JP4397194B2 - 有限ストロークボールねじ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボールを介してねじ軸とナット部材とが螺合し、例えば上記ねじ軸の回転運動をナット部材の直線運動に変換するボールねじ装置に係り、詳細には、上記ボールを無限循環させることなくねじ軸とナット部材との相対運動を行う有限ストロークボールねじ装置に関する。
特開2002−161961号公報 特開2002−188703号公報 特開2003−028261号公報 実開昭63−150151号公報
一般に、ボールねじ装置は、外周面に螺旋状のボール転動溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸が挿通される中空部を有して円筒状に形成されると共に、内周面にはねじ軸のボール転動溝と対向する螺旋状の負荷転動溝が形成されたナット部材と、前記ねじ軸のボール転動溝とナット部材の負荷転動溝で囲まれた負荷通路の内部を荷重を負荷しながら転動する複数のボールとから構成されており、ねじ軸の回転運動をナット部材の直線運動に、あるいはナット部材の回転運動をねじ軸の直線運動に変換し得るようになっている。
このような構成のボールねじ装置には、所謂無限ストロークタイプのものと、所謂有限ストロークタイプのものとが存在する。前者のボールねじ装置は前記負荷通路の一端から他端へボールを循環させるめたの無負荷通路を有し、ボールを無限循環させることで理論上はナット部材をねじ軸に対して制限なく移動させることが可能である。しかし、リターンチューブやデフレクタによって前記無負荷通路をナット部材に具備させなければならず、後者の有限ストロークタイプに比べてナット部材の構造が複雑となり、生産コストが嵩み易い。
一方、後者の有限ストロークタイプのボールねじ装置は、前記負荷通路の両端を閉塞することにより、ボールが負荷通路の内部を往復する範囲内でのみナット部材をねじ軸上で移動させることが可能である。前者の無限ストロークタイフよりも構造が簡単で且つ安価であることから、ナット部材を短いストローク量で繰り返し往復運動させるような用途に多用されている。
従来、この種の有限ストロークタイプのボールねじ装置としては、特開2002−161961号公報、特開2002−188703号公報、特開2003−028261号公報等に開示されるものが知られている。いずれのボールねじ装置においても、ナット部材とねじ軸との隙間にはボールケージが設けられており、負荷通路内を転動する各ボールはこのボールケージによって互いに接触することなく所定の間隔をおいて負荷通路内に配列されている。ボールケージの軸方向長さは前記ナット部材の軸方向長さよりも短く設定されており、ナット部材に対してねじ軸が回転すると、前記ボールケージがボールと共にねじ軸の周囲を螺旋状に回転しながらナット部材の内部を軸方向へ移動する。ナット部材の軸方向の両端にはボールケージを係止するためのストッパが設けられており、ナット部材の内部を軸方向へ進行したボールケージが前記ストッパ部材に突き当たって係止されると、負荷通路内のボールはボールケージに拘束されてそれ以上は転動し得ないことから、これによってねじ軸に対するナット部材の軸方向へのストローク量が制限されるように構成されている。
しかし、この有限ストロークタイプのボールねじ装置では、ナット部材をねじ軸上で繰り返し往復させているうちに、ナット部材やねじ軸に対するボールの滑り等の原因により、ボールケージがナット部材の内部で変位を生じてしまい、ねじ軸上におけるナット部材の往復運動の範囲が元の範囲に対してズレを生じてしまうことがある。特に、ねじ軸を水平面に対して傾斜させて使用する場合等には、ボールケージがその重みによって次第にナット部材の内部を下方へずり落ちてしまい、ナット部材が下方へ移動する方向にはねじ軸を回転させることができるものの、ナット部材が上方へ移動する方向へはねじ軸を回転させることができなくなってしまうといった懸念がある。
