JP4394252B2 - ブレーキブースタ内圧力センサの診断方法および装置、並びに記録媒体 - Google Patents

ブレーキブースタ内圧力センサの診断方法および装置、並びに記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ブレーキブースタ内の圧力を検出するブレーキブースタ内圧力センサの診断方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両用のブレーキ装置には、運転者のブレーキ操作を確実に行なうために、ブレーキペダルの踏込力を増大してブレーキアシストを行ういわゆるブレーキブースタが取り付けられている。この種のブレーキブースタとしては、車両の駆動力を発生させる内燃機関(エンジン)の吸気通路に導圧配管を介して連通され、吸気通路(即ち負圧源)から負圧が供給される負圧室と、大気を導入可能な変圧室とを備えたいわゆる負圧式ブースタが知られている。
【0003】
この負圧式ブースタは、ブレーキペダルの動作にリンクして駆動されるメカ的な構造(開閉弁等)により、ブレーキペダルの非踏込時には、負圧室と変圧室との連通を許容すると共に、変圧室への大気の導入を遮断する。一方ブレーキペダルの踏込時には、負圧室と変圧室との連通を遮断すると共に、変圧室への大気の導入を許容する。つまり、ブレーキペダルのブレーキ操作により、負圧室と変圧室との間に圧力差を発生させ、この圧力差を利用し、ブレーキペダルへの操作を補助しマスタシリンダ側に大きな力を加えるものである。
【0004】
こうしたブレーキブースタにおいては、適切な圧力が正常に供給されていること監視するため、ブレーキブースタ内に導入された負圧を検出するブレーキブースト圧センサを設けることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ブレーキブースタ内圧力センサが固着(圧力変化に反応しなくなること)したり、ブレーキブースタ内の圧力がブレーキブースト圧センサに伝達され難い状態となったりするなど、万が一、ブレーキブースタ内の圧力がブレーキブースト圧センサの出力信号に正しく反映されなくなった場合には、かかる事態を速やかに認識できるようにする必要がある。
【0006】
そのためには、ブレーキブースト圧センサによる検出信号がストップランプスイッチ(SW)のターンオンの際にどのように変化するかを監視する方法が考えられる。
即ち、ブレーキペダルを踏み込んでいない時には、ブレーキブースタ内への大気の導入は遮断されているので、ブレーキブースタ内の圧力は、負圧源とほぼ等しい低圧の状態にあるが、ブレーキペダルが踏み込まれると、ブレーキブースタ内へ大気が流入することによって、ブレーキブースタ内の圧力が上昇(絶対圧が上昇)する。一方、ストップランプSWは、ブレーキペダルの操作を機械的に検出するものであって、ブレーキペダルの非踏込み時にはOFFされており、踏込み操作(即ちブレーキ操作)時にONされる。
【0007】
そこで例えば、ストップランプSWがONした際における、ブレーキブースト圧センサの出力信号が示すブレーキブースタ内の圧力の変化(例えば変化量や変化率)を適当な基準値と比較し、その比較結果に基づいて、ブレーキブースト圧センサの診断を行うことが考えられる。
【0008】
しかしブレーキペダルが軽く踏まれた段階でストップランプSWがONするような調整が為されている場合など、ブレーキペダルに足をかけただけで実際にはブレーキブースタの倍力(助勢)機能が作動していない状態でストップランプSWがターンオンしてしまう可能性がある。即ち、ストップランプSWがターンオンしたからといって、必ずしもブレーキブースタ内の圧力が変化するとは限らない。その場合、ブレーキブースト圧センサに基づく検出値は、ブレーキブースタ内の圧力の変化が小さいことを示すこととなり、ブレーキブースト圧センサは正常であるにもかかわらず、結果的には「ブレーキブースト圧センサに異常がある」との判定がなされる可能性がある。
【0009】
本発明は、こうした課題を背景とし、ブレーキブースタ内の圧力を検出するためのブレーキブースタ内圧力センサを、正しく診断できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するため、請求項1記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断方法においては、ブレーキペダルのブレーキ操作の際に生ずるブレーキブースタ内の圧力変化をブレーキブースタ内圧力センサの出力信号に基づき検出し、車両の減速度が所定の減速度基準値より大きいとき、その検出した圧力変化に基づき、ブレーキブースタ内圧力センサの診断を行う。
【0011】
即ち、例えば上述のようにブレーキ操作を機械的に検出しようとする場合には、ブレーキ操作が検出されたからといって、その操作量(例えば踏込み量)がブレーキブースタ内の圧力変化をもたらす程度のものであるとは限らないので、請求項1の方法においては、ブレーキ操作が行われた際の車両の減速度(進行方向を正として車両の「加速度」を定義すると、「減速度」とは負の加速度を意味する)を検出するのである。そして、その減速度が所定の減速度基準値より大きいときには、ブレーキブースタの倍力機能が作用する程度に(即ち、ブレーキブースタ内の圧力が変化する程度に)ブレーキ操作がなされたものと判断して、ブレーキブースタ内圧力センサの診断を行うのである。
【0012】
なお、”ブレーキブースタ内圧力センサを診断する”とは、ブレーキブースタ内圧力センサが固着していないか否かや、測定対象領域の圧力を当該センサに導くための構成が正常に機能しているかどうかの判断、即ち、測定対象領域の圧力を検出するための系が正常に機能しているかどうかの判断をいう。
【0013】
ここで、車両を減速させる因子(減速因子)には、ブレーキペダルへのブレーキ操作以外にも様々なものが存在する。そのため、ブレーキブースタの倍力機能が十分には作動していない状態であっても、車両の減速度が減速度基準値よりも大きくなってしまう可能性がある。その場合には、やはりブレーキブースタの倍力機能が作動していない状況で(即ち、ブレーキブースタ内の圧力が変化しない状況で)、ブレーキブースタ内圧力センサの診断が行われることとなり、ブレーキブースタ内圧力センサは正常であるにもかかわらず、結果的には「ブレーキブースタ内圧力センサに異常がある」との誤判定がなされる可能性がある。
【0014】
そこで、請求項1記載の方法においては、更に、ブレーキペダルへのブレーキ操作以外の車両の減速因子を調査し、その調査結果に応じて減速度基準値を設定する。即ち、ブレーキ操作以外の車両の減速因子を考慮して減速度基準値が補正され、ブレーキブースタ内圧力センサの診断を行うか否かは、この補正された減速度基準値と車両の減速度とを大小比較して判断される。そのため、ブレーキブースタの倍力機能が作動していない状況でブレーキブースタ内圧力センサの診断が行われる可能性を低くすることができ、上記の様な誤判定の発生を抑制できる。
