JP4397379B2 - 炭化物貯留方法および炭化物貯留装置 - Google Patents

炭化物貯留方法および炭化物貯留装置 Download PDF

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Description

本発明は、廃棄物を処理して得られる炭化物を貯留しながら、熱暴走させることなく、安全な状態にするための炭化物貯留方法および炭化物貯留装置に関するものである。
従来から、ごみ等の廃棄物を処理するにあたり、最終処分場(埋立地)の延命化を図るために、焼却やガス化溶融方法等により廃棄物の減量化が図られている。一方、最近では地球温暖化ガス(CO)の削減の要請から、ごみ等の廃棄物を焼却処理するのではなく、炭化炉で炭化処理して粉粒状の炭化物として回収し、有効利用を可能とする方法が提案されている。この炭化物は、例えば燃料としての石炭、コークス等の代替材や、金属の電気炉における溶湯表面の保温材等として利用できるため、更に省資源化に有効である。
この粉粒状の炭化物は、遊離基・官能基等の反応性に富んだ基を多く含んでおり、低温酸化反応等により発熱する性質を持つ。従って、粉粒体の放熱量より発熱量の方が大きい場合、粉粒体が蓄熱し、この熱により粉粒体の低温酸化等の発熱反応がより促進され、ある一定の温度を超えると熱暴走して、最悪の場合発火し、火災に至る可能性がある。
炭化炉から回収された炭化物は、出荷するまで一旦サイロ等の貯留槽に貯留され(例えば3日間)、この貯留槽から貯留・運搬のため、小分けしてフレキシブルコンテナ等に収納される。貯留槽内で貯留される粉粒体は、フレキシブルコンテナ等に収納される時以外は貯留槽内を移動することがない。そのため、粉粒体が貯留槽内の一定の場所に留まって貯留され、蓄熱しやすくなる。粉粒体がある一定以上の温度に達した場合には、粉粒体は熱暴走し、最悪の場合発火・火災に至る可能性がある。粉粒体が発火して、燃焼状態になった場合には、貯留槽内部の酸素が不足し、CO(一酸化炭素)等の可燃性ガスが発生し、貯留槽が爆発する危険性がある。
上記問題を回避するために、貯留槽内部の温度上昇、又は可燃性ガスの検出により異常が検知されると、消火装置により、貯留槽内を不活性ガスの放出、水の散水等により消火するとともに、粉粒体を貯留槽から緊急排出する。しかし、散水しながら排出された粉粒状の炭化物は、含水率が高くなり有姿発熱量(低位発熱量)が小さくなるため、燃料代替製品としての価値が著しく低下したものとなる。
一方で、上記問題を防止するために、貯留槽内部に流入する空気を遮断すると、粉粒体の低温酸化等の発熱反応が抑制され、さらに粉粒体自身の重量により、粉粒体が貯留槽内で圧縮され、密な状態で貯留槽内に貯留されるので、低温酸化等の発熱反応が抑制され、フレキシブルコンテナ等に排出、収納する時に、粉粒体はまだ安定な状態となっていない。この結果、粉粒体を貯留槽からフレキシブルコンテナ等に小分けして収納するときに、粉粒体は空気と接触するため低温酸化等による発熱反応が起こり、最悪の場合には発火・火災に至るという問題があった。
このため、フレキシブルコンテナ等で貯蔵、搬送中の粉粒体が、発火・火災を起こさないようにするために、初期の最も反応性に富む低温酸化等の発熱反応が進行し、比較的安定した状態になるまで、粉粒体をある程度の時間(例えば150時間)フレキシブルコンテナ等で貯蔵し、かつ貯蔵中は熱暴走しないように監視することが必要であった。
また、上記問題を解決するために、特許文献1に示すような炭化物生成施設が提案されている。この炭化物生成施設は、炭化物に脱酸素剤および脱酸素水溶液の少なくとも一方を供給し、脱気を行い袋内の酸素濃度を低減した状態で袋詰めをする施設である。しかしながら、この方法によって粉粒体の発熱を防止するには、大掛かりな設備が必要となり、また脱酸素剤や脱酸素水溶液が必要でありランニングコストが高くなるという問題がある。
特開2004−256122号公報