また、ボールケージが存在する場合、個々のボールが隣接するボールと接触することなくボールケージに収容されていることから、負荷通路の長さに対してボール数を増やし難く、また、8条ねじ、12条ねじといったねじ軸のボール転動溝及びナット部材の負荷転動溝の多条化にも対応し難かった。従って、ボールケージを備えた従来の有限ストロークタイプのボールねじ装置は、無限ストロークタイプのものに比べてコンパクト且つ安価ではあるものの、荷重の負荷能力に乏しく、ねじ軸やナット部材に対して高トルクを与えて使用することが困難であった。加えて、ナット部材とねじ軸との隙間にボールケージを収容することから、ボールが転動するナット部材の負荷転動溝及びねじ軸のボール転動溝を深くすることができず、このことも負荷能力が乏しくなる一因であった。
一方、実開昭63−150151号公報には、ボールケージを具備しない有限ストロークタイプのボールねじ装置が開示されている。このボールねじ装置ではボールケージを省略していることから、負荷通路の両端を塞ぐ一対のボールストッパがナット部材の両端に設けられており、ボールはこれらボールストッパによって閉塞された負荷通路内に収容され、ねじ軸とナット部材の相対的な回転に応じて負荷通路内を往復動している。
このボールねじ装置ではボールケージを省略したことから、負荷通路に対してより多くのボールを収容することができ、また、ナット部材の負荷転動溝及びねじ軸のボール転動溝の双方をボール半径に近い程度にまで深く形成することができ、その分だけ荷重負荷能力を向上させることができた。加えて、ボールケージがナット部材に対してずれることに起因して該ナット部材が回転不能に陥るといったトラブルを可及的に避けることができた。
このようにボールの転動を利用してねじ軸及びナット部材が相対的に移動する場合、ボールがねじ軸及びナッド部材に対して滑ることなく転動しているとすれば、ねじ軸に対するボールの移動量とボールに対するナット部材の移動量は同じであるから、ねじ軸に対するナット部材の移動量はねじ軸に対するボールの移動量の2倍になる筈である。従って、ボールケージを備えた有限ストロークタイプのボールねじ装置(特開2002−161961号公報、特開2002−188703号公報、特開2003−028261号公報等)では、ナット部材に必要とされる軸方向へのストローク量Mに対し、かかるナット部材内におけるボールケージの軸方向へのストローク量はその半分の1/2Mだけ必要であり、これに鑑みてストッパ部材の取付位置やナット部材の軸方向長さに対するボールケージの軸方向長さを決定していた。
また、ボールケージを具備しない従来の有限ストロークタイプのボールねじ装置(実開昭63−150151号公報)も同様であり、負荷通路内に収容されたボールの軸方向への移動可能距離がナット部材の軸方向へのストローク量の半分となるように、負荷通路の全長に対するボールの収容領域が設定されている。換言すれば、負荷通路内に収容されたボールがナット部材の軸方向へ移動し得る最大距離をd、ねじ軸の軸方向に関するナット部材のストローク量をDとした場合、d=1/2Dに設定されている。
しかし、このような原則に基づいて、ボールケージを具備しないタイプのボールねじ装置を実際に試作したところ、ねじ軸に対するナット部材の有効ストローク量、すなわちねじ軸の軸方向に関してナット部材を極めて軽く動かすことができるストローク量は設計した量まで達することがなかった。具体的には、ナット部材が予定していたストローク量を移動する以前の段階で、ねじ軸に対するナット部材の動きは重くなってしまい、ナット部材の有効ストローク量は設計当初に予定していたストローク量に達したなかったのである。