JP4395911B2 - 感光性樹脂積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生産効率に優れた感光性樹脂積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
支持体上に感光性樹脂層を積層することによって得られる感光性樹脂積層体は、感光性樹脂層をパターンを介して露光し、その後現像することによって、印刷用刷板、展示パネル、点字表示板などに使用されている。
このような感光性樹脂積層体は、溶液キャスト、溶融押し出し、熱圧着などの方法により製造されている。
【0003】
しかし、溶液キャストや溶融押し出しなどの方法では、支持体の厚みが厚い場合や支持体が硬くて変形しにくい場合には、工程で支持体を搬送するローラーに支持体が追従しないという問題がある。また、積層する支持体が毎葉の場合には、支持体が連続していないため、樹脂ロスを生じやすいことが問題である。
【0004】
このような問題を解決する方法として、あらかじめ固形化した感光性樹脂と支持体とを加熱して貼り合わせる熱圧着法がある。この方法では、積層体が十分な接着強度を得るためには、感光性樹脂を熱溶融状態で圧着させる必要がある。このため、熱圧着法においては、支持体の厚みや熱伝導性により圧着時間が変動するという問題や、支持体自体の熱変形により積層体としての利用ができないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点を解決し、厚物支持体、硬質支持体、毎葉の支持体であっても、効率よく製造できる、感光性樹脂積層体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねてきたところ、支持体に固形状の感光性樹脂層を、以下のように圧着することにより、感光性樹脂を溶融せずに感光性樹脂層を支持体に積層でき、感光性樹脂積層体を効率よく製造できることが判明した。
即ち、本発明は以下のとおりである。
▲1▼ ショアーD硬さが35°を越え、かつ厚みが0.1mm〜10mmである支持体上に、固形状の感光性樹脂層を圧着積層する際に、支持体と感光性樹脂層との界面に感光性樹脂層を溶解または膨潤する溶媒を存在させて、圧着することを特徴とする感光性樹脂積層体の製造方法。
▲2▼ ショアーD硬さが35°を越え、かつ厚みが0.1mm〜10mmである支持体上に、固形状の感光性樹脂層を圧着積層する際に、積層する感光性樹脂層を樹脂の軟化点以上溶融温度未満の温度に加熱して、圧着することを特徴とする感光性樹脂積層体の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で使用できる支持体としては、特に制限はなく、公知の樹脂製板が使用できる。具体的には、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、アクリル樹脂、硬質塩化ビニル樹脂などの塩化ビニル樹脂、6−ナイロンなどのポリアミド樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、1,2−ポリブタジエンなどの熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性樹脂が使用できる。好ましい樹脂は、耐溶剤性の理由から、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂などである。これらの樹脂は、単独であっても、二種以上の樹脂の混合物、あるいは共重合体であってもよい。
【0008】
上記の樹脂は、単独でも、あるいは他の樹脂、紙などに積層して、支持体として使用できる。
【0009】
上記の樹脂を主成分とするものであれば、本発明の支持体に使用できる樹脂は、さらに、一般に使用されている熱可塑性樹脂、ゴム、無機充填剤、酸化防止剤、核剤、可塑剤、相溶化剤、着色剤、帯電防止剤などを添加した組成物であってもよい。
【0010】
本発明で使用できる支持体の厚みは、0.1mm〜10mm、好ましくは0.3mm〜6mmである。支持体の厚みは、この厚みの範囲から、本発明で製造される感光性樹脂積層体の使用用途に応じて、適宜選択できる。支持体の厚みが、0.1mm未満であれば、支持体が変形しやすくなり、圧着法での製造は望ましくない。支持体の厚みが、10mmを越えると、圧着時に圧着ムラが生じやすく望ましくない。
【0011】
本発明で使用できる支持体の硬さは、ショアーD硬さが35°、好ましくは40°を越えることが必要である。ショアーD硬さが35°以下であると、支持体を搬送するローラーに支持体が追従しやすいために、キャストや押し出しで積層体を製造する従来技術で製造可能であり、圧着法をとる必要がない。