本発明は上記のような問題点を解決して、低温酸化反応等による発熱性を有する炭化物を、熱暴走させることなく、貯留しながら早期に安定化させ、燃料代替品としての価値を低下させないで、発火・火災を起こさないような安全性の高い状態となるようにするための炭化物貯留方法および炭化物貯留装置を提供することを目的として完成されたものである。
上記課題を解決するためになされた本発明は、貯留槽内に貯留された、反応性に富んだ基を多く含み発熱性を有する炭化物を、貯留槽外に設けられた搬送装置で酸素供給源となり得る気体と接触させつつ貯留槽の底部から上部に向けて搬送し、前記搬送装置内において、前記炭化物に酸素供給源となり得る気体を供給しつつ前記炭化物を加熱して前記炭化物低温酸化反応を促進させることにより、前記炭化物を安定性の高い状態にすることを特徴とする。
なお、搬送装置内の炭化物を冷却して、搬送装置内および貯留槽内の炭化物の熱暴走を防止しつつ、炭化物の発熱反応を促進させることが好ましい。
また、貯留槽内の温度情報に基づき、搬送装置による炭化物の搬送速度、搬送装置内への酸素供給源となる気体の供給量、搬送装置内の加熱量、搬送装置内の冷却量の1又は2以上を制御して、炭化物の発熱反応を制御することが好ましい。
更に、搬送装置内における炭化物の温度を50〜150℃の範囲内に温度制御して、炭化物の発熱反応を制御することが好ましい。
本発明の装置は、貯留槽の底部から抜き出した炭化物を、酸素供給源となり得る気体と接触させつつ貯留槽の上部まで搬送する搬送装置を、貯留槽の外部に設け、前記搬送装置に酸素供給源となり得る気体を供給する気体供給装置を設け、前記搬送装置に搬送中の炭化物を加熱する加熱装置を設け、前記搬送装置内で前記炭化物の低温酸化反応を促進させるように構成したことを特徴とする。
なお、炭化物を冷却する冷却装置を設けることが好ましい。
また、炭化物の温度を測定する温度センサーと、この温度センサーで得られた温度情報に基づき、搬送装置による炭化物の搬送速度、気体供給装置の気体の供給量、加熱装置の加熱量、冷却装置の冷却量の1又は2以上を制御する制御装置を設けることが好ましい。
なお、制御装置は、搬送装置内の炭化物の温度を50〜150℃の範囲内に温度制御することが好ましい。
本発明の粉粒体貯留方法および粉粒体貯留装置によれば、貯留槽内に貯留された、反応性に富んだ基を多く含み発熱性を有する炭化物を、貯留槽外に設けられた搬送装置で酸素供給源となり得る気体と接触させつつ貯留槽の底部から上部に向けて搬送し、前記搬送装置内において、前記炭化物に酸素供給源となり得る気体を供給しつつ前記炭化物を加熱して、前記炭化物の低温酸化反応を促進させることにしたので、前記炭化物が早期に安定化し、フレキシブルコンテナ等で炭化物が熱暴走しないように監視しながら長時間貯留する手間を省き、大掛かりな設備によらずに、ランニングコストが低く、粉粒体を安全性の高い状態にすることが可能となる。
なお、搬送装置内の炭化物を冷却して、搬送装置内および貯留槽内の炭化物の熱暴走を防止しつつ、炭化物の発熱反応を促進させると、熱暴走することによる発火・火災を防止し、また発火した場合の散水により、炭化物の燃料代替品としての価値を失うことを防止することができる。
また、貯留槽内の温度情報に基づき、搬送装置による炭化物の搬送速度、搬送装置内への酸素供給源となる気体の供給量、搬送装置内の加熱量、搬送装置内の冷却量の1又は2以上を制御して、炭化物の発熱反応を制御すると、炭化物の熱暴走を防止しつつ、効率よく且つ安全に炭化物の低温酸化反応を促進させることが可能となる。
更に、搬送装置内における炭化物の温度を50〜150℃の範囲内に温度制御して、炭化物の発熱反応を制御すること、粉粒体の熱暴走を防止しつつ、更に効率よく且つ安全に粉粒体の低温酸化等の発熱反応を促進させることが可能となる。
本発明の炭化物貯留方法により、炭化物を低温酸化等の発熱反応性に富んだ状態から、反応を促進させて安全性の高い状態とした場合には、炭化物の可燃分及び有姿発熱量の低下率は実績によると3%以内となり、燃料代替製品等としての製品価値は低下しない。