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、ボールケージを省略した場合であっても、ナット部材をねじ軸に対して極めて小さな回転抵抗で円滑に回転させることができ、しかもねじ軸に対するナット部材の有効ストローク量を充分に得ることが可能な有限ストロークタイプのボールねじ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のボールねじ装置は、外周面に螺旋状のボール転動溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸が挿通する貫通孔を有すると共に、かかる貫通孔の内周面に螺旋状の負荷転動溝が形成されたナット部材と、前記ねじ軸のボール転動溝とナット部材の負荷転動溝で囲まれた負荷通路の内部を荷重を負荷しながら転動する複数のボールと、前記ナット部材の軸方向両端に装着されると共に前記負荷通路の両端を塞ぐストッパ部材とを備え、個々のボールは他のボールの動きに拘束されることなく独立して前記負荷通路内を転動可能であり、且つ、前記負荷通路内に収容されたボールがナット部材の軸方向へ転動し得る最大距離をd、前記ねじ軸の軸方向に関するナット部材の有効ストローク量をDとした場合、d>(1/2)Dに設定されていることを特徴とするものである。
ナット部材とねじ軸との間にボールケージが存在しない場合、負荷通路内に存在する個々のボールは他のボールの動きに拘束されることなく独立して前記負荷通路内を転動することが可能である。前記負荷通路の一端に総てのボールが互いに接触し合って寄っている状態から、ナット部材に対してねじ軸を回転させて前記ボールを負荷通路の他端へ向けて転動させた場合、ボールは互いに接触し合った状態を維持したまま負荷通路内を転動するのではなく、ボールとボールとの間に間隔を創りながら順次負荷通路内を転動していくことになる。これは互いに隣接しているボール同士がお互いの回転を阻止する方向へ摩擦力を及ぼし合っているためであり、そのような摩擦力は転動方向の先頭に位置するボールに対して最も軽く作用していることから、先ずは先頭のボールと2番目のボールとの間に間隔が形成され、次いで2番目のボールと3番目のボールとの間に間隔が形成され、順次ボールとボールとの間に間隔が形成されていく。このようにして総てのボールの間に間隔が設けられれば、負荷通路内に含まれる総てのボールが滑りを生じることなく転動していることになり、ナット部材をねじ軸に対して非常に軽く回転させることが可能である。
一方、負荷通路内に存在する総てのボールの間に間隔が形成されるまでは、幾つかのボールは多少の滑りを伴いながら負荷通路内を転動しているので、ねじ軸に対するナット部材の回転は重いものとなり、小さな回転トルクでテーブル等の可動部材に対して直線運動を与えられるといったボールねじ本来の性能を発揮することができないことになる。つまり、ボールケージが存在しない場合、負荷通路内に収容されたボールがナット部材の軸方向へ転動しう得る最大距離をdとすると、ボールが滑りを伴わずにナット部材の軸方向へ移動し得る距離はdよりも短くなり、ねじ軸の軸方向に関するナット部材の有効ストローク量は前記dの2倍に達せず、2dよりも短くなってしまうのである。
本発明によれば、d>(1/2)Dに設定しているので、ボールが滑りを伴わずに完全転動している距離を1/2Dにすることが可能であり、ねじ軸の軸方向に関するナット部材の有効ストローク量を設計時に予定していた量まで引き出すことが可能となるものである。
本発明を実施するに当たっては、負荷通路長とこの負荷通路内を転動するボール径及びボール数の関係が重要である。同一長さの負荷通路であっても、この負荷通路内を転動するボール数が少なくなれば、その分だけボールの転動可能な距離が長くなり、ナット部材の有効ストロークを長く設定することが可能となる。その一方、負荷通路内を転動するボール数を減らすと、ナット部材の負荷荷重が減少してしまうといった問題点も生じる。
従って、ナット部材の荷重負荷能力を減じることなく、負荷通路内におけるボール数を減らすという観点からすれば、前記ねじ軸のボール転動溝を多条に形成すると共に、これと対向するナット部材の負荷転動溝も多条に形成し、ボールを収容する負荷通路を多条に設けるのが好ましい。このように構成すれば、ナット部材の荷重負荷能力を損なうことなく、各負荷通路に充填されたボール数を減じることができ、総てのボールが完全に転動しながらナット部材が軸方向へ移動する距離、すなわちねじ軸に対するナット部材の有効ストロークを充分に長く設けることが可能となる。
