JP4392951B2 - 配管断熱構造および当該構造に用いる断熱パット - Google Patents

配管断熱構造および当該構造に用いる断熱パット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種熱媒配管の周囲に断熱カバーを被覆して構成した断熱配管の断熱効果をより高めるための配管断熱構造および当該配管断熱構造に用いる断熱パットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の配管断熱構造としては、例えば、空調機装置或いは冷凍機装置等に用いる冷媒用配管の周囲には、冷媒の温度変化を防止するために断熱材を被覆する。一般的には、前記冷媒用配管としては銅管を用い、前記断熱材としては発泡ポリエチレン等を用いることが多い。前記銅管に対しては、所定の厚みを有する断熱カバーを被覆する。この被覆に際しては、例えば筒状の断熱カバーを銅管に外挿させたり、二つ割りの断熱カバーによって銅管を挟み付けたりする。断熱カバーの厚みは、必要とする断熱効果を考慮して任意に設定することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、断熱配管の屈曲部に断熱カバーを被覆する場合には、以下のような不都合が生じていた。
即ち、銅管に断熱カバーを外挿する場合には、銅管の曲がり部において、当該曲がり部の外側、即ち、銅管が曲げられて形成された円弧状部分の径方向外側部分を被覆する断熱カバーは、引張力を受けてその厚みが減少する。一方、前記円弧状部分の径方向内側部を被覆する断熱カバーは、圧縮力を受けてその厚みが増大する。これらの断熱カバーの変形により、特に、その厚みが減少した部分での断熱効果が損なわれる結果、断熱効果が全体的に低下することとなっていた。
【0004】
また、二つ割りの断熱カバーで銅管の曲り部分を被覆する場合には、これらの断熱カバーが目開きしないよう、粘着テープ或いは非粘着テープを用いて両者を巻き回す必要があった。しかし、前記粘着テープ等の巻き回しは、通常、断熱カバーの長手方向の一方側から行う。前記断熱カバーは、前記粘着テープ等によって一方側から締め付けられ、当該締め付け部が、順次、他方側に広がる。よってこの場合にも、断熱カバーには幾らかの引張力が作用することになる。この結果、断熱カバーの厚みが当初の厚みより大幅に小さくなり、断熱効果が低下してしまうのである。
【0005】
また、引張力が長期に亘って作用すると、断熱カバーがクリープ破壊して更に薄肉化が進行するおそれがある。そのうえ、内部応力によって断熱材が脆性破壊し、将来的には断熱カバーが破断するおそれもある。そして、断熱材の厚みが薄くなって断熱効果が低下すれば、断熱カバーの表面あるいは断熱カバーと銅管との間に結露が生じ易くなる。このことは、空調機器や冷凍機器の効率を悪化させるだけに止まらず、結露水が建物の天井や床を濡らして建物に損傷を与える場合もある。
【0006】
本発明は、上記従来技術が有する問題点を解決し、断熱配管の屈曲部においても良好な断熱効果を発揮し得る配管断熱構造および当該構造に用いる断熱パットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
配管断熱構造において、熱媒配管の周囲に断熱カバーを被覆して断熱配管を構成してあり、前記断熱配管の屈曲部に位置する前記断熱カバーのうち、曲げ変形による引張力を受ける部分であって、前記断熱配管の直線部における前記断熱カバーの厚みよりも薄肉化している部分に、断熱性を有する断熱パットを取り付けてある
本構成のごとく、断熱配管の屈曲部のうち、断熱カバーの厚みが減少している部分に断熱パットを取り付けるものであれば、厚み減少による断熱効果の低下を防止し、断熱配管の全体に亘って良好な断熱効果を維持することができる。
【0008】
配管断熱構造において、前記断熱パットを取り付けた部分における、前記断熱カバーの厚みと前記断熱パットの厚みとの合計が、前記直線部における前記断熱カバーの厚み以上となるように構成してある
