JP4396513B2 - 圧力波発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、スピーカを対象とした音波や、超音波や単パルス的な粗密波などの圧力波を発生する圧力波発生装置に関するものである。
従来から、圧電効果による機械的振動を利用した超音波発生装置が広く知られている。この種の超音波発生装置としては、例えば、チタン酸バリウムのような圧電材料からなる結晶の両面に電極を設けた構成の超音波発生素子を駆動するように構成されたものが知られており、この超音波発生装置では、超音波発生素子の両電極間に電気エネルギを与えて機械的振動を発生させることにより、空気を振動させて超音波を発生させることができる。
上述のような機械的振動を利用した超音波発生装置は、固有の共振周波数をもつので周波数帯域が狭い、外部の振動や外気圧の変動の影響を受けやすい、などの問題があった。
これに対して、近年、機械的振動を伴わずに熱励起により超音波などの圧力波を発生させることができる圧力波発生装置として、単結晶のシリコン基板からなる支持基板の一表面側に多孔質シリコン層からなる熱絶縁層が形成され、熱絶縁層上にアルミニウム薄膜からなる発熱体層が形成され、支持基板の上記一表面側に発熱体層と電気的に接続された一対のパッドが形成された圧力波発生素子と、一対のパッドを介して発熱体層へ駆動電圧もしくは駆動電流を与える駆動源とを備え、駆動電圧波形もしくは駆動電流波形に応じた発熱体層の温度変化に伴う発熱体層と媒体である空気との熱交換により超音波などの圧力波を発生するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、熱絶縁層の熱伝導度および熱容量を支持基板の熱伝導度および熱容量に比べて小さくすることが望ましく、熱絶縁層の熱伝導度と熱容量との積を支持基板の熱伝導度と熱容量との積に比べて十分に小さくすることが好ましいことが記載されている。
上述の圧力波発生装置では、例えば、駆動電圧波形を図5(a)に示すような正弦波とした場合、発熱体層の温度変化の波形は同図(b)に示すような波形となり、圧力波として同図(c)に示すように駆動電圧波形の2倍の周波数の正弦波が発生する。
要するに、上述の圧力波発生装置は、例えば、駆動電圧波形を正弦波として周波数を変化させることによって、発生する圧力波の周波数を広範囲にわたって変化させることができ、また、駆動電圧波形を孤立波とすれば、圧力波として単パルス的な粗密波(インパルス音波)を発生させることができる。
また、従来から、送波した超音波の物体による反射波を受波することによって対象物までの距離を検出する超音波センサが提供されており、この種の超音波センサとしては、超音波の送波から受波までの時間を用いて対象物までの距離を求める構成を採用したものが知られている。ここにおいて、上述の圧力波発生装置は残響の少ない単発的な圧力波を発生することが可能なので、上述の圧力波発生装置を上述の超音波センサの送波素子として用いた場合には、距離精度を高めることができる。
特開平11−300274号公報
ところで、FA用途などで用いる距離計測用の超音波センサでは、対象物に関する距離情報を精度良く検出するために、対象物以外の物体からの反射波が受波素子に入射しないようにビームの開き角度が数度程度の指向性の高い超音波を送波することが要求されるが、超音波の指向性を高める方法の一つとして送波する超音波の周波数を高くする方法がある。
しかしながら、上述の圧力波発生装置では、支持基板の熱容量、熱絶縁層の熱容量などにより決まる圧力波発生素子の熱時定数の関係で、駆動電圧波形の立ち上がり開始時から立ち下り終了時までの期間(以下、入力期間と称す)を短くしていくと、図6(b)に示す発熱体層の温度変化の波形のように発熱体層の温度上昇が図6(a)に示す駆動電圧波形の電圧上昇に追従できなくなり、駆動電圧波形のピーク値到達時よりも後に発熱体層の温度がピーク値に到達するので、結果的に図6(c)に示す圧力波の発生期間が上記入力期間よりも長くなってしまう。したがって、駆動電圧波形を正弦波とした場合、駆動電圧波形の周波数によっては、発生する圧力波の周波数が駆動電圧波形の周波数の2倍の周波数よりも低くなってしまい、所望の周波数の超音波からなる圧力波を発生させることができないことがあった。
