しかしながら、上述したような方法で記憶媒体専用基板が基板本体に取り付けられている場合、記憶媒体が記憶媒体専用基板ごと容易に取り外され、不正な記憶媒体が搭載された記憶媒体専用基板を基板本体に取り付けられてしまう虞があった。上述したように封印シールを用いたとしても、近年では封印シールは簡単に複製することができるため、例えば、貼付されている封印シールを引きちぎるような力を加えながら記憶媒体専用基板を基板本体から無理矢理取り外して、封印シールの残骸を記憶媒体専用基板や基板本体に付着させたままの状態にしておいても、不正な記憶媒体が搭載された記憶媒体専用基板を基板本体に取り付けた後に、複製した封印シールを記憶媒体専用基板や基板本体に付着した封印シールの残骸に覆い被せるように貼付することにより、記憶媒体専用基板を基板本体から取り外した痕跡を隠すことができる。また、封印シールを貼付しておいても、痕跡を残すことなく封印シールを丁寧に剥がして記憶媒体専用基板を基板本体から取り外し、不正な記憶媒体が搭載された記憶媒体専用基板を基板本体に取り付けた後に、再びその封印シールを貼付することで、記憶媒体専用基板を基板本体から取り外した痕跡を残さないようにすることもできる。これにより不正に記憶媒体専用基板が取り外されたとしても、それを発見することができなくなってしまうといった問題が生じる。
また、記憶媒体専用基板や基板本体をリサイクルする場合、封印シールが用いられていると、封印シールを剥がした際に封印シールの糊が記憶媒体専用基板や基板本体の表面に付着して記憶媒体専用基板や基板本体を再使用することができなくなってしまうため、リサイクル性が悪いといった問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、遊技用のプログラムが記憶されている記憶媒体を電子回路基板から不正に取り外すことを防止することができ、また、リサイクル性を良好にすることができる電子回路基板を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、表面側に第1コネクタが設けられた第1基板と、遊技用のプログラムが記憶されている記憶媒体を有しており、前記第1コネクタと対になっている第2コネクタを前記第1コネクタに差し込むことにより前記第1基板から起立した状態で前記第1基板に連結された第2基板とを備えた電子回路基板において、前記第1基板の裏面側に重なるように前記第1基板に取り付けられるベース部材と、前記ベース部材に根元側が固着された紐または帯状の挿通部材とを有し、前記第2基板が前記第1コネクタから引き抜かれることを防ぐ引き抜き阻止部材を備え、前記第1基板の一端縁を部分的に包み込むように屈曲した屈曲部が前記ベース部材に一体に設けられ、前記屈曲部を活用して前記第1基板の一端縁を包み込むことによって前記ベース部材が前記第1基板に取り付けられ、前記挿通部材はその先端側から前記第2基板に形成した貫通孔に挿通され、前記貫通孔から引き出された先端側が前記ベース部材に分離不能に連結されていることを特徴としている。
本発明は上記目的を達成するために、表面側に第1コネクタが設けられた第1基板と、遊技用のプログラムが記憶されている記憶媒体を有しており、前記第1コネクタと対になっている第2コネクタを前記第1コネクタに差し込むことにより前記第1基板から起立した状態で前記第1基板に連結された第2基板とを備えた電子回路基板において、前記第1基板の裏面側に重なるように前記第1基板に取り付けられるベース部材と、前記ベース部材に根元側が固着された紐または帯状の挿通部材とを有し、前記第2基板が前記第1コネクタから引き抜かれることを防ぐ引き抜き阻止部材を備え、前記第1基板の一端縁を部分的に包み込むように屈曲した屈曲部と、前記ベース部材を貫通する開口を有する筒状部とが前記ベース部材に一体に設けられ、前記ベース部材と前記屈曲部とで前記第1基板の一端縁を包み込み、且つ前記筒状部を前記第1基板に形成された第1孔に圧入することによって前記ベース部材が前記第1基板に取り付けられ、前記挿通部材の先端に一体に設けられたフックが前記貫通孔に挿通されてから前記筒状部内に挿通された際に前記ベース部材または前記筒状部内に設けられた係止部に係合することで前記挿通部材の先端側が前記ベース部材に分離不能に連結されることを特徴としている。
本発明は上記目的を達成するために、表面側に第1コネクタが設けられた第1基板と、遊技用のプログラムが記憶されている記憶媒体を有しており、前記第1コネクタと対になっている第2コネクタを前記第1コネクタに差し込むことにより前記第1基板から起立した状態で前記第1基板に連結された第2基板とを備えた電子回路基板において、前記第1基板の裏面側に重なるように前記第1基板に取り付けられるベース部材と、前記ベース部材に根元側が固着された紐または帯状の挿通部材とを有し、前記第2基板が前記第1コネクタから引き抜かれることを防ぐ引き抜き阻止部材を備え、前記第1基板の一端縁を部分的に包み込むように屈曲した屈曲部と、前記ベース部材を貫通する開口を有する筒状部とが前記ベース部材に一体に設けられ、前記ベース部材と前記屈曲部とで前記第1基板の一端縁を包み込み、且つ前記筒状部を前記第1基板に形成された第1孔に圧入することによって前記ベース部材が前記第1基板に取り付けられ、前記挿通部材はその根元が前記第1基板の表面側に露呈した前記屈曲部に固着されるとともに先端に一体に設けられたフックが前記貫通孔に挿通されてから前記筒状部内に挿通された際に前記ベース部材または前記筒状部内に設けられた係止部に係合することで前記挿通部材の先端側が前記ベース部材に分離不能に連結されることを特徴としている。
