルテニウム含有触媒を保持している、請求項9に記載の複合熱及び電力プラント。
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