【0015】
また、上記課題は請求項2記載の診断方法によっても達成できる。即ち、請求項2の診断方法においては、請求項1記載の診断方法と同様に、ブレーキペダルのブレーキ操作の際に生ずるブレーキブースタ内の圧力変化をブレーキブースタ内圧力センサの出力信号に基づき検出し、車両の減速度が減速度基準値より大きいとき、その検出した圧力変化に基づき、ブレーキブースタ内圧力センサの診断を行う。
【0016】
そして、特に、請求項2の診断方法においては、ブレーキペダルのブレーキ操作以外の車両の減速因子を調査し、その調査結果に応じて、ブレーキブースタ内圧力センサの診断を禁止する。
このため、請求項2記載の診断方法においても、ブレーキブースタの倍力機能が作動していない状況でブレーキブースタ内圧力センサの診断してしまう可能性を抑制でき、上記の様な誤判定の発生を抑制できる。
【0017】
次に請求項3記載の診断装置においては、ブレーキ操作検出手段がブレーキペダルへブレーキ操作を検出し、圧力変化検出手段が、ブレーキ操作の際のブレーキブースタ内の圧力の変化を、ブレーキブースタ内圧力センサの出力信号に基づき検出する。またセンサ診断手段が、減速度検出手段の検出結果(ブレーキ操作の際の車両の減速度)と減速度基準値とを比較し、検出結果の方が減速度基準値よりも大きいとき、圧力変化検出手段による検出結果に基づいてブレーキブースタ内圧力センサの診断を行う。そして減速度基準値については、減速因子検出手段による検出結果(ブレーキ操作以外の車両の減速因子)に基づき、基準値設定手段が設定する。
【0018】
即ち、請求項3記載の診断装置によれば、請求項1記載の診断方法を実現することができるので、請求項1の発明と同様の効果を得ることができる。
また、請求項4記載の診断装置においては、請求項3記載の診断装置と同様のブレーキ操作検出手段、圧力変化検出手段、減速度検出手段、センサ診断手段および減速因子検出手段を備えており、診断禁止手段が、減速因子検出手段による検出結果に応じて、センサ診断手段によるブレーキブースタ内圧力センサの診断を禁止する。
【0019】
即ち、請求項4記載の診断装置によれば、請求項2記載の診断方法を実現することができるので、請求項2の発明と同様の効果(即ち、請求項1の発明と同様の効果)を得ることができる。
さてブレーキペダルへのブレーキ操作以外の減速因子としては、様々考えられる。例えば”車両が登坂路を走行中であること”が考えられ、この場合には、車両が減速しやすい状況にある。
【0020】
また、エンジン出力を車両の駆動力に変換するためのトランスミッションにおけるシフトダウンが考えられる。即ち、トランスミッションのギア比が大きくなるシフトダウンが行われると、いわゆるエンジンブレーキが働き易くなり、車両が減速しやすい。
【0021】
また、エンジンへの吸入空気量を調整するためのスロットル開度の閉弁方向への変化や、吸入空気量の減少なども考えられ、こうした場合には、エンジンの出力が低下するので、車両が減速しやすくなる。
つまり、例えばこれらの場合、ブレーキペダルへのブレーキ操作が十分でなくても(即ち、ブレーキブースタ内の圧力が変化する程度のブレーキ操作でなくても)比較的大きな減速度が生じやすく、ブレーキブースタ内の圧力が変化しない状況において、ブレーキブースタ内圧力センサの診断が行われてしまう可能性がある。
【0022】
そこで請求項5記載の様に、減速因子検出手段には、車両の走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段を設けるとよい。
こうした構成(請求項5)によれば、請求項3の診断装置においては、基準値設定手段が車両の走行路の傾斜に基づいて減速度基準値を設定できることとなり、請求項4の診断装置においては、診断禁止手段が車両の走行路の傾斜に応じて診断の可否(ブレーキブースタ内圧力センサを診断するかどうか)を決定できることとなる。つまり、車両の走行路の傾斜が車両の減速度に影響し、更にブレーキブースタ内圧力センサの診断結果に影響が及ぶこと、を抑制できるのである。
【0023】
また、請求項6記載の診断装置においては、減速因子検出手段は、減速因子として、車両に搭載されたトランスミッションのシフトダウンを検出するシフトダウン検出手段を備えている。
したがって、請求項6記載の発明によれば、請求項3の診断装置においては、基準値設定手段が、シフトダウンの有無に応じて減速度基準値を設定できることとなり、請求項4の診断装置においては、診断禁止手段がシフトダウンの有無に応じて、診断の可否を決定できることとなる。つまり、シフトダウンが車両の減速度に影響し、更にブレーキブースタ内圧力センサの診断結果に影響が及ぶこと、を抑制できる。
【0024】
そして、シフトダウンによる車両の減速度への影響は、シフトダウンが発生してから時間が経過すると少なくなると考えられるので、請求項7記載の様に、減速因子として、シフトダウンを検出すると共に、シフトダウンが発生してからの経過時間を検出するよう、シフトダウン検出手段を構成すると良い。
【0025】
そうすれば、車両の減速度へのシフトダウンの影響力を考慮した適切な期間だけ、シフトダウンに応じて減速度基準値を設定したり診断の可否を判断したりすることができる。
また、請求項8記載の診断装置においては、減速因子検出手段は、減速因子として、エンジン出力が低下する方向への変化を検出する出力低下検出手段を備えている。
【0026】
したがって、請求項8記載の発明によれば、エンジン出力の変化に応じて、減速度基準値を設定したり、また診断の可否を決定したりすることができ、エンジン出力の低下が車両の減速度に影響し、更にブレーキブースタ内圧力センサの診断結果に影響が及ぶのを抑制できる。
【0027】
こうした出力低下検出手段としては、例えば請求項9に記載の様に、減速因子として、エンジンのスロットル弁の開度の閉弁方向への変化を検出する閉弁検出手段を備えるよう、構成することが考えられる。
この様な請求項9記載の発明によれば、スロットル開度の変化に応じて、減速度基準値を設定したり(請求項3)、また診断の可否を決定したり(請求項4)することができることとなる。つまり、スロットル開度の閉弁方向への変化が車両の減速度に影響し、更にブレーキブースタ内圧力センサの診断結果に影響が及ぶこと、を抑制できる。
【0028】
”スロットル開度の閉弁方向への変化”としては、例えば、予め定めた時間内における変化量である変化率が考えられるが、そうした変化率がある程度(予め定めた変化率基準値)よりも大きくなると、車両の減速度への影響が無視できなくなり、その状態の後は(即ち、再び基準値より小さい状態となると)時間が経過するにつれて、車両の減速度への影響が小さくなると考えられる。