また、前記挿通部材はその根元が前記第1基板の表面側に露呈した前記屈曲部に固着されることが好ましい。
さらに、前記屈曲部は、板状の前記ベース部材の一端から前記第1基板の厚みと同程度の高さで立ち上がる立ち上がり部と、この立ち上がり部から前記ベース部材の他端側に向けて延設された折り返し部とからなり、前記ベース部材と前記立ち上がり部と前記折り返し部とで前記第1基板の一端縁を包み込むことが好ましい。
また、前記屈曲部は、板状の前記ベース部材の一端から前記第1基板の厚みと同程度の高さで立ち上がる立ち上がり部と、この立ち上がり部から前記ベース部材の他端側に向けて延設された折り返し部とからなり、前記ベース部材と前記立ち上がり部と前記折り返し部とで前記第1基板の一端縁を包み込み、前記筒状部は、前記立ち上がり部と同じ方向に突出していることが好ましい。
さらに、前記係止部に係合した前記フックを取り囲む筒状の収容部が前記ベース部材に一体成形されていることが好ましい。
また、前記係止部に係合した前記フックが、前記第1及び第2基板を収納するケースの内面に一体成形された筒状の収容部で覆われることが好ましい。
さらに、前記挿通部材の根元が脆弱な連結部材を介して前記ベース部材に連結されていることが好ましい。
本発明の電子回路基板によれば、紐または帯状の挿通部材の根元を固着したベース部材を第1基板の裏面側に重なるように取り付け、挿通部材をその先端側から第2基板に形成した貫通孔に挿通し、この貫通孔から引き出した挿通部材の先端側をベース部材に分離不能に連結したので、第2基板が前記第1コネクタから引き抜かれることを防止することができる。また、第2基板を第1コネクタから引き抜く際に、挿通部材、あるいは挿通部材とベース部材との固着部分が破壊されるので、その破壊された痕跡を視認することより第2基板が第1コネクタから引き抜かれたことを容易且つ確実に認識することができる。これにより電子回路基板から第2基板が不正に取り外れたか否かを判別することができる。また、接着剤を用いずに第2基板が第1コネクタから引き抜かれることを防止するようにしたので、第1基板及び第2基板のリサイクル性を良好にすることができる。
電子回路基板は、第2基板が第1コネクタから引き抜かれることを防ぐ引き抜き阻止部材を含み、この引き抜き阻止部材は、第1基板の裏面側に重なるように第1基板に取り付けられたベース部材と、このベース部材に根元側が固着された紐または帯状の挿通部材とを有し、挿通部材はその先端側から第2基板に形成した貫通孔に挿通され、貫通孔から引き出された先端側がベース部材に分離不能に連結されているので、第2基板が第1コネクタから引き抜かれることを防止することができる。また、第2基板を第1コネクタから引き抜く際に、挿通部材、あるいは挿通部材とベース部材との固着部分が破壊されるので、その破壊された痕跡を視認することより第2基板が第1コネクタから引き抜かれたことを容易且つ確実に認識することができる。これにより電子回路基板から第2基板が不正に取り外れたか否かを判別することができる。また、接着剤を用いずに第2基板が第1コネクタから引き抜かれることを防止するようにしたので、第1基板及び第2基板のリサイクル性を良好にすることができる。
また、ベース部材を貫通する開口を有する筒状部がベース部材に一体に設けられ、挿通部材の先端にフックが一体に設けられ、第1基板に形成された第1孔に筒状部を第1基板の裏面側から圧入することによってベース部材が第1基板に取り付けられ、フックが第1基板に形成された第2孔を通して第1基板の裏面側から表面側に引き出され、貫通孔に挿通されてから筒状部内に挿通された際にベース部材または筒状部内に設けられた係止部に係合することで挿通部材の先端側が前ベース部材に分離不能に連結されるので、ベース部材を第1基板に容易且つ正確に取り付けることが可能となる。また、挿通部材の先端側を容易にベース部材に連結させることができる。
また、第1基板の一端縁を部分的に包み込むように屈曲した屈曲部がベース部材に一体に設けられ、屈曲部を活用して第1基板の一端縁を包み込むことによってベース部材が第1基板に取り付けられるようにしたので、ベース部材を第1基板に容易に取り付けることができる。
また、挿通部材はその根元が第1基板の表面側に露呈した屈曲部に固着されるので、挿通部材の根元が視認し易くなり、第2基板を第1コネクタから引き抜くにあたって挿通部材とベース部材との固着部分が破壊された際には、その破壊された痕跡を容易且つ確実に視認することができる。
また、第1基板の一端縁を部分的に包み込むように屈曲した屈曲部と、ベース部材を貫通する開口を有する筒状部とがベース部材に一体に設けられ、ベース部材と屈曲部とで第1基板の一端縁を包み込み、且つ筒状部を第1基板に形成された第1孔に圧入することによってベース部材が第1基板に取り付けられ、挿通部材の先端に一体に設けられたフックが貫通孔に挿通されてから筒状部内に挿通された際にベース部材または筒状部内に設けられた係止部に係合することで挿通部材の先端側がベース部材に分離不能に連結されるようにしたので、ベース部材を第1基板に容易且つ確実に取り付けることができる。また、挿通部材の先端側を容易にベース部材に連結させることができる。
