JP4394375B2 - リチウム二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、リチウム二次電池の高容量化を図る手段として、正極活物質にマンガン酸リチウム等のリチウムマンガン複合酸化物を用いる手段が提案されている。マンガン酸リチウム(LiMn2O4)を用いたリチウム二次電池は、高容量化を期待できる反面、充放電サイクルの進行と共にマンガンイオンの溶出が起こり、このマンガンイオンによるサイクル特性の劣化が懸念されている。
【0003】
そこで最近では、高い充放電容量を有するとともにサイクル特性に優れた正極活物質として、リチウムマンガンニッケル複合酸化物(以下、LiMnNi酸化物)が提案されている。このLiMnNi酸化物はマンガン溶出量が少ないため、マンガン溶出に起因するサイクル特性の劣化を防止することが可能である。
【0004】
しかし、LiMnNi酸化物には水分(H2O)や未反応の原料等といった不純物を含有する場合があり、このような不純物を含むLiMnNi酸化物をリチウム二次電池に用いると、これら不純物が電解質の溶質成分であるLiPF6と反応し、電池内でフッ化水素酸(HF)が生成する場合があった。生じたHFは強酸であるため、電池内でガス発生や活物質分解の原因物質となり、サイクル特性が劣化するおそれがあった。
【0005】
特許文献1には、電解液にHFを消費する物質としてSiO2を添加する方法が提案されている。本方法ではHFがSiO2と反応してSiF4が生成する(3SiO2+12HF→3SiF4+6H2O)。しかし、同時にH2Oが生成するため、再びHFが生成する可能性があった。また、SiF4は電池ケース内の圧力上昇の原因となり、安全性の面から不利な電池となるおそれがあった。
【0006】
また、特許文献2には、電解液に塩基性化合物を添加し、HFとの錯体を形成させて、HFを中和する方法が提案されている。しかし、生成した錯体は正極または負極において酸化還元反応により分解され、電池内でガス発生や活物質分解の原因物質となり、サイクル特性が劣化するおそれがあった。
【0007】
更に、特許文献3には、電池構成材料のひとつであるセパレータにSi−NH結合を形成させる方法が提案されている。N−H基によって電解液中のH2OとHFを捕捉させることが可能である。しかし、セパレータの物性変化に基づく電極群作製時の歩留り低下や、セパレータへの加工工程の増加により、電池製造が煩雑になるといった問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−343364号公報
【特許文献2】
特開2002−93462号公報
【特許文献3】
特開2002−367584号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、LiMnNi酸化物をリチウム二次電池に用いた場合に、フッ化水素酸の発生を簡便に防止することが可能な手段の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明のリチウム二次電池は、リチウムの吸蔵、放出が可能な負極と、下記組成式で表される正極活物質が含有されてなる正極と、1以上のアジリジン環を有するアジリジン化合物が非水電解液に添加されてなる電解質とを具備してなることを特徴とする。
なお、上記の正極活物質の組成は、LixNi1−y−zCoyMzA2であり、元素MはMnであり、AはOであり、前記組成比を示すx、y、zは1.0≦x≦1.1、0.01≦y≦0.1、0.01≦z≦0.5である。
【0011】
上記の構成によれば、上記の正極活物質に含まれていた水分等の不純物によりフッ化水素酸が生成した場合でも、電解質に含まれているアジリジン化合物がフッ化水素酸を中和するので、ガス発生や活物質の分解を防止し、サイクル特性を改善することができる。また、フッ化水素酸の中和に関与したアジリジン化合物は巨大な分子となるため、電池内を自由に移動することができない。その結果、電池内でガス発生や活物質分解の原因物質となることがない。
【0012】
また本発明のリチウム二次電池においては、前記アジリジン化合物として、下記[化6]〜[化10]に示す構造式のうち少なくとも1以上のものを含むことを特徴とする。ただし、下記構造式中、R1はH、CH3、OHのいずれかであり、R2はHまたはCH3のいずれかであり、n1は0〜10の範囲であり、n2は0〜10の範囲である。
【0013】
下記[化6]〜[化10]に示すアジリジン化合物は、いずれもフッ化水素酸との反応性に優れているので、フッ化水素酸を効率よく中和してサイクル特性を改善できる。
【0014】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【0015】