【0029】
そこで、請求項10記載の様に、減速因子として、閉弁方向への変化率を検出し、更に、その変化率が予め定められた変化率基準値を超過したこと、および超過後の経過時間を検出するよう、閉弁検出手段を構成すると良い。
そうすれば、車両の減速度へのスロットル開度の変化率の影響力を考慮した適切な期間だけ、スロットル開度の変化に応じて減速度基準値を設定したり診断の可否を判断したりすることができる。
【0030】
また出力低下検出手段は、例えば請求項11記載の様に、減速因子として、エンジンの吸入空気量の減少を検出する吸気量減少検出手段を備えるよう構成しても良く、そうすれば吸入空気量の変化に応じて、減速度基準値を設定したり、また診断の可否を決定したりすることができることとなる。つまり、吸入空気量の減少が車両の減速度に影響し、更にブレーキブースタ内圧力センサの診断結果に影響が及ぶことを抑制できる。
【0031】
なお、”吸入空気量の減少”としては、例えば予め定めた時間内における減少量である”減少率”が考えられるが、そうした減少率がある程度(予め定めた減少率基準値)よりも大きくなると、車両の減速度への影響が大きくなると考えられる。そして、再び基準値より小さい状態となると、時間が経過するにつれて、車両の減速度への影響が小さくなると考えられる。
【0032】
そこで、請求項12記載の様に、減速因子として、吸入空気量の減少率を検出し、更に、その減少率が予め定められた減少率基準値を超過したこと、および超過後の経過時間を検出するよう、吸気量減少検出手段を構成すると良い。
そうすれば、車両の減速度への吸入空気量の減少率の影響力を考慮した適切な期間だけ、吸入空気量の減少に応じて減速度基準値を設定したり診断の可否を判断したりすることができる。
【0033】
なお、以上の様な診断装置の各手段をコンピュータシステムにて実現する機能は、例えば、コンピュータシステム側で起動するプログラムとして備えることができる。この様なプログラムの場合、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として、EEPROM、フラッシュROM、ROMやバックアップRAMに前記プログラムを記録しておき、これらをコンピュータシステムに組み込んでも良い。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施例を図面と共に説明する。
図1は、ブレーキブースタ内圧力センサの診断装置としての機能を有する、エンジン制御用の電子制御装置(以下「エンジンECU」という)1、このエンジンECU1により制御されるエンジン10、このエンジン10の作動により生じた負圧が供給されるブレーキブースタ17などを示す図である。
【0035】
エンジン10の吸気ポートには、吸気管11を介して空気が供給されるようになっており、吸気管11において吸気ポート近傍には燃料噴射弁12が配設されている。この燃料噴射弁12には、図示しない燃料ポンプにより燃料が供給される。
【0036】
また、吸気管11に接続されるサージタンク14(請求項の「負圧源」に相当する)には、吸入空気量を測定するためのエアフローメータ13、および吸入空気量を調整するためのスロットル弁15を通過した吸入空気が供給される。また、スロットル弁15は、図示しないアクチュエータにて駆動可能に構成され、またスロットル弁15の近傍には、スロットル弁の開度を検出するスロットル開度センサ20が配設されている。
【0037】
エンジンECU1が搭載された車両のブレーキ装置は、ブレーキペダル16およびマスタシリンダ24を備え、ブレーキペダル16とマスタシリンダ24との間に、制動力を倍増させるためのブレーキブースタ17が配設されている。
このブレーキブースタ17は、導圧配管18を介してサージタンク14に連通されており、サージタンク14の負圧が導圧配管18を介してブレーキブースタ17に供給される。また、導圧配管18には、ブレーキブースタ17からサージタンク14への空気の流れのみ許可するチェック弁19が設けられている。
【0038】
このブレーキブースタ17は、ブレーキペダル16の踏込み量に応じた負圧をブレーキブースタ17に内設されるダイアフラム36に作用させることによってブレーキ操作力が増加される構成とされている。
即ち、ブレーキブースタ17は、ダイアフラム36にて区画され、導圧配管18を介してサージタンク14の負圧が導入される負圧室33と、大気を導入可能な変圧室35とが設けられている。また、両室33,35の圧力を調節するために、ブレーキペダル16の動作に伴ってメカ的に開閉する弁機構(図示せず)が設けられている。
【0039】
そして、ブレーキペダル16が踏まれていない場合は、弁機構により、変圧室35への大気の流入が遮断されていると共に、両室33,35が連通されて両室33,35内には負圧が導入されている。従って、両室33,35の間に圧力差は発生しない。
【0040】
一方、ブレーキペダル16が踏まれると、弁機構により、両室33,35の連通は遮断されるとともに、変圧室35には大気圧が導入される。それにより、負圧室33と変圧室35との間には圧力差が発生するので、その圧力差に応じた力がダイアフラム36に加わり、ダイアフラム36は図中の左側へ移動する。ダイアフラム36に加わる力は、リアクションディスク37、プッシュロッド39を介してマスタシリンダ24に伝達される。
【0041】
この様な構成により、ブレーキペダル16の踏込み力は、ブレーキブースタ17によって増幅された上でマスタシリンダ24に伝達され、更にマスタシリンダ24において油圧に変換され、各車輪のブレーキアクチュエータ(図示せず)を駆動する。
【0042】
またブレーキブースタ17には、気体の圧力を伝達可能な配管22を介して、ブレーキブースト圧センサ23(請求項の「ブレーキブースタ内圧力センサ」に相当する)が接続されている。本実施例におけるブレーキブースト圧センサ23は、具体的にはブレーキブースタ17の負圧室33に配管22を介して連通されており、この配管22を介して負圧室33の内部の圧力が伝達される。このブレーキブースト圧センサ23は周知の半導体式圧力センサにより構成されている。
【0043】
エンジンECU1は、CPU、RAM、ROMを備えたマイクロコンピュータを有する構成とされ、スロットル開度センサ20、ブレーキブースト圧センサ23、エンジン10の回転数を検出するエンジン回転数センサ26、車両の速度を検出するための車速センサ28など様々なセンサによる検出信号を取り込む。そして、車両のトランスミッションを制御するための電子制御装置であるトランスミッションECU30と種々のデータを送受できるよう通信線を介して接続されている。
【0044】