また、負荷通路の両端を閉塞するストッパ部材としては、ねじ軸の全長に対するナット部材の長さを短く抑えて小型化するといった観点からすれば、前記ナット部材の軸方向の両端に固定される円盤状のベース部と、このベース部から起立すると共に前記負荷通路に差し込まれる薄板状の支持部と、この支持部の先端から起立すると共に負荷通路を転動してきたボールを受け止めるボール受部とを備えていることが好ましい。このように構成すれば、ナット部材の軸方向の端面に対して薄板状の支持部を固定するのみで良く、ねじ軸に対するナット部材の全長を短く抑えることが可能となる。
更に、前記ストッパ部材を簡易に製作するという観点からすれば、かかるストッパ部材は金属薄板から形成され、前記支持部及びボール受部が円盤状のベース部材の一部を曲げ起こして形成されているのが好ましい。このようにストッパ部材を構成すれば、前述の如く負荷通路を多条に形成した場合であっても、各負荷通路の端部に対して容易にストッパ部材を設けることが可能となる。
以上説明してきたように、本発明の有限ストロークボールねじ装置によれば、負荷通路内に収容されたボールがナット部材の軸方向へ転動し得る最大距離をd、前記ねじ軸の軸方向に関するナット部材の有効ストローク量をDとした場合に、d>(1/2)Dに設定していることから、ボールケージを省略した場合であっても、ナット部材をねじ軸に対して極めて小さな回転抵抗で円滑に回転させることができ、しかもねじ軸に対するナット部材の有効ストローク量を充分に得ることが可能である。
以下、添付図面に沿って本発明の有限ストロークボールねじ装置を詳細に説明する。
図1は本発明を適用したボールねじ装置の一例を示す断面図である。このボールねじ装置は、外周面に螺旋状のボール転動溝10が形成されたねじ軸1と、多数のボール2を介してこのねじ軸1に螺合するナット部材3とを備えており、例えば、ねじ軸1を回転させることにより、前記ナット部材3がねじ軸1の周囲を軸方向へ移動するように構成されている。
前記ナット部材3は中空部を備えて略円筒形状に形成されており、外周面の一部には該ナット部材3をテーブル等の可動部材へ固定するためのフランジ部30が突設されている。このフランジ部30には固定ボルトを挿通させるためのボルト孔31が開設されている。また、このナット部材3の内周面には、軸方向の両端に位置するようにして大内径部32が形成される一方、この大内径部32に挟まれるようにして小内径部33が形成されている。後者の小内径部33には前記ねじ軸1のボール転動溝10と相対向する螺旋状の負荷転動溝34が形成されており、これらナット部材3の負荷転動溝34とねじ軸1のボール転動溝10との間を前記ボール2が荷重を負荷しながら転動するようになっている。すなわち、ねじ軸1のボール転動溝10とナット部材3の負荷転動溝34とが互いに対向することにより、多数のボール2が転動する螺旋状の負荷通路35が形成されている。従って、ナット部材3に対してねじ軸1を回転させると、負荷通路35内に収容されたボール2がナット部材3とねじ軸1との間に作用する荷重を負荷しながら転動し、ナット部材3がねじ軸1の回転方向に応じて軸方向のいずれか一方へ向けて直線的に移動するようになっている。
一方、ナット部材3の軸方向の両端に位置する大内径部32には、前記負荷通路35の両端を閉塞するストッパ部材4、及びナット部材3の中空部とねじ軸1との隙間を外部から密閉するシール部材5が夫々装着されている。前記ストッパ部材4は、図2に示すように、前記ねじ軸1が挿通される中空部を有してリング状に形成された固定ベース部40と、この固定ベース部40から突出したボール係止片41とから構成されており、前記固定ベース部40をナット部材3の大内径部32に嵌合させることにより、ナット部材3に装着されるようになっている。前記ボール係止片41はねじ軸1の外周面の接線方向に沿うように折り曲げられており、その先端には負荷通路35内を転動してきたボール2を受け止めるための係止壁42が屈曲形成されている。そして、このボール係止片41はナット部材3の大内径部32と小内径部33との境界に開口した負荷通路35の端部から該負荷通路35内に挿入され、かかる負荷通路35の端部を閉塞して、ボール2が転動し得る負荷通路35の長さを制限している。