本構成のごとく、屈曲部における断熱材の厚みの合計を、直線部における前記断熱カバーの厚み以上となるようにすれば、前記屈曲部における断熱効果をより確実に発揮させることができる。
即ち、屈曲部に位置する断熱カバーのうち、曲げを受けて凸状となった部位の断熱材は厚みが薄くなっているが、この部分に断熱パットを貼り足し、直線部の断熱材の厚み以上とすることで、薄肉化したことによる断熱効果の低下を補うことができる。
一方、断熱カバーのうち、曲げを受けて凹状となった部位の断熱材は厚みが増しているから、当該部分の断熱効果は良好に維持されていると考えられる。
以上のごとく、本構成であれば、断熱カバーの屈曲部においても良好な断熱効果を発揮する配管断熱構造を得ることができる。
【0009】
配管断熱構造おいて、前記断熱パットの最大厚みを、前記断熱配管の直線部における前記断熱カバーの厚みの3分の1以上としてある
本構成のごとく、前記断熱カバーの直線部における厚みの3分の1以上の厚みを有する断熱パットを貼り付けることとすれば、断熱配管のサイズに拘わらず殆どの場合において、前記屈曲部における断熱材の合計厚さを、直線部における断熱材の厚み以上に設定することができる。よって、本構成であれば、断熱カバーの厚み寸法のみによって断熱パットの厚みを決定することができるため、断熱パットの貼付作業を迅速なものとすることができる。
【0010】
配管断熱構造において、前記断熱パットの周縁部に、縁側ほど薄肉化する傾斜部を設けてある
本構成のごとく、周縁部の厚みが小さくなれば、断熱パットはより変形容易となり、断熱カバーの表面に貼付し易いものとなる。この結果、断熱配管に断熱パットをより密着させた状態で貼り付けることができ、断熱性の向上を図ることができる。
また、周縁部の厚みが小さくなって突起部分がなくなれば、前記断熱パットの取付け外観を向上させることができる。
さらに、角部の突起が少なくなれば、例えば保守作業を行う作業者等の衣服に断熱パットが引っ掛かり難くなるなど、断熱パットが剥がれ難く、信頼性の高い配管断熱構造を得ることができる。
【0011】
配管断熱構造において、前記断熱パットを、断熱材からなるパット本体と、当該パット本体を前記断熱カバーに取り付ける粘着部とで構成してある
本構成のごとく、パット本体を断熱カバーに取り付ける粘着部を設けておけば、断熱パットの取付が極めて容易かつ迅速に行うことができる。
また、粘着部を用いて貼り付ける構成であれば、接着剤を用いる場合などに比べて貼付箇所の仕上がり状態が美しいものとなる。
【0012】
配管断熱構造において、前記パット本体を、第1の材料からなる第1層と、第2の材料からなる第2層とで構成してある
本構成であれば、例えば、前記第1層を、良好な断熱性・保温性等を有する材料で構成し、前記第2層を、良好な耐食性・耐候性等を有する材料で構成することができる。
このように、2層構造とすることで、断熱性能とは異なる性能を付加することができ、結果的に初期の断熱性能を長期に亘って発揮させ得る配管断熱構造を得ることができる。
【0013】
断熱パットにおいて、断熱配管の屈曲部のうち凸状に曲げられた外側部分に取り付けるべく、断熱性・可撓性を有するパット本体を有すると共に、当該パット本体の一つの表面に粘着部を備えさせてある
本構成のごとく、断熱性・可撓性を有するパット本体を備えるものであれば、複雑な表面形状を有する断熱配管に対しても容易に貼り付けることができる。さらに、粘着部を備えていることで、上記貼り付け作業が極めて容易である断熱パットを得ることができる。
【0014】
断熱パットにおいて、縁側ほど薄肉化する傾斜部をその周縁部に設けてある
本構成のごとく、傾斜部を設けて周縁部の厚みを小さく構成しておけば、断熱パットがより変形容易となり、断熱カバーの表面に貼付し易いものとなる。この結果、断熱配管に断熱パットをより密着させた状態で貼り付けることができ、断熱性の向上を図ることができる。
また、前記断熱パットの取付け外観を向上させることができると共に、他物と引っ掛かる機会を減少させて、断熱パットが剥がれ難く、信頼性の高い配管断熱構造を得ることができる。