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図1は本発明の実施の形態を示す貯留装置の説明図である。1はサイロ等の貯留槽であり、その内部に、炭化炉で炭化処理された炭化物である粉粒体を(以下、単に粉粒体と略す)、一旦(例えば3日)貯留するためのものである。この貯留槽1の形状は、例えば略円筒形や略直方体形であり、容量は例えば20〜30m3である。2は供給装置であり、炭化炉で炭化処理された粉粒体を、貯留槽1の内部に投入するものである。3はフレキシブルコンテナ4等に小分けして収納するための排出口であり、貯留槽1の底部に設けられている。
5は搬送装置であり、貯留槽1の外部に設けられている。この搬送装置5は、貯留槽1の底部に設けられた搬送装置入口6から粉粒体を抜き出し、貯留槽1の上方に搬送し、貯留槽1の上部に設けられた搬送装置出口7から貯留槽1の内部に投入するものである。搬送装置5は例えば、図1に示すようなコンベヤ8で搬送する。コンベヤ8の具体例としては、ベルトコンベヤ、エプロンコンベヤ、バケットコンベヤ、フライトコンベヤ、スクリューコンベヤ、スパイラルコンベヤ、振動コンベヤ等であり、組み合わせても良い。またコンベヤ8には乗り継ぎ等を利用して、搬送中の粉粒体を積極的に撹拌し、空気等の酸素供給源となり得る気体と接触させる機能を持たせてもよい。なお、搬送装置5は気体圧送式のものであってもよい。
搬送装置5内で、搬送中の粉粒体は、空気等の酸素供給源と接触して、低温酸化等の発熱反応が促進する。また、搬送装置5に使用されるコンベヤ8が、スクリューコンベヤやスパイラルコンベヤ、振動コンベヤである場合や、コンベヤ8に撹拌機能を持たせた場合、もしくは搬送装置5が気体圧送式のものである場合には、粉粒体が搬送中に撹拌され、更に低温酸化等の発熱反応の促進に効果がある。
また、搬送装置5で粉粒体を、貯留槽1の底部から上部に搬送することにより、粉粒体が貯留槽1内を循環することとなるので、粉粒体が貯留槽1内の一定の場所に留まり、蓄熱することを防ぐことが可能となり、粉粒体の発火・火災を防止することが可能となる。
粉粒体の低温酸化等の発熱反応により、搬送装置5内の酸素が消費され、酸素濃度が低下すると、粉粒体の低温酸化等の発熱反応が阻害される。そこで、搬送装置5の内部に外部から新鮮な空気等の酸素供給源となり得る気体を供給して、粉粒体の低温酸化等の発熱反応を促進させるための、気体供給装置9が設けられている。この気体供給装置9は例えば、図1において、搬送装置5の一部に設けられた吸気口10から搬送装置5内に空気等の気体を供給するものであり、搬送装置5内に供給された空気等の気体は、搬送装置5内を流通し、搬送装置5の一部に設けられた排気口11から排気される。排気された気体に同伴された粉粒体はバグフィルタ等の集じん機(図示せず)で回収され貯留槽1内へ戻る。なお、搬送装置5が気体圧送式のものであり、搬送装置5の外部から空気を取り込むものである場合には、前記気体圧送式の搬送装置5は気体供給装置9を兼ねている。
粉粒体は、温度が上昇すると低温酸化等の発熱反応が促進される性質のものである。そこで、粉粒体を加熱して低温酸化等の発熱反応を促進させるために、搬送装置5には加熱装置12が設けられている。この加熱装置12は例えば、搬送装置5に設けられた電熱線等により、熱を発生させて粉粒体を加熱してもよいが、コンベヤ8自身に発熱する機能、例えばジャケット式コンベヤのジャケット部に加熱媒体を流通させる等の機能を持たせ、粉粒体をコンベヤ8で搬送中に粉粒体を加熱させてもよいし、気体供給装置9に加熱装置12を設けて、搬送装置5内に温風を供給して粉粒体を加熱することとしてもよい。また、搬送装置5が気体圧送式のものであれば、圧送する空気を温風として粉粒体を加熱することとしてもよい。この加熱装置12により、搬送装置5内を、例えば50℃〜150℃に制御して、粉粒体の低温酸化等の発熱反応を促進させることが好ましい。