このストッパ部材4はリン青銅やばね鋼等の金属板から形成されており、かかる金属板をドーナッツ状に打ち抜いて前記固定ベース部40を形成すると共に、この固定ベース部40の一部を曲げ起こして前記ボール係止片41及び係止壁42を形成している。従って、その製作は非常に簡易であり、極めて安価に製作することができるようになっている。図2に示したストッパ部材4は1条ねじ、すなわちねじ軸1に形成されたボール転動溝10が1条である場合に対応したものであるが、このように構成されたストッパ部材4によれば、図3に示すような多条ねじ、すなわちねじ軸1の外周面に2条以上のボール転動溝10が形成されている場合であっても、容易に対応することができる。
図4は前記負荷通路35内におけるボール2の転動状態を示す図である。本来、負荷通路35はねじ軸1の周囲を螺旋状に巻くようにして形成されているが、説明の便宜上、かかる負荷通路35を一直線に引き延ばした図としている。前記ボール2はボールケージを用いることなく負荷通路35に介装されており、個々のボール2は他のボールの動きに拘束さることなく負荷通路35内を転動することができるようになっている。
ナット部材3に対してねじ軸1を回転させ、多少ねじ軸1の回転が重くなってもそのまま該ねじ軸1の回転を継続すると、分図aに示すように総てのボール2は負荷通路35の一端に寄せられた状態となり、最端部のボール2aがストッパ部材4のボール係止壁42に接触すると共に、互いに隣接するボール2同士が接触しあった状態となる。この状態からねじ軸1を逆方向へ回転させる。尚、図4ではねじ軸1の回転に伴うナット部材3の相対的な移動を時経過に沿って示している。ねじ軸1の回転に伴ってナット部材3が相対的に矢線方向へ移動すると、ボール2はねじ軸1に対してはナット部材3と同一方向へ転動するが、その移動速度はナット部材3の移動速度よりも遅いので、相対的にはナット部材3の負荷通路35内を他端へ向けて移動していくことになる。このとき、分図bに示すように、転動方向の2番目以降に位置するボール2b〜2nは先頭に位置するボール2aよりも摩擦力の作用から僅かに遅く転動し、かかる先頭ボール2aは2番目のボール2bから離間する。すなわち、先頭ボール2aと2番目のボール2bとの間に間隔が形成されるのである。
先頭ボール2aが2番目のボール2bと離間すると、今度は、2番目のボール2bが3番目のボール2cと離間し、両者の間に間隔が形成される。以降は分図cに示すように、3番目のボール2cと4番目のボール2dとの間、4番目のボール2dと5番目のボール2eとの間という具合に、各ボールが隣接するボールと順番に離間していき、最終的には分図dに示すように総てのボール2が隣接するボールと離間した状態で負荷通路35内を転動するようになる。
分図aの状態から分図dの状態に移行する迄の間、総てのボール2は負荷通路35内を転動しているのだが、分図b及びcに示されるように、互いに接触し合っているボール2が存在するうちは、これらボール2の転動を妨げる方向へ摩擦力が作用していることから、ボール2は滑りを伴いながら転動しており、いきおいナット部材3に対するねじ軸1の回転は重くならざるを得ない。すなわち、分図a〜cの状態ではナット部材3に対するねじ軸1の回転は重く、負荷通路35内におけるボール2の状態が分図dの状態となって初めてねじ軸1の回転が軽くなるのである。
ねじ軸1の回転を更に継続すると、ボールは図5の分図eに示すように負荷通路35内を転動しながら移動し、最終的には分図fに示すように、最後尾のボール2nは負荷通路35の他端側に設けられたストッパ部材4の係止壁42に突き当たり、その転動が係止される。従って、以降はねじ軸1を回転させると、互いに隣接するボール2の間に形成された間隔が詰まっていき、最後には総てのボールが接触しあった状態でストッパ部材4に係止されることになる。すなわち、分図fに示した状態より後は、ボール2がねじ軸1のボール転動溝10に対して滑りを生じていることになり、いきおいナット部材3に対するねじ軸1の回転は重いものとなってしまう。