また本発明のリチウム二次電池は、先に記載のリチウム二次電池であり、前記電解質中の前記アジリジン化合物の含有率が0.5質量%以上10質量%以下の範囲であることを特徴とする。この構成により、フッ化水素酸を効率よく中和してサイクル特性を改善できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本実施形態のリチウム二次電池は、リチウムの吸蔵、放出が可能な負極及び正極と、1以上のアジリジン環を有するアジリジン化合物が非水電解液に添加されてなる電解質とを具備して構成されている。
【0017】
電解質としては、液状のもの、もしくはゲル状のものを用いることができる。電解質が液状の場合は、電解質を正極及び負極に含浸させることが好ましい。電解質がゲル状の場合は、電解質を正極と負極の間に配置させることが好ましい。尚、正極と負極の間にはセパレータを配置することが望ましい。セパレータには多孔質のポリプロピレンフィルム、多孔質のポリエチレンフィルム等を用いることができる。
【0018】
正極としては、正極活物質と結着材と導電助材とを混合し、これらを金属箔若しくは金属網からなる集電体に塗布してシート状に成形したもの、あるいは正極活物質と結着材と導電助材との混合物を所定の形状に成形したものを用いることができる。
【0019】
正極活物質としては、LixNi1−y−zCoyMzA2なる組成式で表される複合酸化物を用いることができる。この正極活物質は、高い放電容量を示すものである。また、非水電解液に対するマンガンの溶出が少なく、従来のリチウムマンガン複合酸化物よりも優れたサイクル特性を示す。
【0020】
組成式における元素MはAl、Cr、Mn、Fe、Mg、La、Ce、Sr、Vのうちから選択される遷移金属またはランタノイド金属のうちの一つ以上の元素であり、AはO、F、S及びPのうちから選択される一つ以上の元素であり、前記組成比を示すx、y、zは1.0≦x≦1.1、0.01≦y≦0.1、0.01≦z≦0.5である。特に、元素MとしてMnを用いることが好ましく、また元素AとしてはO(酸素)を用いることが好ましい。
【0021】
また、正極活物質として、LiMn2O4、LiCoO2、LiNiO2、LiFeO2、V2O5、TiS、MoS等、及び有機ジスルフィド化合物や有機ポリスルフィド化合物等のリチウムを吸蔵、放出が可能なものを、上記の複合酸化物に添加して用いることもできる。
【0022】
次に負極としては、負極活物質と結着材と必要に応じて導電助材とを混合し、これらを金属箔若しくは金属網からなる集電体に塗布してシート状に成形したもの、あるいは正極活物質と結着材と導電助材との混合物を所定の形状に成形したものを用いることができる。負極活物質としては、可逆的にリチウムイオンを吸蔵・放出できるものが好ましく、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、黒鉛化炭素繊維、非晶質炭素等を含むものを例示できる。また金属リチウムも負極活物質として使用できる。
【0023】
次に、電解質としては、1以上のアジリジン環を有するアジリジン化合物が非水電解液に添加されてなるものを用いることができる。アジリジン化合物は、上記[化6]〜[化10]に示す構造式で表されるものを少なくとも一種以上含むものである。上記構造式中、R1はH、CH3、OHのいずれかであり、R2はHまたはCH3のいずれか一方である。また、n1は0〜10の範囲であり、n2は0〜10の範囲である。また、非水電解液は、非プロトン性溶媒にリチウム塩が溶解されて構成されている。
【0024】
上記[化6]〜[化10]に示すアジリジン化合物には、炭素2つと窒素1つを骨格とするアジリジン環が備えられている。このアジリジン環が電解質中に生成したフッ化水素酸(HF)と反応することでHFが中和される。アジリジン化合物の一分子内におけるアジリジン環は1つあれば良いが、好ましくは2以上あった方がよい。分子中にアジリジン環が2以上あれば、HFと反応する部分が増加するので、少量のアジリジン化合物の添加によりHFを中和させることが可能になる。
【0025】
電解質中におけるアジリジン化合物の含有率は0.5質量%以上10質量%以下の範囲が好ましい。アジリジン化合物の含有率が0.5質量%未満であると、HFを十分に中和させることができないので好ましくなく、含有率が10質量%を越えると、非水電解液に含まれるリチウム塩がアジリジン化合物のアジリジン環によって強固に拘束されてしまい、イオン伝導度が低下するので好ましくない。
【0026】
非水電解液としては、非プロトン性溶媒にリチウム塩が溶解されてなるものが好ましい。非プロトン性溶媒としては、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートのうちの1種以上を含むものが好ましく、特にプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートのいずれか1つを必ず含むとともにジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートのいずれか1つを必ず含むことが好ましい。電解質中にこれらの非プロトン溶媒が含まれることにより、電解質自体のイオン伝導度を高めることができる。