また、第1基板の一端縁を部分的に包み込むように屈曲した屈曲部と、ベース部材を貫通する開口を有する筒状部とがベース部材に一体に設けられ、ベース部材と屈曲部とで第1基板の一端縁を包み込み、且つ筒状部を第1基板に形成された第1孔に圧入することによってベース部材が第1基板に取り付けられ、挿通部材はその根元が第1基板の表面側に露呈した屈曲部に固着されるとともに先端に一体に設けられたフックが貫通孔に挿通されてから筒状部内に挿通された際にベース部材または筒状部内に設けられた係止部に係合することで挿通部材の先端側がベース部材に分離不能に連結されるようにしたので、挿通部材の根元が視認し易くなり、第2基板を第1コネクタから引き抜くにあたって挿通部材とベース部材との固着部分が破壊された際には、その破壊された痕跡を容易且つ確実に視認することができる。また、挿通部材の先端側を容易にベース部材に連結されることができる。
また、屈曲部は、板状のベース部材の一端から第1基板の厚みと同程度の高さで立ち上がる立ち上がり部と、この立ち上がり部からベース部材の他端側に向けて延設された折り返し部とからなり、ベース部材と立ち上がり部と折り返し部とで第1基板の一端縁を包み込むようにしたので、ベース部材を第1基板に容易に取り付けることができる。
また、屈曲部は、板状の前記ベース部材の一端から第1基板の厚みと同程度の高さで立ち上がる立ち上がり部と、この立ち上がり部からベース部材の他端側に向けて延設された折り返し部とからなり、ベース部材と立ち上がり部と折り返し部とで第1基板の一端縁を包み込み、筒状部は、立ち上がり部と同じ方向に突出しているので、筒状部を第1孔に容易に圧入することができ、且つベース部材を第1基板に容易に取り付けることができる。
また、係止部に係合したフックを取り囲む筒状の収容部がベース部材に一体成形されているので、係止部に係合しているフックに触れることができなくなり、これによりフックを破壊したり、あるいはフックに細工を施すなどして係合状態を解除し、不正に第2基板をコネクタから引き抜くといった行為を防止することができる。
また、係止部に係合したフックが、第1及び第2基板を収納するケースの内面に一体成形された筒状の収容部で覆われるので、係止部に係合しているフックに触れることができなくなる。つまり、フックを破壊したり、あるいはフックに細工を施すなどして係合状態を解除することができなくなり、これにより不正に第2基板を第1コネクタから引き抜くといった行為を防止することができる。
また、挿通部材の根元が脆弱な連結部材を介してベース部材に連結されているので、挿通部材を引っ張って連結部材を破壊することで、第2基板を第1コネクタから引き抜くことが可能となり、連結部材に破壊された痕跡があるか否かを視認することにより第2基板が第1コネクタから引き抜かれた否かを容易に判別することができる。
以下、本発明における第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、スロットマシン10は、筐体11の前面扉12に4個の表示窓13が設けられており、各々の表示窓13の奥に位置するように第1リール14a、第2リール14b、第3リール14c及びサブリール15が回転自在に組み込まれている。周知のように、第1〜第3リール14a〜14cの外周には複数種類の当選絵柄を含む所定絵柄が一定ピッチで配列され、リールが停止した状態では表示窓13を通して1リールにつき3個の絵柄が観察可能になる。これにより、各リール毎に表示された絵柄を一個ずつ組み合わせてなる直線状の入賞有効ラインが例えば横3本斜め2本の合計5本が設定される。
前面扉12は、上扉12aと下扉12bとから構成されている。上扉12a及び下扉12bはそれぞれヒンジ16により取り付けられ、それぞれ図中矢印Mの方向に回動させることができるようになっている。
下扉12bの上部にはゲームの開始時に操作される1枚ベットボタン、MAXベットボタン、ペイアウトボタンなどの各種の操作ボタンの他に、メダルを投入するためのメダル投入口17が設けられている。なお、これらの操作ボタンの機能はいずれも周知であるので、その詳細については省略する。また、これら操作ボタンの下部には、メダルベットが行われた後に操作される押下式スタートレバー18や、押下式スタートレバー18の押下操作により回転し始めるリールの動作を停止させるための第1〜第3ストップボタン19a〜19cが設けられている。さらに、下扉12bの下部には、メダル受け皿20が設けられており、このメダル受け皿20には、ゲームで入賞状態となるときに得られる配当メダルが払い出し口21から払い出される。
図2に示すように、上扉12aを開くと、筐体11内部には、主制御部であるメイン基板(電子回路基板)24が配設されている。筺体11の背面側の内壁にはメイン基板収納ケース25が組み付けられており、メイン基板24はメイン基板収納ケース25に収納されている。また、筐体11内部にはリールユニット26が配設されており、このリールユニット26は、支持枠27に取り付けられ、支持枠27は筐体11の内壁に着脱自在に取り付けられている。
図3に示すように、メイン基板収納ケース25は、大きく分けてケース本体25aと蓋25bとから構成されている。蓋25bはケース本体25aにヒンジ29により取り付けられ、回動可能な状態になっている。ケース本体25aには基板収納用凹部30が形成されている。基板収納用凹部30は、四方を囲む側部30aと底部(内面)30bとから構成されており、メイン基板24が収納可能な大きさに形成されている。