こうした検出信号や通信データに基づいて、エンジンECU1は、エンジン10の運転状態を制御するよう構成されている。例えば、エンジンECU1は、エンジン10の回転に同期した適切なタイミングで、燃料噴射弁12に駆動信号を出力し、燃料噴射弁12から適量の燃料を噴射させる。なお、エンジンECU1には、ブレーキペダル16の非踏込み時にはOFF、踏込み時にONするストップランプSW21のON/OFF状態も入力される。
【0045】
以上の構成の下、エンジンECU1のマイクロコンピュータが、そのROMに記憶されたプログラムに基づいて実行する処理について説明する。
図2は、エンジンECU1によるエンジン制御のためのメインルーチンの実行中に、割込処理として起動される処理を示すフローチャートである。
【0046】
その内、図2(a)は、一定時間毎のAD変換タイミングで起動されるAD変換処理を示すフローチャートである。このAD変換処理は、種々のセンサからアナログ信号として入力される信号をデジタル値に変換して取り込む処理であり、起動されると、まずブレーキブースト圧センサ23から出力されるアナログ信号に基づき、デジタル値としてブレーキブースト圧Pbを求める(S10)。また、S10ではその他、エアフローメータ13からの信号に基づき吸入空気量が求められたり、スロットル開度センサからの信号に基づき、スロットル開度が求められるなど、様々なセンサからの信号がデジタル値に変換される。そして、それら変換結果、例えばブレーキブースト圧Pb、吸入空気量、スロットル開度などは、マイクロコンピュータのRAMに記憶される(S10)。
【0047】
図2(b)は、一定時間毎の車速計算タイミングで起動される登坂判定処理を示すフローチャートである。この登坂判定処理が起動されると、車速センサ28の出力信号に基づいて車速を算出し、記憶する(S50)。車速センサ28からは車両の駆動軸(即ちトランスミッションの出力軸)の一回転につき一定数のパルスが出力され、S50ではそのパルスの周期(或いは一定時間内におけるパルスの発生回数)に基づいて車速が算出される。
【0048】
車速を算出すると(S50)、次に車両の加速度(車両の進行方向を正とする)を算出し、記憶する(S60)。例えば、前回起動された登坂判定処理のS50の処理で算出された車速と今回起動された登坂判定処理のS50の処理で算出された車速との差を、登坂判定処理の起動周期で割ることによって得られる。
【0049】
つぎにトランスミッションECU30から、現在のトランスミッションのシフト位置(変速段)の情報を取得し、この情報と、S10で算出した吸入空気量およびS60で算出した車両の加速度とに基づいて、当該車両が登坂走行中であるかどうかを判断する(S70)。即ち、吸入空気量によりエンジン10の出力を推定でき、更に、エンジン10の出力とトランスミッションのシフト位置とから、車両の駆動力が推定できるので、平坦路における車両の加速度を推定することができる。従って、吸入空気量とシフト位置とから推定した加速度とS60で算出した加速度とを比較することによって、後者の値の方が小さい場合、当該車両は、登り坂を走行中であると判断できる。なお、S70の処理は、請求項の「傾斜検出手段」として機能する。
【0050】
本実施例において、具体的には、エンジンECU1のマイクロコンピュータは、吸入空気量、シフト位置等の運転条件と推定加速度との関係を記録したデータマップを、そのROMに記憶している。そしてS70では、このデータマップを運転条件に基づいて参照することにより推定加速度を得て、その推定加速度よりも、S60で算出した加速度(実際の加速度)が小さいとき、当該車両が登り坂を走行中であると判断する(S70)。
【0051】
次に図3に示すダイアグノーシス処理につき説明する。このダイアグノーシス処理も、エンジンECU1によるエンジン制御のためのメインルーチンの実行中に、割込処理として一定時間毎に起動される。
ダイアグノーシス処理が起動されると、まず、トランスミッションのシフト位置に変化があったかどうかを判断する(S100)。即ち、S100では、トランスミッションECU30からシフト位置情報を取得し、前回起動したダイアグノーシス処理の当該S100で取得したシフト位置情報とを比較して、トランスミッションがダウンシフトされたかどうかを判断する。
【0052】
その結果、ダウンシフトがあったと判断された場合(S100:YES)、マイクロコンピュータのRAMに定義された変数である”変速後カウンタCshift”をクリア(「0」を代入)する(S105)。一方、ダウンシフトがあったと判断されなかった場合は(S100:NO)、変速後カウンタCshiftをインクリメント(「1」増加)させる(S110)。なお、変速後カウンタCshiftは上限値が予め定められており、S110では、上限値に達した変速後カウンタCshiftにはインクリメントを行わない。
【0053】
即ち、変速後カウンタCshiftはダウンシフトからの経過時間を計時するための変数であり、当該ダイアグノーシス処理の起動に同期したS100の判断の結果に応じてクリア、インクリメントなどされることで、ダウンシフトシフトからの経過時間を示すことになる。なお、S100〜S110の処理は、請求項の「シフトダウン検出手段」として機能する。
【0054】
S105またはS110の処理後、次に、加速度判定レベルλa(請求項の「減速度基準値」に相当する)を算出する(S115)。加速度判定レベルλaは、車両に生じた減速度(即ち負の加速度)が、ブレーキペダル16の操作に基づくものかどうかを判定するための基準値であり、マイクロコンピュータは、変速後カウンタCshiftの値と登坂判定(S70)の結果とに基づいて加速度判定レベルλaを決定する。
【0055】
具体的には、エンジンECU1のマイクロコンピュータは、一方の軸に変速後カウンタCshift、他方の軸に登坂判定結果(本実施例では、登坂状態かそうでないか)をとり、変速後カウンタCshiftと登坂判定結果との交点に加速度判定レベルλaを記録したデータマップを、そのROMに記憶している。そして、変速後カウンタCshiftの値と登坂判定結果とに基づいて、そのデータマップを参照し、加速度判定レベルλaを決定する(S115)。
【0056】
本実施例では、変速後カウンタCshiftの値が予め定めた値よりも小さいとき、または、登坂判定結果が”登坂走行”であるときには、加速度判定レベルλaが小さい方向に補正される。なお、S115の処理は、請求項の「基準値設定手段」として機能する。
【0057】
こうして加速度判定レベルλaを決定した後、次にストップランプSWがON状態かどうかを判断し(S120)、ストップランプSWがOFF状態であると判断すると(S120:NO)、既にS10で得られているブレーキブースト圧Pbを記憶する(S122)。なお、S120の処理は、請求項の「ブレーキ操作検出手段」として機能する。