ショアーD硬さは、ショアーデュロメーターを用い、押針に荷重(針荷重4536g)をかけて、試料に入る深さを測定して硬さとしたものである。
【0012】
支持体上の感光性樹脂が積層される面は、特に処理を施す必要はなく、そのまま積層できる。好ましくは表面処理を施す、または接着剤層を設けることにより、接着性を向上させておけばよい。
【0013】
表面処理は、エンボス加工やコロナ放電処理などの接着性を向上させる公知の処理を行う。
【0014】
支持体上に接着剤層を設ける場合に使用できる接着剤としては、ポリエステル系、エポキシ系、ウレタン系などの公知の接着剤が挙げられる。
【0015】
接着剤層の厚みは、例えば0.5μm〜70μm、好ましくは1μm〜50μmである。接着剤層の厚みが0.5μm未満であれば接着力が弱く、70μmより厚ければ接着剤層の厚みムラが大きくなるので望ましくない。
【0016】
本発明で使用できる感光性樹脂としては、公知の感光性樹脂が使用でき、ポリエーテルアミドを充填ポリマー成分とする感光性樹脂組成物(例えば、特開昭55−79437号公報など)、ポリエーテルエステルアミドを充填ポリマー成分とする感光性樹脂組成物(例えば、特開昭58−113537号公報など)、三級窒素含有ポリアミドを充填ポリマー成分とする感光性樹脂組成物(例えば、特開昭50−76055号公報など)、アンモニウム塩型三級窒素原子含有ポリアミド(例えば、特開昭53−36555号公報など)、アミド結合を一つ以上有するアミド化合物と有機ジイソシアネート化合物の付加重合体(例えば、特開昭58−140737号公報など)、アミド結合を有しないジアミンと有機ジイソシアネート化合物の付加重合体(例えば、特開平4−97154号公報など)などのバインダーとなる樹脂を溶媒に溶解し、これに光重合性または光架橋性モノマー(例えば、多価アルコールのアクリレート、多価アルコールのエポキシアクリレート、N−メチロールアクリルアミドなど)および光重合開始剤(例えばベンジルジメチルケタール、ベンゾインジメチルエーテルなど)を添加することにより感光性樹脂溶液を得る。このようにして得られた感光性樹脂溶液には、更に必要に応じて、熱安定剤、可塑剤、界面活性剤、染料などを配合してもよい。
【0017】
感光性樹脂層は、例えば、上記の感光性樹脂溶液をポリエステルフィルムなどのフィルムやシート上に流延して、溶媒を除去して得ることができる。
【0018】
本発明で使用できる感光性樹脂は、固形状で積層される。上記感光性樹脂は、シート状またはフィルム状に成型して使用する。固形状の感光性樹脂層の厚みは、500μm〜2000μm、好ましくは600μm〜1500μmである。感光性樹脂層の厚みは、この厚みの範囲から、本発明で製造する感光性樹脂積層体の使用用途に応じて、適宜選択できる。感光性樹脂層の厚みが500μm未満であれば、印刷版や表示版として必要な高さを満足していないので、2000μmより厚ければ、画像再現性が悪くなるので望ましくない。
【0019】
本発明で製造できる感光性樹脂積層体は、支持体と感光性樹脂層との界面に感光性樹脂層を溶解または膨潤する溶媒を存在させて、圧着することにより、または感光性樹脂層を樹脂の溶融温度未満の温度に加熱して圧着することにより製造できる。
【0020】
感光性樹脂層を溶解または膨潤する溶媒としては、バインダー樹脂など感光性樹脂の成分にもよるが、例えばn−ヘキサンなどの炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール、水などの公知の溶剤が挙げられるが、好ましくは取扱いが容易な水である。上記溶媒は、単独でも、二種以上の溶媒を混合した混合溶媒であってもよい。
【0021】
支持体と感光性樹脂層との界面に感光性樹脂層を溶解または膨潤する溶媒を存在させる方法は、公知の方法による。具体的には、スプレー吹きつけ、液滴落下、支持体または感光性樹脂層の溶媒への浸漬などが挙げられる。
【0022】
この方法によれば、支持体と感光性樹脂層との界面に感光性樹脂層を溶解または膨潤する溶媒を存在させるので、加温しなくても感光性樹脂層を支持体に強固に積層させることができる。
【0023】
感光性樹脂の溶融温度未満の温度に加熱して圧着する場合に、加熱する温度としては、感光性樹脂が軟化する温度であれば特に制限されない。感光性樹脂が溶融する温度まで加熱すると、感光性樹脂層の厚み精度が大幅に低下するため好ましくない。
【0024】
支持体と感光性樹脂層とを圧着させる方法としては、支持体と感光性樹脂層とを重ね合わせて、少なくとも2本のロールの間を通す方法や感光性樹脂層側のみをロールとして、支持体側をベルトなどの搬送手段としたものの間を通す方法などが挙げられる。好ましい方法は、感光性樹脂層の厚み精度を維持できる少なくとも2本のロールの間を通す方法である。