メイン基板24は、スロットマシン10の遊技動作プログラムを記憶したROM(記憶媒体)31が実装されている記憶媒体専用基板(第2基板)32と、記憶媒体専用基板32やCPU(Central Processing Unit)33などの各種回路部品が実装される基板本体(第1基板)34とから構成されている。なお、CPU33は、ROM31に記憶されている情報を適宜読み出して、その情報に基づいてスロットマシン10の作動を制御するものである。
基板収納用凹部30の所定箇所に設置されたメイン基板24は、蓋25bを閉じることによってケース本体25a内に封入される。また、蓋25bは図示しないかしめ部材等のロック装置によってケース本体25aに封印固定されている。なお、ケース本体25a及び蓋25bはいずれも透光性を有するABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)などの合成樹脂で成形される。
図4に示すように、基板本体34の記憶媒体専用基板32やCPU33などの各種回路部品が実装される実装面(表面)34aには、長細い略直方形状の接続コネクタ(第1コネクタ)35が設けられている。接続コネクタ35には差込口35aが形成されている。記憶媒体専用基板32には接続コネクタ35と対になっている端子(第2コネクタ)32aが設けられている。端子32aは複数のピンからなり、端子32aを差込口35aのピン穴(不図示)に差し込むことにより記憶媒体専用基板32が基板本体34から起立した状態で基板本体34に連結される。これにより記憶媒体専用基板32と基板本体34とが電気的に接続される。なお、上述した「起立した状態」とは、広義的に、基板本体34と記憶媒体専用基板32との間に隙間ができるように記憶媒体専用基板32が基板本体34に連結された状態のことをも示す。また、端子32と接続コネクタ35とによって電気的に接続された記憶媒体専用基板32の起立状態を保持する保持部材を記憶媒体専用基板32または基板本体34の少なくともいずれか一方に設けても良い。
記憶媒体専用基板32には、貫通孔32bが形成されている。基板本体34には、接続コネクタ35を間に挟む位置に、円形の第1孔34b、第2孔34cが形成されている。なお、貫通孔32b、第2孔34cは、後述する紐39、コネクタ42、及び係止部材43が挿通可能な大きさに形成されており、第1孔34bは、後述する突起41が圧入可能な大きさに形成されている。また、貫通孔32b、第1孔34b、第2孔34cは、実装される各種回路部品のレイアウトの妨げにならないような位置に形成されている。
引き抜き阻止部材36は、記憶媒体専用基板32が基板本体34の接続コネクタ35から引き抜かれることを防止するためのものである。引き抜き阻止部材36はプラスチック製であり、ベース部材37と紐(挿通部材)39とから構成されている。ベース部材37は、板状に形成されたベース部材本体38と、このベース部材本体38と一体化しており、紐39の基端(根元)39aが固着される固着部40とから構成されている。
ベース部材37は、ベース部材本体38の上面38aが基板本体34の裏面34d(図5参照)に対面するように、基板本体34に重ねて取り付けられる。メイン基板24が基板収納用凹部30に収容されると、基板本体34の裏面34dが基板収納用凹部30の底部30bに対面するので、ベース部材37を基板本体34の裏面34dに重ねて取り付けることによりベース部材37を不正に取り外したり細工を施したりするなどといったような行為を防止することができる。なお、ベース部材37は、裏面34dに取り付けられた際に実装面34a側から見て基板本体34の縁から食み出さないような大きさに形成されている。
上面38aには、角がとれた略円筒状の突起(筒状部)41が一体成形されている。突起41は、ベース部材37を基板本体34の裏面34dに取り付ける際に第1孔34bの位置に対応するように形成されている。また、突起41の外径は第1孔34bの直径よりも僅かに大きく形成されている。そして、第1孔34bに突起41が押し入れられると圧着されてその状態を保持する。突起41の軸心方向の中心部にはベース部材37を貫通する円形の貫通孔(開口)41aが形成されている。
上面38aには、ベース部材37を基板本体34の裏面34dに取り付ける際に第2孔34cの位置に対応するように貫通孔38cが形成されている。貫通孔38cには固着部40が設けられている。この固着部40は第2孔34cを通して実装面34a側に露呈される。
固着部40は、紐39の基端39aが固着される固着部本体40aと、4本のリブ(連結部材)40bとから構成されている。固着部本体40aは円盤状に形成されており、貫通孔38cの中心部に配置されている。リブ40bは外力が加えられると破損し易い細い棒状に形成されている。リブ40bは、固着部本体40aの側周面40cから貫通孔38cの内周壁面38dかけて放射状に形成されており、固着部本体40aとベース部材本体38とを連結している。このように構成されているリブ40bは、記憶媒体専用基板32を接続コネクタ35から引き抜く際に破壊される。なお、リブ40bの大きさ、硬度、本数などは適宜に決めれば良い。また、リブ40bの代わりに固着部本体40aと同心円状に形成された薄いシート状のものでベース部材本体38と連結するようにしても良く、紐39の基端39aが脆弱な連結部材を介してベース部材本体38に連結されていれば良い。