【0058】
一方、ストップランプSWがON状態であると判断すると(S120:YES)、S60で算出済みの車両の加速度が加速度判定レベルλaより小さいかどうかを更に判断する(S125)。ここで、S60で算出済みの車両の加速度が加速度判定レベルλaより小さいときは(S125:YES)、ブレーキペダル16の十分な踏込みにより車両の減速がなされたものと判断して、その旨を履歴フラグに記録する(S130)。S130の処理後はS135の処理に移行するが、ここで、S60で算出済みの車両の加速度が加速度判定レベルλaより小さいと判断されなかったとき(S125:NO)は、S130の処理を行うことなくS135に移行する。
【0059】
S135では、S10で得られる最新のブレーキブースト圧Pbと、ストップランプSWがOFFであるときのブレーキブースト圧Pbとの差分をとることによって、ストップランプSW21がOFFからONへと変化した際におけるブレーキブースト圧Pbの変化量の最大値(差圧MAX値)を求める。即ち、ブレーキペダル16の踏込み量がある程度よりも大きいときには、ブレーキブースト圧は上昇することになるので、ブレーキペダル16の非踏込時と踏込時とにおけるブレーキブースト圧の差圧の最大値を記録するのである。具体的には、S10で得られた最新のブレーキブースト圧PbとS122で記憶されたブレーキブースト圧Pbとの差分をとり、ストップランプSW21のターンオン以降に求めた差分の最大値と比較する。そして、その新たに求めた差分が、それまでの最大値よりも大きいときに、当該新たに求めた差分で最大値を更新する。こうして、差圧MAX値が求まる(S135)と、当該ダイアグノーシス処理を一旦終了する。なお、S135の処理は、請求項の「圧力変化検出手段」として機能する。
【0060】
さて、S120の判断において、ストップランプSW21がOFFであるときには(NO)、上記の通り、ブレーキブースト圧Pbを記憶するが(S122)、その次に履歴フラグがONされているかどうかを判断する(S140)。
ここで履歴フラグがONでない(即ちOFFである)とき(S140:NO)は、差圧MAX値をクリアし(S142)、その後、当該ダイアグノーシス処理を一旦終了する。即ち、”履歴フラグがOFFである”ことは、ブレーキペダル16の踏込みによる車両の減速が生じたとの判断をしなかったことを示すので、その場合には、ブレーキブースト圧センサ23の異常検出判定を行わないのである。
【0061】
一方、S140の判断の結果、履歴フラグがONであるときには(YES)、履歴フラグをリセットした(即ち、OFFにする)後、上記の差圧MAX値が、判定基準値λp(予め設定された値)以上かどうかを判断する(S150)。そして、差圧MAX値が、判定基準値λp以上であるとき(S150:YES)、”ブレーキブースト圧センサ23は正常である”との判定をして、正常判定フラグをON状態にする共に異常判定フラグをOFF状態とする(S155)。また、差圧MAX値が、判定基準値λpより小さいとき(S150:NO)、”ブレーキブースト圧センサ23が異常である”との判定をして、異常判定フラグをON状態にすると共に正常判定フラグをOFF状態とする(S155)。
【0062】
こうして、ブレーキブースト圧センサ23が正常か異常かの判定を行う処理(S150〜S160)を行った後、差圧MAX値をクリアし(S142)、その後当該ダイアグノーシス処理を一旦終了する。なお、S125,S130,S140〜S160の処理は、請求項の「センサ診断手段」として機能する。
【0063】
以上のように、本実施例のエンジンECU1のマイクロコンピュータは、図2,図3と共に説明した処理を行うことにより、ブレーキブースト圧センサ23の診断を行うのであるが、その具体例を図4のタイムチャートと共に説明する。なお、このタイムチャートにおいては、当初、当該車両はトランスミッションが3速の状態で、登り坂を走行しているものとする。そのため、上記S70の処理により”登り坂を走行中(High)”と判断されており、S115の処理により加速度判定レベルλaが「λa1」という比較的低い値に設定されている。
【0064】
そのため、時刻t1に示す様に、ブレーキペダル16の踏込み(即ちストップランプSWのON)が有っても(S120:YES)、車両の加速度が「加速度判定レベルλa=λa1」よりも小さくなりにくく(S125:NO)、履歴フラグはONされない。従って、時刻t2でブレーキペダル16の踏込みが解除された(即ちストップランプSWがOFFされた)際も(S120:NO)、履歴フラグがONではないので(S140:NO)、ブレーキブースト圧センサ23の診断(S150〜S160)は行われない。即ち、時刻t1〜t2の間は、差圧MAX値が算出されるが(S135)、結局利用されないこととなる。
【0065】
その後、時刻t3での登坂判定(S70)にて”登り坂を走行中でない(Low )”と判断され、しかも、シフトダウンも行われていないことから、加速度判定レベルλaは「λa2」という比較的高い値に設定される(S115)。
更にその後、時刻t4で、3速から2速へのシフトダウンが行われると(S100:YES)、変速後カウンタCshiftがクリアされて(S105)、変速後カウンタCshiftによる計時(S100:NO,S110)が、開始される。そして、シフトダウン後、予め定められた時間Δt(変速後カウンタCshiftが「Cλ」となるまでの期間)が経過するまで(時刻t6)、加速度判定レベルλaに再び「λa1」が設定される。
【0066】
そのため、時刻t5に示す様に、ブレーキペダル16の踏込みが有っても(S120:YES)、車両の加速度が加速度判定レベルλa(=λa1)よりも小さくなり難く(S125:NO)、履歴フラグはONされない。そのため、時刻t7でブレーキペダル16の踏込みが解除された際も(S120:NO)、履歴フラグがONではないので(S140:NO)、ブレーキブースト圧センサ23の診断(S150〜S160)は行われない。時刻t5〜t7の間、差圧MAX値が算出されるが(S135)、結果的には利用されないこととなる。
【0067】
しかし、時刻t6の後は、登り坂判定(S70)にて”登坂走行中”との判断もされず、またシフトダウンから所定時間Δt以内でもないことから、加速度判定レベルλaには「λa2」が設定される(S115)。そのため、時刻t8にてブレーキペダル16が踏み込まれることにより(S120:YES)、車両の加速度が、加速度判定レベルλa(=「λa2」)よりも小さくなると(S125:YES)、履歴フラグがONされる(S130)。
【0068】