そこで、本願発明者らが、上述の圧力波発生装置について、駆動電圧波形を正弦波とした場合の駆動電圧波形の周波数(以下、入力周波数と称す)と発生する圧力波の周波数(以下、圧力波周波数と称す)との関係(つまり、入力応答特性)を調べたところ、図7に示すような実験結果が得られた。図7は、横軸が入力周波数、縦軸が圧力波周波数であり、同図中の「イ」が理想の圧力波周波数、「ロ」が実際に発生した圧力波の圧力波周波数を示している。図7から、入力周波数が高くなるにつれて実際に発生する圧力波の圧力波周波数と理想の圧力周波数との差が大きくなっていることが分かる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、従来よりも高周波の圧力波を発生可能で、発生する圧力波の周波数をより広い範囲にわたって変化させることが可能な圧力波発生装置を提供することにある。
請求項1の発明は、支持基板と、支持基板の一表面側に形成された発熱体層と、支持基板の前記一表面側で支持基板と発熱体層との間に介在する熱絶縁層と、発熱体層の両端部それぞれに電気的に接続された一対のパッドとを有する圧力波発生素子と、一対のパッドを介して発熱体層へ与える駆動電圧波形もしくは駆動電流波形からなる駆動入力波形を生成する駆動入力波形生成部とを備え、駆動入力波形に応じた発熱体層の温度変化に伴う発熱体層と媒体との熱交換により圧力波を発生する圧力波発生装置であって、駆動入力波形生成部は、駆動入力波形の立ち上がり開始時から立ち下り終了時までの期間と当該期間の駆動入力波形に応じて発生する圧力波の発生期間とが一致するように、駆動入力波形における立ち上がり開始時からピーク値到達時までの前半期間を駆動入力波形におけるピーク値到達時から立ち下り終了時までの後半期間に比べて短くした駆動入力波形を生成することを特徴とする。
この発明によれば、駆動入力波形生成部において、駆動入力波形の立ち上がり開始時から立ち下り終了時までの期間と当該期間の駆動入力波形に応じて発生する圧力波の発生期間とが一致するように、駆動入力波形における立ち上がり開始時からピーク値到達時までの前半期間を駆動入力波形におけるピーク値到達時から立ち下り終了時までの後半期間に比べて短くした駆動入力波形が生成され、当該駆動入力波形が一対のパッドを介して発熱体層へ与えられるので、従来よりも高周波の圧力波を発生可能となり、発生する圧力波の周波数をより広い範囲にわたって変化させることが可能となる。
請求項2の発明は、支持基板と、支持基板の一表面側に形成された発熱体層と、支持基板の前記一表面側で支持基板と発熱体層との間に介在する熱絶縁層と、発熱体層の両端部それぞれに電気的に接続された一対のパッドとを有する圧力波発生素子と、一対のパッドを介して発熱体層へ与える駆動電圧波形もしくは駆動電流波形からなる駆動入力波形を生成する駆動入力波形生成部とを備え、駆動入力波形に応じた発熱体層の温度変化に伴う発熱体層と媒体との熱交換により圧力波を発生する圧力波発生装置であって、駆動入力波形生成部は、駆動入力波形の期間と当該期間の駆動入力波形に応じて発生する圧力波の発生期間とが一致するように、駆動入力波形の前半期間に前記発熱体層へ与える電力量を駆動入力波形の後半期間に前記発熱体層へ与える電力量よりも大きくする駆動入力波形を生成することを特徴とする。