しかし、粉粒体はある一定以上の温度になると、前述したように搬送装置5内や貯留槽1内で熱暴走し、発火・火災を起こしてしまう可能性がある。そこで、粉粒体の熱暴走が発生しそうな緊急時に粉粒体を冷却して低温酸化等の発熱反応を抑制するために、搬送装置5には冷却装置13が設けられていることが好ましい。搬送装置5内の温度が例えば150℃を超えた場合、冷却装置13を作動させて粉粒体を冷却し、低温酸化等の発熱反応を抑制して、熱暴走を防止する。この冷却装置13は例えば、図1に示すように、搬送装置5内に冷却管14を設け、この冷却管14内に冷却媒体を流通させるものである。この冷却管14の内部を流通する冷却媒体により、搬送装置5の内部を冷却して粉粒体を冷却する。冷却管14の内部を流通する冷却媒体は、例えば水であり、エチレングリコールやプロピレングリコール等の液体でもよく、空気等の気体であっても差し支えない。また、冷却装置13は、コンベヤ8を冷却するものとし、コンベヤ8で搬送される粉粒体をコンベヤ8上で冷却してもよいし、気体供給装置9から供給される空気を冷却して粉粒体を冷却することとしてもよいし、搬送装置5が気体圧送式のものであれば、圧送される空気を冷却して粉粒体を冷却することとしてもよい。
粉粒体の低温酸化等の発熱反応を促進させ、また粉粒体が貯留槽1および搬送装置5内で熱暴走することなく、且つ効率よく粉粒体の低温酸化等の発熱反応を促進させるために、搬送装置5内は例えば50℃〜150℃の間で制御されなければならない。そこで、貯留槽1内に貯留槽内温度センサー15、搬送装置入口6に搬送装置入口温度センサー16、搬送装置出口7に搬送装置出口温度センサー17、搬送装置5の内部に搬送装置内温度センサー18を設けるとともに、これらの温度センサーから測定される温度情報に基づいて、コンベヤ8の搬送速度、気体供給装置9の空気供給量、加熱装置12の熱発生量、冷却装置13の冷却量、搬送装置5が気体圧送式のものであれば粉粒体の圧送量を制御する制御装置19が設けられていることが好ましい。
貯留槽内温度センサー15、搬送装置入口温度センサー16、搬送装置出口センサー17、搬送装置内温度センサー18のそれそれで測定された温度が、それぞれ規定の閾値(例えば150℃)を超えた場合、もしくはこれらの温度情報の組み合わせにより異常と判断された場合には、貯留槽1内もしくは搬送装置5内の粉粒体が熱暴走する危険があると制御装置19が判断する。
搬送装置5内の粉粒体が熱暴走しそうになった場合には、前記判断に基づき、制御装置19は搬送装置5であるコンベヤ8を制御して、コンベヤ8による粉粒体の搬送速度を通常時より遅くするか、もしくはコンベヤ8の動作を停止させて、粉粒体の搬送を停止させる。また、搬送装置5が気体圧送式のものであれば、前記判断に基づき制御装置19は搬送装置5を制御し、粉粒体の圧送速度を通常時より遅くするか、もしくは粉粒体の圧送を停止させる。
貯留槽1内の粉粒体が低温酸化等発熱反応及び蓄熱により熱暴走しそうになった場合、前記判断に基づき、制御装置19は、搬送装置5を制御し、搬送装置5内の粉粒体の搬送速度を通常より速めて、貯留槽1内の粉粒体の循環速度を速め、貯留槽1内での粉粒体の蓄熱を抑制する。
また、前記判断に基づき、制御装置19は気体供給装置9を制御して、搬送装置5内に供給される空気の量を通常量よりも少なくするか、もしくは搬送装置5内への空気の供給を遮断して、粉粒体の低温酸化等の発熱反応を抑制する。
また、前記判断に基づき、制御装置19は加熱装置12を制御し、加熱装置12による粉粒体の加熱量を通常時より弱めるか、もしくは粉粒体の加熱を停止させて、粉粒体の低温酸化等の発熱反応が促進されることを防止する。
また、前記判断に基づき、制御装置19は必要と判断した場合に、冷却装置12動作させて、粉粒体を冷却し、粉粒体の低温酸化等の発熱反応を抑制させる。
また、この制御装置19は前述したように粉粒体の熱暴走を防止するだけでなく、搬送装置5による粉粒体の搬送速度、気体供給装置9による搬送装置5内への空気供給量、加熱装置12もしくは冷却装置13による搬送装置5内の温度(例えば50℃〜150℃)を制御することにより、粉粒体の低温酸化等の発熱反応を効率良く制御することが可能となる。