その後、時刻t10にてブレーキペダル16の踏込みが解除されると(S120:NO)、履歴フラグがONであるので(S140:YES)、ブレーキブースト圧センサ23の診断が行われる(S150)。即ち、ブレーキペダル16が踏み込まれている間に算出された差圧MAX値と、判定基準値λpとの比較を行う(S150)。図4のタイムチャートにおいては、差圧MAX値が判定基準値λp以上であるので(S150:YES)、正常判定を行う結果となり(S155)、その後差圧MAX値をクリアする(S142)。
【0069】
以上の様に構成された本実施例によれば、以下の効果を奏する。
即ち、本実施例のエンジンECU1においては、車両の加速度が加速度判定レベルλaより小さいと判断されると(S125)、ブレーキブースト圧センサ23の出力信号に基づき検出した差圧MAX値(即ちブレーキブースタ内の圧力変化)と判定基準値λpとを比較することにより、ブレーキブースト圧センサ23の診断を行う(S150〜S160)のであるが、その加速度判定レベルλaは、ブレーキペダル16へのブレーキ操作以外の車両の減速因子を調査し、その調査結果に応じて設定される(S115)。そのため、ブレーキブースタ17内の圧力変化が生じていない状況でのブレーキブースト圧センサ23の診断が行われる可能性を低くすることができ、その異常誤検出の発生を抑制できる。
【0070】
そして、ブレーキ操作以外の車両の減速因子としては、登坂判定結果(S70)やシフトダウンの有無(S100)を検出することから、車両の走行路の傾斜、車両の駆動力の変動などが車両の減速度に影響し、更にブレーキブースト圧センサ23の診断結果に影響が及ぶことを抑制できる。また、車両の減速因子として、シフトダウン発生後の経過時間も検出するので(S105,S110)、車両の減速度へのシフトダウンの影響力を考慮した適切な期間だけ、シフトダウンに応じた加速度判定レベルλaの設定が可能となる。
【0071】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施例では、S115にて加速度判定レベルλaを算出するにあたり、図3のAで示す処理(S100〜S110)において計時したダウンシフトの発生からの経過時間、およびS70の登坂判定の結果に基づいて行うものとして説明した。しかし、これに限られるものではなく、”ダウンシフトからの経過時間”および”登坂判定の結果”の何れか一方に基づいて行うようにしても良い。
【0072】
また次のように、ブレーキ操作以外の車両の減速因子として、スロットル弁15が閉じる方向へのスロットル開度の変化率を検出するようにしても、車両の駆動力の変動が、ブレーキブースト圧センサ23の診断結果に影響することを抑制できる。
【0073】
具体的には、例えば図5(a)のフローチャートに示す様に、吸入空気量を減らす方向へのスロットル開度の変化率を算出して変化率基準値λsと比較し(S200)、変化率基準値λs以上であれば(S200:YES)、カウント値Csl(Cshiftと同様の変数)をクリアし(S205)、変化率基準値λs以上でなければカウント値Cslをインクリメントする(S210)。
【0074】
図5(a)のフローチャートはあくまで一例であるが、このようにすれば、スロットル開度が閉じる方向への変化率が大きくなってからの経過時間(大きい状態が継続する場合は、”経過時間”は0に保たれる)を計時できる。そして、この計時した経過時間に基づき、加速度判定レベルλaを算出するのである(S215)。このため、車両の減速度に対するスロットル開度の変化の影響力を考慮した適切な期間だけ、スロットル開度の変化に応じた加速度判定レベルλaの設定が可能となる。なお、S200〜S210の処理は、請求項の「閉弁検出手段」として機能する。
【0075】
また次のように、ブレーキ操作以外の車両の減速因子として、吸入空気量の減少率を検出するようにしても、車両の駆動力の変動が、ブレーキブースト圧センサ23の診断結果に影響することを抑制できる。
具体的には、例えば図5(b)のフローチャートに示す様に、吸入空気量の低下率を算出して減少率基準値λfと比較し(S300)、減少率基準値λf以上であれば(S300:YES)、カウント値Cf(Cshiftと同様の変数)をクリアし(S305)、減少率基準値λf以上でなければカウント値Cslをインクリメントする(S310)。図5(b)のフローチャートもあくまで一例であるが、このようにすれば、吸入空気量の低下率が大きくなってからの経過時間(大きい状態が継続する場合は、”経過時間”は0に保たれる)を計時できる。そして、この計時した経過時間に基づき、加速度判定レベルλaを算出する(S315)。
【0076】
このため、車両の減速度に対する吸入空気量の減少の影響力を考慮した適切な期間だけ、吸入空気量の減少に応じた加速度判定レベルλaの設定が可能となる。なお、S300〜S310の処理が、請求項の「吸気量減少検出手段」として機能する。
【0077】
また上記実施例では、実際の加速度が加速度判定レベルλaより小さくなったとき(S125:YES)、その旨を履歴フラグをONすることによって記憶し(S130)、その後履歴フラグがONであることを確認すると(S140:YES)、ブレーキブースト圧センサ23の診断を行う(S150〜S160)ものとして説明した。しかし、本発明は、こうした態様に限られるものではない。
【0078】
例えば、図6のフローチャートに示す処理によっても、同様の効果を得ることができる。
即ち、処理A(図3参照)、処理Cおよび処理D(図5参照)を行った後、加速度判定レベルλaを処理A,C,Dの結果(即ち、ダウンシフト後の経過時間、スロットル開度が閉じる方向への変化率が変化率基準値を超過した後の経過時間、吸入空気量の減少率が減少率基準値を超過した後の経過時間)や登坂判定の結果などから算出した後(S415)、ストップランプSWがOFFであるときに(S420:NO)、ブレーキブースト圧Pbを記憶しておく(S422)。そして、ストップランプSW21がONであるとき(S420:YES)、加速度の最小値を算出し(S430)、差圧MAX値を算出する(S435)。
【0079】
S430では、ストップランプSW21がターンオンした後における加速度の最小値(加速度MIN値)を求めるのであるが、具体的には、S60で求められた加速度の最新の検出値が、それまでの加速度MIN値よりも小さいときに、当該最新の値で、加速度MIN値を更新する。なお、S435における差圧MAX値の導出方法は、S135と同様である。こうして、加速度MIN値と差圧MAX値が求まると、当該ダイアグノーシス処理を一旦終了する。
【0080】
一方、ストップランプSWがOFFであるときは(S420:NO)、上記の通りブレーキブースト圧Pbを記憶した後(S422)、加速度MIN値と加速度判定レベルλaとを比較する(S440)。