【0025】
支持体と感光性樹脂層とを圧着させる際の圧力は、0.05kg/m2 〜1.5kg/m2 、好ましくは0.1kg/m2 〜1.0kg/m2 である。
【0026】
支持体と感光性樹脂層とを圧着させる際の加圧時間は、支持体と感光性樹脂層との材質にもよるが、搬送速度として1m/分〜10m/分、好ましくは2m/分〜7m/分である。
【0027】
ロールは、公知の材質のロールが使用できるが、感光性樹脂層の厚み精度を維持できる硬質ゴムのロールが好ましい。
【0028】
以上のようにして製造された感光性樹脂積層体は、文字や絵柄のネガフィルムを介して、ケミカルランプや超高圧水銀灯にて紫外線を照射した後、感光性樹脂層を溶解する溶媒によって現像、乾燥したのち、印刷用刷板、展示パネル、点字表示板などが得られる。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは単なる例示であり、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0030】
実施例1
[支持体]
長さ60cm、幅42cm、厚さ2mmの未晒しクラフト紙−フェノール樹脂の積層板であるフェノールボードを使用した。このフェノールボードのショアーD硬さを測定したところ、97°であった。
【0031】
[接着剤層]
接着剤層用組成物溶液は、以下のように調製した。
ポリエステル系樹脂(東洋紡績(株)製、バイロンRV−200)80重量部を、トルエン/メチルエチルケトン=80/20(重量比)の混合溶剤1940重量部に、80℃で加熱溶解した。この液を冷却した後、イソシアヌレート型多価イソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシアネートとトルエンジイソシアネートを原料とするデスモジュールHL(住友バイエルウレタン(株)製)を20重量部、硬化触媒としてトリエチレンジアミン0.06重量部を添加し、10分間攪拌した。
得られた接着剤層用組成物溶液を膜厚みが3μmとなるように上記フェノールボードの上に塗布し、70℃で15分間乾燥キュアーして接着剤層を設けた支持体を得た。
【0032】
[感光性樹脂]
感光性樹脂は、以下のように作成したものを用いた。
ε−カプロラクタム525重量部、N−(2−アミノエチル)ピペラジンとアジピン酸とのナイロン塩400重量部、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンとアジピン酸とのナイロン塩75重量部をオートクレーブ中で溶融重縮合して共重合ナイロンを得た。得られたポリマー55重量部を60℃でメタノール200重量部に溶解した後、グリシジルメタクリレート2重量部を加えて3時間攪拌し、ポリマー末端にグリシジルメタクリレートを反応させた。この溶液にメタクリル酸4重量部を添加し、その後トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテルとアクリル酸との開付加反応によって得られたアクリレート35重量部、N−エチルトルエンスルホンアミド5重量部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.1重量部、ベンジルジメチルケタール1.0重量部を加え、感光性樹脂組成物の溶液を得た。この溶液をポリエステルフィルム上に流延し、メタノールを蒸発除去し、厚み約800μmの感光性樹脂のシートを得た。
【0033】
[感光性樹脂積層体の作成]
上記の支持体と感光性樹脂とは、以下のように積層した。
接着剤層を設けた支持体上の片端からスポイトを用いて水を注入した。次に感光性樹脂のシート上からポリエステルフィルムを剥離除去した面と支持体の水を注入した面との位置を合わせて位置決めをする。これを積層する厚みに合わせてギャップクリアランスを調整したゴムローラーの間に通し、25℃の室温で感光性樹脂を5m/分で搬送する間に圧着した。この圧着方法では、ショアーD硬さが、97°と非常に硬い支持体であっても、容易に圧着でき、1時間当たり25枚の積層体の製造が可能であった。支持体と感光性樹脂層との接着力は、1.7kg/cmであり、十分な接着力だった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、R(積層体の一番厚いところの厚さと一番薄いところの厚さの差)で20μmであり、優れた厚み精度であった。
【0034】
実施例2