【0015】
断熱パットにおいて、前記パット本体を、第1の材料からなる第1層と、第2の材料からなる第2層とで構成してある
本構成のごとく断熱パットを2層構造とすることで、例えば、断熱機能に加えて、耐食性・耐候性など他の各種機能を併せ持つ断熱パットを得ることができる。この結果、初期の断熱性能を長期に亘って発揮させる等、付加価値の高い断熱パットを得ることができる。
【0016】
断熱パットにおいて、前記粘着部を備えた前記パット本体の表面に略V字状の溝部を形成してある
本構成のごとく、パット本体の表面に略V字状の溝部を形成しておけば、当該溝部で断熱パットを折り曲げ、断熱パットの粘着部の表面形状を断熱カバーの表面形状に近付けつつ、断熱カバーに貼り付けることができる。これにより、断熱カバーに対して断熱パットを隙間なく貼り付けることができ、断熱パットの断熱性能を十分に発揮させることができる。
また、本構成によれば、断熱パットが過度に変形するのを極力低減することができる。この結果、断熱パットのクリープ変形を防止するなど、断熱パットの性能劣化を防止して、長期に亘って良好な断熱性能を発揮させることができる。
そして、本発明の請求項1の特徴構成は、熱媒配管の周囲に断熱カバーを被覆して断熱配管を構成してあり、前記断熱配管の屈曲部に位置する前記断熱カバーのうち、曲げ変形による引張力を受ける部分であって、前記断熱配管の直線部における前記断熱カバーの厚みよりも薄肉化している部分に、断熱性を有する断熱パットを取り付けるとともに、前記断熱パットを取り付けた部分における、前記断熱カバーの厚みと前記断熱パットの厚みとの合計が、前記直線部における前記断熱カバーの厚み以上となるように構成してある配管断熱構造にある。
本発明の請求項2の特徴構成は、請求項1に記載の配管断熱構造において、前記断熱パットの最大厚みが、前記断熱配管の直線部における前記断熱カバーの厚みの3分の1以上である点にある。
本発明の請求項3の特徴構成は、請求項1又は2記載の配管断熱構造において、前記断熱パットが、断熱材からなるパット本体と、当該パット本体を前記断熱カバーに取り付ける粘着部とで構成してある点にある。
本発明の請求項4特徴構成は、請求項1から3の何れか1項に記載の配管断熱構造に用いられる断熱パットにある。
【0017】
【発明の実施の形態】
(概要)
本発明に係る配管断熱構造及び当該構造に用いる断熱パットPの実施形態を図1に示す。
本発明の断熱パットPは、断熱配管Aの表面、特に、屈曲部の表面に取り付けるものである。この断熱配管Aは、例えば、熱媒配管1の周囲に断熱カバー2を被覆して構成したものである。このような断熱配管Aとしては、前述したごとく、空調機装置或いは冷凍機装置等に用いる冷媒用配管のようなものが該当する。本実施形態では、空調機装置の冷媒用配管を断熱被覆する例を示す。
【0018】
図1に示すごとく、本発明に係る断熱パットPを取り付ける位置は、主に、前記断熱配管Aの屈曲部であって、断熱カバー2が凸状に曲げ変形を受けている部分である。このような部分では、曲げ変形に起因して断熱カバー2が引張力を受けており、前記断熱配管Aの直線部における前記断熱カバー2の厚みよりもそれだけ断熱カバー2の厚みが薄肉化しており、断熱効果が劣っていると判断できるからである。
【0019】
(構成)
前記断熱配管Aは、例えば、前記熱媒配管1としての銅管1Aを内部に備えると共に、その周囲に発泡ポリエチレン製の断熱カバー2を配置してある。この断熱カバー2は、銅管1Aに外挿可能なようにパイプ状に形成してある。当該断熱カバー2の表面には、ポリエチレン製の保護フィルム3を備えている。前記銅管1Aの口径は、通常16mmφから40mmφ程度であり、前記断熱カバー2の厚みは、通常30mmから50mm程度である。例えば、16mmφの銅管1Aに30mm厚の断熱カバー2を外挿させた場合には、断熱配管Aの外径は76mmφとなる。
【0020】