この発明によれば、駆動入力波形生成部において、駆動入力波形の期間と当該期間の駆動入力波形に応じて発生する圧力波の発生期間とが一致するように、駆動入力波形の前半期間に前記発熱体層へ与える電力量を駆動入力波形の後半期間に前記発熱体層へ与える電力量よりも大きくする駆動入力波形が生成され、当該駆動入力波形が一対のパッドを介して発熱体層へ与えられるので、従来よりも高周波の圧力波を発生可能となり、発生する圧力波の周波数をより広い範囲にわたって変化させることが可能となる。また、請求項1の発明に比べて、発熱体層の温度上昇の期間を短くすることが可能となって、より高い周波数の圧力波を発生可能となる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記駆動入力波形生成部は、前半期間の電圧値もしくは電流値が一定値で、後半期間の電圧値もしくは電流値が前記一定値から零まで時間経過につれて立ち下がる駆動入力波形を生成することを特徴とする。
この発明によれば、前記駆動入力波形生成部での駆動入力波形の生成が容易になる。
請求項1、2の発明では、従来よりも高周波の圧力波を発生可能となり、発生する圧力波の周波数をより広い範囲にわたって変化させることが可能となるという効果がある。
(実施形態1)
本実施形態の圧力波発生装置は、図1に示すように、単結晶のp形のシリコン基板からなる支持基板11の一表面(図1における上面)側に多孔質シリコン層からなる熱絶縁層(断熱層)12が形成され、熱絶縁層12上に金属薄膜(例えば、タングステン薄膜)からなる発熱体層13が形成され、支持基板11の上記一表面側に発熱体層13と電気的に接続された一対のパッド14,14が形成された圧力波発生素子1と、一対のパッド14,14を介して発熱体層13へ与える駆動電圧波形を生成する駆動電圧波形生成部2とを備えている。ここにおいて、本実施形態の圧力波発生装置は、発熱体層13へ与える駆動電圧波形に応じた発熱体層13の温度変化に伴って発熱体層13と媒体である空気との熱交換により圧力波を発生する。なお、支持基板11の平面形状は長方形状であって、熱絶縁層12、発熱体層13それぞれの平面形状も長方形状に形成してある。また、本実施形態では、駆動電圧波形が駆動入力波形を構成し、駆動電圧波形生成部2が駆動入力波形生成部を構成している。
ところで、本実施形態では、上述のように支持基板11としてp形のシリコン基板を用いており、熱絶縁層12を多孔度が略70%の多孔質シリコン層により構成しているので、支持基板11として用いるシリコン基板の一部をフッ化水素水溶液中で陽極酸化処理することにより熱絶縁層12となる多孔質シリコン層を形成することができる。ここに、陽極酸化処理の条件(例えば、電流密度、通電時間など)を適宜設定することにより、熱絶縁層12となる多孔質シリコン層の多孔度や厚みそれぞれを所望の値とすることができる。多孔質シリコン層は、多孔度が高くなるにつれて熱伝導率および熱容量が小さくなり、例えば、熱伝導率が148W/(m・K)、熱容量が1.63×10J/(m・K)の単結晶のシリコン基板を陽極酸化して形成される多孔度が60%の多孔質シリコン層は、熱伝導率が1W/(m・K)、熱容量が0.7×10J/(m・K)であることが知られている。なお、本実施形態では、上述のように熱絶縁層12を多孔度が略70%の多孔質シリコン層により構成してあり、熱絶縁層12の熱伝導率が0.12W/(m・K)、熱容量が0.5×10J/(m・K)となっている。
また、発熱体層13は、高融点金属の一種であるタングステンにより形成してあり、熱伝導率が174W/(m・K)、熱容量が2.5×10J/(m・K)となっている。発熱体層13の材料はタングステンに限らず、例えば、タンタル、モリブデン、イリジウムなどを採用してもよい。
なお、本実施形態の圧力波発生素子1では、支持基板11の厚さを525μm、熱絶縁層12の厚さを10μm、発熱体層13の厚さを50nm、各パッド14の厚さを0.5μmとしてあるが、これらの厚さは一例であって特に限定するものではない。