加速度MIN値の方が加速度判定レベルλaより大きいとき(S440:NO)、差圧MAX値および加速度MIN値をクリアし(S442)、当該ダイアグノーシス処理を一旦終了する。一方、加速度MIN値の方が小さいときは(S440:YES)、ブレーキブースト圧センサ23の診断を行い(S450〜S460)、その後、S442の処理に移行する。そして、S442の処理の後、当該ダイアグノーシス処理を一旦終了する。なお、S450〜S460の処理は、S150〜S160の処理と同様であるので説明を省略する。
【0081】
つまり、履歴フラグを使用しなくても、図6に示すダイアグノーシス処理の様に、ストップランプSWのターンオン後の加速度の最小値(即ち、減速度の最大値)を算出・記憶しておき(S430)、ブレーキブースト圧センサ23の診断を行うかどうかを、この結果(加速度MIN値)に基づいて判断(S440)しても良いのである。なお、この場合、S430,S440〜S460の処理が、請求項の「センサ診断手段」として機能する。
【0082】
なお以上の説明では、加速度判定レベルλaを算出し(S115,S215,S315,S415)、実際の加速度と加速度判定レベルλaとを比較した(S125,S440)結果に基づき、ブレーキブースト圧センサ23の診断の可否を判断する(S140、S440)ものとした。しかし、この態様に限られるものではなく、ブレーキ操作以外の減速因子に基づいて、予め、ブレーキブースト圧センサ23の診断の可否を判断してもよい。
【0083】
これは、例えば、図3に示したダイアグノーシス処理のS115において加速度判定レベルλaを決定する代わりに、ブレーキ操作以外の減速因子の調査結果である登坂判定結果と変速後カウンタCshiftの値とに基づいて、診断の可否を決定するようにすれば、実現することができる。具体的には例えば、一方の軸に変速後カウンタCshift、他方の軸に登坂判定結果をとり、変速後カウンタCshiftと登坂判定結果との交点に”診断の可否”として、”1”(許可)、”0”(不許可)等を記録したデータマップを、そのROMに記憶する。そして、変速後カウンタCshiftの値と登坂判定結果とに基づいて、そのデータマップを参照すれば、診断の可否を決定することができる。なお、この場合、S115の処理が、請求項の「診断禁止手段」として機能することとなる。また、加速度判定レベルλaとしては、予め定めた一定値を設定しておけばよい。
【0084】
この様にしても、ブレーキブースタ17の倍力機能が作動していない状況でブレーキブースト圧センサ23の診断してしまう可能性を抑制でき、その異常誤検出を抑制できる。
また以上の説明では、ストップランプSWがOFFした後(S120,S420:NO)、ブレーキブースト圧センサ23の診断を行う(S150〜S160,S450〜S460)ものとして説明したが、本発明は、こうした態様に限られるものではない。例えば、ストップランプSWがOFFした後の経過時間を計時し、適当な時間経過の後、ブレーキブースト圧センサ23の診断を行うようにしてもよい。
【0085】
また、以上の説明では、ブレーキブースト圧センサ23は、ブレーキブースタ17の内部の圧力を検出するために、負圧室33に配管22を介して接続されるものとして説明したが、これに限られない。例えば変圧室35に配管を介して接続されるよう設けたブレーキブースタ内圧力センサの診断にも、本発明を適用できる。変圧室35においても、ブレーキペダル16のブレーキ操作によって、その内部の圧力が変化するからである。
【0086】
また、上記実施例の説明では、エンジンECU1は、トランスミッションECU30からの信号によりシフトダウンを検出するものとして説明したが、これに限られない。例えば、エンジン回転数センサ26からの信号によって得られるエンジン回転数と、車速センサ28からの信号によって得られる車速(即ち、トランスミッションの出力軸の回転数)とに基づいて、トランスミッションのギア比に対応する物理量を算出し、この算出値の変化に基づいてシフトダウンを検出するようにしてもよい。
【0087】
なお、上記実施例では、登坂中であるかないかを判断するものとして説明したが(S70)、これに限られず、推定加速度と実際の加速度との差に応じて、登り坂の傾斜度を算出するようにしても良い。そしてその場合には、S115で、傾斜度に応じて加速度判定レベルλaを決定するとよい。そうすれば、より適切にブレーキブースタ内圧力センサの診断を行うことができる。
【0088】
また、上記実施例では、ブレーキブースタ内圧力センサとして、半導体式圧力センサで構成されたブレーキブースト圧センサ23を用いるものとして説明したが、これに限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のブレーキブースト圧センサおよびその診断装置などを示す図である。
【図2】 診断装置にて実行されるAD変換処理、登坂判定処理を示すフローチャートである。
【図3】 診断装置にて実行されるダイアグノーシス処理を示すフローチャートである。
【図4】 ブレーキブースト圧センサの診断が行われる様子の一例を示すタイムチャートである。
【図5】 ダイアグノーシス処理の他の例を示すフローチャートである。
【図6】 ダイアグノーシス処理の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…エンジン 11…吸気管
13…エアフローメータ 14…サージタンク
15…スロットル弁 16…ブレーキペダル
17…ブレーキブースタ 18…導圧配管
20…スロットル開度センサ 22…配管
23…ブレーキブースト圧センサ
24…マスタシリンダ
26…エンジン回転数センサ
28…車速センサ
33…負圧室 35…変圧室
λa…加速度判定レベル(減速度基準値)
λf…減少率基準値 λs…変化率基準値

Claims (13)

  1. 負圧源から負圧を導入する負圧室と該導入された負圧よりも高圧な気体を導入可能な変圧室とを備え、ブレーキペダルへのブレーキ操作に応じて、該変圧室に気体を導入し該両室間に圧力差を発生させ、該圧力差によりブレーキペダルへの操作力を助勢して、車両の制動力を増加させるブレーキブースタにおいて、該ブレーキブースタ内の圧力を検出するブレーキブースタ内圧力センサ、を診断する方法であって、
    ブレーキ操作が行われた際のブレーキブースタ内の圧力変化を、前記ブレーキブースタ内圧力センサの出力信号に基づき検出し、
    車両の減速度を検出しその減速度と減速度基準値とを比較して、該車両の減速度の方が大きいとき、前記検出した圧力変化に基づき、前記ブレーキブースタ内圧力センサの診断を行う一方、
    ブレーキペダルへのブレーキ操作以外の車両の減速因子を調査し、その調査結果に応じて減速度基準値を設定することを特徴とするブレーキブースタ内圧力センサの診断方法。