固着部本体40aの上面40dには、紐39の基端39aが固着されている。この固着方法は、工業用接着剤、熱溶着などの周知の方法で行えば良く、適宜に決定すれば良い。なお、本実施形態では紐39を用いるが、紐39の代わりに帯状に形成された挿通部材を用いても良く、可撓性を有する挿通部材を適宜に用いれば良い。
紐39の先端39bには円筒状のコネクタ42を介して係止部材(フック)43が設けられている。図5に示すように、係止部材43はプラスチック製であり、碇状に形成されている。係止部材43は軸43aと係止片43bとからなり、円柱状の軸43aの先端の両側に、その軸心方向に向かって弾性変形する一対の係止片43bが形成されている。
軸43aの外径は、貫通孔41aの直径αよりも小さく設定されており、係止片43bは、係止部材43を貫通孔41aに挿通可能にする挿通可能位置と、係止部材43を貫通孔41aに挿通し、ベース部材37の下面38b側に係止部材43を露呈させた場合、挿通方向と反対方向に脱不可状態となるように貫通孔41aの下面38b側の縁(係止部)38eに係合する係合可能位置との間で弾性変形するように構成されている。第1孔34bに突起41を基板本体34の裏面34d側から圧入することによってベース部材37が基板本体34に取り付けられ、係止部材43が第2孔34cを通して基板本体34の裏面34d側から実装面34a側に引き出され、貫通孔32bに挿通されてから貫通孔41aを通して突起41内を通過した後にベース部材37の縁38eに係合することで紐39の先端39b側がベース部材37に分離不能に連結される。なお、紐39の太さ及びコネクタ42の外径は、貫通孔41aの直径αよりも小さく設定されており、これによりコネクタ42及び紐39を係止突起43とともに貫通孔41aに挿通させることができる。
本実施形態では、紐39の先端39bにコネクタ42を介して係止部材43を設けたが、係止部材43が紐39の他端に強固に固着されていれば良く、例えば、係止部材43を紐39の先端39bに熱溶着しても良い。このように紐39の先端39bに係止部材43を設ける方法は適宜に決定すれば良い。
図6に示すように、ケース本体25aにおける基板収納用凹部30の底部30bには支柱44が立設されている。メイン基板24を基板収納用凹部30に収納する際、基板本体34は、支柱44の上面44aに載置され、工業用接着剤やビスなどで固定される。底部30bには係止部材43が収容される収容部45が一体成形されている。
収容部45は、底部30bから上方に向かって突出するように略円筒形状に形成されている。収容部45には上方に向けて開口された穴部45aが形成されている。収容部45の高さYは、支柱44の高さHよりもベース部材37の厚みt分だけ低く設定されて、収容部45はベース部材37が載置されることで支持機能も有する。収容部45は、貫通孔41aの位置に対応するような位置に形成されており、基板本体34が支柱44に固定された際には貫通孔41aが穴部45aに連通するように構成されている。これにより、貫通孔41aを通過した係止部材43が収容部45で覆われる。係止部材43が収容部45で覆われると、係止部材43は接触不可状態となる。
次に、上記構成による作用について説明する。メイン基板24をメイン基板収納ケース25に収納する場合、先ず、図5に示すように、基板本体34の裏面34dとベース部材37の上面38aとが対面し、且つ突起41が第1孔34bに対応するようにベース部材37を基板本体34の裏面34d側に配置する。
次に、突起41を裏面34d側から第1孔34bに圧入するとともに、裏面34d側から係止部材43を第2孔34cに挿通させ、実装面34a側に引き出す。突起41を第1孔34bに圧入することにより、図6に示すように、ベース部材37が基板本体34に取り付けられる。このようにしてベース部材37を基板本体34に取り付けた後、記憶媒体専用基板32の端子32aを基板本体34の接続コネクタ35に差し込む。そして、貫通孔41aが収容部45の穴部45aに連通するように位置決めを行いながら基板本体34を支柱44に固定する。
次に、図7に示すように、係止部材43を記憶媒体専用基板32の貫通孔32bに挿通させる。係止部材43を貫通孔32bに挿通させた後、係止部材43を貫通孔41aに対向するように配置して、係止部材43を貫通孔41aに挿入する。
係止部材43を貫通孔41aに挿入すると、係止片43bが貫通孔41aの内周壁面に当接し、係止片43bが係合可能位置から挿通可能位置に弾性変形する。係止部材43が貫通孔41aを通過し、ベース部材37の下面38b側に露呈されると、係止片43bが自身の弾性復元力によって挿通可能位置から係合可能位置に戻される。このとき、図8に示すように、係止片43bが、挿入方向と反対方向に脱不可状態に縁38eに係合する。これにより紐39の先端39b側がベース部材37に分離不能に連結された状態となる。
また、係止部材43は収容部45に収容されて接触不可状態となるので、係止部材43が破壊されたり、係止部材43に細工が施されたりする虞がなくなる。さらに、収容部45が縁38eを支持するので、係止部材43を貫通孔41aに挿入する際には、第1孔34bに圧入されている突起41を脱落させることなく係止部材43を貫通孔41aにスムーズに挿入することができる。