以上に説明したように、本発明によれば大規模な装置を用いることなく、低温酸化反応等による発熱性を有する炭化物を早期に安定化させ、確実に炭化物の熱暴走による発火・火災を防止することができる。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う炭化物貯留方法および炭化物貯留装置もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明の実施の形態を示す説明図である。
1 貯留槽
2 供給装置
3 排出口
4 フレキシブルコンテナ
5 搬送装置
6 搬送装置入口
7 搬送装置出口
8 コンベヤ
9 気体供給装置
10 吸気口
11 排気口
12 加熱装置
13 冷却装置
14 冷却管
15 貯留槽内温度センサー
16 搬送装置入口温度センサー
17 搬送装置出口温度センサー
18 搬送装置内温度センサー
19 制御装置

Claims (10)

  1. 貯留槽内に貯留された、反応性に富んだ基を多く含み発熱性を有する炭化物を、貯留槽外に設けられた搬送装置で酸素供給源となり得る気体と接触させつつ貯留槽の底部から上部に向けて搬送し、前記搬送装置内において、前記炭化物に酸素供給源となり得る気体を供給しつつ前記炭化物を加熱して前記炭化物低温酸化反応を促進させることにより、前記炭化物を安定性の高い状態にすることを特徴とする炭化物貯留方法。
  2. 搬送装置内の炭化物を冷却して、搬送装置内および貯留槽内の炭化物の熱暴走を防止しつつ、炭化物の発熱反応を促進させることを特徴とする請求項に記載の炭化物貯留方法。
  3. 貯留槽内の温度情報に基づき、搬送装置による炭化物の搬送速度、搬送装置内への酸素供給源となる気体の供給量、搬送装置内の加熱量、搬送装置内の冷却量の1又は2以上を制御して、炭化物の発熱反応を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の炭化物貯留方法。
  4. 搬送装置内における炭化物の温度を50〜150℃の範囲内に温度制御して、炭化物の発熱反応を制御することを特徴とする請求項に記載の炭化物貯留方法。
  5. 酸素供給源となり得る気体は、空気であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の炭化物貯留方法。
  6. 反応性に富んだ基を多く含み発熱性を有する炭化物を貯留するための貯留槽を有する炭化物貯留装置において、
    貯留槽の底部から抜き出した前記炭化物を、酸素供給源となり得る気体と接触させつつ貯留槽の上部まで搬送する搬送装置を、貯留槽の外部に設け、
    前記搬送装置に酸素供給源となり得る気体を供給する気体供給装置を設け、
    前記搬送装置に搬送中の前記炭化物を加熱する加熱装置を設け、
    前記搬送装置内で前記炭化物の低温酸化反応を促進させるように構成したことを特徴とする炭化物貯留装置。
  7. 炭化物を冷却する冷却装置が設けられていることを特徴とする請求項に記載の炭化物貯留装置。
  8. 炭化物の温度を測定する温度センサーと、この温度センサーで得られた温度情報に基づき、搬送装置による炭化物の搬送速度、気体供給装置の気体の供給量、加熱装置の加熱量、冷却装置の冷却量の1又は2以上を制御する制御装置が設けられていることを特徴とする請求項6又は7のいずれかに記載の炭化物貯留装置。
  9. 制御装置は、搬送装置内の炭化物の温度を50〜150℃の範囲内に温度制御することを特徴とする、請求項に記載の炭化物貯留装置。
  10. 酸素供給源となり得る気体は、空気であることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の炭化物貯留装置。
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