以下、本実施形態の圧力波発生素子1の製造方法について簡単に説明する。
まず、支持基板11として用いるシリコン基板の他表面(図1における下面)側に陽極酸化処理時に用いる通電用電極(図示せず)を形成した後、シリコン基板の一表面側における熱絶縁層12の形成予定部位を陽極酸化処理にて多孔質化することで多孔質シリコンからなる熱絶縁層12を形成する陽極酸化処理工程を行う。ここにおいて、陽極酸化処理工程では、電解液として55wt%のフッ化水素水溶液とエタノールとを1:1で混合した混合液を用い、シリコン基板を主構成とする被処理物を処理槽に入れられた電解液に浸漬し、通電用電極を陽極、シリコン基板の上記一表面側に対向配置された白金電極を陰極として、電源から陽極と陰極との間に所定の電流密度の電流を所定時間だけ流すことにより多孔質シリコンからなる熱絶縁層12を形成している。
上述の陽極酸化処理工程の後、発熱体層13を形成する発熱体層形成工程、パッド14,14を形成するパッド形成工程、ダイシング工程を順次行うことによって、圧力波発生素子1が完成する。なお、発熱体層形成工程およびパッド形成工程では、例えば、各種のスパッタ法、各種の蒸着法、各種のCVD法などによって膜形成を行えばよい。
ところで、上述の駆動電圧波形生成部2は、例えば、図2(a)に示すような駆動電圧波形の立ち上がり開始時から立ち下り終了時までの期間と当該期間の駆動電圧波形に応じて発生する圧力波(図2(c)参照)の発生期間とが一致するように、駆動電圧波形における立ち上がり開始時からピーク値到達時までの前半期間を駆動電圧波形におけるピーク値到達時から立ち下り終了時までの後半期間に比べて短くした駆動電圧波形を生成する。要するに、駆動電圧波形生成部2から図2(a)に示した駆動電圧波形を一対のパッド14,14を介して発熱体層13へ与えることにより、図2(b)に示す発熱体層13の温度変化特性に関して温度上昇開始時から温度下降終了時までの期間を駆動電圧波形の立ち上がり開始時から立ち下り終了時までの期間に略一致させることが可能となり、駆動電圧波形の立ち上がり開始時から立ち下がり終了時までの期間と当該期間の駆動電圧波形に応じて発生する圧力波の発生期間とを略一致させることが可能となる。ここにおいて、駆動電圧波形生成部2は、マイクロコンピュータを主構成としており、マイクロコンピュータに適宜のソフトウェアを搭載することによって実現されている。例えば、図2(a)に示した駆動電圧波形は、所望の圧力波の周波数f0の2分の1の周波数f1の正弦波と、周波数f1よりも高い周波数f2の正弦波とを利用して形成することができる。なお、このように駆動電圧波形生成部2を構成するマイクロコンピュータには、駆動電圧波形を生成するためのデータ(例えば、周波数f0と周波数f1と周波数f2との関係)を記憶する記憶部が設けられており、当該データは、例えば、上述の図7の「ロ」に示した入力応答特性を周波数帯域ごとに同図中に一点鎖線で示した直線「ハ」、同図中に二点鎖線で示した直線「ニ」などで近似し、所望の圧力波周波数における「イ」に示した理想の入力応答特性との差分などを用いて作成すればよい。
以上説明した本実施形態の圧力波発生装置によれば、駆動電圧波形生成部2において、駆動電圧波形の立ち上がり開始時から立ち下り終了時までの期間と当該期間の駆動電圧波形に応じて発生する圧力波の発生期間とが一致するように、駆動電圧波形における立ち上がり開始時からピーク値到達時までの前半期間を駆動電圧波形におけるピーク値到達時から立ち下り終了時までの後半期間に比べて短くした駆動電圧波形が生成され、当該駆動電圧波形が一対のパッド14,14を介して発熱体層13へ与えられるので、駆動電圧波形を正弦波として圧力波発生素子へ与える従来例よりも高周波の圧力波を発生可能となり、従来よりも指向性の高い圧力波を発生可能となるとともに、発生する圧力波の周波数をより広い範囲にわたって変化させることが可能となる。