このようにしてメイン基板24をケース本体25aに収納した後、蓋25bを閉めてロックする。以上のような過程を経て、メイン基板24はメイン基板収納ケース25に収納される。
記憶媒体専用基板32を基板本体34から取り外す場合、先ず、メイン基板収納ケース25の蓋25bをロックを解除して開放する。そして、紐39の第2孔34cから露呈されている部分、あるいは記憶媒体専用基板32を摘んで紐39を引っ張る。このようにして紐39を引っ張ることによりリブ40bが破壊される。これにより記憶媒体専用基板32を接続コネクタ35から引き抜くことが可能となる。このとき貫通孔38cにはリブ40bの残骸が残るので、この残骸を視認することにより記憶媒体専用基板32が基板本体34から取り外されたことを容易且つ確実に知ることができる。これにより、記憶媒体専用基板32を基板本体34から不正に取り外すといった行為を防止することができる。
なお、記憶媒体専用基板32を基板本体34から取り外す場合、紐39や記憶媒体専用基板32を引っ張らずに、紐39を切断しても良い。紐39を切断することにより、紐39には切断された痕跡が残るので、この痕跡を視認することにより記憶媒体専用基板32が基板本体34から取り外されたことを知ることができる。
また、接着剤を使わずに、引き抜き阻止部材36によって記憶媒体専用基板32が接続コネクタ35から引き抜かれることを防止しているので、記憶媒体専用基板32及び基板本体34のリサイクル性を良好にすることができる。
上記実施形態では、係止部材43の係止片43bが縁38eに係合するようにしたが、これに限ることなく、突起41内に溝(係止部)を形成し、係止部材43が貫通孔41aに挿通された際に、その溝に係止片43bを係合させるようにしても良い。
上記実施形態では、収容部45を基板収納用凹部30の底部30bに一体成形したが、図9に示すように、ベース部材37の下面38bと略円筒状の収容部38fとを一体成形し、この収容部38fに係止部材43を収容するようにしても良い。このように収容部45は、メイン基板24がスロットマシン10に取り付けられた際に、係止部材43が接触不可状態になるように構成されていれば良く、設置箇所やその形態は適宜変更可能である。
上記実施形態では、突起41を第1孔34bに圧入することによりベース部材37を基板本体34に取り付けるようにしたが、図10に示すように、第1孔34bに対応するようにベース部材37に貫通孔38gを形成するようにしても良く、ベース部材37を基板本体34に取り付ける場合には、上面38aを基板本体34の裏面34dに対面させるように配置し、貫通孔38gを第1孔34bの位置に、貫通孔38cを第2孔34cの位置に合わせながらベース部材37を基板本体34の裏面34dに工業用接着剤やビスなどで固定すれば良い。そして、係止部材43を第2孔34c、貫通孔32bに挿通させた後、係止部材43と貫通孔38gとを第1孔34bを介して対向するように配置して、係止部材43を貫通孔38gに挿通させる。これにより、上記実施形態と同様に、係止部材43が縁38eに係合して、係止部材43が挿通方向と反対方向に脱不可状態となり、紐39の先端39b側がベース部材37に分離不能に連結される。
上記実施形態では、突起41に貫通孔41aを形成したが、これに限ることなく、図11に示すように、有底筒状の突起46を形成しても良い。突起46には穴部46aが形成されており、この穴部46aの内周壁面46bには係止片43bが嵌合される溝(係止部)46cが形成されている。係止部材43を穴部46aに挿入することにより、係止部材43の係止片43bが溝46cに挿入方向と反対方向に脱不可状態に係止する。これにより紐39の先端39b側がベース部材37に分離不能に連結される。
上記実施形態では、紐39の先端39bに係止部材43を、突起41に係止部材43が挿通される貫通孔41aを形成したが、図12に示すように、ベース部材37に係止突起47、紐39の先端39bに有底筒状の嵌合部材48を設けても良い。係止突起47は上述した係止部材43と同様の構成になっており、軸47aと係止片47bとから構成されている。嵌合部材48は上述した突起41と同様の構成になっており、穴部48aが形成されている。穴部48aの内周壁面48bには溝48cが形成されている。ベース部材37を基板本体34に取り付けるにあたって、係止突起47を第1孔34bに挿通させる。係止突起47と穴部48aとを第1孔34bを通して対向するように配置した後、係止突起47を穴部48aに挿入することにより、係止突起47の係止片47bが溝48cに挿入方向と反対方向に脱不可状態に係止する。これにより紐39の先端39b側がベース部材37に分離不能に連結される。
上記実施形態では、紐39の先端39bを第2孔34c、貫通孔32bの順に挿通させてから、係止部材43を貫通孔41aに挿通させることにより紐39の先端39b側がベース部材37に分離不能に連結されるようにしたが、例えば、記憶媒体専用基板32の上部に切り欠きを形成しておき、紐39を基板本体34の縁から前記切り欠きを経由させて、係止部材43を貫通孔41aに挿通させるようにしても良い。この場合、係止部材43が縁38eに係合した際に、紐39が弛まないように紐39の長さを予め調整しておく。これにより、上記実施形態と同様の効果を持たせることができる。