図2に示すごとく、前記断熱パットPは、主に、断熱材からなるパット本体4と、当該パット本体4を前記断熱カバー2に取り付ける粘着部5とで構成してある。断熱材としては、例えば、前記断熱カバー2と同じ発泡ポリエチレン等を用いている。前記断熱パットPの裏面、即ち、前記断熱カバー2に当接する側の面には粘着部5を形成してある。これにより、断熱カバー2に対して断熱パットPの貼り付けが可能となる。当該粘着部5は、一般に用いられている各種の粘着材を適宜用いる。
【0021】
前記粘着部5には、実際に断熱パットPを貼り付けるまで前記粘着部5を保護するための保護シート6を取り付けておくことができる。当該保護シート6は、断熱パットPの貼り付けに際して除去可能である。尚、当該保護シート6には、当該断熱パットPが適用可能な断熱カバー2のサイズを明記しておくとよい。例えば、断熱カバー2の厚み・曲げ半径等を明記しておくことで、最適な断熱パットPを貼り付けることができ、当該屈曲部において良好な断熱効果を発揮させることができる。
【0022】
断熱パットPを取り付ける際には、その厚みが重要である。本発明では、断熱パットPを取り付けた状態で、断熱カバー2の厚みと断熱パットPの厚みとの合計が、断熱カバー2の直線部での厚み以上となるように構成する。このように断熱材の厚みを確保することで、前記屈曲部においても、直線部と同様の断熱効果を発揮させるのである。
【0023】
図3には、前記屈曲部における断熱カバー2の厚みの減少程度を示す。ここでは、38mmφの外径を有する銅管1Aに、30,40,50mmの各厚みを有する断熱カバー2を外挿した場合の例を示す。断熱配管Aの曲げ半径は、銅管1Aに係る外径dの4倍の長さとした。
図4(イ)に示した側面方向視のうち90°の位置で、かつ、図4(ロ)に示した断面方向視のうち0°の位置における断熱カバー2の厚み寸法を、当該断熱カバー2の直線部の厚みとみなす。これに対して、図4(イ)に示した側面方向視のうち45°の位置で、かつ、図4(ハ)に示した断面方向視のうち90°の位置において断熱カバー2の厚みが最小になるものとする。当該双方の位置における厚みの差が断熱材の厚み減少分となる。
【0024】
この断熱材毎の厚み減少程度に注目すると、30mm厚の断熱材では、32−25=7mmであり、40mm厚材では、42−31=11mmであり、50mm厚材では、54−39=15mmであった。この場合には、断熱パットPの最大厚みを、前記断熱カバー2の直線部での厚みの3分の1以上に設定しておけば、屈曲部における断熱材の厚みの合計を直線部での厚み以上に確保できることがわかる。
【0025】
断熱パットPの平面サイズは、以下のように決定する。ここでは、矩形状の断熱パットPを形成する場合を示す。
幅寸法は、断熱カバー2の外形Tを基準とし、当該外形寸法+5mmとする。当該5mmは、断熱カバー2の表面が円筒状であることを考慮してやや大きめのサイズとするものである。
【0026】
一方、縦方向の寸法は、図4(イ)に示すごとく、断熱カバー2の外径T及びその内部に設ける銅管1Aの外径dによって幾何学的に求める。ここでは、仮に断熱配管Aが90度に曲げられている場合を想定し、屈曲部の外側のみに断熱パットPを貼り付けることとする。前記銅管1Aの曲げ半径は前述のごとく銅管1Aの外径dの4倍である。よって、断熱パットPの縦方向の寸法は(4d+T/2)・π/2となる。これらの計算によって求めた断熱パットPの寸法例を図3に併せて示す。
尚、前記断熱カバー2の屈曲部においては、前述のごとく断熱材は引張力を受けて厚みが減少している。よって、ここで求めた縦寸法は、現実の曲線部分の長さよりも長いものとなる。
【0027】
前記断熱パットPは、図1に示すごとく平板状であり、その平面形状は四角形状である。断熱パットPの四つの縁側には、当該縁側ほど薄肉化する傾斜部7を設けてある。
本構成のごとく周縁部の厚みが薄くなれば、断熱パットPは、より変形容易となって、断熱カバー2の表面に貼付し易いものとなる。そして、周縁部が薄くなれば、例えば保守作業時に他物を断熱パットPに引っ掛かけるようなことがなく、断熱パットPが剥がれるおそれが少なくなる。さらに、断熱カバー2の屈曲部に対する断熱パットPの取付け外観を向上させることもできる。
【0028】