つまり、上述の図2に示した例では、発熱体層13へ与える駆動電圧波形(電気的な入力の波形)を同図(a)のような孤立波とすることにより、同図(c)に示すような圧力波を発生させることができるが、発熱体層13へ与える駆動電圧波形を周期波として当該周期波の周波数を変化させることによって、発生する圧力波の周波数を変化させることができるので、圧力波の周波数を広範囲にわたって変化させることができる。また、駆動電圧波形生成部2において生成する駆動電圧波形は、図2(a)のような単パルス的な波形に限らず、図2(a)のような孤立波が間欠的に現れる複数のパルスとしてもよいし、図2(a)のような孤立波が時間経過とともに連続的に現れる連続波としてもよい。
(実施形態2)
本実施形態の圧力波発生装置の基本構成は実施形態1にて説明した図1の構成と同じであって、駆動電圧波形生成部2にて生成される駆動電圧波形が相違するだけである。
本実施形態における駆動電圧波形生成部2は、駆動電圧波形の期間と当該期間の駆動電圧波形に応じて発生する圧力波の発生期間とが一致するように、駆動電圧波形の前半期間に発熱体層13へ与える電力量を駆動電圧波形の後半期間に発熱体層13へ与える電力量よりも大きくする駆動電圧波形を生成する。
例えば、駆動電圧波形生成部2にて生成する駆動電圧波形を、図3(a)に示すように、前半期間の電圧値が一定値で、後半期間の電圧値が上記一定値から零まで時間経過につれて立ち下がる駆動電圧波形として、一対のパッド14,14を介して発熱体層13へ与えるようにすれば、図3(b)に示す発熱体層13の温度変化特性に関して温度上昇開始時から温度下降終了時までの期間を駆動電圧波形の期間に略一致させることが可能となり、駆動電圧波形の期間と当該期間の駆動電圧波形に応じて発生する圧力波の発生期間とを略一致させることが可能となる。なお、図3(a)に示すような駆動電圧波形は、駆動電圧波形生成部2を構成するマイクロコンピュータにより容易に生成することができる。ここにおいて、図3(a)に示すような駆動電圧波形は、多数の矩形波の波形データと多数の正弦波の波形データとを駆動電圧波形生成部2の上記記憶部に記憶させておき、矩形波の波形データと正弦波の波形データとを用いて形成してもよいし、多数の周波数成分の正弦波の波形データを駆動電圧波形生成部2の上記記憶部に記憶させておき、複数の周波数成分の正弦波を重畳することにより、所望の駆動電圧波形を生成するようにしてもよい。例えば、駆動電圧波形生成部2において、図4(a)に示すような正弦波の半波波形と同図(b)に示すように上記正弦波の周期の4分の1よりもパルス幅の短い矩形波とを重畳することで、同図(c)に示すような駆動電圧波形を生成して発熱体層13へ与えた場合には、発熱体層3の温度が同図(d)のように変化し、同図(e)に示すような波形の圧力波が発生することとなる。
しかして、本実施形態の圧力波発生装置では、駆動電圧波形生成部2において、駆動電圧波形の期間と当該期間の駆動電圧波形に応じて発生する圧力波の発生期間とが一致するように、駆動電圧波形の前半期間に発熱体層13へ与える電力量を駆動電圧波形の後半期間に発熱体層13へ与える電力量よりも大きくする駆動電圧波形が生成され、当該駆動電圧波形が一対のパッド14,14を介して発熱体層13へ与えられるので、駆動電圧波形を正弦波として圧力波発生素子へ与える従来例よりも高周波の圧力波を発生可能となり、従来よりも指向性の高い圧力波を発生可能となるとともに、発生する圧力波の周波数をより広い範囲にわたって変化させることが可能となる。また、実施形態1の圧力波発生装置に比べて、発熱体層13の温度上昇の期間を短くすることが可能となって、より高い周波数の圧力波を発生可能となる。つまり、上述の図3に示した例では、発熱体層13へ与える駆動電圧波形(電気的な入力の波形)を同図(a)のような孤立波とすることにより、同図(c)に示すような圧力波を発生させることができるが、発熱体層13へ与える駆動電圧波形を周期波として当該周期波の周波数を変化させることによって、発生する圧力波の周波数を変化させることができるので、圧力波の周波数を広範囲にわたって変化させることができる。また、駆動電圧波形生成部2において生成する駆動電圧波形は、図3(a)のような単パルス的な波形に限らず、図3(a)のような孤立波が間欠的に現れる複数のパルスとしてもよいし、図3(a)のような孤立波が時間経過とともに連続的に現れる連続波としてもよい。