  2. 負圧源から負圧を導入する負圧室と該導入された負圧よりも高圧な気体を導入可能な変圧室とを備え、ブレーキペダルへのブレーキ操作に応じて、該変圧室に気体を導入し該両室間に圧力差を発生させ、該圧力差によりブレーキペダルへの操作力を助勢して、車両の制動力を増加させるブレーキブースタにおいて、該ブレーキブースタ内の圧力を検出するブレーキブースタ内圧力センサ、を診断する方法であって、
    ブレーキ操作が行われた際のブレーキブースタ内の圧力変化を、前記ブレーキブースタ内圧力センサの出力信号に基づき検出し、
    車両の減速度を検出しその減速度と減速度基準値とを比較して、該車両の減速度の方が大きいとき、前記圧力変化の検出結果に基づき、前記ブレーキブースタ内圧力センサの診断を行う一方、
    ブレーキペダルへのブレーキ操作以外の車両の減速因子を調査し、その調査結果に応じて、前記ブレーキブースタ内圧力センサの診断を禁止することを特徴とするブレーキブースタ内圧力センサの診断方法。
  3. 負圧源から負圧を導入する負圧室と該導入された負圧よりも高圧な気体を導入可能な変圧室とを備え、ブレーキペダルへのブレーキ操作に応じて、該変圧室に気体を導入し該両室間に圧力差を発生させ、該圧力差によりブレーキペダルへの操作力を助勢して、車両の制動力を増加させるブレーキブースタにおいて、該ブレーキブースタ内の圧力を検出するブレーキブースタ内圧力センサを診断する装置であって、
    ブレーキペダルへブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と、
    該ブレーキ操作検出手段によりブレーキ操作が検出されると、その際のブレーキブースタ内の圧力の変化を、前記ブレーキブースタ内圧力センサの出力信号に基づき検出する圧力変化検出手段と、
    車両の減速度を検出する減速度検出手段と、
    該減速度検出手段による検出結果と減速度基準値とを比較し、該検出結果が該減速度基準値よりも大きいとき、前記圧力変化検出手段による検出結果に基づき、前記ブレーキブースタ内圧力センサの診断を行うセンサ診断手段と、
    ブレーキペダルへのブレーキ操作以外の車両の減速因子を検出する減速因子検出手段と、
    該減速因子検出手段による検出結果に基づき、前記減速度基準値を設定する基準値設定手段と、
    を備えたことを特徴とするブレーキブースタ内圧力センサの診断装置。
  4. 負圧源から負圧を導入する負圧室と該導入された負圧よりも高圧な気体を導入可能な変圧室とを備え、ブレーキペダルへのブレーキ操作に応じて、該変圧室に気体を導入し該両室間に圧力差を発生させ、該圧力差によりブレーキペダルへの操作力を助勢して、車両の制動力を増加させるブレーキブースタにおいて、該ブレーキブースタ内の圧力を検出するブレーキブースタ内圧力センサを診断する装置であって、
    ブレーキペダルへブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と、
    該ブレーキ操作検出手段によりブレーキ操作が検出されると、その際のブレーキブースタ内の圧力の変化を、前記ブレーキブースタ内圧力センサの出力信号に基づき検出する圧力変化検出手段と、
    車両の減速度を検出する減速度検出手段と、
    該減速度検出手段による検出結果と減速度基準値とを比較し、該検出結果が該減速度基準値よりも大きいとき、前記圧力変化検出手段による検出結果に基づき、前記ブレーキブースタ内圧力センサの診断を行うセンサ診断手段と、
    ブレーキペダルへのブレーキ操作以外の車両の減速因子を検出する減速因子検出手段と、
    該減速因子検出手段による検出結果に応じて、前記センサ診断手段による前記ブレーキブースタ内圧力センサの診断を禁止する診断禁止手段と、
    を備えたことを特徴とするブレーキブースタ内圧力センサの診断装置。
  5. 前記減速因子検出手段は、前記減速因子として、車両の走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段を備えたことを特徴とする請求項3又は4記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断装置
  6. 前記減速因子検出手段は、前記減速因子として、車両のトランスミッションのシフトダウンを検出するためのシフトダウン検出手段を備えたことを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断装置。
  7. 前記シフトダウン検出手段は、前記減速因子として、シフトダウンの発生を検出すると共に、該発生後の経過時間を検出することを特徴とする請求項6記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断装置。
  8. 前記減速因子検出手段は、前記減速因子として、車両の駆動力を発生させる内燃機関の出力が低下する方向への変化を検出する出力低下検出手段を備えたことを特徴とする請求項3〜7の何れかに記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断装置。
  9. 出力低下検出手段は、前記減速因子として、前記内燃機関の吸気量を調整するスロットル弁の開度の閉弁方向への変化を検出する閉弁検出手段を備えたことを特徴とする請求項8記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断装置。
  10. 前記閉弁検出手段は、前記減速因子として、前記閉弁方向への変化率を検出すると共に、該変化率が予め定められた変化率基準値を超過したこと、および超過後の経過時間を検出することを特徴とする請求項9記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断装置。
  11. 前記出力低下検出手段は、前記減速因子として、前記内燃機関の吸入空気量の減少率を検出する吸気量減少検出手段を備えたことを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断装置。
  12. 前記吸気量減少検出手段は、前記減速因子として、吸入空気量の減少率を検出すると共に、該減少率が予め定められた減少率基準値を超過したこと、および該超過後の経過時間を検出することを特徴とする請求項11記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断装置。
  13. 請求項3〜12の何れかに記載のブレーキブースタ内圧力センサの診断装置の各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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