すなわち、ねじ軸1とナット部材3との間にボールケージを具備せず、個々のボール2が互いに独立した状態で負荷通路35内を転動可能な本実施例のボールねじ装置では、ナット部材3をねじ軸1に対して極めて軽いトルクで回転させることができるのは、図4の分図dの状態から図5の分図fの状態に至るまでの間のみであり、図4の分図a〜cの状態ではねじ軸1の回転に対してそれよりも大きなトルクが必要とされるのである。
以上の事実からすれば、ナット部材3をねじ軸1に対して極めて軽い力で移動させることが可能な距離は、負荷通路35内におけるボール2の転動可能距離m(図4分図a参照)の2倍よりも小さくならざるを得ない。尚、このmは負荷通路の螺旋方向に沿った長さを示している。
このことから、ねじ軸1の軸方向に関するナット部材3のストローク量と負荷通路35内におけるボール2の転動距離の関係を考察した場合、ねじ軸1の軸方向に関するナット部材3の有効ストローク量、すなわちナット部材3を極めて軽いトルクでねじ軸1の軸方向へ移動させることが可能な距離をDとすれば、ナット部材3の軸方向(螺旋方向ではなく)に関してボール2が負荷通路35内を転動することが可能な最大距離dは、前記Dの1/2(50%の長さ)よりも大きくなければならない。
本願発明者が実際に試作したボールねじ装置では、ナット部材の軸方向に沿った負荷通路の長さを30mm、そのうちのボールが収容されていない長さ、すなわち軸方向に関するボールの最大移動距離dを15mmに設定したところ、ねじ軸の軸方向に関するナット部材のストローク量Dが23mmとなり、前記d= (1/2)Dではなく、d>(1/2)Dの関係が満たされていることが確認された。
本発明を適用したボールねじ装置の実施例を示す断面図である。 実施例に係るストッパ部材を示す斜視図である。 ねじ軸のボール転動溝を多条化した場合のストッパ部材の例を示す斜視図である。 負荷通路内におけるボールの転動状態を示す説明図である。 図4の分図dから続けて負荷通路内におけるボールの転動状態を示す説明図である。
符号の説明
1…ねじ軸、2…ボール、3…ナット部材、4…ストッパ部材、10…ボール転動溝、34…負荷転動溝、35…負荷通路

Claims (2)

  1. 外周面に螺旋状のボール転動溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸が挿通する貫通孔を有すると共に、かかる貫通孔の内周面に螺旋状の負荷転動溝が形成されたナット部材と、前記ねじ軸のボール転動溝とナット部材の負荷転動溝で囲まれた負荷通路の内部を荷重を負荷しながら転動する複数のボールと、前記ナット部材の軸方向両端に装着されると共に前記負荷通路の両端を塞ぐストッパ部材とを備え、
    個々のボールは他のボールの動きに拘束されることなく独立して前記負荷通路内を転動可能であり、且つ、
    前記負荷通路内に収容されたボールがナット部材の軸方向へ転動し得る最大距離をd、前記ねじ軸に対するナット部材の有効ストローク量をDとした場合、
    d>(1/2)D
    に設定され、
    前記ストッパ部材は金属薄板から形成され、前記ナット部材の軸方向の両端に固定される円盤状のベース部と、このベース部から起立すると共に前記負荷通路に差し込まれる薄板状の支持部と、このボール支持部の先端から起立すると共に負荷通路を転動してきたボールを受け止めるボール受部とを備えていることを特徴とするボールねじ装置。
  2. 前記ねじ軸のボール転動溝が複数条形成される一方、前記ナット部材の負荷転動溝が複数条形成され、
    前記ストッパ部材には前記ねじ軸のボール転動溝に対応したボール支持部が複数形成される一方、各ボール支持部に形成されたボール受け部が複数形成されていることを特徴とする請求項1記載のボールねじ装置。
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