【0027】
また、リチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiSbF6、LiAsF6、LiClO4、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、LiC4F9SO3、LiSbF6、LiAlO4、LiAlCl4、LiN(CxF2x+1SO2)(CyF2y 十 1SO2)(ただしx、yは自然数)のうちの1種以上を含むものが好ましく、特にLiPF6、LiBF4のいずれかを含むものがより好ましい。電解質中にこれらのリチウム塩が含まれるので、電解質自体のイオン伝導度を高めることができる。
【0028】
尚、電解質中のリチウム塩の濃度は、0.5〜2.0モル/Lの範囲が好ましい。濃度が0.5モル/未満だと、電解質のイオン伝導度が低下するので好ましくなく、濃度が2.0モル/Lを越えると、非水電解液とアジリジン化合物を混合したときに当該リチウム塩によると思われる沈殿が生じてしまうので好ましくない。
【0029】
本実施形態のリチウム二次電池に用いられるLixNi1−y−zCoyMzA2なる複合酸化物には、水分や未反応の原料等といった不純物が含有される場合がある。このような不純物が含有されると、これら不純物が電解質中に溶出し、更にLiPF6等のリチウム塩と反応してフッ化水素酸(HF)を生成する場合がある。生成したHFは、電解質に含まれるアジリジン化合物と反応して中和される。従って本実施形態のリチウム二次電池においては、アジリジン化合物がHFの消費剤として作用することになる。
【0030】
従って本実施形態のリチウム二次電池においては、上記の正極活物質に含まれていた水分等の不純物によりフッ化水素酸が生成した場合でも、電解質に含まれているアジリジン化合物がフッ化水素酸を中和するので、ガス発生や活物質の分解を防止し、サイクル特性を改善することができる。
【0031】
次に、本実施形態の電解質がゲル化する場合の機構について説明する。本実施形態の電解質は、リチウムイオンに対して複数のアジリジン環が配位することにより、ゲルを形成することが可能なものである。また、本実施形態の電解質は、アジリジン環が開裂することによってアジリジン化合物の重合体が形成され、この重合体中に前記有機電解液が含浸されることにより、ゲルを形成することが可能なものである。
【0032】
図1に、リチウムに対してアジリジン環が配位することによりゲルが形成される様子を示す。図1に示すように、陽イオンであるリチウムイオンの周囲に、複数のアジリジン化合物の負の電荷を有するアジリジン環が接近し、静電気的な作用により配位結合が形成されている。更にこれらのアジリジン化合物の他のアジリジン環が、別のリチウムイオンに配位し、全体として高次の網目構造が形成されている。このように、本実施形態に係る電解質は、リチウムイオンを介して複数のアジリジン化合物が網目構造を形成し、この網目構造の中に有機電解液が含浸された構造をとることが可能である。
【0033】
また図2には、アジリジン環が開裂することによって重合体が形成される様子を示す。この構造はゲル状となった電解質の一部に見られる。図2に示すように、アジリジン化合物のアジリジン環が開裂して他のアジリジン化合物に結合している。この重合体の形成は、上述したように、アジリジン化合物がフッ化水素酸を中和する際にアジリジン環が反応することによって進行するものと考えられる。このように、本実施形態に係る電解質は、アジリジン環が開裂して高次の網目構造を有する重合体が形成され、この網目構造の重合体中に有機電解液が含浸された構造をとることができる。
【0034】
本実施形態に係る電解質がゲルを形成している場合、アジリジン環がリチウムに配位した構造が大部分を占め、残りの部分がアジリジン環の開裂による重合体構造をとっているものと考えられる。この場合、非水電解液は、アジリジン環とリチウムとの配位結合による網目構造中に含浸されるか、あるいはアジリジン環の開裂による網目構造の重合体の中に含浸されることにより保持される。
【0035】
上記の電解質は、アジリジン化合物と非水電解液とを混合し、たとえば、10〜75℃の温度で2〜150時間放置することにより、ゲル状とされる。
【0036】