尚、前記断熱パットPの表面のうち外方空間に向く表面に保護膜を設けことができる。仮に、断熱配管Aが日光の照射を受ける場合や、雨水に触れるような場合には、耐候性等を有する保護膜を設けることで、断熱パットPの劣化を防止することができる。
【0029】
また、前記断熱パットPの表面の何れかの位置には、断熱カバー2に対して適切な姿勢で貼付することができるよう位置合せ用の目印を設けておいてもよい。例えば、断熱配管Aの長手方向に沿わせる両縁部に目印を付けておけば、断熱カバー2の延出方向と平行に断熱パットPを貼り付けることができる。
【0030】
(効果)
本発明のごとく、断熱配管Aの屈曲部のうち、断熱カバー2の厚みが減少している部分に断熱パットPを取り付けるものであれば、前記厚み減少による断熱効果の低下を防止し、断熱配管Aの全体に亘って良好な断熱効果を維持することができる。
【0031】
〔別実施の形態〕
次に、本発明に係る別実施の形態について説明する。
〈1〉 上記実施形態では、断熱パットPの周縁部に傾斜部7を設けた例を示したが、当該傾斜部7を必ずしも設ける必要はない。図5に示すごとく、断熱パットPの形状は単なる板形状としてもよい。
本構成であっても、例えば、断熱パットPの厚みが薄い場合には、当該断熱パットPの四隅に角部が存在していても特段の不都合は生じない。また、断熱パットPの厚みが厚い場合でも、断熱パットPを貼付するための空間に余裕がある場合や、貼付した後の外観が特に問題とされないような場合には、角部が突出していてもよい。本構成であれば、断熱パットPの形状が極めて単純なものとなるため、断熱パットPの作製が容易となる他、製造コストを低減化して経済的効果を得ることもできる。
【0032】
〈2〉 上記実施形態では、前記パット本体4を単一層の断熱材で構成していた。が、複数層の断熱材を用いて構成するものであってもよい。例えば、図6に示すごとく、第1の材料からなる第1層4Aと、第2の材料からなる第2層4Bとで構成する。ここでは、第1層4Aを断熱カバー2の側に位置する層とする。
例えば、前記第1層4Aは、良好な断熱性・保温性等を有する材料で構成し、前記第2層4Bを、良好な耐食性・耐候性等を有する材料で構成することで、初期の断熱性能などを長期に亘って発揮させることができる。
【0033】
〈3〉 前記実施形態では、断熱パットPを貼り付けることができる断熱カバー2の寸法範囲等を、前記断熱パットPの保護シート6に明記する例を示した。しかし、このような表示は、例えば、断熱パットPの表面の何れかの箇所に付すものであってもよい。また、当該表示は、適用可能寸法等の数値を記入することに限られるものではなく、適当な図形表示を付したり、色表示を付すものであってもよい。要するに、適用可能な断熱カバー2のサイズを容易に判別できるものであれば何れの構成であってもよい。
このように、断熱パットPに貼付適用範囲を明記しておくことで、断熱パットPを迅速に取り付けることが可能となる。
【0034】
〈4〉 図7に示すごとく、前記パット本体4の表面であって前記粘着部5を備えた側の表面には、略V字状の溝部8を形成しておいてもよい。即ち、当該溝部8で断熱パットPを折り曲げ、断熱パットPの粘着部5の表面形状を断熱カバー2の表面形状に近付ける。これにより、断熱パットPを貼り付ける際に、断熱パットPを過度に変形させることなく断熱カバー2に貼り付けることができる。
その際に、前記溝部8の角度は、断熱パットPを貼り付ける断熱カバー2のサイズに応じて決定する。即ち、一つの溝部8を形成する対向面9どうしを当接させるように前記溝部8の底部で折り曲げると、前記断熱カバー2の外表面の曲面に近似した状態の取付面が形成されるように構成する。具体的には、表面の曲率半径が小さい断熱カバー2に取り付ける場合には、前記溝部8の角度を大きく構成する。これにより、断熱パットPの折曲げ程度を大きくして、両部材の曲率を近似させる。
【0035】
前記溝部8は複数条に亘って形成することができる。さらに、断熱パットPの縦方向に沿って延出するもの、および、横方向に沿って延出するものを夫々複数条形成することができる。これにより、断熱カバー2の外表面の形状に極めて近似した取付面が形成される。