ところで、上記各実施形態では、上述のように、駆動電圧波形が駆動入力波形を構成し、駆動電圧波形生成部2が駆動入力波形生成部を構成しているが、駆動入力波形は駆動電圧波形に限らず、駆動電流波形でもよく、この場合には駆動電圧波形と同様の駆動電流波形を生成する駆動電流波形生成部が駆動入力波形生成部を構成することとなる。
また、上記各実施形態では、支持基板11の材料としてSiを採用しているが、支持基板11の材料はSiに限らず、例えば、Ge,SiC,GaP,GaAs,InPなどの陽極酸化処理による多孔質化が可能な他の半導体材料でもよい。
実施形態1を示す圧力波発生装置の概略構成図である。 同上の動作説明図である。 実施形態2における圧力波発生装置の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 従来例の理想的な動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の入力応答特性の説明図である。
符号の説明
1 圧力波発生素子
2 駆動電圧波形生成部
11 支持基板
12 熱絶縁層
13 発熱体層
14 パッド

Claims (3)

  1. 支持基板と、支持基板の一表面側に形成された発熱体層と、支持基板の前記一表面側で支持基板と発熱体層との間に介在する熱絶縁層と、発熱体層の両端部それぞれに電気的に接続された一対のパッドとを有する圧力波発生素子と、一対のパッドを介して発熱体層へ与える駆動電圧波形もしくは駆動電流波形からなる駆動入力波形を生成する駆動入力波形生成部とを備え、駆動入力波形に応じた発熱体層の温度変化に伴う発熱体層と媒体との熱交換により圧力波を発生する圧力波発生装置であって、駆動入力波形生成部は、駆動入力波形の立ち上がり開始時から立ち下り終了時までの期間と当該期間の駆動入力波形に応じて発生する圧力波の発生期間とが一致するように、駆動入力波形における立ち上がり開始時からピーク値到達時までの前半期間を駆動入力波形におけるピーク値到達時から立ち下り終了時までの後半期間に比べて短くした駆動入力波形を生成することを特徴とする圧力波発生装置。
  2. 支持基板と、支持基板の一表面側に形成された発熱体層と、支持基板の前記一表面側で支持基板と発熱体層との間に介在する熱絶縁層と、発熱体層の両端部それぞれに電気的に接続された一対のパッドとを有する圧力波発生素子と、一対のパッドを介して発熱体層へ与える駆動電圧波形もしくは駆動電流波形からなる駆動入力波形を生成する駆動入力波形生成部とを備え、駆動入力波形に応じた発熱体層の温度変化に伴う発熱体層と媒体との熱交換により圧力波を発生する圧力波発生装置であって、駆動入力波形生成部は、駆動入力波形の期間と当該期間の駆動入力波形に応じて発生する圧力波の発生期間とが一致するように、駆動入力波形の前半期間に前記発熱体層へ与える電力量を駆動入力波形の後半期間に前記発熱体層へ与える電力量よりも大きくする駆動入力波形を生成することを特徴とする圧力波発生装置。
  3. 前記駆動入力波形生成部は、前半期間の電圧値もしくは電流値が一定値で、後半期間の電圧値もしくは電流値が前記一定値から零まで時間経過につれて立ち下がる駆動入力波形を生成することを特徴とする請求項2記載の圧力波発生装置。
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