また、本実施形態のリチウム二次電池においては、初充電の際に、負極表面にアジリジン化合物を主成分とする被膜が形成され、負極における電解質の分解反応が抑制される。この皮膜の形成は、図3に示すように進行するものと推定される。すなわち、図3(a)に示すように、初充電開始前には、電解液(有機電解液)中にリチウムイオンとアジリジン化合物の全部又は一部が、高次の網目構造にまでは達しない程度のイオン架橋物(「Li−アジリジン架橋物」と称する。)として存在しているものと考えられる。このLi−アジリジン架橋物は、ゲル形成の機構について、図1を用いて説明したのと同様に、アジリジン化合物の負の電荷を有するアジリジン環が、陽イオンであるリチウムイオンに配位して形成されているものと考えられる。
【0037】
次に、図3(b)に示すように、充電を開始すると、陽イオンであるリチウムイオンが負極に引き寄せられることによって、Li−アジリジン架橋物が負極表面に付着する。これにより、負極表面において、アジリジン化合物の密度増加が生じる。
【0038】
次に、リチウムイオンがアジリジン環とのイオン架橋から解き放たれ、負極内に吸蔵される。すると、残されたアジリジン環が開裂し、重合反応が開始され、その結果、図3(c)に示すように被膜が形成される。この生成した被膜は負の電荷を帯びているため、陽イオンのみを輸送する被膜となる。そのため、電解液が直接負極に接して分解することを防止することができる。
【0039】
本実施形態のリチウム二次電池は、概略.3つのタイプに分けられる。第1に、電解質がアジリジン化合物と有機電解液によりゲル化されているが、負極表面に皮膜が形成されていないタイプである。第2に、電解質はゲル化されずに液状であるが、負極表面にアジリジン化合物を主成分とする皮膜が形成されているタイプである。第3に、電解質がアジリジン化合物と有機電解液によりゲル化され、かつ負極表面にアジリジン化合物を主成分とする皮膜が形成されているタイプである。
【0040】
いずれのタイプとなるかは、電解質材料中のアジリジン化合物の種類や含有率、有機電解液の組成、初充電のタイミング等によって異なるが、アジリジン化合物の含有率が高いほど第1のタイプの電池を構成しやすい傾向がある。また、アジリジン化合物の含有率が比較的低い場合に第2のタイプの電池を構成しやすい傾向がある。また、アジリジン化合物の含有率が比較的高い電解質材料を用いて、初充電のタイミングを調整することにより、第3のタイプの電池を構成できる傾向がある。
【0041】
本実施形態のリチウム二次電池において、負極にアジリジン化合物の被膜を形成するには、初期充電を行えばよい。ただし、この初期充電の際、電解質材料中に被膜形成に必要なアジリジン化合物が存在することが必要である。既にゲル形成に消費されたアジリジン化合物で皮膜形成をすることは困難であると思われるので、ゲル化していないアジリジン化合物が必要と考えられる。
【0042】
【実施例】
(実験例1)
本実験例においては、リチウム二次電池の電解質にアジリジン化合物を添加した場合の、リチウム二次電池のサイクル特性の改善の効果について確認を行った。
【0043】
アジリジン化合物として、下記[化11]に示すテトラメチロールメタン-トリ-β-アジリジニルプロピネート[tetramethylolmethane-tri-β-aziridinylpropionate]と上記[化2]のR2がHである化合物とが25:75の割合で混合した混合物(以下、TAZOと表記)を用意した。また非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DEC)との混合溶媒に1.3モル/Lの濃度のLiPF6を溶解させたものを用意した。尚、混合溶媒の組成は、体積比でEC:DEC=3:7とした。そして、TAZOを非水電解液に混合することにより、TAZOを3.0質量%含有する電解質を調製した。
【0044】
【化11】
【0045】
次に、LiNi0.7Co0.2Mn0.1O2からなる組成の正極活物質にカーボンブラックを混合して混合物とした。またポリフッ化ビニリデンが溶解されているN−メチルピロリドン溶液を用意した。そしてN−メチルピロリドン溶液に上記の混合物を混合してスラリーとし、このスラリーをドクターブレード法によりアルミニウム箔に塗布した。スラリーの塗布した後に乾燥を行い、更に短冊状に裁断することで、集電体であるアルミニウム箔上に正極が形成されてなる正極電極を用意した。
【0046】
次に、ポリフッ化ビニリデンが溶解されているN−メチルピロリドン溶液に、天然黒鉛を混合してスラリーとし、このスラリーをドクターブレード法により銅箔に塗布した。スラリーの塗布した後に乾燥を行い、更に短冊状に裁断することで、集電体である銅箔上に負極が形成されてなる負極電極を用意した。
【0047】
正極電極と負極電極の間にポリプロピレン製多孔質セパレータを挟み、更にこれらを渦巻状に巻回することにより、長さ62mm、幅35mm、厚さ3.6mmの素電池を作製し、これをアルミラミネート製の電池容器に挿入した。そして、素電池を挿入した電池容器に、上記の電解質を所定量注液した。そして、注液後に電池容器を封止し、24時間放置することにより、実施例1及び実施例2のリチウム二次電池を製造した。