【0036】
この結果、複雑な曲面形状を有する断熱カバー2に対しても、断熱パットPを隙間なく貼り付けて、良好な断熱性能を発揮させることができる。
また、本構成によれば、断熱パットPが過度に変形するのを極力低減して、断熱パットPのクリープ変形を防止するなど、断熱パットPの性能劣化を防止し、長期に亘って良好な断熱性能を維持することができる。
【0037】
尚、本別実施形態に係る断熱パットPを断熱カバー2に取り付ける際には、前記溝部8を構成する対向面9どうしを当接させて、溝部8の位置に隙間を残存させないようにするのが好ましい。溝部8の隙間が残存すれば、外部と連通した空間が断熱カバー2と断熱パットPの間に存在することとなって、断熱効果の低下を招くからである。
【0038】
そのためには、前記粘着部5を各種の態様で形成しておくことができる。例えば、溝部8を形成する対向面9には、何ら粘着部5を形成することなく、前記断熱カバー2に当接させる面のみに粘着部5を形成することができる。
本構成の場合、前記粘着部5は断熱パットPの表面に飛び石状に形成される。よって、断熱カバー2に貼り付ける際には、前記飛び石状に形成した個々の粘着部5どうしを隙間なく隣接させて貼り付けることとする。
【0039】
また、別の態様として、前記溝部8を形成する対向面9にも粘着部5を形成しておくことができる。この場合には、例えば、断熱パットPを断熱カバー2に貼り付ける前に、全ての溝部8の対向面9どうしを予め接着させる。こうして、予め断熱パットPの形状を断熱カバー2の表面形状に近似させておき、前記飛び石状の粘着部5を連続させて一体とした粘着面のうち略中央部から、前記断熱カバー2の該当位置に貼り付ける。
【0040】
尚、上記の態様に限らず、断熱カバー2と断熱パットPとの間に隙間を残存させずに断熱パットPを張り付けることができる構成であれば、何れも良好な断熱効果を期待できるものとして採用可能である。
また、図示は省略するが、上記別実施形態のごとく断熱パットPの貼り付け面にV字状の溝部8を形成するものの他に、断熱パットPの平面視において当該断熱パットPの周縁に複数のV字状の切欠きを形成しておくものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配管断熱構造を示す説明図
【図2】本発明に係る断熱パットを示す斜視図
【図3】断熱パットの厚み減少程度および断熱パット寸法の一例を示す図
【図4】断熱配管の形状・寸法を示す説明図
【図5】別実施形態に係る断熱パットを示す斜視図
【図6】別実施形態に係る断熱パットを示す斜視図
【図7】別実施形態に係る断熱パットを示す斜視図
【符号の説明】
1 熱媒配管
2 断熱カバー
4 パット本体
4A 第1層
4B 第2層
5 粘着部
7 傾斜部
8 溝部
A 断熱配管
P 断熱パット

Claims (4)

  1. 熱媒配管の周囲に断熱カバーを被覆して断熱配管を構成してあり、前記断熱配管の屈曲部に位置する前記断熱カバーのうち、曲げ変形による引張力を受ける部分であって、前記断熱配管の直線部における前記断熱カバーの厚みよりも薄肉化している部分に、断熱性を有する断熱パットを取り付けるとともに、前記断熱パットを取り付けた部分における、前記断熱カバーの厚みと前記断熱パットの厚みとの合計が、前記直線部における前記断熱カバーの厚み以上となるように構成してある配管断熱構造。
  2. 前記断熱パットの最大厚みが、前記断熱配管の直線部における前記断熱カバーの厚みの3分の1以上である請求項1に記載の配管断熱構造。
  3. 前記断熱パットが、断熱材からなるパット本体と、当該パット本体を前記断熱カバーに取り付ける粘着部とで構成してある請求項1又は2記載の配管断熱構造。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の配管断熱構造に用いられる断熱パット
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