支持体としてショアーD硬さが95°の長さ60cm、幅42cm、厚さ3mmの変性PET(ネオペンチレルグリコールを20モル%共重合したポリエチレンテレフタレート)フィルムを使用した以外は、実施例1と同様に感光性樹脂積層体を作成した。製造は容易であり、1時間当たり25枚の積層体の製造が可能であった。支持体と感光性樹脂層との接着力は、2.0kg/cmであり、十分な接着力だった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで35μmであり、優れた厚み精度であった。
【0035】
実施例3
支持体としてショアーD硬さが97°の長さ60cm、幅42cm、厚さ8mmのアクリルボード(ポリメチルメタクリレート樹脂板)を使用した以外は、実施例1と同様に感光性樹脂積層体を作成した。製造は容易であり、1時間当たり25枚の積層体の製造が可能であった。支持体と感光性樹脂層との接着力は、0.8kg/cmであり、十分な接着力だった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで57μmであり、優れた厚み精度であった。
【0036】
実施例4
支持体としてショアーD硬さが70°の長さ60cm、幅42cm、厚さ10mmの塩化ビニルを使用した以外は、実施例1と同様に感光性樹脂積層体を作成した。製造は容易であり、1時間当たり25枚の積層体の製造が可能であった。支持体と感光性樹脂層との接着力は、0.9kg/cmであり、十分な接着力だった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで70μmであり、優れた厚み精度であった。
【0037】
実施例5
支持体としてショアーD硬さが43°の長さ60cm、幅42cm、厚さ6mmの低密度ポリエチレンを使用した以外は、実施例1と同様に感光性樹脂積層体を作成した。製造は容易であり、1時間当たり24枚の積層体の製造が可能であった。支持体と感光性樹脂層との接着力は、0.8kg/cmであり、十分な接着力だった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで38μmであり、優れた厚み精度であった。
【0038】
実施例6
支持体としてショアーD硬さが36°の長さ60cm、幅42cm、厚さ3mmの1,2−ポリブタジエン架橋ゴムを使用した以外は、実施例1と同様に感光性樹脂積層体を作成した。柔らかい支持体であるにも係わらず、製造は容易であり、1時間当たり25枚の積層体の製造が可能であった。支持体と感光性樹脂層との接着力は、0.7kg/cmであり、十分な接着力だった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで31μmであり、優れた厚み精度であった。
【0039】
実施例7
感光性樹脂を溶解させる溶媒として水の代わりにエタノールを用いた以外は、実施例2と同様に感光性樹脂積層体を作成した。製造は容易であり、1時間当たり20枚の積層体の製造が可能であった。支持体と感光性樹脂層との接着力は、1.9kg/cmであり、十分な接着力だった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで39μmであり、優れた厚み精度であった。
【0040】
実施例8
感光性樹脂を溶解させる溶媒を用いずに、80℃で30秒間加熱した変性PETフィルムを使用した以外は、実施例2と同様に感光性樹脂積層体を作成した。製造は容易であり、1時間当たり18枚の積層体の製造が可能であった。支持体と感光性樹脂層との接着力は、2.1kg/cmであり、十分な接着力だった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで37μmであり、優れた厚み精度であった。
【0041】
実施例9
支持体に、接着剤層を設けず、3秒間3A(アンペア)でコロナ処理をした以外は、実施例2と同様に感光性樹脂積層体を作成した。製造は容易であり、1時間当たり20枚の積層体の製造が可能であった。支持体と感光性樹脂層との接着力は、1.0kg/cmであり、十分な接着力だった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで30μmであり、優れた厚み精度であった。
【0042】
比較例1
実施例1の接着剤を塗布した支持体と感光性樹脂とを重ね合わせ、120℃で10分間熱プレス機を用いて熱圧着を行った。熱圧着後の感光性樹脂層が変形しやすいため、作業性が悪く、1時間当たり10枚の積層体しか製造できなかった。製造した積層体は、実施例1に比べ、接着力に差はなかったが、支持体が熱変形を起こして反りを生じ、感光性樹脂積層体として使用できるものではなかった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで105μmであり、非常に大きいものであった。
【0043】
比較例2