【0048】
次に、アジリジン化合物(TAZO)を添加しないこと以外は上記実施例1、実施例2と同様にして、比較例1及び2のリチウム二次電池を製造した。
【0049】
得られた各リチウム二次電池について、充放電を繰り返し行うことにより、サイクル特性を評価した。尚、充電条件は定電流−定電圧充電とし、1Cの電流で電圧が4.2Vに達するまで定電流充電したあとに、4.2Vで3時間の定電圧充電する条件とした。また放電条件は定電流放電とし、所定の1Cで電圧が2.75Vに達するまで放電する条件とした。結果を図4に示す。
【0050】
図4に示すように、実施例1及び2のリチウム二次電池は、500サイクルに達するまで充放電容量がほぼ一定であったが、比較例1及び2では250サイクルを超えた付近から放電容量が徐々に低下し、500サイクル後では放電容量が100mAh以下まで低下していることが分かる。
【0051】
以上のように、電解質にアジリジン化合物を添加することにより、リチウム二次電池のサイクル特性を改善することができる。これは主に、正極活物質に含有されていた不純物等が電解質に溶出してHFが生じたものの、このHFがアジリジン化合物により中和されたためと考えられる。
【0052】
(実験例2)
リチウム二次電池用の電解質にフッ化水素酸(HF)を添加し、アジリジン化合物によるフッ化水素酸の中和能力について調査した。
【0053】
アジリジン化合物として上記のTAZOを用意した。また、アジリジン化合物としてTAZM(trimethylolpropane-tri-β-aziridinylpropionate)を用意した。下記[化12]にTAZMの構造式を示す。このTAZMは、前記[化6]におけるR1をCH3とし、R2をHとしたものである。
【0054】
【化12】
【0055】
更に非水電解液として、ECとDECとの混合溶媒に1.3モル/Lの濃度のLiPF6を溶解させたものを用意した。尚、混合溶媒の組成は、体積比でEC:DEC=3:7とした。そして、TAZM及びTAZOをそれぞれ非水電解液に混合することにより、TAZMを5質量%含有する実施例3の電解質と、TAZOを5質量%含有する実施例4の電解質とを調製した。
【0056】
実施例3及び4の電解質に対し、HFを10、50、100,500、1000、5000(vol.ppm)の割合で添加して放置することにより、電解質がゲル化するまでの時間を計測した。結果を図5に示す。
【0057】
図5に示すように、HFの添加量が多いほどゲル化する時間が短くなっていることが分かる。これは、HFがアジリジン化合物のアジリジン環と反応することによりアジリジン環が開裂し、アジリジン化合物同士が重合したためと考えられる。従って、HFの添加量が多いほど多くのアジリジン環が開裂してゲル化が早まったものと考えられる。
【0058】
また、図5において、実施例3と実施例4を比較すると、実施例3よりも実施例4の方が、ゲル化までに要する時間が短くなっていることが分かる。これは、実施例5のTAZOのHFの中和能力が優れているためと考えられる。
【0059】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のリチウム二次電池によれば、正極活物質に含まれていた水分等の不純物によりフッ化水素酸が生成した場合でも、電解質に含まれているアジリジン化合物がフッ化水素酸を中和するので、ガス発生や活物質の分解を防止し、サイクル特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である電解質の微細構造を示す模式図。
【図2】 本発明の実施形態である電解質の微細構造を示す模式図。
【図3】 負極表面に被膜が形成される機構の説明する説明図。
【図4】 実施例1及び2と比較例1及び2のリチウム二次電池のサイクル回数と放電容量との関係を示すグラフ。
【図5】 実施例4及び実施例5の電解質に添加したHF濃度と電解質がゲル化するまでの所要時間との関係を示すグラフ。
Claims (3)
- リチウムの吸蔵、放出が可能な負極と、下記組成式で表される正極活物質が含有されてなる正極と、1または2以上のアジリジン環を有するアジリジン化合物が非水電解液に添加されてなる電解質とを具備してなることを特徴とするリチウム二次電池。
LixNi1−y−zCoyMzA2
ただし、元素MはMnであり、AはOであり、前記組成比を示すx、y、zは1.0≦x≦1.1、0.01≦y≦0.1、0.01≦z≦0.5である。 - 前記電解質中の前記アジリジン化合物の含有率が0.5質量%以上10質量%以下の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリチウム二次電池。
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