なお、上記実施形態では、本発明がメイン基板24に適用されている例を挙げて説明したが、これに限ることなく、スピーカやランプの作動を制御するサブ基板について適用することも可能である。スロットマシン10では、電子抽選で当選していても第1〜第3ストップボタン19a〜19cの押下順序が正しくないと入賞条件を満たさないという制御があり、サブ基板に搭載されているROMが不正に取り外されて改変されると、第1〜第3ストップボタン19a〜19cの押下順序がスピーカやランプなどによって不正に報知され、それに従って第1〜第3ストップボタン19a〜19cが押下されることにより不正にメダルが獲得されてしまう虞がある。したがって、サブ基板に本発明を適用することにより、サブ基板からROMを取り外すといった不正行為を防止することができる。
次に、第2の実施形態について図13及び図14を参照しながら説明する。以下、上述した第1の実施形態と重複する部材については同一の符号を付し、説明を省略する。図13及び図14に示すように、メイン基板50は、記憶媒体専用基板32と基板本体(第1基板)51とから構成されている。基板本体51の実装面(表面)51aには記憶媒体専用基板32やCPU33などの各種回路部品が実装されている。また、実装面51aには差込口35aが形成された接続コネクタ35が設けられており、この接続コネクタ35に記憶媒体専用基板32の端子32aが差し込むことにより記憶媒体専用基板32が基板本体51から起立した状態で基板本体51に連結され、記憶媒体専用基板32と基板本体51とが電気的に接続される。
基板本体51には第1孔51bが形成されている。第1孔51bは、突起55が圧入可能な大きさに形成されている。また、第1孔51bは、実装される各種回路部品のレイアウトの妨げにならないような位置に形成されている。
引き抜き阻止部材52は、記憶媒体専用基板32が基板本体51の接続コネクタ35から引き抜かれることを防止するためのものである。引き抜き阻止部材52はプラスチック製であり、ベース部材53及び紐39から構成されている。
ベース部材53は長細い薄板状に成形されている。ベース部材53の一端には基板本体51の一端縁を部分的に包み込むように屈曲した屈曲部54が一体に成形されている。屈曲部54は、ベース部材53の一端から基板本体51の厚みと同程度の高さで立ち上がる立ち上がり部54aと、この立ち上がり部54aからベース部材の他端側に向けてベース部材53の上面53aと略平行となるように延設された折り返し部54bとからなる。また、上面53aには、立ち上がり部54aと同じ方向に突出している略円筒形状の突起(筒状部)55が一体成形されている。突起55は、第1孔51bに対応するように形成されている。第1孔51bに突起55が押し入れられると圧着されてその状態を保持する。突起55の軸心方向の中心部にはベース部材53を貫通する貫通孔55aが形成されている。
ベース部材53を基板本体51に取り付ける場合、上面53aが基板本体51の裏面51cに対面するように、ベース部材53を基板本体51の裏面51c側に配置し、ベース部材53と立ち上がり部54aと折り返し部54bとで基板本体51の一端縁を包み込み、且つ突起55を第1孔51bに圧入することによってベース部材53が基板本体51に取り付けられる。
折り返し部54bの延設方向先端部から立ち上がる傾斜面54cが形成されている。この傾斜面54cは、ベース部材53と立ち上がり部54aと折り返し部54bとで基板本体51の一端縁を包み込んだ際に実装面51aに対して折り返し部54bの先端部を中心にベース部材53の他端側に向かって略45度傾斜するように形成されている。これにより実装面51a側から見た際に傾斜面54cが容易に視認可能となる。なお、傾斜面54cは、実装面51a側から見た際に視認可能となるように形成されていれば良く、傾斜角度は適宜に設定すれば良い。
傾斜面54cには貫通孔54dが形成されている。この貫通孔54dには固着部40が設けられており、この固着部40は、ベース部材53と立ち上がり部54aと折り返し部54bとで基板本体51の一端縁を包み込んだ際に実装面51a上に露呈される。なお、折り返し部54bには傾斜面54cの上端から立ち上がり部54aに向かって傾斜する面54eが設けられており、この面54eには貫通孔54dと連通している開口54fが形成されている。この開口54fによって、メイン基板収納ケース25の側面から固着部40を覗き見る点検をする際の視認容易性を高められる。
固着部40、ベース部材53、及び屈曲部54はプラスチック製であり、これらは一体成形されている。固着部40は、貫通孔54dの中心に位置させる固着部本体40aと、この固着部本体40aを支持する細い棒状の複数のリブ40bとから構成されている。リブ40bは、固着部本体40aの側周面40cから貫通孔54dの内周壁面54gにかけて放射状に形成されており、固着部本体40aと屈曲部54とが一体となるように連結している。
固着部本体40aの上面40dには先端39bに係止部材43が一体成形されている紐39の基端39aが固着されている。紐39の先端39bにはコネクタ42を介して係止部材43が設けられている。係止部材43は軸43aと一対の弾性変形自在な係止片43bとから構成されている。上述したようにベース部材53が基板本体51の裏面51c側に重なるように取り付けられ、係止部材43が貫通孔32bに挿通されてから貫通孔55aを通して突起55内を通過した後にベース部材53の縁(係止部)53cに係合することで紐39の先端39b側が前述した通過させる方向と逆方向に戻すことができなくなりベース部材53に分離不能に連結される。