実施例2の接着剤を塗布した支持体と感光性樹脂とを重ね合わせ、120℃で10分間熱プレス機を用いて熱圧着を行った。熱圧着後の感光性樹脂層が変形しやすいため、作業性が悪く、1時間当たり10枚の積層体しか製造できなかった。製造した積層体は、実施例2に比べ、接着力に差はなかったが、支持体が熱変形を起こして反りを生じ、感光性樹脂積層体として使用できるものではなかった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで112μmであり、非常に大きいものであった。
【0044】
比較例3
実施例3の接着剤を塗布した支持体と感光性樹脂とを重ね合わせ、120℃で10分間熱プレス機を用いて熱圧着を行った。熱圧着後の感光性樹脂層が変形しやすいため、作業性が悪く、1時間当たり10枚の積層体しか製造できなかった。製造した積層体は、実施例3に比べ、接着力に差はなかったが、支持体が熱変形を起こして反りを生じ、感光性樹脂積層体として使用できるものではなかった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで127μmであり、非常に大きいものであった。
【0045】
比較例4
実施例4の接着剤を塗布した支持体と感光性樹脂とを重ね合わせ、120℃で10分間熱プレス機を用いて熱圧着を行った。熱圧着後の感光性樹脂層が変形しやすいため、作業性が悪く、1時間当たり10枚の積層体しか製造できなかった。製造した積層体は、実施例4に比べ、接着力に差はなかったが、支持体が熱変形を起こして反りを生じ、感光性樹脂積層体として使用できるものではなかった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで171μmであり、非常に大きいものであった。
【0046】
比較例5
実施例5の接着剤を塗布した支持体と感光性樹脂とを重ね合わせ、120℃で10分間熱プレス機を用いて熱圧着を行った。熱圧着後の感光性樹脂層が変形しやすいため、作業性が悪く、1時間当たり10枚の積層体しか製造できなかった。製造した積層体は、実施例5に比べ、接着力に差はなかったが、支持体が熱変形を起こして反りを生じ、感光性樹脂積層体として使用できるものではなかった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで137μmであり、非常に大きいものであった。
【0047】
比較例6
実施例6の接着剤を塗布した支持体と感光性樹脂とを重ね合わせ、120℃で10分間熱プレス機を用いて熱圧着を行った。熱圧着後の感光性樹脂層が変形しやすいため、作業性が悪く、1時間当たり10枚の積層体しか製造できなかった。製造した積層体は、実施例6に比べ、接着力に差はなかったが、支持体が熱変形を起こして反りを生じ、感光性樹脂積層体として使用できるものではなかった。また、得られた積層体1枚中の厚みムラは、Rで106μmであり、非常に大きいものであった。
【0048】
実施例1〜9は、比較例1〜6に比べ、単位時間で積層体が多く製造できた。また実施例1〜9で製造した積層体も、比較例にくらべ、良質で、厚みムラの小さいものであった。
【0049】
【発明の効果】
本発明の感光性樹脂積層体の製造方法によれば、厚物支持体、硬質支持体、毎葉の支持体であっても、感光性樹脂積層体を効率よく製造できる。

Claims (4)

  1. ショアーD硬さが35°を越え、かつ厚みが2mm〜10mmである支持体上に、厚みが500μm〜2000μmの固形状の感光性樹脂層を、当該支持体と感光性樹脂層とを2本の硬質ゴムロールの間を1m/分〜10m/分の搬送速度で通過させて、0.05kg/m2 〜1.5kg/m2の圧力で圧着積層する際に、支持体と感光性樹脂層との界面に感光性樹脂層を溶解または膨潤する溶媒を存在させて、圧着することを特徴とする印刷用刷版、展示パネルまたは点字表示板用の感光性樹脂積層体の製造方法。
  2. 支持体上に厚み0.5〜70μmの接着剤層を設け、該接着剤層と感光性樹脂層との界面に感光性樹脂層を溶解または膨潤する溶媒を存在させるようにした、請求項1記載の方法。
  3. ショアーD硬さが35°を越え、かつ厚みが2mm〜10mmである支持体上に、厚みが500μm〜2000μmの固形状の感光性樹脂層を、当該支持体と感光性樹脂層とを2本の硬質ゴムロールの間を1m/分〜10m/分の搬送速度で通過させて、0.05kg/m2 〜1.5kg/m2の圧力で圧着積層する際に、積層する感光性樹脂層を樹脂の軟化点以上溶融温度未満の温度に加熱して、圧着することを特徴とする印刷用刷版、展示パネルまたは点字表示板用の感光性樹脂積層体の製造方法。
  4. 支持体上に厚み0.5〜70μmの接着剤層を設けてなる、請求項3記載の方法。
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