基板収納用凹部30の底部30bには係止部材43を接触不能に収容する筒状の収容部45が一体成形されている。収容部45には穴部45aが形成されている。収容部45は、引き抜き阻止部材52が取り付けられた基板本体51をメイン基板収納ケース25内に収納した際に貫通孔55aの位置に対応するような位置に形成されており、基板本体51が支柱44にネジ(不図示)を介して固定された際に貫通孔41aが穴部45aに連通するように構成されている。なお、本実施形態では、底部30bに収容部45を設けたが、これに限ることなく、図9で示したようにベース部材53の下面53b側に係止部材43を接触不能に収容する収容部を一体成形しても良い。
次に、上記構成による作用について説明する。メイン基板50をメイン基板収納ケース25(図3参照)に収納する場合、先ず、基板本体51の裏面51cとベース部材53の上面53aとが対面し、且つ突起55を第1孔51bに対応させるとともに屈曲部54が基板本体の端縁に位置するようにベース部材53を基板本体51の裏面51c側に配置する。
次に、突起55を裏面51c側から第1孔51bに圧入した後、屈曲部54を摘んでベース部材53の上面53aが基板本体51の裏面51cから離反していくようにベース部材53を撓らせ、この撓りを解除しながらベース部材53と立ち上がり部54aと折り返し部54bとで基板本体51の一端縁を包み込む。これによりベース部材53が基板本体51に着脱自在に取り付けられる。また、屈曲部54に設けられた固着部40が実装面51a上に露呈される。このようにして固着部40が実装面51a上に露呈されると、リブ40bが破壊された際に、その破壊された痕跡を容易に確認することができる。なお、立ち上がり部54aの少なくとも一部を薄くし、屈曲部54を撓ませ易くすることで、ベース部材53を基板本体に取り付け易くすることができる。
ベース部材53を基板本体51に取り付ける前または取り付けた後において、記憶媒体専用基板32の端子32aを基板本体51の接続コネクタ35に差し込む。そして、貫通孔55aが収容部45の穴部45aに連通するように位置決めを行いながら基板本体51を支柱44に載置してネジで固定する。
次に、係止部材43を記憶媒体専用基板32の貫通孔32bに挿通させる。係止部材43を貫通孔32bに挿通させた後、係止部材43を貫通孔55aに対向するように配置して、係止部材43を貫通孔55aに挿入する。
係止部材43を貫通孔55aに挿入すると、係止片43bが貫通孔55aの内周壁面に当接し、係止片43bが係合可能位置から挿通可能位置に弾性変形する。係止部材43が貫通孔55aを通過すると、係止片43bが縁53cに係合する。これにより紐39の先端39b側が前述した通過させる方向と逆方向に戻すことができなくなりベース部材53に分離不能に連結された状態となる。
また、係止部材43は収容部45に収容されて接触不可状態となるので、係止部材43が破壊されたり、係止部材43に細工が施されたりする虞がなくなる。さらに、収容部45が縁53cを支持するので、係止部材43を貫通孔55aに挿入する際には、第1孔51bに圧入されている突起55を脱落させることなく係止部材43を貫通孔55aにスムーズに挿入することができる。
このようにしてメイン基板24をケース本体25aに収納した後、蓋25bを閉めてロックする。以上のような過程を経て、メイン基板24はメイン基板収納ケース25に収納される。
記憶媒体専用基板32を基板本体34から取り外す場合、先ず、メイン基板収納ケース25の蓋25bをロックを解除して開放する。そして、紐39の基端39aを摘んで引っ張るか、あるいは記憶媒体専用基板32を摘んで紐39を引っ張る。このようにして紐39を引っ張ることによりリブ40bが破壊される。これにより記憶媒体専用基板32を接続コネクタ35から引き抜くことが可能となる。このとき貫通孔54dにはリブ40bの残骸が残るので、この残骸を視認することにより記憶媒体専用基板32が基板本体51から取り外されたことを容易且つ確実に知ることができる。また、固着部40が実装面51a上に露呈されているので、リブ40bの残骸を容易に確認することができる。
上記実施形態では、係止部材43の係止片43bが縁53cに係合するようにしたが、これに限ることなく、突起55内に溝(係止部)を形成し、係止部材43が貫通孔55aに挿通された際に、その溝に係止片43bを係合させるようにしても良い。
上記実施形態では、突起55を裏面51c側から第1孔51bに圧入し、ベース部材53と立ち上がり部54aと折り返し部54bとで基板本体51の一端縁を包み込むことによってベース部材53を基板本体51に取り付けるようにしたが、突起55のみを用いてベース部材53を基板本体51に取り付けることも可能である。また、突起55を用いずにベース部材53と立ち上がり部54aと折り返し部54bとで基板本体51の一端縁を包み込むことによってベース部材53を基板本体51に取り付けることも可能である。
上記実施形態では、ベース部材53と立ち上がり部54aと折り返し部54bとで基板本体51の一端縁を包み込むとしたが、ベース部材53と折り返し部54bとで基板本体51を挟持するようにしても良い。